JP6388376B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、媒体に液体を吐出する液体吐出装置に関し、特に、ミストを回収する機構を有する液体吐出装置に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う。その際に、画像を形成するインク滴の吐出に伴い、インクミストと呼ばれる微小な液滴が生じる。このインクミストは質量が小さいため、記録ヘッドから吐出された後、記録媒体に着弾することなくインクジェット記録装置内部を浮遊する。また、インクミストは、周囲の気流の影響を受けやすい。そのため、インクミストはインクジェット記録装置内に飛散し、様々な場所に付着する可能性がある。特に、インクミストが記録ヘッドの表面に大量に付着するとインクミスト同士が合体して大きなインク滴となる場合がある。そして、合体したインク滴が吐出口周辺で吐出されるインク滴に影響を与え、画像の品位が低下する可能性がある。
特許文献1には、記録媒体にインクミストを吸着させるために、記録媒体に電荷を発生させる電極板の設けられたインクジェット記録装置について開示されている。
特開2006−297801号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたインクジェット記録装置では、記録媒体にインクミストを吸着させるのに電極への電力の印加のみによってインクミストを回収する構成なので、記録媒体の表面を高い電位にする必要がある。そのため、インクミストのみならず、記録を行うための主滴も静電気力の影響により着弾位置がずれる可能性がある。これによって、記録画像の品質が低下してしまう可能性がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、ミストの回収のための静電気力による液体の着弾精度への影響が少なく抑えられた液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出装置は、記録媒体と相対移動しながら当該記録媒体に向けて液体を吐出する吐出口を備える液体吐出ヘッドと、記録媒体に向けてガスを吹き出す吹き出し口を備える吹き出し機構と、記録媒体を支持するプラテンに配置され、前記吐出口から吐出されたミストを電極の供給により記録媒体に引き寄せて吸着させる電極とを有し、前記吹き出し機構は、前記液体吐出ヘッドに対する記録媒体の前記相対移動方向における前記液体吐出ヘッドの下流側に設けられ、前記相対移動方向の下流側に向かって記録媒体の面に対して傾斜する方向にガスを吹き出すことを特徴とする。
本発明によれば、吹き出しによって記録媒体付近まで輸送されたミストが電極に吸着されるので、電極に印加する電圧を少なく抑えることができる。従って、静電気力によって記録のために用いられる液体の着弾精度が低下することを抑えることができ、記録画像の品質を高く維持することができる。また、ミストの回収の際の電力の使用量を少なく抑えることができ、効率的にミストの回収を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的な断面図である。 (a)は図1のインクジェット記録装置における記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(a)の記録ヘッドにおける吐出口周辺及び吹き出し機構の吹き出し口周辺の断面図である。 (a)は0〜80Vの範囲における電極に印加する電圧の大きさと記録媒体に吸着されるインクミストの付着率との関係について示したグラフであり、(b)は0〜20Vの範囲における電圧の大きさとインクミストの付着率との関係について示したグラフである。 (a)は本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(a)の記録ヘッドにおける吐出口周辺及び吹き出し機構の吹き出し口周辺の断面図である。 (a)は本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(a)の記録ヘッドにおける吐出口周辺及び吹き出し機構の吹き出し口周辺の断面図である。 (a)は本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(a)の記録ヘッドにおける吐出口周辺及び吹き出し機構の吹き出し口周辺の断面図である。 (a)は本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(a)の記録ヘッドにおける吐出口周辺及び吹き出し機構の吹き出し口周辺の断面図である。 (a)は本発明の第6実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(a)の記録ヘッドにおける吐出口周辺及び吹き出し機構の吹き出し口周辺の断面図である。 (a)は本発明の第7実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図である。 (a)は本発明の第8実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図である。 (a)は本発明の第9実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図である。 本発明の第9実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドにおける吐出口周辺及び吹き出し機構の吹き出し口周辺の断面図である。 (a)は本発明の第12実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド及び吹き出し機構の周辺の斜視図であり、(b)は平面図である。
以下、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置(液体吐出装置)について説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。
図1に、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置100の模式的な断面図を示す。図1は、インクジェット記録装置100を側面から見た模式的な側面図である。
インクジェット記録装置100は、給紙カセット31、Uターン搬送ユニット32を備えている。記録媒体4は、記録の行われる前の状態では、給紙カセット31内に収容されて積載されている。給紙カセット31における記録媒体の搬送方向の下流側には、Uターン搬送ユニット32が配置されている。Uターン搬送ユニット32は、両面反転ユニットとしての機能も兼ね備えている。以下、記録媒体の搬送方向について、単に搬送方向と言うものとする。また、記録媒体の搬送方向における上流側、下流側の方向について、単に上流側、下流側と言うものとする。
Uターン搬送ユニット32の下流側には、記録媒体に記録が行われる記録部33が配置されている。記録部33には、インク等の液体を吐出する記録ヘッド(液体吐出ヘッド)1が備えられている。記録ヘッド1は、記録ヘッド1を支持可能なキャリッジ(支持部材)に搭載される。また、記録部33における記録ヘッド1の上流側には、搬送ローラ34及びピンチローラ35が配置されている。記録部33における記録ヘッド1に対応した位置には、プラテン36が配置されている。プラテン36は、記録中に、記録ヘッド1に対応する位置に搬送されてきた記録媒体を支持する。記録部33の下流側には排紙ローラ37及びピンチローラ38が配置されている。排紙ローラ37及びピンチローラ38は、記録ヘッド1によって記録の行われた記録媒体4を排紙位置に排紙する。
