JPH10183345A - 基板保持装置 - Google Patents

基板保持装置

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JPH10183345A
JPH10183345A JP35396696A JP35396696A JPH10183345A JP H10183345 A JPH10183345 A JP H10183345A JP 35396696 A JP35396696 A JP 35396696A JP 35396696 A JP35396696 A JP 35396696A JP H10183345 A JPH10183345 A JP H10183345A
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chuck
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義啓 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な基板離脱機構を用いることなく、印加
電圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させ
る。 【解決手段】 この基板保持装置は、基板2を静電気に
よって吸着して保持する静電チャック4と、この静電チ
ャック4を少なくとも横に倒した状態で上下動させる昇
降装置28とを備えている。更に、非上下動部である真
空容器内壁36に固定された押し上げ部材34を備えて
いる。押し上げ部材34は、その先端部が昇降装置28
による静電チャック4の上下動の範囲内に位置し、かつ
当該静電チャック4に当たらないように固定されてい
る。この押し上げ部材34の先端部は、平面的に見て、
倒した状態の静電チャック4上の基板2の周縁部の下方
に位置しており、従ってこの押し上げ部材34は、静電
チャック4の矢印Y1 に示す下降に伴って、静電チャッ
ク4上の基板2の一端部にその下から当接して基板2を
押し上げる。これによって、印加電圧を切った静電チャ
ック4から基板2を速やかに離脱させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばイオン注
入装置、エッチング装置、薄膜形成装置等に用いられる
ものであって、基板を静電気によって吸着して保持する
静電チャックを備える基板保持装置に関し、より具体的
には、印加電圧を切った後の静電チャックから基板を速
やかに離脱させる手段に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなイオン注入装置等において
は、従来から、処理する基板(例えば半導体ウェーハ)
を静電チャックによって吸着して保持することが行われ
ている。
【0003】静電チャックは、簡単に言えば、絶縁体中
に埋め込んだ一つまたは複数対の電極に電圧を印加し
て、吸着物である基板と電極間に正、負の電荷を生ぜし
め、この間に働くクーロン力によって基板を吸着して保
持するものである。このような静電チャックによれば、
例えば真空中においても基板を吸着保持することができ
る。
【0004】ところがこのような静電チャックには、そ
れに印加する電圧を切っても、すぐには基板を取り外す
ことができないという問題がある。これは、簡単に言え
ば、印加電圧を切っても、静電チャックと基板間に電荷
が残留しているため、静電チャックの吸着力はε
-t/T(Tは時定数、tは時間)に近いカーブでしか減衰
しないからである。例えば、吸着力が半減するのに10
〜20秒程度もかかる場合がある。
【0005】従って、例えばこのような静電チャックを
イオン注入装置等に用いた場合、注入処理後の基板を静
電チャックから取り外して未処理の基板と交換する際
に、静電チャックの残留吸着力がなくなるのを待つため
の長い待ち時間を必要とし、これが当該装置のスループ
ット(単位時間当たりの処理能力)を低下させる原因と
なっていた。
【0006】このような問題を解決するために、基板離
脱機構によって、印加電圧を切った後の静電チャックか
ら基板を強制的に離脱させる方法が、特開平6−338
559号公報に提案されている。
【0007】図8に示す基板保持装置はそのような方法
