JP3814905B2 - 基板保持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばイオン注入装置、エッチング装置、薄膜形成装置等に用いられるものであって、基板を静電気によって吸着して保持する静電チャックを備える基板保持装置に関し、より具体的には、印加電圧を切った後の静電チャックから基板を速やかに離脱させる手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなイオン注入装置等においては、従来から、処理する基板(例えば半導体ウェーハ)を静電チャックによって吸着して保持することが行われている。
【0003】
静電チャックは、簡単に言えば、絶縁体中に埋め込んだ一つまたは複数対の電極に電圧を印加して、吸着物である基板と電極間に正、負の電荷を生ぜしめ、この間に働くクーロン力によって基板を吸着して保持するものである。このような静電チャックによれば、例えば真空中においても基板を吸着保持することができる。
【0004】
ところがこのような静電チャックには、それに印加する電圧を切っても、すぐには基板を取り外すことができないという問題がある。これは、簡単に言えば、印加電圧を切っても、静電チャックと基板間に電荷が残留しているため、静電チャックの吸着力はε-t/T(Tは時定数、tは時間)に近いカーブでしか減衰しないからである。例えば、吸着力が半減するのに10〜20秒程度もかかる場合がある。
【0005】
従って、例えばこのような静電チャックをイオン注入装置等に用いた場合、注入処理後の基板を静電チャックから取り外して未処理の基板と交換する際に、静電チャックの残留吸着力がなくなるのを待つための長い待ち時間を必要とし、これが当該装置のスループット(単位時間当たりの処理能力)を低下させる原因となっていた。
【0006】
このような問題を解決するために、基板離脱機構によって、印加電圧を切った後の静電チャックから基板を強制的に離脱させる方法が、特開平6−338559号公報に提案されている。
【0007】
図8に示す基板保持装置はそのような方法を実施するものであり、特定のものだけ長くした複数本の押し上げ部材6とそれらを一括して矢印Aに示すように昇降させる昇降装置8とから成る基板離脱機構10を用いて、静電チャック4上に残留電荷によって吸着されている基板2の下面に特定の押し上げ部材6を他のものに先立って当接させて押し上げることにより、先に当接させた部分から基板2を順次剥離するようにして、印加電圧を切った静電チャック4から基板2を離脱させるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記基板保持装置においては、静電チャック4から基板2を速やかに離脱させることはできるけれども、複数本の押し上げ部材6およびその昇降装置8から成る複雑な基板離脱機構10を必要とするという問題がある。
【0009】
そこでこの発明は、複雑な基板離脱機構を用いることなく、印加電圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させることができる基板保持装置を提供することを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る第1の基板保持装置は、基板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、この静電チャックを横に倒した状態で上下動させる昇降装置とを備える基板保持装置において、先端部が前記昇降装置による静電チャックの上下動の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非上下動部に固定されていて、前記静電チャックの下降に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部にその下から当接して、静電チャックから基板をその一端部から順次剥がすことによって基板を押し上げる押し上げ部材を設けたことを特徴としている。
【0011】
この発明に係る第2の基板保持装置は、基板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、この静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置とを備える基板保持装置において、先端部が前記回転装置による静電チャックの回転の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非回転部に固定されていて、前記静電チャックの倒した状態付近の回転に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部にその下から当接して当該基板を押し上げる押し上げ部材を設けたことを特徴としている。
