JP6551397B2 - テトラゾリノン化合物及びその用途 - Google Patents
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Description
一方、テトラゾリノン環を有する有害生物を防除するための化合物として、
下記式(A)
で示される化合物が知られている(WO96/36229A参照。)。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔8〕のとおりである。
式(1)
〔式中、R1およびR2は、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基を表し;
R3は、水素原子、ハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基を表し;
R4はハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基またはシアノ基を表し;
hは0から4のいずれかの整数を表し(但し、hが2以上の整数である場合、それぞれのR4は、他の少なくとも1のR4と同一でも異なっていてもよい。);
Xは窒素原子またはCR5を表し;
R5は水素原子、ハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基またはシアノ基を表す。〕で示されるテトラゾリノン化合物。
〔2〕 Xが窒素原子である〔1〕に記載のテトラゾリノン化合物。
〔3〕 XがCR5である〔1〕に記載のテトラゾリノン化合物。
〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のテトラゾリノン化合物を含有する有害生物防除剤。
〔5〕 〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のテトラゾリノン化合物の有効量を植物または土壌に施用する有害生物の防除方法。
〔6〕 有害生物を防除するための〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のテトラゾリノン化合物の使用。
本明細書の置換基について、下記に記す。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を表す。
1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、および1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル基があげられる
1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3−クロロプロポキシ基および3−クロロブチルオキシ基があげられる。
1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、2,2−ジクロロシクロプロピル基および2,2−ジフルオロシクロプロピル基があげられる。
式(1)において、R3が水素原子であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R3がハロゲン原子であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R2が水素原子であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R2がハロゲン原子であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R2が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R2が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R2が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R1が水素原子であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R1がハロゲン原子であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R1が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R1が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R1が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、R1が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、Xが窒素原子であり、R1が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、XがCR5であり、R1が水素原子であり、R2が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R5が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であるテトラゾリノン化合物。
式(1)において、XがCR5であり、R1が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R5が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、hが1であり、R4がハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
式(1a)
〔式中、E1、E2およびE3は、各々独立してハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基またはシアノ基を表し、R1、R2およびR3は前記と同じ意味を表す。(但し、2つのE1および2つのE2は、各々同一でも異なっていてもよい。)〕
で示されるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または水素原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基またはハロゲン原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3が水素原子またはハロゲン原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3がハロゲン原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3がメチル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3がエチル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3がメトキシ基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3がシクロプロピル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であり、R1が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、E1、E2およびE3が水素原子、ハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であり、R1が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、E1が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、E2が水素原子、ハロゲン原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、E3が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
[態様1]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であり、R1が水素原子であり、R2が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、E1が水素原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、E2が水素原子、ハロゲン原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、E3が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
式(1b)
〔式中、G1、G2、G3およびG4は、各々独立してハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基またはシアノ基を表し、R1、R2およびR3は前記と同じ意味を表す。〕
