JP6516843B2 - 磁気センサ装置を製造するための方法および装置、および対応する磁気センサ装置 - Google Patents

磁気センサ装置を製造するための方法および装置、および対応する磁気センサ装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁場センサ装置を製造するための方法および装置、および本発明による方法によって製造される磁場センサ装置に関する。特に、本発明は、チップ基板上に堆積された磁場センサ装置での少なくとも1つの強磁性層の永久磁化を目的とし、複数の隣接する強磁性層を2方向以上に同時に磁化することにより、高感度で品質の良い磁場センサ装置を提供することができるものである。
磁気抵抗センサ装置は、磁場の抵抗ベース測定のために用いられ、それにより、例えば距離、角度または電流強度のようなさらなる物理量の間接的測定のために用いられる。この種類のセンサ装置は、外部磁場を印加することによってチップ構造の電気抵抗の変化がもたらされる磁気抵抗効果に基づくものである。巨大磁気抵抗効果(GMR−effect)又はトンネル磁気抵抗効果(TMR−effect)に基づく磁場センサ装置は、最近ではますます用いられるようになっている。これらは、磁気結合またはスピン効果が層を通る電気抵抗に影響を及ぼす非磁性および磁性材料の薄膜構造を含む。GMRおよびTMRベースの磁気抵抗層システムにおいて、外部磁場に基づいて電気抵抗の最大5%(GMR)または最大600%(TMR)の変化をそれぞれに達成することができる。TMRセンサを製造して、電子が2つの強磁性層の間の絶縁体層をトンネリングすることができるように、トンネル障壁を構成する少なくとも2つの強磁性層および1つの絶縁体層の層構造が形成される。TMRセンサの場合、絶縁体層は、例えばAlまたはMgOである。GMRセンサの場合、例えばCuまたはRuの薄い導電層は、よく用いられる。トンネル素子の電気抵抗は、2つの強磁性層が互いに対してどのように磁化されるかに依存する。2つの強磁性層が互いに平行に磁化される場合、抵抗は最小である。2つの強磁性層が互いに反平行に磁化される場合、抵抗は最大である。実際には、2つの強磁性層の1つの磁化方向はしばしば固定される(ピン止めされる)ので、この層の磁化は、外部磁場に対して反応しないか、または弱くのみ反応する。この層は、基準層または、ピン層(pinned layer)または、永久磁化層と呼ばれる。一方、他方の層は、それの磁化が定められた方法で外部磁場に従うように、形成される。この層は検出層または自由層と呼ばれる。外場に対して異なった反応をする基準層と検出層に分けることにより、外場が変化するときの抵抗変化を得ることができ、感応装置を実現することができる。抵抗依存性は、「自由層」とも呼ばれる検出層の磁化方向と、いわゆる「ピンド層」という基準層の磁化方向との間の角度に相関する。
薄膜技術は、この種類の構造を製造するために用いられる。製造方法の枠内で、基準層の磁化方向は永久に設定され得、これはしばしばピン止めと呼ばれる。基準層とも呼ばれる強磁性層をピン止めするために、強磁性層は、通常、反強磁性隣接層に結合される。磁化方向を設定するために、抵抗素子は、反強磁性層と強磁性層との間の交換結合が消失する、いわゆるブロッキング温度より高い温度に加熱され、この温度は、通常、強磁性層のキュリー温度より低い。キュリー温度より低く、ブロッキング温度より高い温度に加熱された後、強磁性層は、それらを所定の磁化方向に強制する外部磁場に従わされる。反強磁性層は磁場が印加されながら、ブロッキング温度より低い温度に冷却した時、この磁化方向に保持される。
複数の単一ピン止め方向(pinning direction)を特定することができるように、1つのチップ基板上に異なるピン止め方向を個別にかつ互いに独立して設定できることが非常に好ましい。特に、ホイートストンブリッジは、センサ技術において非常に有用である。ここでは、ホイートストンブリッジの4つのブランチが同一に形成され、ピン止め方向のみが異なる場合が好適である。
磁気抵抗センサの提供のためのピン止め構造を製造するための複数の異なる解決策が、従来技術から既に知られている。例えば、DE102012208882は、均一なピン止め方向がチップ基板全体に設けられ得るように、チップ基板表面に対して平坦な磁場が生成されることを開示する。同様にして、DE112009001140において、強磁性層を予め設定するために、外部磁場は、200℃〜350℃の温度でチップ表面に平行に印加される。例えば、米国特許第6501678B1号には、チップ基板内に設けられる複合磁場配向を可能にする一種の磁気スタンプが提案される。
別の方法として、チップ基板表面に電流導体を設け、または、短時間の間に電流導体を堆積させて、電流が流れることにより様々な局所磁場を生成することができるため、強磁性体層の磁化を達成することができる製造方法を有する。例えば、WO96/38738は、個別の層ストリップの磁化を起こすために電流導体の助けを借りて行うピン止め電流の印加を開示する。また、独特許第19520206号は、ピン止め方向を予め設定可能にするために、セットアップ電流を流す導電層を提案する。最後に、US5561368及びDE112010003705は、チップ基板上に異なるピン止め方向が印加されることを可能にする複合通電素子を提案する。また、DE19520206には、磁場センサ装置において複合ピン止めパターンを設けることを可能にするために、導体トラックによって磁化方向を印加しながら、レーザにより局所的に加熱することが開示される。
US20020180433A1には、まず、磁束集中素子としての軟磁性構造素子が抵抗素子の近傍に配置され、また、軟磁性構造素子を備える全ての抵抗素子が同一の磁場方向にピン止めされるように、チップ表面に平行にピン止め磁場が結合される、GMRまたはTMRに基づくピン止めのための方法が開示される。