を実施するものであり、特定のものだけ長くした複数本
の押し上げ部材6とそれらを一括して矢印Aに示すよう
に昇降させる昇降装置8とから成る基板離脱機構10を
用いて、静電チャック4上に残留電荷によって吸着され
ている基板2の下面に特定の押し上げ部材6を他のもの
に先立って当接させて押し上げることにより、先に当接
させた部分から基板2を順次剥離するようにして、印加
電圧を切った静電チャック4から基板2を離脱させるも
のである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記基板保
持装置においては、静電チャック4から基板2を速やか
に離脱させることはできるけれども、複数本の押し上げ
部材6およびその昇降装置8から成る複雑な基板離脱機
構10を必要とするという問題がある。
【0009】そこでこの発明は、複雑な基板離脱機構を
用いることなく、印加電圧を切った静電チャックから基
板を速やかに離脱させることができる基板保持装置を提
供することを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第1の基
板保持装置は、基板を静電気によって吸着して保持する
静電チャックと、この静電チャックを横に倒した状態で
上下動させる昇降装置とを備える基板保持装置におい
て、先端部が前記昇降装置による静電チャックの上下動
の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないよ
うに、非上下動部に固定されていて、前記静電チャック
の下降に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部に
その下から当接して当該基板を押し上げる押し上げ部材
を設けたことを特徴としている。
【0011】この発明に係る第2の基板保持装置は、基
板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、
この静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転さ
せる回転装置とを備える基板保持装置において、先端部
が前記回転装置による静電チャックの回転の範囲内に位
置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非回転
部に固定されていて、前記静電チャックの倒した状態付
近の回転に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部
にその下から当接して当該基板を押し上げる押し上げ部
材を設けたことを特徴としている。
【0012】この発明に係る第3の基板保持装置は、基
板を静電気によって吸着して保持する静電チャックと、
この静電チャックを立てた状態と倒した状態とに回転さ
せ、かつ少なくとも倒した状態で上下動させる駆動装置
とを備える基板保持装置において、先端部が前記駆動装
置による静電チャックの上下動および回転の範囲内に位
置しかつ当該静電チャックに当たらないように、非上下
動かつ非回転部に固定されていて、前記静電チャックの
下降および倒した状態付近での回転に伴って、当該静電
チャック上の基板の一端部にその下から当接して当該基
板を押し上げる押し上げ部材を設けたことを特徴として
いる。
【0013】イオン注入装置、エッチング装置、薄膜形
成装置等においては、基板処理または基板搬送等のため
に、基板を保持する静電チャックを少なくとも横に倒し
た状態で上下動させる昇降装置、あるいは同静電チャッ
クを立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置、
あるいは同静電チャックを上記のように上下動および上
記のように回転させる駆動装置を有する基板保持装置が
用いられる場合が多い。
【0014】この発明は、このような昇降装置、回転装
置あるいは駆動装置を、印加電圧を切った静電チャック
からの基板の離脱にも利用するものである。
【0015】即ち、上記第1の基板保持装置によれば、
横に倒した状態の静電チャックを、昇降装置によって、
当該静電チャック上の基板が押し上げ部材に当接する以
上に下降させることによって、押し上げ部材によって基
板の一端部を下から押し上げて、基板を静電チャックか
ら押し剥がすことができる。これによって、複雑な基板