で示されるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または水素原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基またはハロゲン原子または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が水素原子またはハロゲン原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3がハロゲン原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3がメチル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3がエチル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3がメトキシ基であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3がシクロプロピル基であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であり、R1が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、G1、G2、G3およびG4が各々水素原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であり、R1が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、G1およびG3が水素原子、ハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基であり、G2およびG4が水素原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であり、R1が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、R2が水素原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、G1、G2、G3およびG4が各々水素原子であるテトラゾリノン化合物。
[態様2]において、R3が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC3−C4シクロアルキル基であり、R1が水素原子であり、R2が1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基であり、G1、G2、G3およびG4が各々水素原子であるテトラゾリノン化合物。
本発明化合物は、例えば以下の製造法により製造することができる。
(製造法A)
本発明化合物は、式(A−1)で示される化合物(以下、化合物(A−1)と記す。)と式(A−2)で示される化合物(以下、化合物(A−2)と記す。)とを、塩基及び触媒存在下でカップリング反応に供することにより製造することができる。
〔式中、R1、R2、R3、R4、Xおよびhは前記と同じ意味を表し、Z12はB(OH)2、ジアルコキシボラニル基またはトリフルオロボレート塩(BF3 −K+)を表し、Z22は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。〕
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、これらの混合物、および水とこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(A−1)は、通常N.Miyaura and A.Suzuki,Chem.Rev.,1995,95,2457等に記載された方法により製造したものが用いられる。該反応に用いられる化合物(A−1)は、例えば、化合物(A−1)においてZ12がヨウ素である化合物(A−1−I)、とブチルリチウムとを反応させた後、ホウ酸エステルと反応させることによりボロン酸エステル誘導体を製造することができる。また、前述の反応で得られたボロン酸エステル誘導体を、必要に応じて加水分解することによりボロン酸誘導体を製造することができる。さらに、Molander et al.Acc.Chem.Res.,2007,40,275などに記載された方法に従い、前記ボロン酸エステル誘導体をフッ化カリウム等でフッ素化することにより、トリフルオロボレート塩(BF3 −K+)を得ることもできる。
該反応に用いられる化合物(A−2)は、通常市販品が用いられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、パラジウム(II)アセテート/トリスシクロヘキシルホスフィン、ビス(ジフェニルホスファンフェロセニル)パラジウム(II)ジクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン(1,4−ナフトキノン)パラジウムダイマー、アリル(クロロ)(1,3−ジメシチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−イリデン)パラジウムまたはパラジウム(II)アセテート/ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等が挙げられる。
該反応に用いられる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロウンデセン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属フッ化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、リン酸三カリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
該反応には化合物(A−1)1モルに対して、化合物(A−2)が通常1〜10モルの割合、塩基が通常1〜10モルの割合、触媒が通常0.0001〜1モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜150℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物を単離することができる。単離された本発明化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
本発明化合物は、式(B−1)で示される化合物(以下、化合物(B−1)と記す。)と式(B−2)で示される化合物(以下、化合物(B−2)と記す。)とを、塩基及び触媒存在下でカップリング反応に供することにより製造することができる。
〔式中、記号は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、これらの混合物、および水とこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(B−2)は、通常市販品であるか、またはN.Miyaura and A.Suzuki,Chem.Rev.,1995,95,2457等に記載された方法により製造したものが用いられる。該反応に用いられる化合物(B−2)は、例えば、化合物(B−2)においてZ22がヨウ素である化合物(B−2−I)とブチルリチウムとを反応させた後、ホウ酸エステルと反応させることによりボロン酸エステル誘導体を製造することができる。また、前述の反応で得られたボロン酸エステル誘導体を、必要に応じて加水分解することによりボロン酸誘導体を製造することができる。さらに、Molander et al.Acc.Chem.Res.,2007,40,275などに記載された公知の方法に従い、前記ボロン酸エステル誘導体をフッ化カリウム等でフッ素化することにより、トリフルオロボレート塩(BF3 −K+)を得ることもできる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、パラジウム(II)アセテート/トリスシクロヘキシルホスフィン、ビス(ジフェニルホスファンフェロセニル)パラジウム(II)ジクロリド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン(1,4−ナフトキノン)パラジウムダイマー、アリル(クロロ)(1,3−ジメシチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−イリデン)パラジウムまたはパラジウム(II)アセテート/ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等が挙げられる。
該反応に用いられる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロウンデセン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属フッ化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、リン酸三カリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
該反応には化合物(B−1)1モルに対して、化合物(B−2)が通常1〜10モルの割合、塩基が通常1〜10モルの割合、触媒が通常0.0001〜1モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常0〜150℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物を単離することができる。単離された本発明化合物は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