米国特許第8715776B2号から、絶縁層によって分離された抵抗素子は、逆向分極での磁化方向に交互ピン止めを達成するために、硬質磁性層によって覆われるか、または境界づけられる、一般的なピン止め方法が分かる。前処理磁場はチップ基板表面に平行に再びに結合される。
JP2010066262Aおよびこれと関連するDE102008041859Aは、垂直磁場成分が互いに反平行に結合される場合、チップ基板の表面に、磁気抵抗素子によって検出され得る磁場成分を発生させる、磁束集中素子が設けられる、チップ基板表面に垂直に測定磁場成分を測定するための磁場センサ装置に関するものである。
US20060226940に、チップ基板は、基板表面に平行な電流コイル前処理磁場のピン止め軸を定義するために、それのチップ基板表面がコイルの磁場軸と平行になるように超電導電流コイルの中心に挿入される、GMR抵抗素子のためのピン止め方法が開示される。
US20110151589A1に、予め定義された長さ/幅比を有する長方形の抵抗素子がチップ基板上に直交する列において配置され、直交する抵抗素子列を直交方向にピン止めするために、チップ基板に平行に整列された前処理磁場が45°のピン止め角度で結合される、二つの直交方向に抵抗素子のピン止め方法が開示される。
磁気抵抗構造の層ストリップを局所的にピン止めするための先行技術から公知の上述方法は、チップ基板の表面に平行に外部磁場が印加されると、全ての抵抗素子が同じ方向に固定されてしまう、又は、異なる方向を設けるために、非常に複雑な導体構造がピン止めセットアップ電流による磁化を達成するために配置されなければならないという欠点を有する。ピン止め導体構造が設けられる場合、その後、製造プロセスの間に、電気接続が必要であるので、追加のプロセスステップ、したがってそのようなセンサの製造のための高コストを費やさなければならない。
したがって、既知の製造方法は、大きな面積にわたっておよび一方向性に関して比較的均一であるピン止めが高い費用で実施されるのみで、結果として得られるセンサは、分解能精度が低く、生産コストが高く、生産費が高いという欠点がある。
上述した従来技術から出発して、解決しようとする課題は、高品質で経済的な小型化の磁気抵抗センサ素子を効果的に製造することである。これは、製造しやすく、異なるピン止め磁化方向を有する基準層によって達成され得る。本発明のさらなる目的は、例えば、単一のチップ基板上の2Dまたは3D方向の磁場を測定することができる、精密かつ高度に集積されたセンサ素子を提供することにある。
この目的は、独立請求項に記載の製造方法および製造装置によって達成される。さらなる主要な独立請求項による磁気抵抗センサ装置をそれと共に製造することができる。有利な実施形態は、従属する従属請求項に記載されている。
本発明によれば、チップ基板上に堆積された磁場センサ装置内の少なくとも1つの強磁性層をピン止めする、すなわち永久的に磁化するために、以下のステップが実行される磁気抵抗センサ装置の製造方法が提案される。
少なくとも1つの強磁性層と少なくとも1つの反強磁性層とを含む少なくとも1つの磁気抵抗素子をチップ基板上で製造するステップであって、ブロッキング温度に達すると消失する交換結合が強磁性層と反強磁性層との間に作用する。
チップ基板上に、抵抗素子に隣接するか、または部分的に重なり合う少なくとも1つの軟磁性構造素子を堆積させるステップである。
抵抗素子を反強磁性層の材料のブロッキング温度より高い温度に加熱し、前処理磁場と結合するステップである。
抵抗素子をブロッキング温度より低い温度に冷却するステップである。
前処理磁場を取り外すステップである。
第一ステップにおいて、自由層及び基準層を有する、好ましいはGMRまたはTMR抵抗素子の、少なくとも1つの、特に複数の磁気抵抗素子がチップ基板上に堆積され、基準層は、直接に交換結合することにより隣接する反強磁性層と結合される少なくとも1つの強磁性層からなる。また、例えば、リソグラフィで構造化されたニッケル-鉄合金の少なくとも1つの軟磁性構造素子が抵抗素子に隣接するか、または部分的に重なり合うチップ基板上に堆積される。これは、例えば、電気めっき堆積法(electrogalvanic deposition)、スパッタリング法、蒸着法、またはチップ構造から公知である同様の手段によって、チップ基板上で行うことができる。強磁性層を整列するために、ブロッキング温度より高い温度が加えられるので、強磁性層と反強磁性層との間の交換相互作用が消失する。強磁性層は、もはや、隣接する反強磁性層によってピン止めされず、自由層と同様に動作する。その後、以下では前処理磁場と呼ばれる外部磁場と結合され、前処理磁場の磁場線は、構造素子の幾何学的構造に基づいて強磁性層の調整可能な磁化をもたらす適切な点で抵抗要素において現れるように、軟磁性構造素子によって誘導される。
本発明によれば、前処理磁場はチップ基板表面に対して垂直に構造素子と結合される。チップ基板表面の法線に対して45°までの角度も、前処理磁場の最大成分に想定され得る。その後、磁化が固定されるように、抵抗素子をブロッキング温度より低い温度に冷却し、前処理磁場を取り外し、結果として、強磁性層のピン止めが完成する。
必要に応じて、ピン止めの動作が完成する前に、素子の軟磁性構造を、例えば、エッチング、スパッタリングまたは同様の選択的材料取外し方法によってチップ基板から取り外すことができる。しかし、構造素子は、例えば、導体素子、磁束誘導素子または同様のものとして用いられるように、チップ基板上に残すこともできる。
軟磁性構造素子の境界の形状に依存して、ピン止め磁場の如何なる所望の整列は、離散的な強磁性層を個別の方向にピン止めすることができるための構造素子の漂遊磁場によって達成することができる。これにより、任意のピン止め方向を設定することができる。ピン止めのため、センサ素子は、全体として、できるだけ均質な外部磁場(前処理磁場に等しい)を受けることができ、個別の局所的な磁化方向は、構造素子の極または境界エッジによって設定することができる。構造素子は、ピン止め磁場を印加する後に取り外され得、好ましくは、ニッケル鉄からなることができる。抵抗素子と構造素子との間には、例えば30nm〜5μmの比較薄い厚さを有するSiNの絶縁層を設けることができる。
