JP6577541B2 - 両開き収納装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボックス本体と、そのボックス本体の開口を覆う蓋体と、その開口の周縁に沿って延びる二つの回転軸それぞれを中心にしてその蓋体を開閉させることが可能な開閉機構と、を備える両開き収納装置に関する。
従来、車室内に配置されるコンソールボックスなどの両開き収納装置が知られている(例えば、特許文献1)。この両開き収納装置は、ボックス本体と、蓋体と、開閉機構と、を備えている。ボックス本体は、上面に開口が設けられた収容部を有している。蓋体は、ボックス本体の開口に対応させて薄肉の長方形状に形成されており、その開口を開閉可能に覆っている。開閉機構は、第1開閉機構と、第2開閉機構と、を備えている。第1開閉機構は、ボックス本体の開口の周縁の第1辺(例えば、車両左側の長辺)に沿って延びる第1回転軸を中心にして蓋体を開閉させる機構である。また、第2開閉機構は、ボックス本体の開口の周縁の上記第1辺に対して平行な第2辺(例えば、車両右側の長辺)に沿って延びる第2回転軸を中心にして蓋体を開閉させる機構である。
蓋体は、蓋体本体と、その蓋体本体に対して上記の第1回転軸に沿って進退可能に延びる第1軸体と、その蓋体本体に対して上記の第2回転軸に沿って進退可能に延びる第2軸体と、を有している。ボックス本体は、本体部と、その本体部の側壁に形成された、上記の第1軸体が挿抜される第1孔と、その本体部の側壁に形成された、上記の第2軸体が挿抜される第2孔と、を有している。第1開閉機構は、第1軸体を第1孔に挿入しかつ第2軸体を第2軸体から抜いた状態で第1回転軸を中心にして蓋体を閉位置と右側開位置との間で開閉させる。また、第2開閉機構は、第1軸体を第1孔から抜きかつ第2軸体を第2孔に挿入した状態で第2回転軸を中心にして蓋体を閉位置と左側開位置との間で開閉させる。すなわち、第1軸体は、第1開閉機構による蓋体の閉位置保持及びその保持解除のための閂ピンであるとともに、第2開閉機構による蓋体の開動作時における回転軸である。また、第2軸体は、第2開閉機構による蓋体の閉位置保持及びその保持解除のための閂ピンであるとともに、第1開閉機構による蓋体の開動作時における回転軸である。
特開2016−112979号公報
一般的に、閂ピンを孔に対して挿抜する構造では、その挿抜の容易性などの確保のため、孔をその閂ピンの大きさに比して大きく形成して、閂ピンの外面と孔の孔壁との間に隙間を設けることが必要である。上記の如く、両開きの収納装置では、蓋体に取り付けられた軸体がそれぞれ、閂ピンであると共に、回転軸である。このため、蓋体の開閉時において軸体が閂ピンとして孔に挿入された状態で回転軸として回動する際、孔内での軸体の軸ズレが生じるおそれがある。かかる軸ズレが生じると、蓋体の周辺部品との擦れや蓋体の開閉時のガタなどが生じてしまう。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、ボックス本体の孔に挿抜されると共に回転軸として機能する軸体の外面と孔の孔壁との間の隙間を確保しつつ、その軸体の孔内での軸ズレを抑制することが可能な両開き収納装置を提供することを目的とする。
本発明は、上面に開口が設けられた収容部を有するボックス本体と、前記開口を開閉可能に覆う蓋体と、前記開口の周縁に沿って延びる第1回転軸を中心にして前記蓋体を開閉させる第1開閉機構と、前記開口の周縁に沿って延びる第2回転軸を中心にして前記蓋体を開閉させる第2開閉機構と、を備える両開き収納装置であって、前記蓋体は、蓋体本体と、前記蓋体本体に対して前記第1回転軸に沿って進退可能に延びる第1軸体と、前記蓋体本体に対して前記第2回転軸に沿って進退可能に延びる第2軸体と、を有し、前記ボックス本体は、本体部と、前記本体部の側壁に前記第1軸体の上下寸法に比して大きな上下寸法を有するように形成され、前記第1軸体が挿抜される第1孔と、前記本体部の側壁に前記第2軸体の上下寸法に比して大きな上下寸法を有するように形成され、前記第2軸体が挿抜される第2孔と、を有し、前記第1開閉機構は、前記第1軸体を前記第1孔に挿入しかつ前記第2軸体を前記第2孔から抜いた状態で前記第1回転軸を中心にして前記蓋体を閉位置と第1開位置との間で開閉させ、前記第2開閉機構は、前記第1軸体を前記第1孔から抜きかつ前記第2軸体を前記第2孔に挿入した状態で前記第2回転軸を中心にして前記蓋体を閉位置と第2開位置との間で開閉させ、前記第1軸体は、先端部の周回り一部を切り欠いた、前記蓋体の閉位置で下部に位置する第1切欠部を有し、前記第1孔は、孔壁下面から上方へ突出する、前記蓋体の閉位置から前記第1開位置への開動作時に前記第1孔内で前記第1軸体を上方へ持ち上げる第1突出部を有し、前記第2軸体は、先端部の周回り一部を切り欠いた、前記蓋体の閉位置で下部に位置する第2切欠部を有し、前記第2孔は、孔壁下面から上方へ突出する、前記蓋体の閉位置から前記第2開位置への開動作時に前記第2孔内で前記第2軸体を上方へ持ち上げる第2突出部を有する、両開き収納装置である。
この構成によれば、第1軸体が挿抜される第1孔、及び、第2軸体が挿抜される第2孔がそれぞれ、ボックス本体の側壁に第1軸体又は第2軸体の上下寸法に比して大きな上下寸法を有するように形成されている。また、蓋体が閉位置から開位置に向けて開く過程で、回転軸として回動する第1軸体又は第2軸体が、第1孔又は第2孔内の突出部に当接することでその第1孔又は第2孔内で支持される。このため、その第1軸体又は第2軸体がその第1孔又は第2孔内でそれ以上、下方へ移動するのは規制される。従って、第1孔又は第2孔に挿抜されると共に蓋体の開閉時に回転軸として機能する第1軸体又は第2軸体の外面と第1孔又は第2孔の孔壁との間の隙間を確保しつつ、その第1軸体又は第2軸体の第1孔又は第2孔内での軸ズレを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る両開き収納装置の右側全開位置での斜視図である。 本実施形態の両開き収納装置の分解斜視図である。 本実施形態の両開き収納装置の閉位置での水平断面図である。 本実施形態の両開き収納装置が備える開閉機構の分解斜視図である。 本実施形態の両開き収納装置の図3に示すV−V断面図である。 本実施形態の両開き収納装置の図3に示すVI−VI断面図である。 本実施形態の両開き収納装置が備える左側開動作補助装置及び右側開動作補助装置の分解斜視図である。 本実施形態の両開き収納装置の閉位置での図1に示すA−A断面図である。 本実施形態の両開き収納装置の右側ロック解除時での図1に示すA−A断面図である。 本実施形態の両開き収納装置の右側開位置での図1に示すA−A断面図である。 本実施形態の両開き収納装置において蓋体側の軸体がボックス本体側の固定用孔部に挿入された状態を表した断面図である。 本実施形態の両開き収納装置が備える蓋体の軸体の要部斜視図である。 本実施形態の両開き収納装置における蓋体の閉位置での軸体と固定用孔部との位置関係を表した図11に示すXIII−XIII断面図である。 本実施形態の両開き収納装置における閉位置での軸体と固定用孔部との位置関係を表した図11に示すXIV−XIV断面図である。 本実施形態の両開き収納装置において蓋体の開動作により軸体の先端部が固定用孔部の突出部に当接したときの軸体と固定用孔部との位置関係を表した断面図である。 本実施形態の両開き収納装置において蓋体の開動作により軸体の先端部が固定用孔部の突出部に当接したときの軸体と固定用孔部との位置関係を表した図11に示すXIV−XIV断面図である。 本実施形態の両開き収納装置において蓋体の開動作により軸体の軸心が上昇する状態を表した図11に示すXIV−XIV断面図である。 本実施形態の両開き収納装置において蓋体の全開位置での軸体と固定用孔部との位置関係を表した図11に示すXIV−XIV断面図である。
