JP6512136B2 - グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス - Google Patents

グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス Download PDF

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Description

この発明は、ワイヤーハーネスのうち車体パネルの貫通孔に挿通される部分に装着されるグロメットに関する。
特許文献1は、パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の周縁部を嵌め込み可能な環状溝が形成された拡径部とを備えるグロメットを開示している。
特開2015−186399号公報
特許文献1に開示されたグロメットでは、パネルに形成された取付孔にグロメットを挿入する際には、拡径部を取付孔の周縁部に押付けて、当該拡径部を縮径変形させる必要がある。この際、グロメットの挿入力を小さくするためには、グロメットの変形量を小さくしたり、グロメットを変形容易な構成にしたりする必要がある。そうすると、グロメットを取付孔に取付けた状態で、グロメットの保持力が下がる恐れがある。このため、グロメットの挿入力を小さくすることと、取付孔でのグロメットの保持力を大きくすることとを両立することは難しかった。
そこで、本発明は、グロメットを取付孔に取付ける際に必要な力をなるべく小さくすることと、グロメットを取付孔に取付けた状態での保持力をなるべく大きくすることとを両立できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、前記環状部の内側に配設され、自身が自身の初期状態からより拡がった拡径状態へと状態変更することで、前記環状部を弾性的に拡径可能であり、前記拡径状態において、その内周部が前記ワイヤーハーネス及び前記筒部と非接触状態で前記ワイヤーハーネス及び前記筒部を内周側に押圧しない状態とされるインナ部材とを備える。
第2の態様は、第1の態様に係るグロメットであって、前記インナ部材は、拡径状態で、前記環状部を前記取付孔の内周縁部に押付けるように、前記環状部を弾性変形させる押付部を含む。
第3の態様は、パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、前記環状部の内側に配設され、初期状態から前記環状部を弾性的に拡径させる拡径状態へと状態変更可能であり、前記拡径状態において、その内周部が前記ワイヤーハーネス及び前記筒部と非接触状態で前記ワイヤーハーネス及び前記筒部を内周側に押圧しない状態とされるインナ部材と、を備え、前記インナ部材は、拡径状態で、前記環状部を前記取付孔の内周縁部に押付けるように、前記環状部を弾性変形させる押付部を含み、前記環状部は、環状に突出するように形成され、前記取付孔の内周縁部に対して前記取付孔の軸方向において部分的な位置で押し当てられる環状シール部を含む。
第4の態様は、パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、前記環状部の内側に配設され、初期状態から前記環状部を弾性的に拡径させる拡径状態へと状態変更可能であり、前記拡径状態において、その内周部が前記ワイヤーハーネス及び前記筒部と非接触状態で前記ワイヤーハーネス及び前記筒部を内周側に押圧しない状態とされるインナ部材と、を備え、前記インナ部材は、前記拡径状態で、前記環状部が前記取付孔の周縁部に前記パネルの一方面側から係止するように前記環状部を弾性変形させるインナ部材側係止用凸部を含む。

第5の態様は、第4の態様に係るグロメットであって、前記大径部は、前記環状部の隣で前記環状部よりも大きく突出し、前記取付孔の周縁部に前記パネルの他方面側から係止するグロメット本体側係止用凸部を含む。
第6の態様は、第4又は第5の態様に係るグロメットであって、前記環状部のうち前記インナ部材側係止用凸部によって弾性変形される部分に、その弾性変形前の状態で、前記取付孔の周縁部に前記パネルの一方面側から仮係止する仮止用凸部を含む。
第7の態様は、パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、前記環状部の内側に配設され、初期状態から前記環状部を弾性的に拡径させる拡径状態へと状態変更可能なインナ部材と、を備え、前記インナ部材は、周方向の一部に分断部が形成されたC字状の拡径変形部を含むインナ本体部と、前記分断部に挿入されることで前記分断部を開いて前記拡径変形部を拡径させると共に拡径状態に保つ拡径部とを備える。
第8の態様は、第7の態様に係るグロメットであって、前記インナ本体部は、前記拡径部を、前記分断部から退避させた待機位置から前記分断部内に挿入した挿入位置に向けて案内する案内部を含む。
第9の態様は、第8の態様に係るグロメットであって、前記インナ部材及び前記拡径部の少なくとも一方に、前記待機位置から脱落方向への前記拡径部の移動を規制する待機位置保持凸部が形成されているものである。
第10の態様は、第8又は第9の態様に係るグロメットであって、前記インナ部材及び前記拡径部の少なくとも一方に、前記拡径部が前記挿入位置に移動した状態で、前記待機位置への移動を規制する挿入位置保持凸部を含む。
第11の態様は、第7から第10のいずれか1つの態様に係るグロメットであって、前記グロメット本体は、前記インナ部材を前記グロメット本体に装着した状態に保持するインナ部材保持部を含む。
第12の態様は、第11の態様に係るグロメットであって、前記インナ部材保持部は、前記大径部の軸方向他端部から前記大径部の軸方向に沿って突出すると共にその先端側で外周側に向けて突出する形状に形成され、前記インナ本体部は、前記拡径変形部の外周側で開閉可能に支持された被係止部を含み、前記インナ部材を前記グロメット本体に装着する際に、前記被係止部が開いた状態で、前記被係止部が前記インナ部材保持部との干渉を避けた位置に配設され、前記インナ部材を前記グロメット本体に装着した状態で、前記被係止部が閉じられると、前記インナ部材保持部が前記被係止部に抜け止係止するものである。
第13の態様は、第7から第12のいずれか1つの態様に係るグロメットであって、前記インナ本体部は、前記拡径変形部の外周側に向けて延設され、前記大径部の他端部を前記パネルに向けて押付ける押付片と、前記拡径変形部の外周部の一部からその外周部に対して間隔をあけてかつその外周部に沿って延設され、前記大径部の前記他端部と前記押付片との間に介在する介在部とを含む。
