JP6528982B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
この種の蓄電素子としては、例えば、一対の電極を備えたリチウムイオン二次電池であって、少なくともいずれかの電極が、Liを吸蔵及び脱離できる活物質を含むリチウムイオン二次電池が知られている。
コート層は、炭素質材料とケイ素とを含み、ケイ素を1mol%以上10mol%以下含み、前記ケイ素は、ケイ素単独、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素リン酸化物、ケイ素硫化物、ケイ素炭化物、ケイ素フッ化物の態様で前記コート層に含まれることを特徴とする。
コート層が、ケイ素を層の内側よりも外側にて多く含む態様が採用される。
コート層7が、炭素質材料とケイ素とを含むものである。
また、非水電解質二次電池1は、例えば図4、図5、図7に示すように、電極体2を内部に収容するケース8と、ケース8内に貯留された電解液9とを含む。
より詳しくは、正極3は、例えば図2に示すように、シート状の正極集電基材3aを集電基材として有し、正極活物質層3bを活物質層として有する。そして、正極活物質層3bは、正極活物質粒子6を活物質粒子として含む。
従って、正極活物質層3bは、通常、リチウムと遷移金属とを少なくとも含む活物質粒子(正極活物質粒子)6と、該活物質粒子6を覆うコート層7とを有する。
正極活物質粒子6は、Liと遷移金属とを含む金属化合物を90質量%以上含有することが好ましい。
コート層7は、正極活物質粒子6の表面の一部を覆っていてもよく、表面の全部を覆っていてもよい。
コート層7は、正極活物質粒子6の全表面を覆っていることが好ましい。
炭素質材料としては、電解液の浸透性に優れるという点で、多孔質の炭素質材料が好ましい。また、炭素質材料としては、導電性がより高いものが好ましい。
コート層7がケイ素を1.0mol%以上10mol%以下含むことにより、比較的高温下における充放電が繰り返されても、蓄電素子の電気容量が低下することをより抑制できるという利点がある。
まず、活物質層とコート層7との界面における1点(V)を設定し、斯かる点(V)からコート層7の表面の1点(Z)まで延びる直線線分を設定する。そして、斯かる直線線分における中間点(X)でのケイ素の含有率(即ち、コート層7の厚み方向中央地点におけるケイ素の含有率S1)をTEM−EDX分析によって求める。
また、活物質層とコート層7との界面における1点(V)と、中間点(X)との間の中点(W)におけるケイ素の含有率(即ち、コート層7の内側におけるケイ素の含有率S2)をTEM−EDX分析によって求める。
さらに、中間点(X)と、コート層7の表面の1点(Z)と間の中点(Y)におけるケイ素の含有率(即ち、コート層の外側におけるケイ素の含有率S3)をTEM−EDX分析によって求める。
このように、1つの直線線分において3点のTEM−EDX分析を行い、3点(W,X,Y)における測定値の平均値を求めることによってケイ素の含有率(S’)を算出する。
さらに、同様の測定を、計3つの直線線分において行う。そして、分析した計9つの値の平均値を求めることによって、コート層7におけるケイ素の含有率(平均含有率 S)を算出する。
なお、TEM−EDX分析によってコート層7におけるケイ素の含有率を算出する際、TEM−EDX分析による1つの直線線分における測定点は、必ずしも上記の3点(W,X,Y)と一致していなくてもよい。測定点が上記の3点と一致しない場合には、上記3点におけるそれぞれの分析値は、各点に隣接する2点の測定点の線形補間を行う(隣接する測定点間を結んだ線分上に上記3点の各点があると近似する)ことによって算出できる。
また、ケイ素の含有率は、全元素に対するケイ素のmol%である。
即ち、コート層7においては、ケイ素の含有率が、層の内側(上記のS2)よりも外側(上記のS3)において高い。
コート層7が斯かる構成であることにより、コート層7の外側においてケイ素がより多く存在することから、コート層7全体においてケイ素の含有率がほぼ均一である場合よりも、活物質表面における電解液の分解が、より効果的に抑制されるという利点がある。
なお、コート層7の内側のケイ素の含有率は、上述したTEM−EDX分析方法において、3つの直線線分それぞれにおけるWの値を、平均することによって求める。
同様に、コート層7の外側のケイ素の含有率は、上述したTEM−EDX分析方法において、3つの直線線分それぞれにおけるYの値を、平均することによって求める。
導電剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
結着剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
増粘剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
正極集電基材3aの材質としては、金属以外にも、例えば、焼成炭素、導電性高分子等が挙げられる。