本実施形態では、不図示のインクタンクから記録ヘッド1へインクが供給されて、記録ヘッド1内にインクが貯留される。記録ヘッド1には、複数の吐出口が所定方向に列状に配列されて複数の吐出口列が形成されている。記録ヘッド1に形成された吐出口列は、記録媒体4の搬送方向に並べられて形成されている。記録ヘッド1には、貯留されたインクがそれぞれの吐出口に供給されるように、不図示のインク流路が形成されている。不図示のインクタンクから供給されて記録ヘッド1内に一旦貯留されたインクが記録ヘッド1から吐出可能に構成されている。
本実施形態では、記録ヘッド1内に形成されたインク流路には、発熱抵抗素子(電気熱変換体)が備えられている。配線を通して発熱抵抗素子に通電して、その発熱抵抗素子から熱エネルギーを発生させることにより、インク流路内のインクが加熱されて膜沸騰により発泡する。このときの発泡エネルギーによって吐出口からインク滴が吐出される。
第1実施形態のインクジェット記録装置100は、記録ヘッド1が主走査方向に走査を行うシリアルスキャン方式の記録装置である。インクジェット記録装置100は、キャリッジが移動することにより記録ヘッド1が移動することが可能である。インクジェット記録装置100は、記録ヘッド1を主走査方向6aに移動させつつ、記録媒体における記録領域に向かってインクを吐出させる記録動作と、その記録幅に対応する距離だけ記録媒体を副走査方向6cに搬送する搬送動作とを行う。記録動作と、搬送動作とを交互に繰り返すことによって、記録媒体上に順次画像を記録する。
なお、本実施形態の記録ヘッド1は発熱抵抗素子により膜沸騰を発生させて発泡させインク滴を吐出する方式としたが、本発明はこれに限定されない。圧電素子を変形させ、これによって記録ヘッド内部の液体を吐出する形式の記録ヘッドが記録装置に適用されても良く、また、他の形式の記録ヘッドが本発明の記録装置に適用されても良い。また、インクタンクは、記録ヘッドに搭載されているタイプでも、記録装置本体に内蔵されているタイプのものであってもどちらでもかまわない。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置100の、インクミスト8の回収のための構成について説明する。
インクジェット記録装置100は、ガスを吹き出すことでインクミスト8を記録媒体4に向かう方向へ運ぶ吹き出し機構2を有している。本実施形態では、吹き出し機構2における吹き出し口3から吹き出されるガスとして、空気が吹き出されているが、本発明はこれに限定されない。吹き出し口3から吹き出されるガスは、空気以外の気体であってもよい。吹き出し機構2の吹き出し口3が、記録媒体4に対向するように配置されている。また、記録ヘッド1による走査の際に、吹き出し機構2も同様に走査を行うことが可能に構成されている。従って、記録ヘッド1の走査によって記録ヘッド1が記録媒体に対して相対的に移動する際に、吹き出し機構2も記録媒体4に対して相対運動を行う構成となっている。本実施形態では、記録ヘッド1及び吹き出し機構2が、主走査方向に沿って移動するように構成されている。
プラテン36には、記録媒体4の通過する位置の全体に亘って、電極5が配置されている。本実施形態では、往復移動を行う記録ヘッド1からのインクの吐出に伴って生じるインクミストを回収するために、記録ヘッド1の往復移動する範囲の全体に亘って電極5が配置されている。つまり、本実施形態では、記録ヘッド1の移動する範囲に存在するインクミストをくまなく吸着できるように、記録ヘッド1の往復移動する範囲の全体に亘って電極5が配置されている。
図2(a)に、本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録装置100における記録ヘッド1、吹き出し機構2及び電極5の斜視図を示す。また、図2(b)に、記録媒体4に対して垂直な方向から記録ヘッド1、吹き出し機構2及び電極5を見た平面図である。また、図2(c)に、 記録ヘッド1、吹き出し機構2及び電極5についての断面図を示す。
本実施形態では、記録の行われる際に、記録ヘッド1及び吹き出し機構2が、主走査方向に沿って移動する。このとき、記録ヘッド1及び吹き出し機構2が記録媒体4に対して相対運動を行うため、記録ヘッド1と記録媒体4との間で、記録ヘッド1及び吹き出し機構2による走査方向6aに沿って気流が生じる。
気流による記録ヘッド走査方向6aに沿う速度は、記録ヘッド1及び吹き出し機構2から遠ざかるにつれて小さくなる。そのため、吐出口20周辺に位置するインクミスト8は、比較的速度の大きい気流によって流されるため、吐出口20周辺の位置から吹き出し口3へと移動する。記録ヘッド1の吐出口周辺から吹き出し口3の周辺に流されたインクミストは、記録ヘッド1の移動方向の後方に位置する吹き出し口3からの吹き出しによって記録媒体4に近づく方向に流される。
本実施形態では、図2(c)に示されるように、記録媒体4に対する記録ヘッド1の移動方向の後方に位置する吹き出し口3からのガスの吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の表面付近まで輸送している。記録ヘッド1が移動することにより、吐出口20からのインクの吐出に伴って生じるインクミスト8は、記録ヘッド1の移動方向の後方へ流れる。そのため、インクミスト8は、吐出口20の位置よりも移動方向後方の位置に多く存在する。本実施形態では、記録ヘッド1の移動方向の後方に位置する吹き出し口3からのガスの吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の表面に向けて輸送している。そのため、多くのインクミスト8が存在する位置に向けて吹き出し口3からの吹き出しを行っているので、多くのインクミスト8を記録媒体4の表面に輸送することができ、インクミスト8の回収を効率的に行うことができる。
なお、本実施形態では、記録ヘッド1よりも、記録ヘッド1の移動方向の後方に位置する吹き出し口3からの吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の表面に輸送することとしたが、本発明はこれに限定されない。インクミスト8を記録媒体4の表面に向けて輸送することができるのであれば、吹き出し口3は、他の位置に配置されていてもよい。例えば、記録ヘッド1よりも、記録ヘッド1の移動方向の前方に位置する吹き出し口3からのガスを吹き出すことによって、インクミスト8を記録媒体4の表面に輸送することとしてもよい。
本実施形態では、図2(a)〜(c)に示されるように、2つの吹き出し機構2がインクジェット記録装置100に配置されている。2つの吹き出し機構2は、記録ヘッド1よりも、記録ヘッド1による移動方向の前方及び後方のそれぞれに配置され、記録ヘッド1を挟み込むように配置されている。そのため、記録ヘッド1による往復移動のうち、往方向への移動及び復方向への移動の両方において、記録ヘッド1よりも記録ヘッド1による移動方向の後方で吹き出し口3からガスを吹き出すことができる。これにより、記録ヘッド1による往復移動の往方向への移動及び復方向への移動の両方において、効率的にインクミスト8の回収を行うことができる。
なお、本実施形態では、記録ヘッド1よりも記録媒体4の搬送方向上流側及び搬送方向下流側のそれぞれに吹き出し機構2が配置されることとしたが、本発明はこれに限定されない。インクジェット記録装置100が、記録ヘッド1による往復移動のうち、片方向でのみ記録を行う片方向記録形式のインクジェット記録装置であれば、記録を行う際に、記録ヘッド1の後方に吹き出し口3が位置するように配置されていればよい。記録の際に、吹き出し口3が、記録ヘッド1の移動する方向の後方に配置され、記録ヘッド1の後方でインクミスト8を記録媒体4の方へ輸送可能であればよい。
