JP2020059230A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2020059230A JP2018192547A JP2018192547A JP2020059230A JP 2020059230 A JP2020059230 A JP 2020059230A JP 2018192547 A JP2018192547 A JP 2018192547A JP 2018192547 A JP2018192547 A JP 2018192547A JP 2020059230 A JP2020059230 A JP 2020059230A
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新井 篤
Atsushi Arai
篤 新井
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Abstract

【課題】インクミストを効率良く補足して回収することできるインクミスト収集装置およびインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクミスト収集装置16は、記録ヘッド15からインク液滴を吐出して記録媒体に画像を記録する際に生じるインクミストを吸引するための吸引口21を備えたダクト20と、ダクト20の途中に設けられ、微小径のインク通路群31を備えた大粒化部30と、大粒化部30の出口に対面して設けられた衝突壁40と、衝突壁40の下流でダクト20に接続された吸引ファン50とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、記録ヘッドから微小インク液滴を吐出して記録媒体に画像を記録する際に生じるインクミストを収集するインクミスト収集装置、およびこれを備えたインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドから飛び出した微小インク液滴は、尾を引くように飛翔し、記録媒体に到達する前にその尾の部分がちぎれて分離し、超微小で軽量なインク液滴となって空気中を浮遊する。印刷時には記録ヘッドから膨大な数のインク液滴が吐出されるため、超微小なインク液滴が多量に浮遊した霧状のインクミストが発生する。インクミストが記録媒体に付着すると印刷品質が低下し、電送基板に付着すると故障の原因となり、プラスチック部分に付着するとオイルアタック破損を招く。また、装置外に漏れ出せば周囲環境にとって好ましくない。
そこで、インクジェット記録装置では、記録ヘッドの近くでインクミストをファンで吸引し、フィルタで除去して回収する等の対策が講じられる(たとえば、下記特許文献1参照)。しかし、インクミストを構成する各インク液滴は超微小なため、不織布などのフィルタを簡単にすり抜けてしまう。
下記特許文献2には、インクミストの回収効率を高める改良を加えたインクジェット記録装置が開示されている。この装置では、吸気孔からダクト内にインクミストを吸い込み、該ダクトを通る間に気流がダクト中央に集まる性質を利用してインク液滴同士を結合して大粒化させると共に、大粒化したインク液滴をダクト出口の正面に近接配置した壁に慣性で衝突させて回収し、残りのインクミストは、さらに下流の吸引ファンの手前に配置したフィルタで捕捉するようになっている。
特開2008−114509号公報 特開2011−20301号公報
しかしながら、特許文献2のように、通路断面積が大きいダクトを通る間における互いの結合により大粒化を図る構成では、ダクトの長さを十分確保する必要があるため、装置が大型化してしまう。また、単にダクトを通過させるだけでは、互いの結合によるインク液滴の大粒化を十分に図ることは難しい。そのため、ダクトを出たインクミストの大部分は、従来同様にフィルタで回収しなければならず、インクミストを十分に捕捉して回収することは難しい。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、インクミストを効率良く捕捉して回収することできるインクミスト収集装置およびこれを用いたインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]記録ヘッドからインク液滴を吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置に設けられ、前記記録の際に生じるインクミストを収集するインクミスト収集装置であって、
インクミストの吸引口を備えたダクトと、
前記吸引口の下流の前記ダクト内に設けられ、微小径のインク通路群を含む大粒化部と、
前記大粒化部の出口に対面して、前記ダクト内に設けられた衝突壁と、
前記衝突壁の下流で前記ダクトに接続された吸引ファンと、
を有する
