JP6526795B2 - 基板の保持方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板を保持する基板保持機構、基板に所定の膜を形成する成膜装置、および基板の保持方法に関する。
基板に所定の膜を形成する成膜装置には、例えば、枚葉式のスパッタ装置が知られている。枚葉式のスパッタ装置は、成膜処理を行う処理室を備え、処理室には、ほぼ垂直に配置されたターゲットと、基板を保持しかつターゲットに対する基板の姿勢を変える基板保持機構とを備える構成が提案されている。基板保持機構は、ターゲットに対してほぼ垂直な状態と、ターゲットとほぼ平行な状態とに基板の姿勢を変える。こうしたスパッタ装置では、基板保持機構が載置台の載置面にクランプ機構を用いて基板の外周を機械的に保持する(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−332117号公報
ところで、近年では、スパッタ装置を用いて形成された膜を備える製品を軽量化したり、製品に可撓性や柔軟性を与えたりする目的で、成膜の対象である基板の厚さがより小さいことが求められている。
ここで、クランプ機構を用いて基板を載置台に保持するとき、クランプ機構では、クランプ片の基端において基板にかかる力が最も大きく、クランプ片の先端に向かうほど基板にかかる力が小さくなる。そして、基板の厚さが小さいほど、クランプ片が基板に大きい力をかけると、クランプ片の基端と接する基板部分において応力が集中して基板が割れてしまう。このため、クランプ片が基板にかけられる力には限界がある。結果として、基板の姿勢がターゲットに対してほぼ垂直な状態からほぼ平行な状態に変えられたときに基板の位置が変わる程度、さらには基板が座屈してしまう程度にクランプ片が基板にかける力が弱くなってしまう場合がある。
なお、こうした事項は、基板の姿勢をほぼ90°変える基板保持機構に限らず、基板を揺動させたり、基板の表裏を反転させたりすることで、基板の姿勢を変える基板保持機構においても共通し、また、上述したスパッタ装置に限らず、他の基板処理装置、例えば、蒸着装置やエッチング装置などにおいても共通する。
本発明は、基板の姿勢が変わることに伴って、載置面に対する基板の位置が変わることが抑えられる基板保持機構、成膜装置、および基板の保持方法を提供することを目的とする。
一態様による基板保持機構は、基板の外周部が載置される載置面を有して前記基板を保持する保持部であって、前記載置面の位置を第1位置と、前記第1位置とは異なる第2位置との間で変える保持部を備え、前記保持部は、前記載置面の少なくとも一部に前記基板を静電的に吸着する吸着部を備える。
この構成によれば、基板の外周部が載置面に載置され、載置面の少なくとも一部に基板が吸着されるため、基板の位置を保つための力が基板の縁などに集中することが、基板と載置面との面接触によって抑えられる。それゆえに、基板の位置を保つための力が基板の縁などに集中するクランプ片のみによる基板の保持と比べて、基板の姿勢が変わることに伴って、載置面に対する基板の位置が変わることが抑えられる。
上記基板保持機構の他の態様において、前記基板保持機構は前記基板の温度を温調する温調部をさらに備え、前記載置面は環形状を有し、前記温調部は前記載置面の内側に位置していることが好ましい。
この構成によれば、基板保持機構によって保持される基板の温度を温調部によって調節することができる。
上記基板保持機構の他の態様において、前記温調部は、前記載置面の内側に位置して前記基板から離れるように構成されていてもよい。
この構成によれば、基板の温度が基板から離れて位置する温調部の輻射熱によって調節されるため、基板の面内における温度分布のばらつきが抑えられる。
上記基板保持機構の他の態様において、前記温調部は、前記載置面の内側に位置して前記基板に接するように構成されていてもよい。
この構成によれば、基板の温度が基板に接する温調部によって調節されるため、基板の温調される効率が高まる。
上記基板保持機構の他の態様において、前記基板保持機構は、前記載置面の内側に配置され、前記基板を支持する第1支持部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、第1支持部が、載置面よりも内側に位置する基板の内側部分に接するため、基板の内側部分が撓むことが抑えられる。
上記基板保持機構の他の態様において、前記第1支持部は、前記基板に接する先端部を備え、前記先端部は、前記基板を静電的に吸着する支持吸着部を備えることが好ましい。
この構成によれば、基板の一部が支持吸着部によって吸着されるため、載置面の位置が変わるとき、載置面に載置された基板が好適に保持される。
上記基板保持機構の他の態様において、前記保持部は、前記基板の縁を機械的に支持する第2支持部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、基板の載置面が吸着部によって吸着されることに加えて、基板の縁が第2支持部によって支持されるため、載置面に対する基板の位置が変わることがより抑えられる。
一態様による成膜装置は、基板に向けて成膜種を放出する成膜部と、前記基板の外周部が載置される載置面を有して前記載置面上に前記基板を保持する保持部であって、前記載置面の位置を前記成膜部と対向する第1位置と、前記第1位置とは異なる第2位置との間で変える前記保持部とを備える。前記保持部は、前記載置面の少なくとも一部に前記基板を静電的に吸着する吸着部を備える。
この構成によれば、基板の外周部が載置面に載置され、載置面の少なくとも一部に基板が吸着されるため、基板の位置を保つための力が基板の縁などに集中することが、基板と載置面との面接触によって抑えられる。それゆえに、基板の位置を保つための力が基板の縁などに集中するクランプ片のみによる基板の保持と比べて、基板の姿勢が変わることに伴って、載置面に対する基板の位置が変わることが抑えられる。
成膜処理では、基板の中心に近いほど、成膜種によって基板に与えられた熱が基板の外部に放出されにくいため、基板の中心部における温度、ひいては、基板の中心部と重なる保持部の中心部における温度が高くなる。これにより、保持部の温度が、吸着部が機能することのできる温度よりも高い温度になる場合がある。
この点で、上記成膜装置の構成によれば、吸着部が、基板の外周部が接する載置面に位置するため、吸着部が保持部の他の部分に位置する構成と比べて、吸着部の温度が高まることが抑えられる。これにより、吸着部の機能の低下も抑えられ、結果として、載置面の位置が変わることによって基板の姿勢が変わることに伴って、載置面に対する基板の位置が変わることが抑えられる。
一態様による基板の保持方法は、第1位置と前記第1位置とは異なる第2位置との間で位置を変更可能な載置面上に前記基板の外周部を載置すること、前記載置面の少なくとも一部に前記基板を静電的に吸着することを備える。
好ましくは、前記基板を静電的に吸着することは、前記載置面の少なくとも2箇所で前記基板の外周部を吸着することを含む。
一態様では、前記基板を静電的に吸着することは、前記載置面の少なくとも2箇所のうちの1つで前記基板の外周部の吸着を開始すること、前記少なくとも2箇所の全てで前記吸着が行われる状態となるまで、前記吸着を開始した箇所で前記吸着を維持したまま、前記少なくとも2箇所の各々での前記吸着を順番に開始することを含む。
一態様では、前記基板を静電的に吸着することは、前記載置面の少なくとも2箇所の全てで前記基板の外周部の吸着を開始すること、前記吸着を開始した後、前記少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することを含む。
好ましくは、前記基板を静電的に吸着することは、前記載置面の少なくとも2箇所の全てで前記吸着が行われている状態から前記少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除すること、前記吸着を解除した箇所で前記吸着を再開することによって前記少なくとも2箇所の全てで前記吸着を行うことを含む。