第14の態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスは、第1から第13のいずれか1つの態様に係るグロメットと、前記筒部に挿通されたワイヤーハーネスとを備える。
第1から第14の態様によると、インナ部材を初期状態にしておけば、比較的小さい力でグロメット本体を取付孔内に配設することができる。そして、環状部を取付孔の内周側に配設した状態で、インナ部材を拡径状態へと状態変更すれば、環状部が弾性的に拡径変形して、比較的大きい保持力でグロメットを取付孔に保持することができる。このため、グロメットを取付孔に取付ける際に必要な力をなるべく小さくすることと、グロメットを取付孔に取付けた状態での保持力をなるべく大きくすることとを両立できる。
第2の態様によると、インナ部材によって、環状部が取付孔の内周縁部に押付けられ、これにより、取付孔からのグロメットの脱落を防止できる。
第3の態様によると、環状部は、取付孔の軸方向において部分的な位置で、取付孔の内周縁部に強く押し当てられる。これにより、グロメットと取付孔との間での止水性を高めることができる。
第4の態様によると、インナ部材側係止用凸部によって環状部が大きく突出するように弾性変形し、この部分が、前記取付孔の周縁部に前記パネルの一方面側から係止する。これにより、グロメットを取付孔に保持できる。
第5の態様によると、グロメット本体側係止用凸部がパネルの他方面側から取付孔の周縁部に係止することによって、取付孔からのグロメットの脱落を抑制できる。
第6の態様によると、インナ部材側係止用凸部が拡径状態に状態変更される前に、仮止用凸部が取付孔の周縁部にパネルの一方面側から仮係止するため、グロメットの取付作業を容易に行える。
第7の態様によると、拡径変形部に拡径部を挿入することで、拡径変形部を拡径した状態に保つことができる。
第8の態様によると、拡径部を待機位置から挿入位置に向けて容易に挿入できる。
第9の態様によると、インナ本体部と拡径部とを一体化した状態で、取付孔へのグロメットの嵌め込み作業等を行える。
第10の態様によると、拡径変形部が拡径した状態が確実に保たれる。
第11の態様によると、グロメット本体とインナ部材とを一体化した状態で取扱えるため、取付孔への嵌込み等を容易に行える。
第12の態様によると、インナ部材を前記グロメット本体に装着する際に、被係止部が開いた状態で、被係止部が前記インナ部材保持部との干渉を避けた位置に配設されるため、インナ部材をグロメット本体に容易に装着できる。また、インナ部材をグロメット本体に装着した状態で、被係止部が閉じられると、インナ部材保持部が被係止部に抜け止係止し、インナ部材をグロメット本体に装着した状態に保持される。
第13の態様によると、押付片で大径部の他端部をパネルに向けて押付けることで、グロメットをより確実に取付孔に保持することができる。拡径変形部が拡径する際、押付片は大径部に対して相対移動することになるが、大径部の他端部と押付片との間には介在部が介在している。このため、押付片は、大径部に接触しつつ移動するのではなく、介在部に対して接触しつつ移動する。このため、拡径変形部が拡径する際、押付片がその拡径を妨げ難く、拡径変形部を容易に拡径させることができる。なお、介在部自体は、インナ本体部の外周部の一部からその外周部に対して間隔をあけてかつその外周部に沿って延設されているため、インナ本体部の動作と、介在部の動作とは、一応切離すことができる。このため、介在部と大径部との接触は、拡径変形部の拡径を妨げ難い。
グロメット付ワイヤーハーネスがパネルに取付けられた状態を示す斜視図である。 グロメット付ワイヤーハーネスがパネルに取付けられた状態を示す斜視図である。 グロメットの分解斜視図である。 グロメットの分解斜視図である。 分断部及び拡径部の拡大分解斜視図である。 分断部及び拡径部の拡大分解斜視図である。 拡径部が待機位置に位置する状態を示す拡大斜視図である。 拡径部が待機位置に位置する状態を示す拡大斜視図である。 拡径部が挿入位置に位置する状態を示す拡大斜視図である。 拡径部が挿入位置に位置する状態を示す拡大斜視図である。 グロメット付ワイヤーハーネスの組立方法を示す説明図である。 グロメット付ワイヤーハーネスの組立方法を示す説明図である。 パネルへのグロメットの組付方法を示す説明図である。 パネルへのグロメットの組付方法を示す説明図である。 グロメットと取付孔の内周縁部との状態を示す概略断面図である。 グロメットと取付孔の内周縁部との状態を示す概略断面図である。 変形例に係るグロメットを示す概略断面図である。 他の変形例に係るグロメットを示す概略断面図である。
以下、実施形態に係るグロメット及びグロメット付ワイヤーハーネスについて説明する。
<グロメット付ワイヤーハーネスの全体構成について>
図1及び図2はグロメット付ワイヤーハーネス20がパネル10に取付けられた状態を示す斜視図であり、図3及び図4はグロメット30の分解斜視図である。図3では、パネル10も示されている。
このグロメット付ワイヤーハーネス20は、パネル10に形成された取付孔12に取付けられる。
パネル10は、自動車の車体における金属パネル等である。例えば、パネル10は、車両におけるエンジンルームと車室とを仕切る。パネル10には、取付孔12が形成されている。取付孔12は、ここでは、円形状であるが、その他、長円形状、多角形状等であってもよい。グロメット30は、当該取付孔12の形状に応じた外周形状に形成される。取付孔12の内周縁部13は、パネル10の一方面側から環状に突出している。ここでは、内周縁部13は、パネル10に対して湾曲しつつ立上がっている。このように、取付孔12の内周縁部13を立上げるように加工することは、バーリング加工と呼ばれる。もっとも、取付孔12の内周縁部13がバーリング加工されていることは必須ではない。
グロメット付ワイヤーハーネス20は、ワイヤーハーネス22と、グロメット30とを備える。
ワイヤーハーネス22は、結束された複数の電線を含む。このワイヤーハーネス22は、上記取付孔12を通って配設されることで、パネル10にて区画される2つの空間間で電気機器同士を電気的に接続する配線として用いられる。
グロメット30は、グロメット本体40と、インナ部材60とを備える。グロメット本体40は、ゴム等の弾性材料によって形成された部材であり、筒部42と、大径部50とを備える。そして、筒部42にワイヤーハーネス22を挿通保持した状態で、グロメット本体40が取付孔12の内側に嵌め込まれる。