(参考製造法A)
式(B−1)で示される化合物は、式(AA−1)で示される化合物(以下、化合物(AA−1)と記す。)と式(AA−2)で示される化合物(以下、化合物(AA−2)と記す。)とを塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
〔式中、R1、R2およびR3は前記と同じ意味を表し、Z11は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基およびp−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す。〕
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、これらの混合物および水とこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロウンデセン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
化合物(AA−1)は、国際公開第2013/162072号に記載の方法に準じて製造される。
該反応には化合物(AA−1)1モルに対して、化合物(AA−2)が通常1〜10モルの割合、塩基が通常0.5〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、必要に応じてヨウ化ナトリウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウムなどを加えてもよく、これらの化合物は通常、化合物(AA−1)1モルに対して、0.001〜1.2モルの割合で用いられる。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(AA−3)を単離することができる。単離された化合物(AA−3)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物(AA−2)は、式(AA−4)で示される化合物(以下、化合物(AA−4)と記す。)と塩基とを混合させることにより製造することができる。
〔式中、R1、R2およびZ11は前記と同じ意味を表し、RAはC1−C6アルキル基を表す。〕
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソール等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトニトリル等のニトリル類、水およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる塩基としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド等が挙げられる。
該反応には化合物(AA−4)1モルに対して、塩基が通常0.5〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(AA−2)を単離することができる。単離された化合物(AA−2)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物(AA−4)は、式(AA−5)で示される化合物(以下、化合物(AA−5)と記す。)を溶媒存在下で加熱することにより製造することができる。
〔式中、記号は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトニトリル等のニトリル類、およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応の反応温度は通常20〜300℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜50時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(AA−4)を単離することができる。単離された化合物(AA−4)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物(AA−5)は、式(AA−6)で示される化合物(以下、化合物(AA−6)と記す。)と式(AA−7)で示されるチオカーバメート類(以下、化合物(AA−7)と記す。)とを塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
〔式中、記号は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒中で行われる。
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソール等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトニトリル等のニトリル類、水およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる塩基としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
化合物(AA−7)としては、市販のジメチルカルバモイルクロリド、市販のジエチルカルバモイルクロリド等が挙げられる。
該反応には化合物(AA−6)1モルに対して、化合物(AA−7)が通常0.5〜5モルの割合、塩基が通常0.5〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−90〜150℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(AA−5)を単離することができる。単離された化合物(AA−5)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
固体担体としては、例えば、粘土類(例えば、カオリン、珪藻土、合成含水酸化珪素、フバサミクレ−、ベントナイト、酸性白土)、タルク類、その他の無機鉱物(例えば、セリサイト、石英粉末、硫黄粉末、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ)等の微粉末あるいは粒状物が挙げられ、液体担体としては、例えば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン)、脂肪族炭化水素類(例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサノン、灯油)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、イソブチロニトリル)、エ−テル類(例えば、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエ−テル)、酸アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素)が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリ−ルスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポリオキシエチレン化物、ポリオキシエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては、例えば固着剤や分散剤、具体的にはカゼイン、ゼラチン、多糖類(例えば、デンプン、アラビヤガム、セルロース誘導体、アルギン酸)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類)、PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸又はそのエステル等が挙げられる。
また、本発明化合物は、鉱物油、植物油などの各種オイル、または界面活性剤等と混合して用いてもよい。具体的に混合して用いることができるオイル、界面活性剤としてはNimbus(登録商標)、Assist(登録商標)、Aureo(登録商標)、Iharol(登録商標)、Silwet L−77(登録商標)、BreakThru(登録商標)、SundanceII(登録商標)、Induce(登録商標)、Penetrator(登録商標)、AgriDex(登録商標)、Lutensol A8(登録商標)、NP−7(登録商標)、Triton(登録商標)、Nufilm(登録商標)、Emulgator NP7(登録商標)、Emulad(登録商標)、TRITON X 45(登録商標)、AGRAL 90(登録商標)、AGROTIN(登録商標)、ARPON(登録商標)、EnSpray N(登録商標)、BANOLE(登録商標)などが挙げられる。
また別の態様として、例えば、本発明化合物または本発明防除剤を上記した脊椎動物の内部(体内)あるいは外部(体表面)に投与することにより該脊椎動物に寄生する生物や寄生虫を全身的あるいは非全身的に駆除することができる。かかる内部投与の方法としては、経口投与、肛門投与、移植、注射による皮下・筋肉内・静脈投与が挙げられる。また、外部投与としては、経皮投与があげられる。また、家畜動物に摂食させて、その動物の排泄物に発生する衛生害虫を駆除することができる。