一態様では、前記基板は、前記載置面が前記第2位置にあるときに前記載置面上に受け取られ、前記載置面が前記第1位置にあるときに成膜が行われる。この場合、好ましくは、前記基板を静電的に吸着することは、前記載置面が前記第2位置にあるとき、前記載置面の少なくとも2箇所の1つまたは全てで前記吸着を開始すること、前記載置面が前記第2位置または前記第1位置にあるとき、前記載置面の少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することを含む。
また、好ましくは、前記載置面の少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することは、前記基板が成膜される前、前記基板が成膜されている間、および前記基板が成膜された後のうちの少なくとも1つにおいて、前記載置面の前記第1位置で前記吸着を解除することを含む。
一態様では、前記基板保持方法は、前記基板が成膜されて前記載置面が前記第1位置から前記第2位置に戻された後、前記載置面の少なくとも2箇所における前記吸着を順番に解除することを備える。
一態様では、前記載置面の少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することは、前記載置面の少なくとも2箇所のうちの1つで前記吸着を維持しつつ、前記少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つの残りの箇所で前記吸着を解除することを含む。
一態様では、前記載置面の少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することは、前記吸着が解除されている間、前記基板の前記外周部をクランプ部によって機械的に保持することを含む。
成膜装置の一例であるスパッタ装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 第1実施形態におけるスパッタチャンバの概略構成図である。 基板保持機構の平面図である。 第1実施形態の変形例における基板保持機構の部分断面図である。 第1実施形態の別の変形例における基板保持機構の部分断面図である。 第1実施形態の変形例における成膜装置の概略構成図である。 第1実施形態の別の変形例における基板保持装置の概略構成図である。 第2実施形態における基板保持機構の部分断面図である。 第2実施形態の変形例における基板保持機構の部分断面図である。 第3実施形態における基板保持機構の平面図である。 第3実施形態における基板保持機構の部分断面図である。 第3実施形態における支持部の概略構成を示す部分拡大図である。 第4実施形態における基板保持機構の平面図である。 クランプ部の一部と基板の一部とを示す部分拡大図である。 第4実施形態の基板保持機構の作用を説明する図である。 第4実施形態の変形例における吸着部の平面図である。
[第1実施形態]
図1から図3を参照して、第1実施形態の基板保持機構、成膜装置、および基板の保持方法を説明する。第1実施形態では、成膜装置の一例であるスパッタ装置と、そのスパッタ装置に備えられる基板保持機構を説明する。以下では、スパッタ装置の全体構成、スパッタチャンバの構成、基板保持機構の構成、およびスパッタ装置の作用を順番に説明する。
[スパッタ装置の全体構成]
図1を参照してスパッタ装置の全体構成を説明する。
図1が示すように、スパッタ装置10は、1つの搬送チャンバ11と、搬送チャンバ11に接続する2つのロードロックチャンバ12と、搬送チャンバ11に接続する2つのスパッタチャンバ13とを備えている。各ロードロックチャンバ12と搬送チャンバ11との間、および各スパッタチャンバ13と搬送チャンバ11との間には、仕切弁14が1つずつ配置されている。各仕切弁14は、搬送チャンバ11と対応するチャンバとの間における接続路を連通状態と非連通状態との間で変える。
ロードロックチャンバ12は、スパッタ装置10での処理の対象である基板Sをスパッタ装置10の外部から内部に搬入し、かつスパッタ装置10の内部から外部に搬出する。ロードロックチャンバ12は、基板Sを搬出入するとき、搬送チャンバ11に連通していない状態でロードロックチャンバ12の内部を大気に開放する。一方で、ロードロックチャンバ12は、基板Sを搬送チャンバ11に受け渡すときおよび基板Sを搬送チャンバ11から受け取るとき、搬送チャンバ11に連通した状態で搬送チャンバ11とともに所定の圧力に減圧された内部空間を形成する。
なお、スパッタ装置10は、1つのロードロックチャンバ12を備える構成であってもよいし、3つ以上のロードロックチャンバ12を備える構成であってもよい。
スパッタチャンバ13は、カソード15を備え、カソード15によって基板Sの1つの面に所定の膜を形成する。スパッタチャンバ13は、基板Sに膜が形成されるとき、搬送チャンバ11の内部の圧力と同じかあるいはそれよりも低い圧力に減圧された内部空間を形成する。
なお、スパッタ装置10の2つのスパッタチャンバ13の各々は、相互に同じ膜を基板Sに形成するためのカソード15を備えていてもよいし、相互に異なる膜を基板Sに形成するためのカソード15を備えていてもよい。また、スパッタ装置10は、1つのスパッタチャンバ13を備える構成であってもよいし、3つ以上のスパッタチャンバ13を備える構成であってもよい。
搬送チャンバ11は、基板Sを搬送する搬送ロボット16を備えている。搬送ロボット16は、搬送チャンバ11を通ってロードロックチャンバ12からスパッタチャンバ13に成膜前の基板Sを搬送し、かつ、搬送チャンバ11を通ってスパッタチャンバ13からロードロックチャンバ12に成膜後の基板Sを搬送する。
なお、スパッタ装置10は、上述したロードロックチャンバ12およびスパッタチャンバ13以外のチャンバ、例えば、基板Sに膜を形成する前の処理を行うための前処理チャンバや、基板Sに膜を形成した後の処理を行うための後処理チャンバなどを備えていてもよい。
[スパッタチャンバの構成]
図2を参照してスパッタチャンバ13の構成をさらに説明する。なお、以下では、説明の便宜上から、スパッタチャンバ13の構成のうち、基板Sを保持する基板保持機構20と、基板Sに膜を形成するためのカソード15とについてのみ説明する。
図2が示すように、スパッタチャンバ13は真空槽13aを備え、真空槽13aの内部には、基板Sを保持する基板保持機構20と、基板Sに膜を形成するためのカソード15とが配置されている。
真空槽13aは箱体形状を有し、基板保持機構20とカソード15とを収容することが可能な大きさを有する内部空間を有している。真空槽13aの内部空間は、真空槽13aに接続された排気部によって排気されることで、所定の圧力、例えば真空まで減圧される。
カソード15は真空槽13aの内周面に固定されている。カソード15は成膜部の一例であり、真空槽13aの内周面に固定されたバッキングプレート31と、バッキングプレート31に固定されたターゲット32とを備えている。
基板保持機構20は、基板Sが載置されるステージ21と、カソード15に対するステージ21の位置を変える変更部22とを備えている。ステージ21と変更部22とが、保持部の一例を構成している。ステージ21は、基板Sの外周部が載置される載置面21Sを有している。基板保持機構20は、載置面21S上に載置された基板Sを保持する。
変更部22は、カソード15に対してステージ21がほぼ直交する位置と、カソード15に対してステージ21がほぼ平行な位置との間で、カソード15に対するステージ21の位置を変える。すなわち、変更部22は、載置面21Sがほぼ水平方向に沿って位置する状態と、載置面21Sがほぼ鉛直方向に沿って位置する状態との間で、ステージ21の位置を変える。
そして、カソード15に対してステージ21がほぼ平行な位置にあるとき、載置面21Sは、カソード15と対向する第1位置P1に位置する。一方で、カソード15に対してステージ21がほぼ直交する位置にあるとき、載置面21Sは、第1位置P1とは異なる位置であって、カソード15と対向しない第2位置P2に位置する。
このように、変更部22は、カソード15に対するステージ21の位置を変えることによって、載置面21Sの位置を第1位置P1と第2位置P2との間で変え、載置面21Sの位置が変わることによって、載置面21Sに載置された基板Sの姿勢が変わる。そして、載置面21Sが第1位置P1にあるとき、基板保持機構20によって保持された基板Sの全体が、基板Sとターゲット32とが対向する方向において、ターゲット32によって覆われる。すなわち、基板Sの面積はターゲット32の面積よりも小さい。