以下、本発明に係る両開き収納装置の具体的な実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態の両開き収納装置1は、例えば車両の車室内に配置されるセンターコンソールに装着されるコンソールボックスなどである。両開き収納装置1は、図1に示す如く、ボックス本体10と、蓋体20と、開閉機構30と、を備えている。両開き収納装置1は、開閉機構30により蓋体20がボックス本体10に対して開閉可能となるように構成されている。尚、両開き収納装置1は、蓋体20が閉位置にあるときに乗員の腕を置くためのアームレストとして用いられるものであってよい。
ボックス本体10は、略直方体形状に形成されている。ボックス本体10は、上面に長方形状の開口11が設けられた収容部12を有している。開口11の周縁は、二つの長辺11aと、二つの短辺11bと、を有している。長辺11aは、車両前後方向に延びている。短辺11bは、長辺11aに直交する方向すなわち車両左右方向に延びている。すなわち、両開き収納装置1は、長辺11aが車両前後方向に延びかつ短辺11bが車両左右方向に延びるように配置されている。以下、車両前後方向や車両左右方向などの方向或いは物体などの各部位の位置や箇所を示す場合、「車両」の文言を用いないことがある。例えば、車両前後方向を単に前後方向と、車両左右方向を単に左右方向と、それぞれ称す。
ボックス本体10は、図2に示す如く、収容部12の前側の周縁に固定される前側部材13と、収容部12の後側の周縁に固定される後側部材14と、を有している。前側部材13及び後側部材14はそれぞれ、長尺形状に形成されており、その長手方向が左右方向に平行になるように配置されている。前側部材13には、表皮15に被覆されたカバー16が嵌合されている。ボックス本体10の収容部12の前方には、ポケット部12aが隣接して形成されている。
前側部材13には、固定用孔部13aが形成されている。固定用孔部13aは、収容部12に面する側壁13bの左右両端部それぞれに設けられている。後側部材14には、固定用孔部14aが形成されている。固定用孔部14aは、収容部12に面する側壁14bの左右両端部それぞれに設けられている。前側部材13には、張出部13cが設けられている。後側部材14には、張出部14cが設けられている。張出部13c,14cはそれぞれ、前側部材13又は後側部材14の左右両側それぞれに設けられており、左右方向に向けて突出している。前側部材13の張出部13cとボックス本体10の収容部12側の表面との間、及び、後側部材14の張出部14cとボックス本体10の収容部12側の表面との間にはそれぞれ、隙間17が形成されている。
蓋体20は、ボックス本体10の開口11に対応して薄肉の長方形状に形成されている。蓋体20は、その開口11を開閉可能に覆う。蓋体20は、開口11を覆った閉位置から、開口11の周縁の一方の長辺11aに沿って延びる回転軸を中心にして開閉可能であると共に、開口11の周縁の他方の長辺11aに沿って延びる回転軸を中心にして開閉可能である。蓋体20は、ボックス本体10に対して左右共に閉位置から所定角度(例えば100°)をなす全開位置まで開動作することが可能である。
蓋体20は、図2に示す如く、下部蓋材21と、上部蓋材22と、表皮23と、クッション材24と、を有している。上部蓋材22の上面には、凹部22aが形成されている。凹部22aには、クッション材24が嵌め込まれている。上部蓋材22及びクッション材24は、表皮23により被覆されている。上部蓋材22は、下部蓋材21に対してネジ止めされている。
下部蓋材21の前側及び後側にはそれぞれ、凹部21aが形成されている。凹部21aは、ボックス本体10の収容部12の周縁に固定された前側部材13又は後側部材14を収容する収容部である。凹部21aの左右両側はそれぞれ、上部蓋材22の側壁22bにより囲まれている。蓋体20が開動作したとき、側壁22bは、ボックス本体10の収容部12側の表面と前側部材13又は後側部材14の張出部13c,14cとの間の隙間17に入り込む。蓋体20が全開位置に達したとき、側壁22bは、前側部材13又は後側部材14の張出部13c,14cに係止されることで、蓋体20の開度がそれ以上大きくなるのを防止する。張出部13c,14cは、蓋体20が開き側に倒れるのを防止するストッパ機能を有している。
開閉機構30は、左側開閉機構40と、右側開閉機構50と、を有している。左側開閉機構40は、蓋体20の左側を閉位置に保持させると共にその保持を解除して蓋体20の左側を開く装置である。左側開閉機構40は、蓋体20の左側に設けられている。また、右側開閉機構50は、蓋体20の右側を閉位置に保持させると共にその保持を解除して蓋体20の右側を開く装置である。右側開閉機構50は、蓋体20の右側に設けられている。
左側開閉機構40は、図3及び図4に示す如く、前左側ロック部材41と、後左側ロック部材42と、左側変換部43と、を有している。前左側ロック部材41は、前側に配置されている。後左側ロック部材42は、後側に配置されている。前左側ロック部材41及び後左側ロック部材42それぞれ、前後方向へ延びるロッド体であり、蓋体20の下部蓋材21に前後方向へ移動可能に保持されている。
左側変換部43は、前左側ロック部材41と後左側ロック部材42との間に設けられている。左側変換部43は、外面にピニオンギヤが形成された円筒状の回転体である。左側変換部43は、蓋体20の下部蓋材21に突設された中心軸部21bに回転自在に枢支されている。左側変換部43は、前左側ロック部材41に形成されたラックギヤ41a及び後左側ロック部材42に形成されたラックギヤ42aの双方に噛合している。ラックギヤ41aとラックギヤ42aとは、左側変換部43を挟んで対称の位置に配置されている。後左側ロック部材42は、前左側ロック部材41が前後方向に移動した場合、その前左側ロック部材41の移動方向とは逆方向に同期して移動する。
前左側ロック部材41は、後端部に形成されたピン41bを有している。ピン41bは、後方向に突出している。後左側ロック部材42は、前端部に形成された凹部42bを有している。凹部42bは、前方向に開口している。ピン41bの先端は、凹部42bに挿入されている。ピン41bには、スプリング44が同軸上に外嵌されている。スプリング44は、前左側ロック部材41と後左側ロック部材42とを前後方向外側に付勢している。
前左側ロック部材41は、前端部に形成された棒状の軸体41cを有している。軸体41cは、前左側ロック部材41の本体から前方向に向けて突出しており、ボックス本体10の開口11の周縁の一方(すなわち左側)の長辺11aに沿って延びている。軸体41cは、図5に示す如く、前側部材13の側壁13bの左端部に設けた固定用孔部13aに進退可能に挿入されており、その固定用孔部13aに挿抜される。後左側ロック部材42は、後端部に形成された棒状の軸体42cを有している。軸体42cは、後左側ロック部材42の本体から後方向に向けて突出しており、ボックス本体10の開口11の周縁の左側の長辺11aに沿って延びている。軸体42cは、後側部材14の側壁14bの左端部に設けた固定用孔部14aに進退可能に挿入されており、その固定用孔部14aに挿抜される。
右側開閉機構50は、前右側ロック部材51と、後右側ロック部材52と、右側変換部53と、を有している。前右側ロック部材51は、前側に配置されている。後右側ロック部材52は、後側に配置されている。前右側ロック部材51及び後右側ロック部材52それぞれ、前後方向へ延びるロッド体であり、蓋体20の下部蓋材21に前後方向へ移動可能に保持されている。