本発明化合物または本発明防除剤を、有害生物の寄生する家畜やペット等の動物に対して処理する場合、その投与量は、投与方法等に応じて広範囲に変えることができるが、一般的には、動物体重1kg当たりの有効成分(本発明化合物)が0.1mg〜2000mg、好ましくは0.5mg〜1000mgとなるように投与することが望ましい。
農作物;トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピ−ナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等、野菜;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワ−等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョ−ク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス)、セリ科野菜(含有するように調整した水希釈液をニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等、花卉、観葉植物、
果樹;仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プル−ン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、ア−モンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリ−等)、ブドウ、カキ、オリ−ブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ等、
果樹以外の樹;チャ、クワ、花木、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユ−カリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ)等。
芝生:シバ類(ノシバ、コウライシバ等)、バミューダグラス類(ギョウギシバ等)、ベントグラス類(コヌカグサ、ハイコヌカグサ、イトコヌカグサ等)、ブルーグラス類(ナガハグサ、オオスズメノカタビラ等)、フェスク類(オニウシノケグサ、イトウシノケグサ、ハイウシノケグサ等)、ライグラス類(ネズミムギ、ホソムギ等)、カモガヤ、オオアワガエリ等。
上記植物には遺伝子組換え植物も含まれる。
イネのいもち病(Magnaporthe grisea)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、黄化萎縮病(Sclerophthora macrospora);コムギのうどんこ病(Erysiphe graminis)、赤かび病(Fusarium graminearum、F.avenaceum、F.culmorum、Microdochium nivale)、さび病(Puccinia striiformis、P.graminis、P.recondita)、紅色雪腐病(Micronectriella nivale)、雪腐小粒菌核病(Typhula sp.)、裸黒穂病(Ustilago tritici)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries,T.controversa)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Stagonospora nodorum)、黄斑病(Pyrenophora tritici−repentis)、リゾクトニア属菌による苗立枯れ病(Rhizoctonia solani)、立枯病(Gaeumannomyces graminis);オオムギのうどんこ病(Erysiphe graminis)、赤かび病(Fusarium graminearum、F.avenaceum、F.culmorum、Microdochium nivale)、さび病(Puccinia striiformis、P.graminis、P.hordei)、裸黒穂病(Ustilago nuda)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、網斑病(Pyrenophora teres)、斑点病(Cochliobolus sativus)、斑葉病(Pyrenophora graminea)、ラムラリア病(Ramularia collo−cygni)、リゾクトニア属菌による苗立枯れ病(Rhizoctonia solani);
アザミウマ目害虫:ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、タバコアザミウマ(Frankliniella fusca)などのアザミウマ類等。
双翅目害虫:イエバエ(Musca domestica)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、タマネギバエ(Hylemya antiqua)、タネバエ(Hylemya platura)、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、イネキモグリバエ(Chlorops oryzae)、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)等。
直翅目害虫:トノサマバッタ(Locusta migratoria)、ケラ(Gryllotalpa africana)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、ハネナガイナゴ(Oxya japonica)等。
膜翅目害虫:カブラハバチ(Athalia rosae)、ハキリアリ(Acromyrmex spp.)、ファイヤーアント(Solenopsis spp.)等。
線虫類:イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、イチゴメセンチュウ(Nothotylenchus acris)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、ニセネコブセンチュウ(Nacobbus aberrans)等。
ゴキブリ目害虫:チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)等。
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ヒメハダニ類、ケナガハダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類、ワクモ類等。
公知の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び植物成長調節剤からなる群から選ばれる1種以上を、本発明防除剤と併用する場合は植物体に同時に施用しても、別々に施用してもよい。別々に施用する場合は、施用する日が異なっていてもよく、異なる剤型を使用してもよい。
本発明防除剤の植物の種子への施用は、公知の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び植物成長調節剤からなる群から選ばれる1種以上の、該植物または該植物を定植する土壌への施用と組み合わせることができる。また、公知の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び植物成長調節剤からなる群から選ばれる1種以上の植物の種子への施用は、本発明防除剤の、該植物または該植物を定植する土壌への施用と組み合わせることもできる。該植物または該植物を定植する土壌への施用は、定植前でもよく、定植と同時でも、定植後であってもよい。
当該施用方法はトウモロコシ、コムギ、イネの栽培へ好ましく適用される。
本発明防除剤の、植物体、もしくは、植物体を栽培しているか、栽培する予定の土壌(例えば、水田、作物畑、果樹園または非農耕地の土壌)への施用は、公知の除草剤から選ばれる1種以上の当該土壌への施用と組み合わせることができる。本発明の有害生物防除剤と除草剤とは、同時に施用しても、別々に施用してもよい。別々に施用する場合は、同じ日でも、別の日に施用してもよい。
本発明防除剤と組み合わせることのできる除草剤としては、グリホサート、グリホサートの塩、グリホシネート、グリホサートの塩、2,4−D、2,4−Dの塩、ジカンバ、ジカンバの塩及びフルミオキサジンが挙げられる。
まず、製造例を示す。
製造例1
参考製造例3に記載のX2を0.30g、2−メチルフェニルボロン酸0.12g、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物0.057g、酢酸カリウム0.22gおよび1,2−ジメトキシエタン5mLの混合物を80℃で5時間攪拌した。室温まで冷却し、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、1−{2−[4−(2−メチル−フェニル)−2−メチルフェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物1と記す。)0.27gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.32−7.32(2H,m),7.24−7.20(6H,m),7.11(1H,d,J=1.8Hz),7.06(1H,dd,J=7.7,1.8Hz),4.15(2H,s),3.65(3H,s),2.43(3H,s),2.29(3H,s),2.27(3H,s).