基板Sに膜が形成されるときには、まず、変更部22が、ステージ21の載置面21Sとカソード15とが対向する第1位置P1に載置面21Sを位置させる。そして、真空槽13aの内部に所定のスパッタガスが供給され、次いで、バッキングプレート31に接続された電源からバッキングプレート31を介してターゲット32に電圧が印加される。
これにより、ターゲット32の周囲にプラズマが生成され、プラズマ中のイオンがターゲット32に衝突することによって、ターゲット32が、成膜種としてのスパッタ粒子Spを基板Sに向けて放出する。そして、スパッタ粒子Spが基板Sに到達することによって、カソード15と対向する基板Sの成膜面に所定の膜が形成される。
[基板保持機構の構成]
図3を参照して基板保持機構20の構成をより詳しく説明する。なお、図3では、図示の便宜上から、基板保持機構20のステージ21の平面構造のみが示され、基板保持機構20に保持された基板Sの外周部が二点鎖線で示されている。また、図3において、紙面に直交する方向における上方が、鉛直方向における上方である。
図3が示すように、載置面21Sと対向する方向から見て、ステージ21は矩形板形状を有し、載置面21Sに載置される基板Sは、ステージ21よりも小さい矩形板形状を有している。なお、ステージ21および基板Sの各々は、載置面21Sと対向する方向から見て、矩形形状とは異なる形状、例えば、円形状あるいは多角形形状を有していてもよい。
ステージ21は、載置面21Sが第1位置P1に位置するときカソード15と対向する対向面21aを含む。載置面21Sは、基板Sの外周部Saが載置される対向面21aの部分として規定されている。基板Sの外周部Saは、基板Sの外周縁を含む所定幅の帯状部分である。すなわち、基板Sの外周部Saは、基板Sの中央部を囲む矩形環形状を有している。
ステージ21は矩形板形状を有し、ステージ21の対向面21aはほぼ平坦面である。そのため、載置面21Sによって囲まれる対向面21aの内側部分のほぼ全体が、基板Sの非成膜面の一部と接する。つまり、ステージ21の対向面21aのうち、載置面21Sと、載置面21Sに囲まれる内側部分とが、基板Sに接している。
基板保持機構20はさらに、載置面21Sの少なくとも一部に基板Sを静電的に吸着する吸着部23を備えている。載置面21Sは、基板Sの外周部Saの4つの辺に対応して第1〜第4側部21Sa〜21Sdを含む。ステージ21がほぼ鉛直方向に沿って位置する状態で、載置面21Sの第1側部21Saは鉛直方向における基板Sの上端のほぼ全体に接し、第2側部21Sbは基板Sの下端のほぼ全体に接し、第3側部21Scは鉛直方向における基板Sの右端のほぼ全体に接し、第4側部21Sbは基板Sの左端のほぼ全体に接する。吸着部23は、載置面21Sの第1側部21Saに設けられた第1部分23aと、第2側部21Sbに設けられた第2部分23bとを含む。
なお、吸着部23の第1部分23aと第2部分23bを、図3の例においては基板Sの上端と下端に対応する載置面21Sの第1側部21Saと第2側部21Sbにそれぞれ配したが、吸着部23の配置はこれに限られない。例えば、第1および第2部分23a,23bに代えて、吸着部23は、基板Sの右端に対応する載置面21Sの第3側部21Scに設けられた第3部分と、基板Sの左端に対応する載置面21Sの第4側部21Sdに設けられた第4部分とを含む構成であってもよい。あるいは、吸着部23は、これら第3および第4部分を、第1および第2部分23a,23bと共に含み、基板Sの上下左右端に対応する第1〜第4側部21Sa〜21Sdにそれぞれ吸着部が配されてもよい。
ステージ21の載置面21Sが第1位置P1に位置するとき、基板Sは、ほぼ鉛直方向に沿って位置する状態である。そのため、基板Sの自重によって、基板Sの上端が鉛直方向の下方に向けて移動し、また、基板Sの下端も鉛直方向の下方に向けて移動しようとする。
この点で、吸着部23が、鉛直方向における基板Sの上端のほぼ全体に対応する載置面21Sの第1側部21Sa、および基板Sの下端のほぼ全体に対応する載置面21Sの第2側部21Sbに位置する構成は、上述のような基板Sの動きを抑える上で好ましい構成である。
吸着部23は、対向面21aの一部、つまり載置面21Sの一部を構成している。そのため、載置面21Sに基板Sの外周部Saが載置されたとき、基板Sの外周部Saと吸着部23とが直に面接触する。
このように、基板Sの外周部Saが載置面21Sに載置され、載置面21Sの少なくとも一部に基板Sが吸着されるため、基板Sの位置を保つための力が基板Sの縁などに集中することが基板Sと載置面21Sとの面接触によって抑えられる。それゆえに、基板Sの位置を保つための力が基板Sの縁などに集中するクランプ片のみによる基板Sの保持と比べて、基板Sの姿勢が変わることに伴って、載置面21Sに対する基板Sの位置が変わることが抑えられる。さらには、吸着部23の静電気力が、基板Sに直に作用するため、基板Sが吸着部23によって吸着されやすい。
なお、吸着部23の表面の全体が基板Sに直に接していなくてもよく、例えば、吸着部23の表面における一部が、成膜種の付着を防止するための防着板によって覆われていてもよい。吸着部23は、吸着部23の表面全体が直に基板Sに接しない構成であっても、載置面21Sに載置された基板Sを吸着するだけの静電気力を生じる構成であればよい。
吸着部23は、例えば、静電気力によって基板Sを吸着する静電チャックである。吸着部23は、単極型の静電チャックであってもよいし、双極型の静電チャックであってもよい。また、吸着部23は、クーロン力によって基板Sを吸着する静電チャックであってもよいし、ジョンソン・ラーベック力によって基板Sを吸着する静電チャックであってもよいし、グラディエント力によって基板Sを吸着する静電チャックであってもよい。
[スパッタ装置の作用]
上述したスパッタ装置10の作用を説明する。
変更部22は、成膜前の基板Sを搬送ロボット16から受け取るとき、ステージ21をカソード15とほぼ直交する状態に移動させることで載置面21Sを第2位置P2に位置させる。そして、基板Sがステージ21に載置されると、吸着部23の第1及び第2部分23a,23b(つまり全ての吸着部23)が基板Sを吸着し、変更部22は、ステージ21をカソード15とほぼ平行な状態に移動させて載置面21Sを第1位置P1に位置させる。また、基板Sへの膜の形成が開始されてから終了するまでの間にわたって、変更部22はステージ21をカソード15とほぼ平行な状態に保つ。
基板Sへの膜の形成が終了すると、変更部22は、ステージ21をカソード15とほぼ直交する状態に移動させることで載置面21Sを再び第2位置P2に位置させる。そして、吸着部23の第1及び第2部分23a,23bが基板Sの吸着を解除する。このように、本例では、基板Sへの成膜中だけでなく、搬送ロボット16によって搬送された基板Sが基板保持機構20にて受け取られてから、成膜された基板Sが搬送ロボット16によって基板保持機構20から搬送チャンバ11に搬出されるまで、全ての吸着部23が基板Sの外周部Saを吸着する。
基板Sに膜を形成する成膜処理では、基板Sの中心に近いほど、スパッタ粒子Spによって基板Sに与えられた熱が、基板Sの外部に放出されにくいため、基板Sの中心部における温度、ひいては基板Sの中心部と重なる対向面21aの中心部における温度が高くなる。これにより、対向面21aの温度が、吸着部23の構成部材の耐熱温度よりも高い温度になる場合がある。
ここで、吸着部23がクーロン力によって基板Sを吸着する静電チャックである場合には、吸着部23の構成部材には、静電チャックの表面を形成し、電極が埋め込まれた絶縁層、およびその絶縁層を支持するベース部などが含まれる。そして、絶縁層の形成材料には、例えばポリイミドなどの樹脂が用いられ、ベース部の形成材料には、例えばアルミニウムが用いられる。
これら形成材料の耐熱温度は、例えば200℃程度であり、耐熱温度とは、構成部材の形状を保持すること、および機械的機能を維持することが可能な温度である。成膜処理中に吸着部23が熱を受けることにより、吸着部23の温度が構成部材の耐熱温度よりも高くなると、絶縁層がベース部から剥離したり、ベース部が変形したりすることで、吸着部23が基板Sを安定に保持する機能が低下する、すなわち、吸着部23の機能が低下する。
