JP7013696B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、媒体に液体を噴射して記録を行う記録装置に関する。
記録ヘッドから液体としてのインクを媒体に噴射して記録を行う記録装置としてのインクジェットプリンター(以下、単にプリンターと言う場合がある)において、前記記録ヘッドからのインク噴射時に、前記インクが霧状になったインクミスト(以下、単にミストと言う場合がある)が発生する場合がある。
そして、前記ミストは浮遊して前記記録ヘッドが設けられるキャリッジの上部に回り込み、例えばキャリッジに搭載されるインクカートリッジに付着する場合がある。前記インクカートリッジにミストが付着していると、インクカートリッジを交換する場合にユーザーの手を汚してしまう虞がある。
また、前記記録ヘッドのノズル形成面に前記ミストが付着すると、前記インクの噴射に不具合が生じ、記録画質が低下する虞がある。
このため、前記プリンターには、前記記録ヘッドの近傍に、浮遊するミストを回収するためのミスト回収機構が設けられるものがある。 そして、前記ミスト回収機構の一例として、ミストを吸収する吸収部材と、前記吸収部材側に前記ミストを誘引するミスト誘引機構部と、を備える構成がある。具体的には、前記ミスト誘引機構部としての電極板を、前記記録ヘッドと対向する媒体支持部側に設け、前記電極板に電圧を付与してプラスに帯電させて前記媒体支持部側に前記ミスト(通常、マイナスに帯電している)を引き寄せ、前記媒体支持部に設けられる前記吸収部材に吸着させる。 特許文献1には、前記ミスト誘引機構部として、電極板に一定の電圧をかけて前記電極板と前記記録ヘッドとの間に電位差を発生させ、ミストを前記電極板側に誘導する構成が開示されている。
特開2004-202867号公報
ところで、前記プリンターには、前記媒体の全面に亘って記録を行う、いわゆる縁無し記録を実行可能なものがある。前記ミストは、縁無し記録を行う際に打ち捨てられるインクが発生する前記媒体の縁において多く発生し易い。
前記インクの打ち捨て領域となる前記媒体の縁に対応する位置における前記ミストの回収効率を高めるためには、前記電極板に付与する電圧を高くして強い帯電状態とすることが好ましい。
ここで、特許文献1のように電極板に一定の電圧をかけて前記電極板と前記記録ヘッドとの間に電位差を発生させる場合、前記電極板に付与する電圧を高くして強い帯電状態とすると、前記ミストは強く前記電極板側に誘導されるのでミスト回収効率は高まるが、前記媒体に画像を形成するインク滴も前記電極板に引っ張られるため、インク滴の着弾ずれ等が生じ、記録画質が低下する虞がある。一方、前記電極板の帯電が弱いと、前記ミストの回収が不十分となる場合がある。
このため、前記電極板に、前記縁無し記録時の前記インクの打ち捨て領域において発生する多量のミストを効果的に回収するように高電圧をかけることができなかった。
本発明はこの様な状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録画質への影響を抑えつつ、前記縁無し記録時の前記インクの打ち捨て領域において多く発生するインクミストを効果的に回収できる記録装置を提供することにある。
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る記録装置は、搬送される媒体に液体を噴射するノズルを有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面と、当該ノズル形成面と対向するノズル対向部との間に電界を形成する電界形成手段と、を備え、前記電界形成手段は、導電性部材を有し、前記導電性部材に電圧を印加することにより前記ノズル形成面と前記ノズル対向部との間に電界を形成する構成であり、前記導電性部材は、前記記録ヘッドに近い第1部位と、前記第1部位よりも前記記録ヘッドから離れた第2部位と、を備え、前記第1部位は、前記媒体のエッジの内側と外側の双方に液体を噴射する縁無し記録時における、所定サイズの媒体に対する前記エッジの外側の打ち捨て領域を含む位置に配置され、前記第2部位は、前記打ち捨て領域以外の記録領域に配置されている、ことを特徴とする。