製造例1において、X2の代わりに参考製造例5に記載のZ1を用い、2−メチルフェニルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を用い、同様の反応を行い、1−{2−[4−フェニル−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物2と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.59.7.55(1H,m),7.48−7.42(2H,m),7.38−7.34(1H,m),7.33−7.30(6H,m),7.22−7.17(1H,m),7.13−7.09(1H,m),4.22(2H,s),3.60(3H,s),2.40(3H,s).
製造例1において、X2の代わりに参考製造例5に記載のZ1を用い、同様の反応を行い、1−{2−[4−(2−メチル−フェニル)−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物3と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.31−7.29(3H,m),7.28−7.23(4H,m),7.22−7.17(4H,m),4.21(2H,s),3.66(3H,s),2.39(3H,s),2.26(3H,s).
製造例1において、X2の代わりに参考製造例5に記載のZ1を用い、2−メチルフェニルボロン酸の代わりに4−メチルフェニルボロン酸を用い、同様の反応を行い、1−{2−[4−(4−メチル−フェニル)−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物4と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.47−7.44(2H,m),7.35−7.33(2H,m),7.31−7.29(3H,m),7.24(1H,s),7.21−7.18(1H,m),7.11−7.10(2H,m),4.21(2H,s),3.59(3H,s),2.39(6H,s).
製造例1において、X2の代わりに参考製造例5に記載のZ1を、2−メチルフェニルボロン酸の代わりに3−クロロフェニルボロン酸を用い、同様の反応を行い、1−{2−[4−(3−クロロ−フェニル)−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物5と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.55(1H,t,J=1.9Hz),7.45−7.42(3H,m),7.37(1H,t,J=7.7Hz),7.33−7.30(5H,m),7.22−7.18(1H,m),4.22(2H,s),3.61(3H,s),2.40(3H,s).
製造例1において、X2の代わりに、参考製造例5に記載のZ1を、2−メチルフェニルボロン酸の代わりに4−メトキシフェニルボロン酸を用い、同様の反応を行い、1−{2−[4−(4−メトキシ−フェニル)−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物6と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.51(2H,dt,J=9.4,2.6Hz),7.42(2H,dt,J=8.5,2.2Hz),7.31−7.27(4H,m),7.22−7.17(1H,m),6.98(2H,dt,J=9.4,2.6Hz),4.21(2H,s),3.85(3H,s),3.59(3H,s),2.39(3H,s).
製造例1において、2−メチルフェニルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を用い、同様の反応を行い、1−{2−[4−フェニル−2−メチル−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物7と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.60−7.55(2H,m),7.47−7.41(2H,m),7.39−7.29(6H,m),7.22−7.17(1H,m),4.16(2H,s),3.59(3H,s),2.44(3H,s),2.32(3H,s).
製造例1において、2−メチルフェニルボロン酸の代わりに3−メチルフェニルボロン酸を用い、同様の反応を行い、1−{2−[3−(3−メチル−フェニル)−2−メチル−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物8と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.39−7.35(3H,m),7.35−7.29(5H,m),7.21−7.19(1H,m),7.18−7.15(1H,m),4.16(2H,s),3.59(3H,s),2.43(3H,s),2.42(3H,s),2.31(3H,s).