上述したスパッタ装置10によれば、吸着部23が、基板Sの外周部Saに接する載置面21Sに位置するため、吸着部23が対向面21aの他の部分に位置する構成と比べて、吸着部23の温度が高まることが抑えられる。つまり、吸着部23が位置する対向面21aの部分の温度は、吸着部23の構成部材の耐熱温度よりも高くなりにくいため、吸着部23の温度が吸着部23の構成部材の耐熱温度よりも高くなることで吸着部23の機能が低下することが抑えられる。結果として、載置面21Sの位置が変わることによって基板Sの姿勢が変わることに伴って、載置面21Sに対する基板Sの位置が変わることが抑えられる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)基板Sの外周部Saが載置面21Sに載置され、載置面21Sの少なくとも一部に基板Sが吸着されるため、基板Sの位置を保つための力が基板Sの縁などに集中することが基板Sと載置面21Sとの面接触によって抑えられる。それゆえに、基板Sの位置を保つための力が基板Sの縁などに集中するクランプ片のみによる基板Sの保持と比べて、基板Sの姿勢が変わることに伴って、載置面21Sに対する基板Sの位置が変わることが抑えられる。
(2)吸着部23の温度が高まることが抑えられるため、吸着部23の機能が低下することが抑えられ、結果として、基板Sの姿勢が変わることに伴って、載置面21Sに対する基板Sの位置が変われることが抑えられる。
なお、上述した第1実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・基板保持機構20は、基板Sの温度を調節する温調部を備えていてもよく、温調部は、載置面21Sの内側に位置することが好ましい。なお、温調部が、載置面21Sと同一の平面上に位置する面を含むことで、温調部が基板Sに直に接してもよいし、温調部の全体がステージ21の内部に位置することで、温調部がステージ21を介して基板Sと間接的に接する構成でもよい。
図4および図5を参照して、温調部が基板Sに直に接する構成の例を説明する。なお、図4および図5は、ステージ21がほぼ水平方向に沿って位置する状態でのステージ21の断面構造を示し、ステージ21の対向面21aは、ほぼ水平方向に沿う面である。
図4が示すように、金属製のステージ21は、対向面21aから窪んだ溝部21cを載置面21Sの内側に有し、溝部21cは、水路21c1と、水路21c1の開口を塞ぐ金属製の蓋部材24aが嵌め込まれる蓋用溝21c2とから構成されている。水路21c1には、温媒もしくは冷媒である熱媒体が供給される。鉛直方向に沿う蓋用溝21c2の深さと、蓋部材24aの厚さとはほぼ等しく、蓋部材24aは、蓋用溝21c2に嵌め込まれることによって、載置面21Sと同一の平面上に位置する。
水路21c1が区画されたステージ21の部分は、熱媒体によって加熱もしくは冷却される温調部分21dとして機能する。そのため、こうしたステージ21を備える基板保持機構20では、温調部分21dおよび蓋部材24aが、ステージ21と一体の温調部24を構成している。
図5は別の温調部24の構成例を示す。基板保持機構20の載置面21Sは、載置面21Sと対向する方向から見て、環形状を有している。ステージ21において、載置面21Sよりも内側に位置する対向面21aの部分には、対向面21aから窪んだ1つの窪み21bが形成されている。温調部24は窪み21bの内部に位置し、窪み21bによって区画される空間とほぼ同じ大きさを有している。そのため、温調部24の上面は、載置面21Sと同一の平面上に位置している。温調部24は、ステージ21とは別体である金属製の基体24bを備え、基体24bは、熱媒が供給される水路24cを有している。
なお、基体24bの厚さが窪み21bの深さとほぼ等しい一方で、基体24bの平面視の大きさは、窪み21bによって区画される空間よりも小さくてもよい。すなわち、温調部24は、基板Sに接する一方で、窪み21bを区画するステージ21の内壁面との間に隙間を有する大きさであってもよい。
また、ステージ21と別体である温調部24は、基体と蓋部材とを備える構成であってもよく、この場合には、基体は、基体の1つの面に開口する水路を有し、蓋部材は、水路の開口を塞いでいる。
このように、ステージ21の載置面21Sが環形状を有し、温調部24が載置面21Sの内側に位置して基板Sに接するように構成されていれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(3)基板Sの温度が、基板Sに接する温調部24によって調節されるため、基板Sの温調される効率が高まる。
・吸着部23は、載置面21Sが第1位置P1に位置するときに、基板Sの上端に接する載置面21Sの第1側部21Saに間隔を開けて並ぶ複数の吸着部位において基板Sを吸着する構成であってもよい。また、吸着部23は、載置面21Sが第1位置P1に位置するときに、基板Sの下端に接する載置面21Sの第2側部21Sbに間隔を開けて並ぶ複数の吸着部位において基板Sを吸着する構成であってもよい。さらに、吸着部23は、載置面21Sの第1側部21Saに離散的に位置する複数の吸着部位にて基板Sを吸着する構成と、載置面21Sの第2側部21Sbに離散的に位置する複数の吸着部位にて基板Sを吸着する構成とを組み合わせて実施されてもよい。
なお、吸着部23において離散的に位置する複数の吸着部位にて基板Sを吸着する構成は、例えば載置面21Sの第1側部21Saおよび第2側部21Sbの各々に沿って複数の静電チャックが間隔を空けて配置された構成として具体化することができる。
・吸着部23は、載置面21Sが第1位置P1に位置するときに、基板Sの上端に接する載置面21Sの第1側部21Saと基板Sの下端に接する載置面21Sの第2側部21Sbで基板Sを静電的に吸着することに加えて、基板Sの右端に接する載置面21Sの第3側部21Scと基板Sの左端に接する載置面21Sの第4側部21Sdで基板Sを静電的に吸着してもよい。この場合には、吸着部23は、載置面21Sの第1〜第4側部21Sa〜21Sdの各々に1つ以上の静電チャックが位置するように構成されてもよい。あるいは、吸着部23は、載置面21Sの全体で基板Sを静電的に吸着することが可能な1つの静電チャックによって構成されてもよい。
・カソード15は、真空槽13aに固定されていなくてもよく、カソード15は、載置面21Sが第1位置P1に位置しているとき、基板Sに対するカソード15の位置を変えるカソード搬送機構を備える構成であってもよい。こうした構成では、カソード15を構成するバッキングプレート31およびターゲット32の各々において、カソード15の搬送方向、すなわち、基板Sの4辺のうちの1つの方向に沿う幅が、基板Sよりも小さいことが好ましい。
・吸着部23は、第1部分23aと第2部分23bとが、互いに独立したタイミングで、基板Sを吸着することが可能な構成でもよい。こうした構成では、変更部22が載置面21Sを第1位置P1または第2位置P2に位置させた状態で、例えば、吸着部23の第1部分23aが基板Sの吸着を維持する一方で、第2部分23bは、基板Sの吸着を一旦解除してもよい。
基板Sが載置面21Sに載置される際、すなわち、ステージ21の載置面21Sがカソード15と対向しない第2位置P2に位置し、この位置で基板Sの外周部Saを吸着部23によって吸着する際、一度に全ての吸着部23(図3の例では第1部分23aおよび第2部分23b)で基板Sを吸着しようとすると、吸着のタイミングのずれにより、基板Sの一部が載置面21Sから突き出る状態(つまり基板Sが変形した状態)で吸着部23によって吸着されることがある。
また、基板Sへの膜の形成によって膜応力が発生し、載置面21Sに載置された基板Sが変形する場合もある。
このように、基板Sへの膜の形成前および膜の形成後に基板Sが変形することがある。こうした場合にも、変更部22が載置面21Sを第1位置P1または第2位置P2に位置させた状態で、第2部分23bによる基板Sの吸着を一旦解除することによって基板Sの変形を解消でき、載置面21Sに載置された基板Sを撓み無く保持することが可能になる。