リソグラフィ製造方法により、構造素子は、ピン止め漂遊磁場が現れる任意の延長面および境界面の任意の構造を有することができる。したがって、ホイートストン測定ブリッジ構造の異なるピン止め方向は、単一のプロセスステップで予め設定することができる。その結果、チップ構造上の材料の不均一性は、測定構造の対応する抵抗素子の空間的に近接した配置により互いに補償するように、ホイートストン測定ブリッジの抵抗素子を、例えば互いにすだれ状にかつ空間的に隣接して構築することが可能である。特に、これは、温度依存の欠陥または材料の欠陥を補償し、精度を向上させることができる。単一の構造素子は、2つ以上のTMRまたはGMR抵抗素子を同時にピン止めできるように形成することができる。
本発明によれば、軟磁性構造素子は、前処理磁場が、チップ表面に対して垂直に構造素子で結合され、また、抵抗素子の位置で、少なくとも一部の領域において抵抗素子の強磁性層を貫通するチップ表面に対して平行な磁場成分を発生させるために配置される。したがって、前処理磁場は、チップ基板表面に対して垂直に生じる均一な磁場であってもよく、磁場誘導特性および構造素子の幾何学的設計により、チップの表面に対して平行な漂遊磁場の形で境界エッジに現れ、隣接する抵抗素子のピン止めを行う。これにより、抵抗素子に任意の所望のピン止め方向を設けることができ、結果として、単一の構造素子が複数の抵抗素子を同時にピン止めすることができる。
有利な実施形態において、チップ基板表面に対して平行な同じ方向に抵抗素子の少なくとも1つの強磁性層の磁化を実行するために、2つ以上の抵抗素子を軟磁性構造素子と関連付けることができる。あるいは、チップ基板表面に平行な反対方向に抵抗素子の少なくとも1つの強磁性層の磁化を実行するために、2つ以上の抵抗素子を軟磁性構造素子と関連付けることができる。したがって、2つ以上の抵抗素子を同時に構造素子に関連付けることができ、構造素子の磁極を形成することによって、同一方向または異なる、特に反平行方向のピン止めが可能となる。したがって、構造素子の2つの反対する極は、漂遊磁場線の180°の出現をもたらすことができるため、例えば、ホイートストン測定ブリッジの下部または上部ハーフブリッジに関連する2つの抵抗素子の同時ピン止めを可能にする。対向するピン止めされた抵抗素子が空間的に隣接しているので、温度ドリフトまたはチップ基板内の材料欠陥は、同じ抵抗変化を引き起こすため、これらが測定ブリッジにおいて互いに補償し、その結果、ブリッジオフセットが最小化される。オフセットの最小化は、磁場センサ測定ブリッジの精度を向上させる。特に、TMR抵抗素子の場合、トンネル障壁の均質性は製造方法の欠点である。トンネル障壁の層厚がトンネル素子の抵抗において指数関数的に含まれるので、ホイートストンブリッジで、層厚におけるわずかな変化はブリッジの比較的大きなオフセット値を引き起こす。このオフセット問題を最小化するために、空間的近接性により、障壁の厚さの変化が最も小さく、ブリッジブランチはできるだけ類似した構造特性を有するので、2つのブリッジブランチを空間的にできるだけ近接させて配置することが有利である。
有利には、抵抗素子の強磁性層の設定された磁化方向は、構造素子の輪郭の形状および構造素子に対する抵抗素子の空間的位置に依存して、互いに平行または反平行に位置することができる。
有利な実施形態において、ホイートストン測定ブリッジを形成するために、好ましくはホイートストン測定ブリッジの少なくとも1つの上部または下部ブリッジアームを形成するために、少なくとも2つ以上の抵抗素子を用いることができる。このため、特に、上部ブリッジアームをピン止めするための1つの構造素子と、下部ブリッジアームをピン止めするための1つの構造素子とを用いること、または上部および下部ブリッジアームの抵抗素子を同時にピン止めするために異なるように形成される極を有する共通の構造素子を設けることが便利である。好ましくは、上部ブリッジアームを形成する抵抗素子と下部ブリッジアームを形成する抵抗素子とは、チップ基板上に空間的に互いに隣接して配置される。
有利には、抵抗素子は、それらがGMR層システムを形成するように整列される。GMR層システム(巨大磁気抵抗層システム)は、非磁性金属層によって分離される少なくとも2つの強磁性層からなる構造を意味する。間接交換結合、いわゆるRKKY相互作用結合は、2つの強磁性層の間で作用する。GMR抵抗素子の抵抗は、強磁性層の磁化方向の間の角度に依存する。
あるいは、磁場センサ装置は、トンネル抵抗層システム(TMR層システム)を形成する抵抗素子も備えることができる。電子が強磁性層の間をトンネリングすることができるように、TMRシステムは、2つの強磁性層の間に設けられる、0.5〜3nmの層厚を有する薄い絶縁体に基づくものである。したがって、提案された製造方法は、GMR磁場センサまたはTMR磁場センサの製造のために特に容易にかつ経済的に用いることができる。これにより、コンパス用途または、距離測定装置、角度測定装置などのために磁場センサ装置を製造することが可能になる。
有利な実施形態において、軟磁性構造素子の少なくとも1つの境界エッジは、抵抗素子の境界エッジに実質的に平行または接線方向に延びてもよく、抵抗素子は、軟磁性構造素子によって少なくとも一部の領域で重なり、またはそれによって包含され、また、重なりは5μm以下の大きさを有する。したがって、構造素子によって誘導され、境界エッジで現れる磁場が抵抗素子に直接に入るように、抵抗素子の輪郭に平行または接線方向に軟磁性構造素子の少なくとも1つの境界エッジを設けることが提案され、よって、強磁性層の高いピン止め効果を引く起こすことができる。これにより、構造素子から抵抗素子へのピン止め磁場の結合を改善することができ、強磁性層の確実なアライメントを達成することができる。
