JP2017056590A - 液体吐出装置及びミスト回収機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間に渡って効率よくミスト回収が行われる液体吐出装置及びミスト回収機構を提供する。
【解決手段】ミスト回収機構109は、吸引口109aを備えた第1の空間S1と、第1の空間S1に接続され、インクを溜めるインク貯留部133と排出口109bとを備えた第2の空間S2とを備えている。また、ミスト回収機構109は、第1の空間S1と第2の空間S2との境界近傍に設けられ、下方に向けて突出した壁部119を備えている。インク貯留部133は、第1の空間S1よりも低い位置に設けられており、壁部119で液化したミストは壁部119から落下してインク貯留部133に貯留される。
【選択図】図4
【解決手段】ミスト回収機構109は、吸引口109aを備えた第1の空間S1と、第1の空間S1に接続され、インクを溜めるインク貯留部133と排出口109bとを備えた第2の空間S2とを備えている。また、ミスト回収機構109は、第1の空間S1と第2の空間S2との境界近傍に設けられ、下方に向けて突出した壁部119を備えている。インク貯留部133は、第1の空間S1よりも低い位置に設けられており、壁部119で液化したミストは壁部119から落下してインク貯留部133に貯留される。
【選択図】図4
Description
本発明は、液体吐出装置によって液体が吐出された際に発生するミストを回収するミスト回収機構を備えた液体吐出装置及びミスト回収機構に関する。
液体吐出装置では、シートに液体を吐出して画像を形成する際に、シートに着弾する主滴以外に、細かい霧状の液滴であるミストが発生することがある。ミストは、主滴に比べて微小な液滴であるので、移動速度が著しく遅く、その大部分はシートに着弾しない。このため、ミストは、キャリッジの往復移動による気流によって、液体吐出装置内部で拡散する。このミストが浮遊して液体吐出装置の内部に入り込み、液体吐出装置本体に付着すると、液体吐出装置本体を汚してしまう可能性がある。また、液体吐出装置に付着したミスト同士が集まってシート上に落下すると、シートを汚してしまい、プリント画像の品質を低下させてしまう可能性がある。
特許文献1には、シートの幅全域に亘ってミストを回収することが可能なダクトが配置された液体吐出装置について開示されている。ダクト内部には、回収したミストを捕捉するためのフィルタが配置されている。しかしながら、フィルタは比較的高価であるので装置コストが増大する上、使用時間とともにフィルタの目詰まりが進んでミストの捕捉効率が低下するので、長期間に渡って効率のよいミスト回収が困難である。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、長期間に渡って効率よくミスト回収が行われるミスト回収機構および液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明のミスト回収機構は、吸引口を備えた第1のダクト部と、前記第1のダクト部に接続され、液体を溜める液体貯留部と排出口とを備えた第2のダクト部と、ミストを含む気体を前記吸引口から吸引させ、前記第1のダクト部及び前記第2のダクト部を通って前記排出口から排出させる送風部と、前記第1のダクト部と前記第2のダクト部との境界近傍に設けられ、下方に向けて突出した壁部と、を有し、前記液体貯留部は、前記第1のダクト部よりも低い位置に設けられており、前記壁部で液化したミストは前記壁部から落下して前記液体貯留部に貯留されることを特徴とする。
本発明によれば、長期間に渡って効率よくミスト回収が行われるミスト回収機構および液体吐出装置が実現する。
以下、本発明の実施形態に係るプリント装置(液体吐出装置)について図面を参照しながら説明する。図1に、プリント装置100の内部の構成について説明するための模式的な断面図を示す。プリント装置100は、プリントヘッド(液体吐出ヘッド)からインク(液体)を吐出してプリントを行うインクジェット形式のプリント装置である。
プリント装置100は、プリントを行うプリント部107を有している。プリント部107は、キャリッジ106及びインクを吐出することが可能なプリントヘッド105を有している。プリントヘッド105は、キャリッジ106に搭載されている。プリントヘッド105には、インクを吐出することが可能な複数の吐出口が形成されている。プリントヘッド105の内部には、それぞれが吐出口に連通したインク流路が形成されている。インク流路のそれぞれには、発熱素子やピエゾ素子などのインクジェットのエネルギ発生素子が備えられている。