【0012】
この発明に係る第3の基板保持装置は、基板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、この静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転させ、かつ少なくとも倒した状態で上下動させる駆動装置とを備える基板保持装置において、先端部が前記駆動装置による静電チャックの上下動および回転の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非上下動かつ非回転部に固定されていて、前記静電チャックの下降および倒した状態付近での回転に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部にその下から当接して当該基板を押し上げる押し上げ部材を設けたことを特徴としている。
【0013】
イオン注入装置、エッチング装置、薄膜形成装置等においては、基板処理または基板搬送等のために、基板を保持する静電チャックを少なくとも横に倒した状態で上下動させる昇降装置、あるいは同静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置、あるいは同静電チャックを上記のように上下動および上記のように回転させる駆動装置を有する基板保持装置が用いられる場合が多い。
【0014】
この発明は、このような昇降装置、回転装置あるいは駆動装置を、印加電圧を切った静電チャックからの基板の離脱にも利用するものである。
【0015】
即ち、上記第1の基板保持装置によれば、横に倒した状態の静電チャックを、昇降装置によって、当該静電チャック上の基板が押し上げ部材に当接する以上に下降させることによって、押し上げ部材によって基板の一端部を下から押し上げて、基板を静電チャックから押し剥がすことができる。これによって、複雑な基板離脱機構を用いることなく、印加電圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させることができる。
【0016】
上記請求項2記載の基板保持装置によれば、横に倒した状態の静電チャックを更に、回転装置によって、当該静電チャック上の基板が押し上げ部材に当接する以上に回転させることによって、押し上げ部材によって基板の一端部を下から押し上げて、基板を静電チャックから押し剥がすことができる。これによって、複雑な基板離脱機構を用いることなく、印加電圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させることができる。
【0017】
上記請求項3記載の基板保持装置によれば、横に倒した状態の静電チャックを、駆動装置によって、当該静電チャック上の基板が押し上げ部材に当接する以上に更に下降および回転させることによって、押し上げ部材によって基板の一端部を下から押し上げて、基板を静電チャックから押し剥がすことができる。これによって、複雑な基板離脱機構を用いることなく、印加電圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、静電チャックを昇降および回転させる駆動装置を有する基板保持装置を用いたハイブリッドスキャン方式のイオン注入装置の要部の一例を示す側面図である。このイオン注入装置は、イオンビーム12を電磁気的にX方向(例えば水平方向。図面では紙面の表裏方向)に往復走査すると共に、このイオンビーム12に対向するように立てた状態の基板2を、イオンビーム12の走査領域内において、上記X方向と直交するY方向(例えば垂直方向)に機械的に往復走査し、両走査の協働(ハイブリッドスキャン)によって、基板2の全面にイオンビーム12を照射して基板2の全面にイオン注入を行うよう構成されている。
【0019】
ここに用いられている基板保持装置は、上記基板2を静電気によって吸着して保持する前述したような静電チャック4と、この静電チャック4を支持するホルダ14と、基板2を保持した静電チャック4およびそのホルダ14を上下動および立てた状態と横に倒した状態とに回転させる駆動装置20とを備えている。
【0020】
駆動装置20は、基板2を保持した静電チャック4およびホルダ14を、回転軸24を中心にして矢印Bのように往復回転させて、それらを図1中に実線で示すように立てた状態と、同図中に2点鎖線で示すように横に倒した状態とに回転させる回転装置22を備えている。立てた状態は、この例では、基板2へのイオン注入のための状態であり、基板2をイオンビーム12に対して垂直に立てる(垂直注入)場合もあるし、斜めに傾けて立てる(斜め注入)場合もある。横に倒した状態は、この例では、基板搬送アーム30との間で基板2の受け渡し(例えば注入済の基板2と未注入の基板2との入れ換え)を行うための状態であり、通常は水平状態である。32は、基板搬送アーム30の基板支持部である。