有利な実施形態において、前処理磁場は、チップ基板表面に対して垂直に実質的にチップ基板を貫通することができ、軟磁性構造素子の境界エッジの領域における磁気漂遊磁場は、チップ基板の表面に実質的に平行に整列され、またはチップ基板の表面に平行な十分に強い成分を有する。したがって、磁場線は、チップ基板表面に対して45°までの角度で整列され得る。前処理磁場は、構造素子によってチップ基板に垂直に整列され得ることが提案され、境界エッジの領域において、磁気漂遊磁場がチップ基板に平行に散乱し、漂遊磁場は局所的に限定された効果のみを有し、チップ基板を介して磁場発生装置の反対側の極に誘導されるように、磁気反対極はチップ基板の下に配置される。このように、異なるピン止め方向がチップ上に高密度で設けられ得るように、多くの異なる整列した漂遊磁場を構造素子によって互いに近接して生成することができる。
有利な実施形態によれば、現れる磁気漂遊磁場の磁束密度が、好ましくは、構造素子での突出したポールシュー(salient pole shoes)又は磁束誘導切欠きによって誘導され、増幅されるように、軟磁性構造素子を形成することができる。軟磁性構造素子内の磁場を特に誘導し束ねて、必要な境界エッジで高い漂遊磁場が現れることを可能にするために、構造素子は、突出したポールシューが形成されるように、またはエッジ、段差または丸めのような磁束誘導切欠きが設けられるように、境界エッジに沿って、またチップ基板表面に面する表面にも形成されることが提案される。これにより、境界エッジで相対的に高いピン止め磁場強度が可能になり、信頼性の高いピン止めを高品質で安定した品質で実現する。
有利な実施形態において、抵抗素子は、絶縁層によって、特に、30nm〜5μmの厚さを有するSiN層またはAl層によって、軟磁性構造素子から絶縁することができる。特に抵抗素子のチップ基板と構造素子との間の中間絶縁層により、構造素子の堆積が簡素化され、また、特に、抵抗素子またはチップ基板に損傷することなくピン止めが完成したときに構造素子を容易に取り外すことができる。これは、チップ基板上の汚染および損傷を防止する。30nm〜5μm、最大10μmまでの比較的薄い厚さを有するSiNまたはAl層は、堆積の前および堆積の間ならびに、軟磁性構造素子を取り外すとき、容易に堆積させ磁場センサチップを保護することができる。
有利な実施形態において、軟磁性構造素子は、チップ基板上で、特に、1000nm〜20μmの層厚を有するNiFeの軟磁性材料層を堆積または構築させることによって、好ましくは電気めっき法(electrogalvanic method)または、ガスデポジション法、または個別の軟磁性構造体を構造化するためのリソグラフィ構造化法(lithographic structuring method)によって、製造することができる。電気めっきにおいて、光構造が堆積されるシード層が通常、最初に堆積される。その後、構造体は、亜鉛めっき層(galvanisation layer)によって堆積され、次いでシード層が取り外される。構造素子は、1000nm〜20μmの層厚を有するNiFeを堆積させることによって、特に、リソグラフィ構造化法および電気めっき法またはガスデポジション法によって堆積されることが提案される。ここでは、大きな面積に亘って堆積した後、個別の構造体を形成し、例えば所定のポールシューなどを形成し、また、構造素子の境界輪郭の必要な形状を形成するためにリソグラフィ構造化を実施することができる。これにより、構造素子を堆積させるための実績のある技術の使用が可能になり、この技術は、高コスト化を招かず、かつ時間を費やすことなく、既存の製造プロセスに簡単に組み込むことができる。
有利には、ピン止めプロセスが完成した時、軟磁性構造素子をチップ基板から取り外すことができる。次に、ピン止め磁場を結合した後に残留物を残さずに取り外すことができる構造素子は、製造と犠牲の層としてのみ用いられる。したがって、センサ構造を限定せず、磁場センサ構造の設計および形状は、結合構造素子の形状に拘わらずに選択され得る。したがって、構造素子の形状は、構造素子のさらなる使用に関して妥協する必要なしに、ピン止め磁場の結合プロセスに対して最適に選択され得る。
同じ態様において、本発明は、チップ基板上に堆積される磁場センサ装置の抵抗素子の磁気前処理のための磁場前処理装置に関する。磁場前処理装置は、オーブンとオーブンの内部に磁極面および対向する磁極面を有する磁場発生装置とを含み、チップ基板表面に垂直に整列される前処理磁場によってチップ基板上に配置される抵抗素子の磁気前処理、特にピン止めを達成するために、少なくとも1つの軟磁性構造素子の少なくとも1つのチップ基板は、磁極面と対向する磁極面との間に配置され得る。好ましくは、複数のチップ基板またはウエハは同時にピン止めされる。オーブンは、外部前処理磁場を印加することによってピン止めを達成するために、抵抗素子の個別の層ストリップのブロッキング温度より高くキュリー温度より低い温度を設定するのに適している。チップ基板表面の上に抵抗素子が堆積された後、磁場前処理装置内で加熱し、かつピン止めする。前処理磁場は、すべての加熱および冷却プロセスの間に印加することができ、または予め定義された温度に達すると選択的にオンにされ、さらに予め定義された温度より低い温度に低下するとオフにされ得る。あるいは、外部ピン止め磁場を取り外すために、チップ基板またはピン止めされるウエハを磁場装置から取り外され得る。この後、構造素子を取り外し、さらなるプロセスステップにおいて磁場センサ装置の完成は行われ得る。
有利な実施形態において、磁場発生装置は、オーブン内に配置される永久磁石を備えることができ、前処理磁場の強度は、エアギャップ調整装置によって、永久磁石と磁極面及び対向する磁極面との間の調整可能なエアギャップによって設定することができる。前処理磁場が永久磁石によって設けられる場合、この種類の磁場発生装置は、追加の電源を供給する必要なく、如何なるオーブンで用いられ得る。この場合、前処理磁場の強さを設定するために、エアギャップ調整装置を用いてエアギャップを調整することにより、磁場の強さを設定することができる。磁場は、加熱および冷却プロセスの間に永久的に印加され、その強度は、例えば、エアギャップを変化させることによって変化させることができる。軟磁性構造素子を有する予め製造されたチップ基板は、磁極面と、対向する磁極面との間に配置され、磁場センサ装置の確実なピン止めを達成することができるように、オーブンは、反強磁性層のブロッキング温度より高い温度に加熱され、強磁性層のキュリー温度より低い温度に維持される。
