JP6493667B2 - 液体吐出装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1及び2には、インクを吐出部から吐出することに伴って発生するインクのミストを回収する回収部を備えた液体吐出装置が開示されている。
特許文献1及び2の液体吐出装置は、インクを吐出部から吐出することに伴って発生するインクのミストを好適に回収することができるが、回収部から吐出部の方向に逆流するミストについての記載はない。
以下に、本発明の液体吐出装置としての一実施例に係る記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
最初に、本発明の実施例1に係る記録装置1の概要について説明する。
図1は本実施例の記録装置1の概略斜視図である。また、図2は本実施例の記録装置1の概略平面図である。また、図3は本実施例の記録装置1の概略正面図である。また、図4は本実施例の記録装置1の概略側面図である。また、図5は本実施例の記録装置1の概略背面図である。そして、図6は本実施例の記録装置1の要部である記録領域周辺を表す概略斜視図である。なお、また、図1から図6は、本実施例の記録装置1から構成部材の一部を取り外した状態を表しており、例えば、キャリッジ6から記録ヘッド7(図11参照)を有するサブキャリッジ5(図12参照)を取り外した状態を表している。
ただし、搬送ベルトとしての無端ベルトは粘着性ベルトに限定されない。例えば、静電吸着式の無端ベルトを用いてもよい。
なお、本実施例の記録装置1は、このような構成の搬送機構3を備えているが、このような構成の搬送機構に限定されず、被記録媒体を移動式の支持トレイなどに支持させて搬送する構成や、被記録媒体をローラー対などにより搬送させる構成などとしてもよい。さらには、被記録媒体を支持部に固定させ、固定された被記録媒体に対して記録ヘッド7を移動させて記録する、所謂フラッドベッドタイプの記録装置としてもよい。
本実施例の記録装置1は、記録の際、記録ヘッド7を備えるキャリッジ6を往復走査させて記録するが、記録走査中(キャリッジ6の移動中)は、搬送機構3は被記録媒体の搬送を停止させる。別の表現をすると、記録の際、キャリッジ6の往復走査と被記録媒体の搬送は交互に行われる。すなわち、記録の際、キャリッジ6の往復走査に対応して、搬送機構3は被記録媒体を間欠搬送(粘着性ベルト2を間欠移動)させている。
また、本実施例の記録装置1の搬送方向Aにおける下流側には、図3で表されるように、送風部12による送風力を発生させる送風ファン14が複数(3つ)設けられている。送風ファン14が発生させる送風力により、送風部12は回収部13の外部(搬送方向Aにおける下流側の位置)から回収口16に向けて送風することが可能になっている。そして、本実施例の記録装置1の搬送方向Aにおける上流側には、図5で表されるように、回収口16から回収部13の内部に向けて、さらに、回収部13の内部から記録装置1の外部に向けて、気流を発生させる吸引部としての吸引ファン15が複数(3つ)設けられている。
図7は、本実施例の記録装置1のブロック図である。
制御部23には、記録装置1の全体の制御を司るCPU24が設けられている。CPU24は、システムバス25を介して、CPU24が実行する各種制御プログラム等を格納したROM26と、データを一時的に格納可能なRAM27と接続されている。
また、CPU24は、システムバス25を介して、キャリッジモーター30、搬送モーター31、繰出モーター32、巻取モーター33、送風ファンモーター17、吸引ファンモーター18、キャリッジファンモーター19及びサブキャリッジファンモーター22を駆動させるためのモーター駆動部29と接続されている。
ここで、キャリッジモーター30は、記録ヘッド7を備えたキャリッジ6を移動させるためのモーターである。また、搬送モーター31は、駆動ローラー8を駆動するためのモーターである。また、繰出モーター32は、不図示の繰出部にセットされた被記録媒体を搬送機構3に送り出すための繰出部の駆動モーターである。また、巻取モーター33は、記録がなされた被記録媒体を巻き取るために不図示の巻取機構を駆動させるための駆動モーターである。また、送風ファンモーター17は、送風ファン14を駆動するためのモーターである。また、吸引ファンモーター18は、吸引ファン15を駆動するためのモーターである。また、キャリッジファンモーター19は、後述するキャリッジファン20(図8参照)を駆動するためのモーターである。そして、サブキャリッジファンモーター22は、後述するサブキャリッジファン21(図12参照)を駆動するためのモーターである。
さらに、CPU24は、システムバス25を介して、入出力部34と接続されており、入出力部34は、記録データ等のデータ及び信号の送受信を行うためのPC35と接続されている。