右側変換部53は、前右側ロック部材51と後右側ロック部材52との間に設けられている。右側変換部53は、外面にピニオンギヤが形成された円筒状の回転体である。右側変換部53は、蓋体20の下部蓋材21に突設された中心軸部21bに回転自在に枢支されている。右側変換部53は、前右側ロック部材51に形成されたラックギヤ51a及び後右側ロック部材52に形成されたラックギヤ52aの双方に噛合している。ラックギヤ51aとラックギヤ52aとは、右側変換部53を挟んで対称の位置に配置されている。後右側ロック部材52は、前右側ロック部材51が前後方向に移動した場合、その前右側ロック部材51の移動方向とは逆方向に同期して移動する。
前右側ロック部材51は、後端部に形成されたピン51bを有している。ピン51bは、後方向に突出している。後右側ロック部材52は、前端部に形成された凹部52bを有している。凹部52bは、前方向に開口している。ピン51bの先端は、凹部52bに挿入されている。ピン51bには、スプリング54が同軸上に外嵌されている。スプリング54は、前右側ロック部材51と後右側ロック部材52とを前後方向外側に付勢している。
前右側ロック部材51は、前端部に形成された棒状の軸体51cを有している。軸体51cは、前右側ロック部材51の本体から前方向に向けて突出しており、ボックス本体10の開口11の周縁の他方(すなわち右側)の長辺11aに沿って延びている。軸体51cは、前側部材13の側壁13bの右端部に設けた固定用孔部13aに進退可能に挿入されており、その固定用孔部13aに挿抜される。後右側ロック部材52は、後端部に形成された棒状の軸体52cを有している。軸体52cは、後右側ロック部材52の本体から後方向に向けて突出しており、ボックス本体10の開口11の周縁の右側の長辺11aに沿って延びている。軸体52cは、後側部材14の側壁14bの右端部に設けた固定用孔部14aに進退可能に挿入されており、その固定用孔部14aに挿抜される。
左側開閉機構40における前左側ロック部材41の軸体41cが固定用孔部13aから離脱しかつ後左側ロック部材42の軸体42cが固定用孔部14aから離脱した状態では、右側開閉機構50における前右側ロック部材51の軸体51c及び後右側ロック部材52の軸体52cが、蓋体20が回動するときの回動中心となり、固定用孔部13a,14a内で回動可能である。一方、右側開閉機構50における前右側ロック部材51の軸体51cが固定用孔部13aから離脱しかつ後右側ロック部材52の軸体52cが固定用孔部14aから離脱した状態では、左側開閉機構40における前左側ロック部材41の軸体41c及び後左側ロック部材42の軸体42cが、蓋体20が回動するときの回動中心となり、固定用孔部13a,14a内で回動可能である。
左側開閉機構40は、左側操作部45を有している。左側操作部45は、蓋体20の左側に設けられている。左側操作部45は、蓋体20の下部蓋材21に固定された操作収容部46に収容されている。左側操作部45は、ボタン部45aと、脚部45bと、スプリング45cと、ガイド孔45dと、を有している。ボタン部45aは、蓋体20を右側の軸体51c,52cを回動中心にして回動させてその左側を開放させるために車両乗員により押し込み操作される部材である。脚部45bは、ボタン部45aの裏面側において右方向に向けて延びている。脚部45bは、操作収容部46に形成された孔部46aに嵌入されている。スプリング45cは、図6に示す如く、脚部45bに外嵌されている。ボタン部45aは、スプリング45cにより左方向に向けて付勢されている。
ガイド孔45dは、三角形状に形成されている。操作収容部46には、上面に開いた長孔46bが形成されている。長孔46bは、前後方向に長尺となるように延びている。前左側ロック部材41は、上方に突出する突起部41dを有している。突起部41dは、ガイド孔45d及び長孔46bに前後方向に移動可能に挿入されている。突起部41dは、左側操作部45のボタン部45aが右方へ押し込まれていないときは、ガイド孔45d及び長孔46bの前端側に配置されている。
左側操作部45のボタン部45aが右方へ押し込まれると、突起部41dは、ガイド孔45dの斜面に案内されてガイド孔45dの左側かつ後側に相対移動される。かかる突起部41dの相対移動が生じると、その突起部41dが設けられた前左側ロック部材41が後方へ移動する。この場合、前左側ロック部材41のラックギヤ41aと左側変換部43のピニオンギヤとの噛合により左側変換部43が回転することで、その左側変換部43と噛合するラックギヤ42aを持つ後左側ロック部材42が前左側ロック部材41の移動方向とは逆方向の前方へ同期して移動する。これにより、前左側ロック部材41の軸体41cがボックス本体10の固定用孔部13aから離脱しかつ後左側ロック部材42の軸体42cがボックス本体10の固定用孔部14aから離脱することで、蓋体20の左側が右側の軸体51c,52cを回動中心にして開くことが可能になる。
右側開閉機構50は、右側操作部55を有している。右側操作部55は、蓋体20の右側に設けられている。右側操作部55は、蓋体20の下部蓋材21に固定された操作収容部56に収容されている。右側操作部55は、ボタン部55aと、脚部55bと、スプリング55cと、ガイド孔55dと、を有している。ボタン部55aは、蓋体20を左側の軸体41c,42cを回動中心にして回動させてその右側を開放させるために車両乗員により押し込み操作される部材である。脚部55bは、ボタン部55aの裏面側において左方向に向けて延びている。脚部55bは、操作収容部56に形成された孔部56aに嵌入されている。スプリング55cは、脚部55bに外嵌されている。ボタン部55aは、スプリング55cにより右方に向けて付勢されている。
ガイド孔55dは、三角形状に形成されている。操作収容部56には、上面に開いた長孔56bが形成されている。長孔56bは、前後方向に長尺となるように延びている。前右側ロック部材51は、上方に突出する突起部51dを有している。突起部51dは、ガイド孔55d及び長孔56bに前後方向に移動可能に挿入されている。突起部51dは、右側操作部55のボタン部55aが左方へ押し込まれていないときは、ガイド孔55d及び長孔56bの前端側に配置されている。
右側操作部55のボタン部55aが左方へ押し込まれると、突起部51dは、ガイド孔55dの斜面に案内されてガイド孔55dの右側かつ後側に相対移動される。かかる突起部51dの相対移動が生じると、その突起部51dが設けられた前右側ロック部材51が後方へ移動する。この場合、前右側ロック部材51のラックギヤ51aと右側変換部53のピニオンギヤとの噛合により右側変換部53が回転することで、その右側変換部53と噛合するラックギヤ52aを持つ後右側ロック部材52が前右側ロック部材51の移動方向とは逆方向の前方へ同期して移動する。これにより、前右側ロック部材51の軸体51cがボックス本体10の固定用孔部13aから離脱しかつ後右側ロック部材52の軸体52cがボックス本体10の固定用孔部14aから離脱することで、蓋体20の右側が左側の軸体41c,42cを回動中心にして開くことが可能になる。
開閉機構30は、また、左側開動作補助装置60と、右側開動作補助装置70と、を有している。左側開動作補助装置60は、図8に示す如く、ボックス本体10のポケット部12aと左側壁10aとの間に形成された左側内部空間18に収容されている。左側開動作補助装置60は、蓋体20の左側を開く開動作を補助すると共に、その蓋体20を右側全開位置に保持させる装置である。右側開動作補助装置70は、ボックス本体10のポケット部12aと右側壁10bとの間に形成された右側内部空間19に収容されている。右側開動作補助装置70は、蓋体20の右側を開く開動作を補助すると共に、その蓋体20を左側全開位置に保持させる装置である。