インナ部材60は、上記グロメット本体40に装着された状態で、上記グロメット本体40と共に取付孔12に嵌め込まれる。この状態で、インナ部材60が大径部50の環状部54を拡径変形させる。これにより、グロメット本体40が取付孔12に取付けられた状態に保持される。グロメット本体40を取付孔12に嵌め込む際には、グロメット本体40は拡径変形していないため、当該取付孔12に比較的低い力で嵌め込むことができる。そして、グロメット本体40を取付孔12に嵌め込んだ状態で、インナ部材60によりグロメット本体40の環状部54を拡径変形させて取付孔12に対して保持させることができる。
以下、各部構成についてより具体的に説明する。
<グロメット本体について>
図1〜図4に示すように、グロメット本体40は、ゴム等の弾性材料によって形成された部材であり、筒部42と、大径部50とを備える。
筒部42には、ワイヤーハーネス22を挿通可能な筒形状に形成されている。ここでは、筒部42の一端側部分は同径部分が続く筒本体部43に形成され、筒部42の他端側部分は、他端部に向けて順次開口するテーパ状部分44に形成されている。そして、筒部42内を弾性的に広げた状態で、当該筒部42内にワイヤーハーネス22が挿通される。この状態では、筒部42は、弾性的に縮径してワイヤーハーネス22を締付けて保持する。必要に応じて、筒本体部43の一端部とワイヤーハーネス22とに粘着テープ等が巻回される。筒部42がワイヤーハーネス22を締付けて保持していることは必須ではない。
大径部50は、筒部42から外周側に拡がるように形成されている。大径部50の外周部には、取付孔12の内周側に配設可能な環状部54が形成されている。
より具体的には、大径部50は、環状板部52と、環状部54とを備える。
環状板部52は、テーパ状部分44の大径側の端部から外周側に拡がる環状板形状に形成されている。環状板部52の周方向の一部には、拡径部収容部45aが形成されている。拡径部収容部45aは、環状部54が延出する側とは反対側に突出しており、拡径部収容部45aのうち環状部54が延出する側に後述する拡径部80の先端部を収容する収容空間を形成する。また、環状部54の周方向の他の一部には、環状部54が延出する側と同方向に突出する線状部材挿通部45bが形成されている。線状部材挿通部45bは、先端部が塞がった筒形状に形成されている。この線状部材挿通部45bは、アンテナケーブル、ウオッシャーホース等の線状部材を配設する際に用いられる。すなわち、線状部材挿通部45bの先端部が切除され、線状部材挿通部45bに線状部材が挿通される。この状態で、線状部材挿通部45bの先端部及び線状部材に粘着テープが巻回される。これにより、線状部材挿通部45bに対して線状部材が挿通保持される。
なお、上記線状部材は、必要に応じて設けられる要素である。このため、本グロメットの設置箇所、車種等によって、線状部材挿通部45bが用いられず、先端部が塞がったままの状態とされることがあり得る。
環状部54は、環状板部52の外周縁部から筒部42の延出方向と同方向に延出する短円筒状の部分である。環状部54の外径寸法は、初期形状では、取付孔12の内周縁部13の内径寸法と同じであるか小さい(僅かに小さい)。このため、初期形状では、環状部54を内周縁部13内に小さい力で嵌め込むことができる。もっとも、環状部54を内周縁部13内に嵌め込む際に過大な力を要求されない程度で、初期形状における環状部54の外径寸法が、取付孔12の内周縁部13の内径寸法よりも僅かに大きくてもよい。
また、環状部54は、弾性材料によって形成されているため、インナ部材60によって拡径するように弾性変形可能である。インナ部材60による環状部54の弾性変形態様については後で説明する。
また、環状部54の外周部には、環状に突出するように形成された環状シール部55が形成されている。環状部54の軸方向において、環状シール部55の寸法は、同方向における取付孔12の内周縁部13の寸法よりも小さい。このため、環状部54を拡径変形させた状態で、環状シール部55は、取付孔12の内周縁部13に対して当該取付孔12の軸方向において部分的な位置で押し当てられる。これにより、前記内周縁部13に対する環状シール部55の面圧(単位面積あたりの荷重)が高められ、内周縁部13と環状部54との間のシール性が向上する。
また、大径部50は、環状部54の隣で当該環状部54よりも大きく突出するグロメット本体側係止用凸部46を含む。グロメット本体側係止用凸部46は、環状部54のうち環状板部52とは反対側の端部から外周側に突出するように設けられている。すなわち、このグロメット本体40は、環状板部52側を先頭として取付孔12に挿入されるところ、グロメット本体側係止用凸部46は、環状部54に対して挿入方向後端側に設けられている。このグロメット本体側係止用凸部46の外径寸法は、取付孔12の内周縁部13の内径寸法よりも大きい。そして、グロメット本体40を取付孔12に挿入すると、グロメット本体側係止用凸部46がパネル10の他方面側(ここでは、内周縁部13の延出方向とは反対側)から取付孔12の周縁部に当接する。これにより、グロメット本体40がパネル10に対して挿入方向前方(パネル10の一方面側)に移動することが規制される。
また、大径部50の軸方向の他端部から突出するように、インナ部材60をグロメット本体40に装着した状態に保持するインナ部材保持部48が突設されている。ここでは、グロメット本体側係止用凸部46の外向き端部の両側部に一対のインナ部材保持部48が突設されている。インナ部材保持部48は、大径部50の軸方向に沿って突出する弧状突出部48aと、弧状突出部48aの先端側で外周側に向けて突出する弧状係止部48bとを含む形状に形成されている。そして、弧状係止部48bが被係止部68に係止することで、インナ部材60がグロメット本体40に対して装着した状態に保持される。詳細は後述する。
<インナ部材について>
図1〜図4に示すように、インナ部材60は、環状部54の内側に配設され、初期状態から拡径状態へと状態変更可能に構成されている。インナ部材60が初期状態とされた状態では、グロメット本体40の環状部54は、外径寸法が比較的小さい初期状態を保っている。このため、グロメット本体40を取付孔12内に比較的小さい力で挿入できる。インナ部材60が拡径状態とされた状態では、グロメット本体40の環状部54の少なくとも一部は弾性的に拡径変形する。これにより、グロメット本体40が取付孔12の内周縁部13に保持される。グロメット本体40を取付孔12の内周縁部13に保持するための構成は、2つある。1つ目は、インナ部材60が、拡径状態で、環状部54を取付孔12の内周縁部13に押付けるように、当該環状部54を弾性変形させる構成である。この場合、主として環状部54と内周縁部13との摩擦力によって、グロメット本体40が内周縁部13に保持される。2つ目は、インナ部材60が、拡径状態で、環状部54が取付孔12の周縁部にパネル10の一方面側から係止するように、環状部54を弾性変形させる構成である。この場合、環状部54のうち大きく突出するように弾性変形した部分が、環状部54が取付孔12の周縁部にパネル10の一方面側から当接することで、パネル10の他方面側へのグロメット本体40の移動が規制されることになる。