最後、本発明のさらなる同じ態様において、少なくとも1つの外部磁場の成分を検出するための磁場センサ装置は、少なくとも1つの磁気抵抗素子を備えることが提案される。磁場センサ装置は、上述の製造方法の可能な実施形態の1つに従って製造される。
さらなる利点は、図面の提示された説明から理解することができる。本発明の例示的な実施形態は図面に示される。図面、説明および特許請求の範囲は、多数の特徴を組み合わせて含む。便宜的に、当業者は、意味のあるさらなる組み合わせを形成するためにこれらの特徴を単独で考慮し、それらを組み合わせる。
図1aは、透視図において、本発明に関わる製造方法による製造ステップの第一実施形態を示す。 図1bは、本発明に関わる方法の製造ステップによる抵抗構造をピン止めするための磁気漂遊磁場を示す。 図2は、本発明に関わる方法の実施形態で使用する異なる軟磁性構造素子の図を示す。 図3は、本発明に関わる測定装置を製造するための軟磁性構造素子を有するチップ構造を示す。 図4aは、本発明に関わる測定装置の実施形態の概略回路図を示す。 図4bは、本発明に関わる測定装置の実施形態のチップ構造を示す。 図5は、本発明の方法に有利な例示的な層構造の図を示す。 図6は、本発明の例示的な実施形態による磁場前処理装置の実施形態を概略的に示す。 図7は、透視図において、本発明に関わる磁場前処理装置の実施形態を示す。 図8は、側面図において、本発明の異なる実施形態によるピン止めのステップを概略的に示す。 図9は、本発明に関わる方法の実施形態の枠内で軟磁気構造素子を堆積した後の構造セットアップの断面図を示す。
図面において、同じ素子は同じ符号で示されている。
図1には、磁場センサ装置10のピン止め抵抗素子14の透視概略図が示される。磁場センサ装置10は、抵抗素子14が配置されるチップ基板12を備える。抵抗素子14は、互いの上に積み重ねられ、ホイートストン測定ブリッジを形成するように接続することができる、単一の薄い強磁性層及び反強磁性層の複数からなる。チップ基板12の表面36に垂直に整列される前処理磁場Hz38は、抵抗素子14の強磁性層の磁気的なプリアライメント、いわゆるピン止めのために用いられる。前処理磁場Hz38は、磁極(図示せず)によって送られ、チップ基板12を貫通し、チップ基板12の下に配置される、対向する磁極面58によって再びに吸収される。前処理磁場Hz38は、軟磁性構造素子18に垂直に貫通し、構造層表面44に対して直角に整列される。チップ基板からの距離と、抵抗素子14を通る増大した磁気伝導率とにより、前処理磁場38がチップ表面36に平行な境界エッジ20で現れて抵抗素子14を貫通するように、構造素子18は前処理磁場38を誘導する。抵抗素子14の貫通が向上されることは、特に、抵抗素子の反強磁性層のブロッキング温度より高い温度が設定されることによって達成され、そのため、抵抗素子14を通る磁束誘導の向上を可能にすることが生じる。構造素子18の境界エッジ20は抵抗素子14の境界エッジ22と重なる。
図1bには、対応する磁場の断面図が示され、境界エッジ20で散乱する磁束及び抵抗素子14の影響を受ける構造素子18の対応する漂遊磁場46が示される。構造素子18の境界エッジ20は抵抗素子14の境界エッジ22と重なることを明瞭に見ることができる。したがって、抵抗素子14の全幅は、チップ平面において成分を有する磁場によって透過される。最後に、磁場線は、チップ基板12を通って対向する磁極面58に進まれ、そのため、チップ基板12における構造素子18の境界エッジ20のアライメントに依存して異なるピン止め磁場方向が設定されることを可能にする。
図2の(a)〜(c)には、可能な軟磁性構造素子18の異なる更なる実施形態が透視画法で示される。これらは、例えば、図2の(a)による八角形の層ストリップのように、図2の(b)による半円形の層ストリップのように、図2の(c)による角度付きの層ストリップのように実現される。構造素子18は、多角形の形で互いに角度を付けられ又は曲げられる複数の境界エッジ20を有することができる。前処理磁場Hz38は構造層表面44に垂直にあり、構造素子18の境界エッジ20に垂直な漂遊磁場46がチップ基板表面に対して実質的に平行に現れる。これは、磁場センサ装置10を製造するための如何なる所定のピン止め方向が設定されることを可能にする。
図3及び図4には、磁場センサ装置10の2つの直交する磁場成分XおよびYを測定するための2つの複合ホイートストン測定ブリッジが示される。磁場センサ装置10のピン止めステップは図3に示し、例えば、TMR抵抗素子の複数の抵抗素子14が、チップ基板12のチップ基板表面36上に配置される。軟磁性構造素子18、抵抗素子14の境界エッジ22と少なくとも部分的に重なる境界エッジ20は、抵抗素子14の境界エッジ22と部分的に重なるように堆積される。チップ基板表面36に対して垂直に整列された前処理磁場を印加することにより、小さい矢印によって示されるように、構造素子18の漂遊磁場46が生成され、抵抗素子14をピン止めする。