離脱機構を用いることなく、印加電圧を切った静電チャ
ックから基板を速やかに離脱させることができる。
【0016】上記請求項2記載の基板保持装置によれ
ば、横に倒した状態の静電チャックを更に、回転装置に
よって、当該静電チャック上の基板が押し上げ部材に当
接する以上に回転させることによって、押し上げ部材に
よって基板の一端部を下から押し上げて、基板を静電チ
ャックから押し剥がすことができる。これによって、複
雑な基板離脱機構を用いることなく、印加電圧を切った
静電チャックから基板を速やかに離脱させることができ
る。
【0017】上記請求項3記載の基板保持装置によれ
ば、横に倒した状態の静電チャックを、駆動装置によっ
て、当該静電チャック上の基板が押し上げ部材に当接す
る以上に更に下降および回転させることによって、押し
上げ部材によって基板の一端部を下から押し上げて、基
板を静電チャックから押し剥がすことができる。これに
よって、複雑な基板離脱機構を用いることなく、印加電
圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させる
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、静電チャックを昇降およ
び回転させる駆動装置を有する基板保持装置を用いたハ
イブリッドスキャン方式のイオン注入装置の要部の一例
を示す側面図である。このイオン注入装置は、イオンビ
ーム12を電磁気的にX方向(例えば水平方向。図面で
は紙面の表裏方向)に往復走査すると共に、このイオン
ビーム12に対向するように立てた状態の基板2を、イ
オンビーム12の走査領域内において、上記X方向と直
交するY方向(例えば垂直方向)に機械的に往復走査
し、両走査の協働(ハイブリッドスキャン)によって、
基板2の全面にイオンビーム12を照射して基板2の全
面にイオン注入を行うよう構成されている。
【0019】ここに用いられている基板保持装置は、上
記基板2を静電気によって吸着して保持する前述したよ
うな静電チャック4と、この静電チャック4を支持する
ホルダ14と、基板2を保持した静電チャック4および
そのホルダ14を上下動および立てた状態と横に倒した
状態とに回転させる駆動装置20とを備えている。
【0020】駆動装置20は、基板2を保持した静電チ
ャック4およびホルダ14を、回転軸24を中心にして
矢印Bのように往復回転させて、それらを図1中に実線
で示すように立てた状態と、同図中に2点鎖線で示すよ
うに横に倒した状態とに回転させる回転装置22を備え
ている。立てた状態は、この例では、基板2へのイオン
注入のための状態であり、基板2をイオンビーム12に
対して垂直に立てる(垂直注入)場合もあるし、斜めに
傾けて立てる(斜め注入)場合もある。横に倒した状態
は、この例では、基板搬送アーム30との間で基板2の
受け渡し(例えば注入済の基板2と未注入の基板2との
入れ換え)を行うための状態であり、通常は水平状態で
ある。32は、基板搬送アーム30の基板支持部であ
る。
【0021】駆動装置20は、更に、基板2を保持した
静電チャック4、ホルダ14および回転装置22を、昇
降軸26を介して、前記Y方向に上下動(昇降)させる
昇降装置28を備えている。この昇降は、基板2のイオ
ンビーム入射位置での前述したような機械的走査のため
と、イオンビーム12の当たらない下方の位置において
基板2の受け渡しを行うためである。即ち、基板2への
イオン注入時は、回転装置22によって静電チャック4
および基板2を前述したように立てた状態に保持してお
いて、それらを昇降装置28によってY方向に機械的に
往復走査する。基板2の受け渡し時は、静電チャック4
および基板2を、昇降装置28によって、上記注入位置
よりも更に下方に、即ちイオンビーム12が当たらない
位置に下降させ、かつ回転装置22によって倒した状態
に回転させて保持した状態で、昇降装置28によって静
電チャック4を若干昇降させる等して基板搬送アーム3
0との間で基板2の受け渡しを行う。その際、基板搬送
アーム30は、例えば図6に示すように水平面内で矢印
Cのように旋回させられる。基板2をこの基板搬送アー
ム30(より具体的にはその基板支持部32)と静電チ
ャック4との間で受け渡しする際は、昇降装置28によ