インナ部材60は、インナ本体部62と、拡径部80とを備える。インナ本体部62は、グロメット本体40よりも剛性が高い樹脂、例えば、ポリプロピレン等で形成された部材であり、周方向の一端部に分断部63Dが形成されたC字状の部材に形成されている。ここで、C字状とは、周方向の一部が分断された環状形状であることを意味している。従って、インナ本体部62は、周方向の一部が分断された長円形状等に形成されていてもよい。拡径部80は、樹脂等で形成された部材であり、上記分断部63Dに挿入可能に構成されている。そして、拡径部80が分断部63Dに挿入されると、インナ本体部62が当該分断部63Dをより大きく開けるように拡径変形する。拡径部80が分断部63Dに挿入されたまま保持されることによって、インナ本体部62が拡径状態に保たれる。
より具体的には、インナ本体部62は、押付部64とインナ部材側係止用凸部66とを含む拡径変形部63を備える。
押付部64は、短円筒形状の外周の一部に切除したC字筒形状に形成されている。初期状態における押付部64の外径寸法は、上記環状部54の内径寸法と同じが小さく(僅かに小さく)設定されている。また、拡径状態における押付部64の外径寸法は、初期状態における押付部64の外径寸法よりも大きく、かつ、環状部54の内径寸法より大きく設定されている。
そして、押付部64を、より外径寸法の大きい拡径状態へと状態変更することで、環状部54がより大きな外径寸法を有する状態に弾性変形する。これにより、環状部54が取付孔12に対して保持される。この際、環状部54のうち取付孔12の内周縁部13の内側に配設される部分には、上記環状シール部55が形成されている。このため、主として環状シール部55が比較的高い面圧で、内周縁部13に押し当てられる。なお、インナ部材60を環状部54内に比較的小さい力で嵌め込み可能な範囲で、初期状態における押付部64の外径寸法が、環状部54の外形寸法より大きく(僅かに大きく)設定されていてもよい。
インナ部材側係止用凸部66は、上記押付部64の一端部から外方に延出するように形成されている。インナ部材側係止用凸部66が形成される位置は、グロメット本体40が取付孔12に取付けられた状態で、内周縁部13に対してパネル10の一方面側の外方に配設される位置である。ここでは、押付部64の両側部に一対のインナ部材側係止用凸部66が突出形成されている。インナ部材側係止用凸部66は、押付部64の外周部から弧状に張出すように形成されている。インナ部材側係止用凸部は、拡径変形部63の外周全体に設けられていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。上記押付部64を環状部54内に嵌め込む際に、インナ部材側係止用凸部66が環状部54の内周面に摺接してもよい。
そして、押付部64を、より外径寸法の大きい拡径状態へと状態変更することで、インナ部材側係止用凸部66も外周側に変位する。これにより、インナ部材側係止用凸部66が、環状部54の一部、ここでは、内周縁部13に対してパネル10の一方面側の外方に配設される部分(挿入方向前寄りの部分)54pを外周側に突出させるように弾性変形させる。すると、環状部54のうちインナ部材側係止用凸部66により弾性変形された部分54pが取付孔12の内周縁部13にパネル10の一方面側から係止する。これにより、グロメット本体40がパネル10の他方面側に移動しないように規制される。
本実施形態においては、グロメット本体側係止用凸部46がパネル10の他方面側から取付孔12の周縁部に当接する。また、上記部分54pがパネル10の一方面側から取付孔12の周縁部に当接する。このため、グロメット本体側係止用凸部46と部分54pとの間で取付孔12の周縁部が挟込まれた状態となり、これにより、グロメット本体40が取付孔12に保持される。
なお、グロメット本体側係止用凸部46が省略され、環状のうち取付孔の内周縁部に対してパネルの他方面側の外方に配設される部分をインナ部材で突出させるようにしてもよい。
拡径変形部63には、大径部50の他端部であるグロメット本体側係止用凸部46をパネル10に向けて押付ける押付片69が形成されている。ここでは、拡径変形部63の他端部の外周部から延出するように複数(ここでは、4つ)の押付片69が形成されている。この押付片69によって、グロメット本体側係止用凸部46が取付孔12の周縁部でパネル10の他方面側に押付けられる。
また、拡径変形部63には、被係止部68が設けられている。被係止部68は、拡径変形部63の外周側で開閉可能に支持されている。より具体的には、拡径変形部63には、半円弧板状の被係止部68が一対設けられている。一対の被係止部68の基端部は、拡径変形部63のうち分断部63Dとは反対側の外周部から外方向に向けて延出する突出支持部65の先端部に開閉可能に連結されている。押付部64が支持される位置は、押付片69に対してグロメット本体側係止用凸部46側の位置である。被係止部68の曲率半径は、押付部64の外周面の曲率半径よりも大きく設定されている。また、一方の被係止部68の先端部に係止凸部68aが形成され、他方の被係止部68の先端部に被係止孔部68bが形成されている。
そして、一対の被係止部68を開くと、当該一対の被係止部68が押付部64の外周側に離れて配設される(図3及び図4参照)。これにより、インナ部材60をグロメット本体40内に装着する際に、被係止部68がインナ部材保持部48の弧状係止部48bとの干渉を避けた位置に配設される。
また、一対の被係止部68を閉じて係止凸部68aを被係止孔部68bに係止させると、一対の被係止部68が押付部64の外周部から間隔をあけた位置で環状に連なった状態となる。この状態で、インナ部材保持部48の弧状突出部48aが押付部64と一対の被係止部68との間に配設されると共に、弧状係止部48bが一対の被係止部68の外面側に配設され、当該弧状係止部48bがインナ部材60の一対の被係止部68に係止した状態となる(図2参照)。これにより、インナ部材60がグロメット本体40に装着された状態に保持される。