また、電極5は、プラテン36上に配置されている。電極5は、記録媒体4がプラテン36上に配置された際に、記録媒体4の下面に位置するように配置されている。
次に、本実施形態における好適な吹き出し条件について説明する。インクミスト8の回収が行われる際には、まず、吹き出し機構2における吹き出し口3からガスが吹き出される。吹き出し口3からガスが吹き出されるのに伴い、記録ヘッド1と記録媒体4との間に存在するインクミスト8がガスによって記録媒体4の表面の方へ運ばれる。また、吹き出し口3からガスが吹き出されると共に、電極5に電圧が印加される。電極5に電圧が印加されると、電極5の上面に配置された記録媒体4の表面の電位を高くすることができる。これにより、負の電荷を有するインクミスト8が、記録媒体4の表面に吸着される。
このように、吹き出し口3からのガスの吹き出しによって記録ヘッド1と記録媒体4との間に存在するインクミスト8が記録媒体に向かう方向へ運ばれ、電極5への電圧の印加によって記録媒体4上に吸着される。従って、インクミスト8を回収するために、インクミスト8を吸引する構成が必要とされず、インクミスト8の回収のための構成を簡易にすることができる。また、吹き出し口3からのガスの吹き出しによってインクミスト8が流されるので、インクミスト8を吸着させるのに、電極5へ印加される電圧を小さくすることができる。比較的小さい電圧によってインクミスト8を回収することができ、効率的にインクミスト8の回収を行うことができる。
また、吹き出し口3からの吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の方向へ押しながら電極5への電圧の印加によって記録媒体4にインクミスト8を吸着させるので、急速にインクミスト8の回収を行うことができる。従って、インクミスト8の回収にかかる時間を短縮させることができる。
また、電極5に印加する電圧を小さくすることができるので、記録の行われる際に、電極5による静電気力によって記録のために吐出口20から吐出されたインクが影響を受けることを抑えることができる。従って、記録ヘッド1によるインク滴の着弾精度が低下することを抑えることができ、記録画像の品質を高く維持することができる。
本実施形態では、吹き出し口3からのガス7の吹き出しは、ガス7が記録媒体4に確実に到達するように、記録媒体4に対して略垂直に吹き出されるように行われる。本実施形態では、記録ヘッド1の走査速度が0.6m/s、記録ヘッド1と記録媒体4の距離が1mm、吹き出し口3の幅が500μm、ガス7の吹き出し速度が2.5m/sとなっている。
このようにインクミスト8が回収されるので、インクジェット記録装置100に浮遊するインクミスト8を回収することができ、インクジェット記録装置100の内部を清浄に保つことができる。従って、インクミスト8がインクジェット記録装置100に付着し続けることでインクミスト8が堆積し、これが記録媒体に付着することにより記録媒体を汚してしまうことを抑えることができる。これにより、記録画像の品質が低下することを抑えることができる。
本実施形態では、インクミスト8の回収は、記録ヘッド1からインクが吐出されて記録の行われている間に行われている。そのため、インクミスト8を吸着させる記録媒体4は、記録の行われている状態の記録媒体である。本実施形態におけるインクミストの回収機構によって回収の行われるインクミスト8は、比較的粒径の小さいインクミストである。本実施形態では、記録媒体4にインクミスト8を吸着させる際に電極5に印加される電圧が比較的小さいので、電極5に電圧が印加された際に、記録媒体に吸着されるインクミスト8の粒径が比較的小さい。そのため、記録の行われている記録媒体4にインクミスト8を吸着させても記録画像への影響は小さい。このように、インクミスト8の回収の行われる際に、電極5に印加される電圧の大きさを比較的小さく設定することにより、記録画像に影響を与えずにインクミスト8の回収を行うことができる。
なお、本実施形態では、インクミスト8の回収を、記録動作と並行して行うこととしているが、本発明はこれに限定されない。インクミスト8の回収は、記録動作とは別のタイミングで行われてもよい。また、インクミスト8を吸着させるための記録媒体を、記録の行われる記録媒体でなく、他の記録媒体にインクミスト8を吸着させてもよい。また、そのような場合に、インクミストによる記録媒体への影響を考慮する必要がないのであれば、電極5へ印加する電圧を大きく設定することにより、粒径の比較的大きなインクミストを吸着できるように、インクジェット記録装置が構成されてもよい。
次に、本実施形態における電極5の極性について説明する。インクの種類により、インクミスト8が有する電荷の極性は異なるが、多くの場合、インクミスト8は負の電荷を有することが知られている。本実施形態では、電極5から生じる静電気力により、記録媒体4の表面にインクミスト8を吸着させるために、電極5の極性を正としている。
次に、電極5に印加する電圧の大きさについて説明する。本発明者は、シミュレーションにより、電極5への印加電圧と記録媒体4へのインクミスト8の付着率との関係について導き出した。図3(a)に、電極5への印加電圧が0〜80Vの範囲における、電極5への印加電圧と記録媒体4へのインクミストの付着率との関係を示す。図3(b)に電極5への印加電圧が0〜20Vの範囲における、電極5への印加電圧と記録媒体4へのインクミスト8の付着率との関係を示す。記録媒体4へのインクミスト8の付着率は、記録ヘッド1及び吹き出し機構2と記録媒体4との間に存在するインクミストのうち、電極5へ電圧を印加した際に記録媒体4に吸着させることのできるインクミストの割合のことをいうものとする。
図3(b)には、インクミストの付着率の分布と共に、印加電圧が4ボルトから20ボルトの範囲における1次の回帰曲線について示されている。図3(b)に示されるグラフの、0〜4ボルトの電圧におけるインクミスト付着率の分布の傾きと、4ボルト以上の電圧におけるインクミスト付着率の分布の傾きとを比較すると、4ボルト以上の電圧におけるインクミスト付着率の方が、傾きが大きい。つまり、電極5に印加する電圧の大きさを大きくしたときに、それによるインクミストの付着率の増加する程度が、0〜4ボルトの電圧のときよりも、4ボルト以上の電圧のときの方が大きい。
このように、回帰分析の結果によれば、印加電圧が4ボルト以上で記録媒体4への付着率が大きく変化していることが分かる。そのため4ボルト以上の範囲で、電圧を大きくした際の電圧の変化が、インクミスト8の付着率の向上に寄与する割合が比較的大きい。インクミスト8は粒径が小さいため、記録媒体4を搬送する際に生じる気流の影響を強く受け、記録媒体4の搬送方向9に移動する。これに対して、インクミスト8が有する電荷は非常に小さいため、印加電圧が4ボルト未満では、インクミスト8が受ける静電気力は、僅かである。よって、気流の影響により大部分のインクミスト8は、静電気力が作用する領域を離脱してしまう。したがって、電極5への印加電圧は、4ボルト以上が好ましい。
また、図3(a)に示される破線状の直線は、印加電圧が20ボルトから30ボルトにおける、インクミスト8の付着率についての1次の回帰曲線の結果である。この回帰分析の結果によれば、印加電圧が20ボルト以上の領域で、グラフの傾きが大きくなっている。つまり、電極5に印加する電圧の大きさを大きくしたときに、それによるインクミスト8の付着率の増加する程度が大きくなっている。従って、印加電圧が20ボルト以上の領域で、記録媒体4への付着率が大きく変化していることが分かる。電極5へ印加する電圧を大きくすることで、インクミスト8を記録媒体4へと引きつける力は大きくなる。これに伴い、記録媒体4を搬送する際に生じる気流によって流される方向に力を受けつつも、その力に抗して、静電気力によりインクミスト8を記録媒体4へと付着させることが可能となる。図3(a)から、電極5へ印加する電圧が20ボルト以上で、気流から受ける力に抗して、静電気力により記録媒体4に付着されるインクミスト8の量が比較的大きく増加する。従って、電極5への印加電圧は、20ボルト以上が好ましい。