また、変更部22が載置面21Sを第1位置P1または第2位置P2に位置させた状態で、吸着部23の第1部分23aが基板Sの吸着を維持する一方で、第2部分23bが基板Sの吸着を一旦解除した後、再び基板Sを吸着してもよい。
このように、載置面21Sに載置された基板Sが変形した場合に、吸着部23の第2部分23bによる基板Sの吸着を一旦解除し、再び基板Sを吸着することによって、載置面21Sに載置された基板Sの変形を解消したうえで基板Sを撓み無く吸着することが可能になる。
また、基板Sへの膜の形成中に、吸着部23の第1部分23aが基板Sの吸着を維持する一方で、第2部分23bは基板Sの吸着を解除してもよい。そして、基板Sへの膜の形成が終了した後、変更部22が載置面21Sを第1位置P1に位置させている状態で、第2部分23bが、再び基板Sを吸着してもよい。これにより、基板Sへの入熱によって基板Sが変形しても、第2部分23bによる基板Sの吸着を解除しているため、基板Sが載置面21Sに沿って変形し(熱伸びし)、載置面21Sに対して平坦な状態を維持することができる。さらに、載置面21Sに載置された基板Sが平坦な状態で基板Sを撓み無く吸着することが可能になる。
このような構成は、載置面21Sが第2位置P2に位置した状態で、温調部24により基板Sの温度が調節され、基板Sに熱変形が発生する場合でも有効である。温調部24による温度調節により基板Sが熱伸びをする場合でも、吸着部23の第1部分23aが基板Sの吸着を維持する一方で、第2部分23bが基板Sの吸着を解除しているため、基板Sが載置面21Sに沿って変形し(熱伸びし)、載置面21Sに対して平坦な状態を維持することができる。言い換えれば、温度調節の際に生じる基板Sの熱伸びを利用して、第2部分23bが基板Sの吸着を解除している間に基板Sの変形を解消する。そして、基板Sの変形を解消した後に、第2部分23bによる基板Sの吸着を行う。
なお、この場合には、基板Sが載置面21Sに載置される際に、はじめから吸着部23の第1部分23aのみで基板Sを吸着すればよい。つまり、はじめから吸着部23全てで基板Sを吸着する必要はない。このように、第2位置P2で基板Sが載置面21Sに載置される際に、はじめに一部の吸着部23(図3では例えば第1部分23a)のみで吸着を開始し、その後順に残りの吸着部23(図3では第2部分23b)も基板Sの吸着を開始することで、基板Sの変形を解消しながら基板Sを平坦に保持することが可能となる。
このような構成は、成膜後の基板Sの吸着を解除する際にも有効である。たとえば、成膜後の基板Sが第2位置P2において載置面21Sに載置された状態で変形している場合がある。その場合において、複数の吸着部23が一度に吸着を解除すると、吸着の解除と同時に基板Sの変形が一度に解消し、このため、基板Sが載置面21Sに対して滑るなどの位置ずれが発生する恐れがある。
このような場合に、複数の吸着部23を順に解除することによって基板Sの変形を段階的に解消することが可能となり、最後の吸着部23を解除する際には既に基板Sは載置面21Sに対して平坦な状態とすることができているため、基板Sが載置面21Sに対して位置ずれを発生することがない。
・図6が示すように、スパッタ装置は、基板Sがほぼ鉛直方向に沿って立てられた状態で基板Sを搬送する構成であってもよい。なお、図6には、基板Sの上端と対向する方向から見たスパッタ装置の概略構成が示されている。
例えば、基板保持機構40は、基板Sを保持するトレー41と、搬送方向Dに沿ってトレー41を搬送する搬送部42と、吸着部23とを備える構成であってもよい。トレー41の片面に、基板Sの外周部Saが載置される載置面41Sが形成されており、吸着部23は、載置面41Sの少なくとも一部に基板Sを静電的に吸着する。
搬送部42は、トレー41がほぼ鉛直方向に沿った状態でトレー41を保持する。搬送部42は、トレー41とスパッタチャンバ13の真空槽13a内に固定されたカソード15とが対向しない位置から、トレー41とカソード15とが対向する位置まで、搬送方向Dに沿ってトレー41を搬送する。また、搬送部42は、トレー41とカソード15とが対向する位置から、トレー41とカソード15とが対向しない位置まで、搬送方向Dに沿ってトレー41を搬送する。
すなわち、トレー41とカソード15とが互いに対向するとき、カソード15と対向する第1位置P1に載置面41Sが位置する。一方で、トレー41とカソード15とが互いに対向しないとき、載置面41Sが第1位置P1とは異なる第2位置P2に位置する。
なお、搬送部42は、トレー41に保持された基板Sに膜が形成されるとき、カソード15に対する基板Sの位置を固定してもよいし、カソード15に対する基板Sの位置を搬送方向Dに沿って変えてもよい。
・図7が示すように、基板保持機構50は、基板Sを保持するトレー51と、トレー51を反転させる反転部52と、吸着部23とを備える構成であってもよい。トレー51の片面に、基板Sの外周部Saが載置される載置面51Sが形成されており、吸着部23は、載置面51Sの少なくとも一部に基板Sを静電的に吸着する。
反転部52は、水平方向に沿った回転軸を中心としてトレー51を反転させることによって、基板Sがトレー51の上方に位置する状態と、基板Sがトレー51の下方に位置する状態との間でトレー51の向きを変える。そして、例えば、基板Sがトレー51の上方に位置する状態で、載置面51Sは、成膜部(カソード15)と対向する第1位置に位置する。一方で、基板Sがトレー51の下方に位置する状態で、載置面51Sは、第1位置とは異なる位置であって、成膜部(カソード15)と対向しない第2位置に位置する。
なお、基板保持機構50の載置面51Sは、基板Sがトレー51の下方に位置する状態で成膜部(カソード15)と対向する第1位置に位置する一方で、基板Sがトレー51の上方に位置する状態で成膜部(カソード15)と対向しない第2位置に位置する構成であってもよい。
・成膜装置は、上述したスパッタ装置に限らず、例えば、真空蒸着装置など、基板Sの1つの面に対して所定の膜を形成することの可能な装置であればよい。
・基板保持機構は、上述したスパッタ装置などの成膜装置に備えられるものに限らず、他の基板処理装置、例えば、エッチング装置やレーザー照射装置などが備える基板保持機構として具体化されてもよい。
・第1実施形態および第1実施形態の変形例の構成は、適宜組み合わせて実施することもできる。
[第2実施形態]
図8を参照して、第2実施形態の基板保持機構、成膜装置、および基板の保持方法を説明する。第2実施形態では、成膜装置の一例であるスパッタ装置と、そのスパッタ装置に備えられる基板保持機構を説明する。なお、第2実施形態は、上述した第1実施形態と比べて、基板保持機構における載置面の周辺の構成が異なる。そのため、以下では、こうした相違点を詳しく説明する一方で、第2実施形態において第1実施形態と共通する構成には、第1実施形態と同じ符号を付すことによって、その詳しい説明を省略する。
[基板保持機構の構成]
図8を参照して、基板保持機構20の構成を説明する。なお、図8では、図示の便宜上から、基板保持機構20の変更部22の図示が省略されている。
図8が示すように、基板保持機構20の載置面21Sは、載置面21Sと対向する方向から見て環形状を有し、載置面21Sの内側が中空である。すなわち、基板保持機構20のステージ21において、載置面21Sよりも内側における対向面21aの部分には、対向面21aから窪んだ1つの窪み21bが形成されている。そのため、カソード15と対向する基板Sの成膜面とは反対側の非成膜面は、ステージ21の載置面21Sに接する一方で、載置面21S以外の部分でステージ21に接していない。
これにより、基板Sが載置面21S以外の部分で基板保持機構20のステージ21と接しないため、基板Sとステージ21との接触領域において、スパッタ粒子Spなどを含むパーティクルが基板Sとステージ21とによって挟まれることが抑えられる。それゆえに、基板Sにおける非成膜面が、パーティクルによって汚染されたり傷付けられたりすることが抑えられる。
基板保持機構20は、基板Sの温度を調節する温調部24をさらに備え、温調部24は、載置面21Sの内側に位置して基板Sから離れるように構成されている。すなわち、温調部24は、載置面21Sの内側であって、かつ、窪み21bの内部に位置している。そして、ステージ21がほぼ水平方向に沿って位置する状態では、鉛直方向に沿う窪み21bの深さが、鉛直方向に沿う温調部24の幅よりも大きいため、温調部24は、基板Sの非成膜面には接していない。