製造例1において、2−メチルフェニルボロン酸の代わりに4−メチルフェニルボロン酸を用い、同様の反応を行い、1−{2−[3−(4−メチル−フェニル)−2−メチル−フェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物9と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.49−7.46(2H,m),7.37−7.36(1H,m),7.33−7.29(4H,m),7.27−7.25(1H,m),7.23(1H,s),7.21−7.18(1H,m),4.15(2H,s),3.58(3H,s),2.43(3H,s),2.39(3H,s),2.31(3H,s).
参考製造例1に記載のX1を0.40g、2−クロロピリジン0.11g、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物0.147g、リン酸三カリウム0.56gおよび1,2−ジメトキシエタン5mLの混合物を80℃で5時間攪拌した。室温まで冷却し、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、1−{2−[4−(ピリジン−2−イル)−2−メチルフェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物10と記す。)0.27gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.68(1H,dq,J=4.8,0.9Hz),7.82(1H,d,J=1.6Hz),7.77−7.69(3H,m),7.34−7.29(3H,m),7.25−7.18(2H,m),4.18(2H,s),3.61(3H,s),2.43(3H,s),2.34(3H,s).
製造例10において、X1の代わりに参考製造例2に記載のY1を用い、同様の反応を行い、1−{2−[4−(ピリジン−2−イル)−2,5−ジメチルフェニルチオメチル]−3−メチルフェニル}−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(以下、本発明化合物11と記す。)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.69(1H,dq,J=4.8,0.9Hz),7.74(1H,td,J=7.7,1.8Hz),7.40(1H,dt,J=7.9,1.0Hz),7.34−7.31(2H,m),7.26−7.19(3H,m),7.13(1H,s),4.15(2H,s),3.65(3H,s),2.46(3H,s),2.30(3H,s),2.25(3H,s).
参考製造例1
参考製造例3に記載のX2を2g、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物0.74g、酢酸カリウム2.2g、ビス(ピナコラト)ジボロン2.1g、及びジメチルスルホキシド30mLの混合物を90℃で12時間攪拌した。室温まで冷却し、反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記に示すX1を2.5g得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.56(2H,d,J=6.3Hz),7.34−7.30(2H,m),7.22−7.19(2H,m),4.16(2H,s),3.63(3H,s),2.43(3H,s),2.24(3H,s),1.34(12H,s).
参考製造例1において、X2の代わりに、参考製造例4に記載のY2を用い、同様の反応を行い、下記に示すY1を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.50(1H,s),7.34−7.31(2H,m),7.20(1H,dd,J=6.5,3.1Hz),7.00(1H,s),4.14(2H,s),3.63(3H,s),2.47(3H,s),2.44(3H,s),2.20(3H,s),1.33(12H,s).
1−(2−ブロモメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン(国際公開第2013/162072号に記載の方法に準じて製造)4g、参考製造例6に記載の1A4.1g、炭酸カリウム7.6g、およびアセトニトリル20mlの混合物を80℃で7時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記に示すX2を6.42g得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.33−7.29(3H,m),7.22−7.18(2H,m),7.07(1H,d,J=8.2Hz),4.10(2H,s),3.64(3H,s),2.39(3H,s),2.22(3H,s).
参考製造例3において、1Aの代わりに、参考製造例7に記載の2Aを用い、同様の反応を行い、下記に示すY2を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.32−7.30(3H,m),7.20−7.16(1H,m),7.05(1H,s),4.09(2H,s),3.63(3H,s),2.40(3H,s),2.29(3H,s),2.18(3H,s).
参考製造例3において、1Aの代わりに、市販の4−ブロモチオフェノールを用い、同様の反応を行い、下記に示すZ1を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.36−7.33(2H,m),7.31−7.29(2H,m),7.21−7.19(1H,m),7.12−7.09(2H,m),4.16(2H,s),3.65(3H,s),2.35(3H,s).