また、プリント装置100は、シートを搬送する搬送手段としての搬送ローラ対130を備えている。搬送ローラ対130は、搬送ローラ104と、搬送ローラ104に従動するピンチローラ103とを備えている。また、プリント装置100は、プリント部107に対向する位置に配置されたプラテン108を備えている。プラテン108は、プリント部107に対向する部分が略水平になるように設置されている。
シート1は、搬送ローラ対130の間にシートが挟まれた状態で駆動側の搬送ローラ104が回転することで搬送される。プリント装置100は、プリントヘッド105を主走査方向に移動させつつ、プラテン108上のシートに向かってインクを吐出させるプリント動作と、その記録幅に対応する距離だけシートを副走査方向に搬送する搬送動作とを行う。プリント動作では、キャリッジ106がガイドレール112に沿って往復移動することでプリント部107が走査を行う。これらのプリント動作と搬送動作が繰り返されることによって、シート上に順次画像が記録される。本実施形態では、ロール状のシートが用いられる。シートは、プリント動作に伴って繰り出されることにより、プリントヘッドの走査する主走査方向と交差する搬送方向に沿って搬送される。
プリント装置100において、シートが給紙部に設置され、操作パネル102によりシートの種類が入力されると、シートが搬送ローラ対130によって搬送される。シートがプリント部107に対応する位置に搬送されると、そこでプリント部107によってプリントが行われる。
プリント装置100は、シートを切断することが可能なカッター110を備えている。プリント部107によるプリント動作が行われると、カッター110によってシートが所望の長さにカットされる。また、プリント装置100は、切断されたシートを収納するバスケット111を備えている。プリント終了後にカッター110によって所望の長さにカットされたシートが、バスケット111へ排出される。
なお、本実施形態のプリント装置100は、プリントヘッドの主走査方向の移動と、シートの副走査方向の搬送と、を伴って画像を記録するいわゆるシリアルスキャンタイプの記録装置である。しかしながら、シートの幅方向の全域に亘って延在するプリントヘッドを用いるフルラインタイプのプリント装置にも適用可能である。
本発明に係るミスト回収機構109の周辺の構成について説明する。図2は、プリント装置100を側面から見たときのミスト回収機構109の周辺についての断面図である。図3は、プリント装置100におけるミスト回収機構109の周辺について、上方から見た平面図である。
図2に示されるように、プリント装置100は、プリント部107に対向する位置に、シャーシ113を備えている。シャーシ113は、主にプラテン108やピンチローラ103、ピンチローラ103と対を成す搬送ローラ104をプリント装置100に取り付けるためのステイである。また、プリント装置100は、シャーシ113よりもシート搬送方向の上流側の位置に、メインステイ114を備えている。メインステイ114には、レールステイ115が取り付けられている。レールステイ115には、プリント部107が走行するガイドレール112が設けられている。
ガイドレール112は、キャリッジ106の一部としてキャリッジ106からシート搬送方向の上流側に延びて形成されたアーム部106aと連結している。プリント部107は、ガイドレール112に沿って往復移動することが可能に構成されている。
次に、本発明に係るミスト回収機構109について説明する。プリント装置100は、プリントヘッド105からのインクの吐出に伴って生じるミストの回収を行うミスト回収機構109を備えている。
ミスト回収機構109は、吸引口109aがプリントヘッド105に近接する位置に配置される。ミスト回収機構109の吸引口109aは、プリントヘッド105に近接し、プリントヘッド105よりもシート搬送方向の上流側の位置に配置されている。本実施形態では、ミスト回収機構109は、ピンチローラ103とレールステイ115との間に配置されている。ミスト回収機構109の吸引口109aは、可能な限りプリントヘッド105近傍になるように配置されることが望ましい。
図3に示されるように、プリント装置100には、幅方向に、全幅の異なる2種類のミスト回収機構131、132が配置されている。ミスト回収機構131、132では、それぞれ、吸引口から排出口の方に延びた流路が複数形成されている。