そのため、基板Sの温度が、基板Sから離れて位置する温調部24の輻射熱によって調節されるため、基板Sの面内における温度分布のばらつきが抑えられる。
以上説明したように、第2実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(4)パーティクルが基板Sとステージ21とによって挟まれることが抑えられるため、基板Sにおける非成膜面が、パーティクルによって汚染されたり傷付けられたりすることが抑えられる。
(5)基板Sの温度が、基板Sから離れて位置する温調部24の輻射熱によって調節されるため、基板Sの面内における温度分布のばらつきが抑えられる。
なお、上述した第2実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・図9が示すように、温調部24は、ステージ21に接する第1面(図9では下面)と、その反対側に位置して、基板Sと対向する第2面(図9では上面)とを含む。この温調部24の第2面に複数のパッド61が位置してもよい。図9の構成では、各パッド61が第1支持部の一例である。複数のパッド61は樹脂製であり、温調部24と基板Sとの間において、パッド61を介した熱の伝導はほぼ生じない。そのため、温調部24は、温調部24の輻射熱によって基板Sの温度を調節する。
パッド61の厚さは、温調部24の第2面からステージ21の対向面21aまでの距離とほぼ等しく、パッド61は、載置面21Sと同一の平面上に位置する端面(先端部)を有している。そのため、載置面21Sに基板Sが載置されたとき、各パッド61の端面は基板Sに接する。
パッド61は、窪み21bと対向する基板Sの内側部分を支持することで、その基板Sの内側部分が温調部24に向けて撓むことを抑える。そのため、基板Sが温調部24に接することが抑えられ、結果として、基板Sの温度が急激に変わることによって、基板Sにストレスが加わることが抑えられる。また、基板Sが温調部24に接することが抑えられるため、基板Sが温調部24によって傷付けられることが抑えられる。
・基板保持機構20において、温調部24が割愛されてもよい。こうした構成によっても、ステージ21に窪み21bが形成されている以上は、上述した(4)に準じた効果を得ることはできる。
・第2実施形態および第2実施形態の変形例の各々の構成は、第1実施形態の変形例の各々の構成と適宜組み合わせて実施することもできる。
[第3実施形態]
図10から図12を参照して、第3実施形態の基板保持機構、成膜装置、および基板の保持方法を説明する。第3実施形態では、成膜装置の一例であるスパッタ装置と、そのスパッタ装置に備えられる基板保持機構を説明する。なお、第3実施形態は、上述した第2実施形態と比べて、基板保持機構が基板を支持する支持部を備える点が異なる。そのため、以下では、こうした相違点を詳しく説明する一方で、第2実施形態と同じ構成には同じ符号を付すことによって、その詳しい説明を省略する。
[基板保持機構の構成]
図10から図12を参照して、基板保持機構20の構成を説明する。なお、図10では、図示の便宜上から、図3と同様、基板保持機構20のステージ21の平面構造のみが示され、基板保持機構20に保持された基板Sの外周部Saが二点鎖線で示されている。また、図10において、紙面に直交する方向の上方が鉛直方向の上方である。そして、図11では、図示の便宜上から、図6と同様、基板保持機構20の変更部22の図示が省略されている。また、図12では、説明の便宜上から、基板Sの一部と、支持部の一部とが概略的に示されている。
図10が示すように、基板保持機構20は、第1支持部の一例である支持部70をさらに備え、支持部70は、載置面21Sの内側に配置され、基板Sを支持する。基板保持機構20は、複数の支持部70、例えば4つの支持部70を備え、各支持部70は、窪み21bの内部に位置している。支持部70は、その先端部が基板Sの非成膜面に接することで、基板Sを支持している。
支持部70は、載置面21Sよりも内側に位置する基板Sの内側部分を支持することで、基板Sの内側部分が撓むことを抑える。すなわち、窪み21bと対向する基板Sの内側部分が窪み21bの底部に向けて凸に撓むことが、支持部70によって抑えられる。
窪み21bは有底の矩形孔であり、各支持部70は矩形孔における四隅に1つずつ配置されている。4つの支持部70は、窪み21bの内部に位置する温調部24を囲んでいる。すなわち、4つの支持部70は、ステージ21の対向面21aと対向する平面視にて、窪み21bによって囲まれる空間内において温調部24よりも外側に配置されている。
なお、各支持部70は、例えば、有底の矩形孔における四隅以外の部分であって、窪み21bの底部における各辺に沿う部分に配置されてもよい。あるいは、各支持部70は、窪み21bによって囲まれる空間内において、例えば、対向面21aと対向する平面視において、温調部24と重なる位置に配置されていてもよい。また、窪み21bは、矩形孔以外の孔、例えば、円形孔であってもよい。要は、各支持部70は、載置面21Sの内側において基板Sを支持することが可能な位置に配置されていればよい。また、基板保持機構20は、3つ以下の支持部70を備えていてもよいし、5つ以上の支持部70を備えていてもよい。
図11が示すように、各支持部70は、1つの方向に沿って延びる柱形状を有し、ステージ21の載置面21Sがほぼ水平方向に沿った状態であるとき、各支持部70は、ほぼ鉛直方向に沿って延びている。窪み21bの底部は、矩形状を有した平面であり、支持部70の基端部70bが窪み21bの底部に位置し、支持部70は窪み21bの底部から窪み21bの開口に向けて延びている。支持部70は窪み21bの深さとほぼ同じ長さを有して、支持部70の先端部70aが基板Sの非成膜面に接している。
図12が示すように、支持部70の先端部70aは、基板Sを静電的に吸着する支持吸着部71を備えている。支持吸着部71以外の支持部70の部分は、支持吸着部71を支持する支持柱72である。支持部70が支持吸着部71を備えているため、基板Sの一部が支持吸着部71によって吸着される。そのため、載置面21Sに載置された基板Sをさらに保持しやすくなる。支持吸着部71は、例えば、静電チャックであり、上述した吸着部23と同様の吸着機能を有することが好ましい。
支持吸着部71は、支持部70の先端部70aを先端面として有している。そのため、支持吸着部71が基板Sの非成膜面に直に接し、結果として、基板Sが支持吸着部71によって吸着されやすくなる。
なお、支持吸着部71が支持部70の支持柱72の内部に位置して、支持柱72が基板Sに接する構成であってもよく、こうした構成であっても、支持吸着部71が、基板Sを吸着できる程度の静電気力を有していればよい。
以上説明したように、第3実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(6)支持部70が、載置面21Sよりも内側に位置する基板Sの内側部分に接するため、基板Sの内側部分が撓むことが抑えられる。
(7)基板Sの一部が支持吸着部71によって吸着されるため、載置面21Sの位置が第1位置P1と第2位置P2との間で変わるときにも、載置面21Sに載置された基板Sを好適に保持することができる。
なお、上述した第3実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・基板保持機構20が複数の支持部70を備える構成であれば、複数の支持部70のうち、一部の支持部70のみが支持吸着部71を備えていてもよい。
・支持部70の備える支持吸着部71が割愛されてもよい。こうした構成であっても、基板保持機構20が、基板Sの非成膜面に接する支持部70を備える以上は、上述した(6)に準じた効果を得ることはできる。
・基板保持機構20において、温調部24が割愛されてもよい。こうした構成であっても、基板保持機構20が、基板Sの非成膜面に接する支持部70を備える以上は、上述した(6)に準じた効果を得ることはできる。