また、上記状態では、一対の被係止部68は、拡径変形部63の外周部の一部からその外周部に対して間隔をあけてかつその外周部に沿って延設される。そして、一対の被係止部68は、大径部50の他端部(ここでは、グロメット本体側係止用凸部46の外向き面)と押付片69との間に介在する介在部として用いられる。
そして、拡径変形部63が拡径変形するのに伴って押付片69も外側に移動することとなるが、この際、押付片69は、一対の被係止部68に対して接触しつつ移動する。押付片69と一対の被係止部68とは樹脂等によって形成されているため、その間の摩擦力は、ゴム等の弾性材料で形成されたグロメット本体側係止用凸部46と押付片69との間の摩擦力よりも小さい。このため、押付片69は、一対の被係止部68の外向き面上を円滑に移動し、拡径変形部63を円滑に拡径変形させることができる。なお、一対の被係止部68自体は、拡径変形部63の外周部の一部からその外周部に対して間隔をあけてかつその外周部に沿って延設されているため、拡径変形部63の拡径変形に拘らず、一定形態(ここでは一定の環状形態)を保つことができるため、一対の被係止部68とグロメット本体側係止用凸部46との間の摩擦力は、拡径変形部63の拡径変形の妨げとはなり難い。
拡径部80は、樹脂等によって形成され、分断部63Dに挿入されることで当該分断部63Dを広げて拡径変形部63を拡径させる部材である。上記インナ本体部62の分断部63Dを挟む両端部には、拡径部80を、分断部63Dから外側に退避させた待機位置から分断部63D内に挿入した挿入位置に向けて案内する案内部70が設けられている。そして、拡径部80が案内部70によって案内された状態で、分断部63D内に挿入されることで、分断部63Dが幅広に開いて、拡径変形部63が拡径変形される。
図5及び図6は分断部63D及び拡径部80の拡大分解斜視図であり、図7及び図8は拡径部80が待機位置に位置する状態を示す拡大斜視図であり、図9及び図10は拡径部80が挿入位置に位置する状態を示す拡大斜視図である。
まず、拡径変形部63のうち分断部63Dを挟む両端部側面には、拡径変形部63の軸方向において一端側に向うに従って徐々に幅狭となる傾斜面63Daが形成されている。ここでは、拡径変形部63のうち分断部63Dを挟む両端部側面において、拡径変形部63の軸方向両端部に傾斜面63Daが形成され、その中間部に拡径変形部63の軸方向に沿った平面63Dbが形成されている。
一方、拡径部80の両側面には、拡径変形部63の軸方向(拡径部80の挿入方向)において一端側に向う(挿入方向に向う)に従って徐々に幅狭となる傾斜面80aが形成されている。ここでは、拡径部80の両側面のうち拡径変形部63の軸方向両端部に傾斜面80aが形成され、その中間部に拡径変形部63の軸方向に沿った平面80bが形成されている。
そして、拡径部80を分断部63D間に挿入すると、傾斜面63Daが傾斜面80aに摺接し、分断部63Dが徐々に広げられる。これにより、拡径部80を分断部63Dに挿入するのに伴って拡径変形部63が徐々に拡径変形する(図7及び図9参照)。
また、拡径変形部63のうち分断部63Dを挟む両端部に案内部70が形成されている。案内部70は、ガイド溝72と、案内板部76とを備える。
ガイド溝72は、拡径変形部63のうち分断部63Dを挟む両端部であって上記傾斜面63Daよりも内周側部分のそれぞれに形成されている。ガイド溝72は、分断部63D側及び拡径変形部63の軸方向両側に開口する溝形状に形成されている。
案内板部76は、拡径変形部63のうち分断部63Dを挟む両端部であってガイド溝72よりも内周側部分のそれぞれに形成されている。案内板部76は、拡径変形部63のうち分断部63Dを挟む両端部のうち拡径部80の挿入方向手前寄り部分の位置から分断部63Dに向けて突出するように形成された細長板状に形成されている。案内板部76の先端部には、拡径部80の挿入方向に向けて突出する拡径規制突部76aが突設されている。また、案内部70の先端寄りの位置には、拡径変形部63の外周側に向けて突出するガイド凸部76bが突設されている。ガイド凸部76bは、拡径部80の挿入に伴って、拡径部80の内向き面に形成されたガイド面80gに摺接し、拡径部80の姿勢を安定させる。
一方、拡径部80の両側面であって、拡径部80を分断部63Dに挿入した状態で拡径変形部63の内周側に位置する部分には、スライド板部82が形成されている。スライド板部82は、拡径部80の両側面外方に向けてかつ拡径部80の挿入方向に沿って延びる板状に形成されている。このスライド板部82が上記ガイド溝72に挿入されることで、拡径部80が拡径変形部63の軸方向である挿入方向に沿って、待機位置から挿入位置に向けて案内される。
拡径部80のうち拡径変形部63の内周側を向く内周側部分は、上記案内板部76側を向く。この拡径部80の内周側部分であって、拡径部80の挿入方向前方側寄りの部分には、一対の待機位置保持凸部84が形成されている。そして、拡径部80の先端部のみを分断部63Dに挿入した待機位置では、一対の待機位置保持凸部84のそれぞれが、案内板部76のうち拡径部80の挿入方向側の縁に当接する(図8参照)。これにより、拡径部80が待機位置から脱落方向(挿入方向とは逆方向)への移動が規制される。同時に、一対の待機位置保持凸部84のそれぞれが、拡径規制突部76aにも当接する。これにより、拡径変形部63が分断部63Dでより拡径した状態となることが抑制されている。
また、拡径部80の内周側部分のうち一対の待機位置保持凸部84よりも挿入方向手前側の位置に仮止凸部86が形成されている。仮止凸部86は、拡径部80の挿入方向に向けて徐々に突出寸法が小さくなる形状に形成されている。上記一対の待機位置保持凸部84が案内板部76に当接した状態で、仮止凸部86の傾斜面は、案内板部76に対して一対の待機位置保持凸部84とは逆側から当接している。これにより、拡径部80が待機位置から軽い力で挿入位置に向けて移動することが抑制されている。もっとも、拡径部80をある程度の力で挿入すれば、案内板部76が弾性変形して仮止凸部86の傾斜面を乗越えるため、拡径部80は、待機位置から挿入位置に移動できる。
また、拡径部80の内周側部分の両側部には、一対の挿入位置保持凸部88が形成されている。挿入位置保持凸部88の形成位置は、拡径部80を挿入位置に挿入した状態で、案内板部76に対して挿入方向奥側から当接可能な位置である。挿入位置保持凸部88は、拡径部80の挿入方向に向けて徐々に突出寸法が小さくなる形状に形成されている。また、挿入位置保持凸部88のうち拡径部80の挿入方向手前側の面は、挿入方向に対して直交する直交面に形成されている。