って基板2を載せた静電チャック4を若干昇降させても
良いし、その代わりに基板搬送アーム30を若干昇降さ
せても良いし、両者を併用しても良い。
【0022】この実施例の基板保持装置は、上記のよう
な駆動装置20を、印加電圧を切った静電チャック4か
らの基板2の離脱にも利用するものであり、その一例を
図2に示す。
【0023】この図2の基板保持装置は、上記駆動装置
20の内の昇降装置28を基板離脱に利用するものであ
り、L字状の押し上げ部材34を、非上下動部(即ち静
電チャック4が前記Y方向に上下動するのに対してその
ように上下動しない固定部)の一例としての真空容器内
壁36に次のように固定している。
【0024】即ち、この押し上げ部材34は、その先端
部が、倒した状態の静電チャック4の昇降装置28によ
る前記Y方向の上下動の範囲内に位置するように、より
具体的にはこの例では、静電チャック4の前記Y方向の
上下動の範囲内における下限近くに位置するように、し
かも当該静電チャック4やホルダ14が当たらないよう
に、真空容器内壁36に固定されている。しかもこの押
し上げ部材34の先端部は、平面的に見て、例えば図6
に示すように、倒した状態の静電チャック4上の基板2
の周縁部の下方に位置している。なお、基板搬送アーム
30は、図6に示す状態以上には左に旋回させないの
で、その基板支持部32と押し上げ部材34とが互いに
衝突することはない。従ってこの押し上げ部材34は、
静電チャック4の下降に伴って、当該静電チャック4上
の基板2の一端部にその下から当接して当該基板2を押
し上げる作用をする。
【0025】これを詳述すると、倒した状態の静電チャ
ック4を昇降装置28によって、図2に示したような下
降位置状態から更にY1 方向に、静電チャック4上の基
板2が押し上げ部材34に当接する以上に下降させる
と、図3に示すように、押し上げ部材34の先端部が、
静電チャック4上に残留電荷によって吸着されている基
板2の一端部を下から押し上げるので、基板2を静電チ
ャック4から押し剥がして離脱させることができる。こ
の剥がす状態を細かく分析すると、押し上げ部材34に
よって、初めに基板2の一端部を静電チャック4から押
し剥がし、それに続いて基板2の他端部に向けて順次押
し剥がし、このようにして基板2の全体を静電チャック
4から押し剥がして離脱させることができる。
【0026】これとは違って仮に、基板2の全周を同時
に押し上げたり、基板2の周縁部の複数箇所を同時に押
し上げることによって、基板2を静電チャック4の上面
(基板載置面)に対して平行に押し上げると、静電チャ
ック4の上面全面と基板2との間に強い吸着力が残留し
ている状態で基板2のほぼ全体を一気に剥がすことにな
るので、基板2の破損を惹き起こしやすい。これに対し
てこの例のように、基板2の一端部から順次剥がすと、
基板2が静電チャック4から剥がれた箇所から、静電チ
ャック4表面の残留電荷による分極状態が崩れてこれが
周りに急速に拡散するので、残留電荷による吸着力は急
速に弱まり、基板2の破損を惹き起こすことなく、基板
2を静電チャック4から速やかに離脱させることができ
る。
【0027】このようにこの実施例の基板保持装置は、
静電チャック4を倒した状態でも昇降させる昇降装置2
8を、静電チャック4からの基板2の離脱にも利用する
ものであるので、従来例のように複雑な基板離脱機構を
用いることなく、しかも基板2を破損させることなく、
印加電圧を切った静電チャック4から基板2を速やかに
離脱させることができる。その結果、複雑な基板離脱機
構が不要になり、そのぶんコスト低減を図ることができ
る。また、基板2を速やかに離脱させることができるの
で、このような基板保持装置を用いたイオン注入装置等
のスループットも向上する。
【0028】なお、基板搬送アーム30との関係につい
て説明すると、先に基板2を静電チャック4から上記の
ようにして離脱させそれを静電チャック4上に載置した
状態で、基板搬送アーム30をその基板支持部32が基
板2を受けるように旋回させて来ても良いけれども、図
2および図3中に2点鎖線で示すように、予め基板搬送
アーム30をその基板支持部32が基板2を受ける状態
に待機させておいて、その状態で基板2を静電チャック
4から上記のようにして離脱させるのが好ましい。その
ようにすれば、基板2を離脱させる際に基板2がずれる