・第3実施形態および第3実施形態の変形例の各々の構成は、第1実施形態の変形例および第2実施形態の変形例の各々の構成と、適宜組み合わせて実施することもできる。
[第4実施形態]
図13から図15を参照して、第4実施形態の成膜装置、基板保持機構、および基板の保持方法を説明する。第4実施形態では、成膜装置の一例であるスパッタ装置と、そのスパッタ装置に備えられる基板保持機構を説明する。なお、第4実施形態は、上述した第1実施形態と比べて、基板保持機構がクランプ部を備える点が異なる。そのため、以下では、こうした相違点を詳しく説明する一方で、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付すことによって、その詳しい説明を省略する。
[基板保持機構の構成]
図13から図15を参照して基板保持機構20の構成を説明する。なお、図13では、図示の便宜上から、図3と同様、基板保持機構20のステージ21の平面構造のみが示され、基板保持機構20に保持された基板Sの外周部Saが二点鎖線で示されている。また、図13において、紙面に直交する方向の上方が鉛直方向の上方である。そして、図14には、クランプ部と基板とを基板の端面と対向する方向から見た構成であって、クランプ部と基板Sの一部との概略的な構成が拡大して示されている。
図13が示すように、基板保持機構20は吸着部23を備え、吸着部23は、載置面21Sが第1位置P1に位置する状態で、基板Sの上端と接する載置面21Sの第1側部21Saに基板Sを静電的に吸着する。すなわち、載置面21Sの第1側部21Saに、吸着部23の吸着面が露出している。
これにより、基板Sが載置面21Sに載置されたとき、基板Sにおける非成膜面の一部と吸着部23とが直に面接触するため、基板Sが吸着部23によって吸着されやすい。なお、第1実施形態などでも上述したように、吸着部23の全体が、ステージ21の内部に位置していてもよい。
基板保持機構20は、上述のように、載置面21Sをほぼ鉛直方向に沿って第1位置P1に位置させる機能を有している。基板保持機構20は、第2支持部の一例であるクランプ部81をさらに備え、クランプ部81は、載置面21Sがほぼ鉛直方向に沿って位置する状態で、基板Sにおける鉛直方向の下端において、基板Sを載置面21Sに向けて押し付ける。すなわち、クランプ部81は、基板Sの縁に接することによって基板Sを機械的に支持する。
基板保持機構20は、複数のクランプ部81、例えば、3つのクランプ部81を備え、3つのクランプ部81は、基板Sの下端において、所定の間隔を空けて並んでいる。なお、基板保持機構20は、2つ以下のクランプ部81を備える構成であってもよいし、4つ以上のクランプ部81を備える構成であってもよい。
図14が示すように、クランプ部81は、ステージ21に対するクランプ部81の位置を変える位置変更部により、クランプ部81とステージ21との間の距離が小さい保持位置と、クランプ部81とステージ21との間の距離が大きい非保持位置とに変えられる。なお、図14では、保持位置に位置するクランプ部81が実線で示される一方で、非保持位置に位置するクランプ部81が二点鎖線で示されている。
基板Sの外周部Saが載置面21Sに載置されるとき、および載置面21Sから取り外されるとき、クランプ部81は非保持位置に位置する。一方、基板Sがステージ21に保持されるとき、クランプ部81は保持位置に位置する。
クランプ部81が保持位置に位置するとき、基板Sの下端はクランプ部81に接していてもよいし、基板Sの下端とクランプ部81との間に隙間が形成されていてもよい。基板Sの下端がクランプ部81と接する構成によれば、載置面21Sが第1位置P1に位置するとき、基板Sの下端がクランプ部81によって支えられるため好ましい。また、基板Sが自重によって鉛直方向における下方に移動しようとしても、基板Sの下端がクランプ部81に接しているため、基板Sの位置が下方に向けて位置ずれしにくい点で好ましい。
[基板保持機構の作用]
図15を参照して、基板保持機構20の作用を説明する。なお、図15では、図示の便宜上から、載置面21Sが第2位置P2に位置するときのステージ21および基板Sが二点鎖線で示される一方で、載置面21Sが第1位置P1に位置するときのステージ21および基板Sが実線で示されている。
図15が示すように、基板Sに膜が形成されるとき、載置面21Sに基板Sの外周部Saが載置された状態で、変更部22が載置面21Sの位置を第2位置P2から第1位置P1に変える。載置面21Sが第1位置P1に位置するとき、基板Sはほぼ鉛直方向に沿って立った状態であるため、基板Sの自重が基板Sの下端にかかる。
このとき、基板Sの下端はクランプ部81によって載置面21Sに押し付けられるとともに、クランプ部81によって機械的に保持されている。そして、基板Sの下端面がクランプ部81に接しているため、基板Sの下端は、載置面21Sが第1位置P1に位置しても、載置面21Sが第2位置P2に位置しているときよりも鉛直方向における下方に移動しない。結果として、載置面21Sの位置が変わることによって、載置面21Sに対する基板Sの位置が変わることが抑えられる。
なお、載置面21Sが第2位置P2に位置するとき、基板Sの下端面とクランプ部81との間に隙間が形成される構成では、載置面21Sの位置が第2位置P2から第1位置P1に変わったときに、基板Sの下端が基板Sの自重によって鉛直方向の下方に向けて移動する場合もある。しかしながら、こうした基板Sの移動は、鉛直方向において、基板Sの下端面がクランプ部81に接した位置にて止まるため、載置面21Sに対する基板Sの位置が大きく変わることが抑えられる。
以上説明したように、第4実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(8)基板Sの自重がかかる下端がクランプ部81によって機械的に保持されるため、仮に、基板Sが鉛直方向の下方に向けて移動しても、鉛直方向において、基板Sがクランプ部81と接した位置にて、基板Sの移動が止まる。そのため、載置面21Sに対する静電気的な保持力と、載置面21Sに対する機械的な保持力とが1つの基板Sに対して作用するため、載置面21Sに対する基板Sの位置が変わることが抑えられる。
なお、上述した第4実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・基板Sへの膜の形成前において、変更部22が載置面21Sを第1位置P1に位置させた状態で、吸着部23が基板Sの吸着を一旦解除した後、再び基板Sを吸着してもよい。これにより、例えば、基板Sの下端面とクランプ部81との間に隙間が形成された状態で基板Sが吸着された場合に、吸着部23が基板Sの吸着を一旦解除することによって、基板Sの下端面をクランプ部81に接触させることが可能になる。そのため、載置面21Sに対する基板Sの位置をクランプ部81を用いて所定の位置に合わせることが可能になる。
・図16が示すように、吸着部91は、クランプ部81と重なる部分以外で基板Sの下端と接する載置面21Sの部分において、基板Sを静電的に吸着する構成であってもよい。すなわち、基板Sの外周部Saのうちの下端が、クランプ部81と吸着部91との両方によって、載置面21Sに保持される構成であってもよい。
そして、吸着部91は、基板Sの下端に接する載置面21Sの第2側部21Sbにおいて、クランプ部81と重なる部分以外の部分を埋めるように配置されてもよい。こうした構成によれば、載置面21Sが第1位置P1に位置しているとき、載置面21Sの一部において、鉛直方向に沿ってクランプ部81と吸着部91の一部とが並んでいる。そのため、基板Sの下端の一部がクランプ部81のみによって支持される構成と比べて、載置面21Sの位置が変わっても、載置面21Sに対する基板Sの下端の位置が変わりにくくなる。
なお、クランプ部81と吸着部91とは、基板Sの下端に沿って並ぶ構成であってもよい。こうした構成であっても、基板Sの下端がクランプ部81のみによって支持される構成と比べて、載置面21Sの位置が変わることに伴って、載置面21Sに対する基板Sの下端の位置が変わりにくくなる。