【0021】
駆動装置20は、更に、基板2を保持した静電チャック4、ホルダ14および回転装置22を、昇降軸26を介して、前記Y方向に上下動(昇降)させる昇降装置28を備えている。この昇降は、基板2のイオンビーム入射位置での前述したような機械的走査のためと、イオンビーム12の当たらない下方の位置において基板2の受け渡しを行うためである。即ち、基板2へのイオン注入時は、回転装置22によって静電チャック4および基板2を前述したように立てた状態に保持しておいて、それらを昇降装置28によってY方向に機械的に往復走査する。基板2の受け渡し時は、静電チャック4および基板2を、昇降装置28によって、上記注入位置よりも更に下方に、即ちイオンビーム12が当たらない位置に下降させ、かつ回転装置22によって倒した状態に回転させて保持した状態で、昇降装置28によって静電チャック4を若干昇降させる等して基板搬送アーム30との間で基板2の受け渡しを行う。その際、基板搬送アーム30は、例えば図6に示すように水平面内で矢印Cのように旋回させられる。基板2をこの基板搬送アーム30(より具体的にはその基板支持部32)と静電チャック4との間で受け渡しする際は、昇降装置28によって基板2を載せた静電チャック4を若干昇降させても良いし、その代わりに基板搬送アーム30を若干昇降させても良いし、両者を併用しても良い。
【0022】
この実施例の基板保持装置は、上記のような駆動装置20を、印加電圧を切った静電チャック4からの基板2の離脱にも利用するものであり、その一例を図2に示す。
【0023】
この図2の基板保持装置は、上記駆動装置20の内の昇降装置28を基板離脱に利用するものであり、L字状の押し上げ部材34を、非上下動部(即ち静電チャック4が前記Y方向に上下動するのに対してそのように上下動しない固定部)の一例としての真空容器内壁36に次のように固定している。
【0024】
即ち、この押し上げ部材34は、その先端部が、倒した状態の静電チャック4の昇降装置28による前記Y方向の上下動の範囲内に位置するように、より具体的にはこの例では、静電チャック4の前記Y方向の上下動の範囲内における下限近くに位置するように、しかも当該静電チャック4やホルダ14が当たらないように、真空容器内壁36に固定されている。しかもこの押し上げ部材34の先端部は、平面的に見て、例えば図6に示すように、倒した状態の静電チャック4上の基板2の周縁部の下方に位置している。なお、基板搬送アーム30は、図6に示す状態以上には左に旋回させないので、その基板支持部32と押し上げ部材34とが互いに衝突することはない。従ってこの押し上げ部材34は、静電チャック4の下降に伴って、当該静電チャック4上の基板2の一端部にその下から当接して当該基板2を押し上げる作用をする。
【0025】
これを詳述すると、倒した状態の静電チャック4を昇降装置28によって、図2に示したような下降位置状態から更にY1 方向に、静電チャック4上の基板2が押し上げ部材34に当接する以上に下降させると、図3に示すように、押し上げ部材34の先端部が、静電チャック4上に残留電荷によって吸着されている基板2の一端部を下から押し上げるので、基板2を静電チャック4から押し剥がして離脱させることができる。この剥がす状態を細かく分析すると、押し上げ部材34によって、初めに基板2の一端部を静電チャック4から押し剥がし、それに続いて基板2の他端部に向けて順次押し剥がし、このようにして基板2の全体を静電チャック4から押し剥がして離脱させることができる。
【0026】
これとは違って仮に、基板2の全周を同時に押し上げたり、基板2の周縁部の複数箇所を同時に押し上げることによって、基板2を静電チャック4の上面(基板載置面)に対して平行に押し上げると、静電チャック4の上面全面と基板2との間に強い吸着力が残留している状態で基板2のほぼ全体を一気に剥がすことになるので、基板2の破損を惹き起こしやすい。これに対してこの例のように、基板2の一端部から順次剥がすと、基板2が静電チャック4から剥がれた箇所から、静電チャック4表面の残留電荷による分極状態が崩れてこれが周りに急速に拡散するので、残留電荷による吸着力は急速に弱まり、基板2の破損を惹き起こすことなく、基板2を静電チャック4から速やかに離脱させることができる。
【0027】
このようにこの実施例の基板保持装置は、静電チャック4を倒した状態でも昇降させる昇降装置28を、静電チャック4からの基板2の離脱にも利用するものであるので、従来例のように複雑な基板離脱機構を用いることなく、しかも基板2を破損させることなく、印加電圧を切った静電チャック4から基板2を速やかに離脱させることができる。その結果、複雑な基板離脱機構が不要になり、そのぶんコスト低減を図ることができる。また、基板2を速やかに離脱させることができるので、このような基板保持装置を用いたイオン注入装置等のスループットも向上する。