ことを特徴とするインクミスト収集装置。
上記発明では、ダクト内に吸引されたインクミストは、ダクトの途中に設けられた微小径のインク通路群を含む大粒化部を通る間に互いに結合して大粒化し、大粒化部の出口を出た後は慣性で直進して衝突壁に衝突して付着する。
[2]前記大粒化部は、前記インク通路群を通過した気流を集めて通す貫通穴が開設された整流板をさらに有する
ことを特徴とする[1]に記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、インク通路群を通過した気流が整流板の貫通穴に向かって集まることで、インクミストに含まれるインク液滴同士が結合して大粒化する。
[3]前記整流板に設けられた前記貫通穴の総開口面積は、前記インク通路群の出口面積の10%以下である
ことを特徴とする[2]に記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、貫通穴の10倍以上の面積のインク通路群出口から出たインク液滴が貫通穴に集まるので、結合による大粒化が効率よく行われる。
[4]前記整流板に設けられた前記貫通穴の径は10mm以下である
ことを特徴とする[2]または[3]に記載のインクミスト収集装置。
[5]前記インク通路群を構成する各インク通路の穴径を0.6mm以下とした
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、インク通路の穴径を0.6mm以下と小さくすることで、インクミストを構成するインク液滴同士の結合が効率的に行われる。
[6]前記インク通路群は、多孔質フィルタである
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、進路が頻繁に交差するジグザグなインク通路が形成されるため、インク液滴同士の結合が促進される。
[7]前記インク通路群は、2セル/mm以上のフィルタである
ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、セルの密度が高いので、インク液滴同士の結合が促進される。
[8]前記インク通路群は、前記ダクトの長さ方向に15セル以上の厚みを有するフィルタである
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、フィルタの厚みを15セル以上とすることで、該フィルタを通過する間にインク液滴同士の結合が促進される。
[9]前記大粒化部の出口から前記衝突壁までの距離が15mm以下である
ことを特徴とする[1]乃至[8]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、大粒化部の出口から衝突壁までの距離を短くすることで、大粒化部の出口を出たインク液滴は慣性によって直進する間に衝突壁に衝突する。
[10]前記衝突壁を縦に配置し、該衝突壁に付着したインク液滴を流下させて回収する
ことを特徴とする[1]乃至[9]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
[11]前記ダクトは、前記吸引ファンの吸引によって前記ダクト内に生じた気流が前記大粒化部を出てから前記衝突壁に至る前に上方へ流れるよう形成されている
ことを特徴とする[1]乃至[10]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、インク液滴は重力(下方へ向かう力)を受けるので、大粒化部を出た気流を衝突壁の手前で上方から吸引することで、インク液滴が気流に乗って上方へ向かう力と重力の作用で下方へ向かう力とが打ち消し合うようになり、インク液滴が気流に乗って衝突壁と異なる方向に流されて衝突壁に衝突しなくなることが抑制される。
[12]前記吸引ファンは、シロッコファンである
ことを特徴とする[1]乃至[11]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
上記発明では、シロッコファンは、大粒化部30を通過する際の圧力損失に勝る強い風圧を得ることができる。
[13][1]乃至[12]のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置を有するインクジェット記録装置。
本発明に係るインクミスト収集装置およびこれを用いたインクジェット記録装置によれば、インクミストを効率良く補足して回収することができる。