導電性部材を有し、前記導電性部材に電圧を印加することにより前記ノズル形成面と前記ノズル対向部との間に電界を形成する電界形成手段によって、前記記録ヘッドから液体を噴射した際に生じるミストを前記導電性部材側に引き寄せることができる。
その際、前記導電性部材は、前記記録ヘッドに近い第1部位と、前記第1部位よりも前記記録ヘッドから離れた第2部位と、を備えるので、前記第1部位では、前記記録ヘッドとの間でより強い電界が発生し、前記第2部位では、前記記録ヘッドとの間で前記第1部位よりも弱い電界が発生する。
つまり、前記導電性部材に一定の電圧をかけることにより、前記第1部位と前記第2部位とで、異なる強さの電界を発生させることができる。前記導電性部材に対する付与電圧は一定であるので、前記第1部位と前記第2部位との境界において、前記媒体への液滴の着弾位置に影響を与えるような電界が発生する虞を回避できる。
そして、縁無し記録時にミストが発生しやすい打ち捨て領域に、前記記録ヘッドとの間でより強い電界が発生する前記第1部位を配置するので、前記打ち捨て領域において、高いミスト引き寄せ効果を得ることができる。
また、前記打ち捨て領域以外の記録領域には、前記記録ヘッドとの間で前記第1部位よりも弱い電界が発生する前記第2部位が配置されるので、前記媒体に記録を行うための液滴が、前記強い電界に引っ張られることによる記録画質の低下の虞を低減できる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記ノズル対向部側に設けられ、前記液体を吸収可能な第1の吸収材を備える、ことを特徴とする。
本態様によれば、前記ミスト誘引機構部によって誘引された前記ミストを第1の吸収材に吸収させて回収することができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記第1の吸収材と前記記録ヘッドとの間に、前記導電性部材が設けられている、ことを特徴とする。
本態様によれば、前記第1の吸収材と前記記録ヘッドとの間に、前記導電性部材が設けられているので、例えば、前記第1の吸収材に吸収された液体が、搬送される媒体に付着することを抑制することができる。
本発明の第4の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれか一つにおいて、底面部の少なくとも一部に前記記録ヘッドの前記ノズル形成面が露呈するとともに、前記記録ヘッドの走査方向に往復移動するキャリッジと、前記キャリッジの移動領域に設けられ、前記液体を吸収可能な第2の吸収材と、を備え、前記キャリッジは、前記ノズル形成面が前記ノズル対向部に対して進退する方向に変位可能に構成され、前記第2の吸収材に前記底面部の少なくとも一部が接触する進出状態と、前記進出状態よりも退避して前記第2の吸収材から離間する退避状態と、をとり得ることを特徴とする。
本態様によれば、前記記録ヘッドの走査方向に往復移動する前記キャリッジの底面部の少なくとも一部に付着した液体を、前記第2の吸収材に吸収させる構成を実現できる。
前記キャリッジは、前記ノズル形成面が前記ノズル対向部に対して進退する方向に変位可能に構成され、前記第2の吸収材に前記底面部の少なくとも一部が接触する進出状態と、前記進出状態よりも退避して前記第2の吸収材から離間する退避状態と、をとり得るので、記録実行時には、前記キャリッジを退避状態として、前記第2の吸収材に接触することなく前記キャリッジを前記記録ヘッドの走査方向に往復移動させることができる。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記第2の吸収材は、前記キャリッジの移動領域の一端側に設けられるホームポジションとは反対に位置する他端側に配置され、前記進出状態の前記キャリッジの底面部のうち、前記ノズル形成面よりも前記他端側の部位に接触する、ことを特徴とする。