【0028】
なお、基板搬送アーム30との関係について説明すると、先に基板2を静電チャック4から上記のようにして離脱させそれを静電チャック4上に載置した状態で、基板搬送アーム30をその基板支持部32が基板2を受けるように旋回させて来ても良いけれども、図2および図3中に2点鎖線で示すように、予め基板搬送アーム30をその基板支持部32が基板2を受ける状態に待機させておいて、その状態で基板2を静電チャック4から上記のようにして離脱させるのが好ましい。そのようにすれば、基板2を離脱させる際に基板2がずれることは殆どないけれども、仮に基板2がずれたとしても、基板支持部32がその下に予め待機しているから、静電チャック4から基板2が落下する恐れはなく、しかも基板2は基板支持部32に確実に載ることになるので、安全性がより向上する。また、基板2を静電チャック4から離脱させるのとほぼ同時に、当該基板2を基板支持部32で受けて搬送することができるので、無駄な待ち時間がなくなり、スループットがより向上する。このことは、後述する実施例についても同様である。なお、この図2の例の場合は、昇降装置28によって静電チャック4等を下降させることによって基板2を基板搬送アーム30の基板支持部32上に載せることができるので、基板搬送アーム30は昇降しないものでも良い。
【0029】
図4は、この発明に係る基板保持装置の他の例を示す側面図である。この基板保持装置は、上記駆動装置20の回転装置22を静電チャック4からの基板2の離脱にも利用するものであり、L字状の押し上げ部材34を、非回転部(即ち静電チャック4が前記矢印Bのように回転するのに対してそのように回転しない部分)の一例としての昇降軸26に次のように固定している。
【0030】
即ち、この押し上げ部材34は、その先端部が、回転装置22による静電チャック4の前記矢印B方向の回転範囲内に位置するように、より具体的にはこの例では、静電チャック4の前記矢印B方向の回転範囲内であって、静電チャック4を立てた状態から水平状態に倒し更に少し行き過ぎた辺りに位置するように、しかも当該静電チャック4やホルダ14に当たらないように、昇降軸26に固定している。この昇降軸26は回転しないけれども昇降装置28によって上下動させられるから、この昇降軸26に固定している押し上げ部材34も静電チャック4等と共にY方向に上下動することになる。しかもこの押し上げ部材34の先端部は、平面的に見て、図2に示した押し上げ部材34の場合と同様に、倒した状態の静電チャック4上の基板2の周縁部の下方に位置している。従ってこの押し上げ部材34は、静電チャック4の倒した状態付近の回転に伴って、当該静電チャック4上の基板2の一端部にその下から当接して当該基板2を押し上げる作用をする。
【0031】
これを詳述すると、回転装置22によって静電チャック4等を、図4に示した水平状態から更に矢印B1 方向に、静電チャック4上の基板2が押し上げ部材34に当接する以上に回転させると、図5に示すように、押し上げ部材34の先端部が、静電チャック4上に残留電荷によって吸着されている基板2の一端部を下から押し上げるので、基板2を静電チャック4から速やかに押し剥がして離脱させることができる。この基板2を剥がす際の詳しい作用および効果は、図2について先に説明したのと同様である。
【0032】
このようにこの実施例の基板保持装置は、静電チャック4を立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置22を、静電チャック4からの基板2の離脱にも利用するものであるので、従来例のように複雑な基板離脱機構を用いることなく、しかも基板2を破損させることなく、印加電圧を切った静電チャック4から基板2を速やかに離脱させることができる。その結果、複雑な基板離脱機構が不要になり、そのぶんコスト低減を図ることができる。また、基板2を速やかに離脱させることができるので、このような基板保持装置を用いたイオン注入装置等のスループットも向上する。
【0033】
また、この実施例の場合も、図2に示した実施例の場合と同様、予め基板搬送アーム30をその基板支持部32が基板2を受ける状態に待機させておいた状態で、基板2を静電チャック4から上記のようにして離脱させるのが好ましい。そのようにすれば、前述したように、基板2を基板支持部32に確実に載せることができるので安全性がより向上すると共に、無駄な待ち時間がなくなり、このような基板保持装置を用いた装置のスループットも向上する。
【0034】