正極集電基材3aは、通常、シート状の形状を有する。正極集電基材3aの厚さは、特に限定されないが、通常、5〜50μmである。
正極集電基材3aとしては、例えば、金属箔が挙げられる。
負極4は、さらに、負極活物質層4bを活物質層として有する。負極活物質層4bは、活物質粒子としての負極活物質粒子を含む。
負極4は、シート状に形成されており、負極4の厚みは、通常、35〜250μmである。
負極活物質としては、例えば、カーボン材料、リチウム金属、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な合金(リチウム合金等)、一般式MOz(Mは、W、Mo、Si、Cu、及びSnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、zは、0<z≦2の範囲を数値を示す)で表される金属酸化物、リチウム金属酸化物(Li4Ti5O12等)、及び、ポリリン酸化合物のうちの少なくとも1種が挙げられる。
負極活物質が粒子状に形成された負極活物質粒子は、上記の正極活物質粒子と同様に、コート層によって被覆され得る。
非晶質炭素としては、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)や易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)などが挙げられる。
負極集電基材4aの材質としては、金属以外にも、焼成炭素、導電性高分子等が挙げられる。
負極集電基材4aの厚さは、特に限定されないが、通常、5〜50μmである。
負極集電基材4aとしては、例えば、上記金属の金属箔が挙げられる。
好ましいセパレータとしては、例えば、ポリオレフィン系基材をアルミナ等の無機粒子で被覆したセパレータが挙げられる。
具体的には、非水溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル類、ラクトン類、鎖状カーボネート類、鎖状エステル類、エーテル類、ニトリル類などが挙げられる。
環状炭酸エステル類としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート等が挙げられる。
ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状カーボネート類としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等が挙げられる。
鎖状エステル類としては、例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等が挙げられる。
ニトリル類としては、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。
さらに、非水溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン若しくはその誘導体、ジオキソラン若しくはその誘導体、エチレンスルフィド、スルホラン、スルトン若しくはその誘導体等が挙げられる。
非水溶媒としては、上記の単独物、又は、上記の2種以上の混合物等が採用されるが、これらに限定されるものではない。
電解質塩としては、上記の単独物、又は2種以上の混合物等が採用されるが、これらに限定されるものではない。
また、蓋体8bには、2つの開口が形成されている。
外部端子11は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料で形成されている。
正極用の外部ガスケット12、集電部10、及び外部端子11は、蓋体8bの長手方向における一端側にそれぞれ配されている。一方、負極用の外部ガスケット12、集電部10、及び外部端子11は、蓋体8bの長手方向における他端側にそれぞれ配されている。
ケース8内には、1つの電極体2が収容されていてもよく、複数の電極体が収容されていてもよい。後者の場合には、複数の電極体は、電気的に並列に接続されている。
蓄電素子1の製造方法においては、例えば、電極体2が作製され、作製された電極体2と、電解液とが、ケース8内に収容される。電極体2は、例えば、以下のようにして作製される。
即ち、正極3の作製においては、正極活物質粒子6を炭素質材料で覆った活物質材料と、シランカップリング剤とを混合撹拌した後に、混合物を乾燥させる。そして、乾燥後の混合物、導電剤、及び結着剤を、アルコールやトルエン等の有機溶媒とさらに混合し、正極合剤を調製する。次いで、正極合剤をシート状の正極集電基材3aの少なくとも片面側に塗布する。そして、乾燥によって正極合剤から有機溶媒を揮発させることによって、正極集電基材3aの少なくとも片面側に配された正極活物質層3bを作製する。
例えば、正極活物質粒子としてリン酸鉄リチウムを含むLiFePO4粒子を採用する場合、Li成分、Fe成分、PO4成分をそれぞれ含む無機物質を水中に溶解し、さらに、アスコルビン酸などの有機物質を溶解することにより、水溶液を調製する。この水溶液に対して、一般的な水熱合成処理を施すことによって、無機物質からLiFePO4粒子が生じることとなる。