左側開動作補助装置60は、左側押圧保持部61と、左側ガイド部材62と、左側付勢部材63と、を有している。左側押圧保持部61は、ボックス本体10の左側に蓋体20の左側が開閉する方向(すなわち、鉛直上下方向)に進退可能に支持されている。左側押圧保持部61は、図7に示す如く、長尺部61aと、当接面61bと、保持面61cと、脚部61dと、長孔61eと、を有している。長尺部61aは、鉛直上下方向に延びている。長尺部61aは、ボックス本体10の収容部12の左側周縁に形成された孔部12bに鉛直上下方向に進退可能に挿入されている。当接面61bは、長尺部61aの上端に形成されており、蓋体20の裏面に当接する面である。保持面61cは、長尺部61aの左側面に形成されており、蓋体20の右側全開位置でその蓋体20の裏面に沿った方向に延びて、その蓋体20の裏面に近接して配置される。脚部61dは、長尺部61aの下端から下方へ突出して延びている。長孔61eは、長尺部61aの鉛直上下方向の中央部に形成されており、左右方向に向けて開いて鉛直上下方向に長く延びている。
左側ガイド部材62は、L字形状に形成された薄片である。左側ガイド部材62は、左側固定部62aと、左側ガイド部62bと、を有している。左側固定部62aは、水平方向に板状に広がる部位である。左側ガイド部材62は、左側固定部62aがボックス本体10のポケット部12aの底面から下方に突出する取付部12cにネジ62cで固定されることによりボックス本体10に取り付けられている。
左側ガイド部62bは、左側固定部62aの左端から鉛直上方に向けて板状に広がる部位である。左側ガイド部62bの上部には、左方に向けて板状に広がる突片62dが形成されている。左側ガイド部材62は、突片62dがボックス本体10の収容部12の左側周縁から下方に突出する取付部12dにネジ62eで固定されることによりボックス本体10に取り付けられている。
左側ガイド部62bには、右方に向けて突出する突部62fが形成されている。突部62fは、鉛直上下方向に延びている。突部62fは、左側押圧保持部61の長孔61eに鉛直上下方向に移動可能に挿通されている。突部62fには、ネジ62gが螺合されている。ネジ62gの頭部は、長孔61eの内部に形成した段部61fにスライド可能に係止されている。これにより、突部62fは、長孔61eから抜け出るのを防止しつつ、長孔61eの中でスライド可能に挿通されている。左側押圧保持部61は、突部62fが長孔61eの上端部に位置するときは最下端に位置し、突部62fが長孔61eの下端部に位置するときは最上端に位置する。
左側付勢部材63は、左側押圧保持部61の脚部61dに外嵌されるコイルスプリングである。左側付勢部材63は、鉛直上下方向に延びている。左側付勢部材63の一端は、左側押圧保持部61の長尺部61aの下面に係止されている。左側付勢部材63の他端は、左側ガイド部材62の左側固定部62aに係止されている。左側付勢部材63は、左側押圧保持部61を鉛直上方に向けて付勢している。蓋体20が閉位置にロックされているときは、蓋体20は、左側付勢部材63の付勢力により、左側押圧保持部61の長尺部61aの上端にある当接面61bがその蓋体20の裏面に当接することで上方へ押圧された状態にある。
かかる状態から、左側操作部45のボタン操作により蓋体20の左側の閉位置でのロックが解除されて蓋体20の左側が開くことが可能になると、左側押圧保持部61は、その当接面61bに付与される左側付勢部材63の付勢力により蓋体20の左側を押し上げる。この左側押圧保持部61の押し上げは、左側付勢部材63の付勢力がゼロになる仮オープン位置まで行われる。
また、左側押圧保持部61は、蓋体20の右側が開いたとき、その右側が開いて鉛直方向に直立した蓋体20の右側に隣接することで、その蓋体20を係止により右側全開位置に保持する。蓋体20の下部蓋材21の左側周縁には、断面略三角形状に形成された左側係止部25が形成されている。左側係止部25は、蓋体20の閉位置で下部蓋材21の裏面から鉛直下方に向けて突出しており、蓋体20の右側全開位置で右方向に向けて突出する。蓋体20の右側が開いたとき、左側押圧保持部61は、図10に示す如く、左側付勢部材63の付勢力により左側ガイド部材62すなわちボックス本体10側に対して上昇して、蓋体20の左側係止部25に係止される。これにより、蓋体20は、右側全開位置に保持される。この際、蓋体20が閉位置へ向けて押圧される外力が左側付勢部材63の付勢力よりも小さければ、その蓋体20が左側押圧保持部61にロックされることで、その蓋体20が閉位置側へ倒れることは回避される。
右側開動作補助装置70は、右側押圧保持部71と、右側ガイド部材72と、右側付勢部材73と、を有している。右側押圧保持部71は、ボックス本体10の右側に蓋体20の右側が開閉する方向(すなわち、鉛直上下方向)に進退可能に支持されている。右側押圧保持部71は、長尺部71aと、当接面71bと、保持面71cと、脚部71dと、長孔71eと、を有している。長尺部71aは、鉛直上下方向に延びている。長尺部71aは、ボックス本体10の収容部12の右側周縁に形成された孔部12bに鉛直上下方向に進退可能に挿入されている。当接面71bは、長尺部71aの上端に形成されており、蓋体20の裏面に当接する面である。保持面71cは、長尺部71aの右側面に形成されており、蓋体20の左側全開位置でその蓋体20の裏面に沿った方向に延びて、その蓋体20の裏面に近接して配置される。脚部71dは、長尺部71aの下端から下方へ突出して延びている。長孔71eは、長尺部71aの鉛直上下方向の中央部に形成されており、左右方向に向けて開いて鉛直上下方向に長く延びている。
右側ガイド部材72は、L字形状に形成された薄片である。右側ガイド部材72は、右側固定部72aと、右側ガイド部72bと、を有している。右側固定部72aは、水平方向に板状に広がる部位である。右側ガイド部材72は、右側固定部72aがボックス本体10のポケット部12aの底面から下方に突出する取付部12cにネジ72cで固定されることによりボックス本体10に取り付けられている。
右側ガイド部72bは、右側固定部72aの右端から鉛直上方に向けて板状に広がる部位である。右側ガイド部72bの上部には、右方に向けて板状に広がる突片72dが形成されている。右側ガイド部材72は、突片72dがボックス本体10の収容部12の右側周縁から下方に突出する取付部12dにネジ72eで固定されることによりボックス本体10に取り付けられている。
右側ガイド部72bには、左方に向けて突出する突部72fが形成されている。突部72fは、鉛直上下方向に延びている。突部72fは、右側押圧保持部71の長孔71eに鉛直上下方向に移動可能に挿通されている。突部72fには、ネジ72gが螺合されている。ネジ72gの頭部は、長孔71eの内部に形成した段部71fにスライド可能に係止されている。これにより、突部72fは、長孔71eから抜け出るのを防止しつつ、長孔71eの中でスライド可能に挿通されている。右側押圧保持部71は、突部72fが長孔71eの上端部に位置するときは最下端に位置し、突部72fが長孔71eの下端部に位置するときは最上端に位置する。
右側付勢部材73は、右側押圧保持部71の脚部71dに外嵌されるコイルスプリングである。右側付勢部材73は、鉛直上下方向に延びている。右側付勢部材73の一端は、右側押圧保持部71の長尺部71aの下面に係止されている。右側付勢部材73の他端は、右側ガイド部材72の右側固定部72aに係止されている。右側付勢部材73は、右側押圧保持部71を鉛直上方に向けて付勢している。蓋体20が閉位置にロックされているときは、蓋体20は、右側付勢部材73の付勢力により、右側押圧保持部71の長尺部71aの上端にある当接面71bがその蓋体20の裏面に当接することで上方へ押圧された状態にある。