参考製造例9に記載の1Cを13g、およびジフェニルエーテル50mlの混合物を230℃で24時間攪拌した後、この溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記に示す1Bを10g得た。
1Bを10g、20%水酸化ナトリウム水溶液50ml、およびイソプロパノール50mlの混合物を80℃で24時間攪拌した。反応混合物に10%塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、1Aを8.2g得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.30(1H,d,J=2.1Hz),7.19(1H,dd,J=8.2,2.1Hz),7.13(1H,d,J=8.2Hz),3.28(1H,s),2.30(3H,s).
参考製造例6において、1Bの代わりに、参考製造例8に記載の2Bを用い、同様の反応を行い、下記に示す2Aを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.32(1H,s),7.14(1H,s),3.24(1H,s),2.30(3H,s),2.26(3H,s).
参考製造例6において、1Cの代わりに、参考製造例10に記載の2Cを用い、同様の反応を行い、下記に示す2Bを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.47(1H,s),7.33(1H,s),3.12(3H,br s),3.01(3H,br s),2.34(6H,s).
0℃で、市販の2−メチル−4−ブロモ−フェノールを10.3g、およびジメチルホルムアミド100mlの混合物に55%水素化ナトリウム2.64gを加え、室温で0.5時間攪拌した後、0℃でジメチルチオカルバモイルクロリド7.5gを加え、室温で5時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記に示す1Cを13g得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.38(1H,d,J=2.3Hz),7.33(1H,dd,J=8.7,2.3Hz),6.86(1H,d,J=8.7Hz),3.46(3H,s),3.36(3H,s),2.17(3H,s).
参考製造例9において、2−メチル−4−ブロモ−フェノールの代わりに、市販の2,5−ジメチル−4−ブロモフェノールを用い、同様の反応を行い、下記に示す2Cを得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.40(1H,s),6.86(1H,s),3.46(3H,s),3.35(3H,s),2.35(3H,s),2.14(3H,s).
なお、Aにおける1aaまたは1bbとは下記構造を表す。
例えば、HA1001−100とは、式(HA1001)において、Aが置換基番号100で示される基である化合物を表し、置換基番号100とは、Aが上記1bbであり、G1がメチル基、C2がシアノ基、G3およびG4が水素原子である化合物を意味し、具体的には下記式で表される化合物を表す。
製剤例1
本化合物Aのいずれか1化合物を50部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸マグネシウム2部及び合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより、製剤を得る。
本化合物Aのいずれか1化合物を20部とソルビタントリオレエート1.5部とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5部と混合し、湿式粉砕法で微粉砕した後、この中に、キサンタンガム0.05部及びアルミニウムマグネシウムシリケ−ト0.1部を含む水溶液40部を加え、さらにプロピレングリコール10部を加えて攪拌混合し、製剤を得る。
本化合物Aのいずれか1化合物を2部、カオリンクレー88部及びタルク10部をよく粉砕混合することにより、製剤を得る。
本化合物Aのいずれか1化合物を5部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部及びキシレン75部をよく混合することにより、製剤を得る。
本化合物Aのいずれか1化合物を2部、合成含水酸化珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部及びカオリンクレー65部をよく粉砕混合した後、水を加えてよく練り合せ、造粒乾燥することにより、製剤を得る。
本発明化合物Aのいずれか1化合物を10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩とホワイトカーボンとの混合物(重量比1:1)35部、及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、製剤を得る。
なお防除効果は、調査時の供試植物上の病斑の面積を目視観察し、本発明化合物を処理した植物の病斑の面積と、無処理の植物の病斑の面積とを比較することにより評価した。
試験例1
プラスチックポットに土壌を詰め、そこにキュウリ(品種;相模半白)を播種し、温室内で12日間生育させた。本発明化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9または11のいずれか一つの化合物を所定濃度(500ppm)含有するように調整した水希釈液を、上記キュウリ葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea、チトクロームbをコードする遺伝子のうち、チトクロームbの143番目のアミノ酸残基がグリシンからアラニンに変異したQoI耐性株)の胞子をふりかけ接種した。植物を昼間24℃、夜間20℃の温室で8日間栽培した後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9または11を処理した植物における病斑面積はいずれも、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