続いて、炭素源となるポリビニルアルコールなどの有機物質とLiFePO4粒子とを混合したものに、熱分解処理を施すことによって、LiFePO4粒子を炭素質材料で覆った材料を得る。
さらに、上述したように正極合剤の調製において、LiFePO4粒子を炭素質材料で覆った材料と、シランカップリング剤(Si源)とが混在することにより、層状の炭素質材料の主に外側にシランカップリング剤を導入させることができる。
このようにして、炭素質材料とケイ素とを含むコート層7によって正極活物質粒子6が覆われてなる材料(活物質材料)を作製できる。
なお、シランカップリング剤としては、例えば、市販されている一般的なものが用いられる。
上記の方法以外にも、正極活物質粒子6を炭素質材料で被覆するときにシランカップリング剤を用いる方法を採用することができる。即ち、炭素源となるポリビニルアルコールなどの有機物質と、LiFePO4粒子と、シランカップリング剤とを混合したものに対して熱分解処理を施す方法によっても、炭素質材料とケイ素とを含むコート層7によって正極活物質粒子6が覆われてなる材料(活物質材料)を作製することができる。
正極3の作製において集電基材に正極合剤を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、ダイコーティング等が採用される。
なお、正極活物質粒子6としては、例えば、市販されている一般的なものが採用される。
即ち、負極4の作製においては、例えば、負極活物質粒子及び結着剤を有機溶媒と混合して負極合剤を調製した後、負極合剤をシート状の負極集電基材4aの少なくとも片面側に塗布する。そして、乾燥によって、負極合剤から有機溶媒を揮発させることによって、負極集電基材4aの少なくとも片面側に負極活物質層4bが配されてなる負極4を作製する。
以上のようにして、蓄電素子としての非水電解質二次電池1を製造することができる。
即ち、一般的な蓄電素子において用いられる種々の形態が、本発明の効果を損ねない範囲において、採用され得る。
本発明の一実施形態の蓄電素子モジュール20は、例えば、上記例示の蓄電素子を複数備える。また、蓄電素子同士を電気的に接続するバスバ部材13を複数備える。
本実施形態の蓄電素子モジュール20においては、例えば、上面視長方形状に形成された複数の蓄電素子1(非水電解質二次電池1)が、上方側から見て、蓄電素子1の短手方向に並ぶように配されている。
また、隣り合う蓄電素子1同士が、互いに接している。
蓄電素子モジュール20においては、互いに隣り合う蓄電素子1同士が、1つのバスバ部材13によって、電気的に接続されている。そして、蓄電素子モジュール20は、モジュールを構成する全ての各蓄電素子1によって、充放電されるように構成されている。
以下のようにして、正極活物質粒子(LiFePO4粒子)をコート層で被覆した材料(活物質材料)を作製し、該材料を用いて正極を作製した。そして、正極、負極、及びセパレータを用いて電極体を作製した。さらに、電極体、ケース、電解液などを用いて非水電解質二次電池としてのリチウムイオン二次電池を製造した。
まず、窒素バブリングしたイオン交換水中に、LiOH・H2O及び(NH4)2HPO4を溶解し、第1溶液を調製した。一方で、アスコルビン酸及びFeSO4・7H2Oが水に溶解している第2溶液を調製した。第1溶液に第2溶液を添加することによって、前駆体溶液を調製した。前駆体溶液は、Li:P:Feのモル比が2:1:1となるように調製した。上記の溶液を調製する作業は、Fe2+がFe3+へ酸化することを防ぐために、全て窒素雰囲気下で行った。
次に、前駆体溶液を耐圧反応容器に投入し、さらに容器に窒素ガスを導入し、容器を密閉した。その後、170℃で、12時間、水熱合成を行った。
続いて、水熱合成による生成物を濾別し、濾別したものを充分に洗浄した。その後、100℃で、1時間の減圧乾燥を行った。
さらに、得られたLiFePO4粒子とポリビニルアルコールとを混合し、700℃で1時間、窒素雰囲気下で熱処理することによって、LiFePO4粒子を炭素質材料で被覆した。
続いて、炭素質材料にケイ素を添加するために、下記の操作を行った。
即ち、LiFePO4粒子を炭素質材料で被覆した材料99質量部と、シランカップリング剤(成分名:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学製 KBM−403)1質量部とを、溶媒(成分名: エチルアルコール)中で混合し、5分間撹拌を行った後、150℃で乾燥を行い、活物質材料を得た。そして、乾燥後の活物質材料88質量部と、結着剤(成分名:ポリフッ化ビニリデン)6質量部と、導電助剤(成分名:アセチレンブラック)6質量部とに対して、溶媒(成分名:N−メチルピロリドン)を加え、混合することにより、正極合剤ペーストを調製した。
正極合剤ペーストを箔状の正極集電基材(材質:アルミニウム合金)に塗布したものを、150℃の乾燥炉で乾燥させることによって、正極を製造した。製造した正極においては、コート層がケイ素を含む。