ことは殆どないけれども、仮に基板2がずれたとして
も、基板支持部32がその下に予め待機しているから、
静電チャック4から基板2が落下する恐れはなく、しか
も基板2は基板支持部32に確実に載ることになるの
で、安全性がより向上する。また、基板2を静電チャッ
ク4から離脱させるのとほぼ同時に、当該基板2を基板
支持部32で受けて搬送することができるので、無駄な
待ち時間がなくなり、スループットがより向上する。こ
のことは、後述する実施例についても同様である。な
お、この図2の例の場合は、昇降装置28によって静電
チャック4等を下降させることによって基板2を基板搬
送アーム30の基板支持部32上に載せることができる
ので、基板搬送アーム30は昇降しないものでも良い。
【0029】図4は、この発明に係る基板保持装置の他
の例を示す側面図である。この基板保持装置は、上記駆
動装置20の回転装置22を静電チャック4からの基板
2の離脱にも利用するものであり、L字状の押し上げ部
材34を、非回転部(即ち静電チャック4が前記矢印B
のように回転するのに対してそのように回転しない部
分)の一例としての昇降軸26に次のように固定してい
る。
【0030】即ち、この押し上げ部材34は、その先端
部が、回転装置22による静電チャック4の前記矢印B
方向の回転範囲内に位置するように、より具体的にはこ
の例では、静電チャック4の前記矢印B方向の回転範囲
内であって、静電チャック4を立てた状態から水平状態
に倒し更に少し行き過ぎた辺りに位置するように、しか
も当該静電チャック4やホルダ14に当たらないよう
に、昇降軸26に固定している。この昇降軸26は回転
しないけれども昇降装置28によって上下動させられる
から、この昇降軸26に固定している押し上げ部材34
も静電チャック4等と共にY方向に上下動することにな
る。しかもこの押し上げ部材34の先端部は、平面的に
見て、図2に示した押し上げ部材34の場合と同様に、
倒した状態の静電チャック4上の基板2の周縁部の下方
に位置している。従ってこの押し上げ部材34は、静電
チャック4の倒した状態付近の回転に伴って、当該静電
チャック4上の基板2の一端部にその下から当接して当
該基板2を押し上げる作用をする。
【0031】これを詳述すると、回転装置22によって
静電チャック4等を、図4に示した水平状態から更に矢
印B1 方向に、静電チャック4上の基板2が押し上げ部
材34に当接する以上に回転させると、図5に示すよう
に、押し上げ部材34の先端部が、静電チャック4上に
残留電荷によって吸着されている基板2の一端部を下か
ら押し上げるので、基板2を静電チャック4から速やか
に押し剥がして離脱させることができる。この基板2を
剥がす際の詳しい作用および効果は、図2について先に
説明したのと同様である。
【0032】このようにこの実施例の基板保持装置は、
静電チャック4を立てた状態と倒した状態とに回転させ
る回転装置22を、静電チャック4からの基板2の離脱
にも利用するものであるので、従来例のように複雑な基
板離脱機構を用いることなく、しかも基板2を破損させ
ることなく、印加電圧を切った静電チャック4から基板
2を速やかに離脱させることができる。その結果、複雑
な基板離脱機構が不要になり、そのぶんコスト低減を図
ることができる。また、基板2を速やかに離脱させるこ
とができるので、このような基板保持装置を用いたイオ
ン注入装置等のスループットも向上する。
【0033】また、この実施例の場合も、図2に示した
実施例の場合と同様、予め基板搬送アーム30をその基
板支持部32が基板2を受ける状態に待機させておいた
状態で、基板2を静電チャック4から上記のようにして
離脱させるのが好ましい。そのようにすれば、前述した
ように、基板2を基板支持部32に確実に載せることが
できるので安全性がより向上すると共に、無駄な待ち時
間がなくなり、このような基板保持装置を用いた装置の
スループットも向上する。
【0034】更に他の実施例として、上記駆動装置20
の回転装置22と昇降装置28の両方を、静電チャック
4からの基板2の離脱にも利用しても良い。その場合
は、上記押し上げ部材34を、非上下動かつ非回転部
に、例えば図2に示した例と同様に真空容器内壁36に
固定しておく。この押し上げ部材34の先端部は、図2
について説明したように昇降装置28による静電チャッ