かかる状態から、右側操作部55のボタン操作により蓋体20の右側の閉位置でのロックが解除されて蓋体20の右側が開くことが可能になると、右側押圧保持部71は、図9に示す如く、その当接面71bに付与される右側付勢部材73の付勢力により蓋体20の右側を押し上げる。この右側押圧保持部71の押し上げは、右側付勢部材73の付勢力がゼロになる仮オープン位置まで行われる。
また、右側押圧保持部71は、蓋体20の左側が開いたとき、その左側が開いて鉛直方向に直立した蓋体20の左側に隣接することで、その蓋体20を係止により左側全開位置に保持する。蓋体20の下部蓋材21の右側周縁には、断面略三角形状に形成された右側係止部26が形成されている。右側係止部26は、蓋体20の閉位置で下部蓋材21の裏面から鉛直下方に向けて突出しており、蓋体20の左側全開位置で左方向に向けて突出する。蓋体20の左側が開いたとき、右側押圧保持部71は、右側付勢部材73の付勢力により右側ガイド部材72すなわちボックス本体10側に対して上昇して、蓋体20の右側係止部26に係止される。これにより、蓋体20は、左側全開位置に保持される。この際、蓋体20が閉位置へ向けて押圧される外力が右側付勢部材73の付勢力よりも小さければ、その蓋体20が右側押圧保持部71にロックされることで、その蓋体20が閉位置側へ倒れることは回避される。
開閉機構30は、更に、図2−図4に示す如く、誤作動防止装置80及び規制装置90を備えている。誤作動防止装置80は、左側開閉機構40及び右側開閉機構50の双方が同時に開動作するのを防止する装置である。規制装置90は、蓋体20が開いている側の左側開閉機構40又は右側開閉機構50においてそのロック部材41,42,51,52が蓋体20の前後方向外側に進出するのを規制する装置である。
次に、両開き収納装置1の動作について説明する。
両開き収納装置1において、蓋体20がボックス本体10に対して閉じられているとき、開閉機構30の左側開閉機構40の前左側ロック部材41の軸体41cがボックス本体10の前側部材13の左側の固定用孔部13aに挿入され、その左側開閉機構40の後左側ロック部材42の軸体42cがボックス本体10の後側部材14の左側の固定用孔部14aに挿入され、右側開閉機構50の前右側ロック部材51の軸体51cがボックス本体10の前側部材13の右側の固定用孔部13aに挿入され、かつ、その右側開閉機構50の後右側ロック部材52の軸体52cがボックス本体10の後側部材14の右側の固定用孔部14aに挿入されている。このように蓋体20側に取り付けられた軸体41c,42c,51c,52cがボックス本体10の固定用孔部13a,14aに挿入されている場合は、蓋体20は、左側及び右側の何れもボックス本体10に対して開くことができないので、閉位置に維持されている。
蓋体20は、閉位置に維持されているとき、左側開動作補助装置60の左側付勢部材63の付勢力と右側開動作補助装置70の右側付勢部材73の付勢力とにより、その左側及び右側の双方で上方へ押圧された状態に維持されている。
上記した蓋体20の閉位置で左側操作部45のボタン部45aが右方へ押し込み操作されると、ガイド孔45dに挿入されている突起部41dがそのガイド孔45d内において左側かつ後側へそのガイド孔45dの斜面に沿って相対移動される。この場合には、その突起部41dが設けられた前左側ロック部材41が後方へ移動されるので、その前左側ロック部材41の軸体41cがボックス本体10の固定用孔部13aから離脱される。また、前左側ロック部材41が後方へ移動されると、同時に、左側変換部43の作用により後左側ロック部材42が前方へ移動されるので、左側ロック部材42の軸体42cがボックス本体10の固定用孔部14aから離脱される。
前左側ロック部材41及び後左側ロック部材42の軸体41c,42cがボックス本体10の固定用孔部13a,14aから離脱されると、蓋体20の左側の閉位置でのロックが解除されて蓋体20の左側が開くことが可能になる。この場合、蓋体20は、その左側が左側開動作補助装置60の左側付勢部材63の付勢力により上方へ押し上げられることで、前右側ロック部材51及び後右側ロック部材52の軸体51c,52cを回動中心にして左側の仮オープン位置まで開く。
また、上記した蓋体20の閉位置で右側操作部55のボタン部55aが左方へ押し込み操作されると、ガイド孔55dに挿入されている突起部51dがそのガイド孔55d内において右側かつ後側へそのガイド孔55dの斜面に沿って相対移動される。この場合には、その突起部51dが設けられた前右側ロック部材51が後方へ移動されるので、その前右側ロック部材51の軸体51cがボックス本体10の固定用孔部13aから離脱される。また、前右側ロック部材51が後方へ移動されると、同時に、右側変換部53の作用により後右側ロック部材52が前方へ移動されるので、右側ロック部材52の軸体52cがボックス本体10の固定用孔部14aから離脱される。
前右側ロック部材51及び後右側ロック部材52の軸体51c,52cがボックス本体10の固定用孔部13a,14aから離脱されると、蓋体20の右側の閉位置でのロックが解除されて蓋体20の右側が開くことが可能になる。この場合、蓋体20は、その右側が右側開動作補助装置70の右側付勢部材73の付勢力により上方へ押し上げられることで、前左側ロック部材41及び後左側ロック部材42の軸体41c,42cを回動中心にして右側の仮オープン位置まで開く。
このように、両開き収納装置1において、蓋体20は、ボックス本体10の開口11を覆った閉位置から、右側の軸体51c,52cを回動中心にして左側の仮オープン位置まで開くことが可能であると共に、左側の軸体41c,42cを回動中心にして右側の仮オープン位置まで開くことが可能である。蓋体20は、右側の軸体51c,52cと左側の軸体41c,42cとの何れか一方を回動中心として選択して開閉することが可能である。
蓋体20は、開閉機構30により左側又は右側の仮オープン位置まで開かれた後、車両乗員の手動操作により左側全開位置又は右側全開位置まで開かれることが可能である。蓋体20が左側全開位置に向けて開かれると、右側開動作補助装置70の右側押圧保持部71が右側付勢部材73の付勢力により上昇して右側係止部26に係止される。この場合、蓋体20は、その左側が開いて鉛直方向に直立した蓋体20の左側にその右側押圧保持部71が隣接することで、左側全開位置に保持される。また、蓋体20が右側全開位置に向けて開かれると、左側開動作補助装置60の左側押圧保持部61が左側付勢部材63の付勢力により上昇して左側係止部25に係止される。この場合、蓋体20は、その右側が開いて鉛直方向に直立した蓋体20の右側にその左側押圧保持部61が隣接することで、右側全開位置に保持される。
蓋体20は、ボックス本体10に対する開位置から閉位置へ閉じられるとき、車両乗員の手動操作により押し下げられる。例えば蓋体20が左側全開位置から閉位置へ閉じられるとき、蓋体20が押し下げられると、まず、その蓋体20がその裏面の右側で右側開動作補助装置70の右側付勢部材73の付勢力に抗して右側押圧保持部71を下方へ押し下げ、その後、その蓋体20がその裏面の左側で左側開動作補助装置60の左側付勢部材63の付勢力に抗して左側押圧保持部61を下方へ押し下げる。この蓋体20の左側全開位置からの押し下げが、左側開閉機構40の軸体41c,42cがボックス本体10の固定用孔部13a,14aに挿入される位置まで行われると、それらの軸体41c,42cが固定用孔部13a,14aに挿入されて係止される。これにより、蓋体20の左側が閉位置に保持される。また、蓋体20が右側全開位置から閉位置へ閉じられるとき、蓋体20が押し下げられると、右側開閉機構50の軸体51c,52cがボックス本体10の固定用孔部13a,14aに挿入されて係止される。これにより、蓋体20の右側が閉位置に保持される。