図8から図13は、本実施例のキャリッジ6の概略図を表している。このうち、図8は本実施例のキャリッジ6の概略斜視図、図9及び図12は本実施例のキャリッジ6の概略正面図、図10及び図13は本実施例のキャリッジ6の概略側面図、図11は本実施例のキャリッジ6の概略平面図、を表している。また、図8から図10はキャリッジ6から構成部材の一部、例えば、記録ヘッド7を有するサブキャリッジ5を取り外した状態を表している。そして、図11から図13はキャリッジ6に記録ヘッド7を有するサブキャリッジ5を複数取り付けた状態を表しているが、図11は各サブキャリッジ5に設けられた複数の記録ヘッド7の配置がわかるように透視図となっている。なお、図10における図10(A)は、キャリッジ6を正面から見て右側の概略側面図であり、図10(B)は、キャリッジ6を正面から見て左側の概略側面図である。
サブキャリッジファン21は、サブキャリッジ5の内部に気流を送る(送風する)ことで、サブキャリッジ5の内部の温度上昇を抑制するものなので、インクのミストがサブキャリッジファン21の周辺にあると該ミストをサブキャリッジ5の内部に送ってしまい、基板などにミストを付着させる虞がある。
このため、本実施例の記録装置1には、基板などへのミストの付着を抑制するために、上記のとおり、送風部12と回収部13とが設けられている。
また、図8、図9、図11及び図12で表されるように、記録ヘッド7から吐出されたインクのミストが上側に舞い上がり、該ミストがサブキャリッジ5に付着することを抑制するための枠状部37が設けられている。枠状部37は、記録ヘッド7に近くミストが多い領域に対して、ミストが舞い上がってくるのを抑制してサブキャリッジ5の上側の領域をミストの少ない領域に保つセパレーターの役割をしている。
さらに、図8から図13で表されるように、往復移動方向Bにおける枠状部37の外側に、キャリッジファン20が設けられた気流発生部38a及び38bが設けられている。別の表現をすると、往復移動方向Bにおける枠状部37の外側に設けられた気流発生部38a及び38bには、搬送方向Aの下流側に設けられた開口部39付近に、搬送方向Aの上流側の開口部40に向かって気流を発生させるキャリッジファン20が設けられている。
ここで、本実施例のキャリッジ6は、制御部23の制御により、記録中(キャリッジ6を往復移動方向Bに移動させつつ記録ヘッド7からインクを吐出させている最中)、キャリッジファン20を駆動させ、キャリッジ6近傍のミストを移動させることができる。
なお、図8、図10及び図13で表されるように、気流発生部38a及び38bは、搬送方向Aの上流側の開口部40に向かって高さ方向の長さが小さくなるテーパー形状をしている。
ここで、図14は、本実施例の回収部13とキャリッジ6及び送風部12との位置関係を説明するための、本実施例の記録装置1の要部の概略側面断面図である。また、図15は、回収部13の内部の回収室41を表す概略斜視図である。また、図16は、回収部13の周辺部の概略側面断面図である。なお、図16における図16(A)は、非記録中(記録ヘッド7からインクを吐出させていない状態中)の概略側面断面図であり、図16(B)は、記録中の概略側面断面図である。
ここで、図16(A)は、記録ヘッド7からインクを吐出していない間に送風部12から送風している状態を表している。図16(A)で表されるように、送風部12から送風される気流W1により逆流防止部43が上方に移動して回収口16が開かれ、回収部13はミストを該回収部13の外部から内部に回収することができる。一方、図16(B)は、記録ヘッド7からインクを吐出している間に送風部12からの送風を停止している状態を表している。図16(B)で表されるように、送風部12から気流W1が送風されないことにより逆流防止部43が下方に移動して回収口16が閉じられ、回収部13はミストを該回収部13の内部から外部に逆流することを抑制する(逆流方向に向かう気流W3を遮断する)ことができる。
このため、本実施例の記録装置1は、記録ヘッド7から吐出されるインクの吐出位置(被記録媒体に対する着弾位置)にずれが生じることを抑制しつつミストを回収できる構成になっている。
次に、本発明の実施例2に係る記録装置について説明する。
図17は本発明の実施例2に係る記録装置1の要部である回収部13の内部の回収室41を表す概略斜視図であり、実施例1の記録装置1の要部である回収部13の内部の回収室41を表す図15に対応している。
なお、上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
本実施例の記録装置1は、回収部13の構成のみが実施例1の記録装置1と相違する。
なお、回収部13の内部における逆流防止空間49の範囲は、インクのミストを回収口16から回収することに伴う気流W2に乱流が生じて逆流することを抑制する広さであれば、その境界は明確でなくてもよい。ただし、このような効果を発揮させるため、回収部13の内部における回収口16からの奥行き方向の長さL1が、最大部分において50cm以上あることが好ましい。
次に、本発明の実施例3に係る記録装置について説明する。