図4aには、図3による磁場センサ装置の2つのホイートストン測定ブリッジの一つの回路図が示される。ホイートストン測定ブリッジ24は、四つの個別のブリッジ抵抗26からなり、ブリッジ抵抗26のそれぞれは、二つの抵抗素子14からなり、したがって、それぞれの場合において、ブリッジ抵抗26のそれぞれは直列に接続されるブリッジ抵抗素子26aおよび26bで構成されている。ブリッジ抵抗素子26aおよび26bは同じ方向にピン止めされる。電流は、供給ピンB1aおよびB1b40によって測定ブリッジ24に供給することができる。2つのブリッジアームの上部測定ブリッジ30のブリッジ抵抗26は反対方向にピン止めされる。下部測定ブリッジ28のブリッジ抵抗26についても同様である。上部測定ブリッジ30および下部測定ブリッジ28のブリッジ抵抗26は、同様に、互いに対向するセンスでピン止めされる。外部磁場を印加することにより、上部及び下部測定ブリッジのブリッジ抵抗の対応する抵抗値は、測定接点B2a、B2b40において著しい電圧差が生じるように影響され、抵抗変化は外部磁場の大きさ及び/又は角度を推測することを可能にする。図3に示すように、ブリッジ抵抗26に接続される2組の抵抗素子14は、チップ基板12の一平面上に配置され、2D測定のため、抵抗素子14は互いに90°で配置される2つの測定ブリッジ24に設けられる。
図4bは、軟磁性構造素子18を取り外し、個別の抵抗素子14を電気的に接続した後の図4aに概略的に示されるような回路構成を示す。一定の前処理磁場によって、X方向及びY方向にピン止めされ得る2つの測定ブリッジ24x及び24yは、共通チップ基板12上に配置される。このため、図3に示すように、複数の軟磁性構造素子18が設けられ、それぞれの場合において2つの隣接する抵抗素子26a、26bを対向するセンスでピン止めすることができ、2つの測定ブリッジ24x、24yに対して互いに90°でオフセットされる。軟磁性構造素子が配置され、均一な前処理磁場を導入することによる共通のピン止めプロセスは、確実なピン止めがとても容易に達成されることを可能にし、チップ基板内の温度ドリフトまたは不均一性が互いに補償することができるように、測定ブリッジ26の関連する抵抗素子14は空間的に隣接する。その結果、小さなドリフトと2次元磁場の印加における高感度な抵抗変化のみに対応できる高精度のブリッジ回路を設けることができる。
2D磁場センサ装置のために示される2つのホイートストン測定ブリッジは、角度センサのために用いられ得る。面外前処理磁場38を、すなわち、チップ基板表面36に直角に結合することにより、複合ピン止め方向を予め設定することができる。面内の外部磁場が360°回転すると、2つのホイートストン測定ブリッジは正弦波の出力信号を生成する。異なるピン止め方向の結果として、2つの測定ブリッジ24x及び24yにおいて、90°位相がシフトされた正弦および余弦信号が生成される。図2の(a)〜(c)に示すように、構造素子18は、任意の幾何学形状を有することができ、互いに対して90°または180°でオフセットされるピン止め方向を設けなければならないわけではない。
抵抗素子14の層スタックの例は、特に、いわゆるシンプルスピンバルブ基準層の磁化方向の本発明による設定のために適している層構造が、図5に示される。基準層92として強磁性層(FM)82と結合される反強磁性層(AFM)86のみからなるピンド層は、電気コンタクト層としても機能することができる開始層(シード層)88上に堆積される。この上に位置し、MR技術に依存して、例えば、Cu(GMR)84の薄い金属非磁性中間層、または例えば、 MgO(TMR)76の薄い絶縁層がある。この上に、最後に例えばTaの保護層90で覆われる、検出層94としての自由強磁性層(FN)82が配置される。
磁化方向を設定するために、抵抗素子14の層スタックは、反強磁性層86と基準層92との間の交換結合が消失するブロッキング温度より高い温度に加熱され、層スタックが外部前処理磁場を受ける。構造素子18(ここに図示せず)の結果として、基準層92での必要な磁化を設定する磁場成分が層平面に平行に発生される。層スタックがブロッキング温度より低い温度に冷却した後、基準層92と反強磁性層86との結合が回復し、前処理磁場がオフされた後でも安定した磁化が基準層92に保持される。ピン止めは、基準層92の磁化を設定するように働く。
オーブン52と磁場発生装置66とを含む磁場前処理装置50は、図6に示される。オーブン52は開閉できるドア70を有し、このドア70を介して、磁場発生装置66の全体を取り外すことができる。例えば、電気的に作動可能な加熱装置54によって、オーブンの内部をブロッキング温度より高い温度、好ましくは200℃より高い温度に加熱することができる。磁場発生装置66は、永久磁石68を備え、永久磁石68は、磁石ヨークによって、磁極面56および対向する磁極面58をもたらす個別の強磁性部品からなる。永久磁石68の磁場は、鉄ヨーク80を介して誘導され、磁極面56と、対向する磁極面58との間のエアギャップを貫通する。前処理磁場38の強度を調整するために、エアギャップ調整装置60が設けられ、これにより、鉄ヨーク80で可変エアギャップ34を設定することができ、それによって磁極面56と、対向する磁極面58との間に確立される前処理磁場38の強度を変化させることができる。軟磁性構造素子18内の前処理磁場38の確実な誘導のために働く磁極間隔調整装置64は、抵抗素子14および軟磁性構造素子18を有するチップ基板12における磁場センサ装置の磁気接触を改善するために設けられる。
図6に概略的に示されるような磁場前処理装置50の例示的な実施形態は、オーブン52と共に、透視図法で図7に示される。磁場センサ装置10の製造方法の枠内でのピン止め磁場の結合が、図8の(a)〜(c)の側面図に概略的に示されている。磁場センサ装置10は、抵抗素子14が複数の薄い強磁性層と反強磁性層とを有するTMRスタックとして堆積されるチップ基板12を含む。抵抗素子14のそれぞれは、電流を供給するためのコンタクト層88と、2つの強磁性層82および反強磁性層86と、強磁性層86に直接隣接する基準層92と、非磁性層84によって基準層92から分離される検出層94とを含む。前処理磁場38が表面44を介して、構造素子18を垂直に貫通し、構造素子18は、抵抗素子14を貫通し、強磁性層82の、特に、基準層92の磁気的アライメントをもたらす漂遊磁場46が境界エッジ20を通って現れるように、磁束78の誘導をもたらす。表面44は、平面であってもよく、曲面であってもよく、または他の方法で形成されてもよい。抵抗層14と電気的に接触させるための下部及び上部コンタクト層は、この段階で既に配置される。