なお、本実施形態では、プリント装置100に、2種類のミスト回収機構131、132を1個ずつ配置しているが、例えば同一のミスト回収機構が2個配置される構成や、あるいは、1種類のミスト回収機構が1個配置される構成であってもよい。一般的にミスト回収機構の種類及び個数については、そのミスト回収機構のミスト回収効率や、プリント装置の対応紙幅、派生機への流用などを鑑みて決定される。ただし、それぞれの流路における、流路の延びる方向に交差する方向に沿った流路内の断面形状は同じであることが望ましい。
次に、本発明に係るミスト回収機構109の内部の構成について説明する。図4に、ミスト回収機構109の側面から見た断面図を示す。図5に、ミスト回収機構109の斜視図を示す。
図4におけるミスト回収機構109は吸引口から排出口まで一体構造になっているが、気体の漏れをなくせるように構成できるのであれば、ダクトを複数に分割構成してもよい。
ミスト回収機構109は、空気を吸引する吸引口109aを備えている。吸引口109aは、ミスト回収機構109への気体が流入する入口部である。吸引口109aは、ミスト回収機構109の幅方向に複数区切られると共に、全幅Lに亘り形成されている。吸引口109aは、幅方向に略等間隔に形成されている。
ミスト回収機構109は、主に第1の空間(第1のダクト部)S1、第2の空間(第2のダクト部)S2から構成されている。第1の空間S1には、一方の端部に吸引口109aが設けられている。また、第1の空間S1には、吸引口109aから延びた、第1の空間S1内の流路(第1の流路)134が形成されている。第1の空間S1における、吸引口109aの形成されている側とは逆側の端部で、第1の空間S1と第2の空間S2とが接続されている。
第2の空間S2には、第1の空間S1内の流路134に接続された、第2の空間S2内の流路(第2の流路)135が形成されている。第1の空間S1及び第2の空間S2には、それぞれ内部に空気(気体)が流れるように、流路134、135が形成されている。第1の空間S1の上面117及び下面118は、吸引口109aから奥行きLaまで延びたのち、大きなR形状を取りつつ拡がりながら後方の第2の空間S2に接続される。また、第2の空間S2の底には、回収したインクを溜めるインク貯留部(液体貯留部)133が形成されている。
インク貯留部133の内部には、回収されたインクを保持するためにインク保持手段が配置されている。インク保持手段としては、自身の内部にインクを吸収して保持するスポンジ等のインク吸収体が好適である。インク吸収体は交換可能となっており、インク貯留部133内に溜められたインクの廃棄を簡易に行うことができる。
第2の空間S2における、第1の空間S1と接続されている側とは逆側の端部に近接した位置には、ミスト回収機構109の内部に吸引した空気をミスト回収機構109から排出するための排出口109bが設けられている。また、ミスト回収機構109に吸引された空気の流路における、排出口109bの上流側の位置には、ファン120が配置されている。ファン(送風部)120は、不図示のモータ等によって回転駆動されることにより、回転軸120aを中心に回転可能に構成されている。ファン120は、空気を吸引口109aから吸引させ、第1の空間S1内の流路134及び第2の空間S2内の流路135を通って、排出口109bから吸引した空気200を排出させる。
第1の空間S1の容積V1は、吸引口109aの高さをHa、吸引口109aの幅方向への長さをL、奥行き、すなわち第1の空間S1のY方向の距離をLaとすると、容積V1≒Ha×La×Lとなる。また、第2の空間S2の容積V2は、ミスト回収機構109の全幅の長さをL、第2の空間S2の奥行きの長さをLb、高さをHbとすると、第2の容積V2≒Hb×Lb×Lとなる。
このとき、第1の空間S1の高さHaよりも第2の空間S2の高さHbの方が大きい。従って、第1の空間S1の容積V1<第2の空間S2の容積V2の関係が成り立つ。このように、第1の空間S1の流路の高さHaは第2の空間S2の流路の高さHbよりも小さく、第1の空間S1と第2の空間S2とが接続されている。また、第1の空間S1と第2の空間S2との間の境界の位置では、徐々に流路の高さがHaからHbに変化するように、境界に近接した位置では流路を形成するダクト面124が曲率半径Rで湾曲している。第1の空間S1と第2の空間S2との間の接続部における湾曲して傾斜したダクト面124の曲率半径Rは、極力大きく形成される方が望ましい。