次に、本実施形態の両開き収納装置1の特徴的な構造について説明する。
両開き収納装置1において、蓋体20は、下部蓋材21と、下部蓋材21に対して前後方向へ進退可能に延びる左側開閉機構40の軸体41c,42cと、下部蓋材21に対して前後方向へ進退可能に延びる右側開閉機構50の軸体51c,52cと、を有している。軸体41c,42cは、ボックス本体10の開口11の周縁の左側の長辺11aに沿った回転軸に沿って進退可能に延びている。軸体51c,52cは、ボックス本体10の開口11の周縁の右側の長辺11aに沿った回転軸に沿って進退可能に延びている。ボックス本体10は、収容部12の周縁に固定される前側部材13及び後側部材14と、前側部材13及び後側部材14の側壁13b,14bの左端部に形成された固定用孔部13a,14aと、前側部材13及び後側部材14の側壁13b,14bの右端部に形成された固定用孔部13a,14aと、を有している。
左端部の固定用孔部13a,14aには、軸体41c,42cが挿抜されると共に、その挿入時は軸体41c,42cが回動可能に支持される。また、右端部の固定用孔部13a,14aには、軸体51c,52cが挿抜されると共に、その挿入時は軸体51c,52cが回動可能に支持される。すなわち、蓋体20の軸体41c,42cは、左側開閉機構40による蓋体20の閉位置保持及びその保持解除のための閂ピンであると共に、右側開閉機構50による蓋体20の開閉動作時における回動中心となる回転軸である。また、蓋体20の軸体51c,52cは、右側開閉機構50による蓋体20の閉位置保持及びその保持解除のための閂ピンであると共に、左側開閉機構40による蓋体20の開閉動作時における回動中心となる回転軸である。
右側開閉機構50は、左側の軸体41c,42cをボックス本体10の左端部の固定用孔部13a,14aに挿入しかつ右側の軸体51c,52cをボックス本体10の右端部の固定用孔部13a,14aから抜いた状態で、その軸体41c,42cを回動中心にして蓋体20を閉位置と右側全開位置との間で開閉させる。左側開閉機構40は、左側の軸体41c,42cをボックス本体10の左端部の固定用孔部13a,14aから抜きかつ右側の軸体51c,52cをボックス本体10の右端部の固定用孔部13a,14aに挿入した状態で、その軸体51c,52cを回動中心にして蓋体20を閉位置と左側全開位置との間で開閉させる。
固定用孔部13a,14aは、挿抜される対応の軸体41c,42c,51c,52cの大きさに比して大きな形状に形成されている。この固定用孔部13a,14aの形状は、閂ピンである軸体41c,42c,51c,52cの挿抜が容易に行われるように、図11に示す如く、軸体41c,42c,51c,52cの挿抜のオーバーストロークのために必要な隙間Sが固定用孔部13a,14aの孔壁と軸体41c,42c,51c,52cの外表面との間に形成されるものであればよい。尚、固定用孔部13a,14aは、少なくとも、挿抜される対応の軸体41c,42c,51c,52cの上下寸法φに比して大きな上下寸法Rを有する孔であればよい。
各軸体41c,42c,51c,52cはそれぞれ、断面略円形に形成された本体部100と、その本体部100に対して先端側に設けられた先端部101と、からなる。本体部100は、周回りでその軸心Cから外面までの距離が略一定である部位である。先端部101は、本体部100から軸方向先端に向けて尖った状態に突出する部位であって、周回りで本体部100の軸心Cから外面までの距離が変化する構造に形成されている。先端部101は、本体部100の軸心Cから外面までの距離が略等距離である非切欠部102と、周回りの一部に切り欠かれた、本体部100の軸心Cから外面までの距離が非切欠部102のものに比して小さい切欠部103と、を有している。
切欠部103は、蓋体20の閉位置で軸体41c,42c,51c,52cの下部に位置しており、その蓋体20の開動作すなわちその軸体41c,42c,51c,52cの回動に伴って軸心C回りで周方向へ移動しつつ上部へ位置変化する。切欠部103は、図12に示す如く、先端から軸方向奥側にかけて傾斜する傾斜面103aを有するように形成されている。傾斜面103aは、蓋体20の閉位置では先端から軸方向奥側にかけて面位置が低くなる天井面となる。
軸体41c,42c,51c,52cは、切欠部103以外の非切欠部102において軸方向奥側から先端にかけて縮径するようにテーパ状に形成されている。この軸体41c,42c,51c,52cのテーパ構造は、固定用孔部13a,14aへの挿入し易さを確保するうえで有効である。尚、この軸体41c,42c,51c,52cの本体部100の外面を図13、図14、及び図16−図18において一点鎖線で示す。
固定用孔部13a,14aは、軸体41c,42c,51c,52cが挿入される孔開口側から軸方向孔奥側にかけて大きさ(断面積)が小さくなるように形成されている。すなわち、固定用孔部13a,14aは、開口側に設けられた孔開口部110と、その孔開口部110に対して軸方向奥側に設けられた孔奥部111と、からなる。孔開口部110は、軸体41c,42c,51c,52c(具体的には、本体部100)の断面積に比して大きな断面積を有するように形成されている。孔開口部110の上下寸法Rは、本体部100の上下寸法φに比して大きい。孔奥部111は、孔開口部110に比して小さい断面積を有するように形成されている。孔奥部111は、孔開口部110の孔壁の一部から孔中心側に向けて突出する突出部112を有している。尚、この固定用孔部13a,14aの孔開口部110の孔壁を図13、図14、及び図16−図18において二点鎖線で示す。
突出部112は、固定用孔部13a,14a内において軸体41c,42c,51c,52cが挿入された際にその切欠部103が設けられた先端部101が届く位置すなわち軸方向でオーバーラップする位置に設けられている。突出部112は、固定用孔部13a,14aの軸方向外側から見て孔壁の下面から孔中心側である上方へ突出するように弦状に形成されている。突出部112は、図11や図13,図14に示す如く、孔開口側から軸方向孔奥側にかけて傾斜する傾斜面112aを有するように形成されている。傾斜面112aは、孔開口側から軸方向孔奥側にかけて面位置が高くなる下面である。
軸体41c,42c,51c,52cが固定用孔部13a,14aに挿入された蓋体20の閉位置では、その軸体41c,42c,51c,52cと固定用孔部13a,14aとは、軸体41c,42c,51c,52cの先端部101の傾斜面103aと固定用孔部13a,14aの孔奥部111の傾斜面112aとが上下斜め方向で互いに対面するように配置される。
尚、固定用孔部13a,14aの軸方向孔奥側には、図11に示す如く、軸体41c,42c,51c,52cの先端部101の軸方向端面(先端面)が当接し得る支持部材120が挿入して配置されていてよい。この支持部材120は、軸体41c,42c,51c,52cが固定用孔部13a,14aに挿入された際の位置決めを行い、その軸体41c,42c,51c,52cの支持部材120への当接によってそれ以上の挿入を規制するための部材である。尚、この支持部材120は、固定用孔部13a,14aの孔奥部111の奥側の孔壁に合致する外形を有するものであってもよい。