本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の主要部の概略構成を示す図である。 記録ヘッドユニットおよびインクミスト収集装置を、インク吐出面を臨む方向から見た図である。 図2のA-A線断面図である。 図2のB-B線断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置10の主要部を示している。インクジェット記録装置10は、記録ヘッドからインク液滴を吐出して、紙、布、フィルムなどシート状の記録媒体に画像を記録する装置である。インクジェット記録装置10は、インク液滴を記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する本体部11と、多数枚の記録媒体を収容すると共に収容している記録媒体を1枚ずつ繰り出して本体部11に供給する給紙部と、本体部11から排出される記録済みの用紙を受け入れて複数枚積載保持する排紙部とを備えている。なお、図1では、給紙部、排紙部の図示は省略する。
本体部11は、中空円柱形状の搬送ドラム12と、該搬送ドラム12の外周面に沿って配列された、受け渡しユニット13、加熱部14、記録ヘッドユニット15、インクミスト収集装置16、定着部17、排出部18等を備えて構成される。
搬送ドラム12は、図中の矢印R方向にモータ等で回転駆動されると共に、外周面に多数の吸引穴を備え、図示省略の吸引ポンプによって外部の空気を、吸引穴を通じて吸引する。ここでは、搬送ドラム12の直径は約900mmである。搬送ドラム12は、記録媒体の端部を保持するクランプ12aを120度の角度間隔で外周面の3箇所に有する。記録媒体は、先端がクランプ12aに保持されると共に、吸引穴からの空気の吸引によって搬送ドラム12の外周面に貼り付いて搬送される。
受け渡しユニット13は、給紙部から到来した記録媒体を、その先端がクランプ12aに保持されるようにして搬送ドラム12に引き渡す。搬送ドラム12に保持された記録媒体は、回転する搬送ドラム12に貼り付いて搬送され、加熱部14、記録ヘッドユニット15、インクミスト収集装置16、定着部17の前を通って排出部18に至ると、搬送ドラム12から剥がされ、排出部18によって後段の排紙部へ排出される。
加熱部14は、搬送ドラム12の外周面に近接対向配置されており、搬送ドラム12および搬送ドラム12によって搬送される記録媒体を加熱する。
記録ヘッドユニット15は、搬送ドラム12の外周面との間に記録媒体の厚みよりやや大きい隙間を空けて搬送ドラム12の外周面に対面するインク吐出面15c(図2参照)を有し、該インク吐出面15cに、搬送ドラム12の軸方向(図1の紙面に垂直な方向、ドラム軸方向とする)に並ぶ多数のインク吐出口15bを備えている。
ここでは、フルカラー印刷を可能とするために、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つの記録ヘッドユニット15が搬送ドラム12の周囲に上記の順でドラム回転方向の上流側から順に配列されている。
インクミスト収集装置16は、記録ヘッドユニット15がインク液滴を吐出した際に付随的に生じる超微小インク液滴が多量に浮遊したインクミストを吸引して収集する機能を果たす。インクミストを構成する超微小インク液滴のサイズは、たとえば、記録ヘッド15aが吐出する主インク液滴の約2%の体積であり、直径は約5μm以下と推定される。
インクミスト収集装置16は、色別の記録ヘッドユニット15毎に、それぞれの記録ヘッドユニット15のドラム回転方向下流側に隣接して設けられる。なお、K色の記録ヘッドユニット15の下流側に配置するインクミスト収集装置16は、これより上流のインクミスト収集装置16が収集し損ねたインクミストも含めて収集するために、他よりもインクミストの収集能力が高くされている。インクミスト収集装置16の詳細については後述する。
定着部17は、記録ヘッドユニット15から吐出されて記録媒体上に着弾したインク液滴を記録媒体に定着させる機能を果たす。ここでは、紫外線等のエネルギー線を受けて硬化するタイプのインクを使用しており、定着部17は、記録媒体に向けて紫外線等のエネルギー線を照射する。
図2は、記録ヘッドユニット15およびインクミスト収集装置16を、インク吐出面15cを臨む方向から見た図を示している。図3は、図2のA-A線断面図であり、図4は、図2のB-B線断面図である。
記録ヘッドユニット15は、8つの記録ヘッド15aが、ドラム軸方向(主走査方向)に沿って千鳥に配列されている。各記録ヘッド15aは、インク吐出口15bを半ピッチずらして2列に備える。各記録ヘッド15aは、ドラム軸方向(主走査方向)における記録ヘッドユニット15の印刷可能範囲を8つに分割した範囲をそれぞれ受け持ち、印刷可能範囲全体に渡ってインク吐出口15bがドラム軸方向(主走査方向)に等間隔で並ぶように配列されている。
記録ヘッド15aは、インク吐出口15b毎に、インクを溜める圧力室と、圧力室に設けられた圧電素子と、圧力室からインク吐出口に通じる細いノズルとを有する。各圧力室にはインクタンクからインクが補給される。図示省略の制御基板から供給される駆動信号に応じて圧電素子が変形すると、圧力室内のインクは、圧電素子によって押し出され、ノズルを通じてインク吐出口から吐出する。