浮遊する前記ミストは、前記キャリッジの底面部に付着する場合がある。付着した前記ミストは集まって液体となり、溜まった液体が垂れると前記媒体を汚す虞がある。
本態様によれば、前記キャリッジの移動領域のうち、ホームポジションの反対側において、前記キャリッジの底面部のうち、前記ノズル形成面よりも前記他端側の部位に付着した液体を第2の吸収材に吸収させる構成とすることができる。
本発明の第6の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれか一つにおいて、底面部の少なくとも一部に前記記録ヘッドの前記ノズル形成面が露呈する記録ユニットを備え、前記記録ユニットの前記底面部の少なくとも一部に、表面張力により前記液体を保持可能な凹凸形状部を備える、ことを特徴とする。
本態様によれば、前記記録ユニットの前記底面部の少なくとも一部に、表面張力により前記液体を保持可能な凹凸形状部を備えるので、前記キャリッジの前記底面部に付着した液体が垂れてくる虞を低減できる。
本発明の第7の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれか一つにおいて、底面部の少なくとも一部に前記記録ヘッドの前記ノズル形成面が露呈する記録ユニットを備え、前記記録ユニットの前記底面部の少なくとも一部に設けられる溝部と、前記底面部に設けられる第3の吸収材と、を備え、前記溝部は、前記底面部に付着した液体を前記第3の吸収材に誘導する構成である、ことを特徴とする。
本態様によれば、前記記録ユニットの前記底面部に設けられる前記溝部が、前記底面部に付着した液体を前記第3の吸収材に誘導するので、前記キャリッジの前記底面部に溜まった液体を前記第3の吸収材に吸収させ、前記液体が垂れてくる虞を低減できる。
本発明の第8の態様は、第1の態様から第7の態様のいずれか一つにおいて、前記記録ヘッドと前記導電性部材との間に、第2の導電性部材を備える、ことを特徴とする。
本態様によれば、前記導電性部材に電圧をかけた際に、前記導電性部材と第2の導電性部材との間で電界が発生するので、前記記録ヘッドに前記ミストが付着する虞を低減できる。
本発明に係るプリンターの外観斜視図。 本発明に係るプリンターにおける排紙トレイの展開状態を示す図。 本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す図。 装置本体の外装を外した状態を示す斜視図。 記録ヘッド及び媒体支持部の周辺の側断面図。 媒体支持部の斜視図。 電界形成手段を構成する導電性部材の斜視図。 キャリッジの底面部側から見た図。 導電性部材の変更例を示す図。 第2実施形態に係る電界形成手段について説明する図。 第3実施形態に係る電界形成手段について説明する図。 液垂れ抑制手段の一例について説明する図。 液垂れ抑制手段の他の例について説明する図。 装置本体における第2の吸収材の配設位置を示す斜視図。 図14のB部拡大図。 キャリッジの進出状態と退避状態について説明する図。 第4の吸収材について説明する図。
[第1実施形態]
まず、本発明の一実施形態に係る記録装置の概略について説明する。本実施形態において、記録装置の一例としてインクジェットプリンター1(以下、単にプリンター1と称する)を例に挙げる。
図1は、本発明に係るプリンターの外観斜視図である。図2は、本発明に係るプリンターにおける排紙トレイの展開状態を示す図である。図3は、本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す図である。図4は、装置本体の外装を外した状態を示す斜視図である。図5は、記録ヘッド及び媒体支持部の周辺の側断面図である。図6は、媒体支持部の斜視図である。図7は、電界形成手段を構成する導電性部材の斜視図である。図8は、キャリッジの底面部側から見た図である。図9は、導電性部材の変更例を示す図である。