第1の空間S1と第2の空間S2との境界近傍には、壁部119が設けられている。壁部119は、第1の空間S1及び第2の空間S2内部の流路134、135における重力方向の上方のダクト面に取り付けられ、重力方向の下方に向けて突出して設けられている。壁部119は、ミスト回収機構109の全幅Lに亘って設けられている。壁部119は、奥行き方向に細長いリブ形状に形成されている。なお、壁部119の形状はこれに限定されず、リブ形状とは異なる突起部として形成されてもよい。また、本実施形態では、壁部119は第1の空間S1及び第2の空間S2の流路を形成する部材と一体的に形成されているが、壁部119は、流路を形成する部材とは別部材に形成されてもよい。
壁部119は、第1の空間S1と第2の空間S2との間の境界の位置に設けられ、壁部119の重力方向の下方を向いた先端部119aは、流路134、135を構成するダクト面の湾曲している湾曲部に向かって延びている。流路134、135を形成するダクト面のうち、下方のダクト面124は、曲率半径Rで湾曲し、液体貯留部133に近づくほど傾斜が大きくなるような湾曲した形状を有している。壁部119は、流路134、135の湾曲したダクト面124の上方にて対向する位置に設けられている。逆に見れば、壁部119の下方に湾曲したダクト面124が形成されている。
壁部119は、流路134、135の上方から重力方向の下方に向かって延びているので、吸引口109aから排出口109bの方へ流路の延びる方向に交差する方向に向かって突出している。その結果、流路134、135の大部分が壁部119によって遮られ、壁部119の先端部119aと湾曲したダクト面124との間の比較的狭い領域でのみ空気の流通が許容されている。
なお、壁部119の流路134における底面118に対する角度は、図4に示されるような略垂直に限らず、傾いて取り付けられていてもよい。つまり、壁部119は、流路134における底面118に対して傾いて取り付けられてもよい。また、吸引口109aにおける流路の高さをHaとすると、狭流路部Qにおける最も狭い部分の流路134、135の間の距離は、Ha/3以下になるように壁部119が形成されていることが望ましい。つまり、壁部119に対応する位置における流路134、135の高さは、吸引口109aにおける流路の高さHaの1/3以下であることが望ましい。
第2の空間S2の底には、インク貯留部133が形成されている。インク貯留部133のインク吸収体は、壁部119の下方にて第1の空間S1よりも低い位置(重力方向下方)に形成されている。壁部119に付着したミストは、液化して、傾斜したダクト面124に落下して重力および気流の作用によりインク貯留部133に流れ込む。この場合、ダクト面124はインク貯留部の一部と見做すこともできる。なお、インク貯留部133のインク吸収体を壁部119の直下の位置に形成するようにしてもよい。この場合は、壁部119に付着したミストは、液化して、壁部119からインク吸収体の上に落下して貯留される。
第1の空間S1には、流路134の上面(ダクト天井)及び下面(ダクト底)に交互に取り付けられ、対向する流路134のダクト面に向かって突出するように、リブ121が設けられている。リブ121は、第1の空間S1に複数形成されている。リブ121は、第1の空間S1における流路134に、第1の空間S1における流路134を形成するダクト面から内側に突出して形成されている。第1の空間S1に取り付けられたリブ121のそれぞれは、第1の空間S1と第2の空間S2との境界の位置に設けられた壁部119に比べて小さく、リブ121の端部と対向するダクト面との間の流路134は比較的広く形成されている。
リブ121は、第1の空間S1内に形成された空気の流路134を区画するダクト面136のうち、上方のダクト面136aと下方のダクト面136bとに、交互に形成されている。流路134における重力方向の上方のダクト面136aから下方に延びる壁(下向き壁)121aと、流路134における重力方向の下方のダクト面136bから上方に延びる壁(上向き壁)121bとが、気流の流方向に沿って交互に形成されている。
ファン120のZ方向の配置位置は、吸引口109aの高さHaにおけるZ方向の中心と、ファン120の回転軸120aと、が略同一になる位置が望ましい。
なお、図3に示されるように、ミスト回収機構131、132にそれぞれ1個のファン120が配置されているが、ミスト回収機構109に少なくとも1個以上あればよい。幅方向の全てに亘って吸引口109aからの空気の吸引を行うことができればよい。また、1個のミスト回収機構内に2個以上のファン120が配置されていてもよい。