インクミスト収集装置16は、インクミストの吸入口21を備えたダクト20と、吸入口21の下流のダクト20内に設けられてインクミストを構成する超微小インク液滴の大粒化を図る大粒化部30(図4参照)と、大粒化部30の出口近傍で該出口に対面して配置され、大粒化部30の出口から慣性で直進するインク液滴を衝突させる衝突壁40と、衝突壁40の下流でダクト20に接続されて該ダクト20内の空気を吸引する吸引ファン50とを備えて構成される。
ダクト20は、記録ヘッドユニット15に沿って該記録ヘッドユニット15の長手方向(搬送ドラム12の軸方向)全長に掛けて延設された断面縦長矩形で先端が閉じた吸入管部22と(図2、図3参照)、吸入管部22の基端側で90度屈曲し、隣接する記録ヘッドユニット15の端部に沿ってドラム回転方向の上流側に所定長延びた本管部23と(図2、図4参照)、本管部23の終端から上方に延設された縦管部24(図3、図4参照)を有する。
ダクト20の吸入管部22の底面(搬送ドラム12の外周面を臨む面)には、インクミストを吸入するための吸入口21が吸入管部22の長手方向に並べて複数開設されている。
大粒化部30はダクト20の本管部23の中に設けられる(図4参照)。ダクト20の本管部23のうち大粒化部30が設けられた箇所では、大粒化部30の外縁と本管部23の内壁との間に隙間はない、もしくは大粒化部30の外縁と本管部23の内壁との間に隙間が有る場合はその隙間は仕切り壁等で埋められる。したがって、インクミスト収集装置16においては、吸入口21からダクト20内に流入したインクミストを含む気流は、大粒化部30を通らずに大粒化部30の下流に至ることはない。
大粒化部30は、微小径のインク通路が多数集まった微小径インク通路群31と、微小径インク通路群31から下流へ僅かの距離を空けて、微小径インク通路群31の出口に対向配置された整流板35を有する。
微小径インク通路群31は、たとえば、スポンジ状の多孔質フィルタで構成される。微小径インク通路群31を成す多孔質フィルタは、50セル/25mm以上の密度でセル(気泡状の少空間)を有することが好ましい。セルの密度を高くすることで、インク液滴同士の結合が促進される。なお、50セル/25mmよりフィルタの目が粗いと、記録ヘッド15aが吐出する通常のインク液滴もすり抜けてしまう。
また、多孔質フィルタの厚み(微小径インク通路群31の通路長)は15セル以上であることが好ましい。通路長を長くすることでフィルタ通過中におけるインク液滴同士の結合が促進される。なお、厚み方向のセル数が少ない場合には、フィルタ内にインクミストが溜まるとインク液滴同士が結合(凝集)し難くなる。ここでは、微小径インク通路群31として、70セル/25mmのセル密度で厚さ15mm(厚み方向に約42セル)の多孔質フィルタを使用する。
微小径インク通路群31の構成は上記に限定されず、たとえば、本管部23を途中で塞ぐ仕切り壁にこれを貫通する小径で所定長(たとえば長さ15mm以上)の筒状通路を多数並列に配置して設けた構成等であってもよい。各微小径インク通路(筒状通路)の穴径は0.6mm以下が好ましい。また、微小径インク通路(筒状通路)はジグザクにすることがより好ましい。
微小径インク通路群31は、ダクト20の上流側から流入するインクミストに含まれる超微小なインク液滴が、当該微小径インク通路群31を通る間に互いに集まり結合して大粒化するように作用する。この作用を適切に果たすため、微小径インク通路群31を構成する各微小インク通路は、通路断面が狭く(穴径0.6mm以下)かつ一定以上の通路長(15mm以上)を有し、好ましくはジグザグな通路とする。また、微小径インク通路群31はインクミストを大粒化すればよく、インクミストの捕捉を目的としない。むしろ、捕捉せずに大粒化して通過させることが好ましい。
整流板35は、微小径インク通路群31から出た大粒化したインク液滴を含む気流を集めて通過させる機能を果たす。整流板35は、たとえば、本管部23を塞ぐ平板に複数の貫通穴36を設けて構成される。
整流板35に設けた複数の貫通穴36の総開口面積は、微小径インク通路群30の全出口面積の10%以下とすることが望ましい。また、整流板35に設ける貫通穴36の穴径は10mm以下とする。微小径インク通路群31を出た気流は、整流板35の貫通穴36に向けて集まって貫通穴36を通過する。このとき、該気流に含まれるインク液滴同士が凝集結合してさらに大粒化する。