図18は、本発明の実施例3に係る記録装置1の要部である回収部13の周辺部の概略側面断面図である。なお、図18における図18(A)は、非記録中(記録ヘッド7からインクを吐出させていない状態中)の概略側面断面図であり、図18(B)は、記録中の概略側面断面図である。また、図18は、実施例1の記録装置1の要部である回収部13の周辺部の概略側面断面図を表す図16に対応している。
なお、上記実施例1及び2と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
本実施例の記録装置1は、パイプ11aの構成のみが実施例1の記録装置1と相違する。
以上、本発明について具体的な実施例に基づいて詳述した。ここで、本発明について、もう一度まとめて説明する。
5 サブキャリッジ、6 キャリッジ、7 記録ヘッド(吐出部)、8 駆動ローラー、
9 従動ローラー、10a、10b レール、11a、11b パイプ、
12 送風部、13 回収部、14 送風ファン、15 吸引ファン、16 回収口、
17 送風ファンモーター、18 吸引ファンモーター、
19 キャリッジファンモーター、20 キャリッジファン、
21 サブキャリッジファン、22 サブキャリッジファンモーター、
23 制御部、24 CPU、25 システムバス、26 ROM、27 RAM、
28 ヘッド駆動部、29 モーター駆動部、30 キャリッジモーター、
31搬送モーター、32 繰出モーター、33 巻取モーター、34 入出力部、
35 PC、36 サブキャリッジ5の取付部、37 枠状部、
38a、38b 気流発生部、39 開口部、40 開口部、41 回収室、
42 ダクト、43 逆流防止部、44 回動軸、45 規制部、46 基体部、
47 回動部、48 斜面部(誘導部)、49 逆流防止空間、
L1 回収部13の内部における回収口16からの奥行き方向の長さ、
W1、W2、W3、W4 気流
Claims (9)
- 液体を吐出する吐出部と、
前記液体が前記吐出部から吐出されることに伴い発生するミストを回収口から回収する回収部と、を備え、
前記回収部は、前記回収口に逆流防止部を有し、
前記回収部の内部には、前記ミストを前記回収口から回収することに伴う気流に乱流が生じて逆流することを抑制する逆流防止空間が設けられ、
前記逆流防止空間は、前記回収部の内部における前記回収口からの奥行き方向の長さが最大部分において50cm以上あることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記逆流防止部は、回動部と、前記回収部の内部から外部に向かう方向への前記回動部の回動を規制する規制部と、を有し、
前記回動部は、回動することにより前記回収口を開閉可能であり、前記規制部に規制される位置にあるときに該回動部により前記回収口が閉じられる状態となり、前記回動部が前記規制部に規制されない位置にあるときに前記回収口は開かれる状態となることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1または2に記載の液体吐出装置において、
前記ミストを前記回収口に誘導する誘導部を備えることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項3に記載の液体吐出装置において、
前記吐出部を有し、往復移動方向に移動するキャリッジと、
前記キャリッジの移動をガイドするレールと、
前記誘導部及び前記レールが設けられた骨格部と、を備えることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、
前記回収部は、前記回収口から該回収部の内部に向けて気流を発生させる吸引部を有することを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、
前記回収部の外部から前記回収口に向けて送風する送風部を備えることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項6に記載の液体吐出装置において、
前記吐出部は、往復移動方向に往復移動しつつ前記液体を吐出可能であり、
前記送風部は、前記吐出部の前記往復移動方向への移動中は送風を停止し、前記吐出部の停止中に送風することを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項5に記載の液体吐出装置において、
前記吐出部は、往復移動方向に往復移動しつつ前記液体を吐出可能であり、
前記吸引部は、前記吐出部の前記往復移動方向への移動中及び停止中の何れにおいても吸引状態をとることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、
前記回収部の外部から前記回収口に向けて送風する送風部を備え、
前記回収部は、前記回収口から該回収部の内部に向けて気流を発生させる吸引部を有し、
前記回収口を挟んで、前記回収部の外部から前記回収口に向かう気流の風速は、前記回収口から前記回収部の内部に向かう気流の風速よりも遅いことを特徴とする液体吐出装置。
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