また、図3(a)に示されるように、印加電圧が40ボルト以上で記録媒体4への付着率が100%となっている。インクの種類によって、インクミスト8が有する電荷量は多少変化するが、印加電圧を40ボルト以上とすることで、ほぼ100%のインクミスト8を記録媒体に吸着させることができる。従って、電極5への印加電圧は、40ボルト以上が好ましい。
このように、ガス7の吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4近傍へ輸送し、輸送されたインクミスト8を電極5を用いて記録媒体に吸着させることにより、電極5に印加する電圧が低くても記録媒体4にインクミスト8を付着させることができる。従って、インクミスト8を記録媒体4に吸着させる際に、インクミスト8が吹き出しによって記録媒体4の付近まで輸送されるので、インクミストを電極への電圧の印加のみでインクを吸着させるよりも電極5に印加する電圧を少なく抑えることができる。すなわち、記録媒体4の表面電位を過度に高くせずに、インクミストの回収を行うことができる。そのため、インクミスト8の回収の際の電力の使用量を少なく抑えることができ、効率的にインクミスト8を回収することができるので、インクジェット記録装置100におけるインクミスト8の回収にかかるコストを少なく抑えることができる。また、インク滴の着弾精度が低下することを抑えることができ、記録画像の品質を高く維持することができる。また、インクジェット記録装置100における簡易な構成によってインクミストの回収を行うことができる。従って、インクジェット記録装置100を小型化できると共に、インクジェット記録装置100の製造コストを少なく抑えることができる。
なお、本実施形態では、移動する記録ヘッド1からのインクミストについて対応するために、記録ヘッド1の移動する領域の全体に亘って電極5が配置されているが、本発明はこれに限定されない。記録ヘッド1の移動する範囲に、電極5が、部分的に配置されていてもよい。また、電極5が、記録ヘッド1の移動する範囲に複数配置され、それぞれの電極5の間に隙間が形成される構成であってもよい。また、インクミストを効率的に回収するために、記録ヘッド1の移動に伴って、電極5も記録ヘッド1の移動と共に移動する構成であってもよい。このようにインクジェット記録装置が構成されることにより、記録ヘッド1の周囲でインクミストを回収することができ、より効率的にインクミストの回収を行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第1実施形態では、記録ヘッド1が主走査方向に沿って移動しながら記録を行うシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置に本発明が適用される形態について説明した。これに対し、第2実施形態では、記録媒体の幅方向の全域に亘って延在する記録ヘッドを用いるフルライン方式のインクジェット記録装置に本発明が適用されている。
第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、記録ヘッド1と吹き出し機構2は、記録媒体4に対向するように配置されている。本実施形態では、記録ヘッド1による走査は行われない。記録媒体4が搬送方向に沿って搬送されることにより、記録媒体4が記録ヘッド1及び吹き出し機構2に対して相対的に移動する構成となっている。
記録ヘッド1には、記録媒体の幅方向の全体に亘って記録可能なように、記録媒体の幅方向の全体に亘って延びた吐出口列が配置されている。吐出口列は、複数の吐出口20が集まって形成された吐出口群50が複数並べられて形成されている。本実施形態では、複数の吐出口群50が千鳥状に並べられて、吐出口列が形成されている。記録媒体4が搬送されながら、記録ヘッド1からインクが吐出されることによって記録が行われる。第2実施形態では、記録ヘッド1が走査を行わず、記録ヘッド1及び吹き出し機構2に対して記録媒体4が相対的に移動しながら、記録媒体4にインクが吐出されて記録が行われる。
図4(a)は、本発明の第2実施形態のインクジェット記録装置における記録ヘッド1、吹き出し機構2ならびに電極5を示した斜視図である。図4(b)は、図4(a)のインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺を、記録媒体4に対して垂直な方向から見た平面図である。また、図4(c)は、図4(a)のインクジェット記録装置における記録ヘッド1の吐出口20及び吹き出し機構2における吹き出し口3周辺についての断面図である。
記録媒体4が記録ヘッド1ならびに吹き出し機構2に対して相対的に移動するため、記録ヘッド1と記録媒体4の間において、記録媒体4の搬送方向9に沿って気流が生じる。吐出口からのインク滴の吐出に伴い発生するインクミスト8は、気流によって搬送方向に沿って、吹き出し口3の方へ運ばれる。このように、気流によってインクミスト8が記録ヘッド1の吐出口の位置から吹き出し機構2の方向へと移動する。
本実施形態では、図4(c)に示されるように、記録媒体4の搬送方向9の上流側から記録ヘッド1、吹き出し機構2が順に配置されている。また、プラテン36上における記録媒体4の下方には、複数の帯状の電極5から構成される電極5群が配置されている。
本実施形態では、図4(c)に示されるように、吹き出し機構2の吹き出し口3が、記録ヘッド1よりも、記録媒体4の搬送方向の下流側に配置されている。すなわち、記録媒体4に対する記録ヘッド1の相対的な移動方向の後方に位置する吹き出し口3からのガスの吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の表面付近まで輸送している。記録媒体4が搬送されることにより、吐出口20からのインクの吐出に伴って生じるインクミスト8は、気流によって流される。このとき、インクミスト8は、記録媒体4の搬送方向下流側に向かって流れる。つまり、インクミスト8は、記録媒体4に対する記録ヘッド1の相対的な移動方向の後方へ流れる。そのため、インクミスト8は、吐出口20の位置よりも記録媒体4の搬送方向下流側の位置に多く存在する。本実施形態では、記録媒体4の搬送方向の下流側に位置する吹き出し口3からのガスの吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の表面に向けて輸送している。そのため、多くのインクミスト8が存在する位置に向けて吹き出し口3からの吹き出しを行っているので、多くのインクミスト8を記録媒体4の表面に輸送することができ、インクミスト8の回収を効率的に行うことができる。
なお、本実施形態では、記録ヘッド1よりも、記録媒体4の搬送方向の下流側に位置する吹き出し口3からの吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の表面に輸送することとしたが、本発明はこれに限定されない。インクミスト8を記録媒体4の表面に向けて輸送することができるのであれば、吹き出し口3は、他の位置に配置されていてもよい。例えば、記録ヘッド1よりも、記録媒体4の搬送方向上流側に位置する吹き出し口3からのガスを吹き出すことによって、インクミスト8を記録媒体4の表面に輸送することとしてもよい。