図8の(a)において、構造素子18は、U字型であり、磁束78が偏向され、それにより集中的に誘導されることによる磁束誘導切欠き74を有する。これによって、磁束78は、境界エッジ20に多量に供給され、漂遊磁場46として現れる。図8において、磁束78は、概略的のみに示され、基本的に達成される操作原理を説明するために簡略化された形で示される。示されている寸法および磁束経路は、基本原理を説明するためにのみ働く。
図8の(b)において、構造素子18は、強磁性層82の、特に基準層92の完全なピン止めを達成するために、漂遊磁場46の誘導を抵抗素子14の隣接近傍にもたらし、漂遊磁場46の集中が増加したことを起こす、専用ポールシュー72が形成されるように形成される。
最後に、図8の(c)において、構造素子18は、複雑に構成されている。構造素子18は、抵抗素子14の内部における誘導磁束78の結合が改善されたことを達成するために、磁束誘導切欠き74と、重なり合うポールシューエッジ72とを有する。
本発明による製造方法の例示的な実施例は、図9の断面図に示される。軟磁性構造素子18は、絶縁層76によって抵抗素子14から離され、チップ基板12の上に配置される。抵抗素子14は、基準層92及び検出層94として機能する強磁性層82の層スタック、非磁性中間層84及び、コンタクト層88に接続される反強磁性体86からなる。これの上に絶縁層76があり、該絶縁層76の上に構造素子18が堆積される。構造素子18は、抵抗素子14での得られるピン止め磁場の誘導を達成するために、磁束誘導切欠き74と磁極片72とを有する。チップ表面36に垂直に整列した磁場を印加することにより、強磁性層82、特に基準層92を整列させるために、漂遊磁場線が構造素子18のポールシュー72を介して抵抗素子14に導入される。ピン止めの後、構造素子18は、例えばエッチング又は別の取り外し方法によって取り外され得、磁場センサ装置10の製造が完成した。
基準層の位置における有効ピン止め磁場は、典型的には100mT以下の低強度のみを有するが、単純なスピンバルブ層構造をピン止めするのに十分である。しかし、基準層におけるこの種類の合成反強磁性体は、通常、ピン止めのためにかなり強い磁場を必要とし、この種類の弱磁場によってピン止めすることはできない。合成反強磁性体は、2つ以上の強磁性層が薄い非磁性中間層によって分離された層構造を意味し、強磁性層における磁化を整列させるための交換結合が強磁性層の間に作用すると理解される。したがって、合成反強磁性体は、例えば、Co及びCuの、一連の少なくとも2つの磁性および非磁性導電材料の薄い層を含み、その薄い磁性層は交互に磁化されるため、その結果としての外部磁場を生成しない。しかし、基準層において、非平衡、すなわち異なる強磁性層の厚さを有する合成反強磁性体を使用することにより、これらの低い磁場強度でも、ブロッキング温度より高い温度でこの種類の層構造をピン止めすることができる
構造素子18は、めっき法によって堆積させることができ、通常は1μm〜20μmの高さである。この目的のために、特に、例えばNiFe8020製のNiFe構造が用いられる。ピン止めされる抵抗素子14は、構造素子18の境界エッジ20に近接する。約5μmの領域をピン止めすることができ、ピン止めされる領域は構造素子18によって部分的に覆われ得る。反対にピン止めされる抵抗素子14は、互いに非常に近接して配置され得る。その際、抵抗素子14は、例えば障壁抵抗およびTMR効果のような同一の材料特性を有する。これにより、最適化されたオフセット値を得るために、異なるピン止め方向を持つ平行なホイートストンブリッジブランチ(Wheatstone bridge branches)を同一に構成することができる。絶縁層は、例えば30nm〜5000nmの層厚を有するSiNまたはAlから作ることができる。シード層を堆積させた後、軟磁性構造素子18は、電気めっき法によって構築することができる。構造素子18は、構造化方法によって形成され得、ピン止めを行うために垂直前処理磁場が受けられ得る。軟磁性構造素子18を取り外した後、抵抗素子14との電気的接触を可能にするために絶縁層76は選択的に開口され得る。磁場が面内のチップ表面に平行に印加される従来のピン止め装置と対して、提案された磁場前処理装置50を使用して、ピン止めは、チップ表面36に垂直に整列した磁場38によって行われ得る。前処理磁場強度は調整可能なエアギャップ34によって調整され得る。
10 磁場センサ装置
12 チップ基板
14 抵抗素子
18 軟磁性構造素子
20 軟磁性境界エッジ
22 抵抗素子の境界エッジ
24 ホイートストン測定ブリッジ
26 ブリッジ抵抗
28 上部ブリッジアーム
30 下部ブリッジアーム
34 調整可能なエアギャップ
36 チップ基板表面
38 前処理磁場
40 測定ブリッジ接触面
42 チップ基板下側
44 軟磁性構造層表面
46 境界エッジ漂遊磁場
50 磁場前処理装置
52 オーブン
54 加熱装置
56 磁極面
58 対向する磁極面
60 エアギャップ調整装置
62 チップ基板保持装置
64 磁極間隔調整装置
66 磁場発生装置
68 永久磁石
70 オーブンドア
72 ポールシュー
74 磁束誘導切欠き
76 絶縁層
78 誘導磁束
80 鉄ヨーク
82 強磁性層
84 中間層
86 強磁性層/強磁性体
88 コンタクト層
90 保護層/絶縁層
92 基準層
94 検出層

Claims (14)

  1. チップ基板(12)上に堆積される磁場センサ装置(10)内の少なくとも1つの強磁性層の磁化のピン止めによる永久磁化のための方法であって、
    少なくとも1つの強磁性層と少なくとも1つの反強磁性層とを含み、GMRまたはTMR磁気抵抗素子である少なくとも1つの抵抗素子(14)を前記チップ基板(12)の基板表面(36)上で製造するステップと、