そして、拡径部80を挿入位置に向けて押込むと、一対の案内板部76が一対の挿入位置保持凸部88の傾斜面に当接し、一対の案内板部76が弾性変形して一対の挿入位置保持凸部88を乗越える。この状態で、一対の案内板部76のうち挿入方向側の縁部分が一対の挿入位置保持凸部88の上記直交面に当接する(図10参照)。これにより、挿入位置から待機位置への拡径部80の移動が規制されている。
上記待機位置保持凸部84に加えて又は代えて、インナ本体部側より突出して待機位置に位置する拡径部に係止する待機位置保持凸部が設けられていてもよい。また、上記挿入位置保持凸部88に加えて又は代えて、インナ本体部側より突出して挿入位置に位置する拡径部に係止する挿入位置保持凸部が設けられていてもよい。
<組立及び組付手順について>
上記グロメット付ワイヤーハーネス20の組立方法及びパネル10への組付方法について説明する。
まず、図11に示すように、グロメット本体40の筒部42にワイヤーハーネス22が挿通保持されたものを準備する。筒部42へのワイヤーハーネス22の挿通は、全体がゴム等で形成されたグロメットに対してワイヤーハーネスを挿通するのと同様に、筒部42をグロメット拡張装置等で広げることで実施される。そして、筒部42から延出するワイヤーハーネス22をインナ本体部62内に配設するようにして、当該インナ本体部62をグロメット本体40の他端部側に配設する。なお、筒部42の拡径変形部63は分断部63Dで分断され、また、一対の被係止部68は開かれそれらの先端部間に隙間が設けられているため、ワイヤーハーネス22をそれらの分断部63D及び隙間に通すことで、ワイヤーハーネス22をインナ本体部62内に容易に配設することができる。この後、拡径部80を、インナ本体部62の分断部63Dの待機位置にセットする。
この後、図12に示すように、インナ本体部62の拡径変形部63を、グロメット本体40の環状部54内に嵌め込む。この際、拡径変形部63は、比較的小径な状態であるため、グロメット本体40の嵌め込み作業を容易に行える。また、一対の被係止部68を開いた状態にしておくことで、一対の被係止部68と一対のインナ部材保持部48との干渉を回避して、インナ本体部62の嵌め込み作業を行える。
この後、図13に示すように、一対の被係止部68を閉じて、それぞれの先端部の係止凸部68aと被係止孔部68bとを係止させる。すると、インナ部材保持部48の弧状突出部48aが押付部64と一対の被係止部68との間に配設されると共に、弧状係止部48bが一対の被係止部68の外面側に配設され、当該弧状係止部48bがインナ部材60の一対の被係止部68に係止した状態となる。これにより、インナ部材60がグロメット本体40に装着された状態に保持される。つまり、インナ部材60とグロメット本体40とを一体的に取扱うことができる。この状態で、必要に応じて、グロメット付ワイヤーハーネス20が保管、運搬等される。
図14に示すように、上記グロメット付ワイヤーハーネス20を、パネル10の取付孔12に取付ける際には、環状板部52側を前側にして、取付孔12に嵌め込まれる。グロメット30の嵌め込みは、グロメット本体側係止用凸部46がパネル10の他方面側に接するまでなされる。
この状態では、拡径部80は待機位置にあるため、拡径変形部63は比較的小さい外径寸法の初期状態に保たれている。このため、図15に示すように、環状部54と取付孔12の内周縁部13とは接触しないか或は軽く接触した状態で、グロメット30の嵌め込みがなされる。従って、取付孔12にグロメット30を嵌め込む際に必要となる力は比較的小さい。
この後、拡径部80を押して待機位置から挿入位置に移動させる。すると、傾斜面63Daと傾斜面80aとの摺接により、分断部63Dが広げられ、拡径変形部63がより大きな外径寸法である拡径状態に状態変更する。すると、図16に示すように、環状部54が取付孔12の内周縁部13に向けて押付けられ、環状部54に形成された環状シール部55が当該内周縁部に押付けられる。これにより、環状部54と内周縁部13との摩擦力によって、グロメット本体40が内周縁部13に保持される。また、インナ部材側係止用凸部66が環状部54の部分54pを外周側に突出させるように弾性変形させ、当該部分54pを取付孔12の内周縁部13にパネル10の一方面側から係止させる。これにより、グロメット本体40がパネル10の他方面側に移動しないように規制される。なお、この反対側への移動規制は、グロメット本体側係止用凸部46がパネル10の他方面側から内周縁部13の周縁部に当接することによりなされる。
また、拡径部80が拡径変形部63を拡径変形させる際、押付片69も外周側に変位する。この押付片69とグロメット本体側係止用凸部46との間には、介在部としての一対の被係止部68が設けられているため、押付片69は一対の被係止部68に対して比較的円滑に摺接しつつ外周側に変位することができる。このため、拡径変形部63は円滑に拡径変形することができ、拡径部80を比較的小さい力で挿入位置へ移動させることができる。
<効果等>
以上のように構成されたグロメット30及びグロメット付ワイヤーハーネス20によると、インナ部材60を初期状態にしておけば、比較的小さい力でグロメット本体40を取付孔12内に嵌め込んで配設することができる。そして、環状部54を取付孔12の内周側に配設した状態で、インナ部材60を拡径状態へと状態変更すれば、環状部54が弾性的に拡径変形して、比較的大きい保持力でグロメット30を取付孔12に保持することができる。このため、グロメット30を取付孔12に取付ける際に必要な力をなるべく小さくすることと、グロメット30を取付孔12に取付けた状態での保持力をなるべく大きくすることとを両立できる。
また、上記保持構造を採用しているため、グロメット30の挿入方向前側部分を厚肉にしなくても、取付孔12への保持力を得ることができる。このため、グロメット30の薄肉化が可能となり、結果、ワイヤーハーネス22をグロメット30に取付ける際に当該グロメット30を容易に変形させることができる。このため、グロメット30に対するワイヤーハーネス22の取付を容易に行える。また、グロメット30の薄肉化が可能となるため、取付孔12の内周縁部13に保持された環状部54に対して筒部42が容易に姿勢変更できるようにすることができる。結果、グロメット30の前後でワイヤーハーネス22が急に曲げられても、内周縁部13に対する環状部54の押付け状態を良好に保ったままで、主として筒部42を姿勢変更させて当該曲げに追従させることができ、シール性を良好に保つことができる。
また、グロメット30を比較的小さい力で取付孔12内に嵌め込めるため、車両における周辺部品のレイアウト上の都合等から、パネル10に対して斜め方向からグロメット30を取付孔に挿入せざるを得ない場合、広い嵌め込み作業用のスペースを確保できない場合等でも、グロメット30を直接押して取付孔12内に嵌め込む等して、その嵌め込み作業を容易に行える。