上記した両開き収納装置1において、蓋体20が何れかの開位置に開いた状態から押し下げられると、その蓋体20の開いていた側における軸体41c,42c,51c,52cがボックス本体10の固定用孔部13a,14aに挿入されて、その蓋体20の開いていた側が閉位置に保持される。この場合、その軸体41c,42c,51c,52cは、その先端部101の傾斜面103aが先端から軸方向奥側にかけて面位置が低くなる状態でボックス本体10の固定用孔部13a,14aに挿入され、その傾斜面103aがその固定用孔部13a,14aの孔奥部111の傾斜面112aに略平行に対面するように配置される(図11に示す状態)。固定用孔部13a,14aは、軸体41c,42c,51c,52cの挿抜の容易性を確保するため、その軸体41c,42c,51c,52cの大きさに比して大きな形状に形成されている。このため、固定用孔部13a,14a内で挿入された軸体41c,42c,51c,52cの軸ズレが生じ得る。
また、蓋体20が上記の如く閉位置に保持されている場合、蓋体20は、左側開動作補助装置60の左側付勢部材63の付勢力と右側開動作補助装置70の右側付勢部材73の付勢力とにより、その左側及び右側の双方で上方へ押圧された状態に維持されている。この場合、蓋体20の軸体41c,42c,51c,52cは、ボックス本体10の固定用孔部13a,14a内において上部に挿入された状態(具体的には、その固定用孔部13a,14aの孔壁上面に接する状態)に維持される。
かかる状態から、左側操作部45又は右側操作部55のボタン部45a,55aが押し込み操作されると、左側の軸体41c,42c又は右側の軸体51c,52cが固定用孔部13a,14aから離脱して、蓋体20の左側が左側開動作補助装置60の左側付勢部材63の付勢力により上方へ押し上げられ右側の軸体51c,52cを中心にして開き、或いは、蓋体20の右側が右側開動作補助装置70の右側付勢部材73の付勢力により上方へ押し上げられ左側の軸体41c,42cを中心にして開く。また、蓋体20の左側が全開位置に向けて開かれると、その左側が開いて鉛直方向に直立した蓋体20の左側に右側開動作補助装置70の右側押圧保持部71が隣接することで、その蓋体20の左側全開位置に保持される。一方、蓋体20の右側が全開位置に向けて開かれると、その右側が開いて鉛直方向に直立した蓋体20の右側に左側開動作補助装置60の左側押圧保持部61が隣接することで、その蓋体20の右側全開位置に保持される。
蓋体20がこのように左側全開位置又は右側全開位置に向けて開く過程では、左側付勢部材63の付勢力によりその蓋体20の左側を上方へ押圧する力、及び、右側付勢部材73の付勢力によりその蓋体20の右側を上方へ押圧する力は双方ともに消滅する。このため、蓋体20の左側の軸体41c,42cと右側の軸体51c,52cとの何れかがボックス本体10の固定用孔部13a,14a内において回転軸として回動しながらその蓋体20の重力作用により下部へ移動するので、その軸体41c,42c,51c,52cの軸ズレが生じ易い。
これに対して、本実施形態の両開き収納装置1において、軸体41c,42c,51c,52cは、周回りの一部に切り欠かれた切欠部103を有し、周回りで本体部100の軸心Cから外面までの距離が変化する構造に形成された先端部101を有する。この構造において、軸体41c,42c,51c,52cは、蓋体20が左側全開位置又は右側全開位置に向けて開く過程で固定用孔部13a,14a内において回転軸として回動するとき、下記の如く、その固定用孔部13a,14a内で下部へ移動するのが規制される。
すなわち、軸体41c,42c,51c,52cは、回転軸として回動するとき、先端部101の切欠部103の傾斜面103aが固定用孔部13a,14aの孔奥部111の突出部112の傾斜面112aに略平行に対面した状態(図14に示す状態)から、その回動に伴って、その傾斜面103aがその傾斜面112aに対して角度ズレを起こして、先端部101の非切欠部102と切欠部103との境界付近が固定用孔部13a,14a内の突出部112に当接する状態(図15及び図16に示す状態)に至る。
軸体41c,42c,51c,52cの回動に伴ってその上記境界付近が固定用孔部13a,14a内の突出部112に当接すると、その軸体41c,42c,51c,52cの下面側が固定用孔部13a,14a内で支持される。このため、その支持後、軸体41c,42c,51c,52cの回動が蓋体20の全開位置に達するまで行われる過程で左側付勢部材63及び右側付勢部材73の付勢力により蓋体20を上方へ押圧する力が消滅しても、その軸体41c,42c,51c,52cが固定用孔部13a,14a内でそれ以上、下方へ移動するのは規制される。
また、軸体41c,42c,51c,52cの回動に伴ってその上記境界付近が固定用孔部13a,14a内の突出部112に接する前に、左側付勢部材63及び右側付勢部材73の付勢力により蓋体20を上方へ押圧する力が消滅した場合は、蓋体20の重力作用により軸体41c,42c,51c,52cが固定用孔部13a,14a内で下方へ移動する(図16参照)。しかし、この場合において、軸体41c,42c,51c,52cの上記境界付近が固定用孔部13a,14a内の突出部112に当接した後は、その軸体41c,42c,51c,52cの下方への移動が規制されると共に、それ以後、その軸体41c,42c,51c,52cの軸心Cが回動に伴って固定用孔部13a,14a内で上昇する(図17参照)。
上記の軸体41c,42c,51c,52cの軸心Cの上昇は、軸体41c,42c,51c,52cの上記境界付近が突出部112に当接してからその軸体41c,42c,51c,52cの外面がその固定用孔部13a,14aの孔壁上面に接するまで継続されることが可能である。軸体41c,42c,51c,52cの上記境界付近が突出部112に当接した後、その軸体41c,42c,51c,52cの外面がその固定用孔部13a,14aの孔壁上面に接する前に、その軸体41c,42c,51c,52cが突出部112に当接する部位が上記の境界付近から非切欠部102の表面へ移行すると、その非切欠部102における軸心Cから外面までの距離は略同じであるので、その後、その軸体41c,42c,51c,52cの回動に伴う軸心Cの上昇は停止される。この場合は、以後、蓋体20が全開位置に達するまで、その軸心Cの高さ位置で軸体41c,42c,51c,52cが回動する(図18参照)。
尚、軸体41c,42c,51c,52cの上記境界付近が突出部112に当接した後、その軸体41c,42c,51c,52cが突出部112に当接する部位が上記の境界付近から非切欠部102の表面へ移行する前に、その軸体41c,42c,51c,52cの外面がその固定用孔部13a,14aの孔壁上面に接すると、その軸体41c,42c,51c,52cの軸心Cの上昇は規制されると共に、その軸体41c,42c,51c,52cのそれ以上の回動は規制される。尚、この場合、軸体41c,42c,51c,52cが蓋体20の閉位置で回動し始めてからその外面が固定用孔部13a,14aの孔壁上面に接するまで回動する角度は、蓋体20の閉位置から全開位置までの角度に対応する。
従って、両開き収納装置1によれば、閂ピンとしてボックス本体10の固定用孔部13a,14aに挿抜されると共に蓋体20の開閉時に回転軸として機能する軸体41c,42c,51c,52cの外面と固定用孔部13a,14aの孔壁との間の隙間Sを確保しつつ、その軸体41c,42c,51c,52cの固定用孔部13a,14a内での軸ズレを抑制することができる。このため、その軸体41c,42c,51c,52cの軸ズレに起因して蓋体20と周辺部品との間に擦れが生じ或いは蓋体の開閉時にガタが生じるなどの不都合を回避することができる。
また、軸体41c,42c,51c,52cの固定用孔部13a,14a内での軸ズレを抑制するうえで用いられる軸体41c,42c,51c,52cの切欠部103は、蓋体20の閉位置で先端から軸方向奥側にかけて面位置が低くなる傾斜面103aを有する。更に、その軸ズレを抑制するうえで用いられるボックス本体10側の固定用孔部13a,14aの突出部112は、孔開口側から軸方向孔奥側にかけて面位置が高くなる傾斜面112aを有する。