    前記チップ基板(12)上に、前記抵抗素子(14)に隣接する、または部分的に重なり合う、軟磁性素子である少なくとも1つの構造素子(18)を堆積させるステップと、
    前記抵抗素子(14)を前記反強磁性層の材料のブロッキング温度より高い温度に加熱し、前処理磁場(38)と結合するステップと、
    前記抵抗素子(14)を前記ブロッキング温度より低い温度に冷却するステップと、
    前記前処理磁場(38)を取り外すステップと、を含み、
    前記ブロッキング温度に達すると消失する交換結合が前記強磁性層と前記反強磁性層との間に作用し、
    記構造素子(18)は、結合された前記前処理磁場が前記構造素子(18)を前記基板表面(36)に対して垂直に貫通し、前記抵抗素子(14)の位置で少なくとも一部の領域において前記抵抗素子(14)の前記強磁性層を前記抵抗素子(14)をピン止めするために前記基板表面(36)に平行な任意の異なる方向に貫通する前記基板表面(36)に対して平行な磁場成分を発生させるために配置される、
    ことを特徴とする方法。
  2. 記基板表面(36)に対して平行な同じ方向に前記抵抗素子(14)の少なくとも1つの強磁性層の永久磁化を実行するために、2つ以上の前記抵抗素子(14)は前記構造素子(18)と関連付けられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 記基板表面(36)に対して平行な異なる方向に前記抵抗素子(14)の少なくとも1つの強磁性層の永久磁化を実行するために、2つ以上の前記抵抗素子(14)は前記構造素子(18)と関連付けられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記抵抗素子(14)の前記強磁性層の設定された磁化方向は、互いに平行または反平行にある、
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. イートストン測定ブリッジ(24)の少なくとも1つの上部または下部ブリッジアーム(28、30)を形成するために、少なくとも2つ以上の抵抗素子を用いることができる、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記抵抗素子(14)は、GMR層システム及び/又はTMR層システムを含む、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 記構造素子(18)の少なくとも1つの境界エッジ(20)は、抵抗素子(14)の境界エッジ(22)に平行または接線方向に延び、前記抵抗素子(14)は、前記構造素子(18)によって一部の領域で重なり、重なりは5μm以下の大きさを有する、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 現れる磁気漂遊磁場(46)の磁束密度が、前記構造素子での突出したポールシュー(72)又は磁束誘導切欠き(74)によって誘導され、増幅されるように、
    前記軟磁性構造素子(18)が形成される、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記抵抗素子(14)は、絶縁層(76)である30nm〜5μmの厚さを有するSiNまたはAl2O3層によって、前記構造素子(18)から絶縁される、
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記構造素子(18)は、前記チップ基板(12)上で、1000nm〜20μmの層厚を有するNiFeの軟磁性材料層を堆積または構築させることによって、電気めっき法及び個別の前記構造素子(18)を構造化するためのリソグラフィ構造化法によって製造される、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ピン止めプロセスが完成した時、前記構造素子(18)を前記チップ基板(12)から取り外すことができる、
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. チップ基板(12)上に堆積される磁場センサ装置(10)の抵抗素子(14)の磁気前処理のための磁場前処理装置(50)であって、
    前記磁場前処理装置(50)は、オーブン(52)と前記オーブン(52)の内部に磁極面および対向する磁極面(56、58)を有する磁場発生装置(66)とを含み
    軟磁性素子である少なくとも1つの構造素子(18)と基板表面(36)上に配置されたGMRまたはTMR磁気抵抗素子である少なくとも1つの抵抗素子(14)とを備えた少なくとも1つの前記チップ基板(12)は、記基板表面(36)に垂直に整列されかつ前記抵抗素子(14)をピン止めするために前記基板表面(36)に平行な任意の異なる方向に前記構造素子(18)によりガイドされる前処理磁場(38)によって抵抗素子(14)の磁気前処理を達成するために、前記磁極面と前記対向する磁極面(56、58)との間に配置される、
    ことを特徴とする磁場前処理装置。
  13. 前記磁場発生装置(66)は、前記オーブン(52)に配置される永久磁石(68)を備え、前記前処理磁場(38)の強度は、エアギャップ調整装置(60)によって、永久磁石(68)と磁極面及び対向する磁極面(56、58)との間の調整可能なエアギャップ(34)によって設定することができる、
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁場前処理装置。
  14. 少なくとも1つの外部磁場の成分を検出するための磁場センサ装置(10)であって、抗素子(14)を備え、前記磁場センサ装置は、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法に従って製造される、
    ことを特徴とする磁場センサ装置。
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