コート層は、最終的に多孔質なものとなるため、正極合剤ペースト中のシランカップリング剤は、製造工程中に、コート層中に浸透する。これにより、コート層中にケイ素が存在することとなり、また、コート層における外側のSi濃度が高くなる。
負極活物質粒子(成分名:天然黒鉛、94質量%)と、結着剤(バインダ)(成分名:ポリフッ化ビニリデン、6質量%)とに対して、溶媒(成分名:N−メチルピロリドン)を混合することにより、負極合剤ペーストを調製した。負極合剤ペーストを箔状の負極集電基材(材質:銅合金)に塗布し、正極の作製と同様にして、負極を作製した。
正極、セパレータ(材質:ポリエチレン)、負極、セパレータの順で積層することによって、常法に従って電極体を作製した。
ケース本体に、電極体を巻回したもの、及び、電解液(構成成分:エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとを3:2:5の割合で混合したものを溶媒に対して、1MのLiPF6を溶解させたもの)を収容し、ケース本体に蓋体を取り付け、常法に従って、非水電解質二次電池を製造した。
正極の作製においてシランカップリング剤を用いなかった点以外は、実施例1と同様にして、LiFePO4粒子が炭素質材料で被覆された材料を作製し、さらに、電池を製造した。
コート層におけるケイ素の含有率が、それぞれ表1に示す値となるように、正極合剤にシランカップリング剤を添加した点以外は、実施例1と同様にして、LiFePO4粒子が炭素質材料で被覆された材料を作製し、さらに、電池を製造した。
なお、実施例1〜5においては、コート層がケイ素を層の内側よりも外側にて多く含んでいた。
LiFePO4粒子を炭素質材料で被覆した材料と、シランカップリング剤とを1時間混合撹拌した点以外は、実施例1と同様にして、電池を製造した。
実施例7においては、コート層におけるケイ素の含有率が、ほぼ均一であった。
各実施例及び比較例で作製したLiFePO4粒子及びコート層を電子顕微鏡によって観察した。
実施例1のLiFePO4粒子及びコート層の観察像を図9、図10に示す。図9、図10は、透過型電子顕微鏡による観察像である。図10は、図9において正方形で示した部分を拡大した観察像である。
図9におけるLiFePO4粒子及びコート層の一部に対して、TEM−EDXによる元素分析を行った。詳しくは、図9の直線Aの直線線分に沿った部位において、C,O,Si,P,Feの元素分析をTEM−EDXによって行った。
なお、図9の直線Aの直線線分において、Vは、LiFePO4粒子とコート層との境界であり、Xは、コート層の厚み方向の中心点であり、Zは、コート層の外表面である。
TEM−EDXによる元素分析の結果を図11に示す。
図11から把握されるように、コート層は、炭素(C)及びケイ素(Si)を含む。また、コート層においては、ケイ素の含有率が、層の内側よりも外側において高かった。
なお、コート層におけるケイ素の平均含有率は、上記のTEM−EDXによる元素分析によって、コート層の厚み方向に延びる3つの直線線分において、それぞれ3点(計9点)のケイ素含有率を測定し、測定値を平均することによって求めた。
各直線線分における3点は、それぞれ、下記の通りである。
・活物質層とコート層との界面における1点(V)と、斯かる点(V)からコート層の表面の1点(Z)まで延びる直線線分における中間点(X)
・活物質層とコート層との界面における1点(V)と、中間点(X)との間の中点(W)
・中間点(X)と、コート層の表面の1点(Z)と間の中点(Y)
各実施例及び比較例の電池を満充電状態とし、その後、60℃環境下で放置した。そして、1ヶ月ごとに電池容量の測定を行った。初期電池容量に対する測定後の電池容量の比を算出することによって、容量保持率を求めた。
結果を表1に示す。また、実施例1〜5、及び、比較例1、2の電池における結果をグラフ化したものを図12に示す。
2:電極体、
3:正極、 3a:正極集電基材、 3b:正極活物質層、
4:負極、 4a:負極集電基材、 4b:負極活物質層、
5:セパレータ、
6:活物質粒子(正極活物質粒子)、
7:コート層、
8:ケース、 8a:ケース本体、 8b:蓋体、
9:電解液、
10:集電部、
11:外部端子、
12:外部ガスケット、
13:バスバ部材、
20:蓄電素子モジュール。
Claims (2)
- リチウムと遷移金属とを少なくとも含む正極活物質粒子と、該正極活物質粒子を覆うコート層とを備え、
前記コート層は、炭素質材料とケイ素とを含み、前記ケイ素を1mol%以上10mol%以下含み、
前記ケイ素は、ケイ素単独、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素リン酸化物、ケイ素硫化物、ケイ素炭化物、ケイ素フッ化物の態様で前記コート層に含まれる、リチウムイオン二次電池。 - 前記コート層が、前記ケイ素を層の内側よりも外側にて多く含む、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
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