第2実施形態では、図4に示されるように、帯状の電極5が複数配置されているので、電極5同士の間に隙間が形成されている。第2実施形態では、記録の行われる際に、記録ヘッド1が走査を行わず、記録ヘッド1が移動しない構成なので、インクジェット記録装置内でインクミストの生じる位置が限定される。記録の行われる際に、帯状の電極5が複数配置された形態であっても十分にインクミストの回収を行うことができることが予めわかっているのであれば、図4に示されるように、帯状の電極5が複数配置される形態であってもよい。このように電極5が配置されることで、電極5の配置される面積が少なくなるように構成される。従って、インクミストの回収が行われる際に、電極5に印加する電力を少なく抑えることができる。インクミストの回収の際の消費電力が少なく抑えられるので、インクジェット記録装置の運転コストを抑えることができる。
本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、吹き出し機構2から記録媒体4に向けてガス7が吹き出される。吹き出し機構2における吹き出し口3から吹き出されたガスが記録媒体4に到達するような強さによってガスが吹き出される。また、電極5の極性が、正となるように電極5に電圧が印加される。これにより、本実施形態では、ガス7の吹き出しによってインクミスト8を記録媒体4の近傍へ輸送すると共に、輸送されたインクミスト8を電極5への電圧の印加によって記録媒体4上に吸着することができる。
このようにインクミスト8の回収機構が構成されるので、ガスの吹き出しによって輸送されたインクミスト8の回収のためにインクミスト8を吸引する必要がなく、インクミスト8の回収のための構成を簡易にすることができる。また、ガスの吹き出しによってインクミストが流されるので、電極5に印加する比較的低い電圧で記録媒体4にインクミスト8を吸着させることができる。
吹き出しによってインクミストを電極の方に流しながらインクミストを電極に吸着させるので、インクミストを吸引する必要がなく、少ない電力の印加によって効率的にインクミストを回収することができる。また、電極への電圧の印加のみによってインクミストを回収するわけではないので、電極への電圧の印加を少なくすることができる。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第2実施形態と同様に構成される部分については、図中に同一の符号を付して省略し、異なる部分について説明する。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、記録媒体4の搬送方向に沿って、記録ヘッド1よりも上流側の領域についても電極5が配置されている。第1実施形態及び第2実施形態では、インクミスト8が発生し難い領域にも電極5が配置され、それらに対しても電圧が印加されている。しかしながら、通常、記録ヘッド1よりも上流側の位置では、インクミストは発生し難い。そのため、インクミストの発生し難い位置についても電極5に電圧が印加されて、電力が無駄に用いられている可能性がある。そのため、電極5に対して電力を必要以上に供給してしまい、インクミスト8の回収についての効率が低下している可能性がある。
これに対し、第3実施形態では、電極5を配置する領域を記録ヘッド1の直下の位置及び記録ヘッド1よりも下流側の位置のみに限定している。すなわち、電極5が、プラテン36における、記録ヘッド1に対応する位置及び記録ヘッド1に対応する位置よりも記録媒体4の搬送方向の下流側の位置に配置されている。これにより、電極5に供給される電力の量を減少させている。少ない電力でインクミスト8を効率的に回収することができる。
図5(a)に、第3実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の斜視図を示す。図5(b)に、第3実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の平面図を示す。また、図5(c)に、第3実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1の吐出口20及び吹き出し機構2における吹き出し口3周辺についての断面図を示す。
インクが記録ヘッド1から吐出されると、前述したように、インクミスト8の大部分は、記録媒体4の搬送により発生する気流の影響を受け、インクを吐出する吐出口20の位置から吹き出し機構2の方向へと移動する。ここで、吹き出し機構2の吹き出し口3からの空気の吹き出しが行われることにより、吹き出し口3の方へ流されたインクミスト8が吹き出しによって記録媒体4の方へ流される。
インクミスト8の一部には、吐出口の位置よりも記録媒体4の搬送方向9の上流側へと移動するものも存在する。そのようなインクミストは、記録媒体4の搬送に伴う気流と相殺されて吐出口20に対応する位置に浮遊している可能性がある。そのようなインクミストについては、記録ヘッド1に対応する位置に配置されている電極5への電圧の印加によって回収することができる。
以上のように、本実施形態では、電極5の配置位置を記録ヘッド1の直下の位置及び記録ヘッド1よりも記録媒体4の搬送方向の下流側の位置としている。これにより、消費電力が抑えられ、効率的にインクミスト8の回収を行うことができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第3実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第3実施形態では、記録ヘッド1の直下の位置及び記録ヘッド1よりも記録媒体の搬送方向の下流側の位置に、電極5が配置されている。しかしながら、記録ヘッド1における吐出口20の直下の位置に電極5を配置すると、吐出口20から記録のために吐出されたインク滴が、電極5への電圧の印加によって影響を受ける。吐出口20から記録のために吐出された主滴が、電極5に電力を印加することにより生じさせた静電気力を受けることにより、記録のためのインク滴の着弾位置がずれてしまう可能性がある。これによって記録画像の品質が低下してしまう可能性がある。
そのため、第4実施形態では、記録ヘッド1における直下の位置に電極5を配置していない。記録ヘッド1よりも記録媒体の搬送方向の下流側の位置にのみ電極5を配置している。第4実施形態では、吹き出し機構2における記録媒体の搬送方向の上流側端部の位置から、搬送方向に沿って下流側に延びるように、電極5が配置されている。
なお、本実施形態では、記録ヘッド1の直下の位置に電極5を配置しない形態としたが、吐出口20から吐出されるインク滴の着弾位置の精度について考慮すれば、吐出口20の直下の位置に電極5が配置されていなければよい。そのため、電極5が、吐出口20の形成されている位置以外で、記録ヘッド1の直下の位置に配置されていてもよい。すなわち、電極5が、プラテン36における、吐出口20に対応する位置よりも搬送方向の下流側の位置に配置されていればよい。
図6(a)に、第4実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の斜視図を示す。図6(b)に、第4実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の平面図を示す。また、図6(c)に、第4実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1の吐出口20及び吹き出し機構2における吹き出し口3周辺についての断面図を示す。