衝突壁40は、大粒化部30の出口(図4の構成では整流板35の出側の面)から所定距離を空けて、大粒化部30の出口に対面するように設けられる。大粒化部30の出口から衝突壁40までの距離は15mm以下にすることが望ましい。大粒化部30の出口から衝突壁40までの距離を短くすることで、大粒化部30の出口を出たインク液滴は慣性によって直進する間に衝突壁40に衝突する。大粒化部30の出口から衝突壁40までの距離が長いと、インク液滴が気流に乗って流されてしまい、衝突壁40に衝突し難くなる。なお、ここでは、衝突壁40は、本管部23の終端を閉じる壁面となっており、縦の壁面を成す。
ダクト20の本管部23はその終端部で上方に延びる縦管部24と繋がっている。縦管部24の上端は閉じており、上端近傍の側壁面に開設された開口25に吸引ファン50が接続されている。吸引ファン50には、大粒化部30を通る際の圧力損失が大きいので、十分な風圧が得られるシロッコファンを使用する。吸引ファン50の排気口には不織布等のフィルタ52が設けてある。
衝突壁40の下端近傍の本管部23の底面には、インク回収口26が設けてあり、インク回収口26の外側に、インク回収口26に連通した廃インクボトル60が取り付けられる。
次に、インクミスト収集装置16の作用について説明する。
吸引ファン50を動作させてダクト20内の空気を開口25から吸引すると、記録ヘッドユニット15の周辺にあるインクミストを含む空気が吸入口21からダクト20の吸入管部22内に吸い込まれる。
吸入管部22に吸い込まれたインクミストを含む空気の流れ(気流)は、図3に示すように、吸入管部22の基端に向かい、その後、向きを変えて本管部23内を進む(図4参照)。
本管部23を流れるインクミストを含む気流は、大粒化部30を通る際に、インクミストを構成する超微小インク液滴同士が互いに凝集結合して大粒化する。詳細には、微小径インク通路群31を構成する多数のセルの中をジグザグに進む間に超微小インク液滴同士がぶつかって結合し、次第に大粒化する。微小径インク通路群31は、通路が狭く(穴径0.6mm以下)かつ一定以上の通路長(15mm以上)を有するので、超微小インク液滴同士の凝集結合が効率よく行われる。特に、微小径インク通路群31の各インク通路を、進路が頻繁に交差するジグザグに構成すれば、超微小インク液滴同士の凝集結合がさらに促進される。
微小径インク通路群31を出たインク液滴を含む気流は整流板35の貫通穴36に向けて集まるように流れて貫通穴36を通過する。この際、気流に含まれるインク液滴同士が凝集結合して大粒化する。ここでは、整流板35に設けた複数の貫通穴36の総開口面積を、微小径インク通路群30の全出口面積の10%以下とし、1つに通風穴36の穴径を10mm以下にしたので、広範囲からの気流が小さな通風穴36に集まり、結合による大粒化が効率よく行われる。
なお、整流板35を設けない場合には、大粒化部30の出口から出た気流が素直な流れになり、インク液滴同士の衝突が減って結合し難くなる。また、整流板35に設けた貫通穴36の総開口面積が、微小径インク通路群30の全出口面積の10%を超えると、インク液滴同士の衝突が減って結合し難くなる。また、通風穴36の穴径が10mmを超えると、インク液滴同士の衝突が減って結合し難くなる。
大粒化部30の出口(この例では整流板35の貫通穴36)を出たインク液滴を含む気流のうちの空気は、上方に向きを変えて縦管部24へ流れ込み、縦管部24の上端近傍の側壁に開設された開口25から吸引ファン50を経て外部へ排出される。
一方、大粒化部30の出口から出た気流に含まれる大粒化したインク液滴は、慣性により、大粒化部30の出口を出た後、そのまま直進して(もしくは重力を受けてやや斜め下方に進んで)衝突壁40に衝突して衝突壁40に付着する。この衝突を確実にするために、大粒化部30の出口から衝突壁40までの距離は15mm以下にしてある。衝突壁40に付着したインク液滴はやがて重力で下方へ流下し、インク回収口26から廃インクボトル60に入って回収される。
なお、大粒化部30の出口から出たインク液滴を含む気流を上方から吸引することで、該気流に含まれる空気と、重力によって下向きの力を受ける大粒化したインク液滴とを効率良く分離することができる。すなわち、インク液滴が気流に乗って上方へ流される力と、重力の作用で下方へ落下する力とが逆向きなので、インク液滴が気流に乗って衝突壁40と異なる方向に流されて衝突壁40に衝突しなくなることが抑制される。仮に、大粒化部30の出口から出たインク液滴を含む気流を下方から重力方向に吸引すると、インク液滴は、重力で落下しながら気流に乗って運ばれてしまう。
このように、本実施の形態に係るインクミスト収集装置16では、微小径インク通路群31を有する大粒化部30によってインクミストに含まれる超微小インク液滴同士の凝集結合を促進して効率よく大粒化するので、インクミストに含まれる超微小インク液滴のほぼ全てを、大粒化し、慣性によって正面の衝突壁40に衝突させて回収することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