こうした構成では、基板Sへの膜の形成前において、変更部22が載置面21Sを第1位置P1に位置させた状態で、吸着部23,91が基板Sの吸着を一旦解除した後、再び基板Sを吸着してもよい。これにより、例えば、基板Sの下端面とクランプ部81との間に隙間が形成された状態で基板Sが吸着された場合に、吸着部23が基板Sの吸着を一旦解除することによって、基板Sの下端面をクランプ部81に接触させることが可能になる。そのため、載置面21Sに対する基板Sの位置をクランプ部81を用いて所定の位置に合わせることが可能になる。
また、吸着部91のみが基板Sの吸着を一旦解除した後、再び基板Sを吸着してもよい。このように、基板Sが載置面21Sから突き出る状態で吸着部23によって吸着される構成において、吸着部91による基板Sの吸着を一旦解除することによって、載置面21Sに載置された基板Sを撓み無く吸着することが可能になる。
・基板保持機構20は、基板Sの上端を載置面21Sに向けて押し付ける上端クランプ部をさらに備えていてもよいし、基板Sの側端(右端または左端)を載置面21Sに向けて押し付ける側端クランプ部(右端クランプ部または左端クランプ部)をさらに備えていてもよい。また、上端クランプ部を備える構成では、基板Sの上端に沿って上端クランプ部と吸着部とが並ぶ構成であってもよい。また、吸着部が、上端クランプ部と重なる部分以外で基板Sの上端と接する載置面21Sの部分(第1側部21Sa)の全体において、基板Sを静電的に吸着する構成であってもよい。そして、側端クランプ部を備える構成では、基板Sの側端に沿って側端クランプ部と吸着部とが並ぶ構成であってもよい。また、吸着部が、側端クランプ部と重なる部分以外で基板Sの側端と接する載置面21Sの部分(第2側部21Scまたは第3側部21Sd)の全体において、基板Sを静電的に吸着する構成であってもよい。
なお、上述したクランプ部81に加えて上端クランプ部をさらに備える構成であれば、クランプ部81と上端クランプ部とが第2支持部の一例であり、クランプ部81に加えて側端クランプ部を備える構成であれば、クランプ部81と側端クランプ部とが第2支持部の一例である。
・基板保持機構20は、上述した第4実施形態におけるクランプ部81を備えていない一方で、上端クランプ部および側端クランプ部の少なくとも一方を備える構成であってもよい。なお、こうした構成では、上端クランプ部および側端クランプ部の少なくとも一方が、第2支持部の一例である。
・第2支持部は、上述したクランプ部81のように、基板Sを載置面21Sに押し付けることで、ステージ21の載置面21Sとの間に基板Sを挟む構成に限らず、載置面21Sに基板Sを押し付けずに、基板Sの縁に接することで、基板Sの縁を機械的に支持する構成であってもよい。こうした構成でも、第2支持部は、基板Sの縁を支持することで、ステージ21の対向面21aに沿って基板Sの位置が変わることを抑えることができる。また、第2支持部は、基板Sの縁が載置面21Sから離れるように変形することを抑える部分を備えることがより好ましい。
ここで、基板Sに膜が形成されるとき、基板Sに対する入熱によって、基板Sの縁が、載置面21Sから浮き上がるように熱変形する場合がある。上述のように、第2支持部が、載置面21Sから離れるように変形することを抑える部分を備えていれば、基板の縁が浮き上がることが抑えられる。
第2支持部を備える構成では、基板Sの姿勢が変更されることに伴って基板保持機構20に対する基板Sの位置がずれることが、吸着部23と第2支持部との両方によって抑えられる。
・第4実施形態および第4実施形態の変形例の各々の構成は、第1実施形態の変形例、第2実施形態、第2実施形態の変形例、第3実施形態、および第3実施形態の変形例の各々の構成と、適宜組み合わせて実施することもできる。
10…スパッタ装置、11…搬送チャンバ、12…ロードロックチャンバ、13…スパッタチャンバ、13a…真空槽、14…仕切弁、15…カソード、16…搬送ロボット、20,40,50…基板保持機構、21…ステージ、21a…対向面、21b…窪み、21c…溝部、21c1,24c…水路、21c2…蓋用溝、21d…温調部分、21S,41S,51S…載置面、22…変更部、23,91…吸着部、24…温調部、24a…蓋部材、24b…基体、31…バッキングプレート、32…ターゲット、41,51…トレー、42…搬送部、52…反転部、61…パッド、70…支持部、70a…先端部、70b…基端部、71…支持吸着部、72…支持柱、81…クランプ部、S…基板、Sa…外周部、Sp…スパッタ粒子。

Claims (8)

  1. 基板の保持方法であって、
    第1位置と前記第1位置とは異なる第2位置との間で位置を変更可能な載置面上に前記基板の外周部を載置すること、
    前記載置面の少なくとも一部に前記基板を静電的に吸着すること、
    前記基板の縁を機械的に支持すること、
    を備え
    前記基板を静電的に吸着することは、
    前記載置面の少なくとも2箇所のうちの1つで前記基板の外周部の吸着を開始すること、
    前記少なくとも2箇所の全てで前記吸着が行われる状態となるまで、前記吸着を開始した箇所で前記吸着を維持したまま、前記少なくとも2箇所の各々での前記吸着を順番に開始することを含む、
    基板の保持方法。
  2. 前記基板を静電的に吸着することは、
    前記載置面の少なくとも1箇所で前記基板の外周部の吸着を開始すること、
    前記吸着を開始した箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することを含む、
    請求項に記載の基板の保持方法。
  3. 前記基板を静電的に吸着することは、
    前記載置面の少なくとも1箇所で前記吸着が行われている状態から前記吸着を開始した箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除すること、
    前記吸着を解除した箇所で前記吸着を再開することによって、前記吸着を解除した箇所の少なくとも1箇所で前記吸着を行うことを含む、
    請求項に記載の基板の保持方法。
  4. 前記基板は、前記載置面が前記第2位置にあるときに前記載置面上に受け取られ、前記載置面が前記第1位置にあるときに成膜が行われるものであり、
    前記基板を静電的に吸着することは、
    前記載置面が前記第2位置にあるとき、前記載置面の少なくとも1箇所で前記吸着を開始すること、
    前記載置面が前記第2位置または前記第1位置にあるとき、前記吸着を開始した箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することを含む、
    請求項に記載の基板の保持方法。
  5. 前記吸着を開始した箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することは、
    前記基板が成膜される前、前記基板が成膜されている間、および前記基板が成膜された後のうちの少なくとも1つにおいて、前記載置面の前記第1位置で前記吸着を解除することを含む、
    請求項に記載の基板の保持方法。
  6. 前記基板が成膜されて前記載置面が前記第1位置から前記第2位置に戻された後、前記吸着を開始した箇所における前記吸着を解除すること
    を備える請求項またはに記載の基板の保持方法。
  7. 前記基板を静電的に吸着することは、
    前記載置面の少なくとも2箇所の全てで前記基板の外周部の吸着を開始することと、
    前記吸着を開始した後、前記少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することを含み、
    前記載置面の少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することは、
    前記載置面の少なくとも2箇所のうちの1つで前記吸着を維持しつつ、前記少なくとも2箇所のうちの少なくとも1つの残りの箇所で前記吸着を解除することを含む、
    請求項に記載の基板の保持方法。
  8. 前記吸着を開始した箇所のうちの少なくとも1つで前記吸着を解除することは、
    前記吸着が解除されている間、前記基板の前記外周部をクランプ部によって機械的に保持することを含む、
    請求項からのうちのいずれか一項に記載の基板の保持方法。
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