このように、吐出口20よりも搬送方向下流側の位置にのみ電極5が配置されるので、電極5に電力を印加したとしても、吐出口20から吐出された記録のためのインク滴が電極5に引き寄せられることを抑えることができる。従って、記録のために記録ヘッド1の吐出口20から吐出されたインク滴の着弾位置がずれることを抑えることができる。これにより、記録画像の品質が高く維持される。また、電極5の面積がさらに小さく抑えられるので、電極5に印加する電力を少なく抑えることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第4実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第4実施形態では、記録ヘッド1よりも搬送方向下流側の位置にのみ電極5が配置されている。第4実施形態では特に、吹き出し機構2における記録媒体の搬送方向の上流側端部の位置から、搬送方向に沿って下流側に延びるように、電極5が配置されている。これに対し、第5実施形態では、吹き出し機構2における吹き出し口3の直下の位置から、搬送方向に沿って下流側に延びるように、電極5が配置されている。つまり、プラテン36における吹き出し口3に対応する位置及び吹き出し口3に対応する位置よりも記録媒体の搬送方向の下流側の位置に、電極5が配置されている。
図7(a)に、第5実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の斜視図を示す。図7(b)に、第5実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の平面図を示す。また、図7(c)に、第5実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1の吐出口20及び吹き出し機構2における吹き出し口3周辺についての断面図を示す。
電極5が、このように吹き出し口3に対応する位置及びその位置よりも搬送方向下流側の位置に配置されることにより、記録ヘッド1の吐出口から記録のために吐出されるインク滴が電極5に引き寄せられることをさらに確実に抑えることができる。従って、記録のために記録ヘッド1の吐出口から吐出されたインク滴の着弾位置がずれることをより確実に抑えることができる。これにより、記録画像の品質がより高く維持される。また、電極5の面積がさらに小さく抑えられるので、電極5に印加する電力を少なく抑えることができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第5実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第5実施形態では、吹き出し機構2における吹き出し口3の直下の位置から、搬送方向に沿って下流側に延びるように、電極5が配置されている。これに対し、第6実施形態では、吹き出し機構2における搬送方向下流側の端部の位置から、搬送方向に沿って下流側に延びるように、電極5が配置されている。吹き出し機構2における記録媒体に対向した部分よりも記録媒体の搬送方向下流側の位置に、電極5が配置されている。
図8(a)に、第6実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の斜視図を示す。図8(b)に、第6実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の平面図を示す。また、図8(c)に、第6実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1の吐出口20及び吹き出し機構2における吹き出し口3の周辺についての断面図を示す。
第6実施形態では、電極5が、このように、吹き出し機構2における記録媒体4に対向した部分よりも記録媒体4の搬送方向下流側の位置に配置されている。これにより、記録ヘッド1の吐出口20から記録のために吐出されるインク滴が電極5に引き寄せられることをさらに確実に抑えることができる。従って、記録のために記録ヘッド1の吐出口から吐出されたインク滴の着弾位置がずれることをより確実に抑えることができる。そのため、記録画像の品質がより高く維持される。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第6実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態ないし第6実施形態では、一つの記録ヘッド1が配置され、その記録ヘッド1からのインク滴の吐出に伴って生じるインクミストを回収するための構成について説明した。これに対し、第7実施形態では、記録ヘッド1が複数支持されて複数の記録ヘッド1が配置されている。また、複数の記録ヘッド1のそれぞれで発生するインクミスト8について流すために、それぞれの記録ヘッド1に対応して、吹き出し機構2が複数配置されている。複数の記録ヘッド1のそれぞれのインク吐出に伴って生じるインクミスト8を回収するために、それぞれの記録ヘッド1に対応して電極5が複数配置されている。
図9(a)に、第7実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の斜視図を示す。図9(b)に、第7実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の平面図を示す。
複数の記録ヘッド1に対して、吹き出し機構2及び電極5がそれぞれに対応して配置されることにより、それぞれの記録ヘッド1によるインク滴の吐出に伴って生じるインクミスト8を効率的に回収することができる。従って、消費電力を少なく抑えることができるので、インクジェット記録装置の運転コストを少なく抑えることができる。また、インクミスト8を吸引するための構成を設ける必要がないので、インクジェット記録装置を小型化することができると共に、インクジェット記録装置の製造コストを少なく抑えることができる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第7実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第2実施形態ないし第7実施形態では、記録ヘッド1における吐出口列の配列された方向に沿って、電極5が記録ヘッド1及び吹き出し機構2よりも長くなるように配置されている。しかしながら、記録媒体の搬送に伴って生じる気流は、搬送方向9に沿って生じるので、記録ヘッド1及び吹き出し機構2の、吐出口列の配列された方向に沿った外側の領域に存在するインクミストの量は比較的少ない。記録ヘッド1及び吹き出し機構2よりも吐出口列の配列された方向に沿った外側の領域に位置する電極5に電力を印加したとしても、その位置でのインクミストの回収量は少ない。従って、記録ヘッド1及び吹き出し機構2よりも吐出口列の配列された方向に沿った外側の領域では、電極5によるインクミストの回収の効率が比較的低い。
そのため、第8実施形態では、電極5における吐出口列の配列された方向に沿った長さと記録ヘッド1の吐出口列の配列された方向に沿った長さがほぼ等しい構成となっている。このように、電極5における吐出口列の配列方向に沿った長さが、記録ヘッド1における配列方向に沿った長さ以下であり、電極5が、プラテン36における、記録ヘッド1に対応する領域の内側に配置されてもよい。
図10(a)に、第8実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の斜視図を示す。図10(b)に、第8実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の平面図を示す。