また、ミスト回収機構131、132の幅方向におけるファン120の位置は、任意に配置することができる。例えば、インクを一旦貯留し、内部に貯留したインクをプリントヘッド105に供給する供給ユニット122a、122bがファン120と干渉する位置に配置される場合には、図3に示されるように、ファン120の位置を干渉しない位置に調節することができる。供給ユニット122a、122bとファン120とが干渉することを避けつつ供給ユニット122a、122bにミスト回収機構109を近接させることができるので、プリント装置100におけるスペースを有効に利用することができる。このように、ミスト回収機構109の周囲の空間に合わせたファン120の配置が可能となる。
本実施形態のミスト回収機構109によるミストの回収について説明する。ミスト回収機構109によるファン120の駆動を開始するタイミングは、プリント部107によるプリントの開始と合わせる必要はなく、少なくともプリントの開始より前からであればよい。従って、例えば、プリント装置100の電源ONのタイミングでファン120の駆動が開始されてもよい。また、シート101へのプリント時だけでなく、例えばプリントヘッド105のクリーニング動作に伴うインクの吐出時や、予備吐出といったように、プリントヘッド105の回復を目的としたインクの吐出のタイミングでファン120の駆動が開始されてもよい。
プリントヘッド105からのインクの吐出によって1回の走査の分のプリントが行われると、シート101にプリントヘッド105のプリント幅に対応した画像101aが形成される。プリントヘッド105は、各走査同士の間に、所定時間だけ走査を停止する。プリント部107が停止している間に、ピンチローラ103と搬送ローラ104によって矢印Bの方向にシート101が所定のピッチで搬送され、搬送動作が行われる。
走査間に行われる搬送動作が行われると、その後にまたプリントヘッド105を前回の走査とは逆向きに走査を行ってプリント動作が行われる。このようにプリント動作と搬送動作とを繰り返すことにより、シート101に所望の画像をプリントしていく。なお、本実施形態では、往方向への走査及び復方向への走査の両方でプリントヘッド105からインクを吐出してプリントを行う双方向プリントの行われる形式のプリント装置について説明を行っている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、往方向への走査あるいは復方向への走査のいずれか1方でのみプリント動作を行う片方向プリントの行われる形式のプリント装置に本発明が適用されてもよい。
上述のように画像をプリントする際には、プリントヘッド105からのインクの吐出に伴い、粒径の小さいミストが発生する。このミストは、プリント部107のプリントヘッド105から吐出されたインク滴のうち、シート101へ着弾しなかった微小なインク滴である。ミストが発生すると、そのミストは浮遊し、プリント部107の往復動作によって生じる気流に乗ってプリント装置100の筐体内の空間に拡散する。
浮遊した微小なミストは、ミスト回収機構109に備えられたファン120の回転駆動により、プリント装置100のプリント部107周辺の空気と共に吸引口109aから第1の空間S1に流れ込む。このとき、吸引口109aは、プリントヘッド105の近傍にあるため、微小なインク滴が発生すると、プリント装置100の筐体内の空間に広く拡散する前に回収することが可能となる。そのため、ミスト回収機構109が、ミストを効率的に回収することができる。
ミストの回収の際には、第2の空間S2内のファン120が駆動されることにより、吸引口109aから空気が吸引されると共に、排気口109bからミスト回収機構109の外部へ排気される。このように、ファン120の回転駆動により、ミスト回収機構109がミストを含んだ空気を吸引する。その際、ファン120を回転駆動させることにより、第2の空間S2内部から排気を行い、第2の空間S2内部に負圧が形成される。第2の空間S2で形成された負圧を利用して第1の空間S1内部の空気が第2の空間S2に供給され、第2の空間S2に供給された空気が排出口109bから排気される。このとき、空気に含まれたミストは、空気が複数のリブ121及び第1の空間S1と第2の空間S2との境界の位置に形成されたリブ形状の壁部119(壁)に衝突することにより、壁部119、121にミストを付着させ、空気に含まれたミストを回収する。これにより、プリント装置100の空間内に拡散浮遊したミストがミスト回収機構109によって回収される。吸引口109aは、プリントヘッド105に近接した位置に配置されているので、プリントヘッド105からのインクの吐出が行われたときに生じるミストが空気と一緒にミスト回収機構109の内部に取り込まれる。そのため、ミストを多く含んだ空気が吸引口109aからミスト回収機構109の内部に吸引される。