尚、各図において示すX-Y-Z座標系はX方向が装置幅方向であり、Y方向が装置奥行き方向である。Z方向は重力方向であり、装置高さ方向を示している。また、+Y方向側を装置前面側とし、-Y方向側を装置背面側とする。また、装置前面側から見て左側を+X方向、右側を-X方向とする。また、+Z方向を装置上方(上部、上面等を含む)とし、-Z方向側を装置下方(下部、下面等を含む)とする。
また、以下において、プリンター1において用紙が搬送されていく搬送方向を「下流」といい、これと反対の方向を「上流」という。
■■■プリンターの全体構成■■■
以下、主として図1~図3を参照して、本発明に係るプリンター1の全体構成について概説する。
図1に示すプリンター1は、装置本体2内に媒体の一例としての用紙にインクジェット記録を行う記録ヘッド20(図3)を備えて構成されている。記録ヘッド20は、搬送される用紙に液体の一例としてのインクを噴射するノズルが並んだノズル列28(図8)を有している。
図1のプリンター1の装置前面には、電源ボタンや各種印刷設定・記録実行を行う操作ボタン、印刷設定内容の表示などを行う表示部、等を備えて成る操作パネル4が設けられている。
また、装置前面には開閉可能な前面カバー5が設けられており、前面カバー5を開くことにより、後述する給紙トレイ7(図3)及び装置本体2から排出される記録後の用紙を受ける排紙トレイ10(図2及び図3)が露呈する様に構成されている。
排紙トレイ10(図2及び図3)は、媒体排出方向(+Y軸方向)に沿って変位可能な第1トレイ11及び第2トレイ12を備えて構成されている。
排紙トレイ10は、排紙トレイ10全体、すなわち、第1トレイ11及び第2トレイ12の双方が装置本体2に収納された収納状態(図1)から、第1トレイ11及び第2トレイ12が媒体排出方向(+Y軸方向)に変位した展開状態(図2)となることで、記録後に排出される用紙を受けることができる様に構成されている。尚、排紙トレイ10は、第1トレイ11が前記収納状態における位置に留まったまま第2トレイ12のみが媒体排出方向(+Y軸方向)に変位した状態で、排出される用紙を受けることも可能である。
また、図3に示す給紙トレイ7には複数枚の用紙を収容可能であり、給紙トレイ7は装置本体2に対して着脱可能となっている。
また、図1において装置本体2の後方上部において符号6は開閉可能なリアカバーであり、このリアカバー6を開くことにより、リア給紙部8(図3)を利用した用紙の給紙が行える様になっている。
■■■プリンターの用紙搬送経路について■■■
次に、主として図3を参照しつつプリンター1における用紙搬送経路について説明する。
初めに、リア給紙部8からの用紙の給送について説明し、その後、装置底部に設けられる給紙トレイ7からの用紙の給送について説明する。
尚、図3において、リア給紙部8からの用紙の搬送経路T1を二点鎖線で示している。また、給紙トレイ7から搬送ローラー対23の上流側までの用紙の搬送経路T2を点線で示している。
リア給紙部8は、セットされる複数枚の用紙を支持可能なセット部9を備えている。セット部9にセットされた用紙は、最上位の用紙が第1給送ローラー13によってピックアップされて下流側に送られる。尚、セット部9は、セットされる用紙の枚数に応じて用紙の先端側(下流側)を第1給送ローラー13に対して進退させるように揺動可能なホッパーとして構成されている。
第1給送ローラー13の先には、図示しないモーターによって回転駆動される搬送ローラー対23が設けられており、用紙は記録ヘッド20の下へと送られる。
続いて、記録ヘッド20は、キャリッジ21の底面部41(図8)に露呈して設けられ、キャリッジ21はX軸方向を走査方向として図示しないモーターの動力によって往復動する様に駆動される。キャリッジ21は、ガイドフレーム18に設けられるガイド軸19にガイドされて、X軸方向に移動する(図4も参照)。
記録ヘッド20のノズル形成面、すなわち、キャリッジ21の底面と対向する位置には、「ノズル対向部」の一例としての媒体支持部22が設けられている。記録ヘッド20は、媒体支持部22に支持される用紙に液体としてのインクを吐出して記録を行う。