このように、第8実施形態では、電極5における吐出口列の配列方向に沿った長さが、記録ヘッド1における配列方向に沿った長さ以下であり、電極5が、プラテン36における、記録ヘッド1に対応する領域の内側に配置されている。そのため、インクミスト8の多く存在する位置にのみ電極5に電力を印加することにより、電力を印加する電極5の面積が少なく抑えられる。従って、電極5に印加する電力を少なく抑えることができる。また、インクミスト8が多く存在する位置では、電極5によってインクミスト8の回収を行うことができる。従って、効率的にインクミスト8の回収を行うことができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第8実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第8実施形態では、電極5における吐出口列の配列された方向に沿った長さと記録ヘッド1及び吹き出し機構2の吐出口列の配列された方向に沿った長さとがほぼ等しく構成されている。しかしながら、第8実施形態の構成では、電極5における吐出口列の配列された方向に沿った長さが、記録媒体における吐出口列の配列された方向に沿った長さよりも長く、電極5が記録媒体よりも吐出口列の配列された方向の外側に突出している。電極5が、吐出口列の配列された方向に沿って、記録媒体よりも外側に突出しているので、電極5に電力を印加した際に、電極5における記録媒体よりも外側に突出した部分にインクミスト8が付着する。
上記第8実施形態での説明で述べたように、記録ヘッド1及び吹き出し機構2よりも吐出口列の配列された方向の外側の領域では、存在するインクミスト8の量が比較的少ない。しかしながら、少ない量ではあっても、記録ヘッド1及び吹き出し機構2よりも吐出口列の配列された方向の外側の領域にもインクミスト8が存在する場合がある。記録ヘッド1及び吹き出し機構2よりも吐出口列の配列された方向の外側の領域に存在するインクミスト8は、記録媒体4によって覆われていない領域の電極5に付着し易い。インクジェット記録装置が長時間に亘って使用され続けると、電極5における記録媒体4よりも吐出口列の配列された方向の外側に突出した部分に、インクミスト8が堆積する可能性がある。電極5における記録媒体よりも吐出口列の配列された方向の外側に突出した部分で堆積したインクミスト8が記録媒体と接触すると、堆積したインクミスト8が記録媒体4に付着し、これによって記録画像の品質を低下させてしまう可能性がある。
これに対し、本実施形態では、電極5における吐出口列の配列された方向に沿った長さと記録媒体の吐出口列の配列された方向に沿った長さがほぼ等しい構成となっている。このように、電極5における吐出口列の配列方向に沿った長さが、記録媒体の配列方向に沿った長さ以下であり、記録媒体がプラテン36に配置された際に、電極5が、記録媒体によって覆われるように配置されていてもよい。
図11(a)に、第9実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の斜視図を示す。図11(b)に、第9実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1及び吹き出し機構2の周辺の平面図を示す。
このように、本実施形態では、電極5における吐出口列の配列された配列方向に沿った長さが、記録媒体4の吐出口配列方向に沿った長さ以下であり、記録媒体4がプラテン36に配置された際に、電極5が、記録媒体4によって覆われている。従って、電極5における記録媒体4よりも吐出口列の配列された方向の外側に突出した部分が存在しない。そのため、記録媒体4よりも吐出口列の配列された方向の外側で、電極5にインクミスト8が付着して堆積することを抑えることができる。これにより、堆積したインクミスト8が記録媒体に付着することを抑えることができ、堆積したインクミスト8の付着により記録画像の品質の低下を抑えることができる。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第9実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態ないし第9実施形態では、吹き出し機構2における吹き出し口3から、記録媒体に向けて、記録媒体の面にほぼ直交する方向に、ガスが吹き出されている。これに対し、第10実施形態では、吹き出し機構2における吹き出し口3が記録媒体の搬送方向の下流側に向かって傾いた状態で、ガスが吹き出されている。
図12に、第10実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッド1の吐出口20及び吹き出し機構2における吹き出し口3周辺についての断面図を示す。
記録媒体4が搬送されることにより、記録媒体4と、記録ヘッド1及び吹き出し機構2との間の領域には、搬送方向に沿って気流が生じている。本実施形態では、吹き出し口3が記録媒体4の搬送方向の下流側に向かって傾いた状態でガスが吹き出されるので、吹き出し口3から吹き出されたガスが、記録媒体4と記録ヘッド1及び吹き出し機構2との間の領域を流れる気流に引きずられる。吹き出し口3から吹き出されたガスが、記録媒体4と記録ヘッド1及び吹き出し機構2との間の領域を流れる気流に引きずられるので、吹き出しの際のガスの吹き出し速度が小さくても、ガスを記録媒体4まで到達させることができる。
上記第1実施形態ないし第9実施形態のように、記録媒体4に対して直交する方向に吹き出し機構2の吹き出し口3からガスを吹き出した場合には、記録媒体4の搬送方向に沿って流れる気流に抗してガスが記録媒体4に向けて吹き出される。この場合、記録媒体4の搬送方向に沿って流れる気流に抗してガスが吹き出されるので、ガスの吹き出しへの抵抗が大きく、ガスを記録媒体4に到達させるには比較的大きな吹き出しの速度が必要になる可能性がある。これに対し、本実施形態では、吹き出し口3が記録媒体4の搬送方向下流側に向かって傾いた状態でガスが吹き出されるので、気流によって押し出されながらガスを吹き出すことができる。従って、抵抗の少ない状態で、ガスが記録媒体4に向けて吹き出される。これにより、小さなガスの吹き出し速度によって、記録媒体4と記録ヘッド1及び吹き出し機構2との間の領域に存在するインクミスト8を記録媒体4の表面まで輸送して記録媒体4に吸着させることができる。従って、インクミスト8の回収をより効率的に行うことができる。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第10実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
前述したように、多くの場合、インクミスト8は、負の電荷を有することが知られている。従って、上記第1実施形態ないし第10実施形態においては、電極5は、負の電荷を有するインクミスト8を吸着させるために、正の極性を有している。
しかしながら、インクの種類によっては、インクミスト8が正の電荷を有する場合がある。そのため、第11実施形態では、正の電荷を有するインクミスト8を吸着できるように、電極5が負の極性を有するように構成されている。このように、インクミスト8が正の電荷を有するようなインクが記録に用いられている場合には、電極5は、負の極性を有するように構成されてもよい。
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第11実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態ないし第10実施形態では、インクミスト8が負の電荷を有しているので、電極5が正の極性を有している構成について説明した。また、上記第11実施形態では、インクミスト8が正の電荷を有しているので、電極5が負の極性を有している構成について説明した。