ク4の上下動の範囲内、かつ図4について説明したよう
に回転装置22による静電チャック4の回転の範囲内に
位置させ、かつそのような動きをする静電チャック4に
当該押し上げ部材34が当たらないように位置させてお
く。
【0035】この実施例の場合は、静電チャック4を図
3に示したように下降させるのと同時に図5に示したよ
うに回転させることができ、この下降動作と回転動作と
を併用して基板2を静電チャック4から離脱させること
ができるので、基板2をより簡単に離脱させることがで
きる。しかも、基板2を静電チャック4から剥がしなが
ら基板搬送アーム30の基板支持部32上に載せること
ができるので、即ち静電チャック4から基板2を離脱さ
せる動作と離脱させた基板2を基板搬送アーム30の基
板支持部32上に載せる動作とを同時に行うことができ
るので、印加電圧を切った静電チャック4から基板2の
離脱および当該基板2の基板搬送アーム30への移し換
えの時間をより短縮することができ、従ってこのような
基板保持装置を用いた装置のスループットをより向上さ
せることができる。この例の場合も、昇降装置28によ
って静電チャック4等を下降させることによって基板2
を基板搬送アーム30の基板支持部32上に載せること
ができるので、基板搬送アーム30は昇降しないもので
も良い。
【0036】なお、上記実施例はいずれも、基板2の方
が静電チャック4よりも若干大きくて基板2の周縁部が
静電チャック4からはみ出している場合の例であるが、
そうでない場合は、即ち基板2と静電チャック4とが同
一サイズであったり、例えば図7に示す例のように基板
2の方が小さい場合は、例えば図7に示すように、基板
2を離脱させる位置におるけ静電チャック4等の前述し
た矢印Y1 方向への若干の下降、あるいは静電チャック
4等の前述した矢印B1 方向への若干の回転、あるいは
この両方の動きを許容しながら、押し上げ部材34の先
端部を基板2の一端部の下面に当接させることができる
穴を、静電チャック4やホルダ14に設けておけば良
い。図7中の穴4aおよび穴14bはその一例を示す。
【0037】また、基板2に対するイオン注入等の処理
の均一性をより高めるために、基板2をそれを保持する
静電チャック4およびホルダ14と共に自転方向に回転
させる回転機構を更に設け、それによって基板2等を連
続的に回転させながら(回転注入)、あるいは基板2等
を所定角度ずつ段階的に回転させながら(ステップ注
入)、基板2にイオンビーム12を照射してイオン注入
等の処理を施すようにしても良い。
【0038】また、図1に示したようなハイブリッドス
キャン方式のイオン注入装置以外の装置においては、例
えばエッチング装置や薄膜形成装置においては、上記例
のような昇降装置28および回転装置22を有する駆動
装置20以外に、静電チャック4を水平状態またはその
付近に倒した状態で上下動させる昇降装置だけを備えて
いる場合もあり、その場合は静電チャック4からの基板
2の離脱には上記図2および図3に示した実施例を適用
すれば良い。あるいは、静電チャック4を立てた状態と
倒した状態とに回転させる回転装置だけを備えている場
合もあり、その場合は静電チャック4からの基板2の離
脱には上記図4および図5に示した実施例を適用すれば
良い。
【0039】
【発明の効果】この発明は、上記のとおり構成されてい
るので、次のような効果を奏する。
【0040】請求項1記載の発明によれば、静電チャッ
クを倒した状態で昇降させる昇降装置を、静電チャック
からの基板の離脱にも利用することができるので、従来
例のように複雑な基板離脱機構を用いることなく、しか
も基板を破損させることなく、印加電圧を切った静電チ
ャックから基板を速やかに離脱させることができる。そ
の結果、複雑な基板離脱機構が不要になり、そのぶんコ
スト低減を図ることができる。また、基板を速やかに離
脱させることができるので、このような基板保持装置を
用いた装置のスループットも向上する。
【0041】請求項2記載の発明によれば、静電チャッ
クを立てた状態と倒した状態とに回転させる回転装置
を、静電チャックからの基板の離脱にも利用することが
できるので、従来例のように複雑な基板離脱機構を用い
ることなく、しかも基板を破損させることなく、印加電
圧を切った静電チャックから基板を速やかに離脱させる
ことができる。その結果、複雑な基板離脱機構が不要に