また、従来の全体がゴムで形成されたグロメットでは、大きい嵌め込み力をグロメットに加えるため、ワイヤーハーネスを持って嵌め込み作業を実施することがある。その場合、グロメット30の前後でなるべく広い作業スペースを確保する必要がある。また、グロメットが伸びてしまい大きなストロークでワイヤーハーネスを押す必要がある。また、グロメットの前後でワイヤーハーネス車両に固定されていると、必要なストロークで押すことが困難となってしまう。本グロメット30では、比較的小さい力でグロメット30を取付孔12内に嵌め込めるため、上記のような問題は生じ難く、グロメット30の嵌め込み作業を容易に実施できる。
また、上記保持力は、ゴム等で形成されたグロメット本体40よりも剛性が高い樹脂で形成されたインナ部材60によって得られるため、保持力をなるべく大きくすることができる。
より具体的には、インナ部材60によって環状部54を取付孔12の内周縁部13に押付けることで、グロメット30が取付孔12に保持される。
この際、環状部54の環状シール部55が、取付孔12の軸方向において部分的な位置で取付孔12の内周縁部13に強く押し当てられる。これにより、グロメット30と取付孔12との間で止水性を高めることができる。
インナ部材側係止用凸部66によって環状部54が大きく突出するように弾性変形し、この部分54pが、取付孔12の周縁部にパネル10の一方面側から係止することによって、グロメット30が取付孔12に保持される。
グロメット30の挿入方向手前側では、グロメット本体側係止用凸部46がパネル10の他方面側から取付孔12の周縁部に係止することによって、取付孔12からのグロメット30の脱落を抑制することができる。
インナ部材60については、拡径変形部63に拡径部80を挿入することによって、拡径変形部63を拡径した状態に容易に保つことができる。
拡径変形部63には案内部70が設けられているため、拡径部80を容易に待機位置から挿入位置に向けて挿入することができる。
拡径部80は、待機位置にて保持されるため、インナ本体部62と拡径部80とを一体化した状態で、取付孔12へのグロメット30の嵌め込み作業等を実施できる。
拡径部80を挿入位置に挿入すると、挿入位置に保持されるため、拡径変形部63が拡径した状態が確実に保たれる。

インナ部材保持部48によって、グロメット本体40とインナ部材60とを一体化した状態で取扱えるため、取付孔12へのグロメット30の嵌め込み作業等を容易に行える。
一対の被係止部68は、開閉可能であり、一対の被係止部68が開いた状態では、一対の被係止部68は一対のインナ部材保持部48との干渉を避けた位置に配設される。このため、グロメット本体40にインナ部材60を装着する作業を容易に行える。そして、グロメット本体40にインナ部材60を装着した状態で、一対の被係止部68を閉じると、一対のインナ部材保持部48が一対の被係止部68に係止し、インナ部材60をグロメット本体40に装着した状態に保持することができる。
押付片69で大径部50の他端部のグロメット本体側係止用凸部46をパネル10に向けて押付けるため、グロメット30をより確実に取付孔12に保持することができる。かかる押付片69を拡径変形部63に設けると、拡径変形部63が拡径する際、押付片69も外周側に変位する。この際、押付片69とグロメット本体側係止用凸部46との間には、介在部としての一対の被係止部68が設けられているため、押付片69は一対の被係止部68に対して摺接しつつ容易に変位できる。このため、拡径変形部63を拡径する作業を容易に実施できる。
{変形例}
上記実施形態では、インナ部材60によって環状部54を取付孔12の内周縁部13に押付ける構成と、インナ部材側係止用凸部66によって環状部54を大きく突出させるように弾性変形させ、この部分54pを、取付孔12の周縁部にパネル10の一方面側から係止させる構成の両方を採用したが、そのいずれか一方のみ採用されていてもよい。
また、図17に示すように、環状部54のうちインナ部材側係止用凸部66によって弾性変形される部分に、その弾性変形前の状態で、取付孔12の周縁部にパネル10の一方面側から係止する仮止用凸部100が形成されていてもよい。仮止用凸部100は、環状部54の外周方向全体に亘って環状に形成されていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。これにより、拡径変形部63を拡径変形させる前の状態で、グロメット本体40が取付孔12から脱落し難いようにすることができ、拡径変形部63の拡径作業を含むグロメット30の取付作業を容易に実施できる。
また、一対の被係止部68は、インナ部材保持部48が係止する部材、及び、押付片69とグロメット本体40との間に介在する部材として用いられたが、インナ部材保持部48が省略され、或は、押付片69が省略され、上記2つの役割の一方のみを果す構成であってもよい。
また、図18に示すように、インナ部材保持部48に代えて、グロメット本体40の他方側端部から内側に向けて延出するインナ部材保持部148が形成され、このインナ部材保持部148が拡径変形部63をグロメット本体40内に抑え込むように保持する構成であってもよい。また、一対の被係止部68は省略されてもよい。
また、上記実施形態では、拡径変形部63がC字状に形成された部材である例で説明したが、拡径変形部は、半円弧状の部材がヒンジ部を介して連結されてC字状をなす構成であってもよい。ヒンジ部は、樹脂の一部を部分的に薄肉にして変形容易にした構成であってもよいし、別々に金型成形された部品をそれぞれの軸部と軸受凹部との嵌め込み構造によって連結支持する構成であってもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 パネル
12 取付孔
13 内周縁部
20 グロメット付ワイヤーハーネス
22 ワイヤーハーネス
30 グロメット
40 グロメット本体
42 筒部
46 グロメット本体側係止用凸部
48 インナ部材保持部
50 大径部
52 環状板部
54 環状部
55 環状シール部
60 インナ部材
62 インナ本体部
63 拡径変形部
63D 分断部
65 突出支持部
66 インナ部材側係止用凸部
68 被係止部
69 押付片
70 案内部
72 ガイド溝
76 案内板部
76a 拡径規制突部
76b ガイド凸部
80 拡径部
82 スライド板部
84 待機位置保持凸部
88 挿入位置保持凸部
100 仮止用凸部
148 インナ部材側係止用凸部