実施の形態では大粒化部30として、微小径インク通路群31と整流板35を備えるものを示したが、微小径インク通路群31のみとしてもよい。
また、実施の形態では、大粒化部30の出口下流でダクト内の空気を、縦管部24を通じて上方から吸引するようにしたが、たとえば、側方から吸引してもよい。また、大粒化部30の出口から直進するようにダクトを延設し、そのダクトの内壁と衝突壁40の外縁との間に隙間を設け、この隙間を通じて衝突壁40の背後からダクト内の空気を吸引するようにしてもよい。
実施の形態で示したインクジェット記録装置10の構成は一例であり、これに限定されない。たとえば、記録媒体をベルト搬送する方式でもよい。実施の形態で例示したインクミスト収集装置16では、吸入管部22の基端部で90度向きを変えて本管部23に繋がる構成であったが、吸入管部22をそのまま真っ直ぐに延長する方向に本管部23を設けても良く、ダクト20のレイアウト等は任意でよい。
10…インクジェット記録装置
11…本体部
12…搬送ドラム
12a…クランプ
13…受け渡しユニット
14…加熱部
15…記録ヘッドユニット
15a…記録ヘッド
15b…インク吐出口
15c…インク吐出面
16…インクミスト収集装置
17…定着部
18…排出部
20…ダクト
21…吸入口
22…吸入管部
23…本管部
24…縦管部
25…開口
26…インク回収口
30…大粒化部
31…微小径インク通路群
35…整流板
36…貫通穴
40…衝突壁
50…吸引ファン
52…吸引ファン排気口のフィルタ
60…廃インクボトル
R…搬送ドラムの回転方向

Claims (13)

  1. 記録ヘッドからインク液滴を吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置に設けられ、前記記録の際に生じるインクミストを収集するインクミスト収集装置であって、
    インクミストの吸引口を備えたダクトと、
    前記吸引口の下流の前記ダクト内に設けられ、微小径のインク通路群を含む大粒化部と、
    前記大粒化部の出口に対面して、前記ダクト内に設けられた衝突壁と、
    前記衝突壁の下流で前記ダクトに接続された吸引ファンと、
    を有する
    ことを特徴とするインクミスト収集装置。
  2. 前記大粒化部は、前記インク通路群を通過した気流を集めて通す貫通穴が開設された整流板をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクミスト収集装置。
  3. 前記整流板に設けられた前記貫通穴の総開口面積は、前記インク通路群の出口面積の10%以下である
    ことを特徴とする請求項2に記載のインクミスト収集装置。
  4. 前記整流板に設けられた前記貫通穴の径は10mm以下である
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のインクミスト収集装置。
  5. 前記インク通路群を構成する各インク通路の穴径を0.6mm以下とした
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  6. 前記インク通路群は、多孔質フィルタである
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  7. 前記インク通路群は、2セル/mm以上のフィルタである
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  8. 前記インク通路群は、前記ダクトの長さ方向に15セル以上の厚みを有するフィルタである
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  9. 前記大粒化部の出口から前記衝突壁までの距離が15mm以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  10. 前記衝突壁を縦に配置し、該衝突壁に付着したインク液滴を流下させて回収する
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  11. 前記ダクトは、前記吸引ファンの吸引によって前記ダクト内に生じた気流が前記大粒化部を出てから前記衝突壁に至る前に上方へ流れるよう形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  12. 前記吸引ファンは、シロッコファンである
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1つに記載のインクミスト収集装置を有するインクジェット記録装置。
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