更に他の実施例として、上記駆動装置20の回転装置22と昇降装置28の両方を、静電チャック4からの基板2の離脱にも利用しても良い。その場合は、上記押し上げ部材34を、非上下動かつ非回転部に、例えば図2に示した例と同様に真空容器内壁36に固定しておく。この押し上げ部材34の先端部は、図2について説明したように昇降装置28による静電チャック4の上下動の範囲内、かつ図4について説明したように回転装置22による静電チャック4の回転の範囲内に位置させ、かつそのような動きをする静電チャック4に当該押し上げ部材34が当たらないように位置させておく。
【0035】
この実施例の場合は、静電チャック4を図3に示したように下降させるのと同時に図5に示したように回転させることができ、この下降動作と回転動作とを併用して基板2を静電チャック4から離脱させることができるので、基板2をより簡単に離脱させることができる。しかも、基板2を静電チャック4から剥がしながら基板搬送アーム30の基板支持部32上に載せることができるので、即ち静電チャック4から基板2を離脱させる動作と離脱させた基板2を基板搬送アーム30の基板支持部32上に載せる動作とを同時に行うことができるので、印加電圧を切った静電チャック4から基板2の離脱および当該基板2の基板搬送アーム30への移し換えの時間をより短縮することができ、従ってこのような基板保持装置を用いた装置のスループットをより向上させることができる。この例の場合も、昇降装置28によって静電チャック4等を下降させることによって基板2を基板搬送アーム30の基板支持部32上に載せることができるので、基板搬送アーム30は昇降しないものでも良い。
【0036】
なお、上記実施例はいずれも、基板2の方が静電チャック4よりも若干大きくて基板2の周縁部が静電チャック4からはみ出している場合の例であるが、そうでない場合は、即ち基板2と静電チャック4とが同一サイズであったり、例えば図7に示す例のように基板2の方が小さい場合は、例えば図7に示すように、基板2を離脱させる位置におるけ静電チャック4等の前述した矢印Y1 方向への若干の下降、あるいは静電チャック4等の前述した矢印B1 方向への若干の回転、あるいはこの両方の動きを許容しながら、押し上げ部材34の先端部を基板2の一端部の下面に当接させることができる穴を、静電チャック4やホルダ14に設けておけば良い。図7中の穴4aおよび穴14bはその一例を示す。
【0037】
また、基板2に対するイオン注入等の処理の均一性をより高めるために、基板2をそれを保持する静電チャック4およびホルダ14と共に自転方向に回転させる回転機構を更に設け、それによって基板2等を連続的に回転させながら(回転注入)、あるいは基板2等を所定角度ずつ段階的に回転させながら(ステップ注入)、基板2にイオンビーム12を照射してイオン注入等の処理を施すようにしても良い。
【0038】
また、図1に示したようなハイブリッドスキャン方式のイオン注入装置以外の装置においては、例えばエッチング装置や薄膜形成装置においては、上記例のような昇降装置28および回転装置22を有する駆動装置20以外に、静電チャック4を水平状態またはその付近に倒した状態で上下動させる昇降装置だけを備えている場合もあり、その場合は静電チャック4からの基板2の離脱には上記図2および図3に示した実施例を適用すれば良い。あるいは、静電チャック4を立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置だけを備えている場合もあり、その場合は静電チャック4からの基板2の離脱には上記図4および図5に示した実施例を適用すれば良い。
【0039】
【発明の効果】
この発明は、上記のとおり構成されているので、次のような効果を奏する。
【0040】
請求項1記載の発明によれば、静電チャックを倒した状態で昇降させる昇降装置を、静電チャックからの基板の離脱にも利用することができるので、従来例のように複雑な基板離脱機構を用いることなく、しかも基板を破損させることなく、印加電圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させることができる。即ち、非上下動部に固定されている押し上げ部材は、静電チャックの下降に伴って、静電チャック上の基板の一端部にその下から当接して、静電チャックから基板をその一端部から順次剥がす作用を奏するので、基板が静電チャックから剥がれた箇所から、静電チャック表面の残留電荷による分極状態が崩れてこれが周りに急速に拡散することになり、それによって残留電荷による吸着力は急速に弱まり、基板の破損を惹き起こすことなく、基板を静電チャックから速やかに離脱させることができる。その結果、複雑な基板離脱機構が不要になり、そのぶんコスト低減を図ることができる。また、基板を速やかに離脱させることができるので、このような基板保持装置を用いた装置のスループットも向上する。
【0041】