尚、本実施形態のプリンター1は、用紙に記録を行う「記録ユニット」として、キャリッジ21と、キャリッジ21に搭載されて用紙搬送方向と交差する方向に往復移動しながら用紙にインクを噴射して記録を行う記録ヘッド20が設けられているが、「記録ユニット」は、インクを噴射するノズルが用紙の全幅をカバーする様に設けられたライン型記録ヘッドを備える構成とすることもできる。
用紙への記録のため、記録ヘッド20からインクを噴射すると、インク滴から電荷を帯びたインクミスト(以下、単にミストと称する場合がある)が分離して浮遊する場合がある。媒体支持部22側には、電界形成手段30が設けられており、記録ヘッド20から噴射されたインク由来のミストを記録ヘッド20から離れる方向に誘引するように構成されている。電界形成手段30は導電性部材31(図5)を有し、導電性部材31は媒体支持部22の下方に設けられている。
媒体支持部22には、インクやミストを吸収可能な第1の吸収材40(図5)が設けられており、ミストは第1の吸収材40に吸収されて回収される。本実施形態において、第1の吸収材40は、図5に示すように導電性部材31の上側に設けられている。
尚、媒体支持部22に設けられる電界形成手段30及び第1の吸収材40の構成については、後で更に詳しく説明する。
媒体支持部22の下流側には、図示しないモーターによって回転駆動される排出ローラー対24が設けられている。記録ヘッド20によって記録が行われた用紙は、排出ローラー対24により、前述した排紙トレイ10へ向けて排出される。
またプリンター1は、給紙トレイ7からも用紙を1枚ずつ給送することができる。給紙トレイ7には複数枚の用紙Pが収容される。給紙トレイ7は、給送可能位置(図3)と、装置前面側(図3において+Y軸方向:給紙トレイ7の引き抜き方向側)に移動した退避位置(不図示)との間をスライド可能に設けられている。
図3において、第2給送ローラー14は、回動軸15aを中心に揺動するローラー支持部材15に設けられている。第2給送ローラー14は、給紙トレイ7が最も装置後方側(図3において-Y軸方向:給紙トレイ7の装着方向側であり、用紙送り出し方向側でもある)にスライドした突き当たり位置にあるときに、第2給送ローラー14が給紙トレイ7に収容された用紙Pの最上位のものと接して回転することにより、その最上位の用紙を給紙トレイ7から送り出す。
第2給送ローラー14によって送り出された用紙Pは、搬送経路面を形成する斜面17に沿って上方に送られる。
第2給送ローラー14及び斜面17の下流側には、図示しないモーターによって回転駆動される中間ローラー16が設けられており、この中間ローラー16によって用紙は湾曲反転させられ、装置前方側へと向かう。
点線で示す搬送経路T2に沿って送られた用紙は、搬送ローラー対23の手前において搬送経路T1(二点鎖線)と合流し、それ以降下流側においては、リア給紙部8から給送された用紙と同様に、搬送ローラー対23によって搬送され、記録ヘッド20による記録が行われた後に、排出ローラー対24により排紙トレイ10へ向けて排出される。
また、用紙の両面を記録する場合には、表(おもて)面を記録ヘッド20で記録した後、スイッチバックさせることで、用紙を中間ローラー16の下側から搬送経路T2に進入させて湾曲反転させることで、用紙の裏(うら)面に記録を行うことができる。
■■■媒体支持部及び第1の吸収材について■■■
次に、媒体支持部22と第1の吸収材40について説明する。図5及び図6に示すように、媒体支持部22は、用紙の搬送方向と交差する幅方向(X軸方向)に間隔をあけて設けられる複数の第1リブ25が設けられている。それぞれの第1リブ25の下流側には、第1リブ25と同様に前記幅方向に間隔をあけて設けられる複数の第2リブ26が設けられている。更に、それぞれの第2リブ26の下流側には、前記幅方向に間隔をあけて設けられる複数の第3リブ27が設けられている。
搬送される用紙は、第1リブ25、第2リブ26、第3リブ27によってその下方側から支持される。
媒体支持部22には、第1の吸収材40が配置されている。第1の吸収材40は、用紙のエッジの内側と外側の双方にインクを噴射する縁無し記録時における、用紙に対する前記エッジの外側の打ち捨て領域に少なくとも設けられ、打ち捨てられたインクを吸収する。