プラスチックポットに土壌を詰め、そこにオオムギ(品種;ニシノホシ)を播種し、温室で7日間生育させた。本発明化合物1、2、3、4、5、7、8、9、10または11のいずれか一つの化合物を所定濃度(500ppm)含有するように調整した水希釈液を、上記オオムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、2日後にオオムギ網斑病菌(Pyrenophora teres)胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後植物を昼間23℃、夜間20℃の温室内で多湿下に3日間置き、次に温室内で7日間栽培した後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物1、2、3、4、5、7、8、9、10または11を処理した植物における病斑面積はいずれも、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
プラスチックポットに土壌を詰め、そこにオオムギ(品種;ニシノホシ)を播種し、温室で7日間生育させた。本発明化合物1、2、3、4、5、7、8、9、10または11のいずれか一つの化合物を所定濃度(200ppm)含有するように調整した水希釈液を、上記オオムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、2日後にオオムギ雲形病菌(Rhynchosporium secalis)胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後植物を昼間23℃、夜間20℃の温室内で多湿下に3日間置き、次に温室内で7日間栽培した後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物1、2、3、4、5、7、8、9、10または11を処理した植物における病斑面積はいずれも、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
プラスチックポットに土壌を詰め、そこにコムギ(品種;アポジー)を播種し、温室内で10日間生育させた。本発明化合物1、2、3、4、5、7、8、10または11のいずれか一つの化合物を所定濃度(200ppm)含有するように調整した水希釈液を、上記コムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、4日後にコムギ葉枯病菌(Septoria tritici)胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後植物を18℃多湿下に3日間置き、次に照明下に14日から18日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物1、2、3、4、5、7、8、10または11を処理した植物における病斑面積はいずれも、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
プラスチックポットに土壌を詰め、そこにキュウリ(品種;相模半白)を播種し、温室内で19日間生育させた。本発明化合物1、2、3、7、8、9、10または11のいずれか一つの化合物を所定濃度(200ppm)含有するように調整した水希釈液を、上記キュウリ葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、1日後にキュウリ褐斑病菌(Corynespora cassiicola)胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後は昼間24℃、夜間20℃の多湿下で7日間栽培した後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物1、2、3、7、8、9、10または11を処理した植物における病斑面積はいずれも、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
製剤例5により得られた化合物1、3、7、8または9の製剤を、化合物の濃度が500ppmとなるように水で希釈し、希釈液を得た。
一方、プラスチックカップに植えたキュウリ幼苗(第1本葉展開期)にワタアブラムシ(Aphis gossypii)(全ステージ)約30頭を接種し、1日間放置した後、この幼苗に、該希釈液20mLを散布した。
散布6日後に該キュウリの葉上に寄生したワタアブラムシ生存虫数を調査し、以下の式により防除価を求めた。
防除価(%)={1−(Cb×Tai)/(Cai×Tb)}×100
なお、式中の文字は以下の意味を表す。
Cb:無処理区の処理前の虫数
Cai:無処理区の観察時の寄生生存虫数
Tb:処理区の処理前の虫数
Tai:処理区の観察時の寄生生存虫数
ここで無処理区とは、製剤例5において本発明化合物を含まない製剤を、処理区と同量の水で希釈した液を散布した区を意味する。
その結果、本発明化合物1、3、7、8または9を供試したすべての処理区において、各々防除価80%以上を示した。
Claims (6)
- 式(1)
〔式中、R1およびR2は、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基または1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基を表し;
R3は、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基を表し;
R4はハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基またはシアノ基を表し;
hは0から4のいずれかの整数を表し(但し、hが2以上の整数である場合、それぞれのR4は、他の少なくとも1のR4と同一でも異なっていてもよい。);
Xは窒素原子またはCR5を表し;
R5は水素原子、ハロゲン原子、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルキル基、1以上のハロゲン原子を有していてもよいC1−C4アルコキシ基またはシアノ基を表す。〕
で示されるテトラゾリノン化合物。 - Xが窒素原子である請求項1に記載のテトラゾリノン化合物。
- XがCR5である請求項1に記載のテトラゾリノン化合物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のテトラゾリノン化合物を含有する有害生物防除剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のテトラゾリノン化合物の有効量を植物または土壌に施用する有害生物の防除方法。
- 有害生物を防除するための請求項1〜3のいずれかに記載のテトラゾリノン化合物の使用(但し、人体への使用を除く。)。
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