請求項2記載の発明によれば、静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置を、静電チャックからの基板の離脱にも利用することができるので、従来例のように複雑な基板離脱機構を用いることなく、しかも基板を破損させることなく、印加電圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させることができる。その結果、複雑な基板離脱機構が不要になり、そのぶんコスト低減を図ることができる。また、基板を速やかに離脱させることができるので、このような基板保持装置を用いた装置のスループットも向上する。
【0042】
請求項3記載の発明によれば、上記のような昇降装置と回転装置とを、静電チャックからの基板の離脱にも利用することができるので、静電チャックの下降動作と回転動作とを併用して、印加電圧を切った静電チャックから基板をより簡単に離脱させることができる。しかも、基板を静電チャックから離脱させながら基板搬送アーム等に載せることができるので、静電チャックからの基板の離脱および当該基板の基板搬送アーム等への移し換えの時間をより短縮することができ、従ってこのような基板保持装置を用いた装置のスループットをより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電チャックを昇降および回転させる駆動装置を有する基板保持装置を用いたハイブリッドスキャン方式のイオン注入装置の要部の一例を示す側面図である。
【図2】この発明に係る基板保持装置の一例を示す側面図であり、この図中の静電チャックの位置は図1中に2点鎖線で示したものに相当する。
【図3】図2の基板保持装置の静電チャックを矢印Y1 方向に少し下降させた状態を示す側面図である。
【図4】この発明に係る基板保持装置の他の例を示す側面図であり、この図中の静電チャックの位置は図1中に2点鎖線で示したものに相当する。
【図5】図4の基板保持装置の静電チャックを矢印B1 方向に少し回転させた状態を示す側面図である。
【図6】基板搬送アームの一例を示す平面図である。
【図7】静電チャックの他の例を示す断面図である。
【図8】基板離脱機構を備える従来の基板保持装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
2 基板
4 静電チャック
20 駆動装置
22 回転装置
26 昇降軸
28 昇降装置
30 基板搬送アーム
34 押し上げ部材
36 真空容器内壁

Claims (3)

  1. 基板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、この静電チャックを横に倒した状態で上下動させる昇降装置とを備える基板保持装置において、先端部が前記昇降装置による静電チャックの上下動の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非上下動部に固定されていて、前記静電チャックの下降に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部にその下から当接して、静電チャックから基板をその一端部から順次剥がすことによって基板を押し上げる押し上げ部材を設けたことを特徴とする基板保持装置。
  2. 基板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、この静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置とを備える基板保持装置において、先端部が前記回転装置による静電チャックの回転の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非回転部に固定されていて、前記静電チャックの倒した状態付近の回転に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部にその下から当接して当該基板を押し上げる押し上げ部材を設けたことを特徴とする基板保持装置。
  3. 基板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、この静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転させ、かつ少なくとも倒した状態で上下動させる駆動装置とを備える基板保持装置において、先端部が前記駆動装置による静電チャックの上下動および回転の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非上下動かつ非回転部に固定されていて、前記静電チャックの下降および倒した状態付近での回転に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部にその下から当接して当該基板を押し上げる押し上げ部材を設けたことを特徴とする基板保持装置。
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