しかしながら、インクの種類によっては、正と負それぞれの電荷を有するインクミスト8が、記録ヘッド1及び吹き出し機構2と記録媒体との間の領域に混在する場合がある。また、記録の際に用いられるインクミスト8の有する電荷について不明な場合もある。このように、正と負それぞれの電荷を有するインクミスト8が混在している場合やインクミスト8の電荷が不明な場合に、いずれの電荷を有するインクミスト8についても吸着できることが望ましい。そのため、第12実施形態では、正の極性を有する電極5aと負の極性を有する電極5bとが配置されている。本実施形態では、正の極性を有する電極5aと負の極性を有する電極5bとが、記録媒体4の搬送方向に沿って交互に配置されている。
図13(a)に、第12実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図を示す。図13(b)に、第12実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図を示す。
このように、本実施形態では、正の極性を有する電極5aと負の極性を有する電極5bとの両方が配置されているので、インクミスト8の有する電荷の正負にかかわらず、インクミスト8を記録媒体4に吸着させて回収することができる。従って、より確実にインクミスト8の回収を行うことができる。
なお、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わずに用いられる。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または記録媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録装置」とは、プリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置などのプリント機能を有する装置、ならびにインクジェット技術を用いて物品の製造を行なう製造装置を含む。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
1 記録ヘッド
2 吹き出し機構
3 吹き出し口
4 記録媒体
5 電極
8 インクミスト
36 プラテン
100 インクジェット記録装置

Claims (19)

  1. 記録媒体と相対移動しながら当該記録媒体に向けて液体を吐出する吐出口を備える液体吐出ヘッドと、
    記録媒体に向けてガスを吹き出す吹き出し口を備える吹き出し機構と、
    記録媒体を支持するプラテンに配置され、前記吐出口から吐出されたミストを電力の供給により記録媒体に引き寄せて吸着させる電極と
    を有し、
    前記吹き出し機構は、前記液体吐出ヘッドに対する記録媒体の前記相対移動方向における前記液体吐出ヘッドの下流側に設けられ、前記相対移動方向の下流側に向かって記録媒体の面に対して傾斜する方向にガスを吹き出すことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記電極は、前記相対移動方向に沿って複数配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記液体吐出ヘッドを支持する支持部材をさらに備え、当該支持部材が移動することにより前記液体吐出ヘッドが移動することが可能であることを特徴とする請求項1またはに記載の液体吐出装置。
  4. 前記吹き出し口が2つ配置され、
    前記液体吐出ヘッドが、前記液体吐出ヘッドの移動する方向に沿って、2つの前記吹き出し口によって挟まれて配置されることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記液体吐出ヘッドに複数の吐出口が配列されて吐出口列が形成され、
    前記吐出口列は、記録媒体の幅方向の全体に亘って延在し、
    記録媒体は、該幅方向と交差する搬送方向に沿って搬送されることが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  6. 前記電極は、前記プラテンにおける、前記液体吐出ヘッドに対応する位置及び前記液体吐出ヘッドに対応する位置よりも前記搬送方向の下流側の位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記電極は、前記プラテンにおける、前記吐出口に対応する位置よりも前記搬送方向の下流側の位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記電極は、前記プラテンにおける、前記吹き出し口に対応する位置及び前記吹き出し口に対応する位置よりも前記搬送方向の下流側の位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記電極は、前記プラテンにおける、前記吹き出し機構の記録媒体に対向した部分に対応する領域よりも前記搬送方向の下流側の位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記液体吐出ヘッドが複数配置されると共に、複数の前記液体吐出ヘッドのそれぞれに対して前記吹き出し機構が複数配置され、
    前記プラテンにおける、前記液体吐出ヘッドと前記吹き出し機構との組み合わせのそれぞれの対応する位置に、電極が配置されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記電極における前記配列方向に沿った長さが、前記液体吐出ヘッドにおける前記配列方向に沿った長さ以下であり、
    前記電極が、前記プラテンにおける、前記液体吐出ヘッドに対応する領域の内側に配置されていることを特徴とする請求項から10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  12. 前記電極における前記配列方向に沿った長さが、前記液体吐出ヘッドにおける前記配列方向に沿った長さ以下であり、
    記録媒体が前記プラテンに配置された際に、前記電極が記録媒体に覆われることを特徴とする請求項から10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  13. 前記電極が正の極性を有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  14. 前記電極が負の極性を有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  15. 前記プラテンには、正の極性を有する電極と、負の極性を有する電極とが配置されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  16. 前記電極に印加する電圧が、4ボルト以上であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  17. 前記電極に印加する電圧が、20ボルト以上であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  18. 前記電極に印加する電圧が、40ボルト以上であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  19. 前記液体吐出ヘッドは、記録媒体の幅方向の長さに亘って延在するフルライン方式の液体吐出ヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
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