その際、第2の空間S2の内部に負圧を形成するのに、壁部119とダクト面との間の流路を狭くした状態でファン120を回転駆動させることで第2の空間S2内部の空気を排出している。壁部119によって第1の空間S1から第2の空間S2へ向かう流路は、狭流路部Qになっている。狭流路部Qの位置で流路の抵抗を大きく形成した状態で第2の空間S2内部の空気がファン120の駆動によって強制的に排出されているので、第2の空間S2内に負圧が形成される。
このように、壁部119によって空気の流れが部分的に遮られ、空気の流抵抗の大きな状態でファン120が回転するので、第2の区間S2から空気が排出されることにより、第2の空間S2内部に負圧が形成される。第2の空間S2内部に比較的大きな負圧が形成されるので、壁部119によって流路が部分的に遮られ流路抵抗が大きな状態であっても、第1の空間S1から第2の空間S2に向かって空気が流れる。
このように、ファン120を回転駆動させてミストを含んだ空気を吸引させる際に、一旦第2の空間S2で負圧を形成してから第1の空間S1内の空気を第2の空間S2の内部に取り込むようにミスト回収機構109が構成されている。従って、第2の空間S2から第1の空間S1内の空気を取り込む際に、流路の幅方向(キャリッジの主走査方向)に関して空気の流量に偏りが生じることを抑えることができる。これにより、狭流路部Qの隙間からの吸引圧が幅方向に均一になり、ミスト回収機構109の全幅Lに亘って幅方向により均一に空気を吸引することが可能となる。
このとき、第1の空間S1の流路134を流れて壁部119の位置に到達した空気のうちの多くの空気が、壁部119に一旦衝突する。ミストを多く含んだ空気が壁部119に衝突するので、壁部119に衝突した際に、空気内に含まれたミストが壁部119に付着する。そのため、壁部119を抜けた空気からミストの多くが除去されて、第2の空間S2に流れ込む。これにより、空気に含まれたミストが、ミスト回収機構109によって回収される。
また、ミスト回収機構109内部の空気の流れは、壁部119及び対向するダクト面124によって、その向きを変えられる。狭流路部Qを流れる空気は、曲率半径Rで湾曲したダクト面124に沿って斜め下方に向けて流れる。狭流路部Qにおいて、壁部119に対向する位置のダクト面が湾曲しており、水平方向に対し傾いて形成されているので、狭流路部Qを流れる空気は傾いたダクト面124に沿って斜め下方に向けて流れる。そのため、狭流路部Qを流れる空気は、水平方向に対し下方に傾いた方向に流れる。つまり、ミスト回収機構109内に流入した空気は、壁部119の先端部119aと、流路134、135を形成するダクト面とで形成される狭流路部Qにおいて、風向が図4の矢印A方向へ変化する。
このように、狭流路部Qを流れる空気200は、斜め下方に向かって流れ、インク貯留部133に向かう。狭流路部Qを通過し、第2の空間S2の内部に流れ込む空気200は、水平方向に対し傾いた状態で第2の空間S2に入るので、その後、空気は第2の空間S2を区画するダクト面に衝突する。狭流路部Qを流れる空気が矢印A方向に斜め下方に向かって流れるので、空気は、第2の空間S2を区画するダクト面のうちの底面123に衝突する。第2の空間S2に流れ込んだ空気200は、既に壁部119に衝突してミストが回収されているが、壁部119との衝突だけでは空気に含まれたミストの全てが回収されているわけではない可能性がある。そのため、壁部119を通過した後も、空気を第2の空間S2を区画するダクト面に衝突させ、空気に含まれたミストを第2の空間S2を区画するダクト面に付着させることで空気に含まれたミストをさらに回収することができる。なお、ミストを含んだ空気を接触、衝突させるダクト面は、第2の空間S2における底面123に限定されず、第2の空間S2を区画する他のダクト面に接触、衝突させることでミストをそのダクト面に付着させてもよい。
壁部119に衝突してミストが回収された後の空気を第2の空間S2を区画するダクト面に衝突させることにより、空気に含まれているより多くのミストを回収することができ、ミストをより効率的に回収することができる。すなわち、第2の空間S2の底面123あるいは他のダクト面においても空気に含まれるミストを付着させることができ、ミストの回収効率を向上させることができる。ここで、第2の空間S2のインク貯留部133に、インク滴を吸収するためのインク吸収体を配置しておけば、液化したインク滴をより確実に回収することができる。