Claims (14)

  1. パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、
    弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、
    前記環状部の内側に配設され、自身が自身の初期状態からより拡がった拡径状態へと状態変更することで、前記環状部を弾性的に拡径可能であり、前記拡径状態において、その内周部が前記ワイヤーハーネス及び前記筒部と非接触状態で前記ワイヤーハーネス及び前記筒部を内周側に押圧しない状態とされるインナ部材と、
    を備えるグロメット。
  2. 請求項1に記載のグロメットであって、
    前記インナ部材は、拡径状態で、前記環状部を前記取付孔の内周縁部に押付けるように、前記環状部を弾性変形させる押付部を含む、グロメット。
  3. パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、
    弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、
    前記環状部の内側に配設され、初期状態から前記環状部を弾性的に拡径させる拡径状態へと状態変更可能であり、前記拡径状態において、その内周部が、前記ワイヤーハーネス及び前記筒部と非接触状態で前記ワイヤーハーネス及び前記筒部を内周側に押圧しない状態とされるインナ部材と、
    を備え、
    前記インナ部材は、拡径状態で、前記環状部を前記取付孔の内周縁部に押付けるように、前記環状部を弾性変形させる押付部を含み、
    前記環状部は、環状に突出するように形成され、前記取付孔の内周縁部に対して前記取付孔の軸方向において部分的な位置で押し当てられる環状シール部を含む、グロメット。
  4. パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、
    弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、
    前記環状部の内側に配設され、初期状態から前記環状部を弾性的に拡径させる拡径状態へと状態変更可能であり、前記拡径状態において、その内周部が前記ワイヤーハーネス及び前記筒部と非接触状態で前記ワイヤーハーネス及び前記筒部を内周側に押圧しない状態とされるインナ部材と、
    を備え、
    前記インナ部材は、前記拡径状態で、前記環状部が前記取付孔の周縁部に前記パネルの一方面側から係止するように前記環状部を弾性変形させるインナ部材側係止用凸部を含む、グロメット。
  5. 請求項4に記載のグロメットであって、
    前記大径部は、前記環状部の隣で前記環状部よりも大きく突出し、前記取付孔の周縁部に前記パネルの他方面側から係止するグロメット本体側係止用凸部を含む、グロメット。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のグロメットであって、
    前記環状部のうち前記インナ部材側係止用凸部によって弾性変形される部分に、その弾性変形前の状態で、前記取付孔の周縁部に前記パネルの一方面側から仮係止する仮止用凸部を含む、グロメット。
  7. パネルに形成された取付孔に取付けられるグロメットであって、
    弾性材料により形成され、ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成された筒部と、前記筒部から外周側に拡がるように形成され、その外周部に前記取付孔の内周側に配設可能な環状部が形成された大径部とを含み、前記大径部の軸方向一端側から前記取付孔内に嵌め込まれるグロメット本体と、
    前記環状部の内側に配設され、初期状態から前記環状部を弾性的に拡径させる拡径状態へと状態変更可能なインナ部材と、
    を備え、
    前記インナ部材は、周方向の一部に分断部が形成されたC字状の拡径変形部を含むインナ本体部と、前記分断部に挿入されることで前記分断部を開いて前記拡径変形部を拡径させると共に拡径状態に保つ拡径部とを備える、グロメット。
  8. 請求項7に記載のグロメットであって、
    前記インナ本体部は、前記拡径部を、前記分断部から退避させた待機位置から前記分断部内に挿入した挿入位置に向けて案内する案内部を含む、グロメット。
  9. 請求項8に記載のグロメットであって、
    前記インナ部材及び前記拡径部の少なくとも一方に、前記待機位置から脱落方向への前記拡径部の移動を規制する待機位置保持凸部が形成されている、グロメット。
  10. 請求項8又は請求項9に記載のグロメットであって、
    前記インナ部材及び前記拡径部の少なくとも一方に、前記拡径部が前記挿入位置に移動した状態で、前記待機位置への移動を規制する挿入位置保持凸部を含む、グロメット。
  11. 請求項7から請求項10のいずれか1項に記載のグロメットであって、
    前記グロメット本体は、前記インナ部材を前記グロメット本体に装着した状態に保持するインナ部材保持部を含む、グロメット。
  12. 請求項11に記載のグロメットであって、
    前記インナ部材保持部は、前記大径部の軸方向他端部から前記大径部の軸方向に沿って突出すると共にその先端側で外周側に向けて突出する形状に形成され、
    前記インナ本体部は、前記拡径変形部の外周側で開閉可能に支持された被係止部を含み、
    前記インナ部材を前記グロメット本体に装着する際に、前記被係止部が開いた状態で、前記被係止部が前記インナ部材保持部との干渉を避けた位置に配設され、
    前記インナ部材を前記グロメット本体に装着した状態で、前記被係止部が閉じられると、前記インナ部材保持部が前記被係止部に抜け止係止する、グロメット。
  13. 請求項7から請求項12のいずれか1項に記載のグロメットであって、
    前記インナ本体部は、
    前記拡径変形部の外周側に向けて延設され、前記大径部の他端部を前記パネルに向けて押付ける押付片と、
    前記拡径変形部の外周部の一部からその外周部に対して間隔をあけてかつその外周部に沿って延設され、前記大径部の前記他端部と前記押付片との間に介在する介在部と、
    を含む、グロメット。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のグロメットと、
    前記筒部に挿通されたワイヤーハーネスと、
    を備えるグロメット付ワイヤーハーネス。
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