なり、そのぶんコスト低減を図ることができる。また、
基板を速やかに離脱させることができるので、このよう
な基板保持装置を用いた装置のスループットも向上す
る。
【0042】請求項3記載の発明によれば、上記のよう
な昇降装置と回転装置とを、静電チャックからの基板の
離脱にも利用することができるので、静電チャックの下
降動作と回転動作とを併用して、印加電圧を切った静電
チャックから基板をより簡単に離脱させることができ
る。しかも、基板を静電チャックから離脱させながら基
板搬送アーム等に載せることができるので、静電チャッ
クからの基板の離脱および当該基板の基板搬送アーム等
への移し換えの時間をより短縮することができ、従って
このような基板保持装置を用いた装置のスループットを
より向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電チャックを昇降および回転させる駆動装置
を有する基板保持装置を用いたハイブリッドスキャン方
式のイオン注入装置の要部の一例を示す側面図である。
【図2】この発明に係る基板保持装置の一例を示す側面
図であり、この図中の静電チャックの位置は図1中に2
点鎖線で示したものに相当する。
【図3】図2の基板保持装置の静電チャックを矢印Y1
方向に少し下降させた状態を示す側面図である。
【図4】この発明に係る基板保持装置の他の例を示す側
面図であり、この図中の静電チャックの位置は図1中に
2点鎖線で示したものに相当する。
【図5】図4の基板保持装置の静電チャックを矢印B1
方向に少し回転させた状態を示す側面図である。
【図6】基板搬送アームの一例を示す平面図である。
【図7】静電チャックの他の例を示す断面図である。
【図8】基板離脱機構を備える従来の基板保持装置の一
例を示す概略図である。
【符号の説明】
2 基板 4 静電チャック 20 駆動装置 22 回転装置 26 昇降軸 28 昇降装置 30 基板搬送アーム 34 押し上げ部材 36 真空容器内壁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を静電気によって吸着して保持する
    静電チャックと、この静電チャックを横に倒した状態で
    上下動させる昇降装置とを備える基板保持装置におい
    て、先端部が前記昇降装置による静電チャックの上下動
    の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらないよ
    うに、非上下動部に固定されていて、前記静電チャック
    の下降に伴って、当該静電チャック上の基板の一端部に
    その下から当接して当該基板を押し上げる押し上げ部材
    を設けたことを特徴とする基板保持装置。
  2. 【請求項2】 基板を静電気によって吸着して保持する
    静電チャックと、この静電チャックを立てた状態と倒し
    た状態とに回転させる回転装置とを備える基板保持装置
    において、先端部が前記回転装置による静電チャックの
    回転の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらな
    いように、非回転部に固定されていて、前記静電チャッ
    クの倒した状態付近の回転に伴って、当該静電チャック
    上の基板の一端部にその下から当接して当該基板を押し
    上げる押し上げ部材を設けたことを特徴とする基板保持
    装置。
  3. 【請求項3】 基板を静電気によって吸着して保持する
    静電チャックと、この静電チャックを立てた状態と倒し
    た状態とに回転させ、かつ少なくとも倒した状態で上下
    動させる駆動装置とを備える基板保持装置において、先
    端部が前記駆動装置による静電チャックの上下動および
    回転の範囲内に位置しかつ当該静電チャックに当たらな
    いように、非上下動かつ非回転部に固定されていて、前
    記静電チャックの下降および倒した状態付近での回転に
    伴って、当該静電チャック上の基板の一端部にその下か
    ら当接して当該基板を押し上げる押し上げ部材を設けた
    ことを特徴とする基板保持装置。
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