なお、上述したように、壁部119が重力方向に対し傾いて取り付けられる場合には、第1の空間S1から流れてきた空気200の風向が、狭流路部Qで下方に変化するように、壁部119が取り付けられていればよい。気流が狭流路部Qを通過した結果、気流が図4に示されるように、斜め下方向に向きを変えて流れるように壁部119が取り付けられていれば、壁部119は傾いて取り付けられてもよい。
また、それに加え、第1の空間S1内には、リブ121(小壁部)が複数設けられているので、第1の空間S1内部を空気が流れる際に、空気は、複数のリブ121のそれぞれと衝突を繰り返しながら第2の空間S2に向けて流れる。空気が複数のリブ121のそれぞれと衝突した際に、空気に含まれたインクミストが複数のリブ121のそれぞれに付着する。これにより、空気に含まれたミストがさらに効率的にミスト回収機構109によって回収される。
第1の空間S1には、複数のリブ121が設けられ、リブ121は、第1の空間S1内に形成された空気の流路134を区画するダクト面136のうち、上方のダクト面136aと下方のダクト面136bとに、交互に形成されている。従って、ミスト回収機構209内に流れ込んだ空気200は、これら複数のリブ121との間の衝突を次々に繰り返しながら第2の空間S2側へ進むことになる。
このように第1の空間S1内の流路134に複数のリブ121が形成されていることにより、ミスト回収機構109の内部に入り込んだ空気200は、複数のリブ121と多くの回数に亘って衝突を繰り返す。リブ121に空気200が複数回衝突し、その度に、空気に含まれているインクミストがその度にリブ121に付着する。これにより、空気200に含まれるインクミストの回収をさらに効率的に行うことができる。
第2の空間S2に流れ込んだ空気は、ファン120を通り、排出口120bからミスト回収機構109の外部へ排出される。図4に矢印で記載している空気の風向は概略であり、実際にはミスト回収機構109内部の面に様々な接触及び衝突しながらファン120へ流れていく。壁部119、リブ121及び他のダクト面への空気による接触及び衝突により空気に含まれるインクミストがダクト面に付着してそこで液化する。
狭流路部Qを通過した空気は、ファン120を通過し、排気口109bからミスト回収機構109の外部へ排気される。排気口109bから排気された空気は、含まれたミストが回収されてクリーンな空気として排出される。このように、空気をミスト回収機構109に通すことにより、空気内に含まれるミストが回収されて、ミストが周囲に浮遊することを抑えることができる。従って、プリント装置の周囲の環境を清浄に保つことができる。
以上の実施形態によれば、ミスト回収機構109の内部に取り込んだ空気を壁部119に衝突させることで壁部119にミストを付着させる。そして、壁部119に付着させたミストは液化して落下しインク貯留部133に貯留される。大きな壁部119にミストを衝突させて液化させるので、効率的なミスト回収が可能となる。加えて、ミスト補足のフィルタを用いないので、目詰まりなく長期間に渡って効率よくミスト回収が行うことができ、且つ装置コストを抑えることができる。
また、第1の空間S1と第2の空間S2との境界近傍に設けられた大きな壁部119とともに、第1の空間S1に取り付けられた複数のリブ121を含め、多くの壁面との接触、衝突を繰り返すことで、高い効率でミストを付着させることができ高効率のミスト回収が実現する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内においてさらに種々の形態を採用することができることはもちろんである。
109 ミスト回収機構
109a 吸引口
109b 排出口
119 壁
120 ファン
121 壁
124 傾斜したダクト面
S1 第1の空間
S2 第2の空間
133 インク貯留部
109a 吸引口
109b 排出口
119 壁
120 ファン
121 壁
124 傾斜したダクト面
S1 第1の空間
S2 第2の空間
133 インク貯留部
Claims (10)
- 吸引口を備えた第1のダクト部と、
前記第1のダクト部に接続され、液体を溜める液体貯留部と排出口とを備えた第2のダクト部と、
ミストを含む気体を前記吸引口から吸引させ、前記第1のダクト部及び前記第2のダクト部を通って前記排出口から排出させる送風部と、
前記第1のダクト部と前記第2のダクト部との境界近傍に設けられ、下方に向けて突出した壁部と、を有し、
前記液体貯留部は、前記第1のダクト部よりも低い位置に設けられており、前記壁部で液化したミストは前記壁部から落下して前記液体貯留部に貯留されることを特徴とするミスト回収機構。 - 前記壁部の下方には傾斜したダクト面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のミスト回収機構。