この構造では、蓋体20の閉位置で、軸体41c,42c,51c,52cと固定用孔部13a,14aとが傾斜面103a,112a同士が互いに対面する状態になる。このため、軸体41c,42c,51c,52cが固定用孔部13a,14aに挿入位置がずれた状態で挿入されても、それらの傾斜面103a,112a同士の接触により軸体41c,42c,51c,52cを固定用孔部13a,14a内で持ち上げることができるので、固定用孔部13a,14a内での軸体41c,42c,51c,52cの挿入ズレを解消させることができる。
尚、上記の実施形態においては、左側開閉機構40及び右側開閉機構50が特許請求の範囲に記載した「第1開閉機構」及び「第2開閉機構」に、下部蓋材21が特許請求の範囲に記載した「蓋体本体」に、軸体41c,42c及び軸体51c,52cが特許請求の範囲に記載した「第1軸体」及び「第2軸体」に、固定用孔部13a,14aが特許請求の範囲に記載した「第1孔」及び「第2孔」に、切欠部103が特許請求の範囲に記載した「第1切欠部」及び「第2切欠部」に、突出部112が特許請求の範囲に記載した「第1突出部」及び「第2突出部」に、左側付勢部材63及び右側付勢部材73が特許請求の範囲に記載した「上方付勢部材」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の実施形態においては、軸体41c,42c,51c,52cの軸ズレを抑制するうえで用いられるボックス本体10側の固定用孔部13a,14aの突出部112が、孔開口側から軸方向孔奥側にかけて面位置が高くなる傾斜面112aを有するものとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。この突出部112は、固定用孔部13a,14aの孔奥部111において孔開口部110の孔壁よりも孔中心側に向けて突出して軸体41c,42c,51c,52cとの隙間(特に上下方向の隙間)を小さくするものであって、その突出先端に蓋体20の開動作時に軸体41c,42c,51c,52cの外面が当接するものであればよい。例えば、突出部112は、孔奥側に孔壁から孔中心側に向けて飛び出た突起であってもよいし、また、孔開口側から孔奥側にかけて周回り全体で先細り形状に形成されたものであってもよい。
また、上記の実施形態においては、蓋体20の閉位置で、その蓋体20を左側付勢部材63及び右側付勢部材73の付勢力により上方へ押圧することで、その蓋体20側の軸体41c,42c,51c,52cをボックス本体10側の固定用孔部13a,14a内で上部に挿入した状態に維持することとし、蓋体20の開位置でその上方への押圧力が無くなるものとしている。しかし、蓋体20の閉位置で、その蓋体20を付勢部材の付勢力により何れかの方向に押圧することで、軸体41c,42c,51c,52cをボックス本体10側の固定用孔部13a,14a内で何れかの方向位置に挿入した状態に維持することとし、蓋体20の開位置でその方向への押圧力が無くなるものに適用することとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、軸体41c,42c,51c,52cの軸ズレを抑制するうえで用いられる軸体41c,42c,51c,52cの切欠部103が、蓋体20の閉位置で先端から軸方向奥側にかけて面位置が低くなる傾斜面103aを有するものとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。この切欠部103は、軸体41c,42c,51c,52cの先端部101の周回りの一部を切り欠いたものであればよく、例えば周回りで外径が徐々に小さくなるカム状に形成されたものであってもよい。
また、上記の実施形態においては、蓋体20の閉位置で、その蓋体20を左側付勢部材63及び右側付勢部材73の付勢力により上方へ押圧することで、その蓋体20側の軸体41c,42c,51c,52cをボックス本体10側の固定用孔部13a,14a内で上部に挿入した状態に維持することとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。両開き収納装置1として、蓋体20の閉位置でその蓋体20を押圧する付勢力を発生する付勢部材が設けられていないものに適用することとしてもよい。
尚、本発明は、上述した実施形態や変形形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
1:両開き収納装置、10:ボックス本体、11:開口、11a:長辺、12:収容部、13:前側部材、13a,14a:固定用孔部、14:後側部材、20:蓋体、21:下部蓋材、30:開閉機構、40:左側開閉機構、41c,42c,51c,52c:軸体、50:右側開閉機構、60:左側開動作補助装置、63:左側付勢部材、70:右側開動作補助装置、73:右側付勢部材、100:本体部、101:先端部、102:非切欠部、103:切欠部、103a:傾斜面(切欠部側)、110:孔開口部、111:孔奥部、112:突出部、112a:傾斜面(突出部側)。

Claims (4)

  1. 上面に開口が設けられた収容部を有するボックス本体と、前記開口を開閉可能に覆う蓋体と、前記開口の周縁に沿って延びる第1回転軸を中心にして前記蓋体を開閉させる第1開閉機構と、前記開口の周縁に沿って延びる第2回転軸を中心にして前記蓋体を開閉させる第2開閉機構と、を備える両開き収納装置であって、
    前記蓋体は、蓋体本体と、前記蓋体本体に対して前記第1回転軸に沿って進退可能に延びる第1軸体と、前記蓋体本体に対して前記第2回転軸に沿って進退可能に延びる第2軸体と、を有し、
    前記ボックス本体は、本体部と、前記本体部の側壁に前記第1軸体の上下寸法に比して大きな上下寸法を有するように形成され、前記第1軸体が挿抜される第1孔と、前記本体部の側壁に前記第2軸体の上下寸法に比して大きな上下寸法を有するように形成され、前記第2軸体が挿抜される第2孔と、を有し、
    前記第1開閉機構は、前記第1軸体を前記第1孔に挿入しかつ前記第2軸体を前記第2孔から抜いた状態で前記第1回転軸を中心にして前記蓋体を閉位置と第1開位置との間で開閉させ、
    前記第2開閉機構は、前記第1軸体を前記第1孔から抜きかつ前記第2軸体を前記第2孔に挿入した状態で前記第2回転軸を中心にして前記蓋体を閉位置と第2開位置との間で開閉させ、
    前記第1軸体は、先端部の周回り一部を切り欠いた、前記蓋体の閉位置で下部に位置する第1切欠部を有し、
    前記第1孔は、孔壁下面から上方へ突出する、前記蓋体の閉位置から前記第1開位置への開動作時に前記第1孔内で前記第1軸体を上方へ持ち上げる第1突出部を有し、
    前記第2軸体は、先端部の周回り一部を切り欠いた、前記蓋体の閉位置で下部に位置する第2切欠部を有し、
    前記第2孔は、孔壁下面から上方へ突出する、前記蓋体の閉位置から前記第2開位置への開動作時に前記第2孔内で前記第2軸体を上方へ持ち上げる第2突出部を有する、両開き収納装置。
  2. 前記第1切欠部及び前記第2切欠部はそれぞれ、前記蓋体の閉位置で先端から軸方向奥側にかけて位置が低くなる傾斜面を有する、請求項1に記載された両開き収納装置。
  3. 前記第1突出部及び前記第2突出部はそれぞれ、孔開口側から孔奥側にかけて位置が高くなる傾斜面を有する、請求項1又は2に記載された両開き収納装置。
  4. 前記第1開閉機構及び前記第2開閉機構は、前記蓋体の閉位置で前記蓋体を前記ボックス本体に対して上方へ付勢する上方付勢部材を有する、請求項1乃至3の何れか一項に記載された両開き収納装置。
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