- 前記ダクト面は、前記液体貯留部に近づくほど傾斜が大きくなるような湾曲した形状を有することを特徴とする、請求項2に記載のミスト回収機構。
- 前記第2のダクト部の容積は、前記第1のダクト部の容積よりも大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のミスト回収機構。
- 前記第1のダクト部には、流路のダクト面から内側に突出した複数のリブが形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のミスト回収機構。
- 前記複数のリブは、前記第1のダクト部において、天井に設けられたリブと底に設けられたリブとが、気流の流方向に沿って交互に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のミスト回収機構。
- 前記液体貯留部には液体の吸収体が配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のミスト回収機構。
- 前記壁部における流路の高さは、前記吸引口における流路の高さの1/3以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のミスト回収機構。
- 前記送風部はファンを含み、前記ファンの回転軸は、前記第1のダクト部の中心とほぼ同じ高さ位置であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のミスト回収機構。
- 液体を吐出するヘッドと、
前記ヘッドから生じるミストを吸引する吸引口を備えた第1のダクト部と、
前記第1のダクト部に接続され、液体を溜める液体貯留部と排出口とを備えた第2のダクト部と、
気体を前記吸引口から吸引させ、前記第1のダクト部及び前記第2のダクト部を通って前記排出口から排出させる送風部と、
前記第1のダクト部と前記第2のダクト部との境界近傍に設けられ、下方に向けて突出した壁部と、を有し、
前記液体貯留部は前記第1のダクト部よりも低い位置に設けられており、前記壁部で液化したミストは前記壁部から落下して前記液体貯留部に貯留されることを特徴とする液体吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015181711A JP2017056590A (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 液体吐出装置及びミスト回収機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015181711A JP2017056590A (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 液体吐出装置及びミスト回収機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017056590A true JP2017056590A (ja) | 2017-03-23 |
Family
ID=58388935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015181711A Pending JP2017056590A (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 液体吐出装置及びミスト回収機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017056590A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108940648A (zh) * | 2018-08-27 | 2018-12-07 | 长春奥普光电技术股份有限公司 | 一种雾气导流装置、排气装置及雾气发生器 |
JP2020059230A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェット記録装置 |
-
2015
- 2015-09-15 JP JP2015181711A patent/JP2017056590A/ja active Pending
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