用紙の搬送方向であるY軸方向において、図6に示す第1リブ25と第2リブ26の間が用紙の搬送方向後端のエッジの外側となる打ち捨て領域35aであり、第2リブ26と第3リブ27の間が、用紙の搬送方向先端のエッジの外側となる打ち捨て領域35bである。
また、用紙幅方向における打ち捨て領域は、例えば、図6において符号34a、34a、34b、34b、34c、34cで示す領域である。打ち捨て領域34a、34aと、打ち捨て領域34b、34bと、打ち捨て領域34c、34cは、それぞれ所定の幅サイズの用紙(後述する用紙P1~用紙P3、図7を参照)の幅方向の両側のエッジの位置に対応している。
第1の吸収材40は、例えば、不織布や、ポリマー材料により構成される多孔質体等により形成されている。第1の吸収材40によって、縁無し記録時に打ち捨てられるインクが吸収される。
■■■電界形成手段について■■■
前述した様に、記録ヘッド20と対向する媒体支持部22(図5及び図6)側には、電界形成手段30が設けられている。電界形成手段30は、導電性部材31を備えて構成されている。導電性部材31は、図5に示すように媒体支持部22の下方であって、媒体支持部22との間で第1の吸収材40を挟む位置に設けられている。
電界形成手段30は、導電性部材31に所定の電圧を印加することにより導電性部材31と記録ヘッド20との間に電界を形成し、ミストを導電性部材31側に誘引する構成である。導電性部材31側に誘引されたミストは、第1の吸収材40に吸収して回収することができる。
ここで、導電性部材31(図7)は、凸部として形成された第1部位32と、凹部として形成された第2部位33とを備えている。第1部位32は、第2部位33よりも+Z側に突出しているので記録ヘッド20に近い。すなわち、導電性部材31は、記録ヘッド20に近い第1部位32と、第1部位32よりも記録ヘッド20から離れた第2部位33と、を備えている。
そして、第1部位32は、用紙のエッジの内側と外側の双方に液体を噴射する縁無し記録時、言い換えると、用紙に余白無く記録を行う縁無し記録時における、所定サイズの用紙に対する打ち捨て領域(図6及び図7において符号34a、34b、34c)を含む位置に配置され、第2部位33は、打ち捨て領域34a、34b、34c以外の領域に配置されている。
本実施形態においては、打ち捨て領域34a、34aは、用紙P1(図7)に対する幅方向(X軸方向)の打ち捨て領域であり、打ち捨て領域34b、34bは、用紙P1よりも幅の広い用紙P2(図7)に対する幅方向の打ち捨て領域であり、打ち捨て領域34c、34cは、用紙P2よりも幅の広い用紙P3(図7)に対する幅方向の打ち捨て領域である。
導電性部材31において、第1部位32と、第1部位32よりも記録ヘッド20から離れた第2部位33と、を有すると、記録ヘッド20に近い第1部位32では、記録ヘッド20との間でより強い電界が発生し、第2部位33では、記録ヘッド20との間で第1部位32よりも弱い電界が発生する。
つまり、導電性部材31に一定の電圧をかけて、第1部位32と第2部位33とで異なる強さの電界を発生させることができる。導電性部材31に対する付与電圧は一定であるので、第1部位32と第2部位33との境界において、用紙へのインク滴の着弾位置に影響を与えるような電界が発生する虞を回避できる。
そして、縁無し記録時にミストが発生しやすい打ち捨て領域34a、34b、34cを含む位置に、記録ヘッド20との間でより強い電界が発生する第1部位32を配置するので、打ち捨て領域34a、34b、34cにおいて、高いミスト誘引効果を得ることができる。
また、打ち捨て領域34a、34b、34c以外の領域には、記録ヘッド20との間で第1部位32よりも弱い電界が発生する第2部位33が配置されるので、用紙に記録を行うためのインク滴が、強く導電性部材31側に引っ張られることによる記録画質の低下の虞を低減できる。
<<<導電性部材の変更例>>>
以下、図9を参照して、導電性部材31の変更例としての導電性部材31Aについて説明する。
導電性部材31Aは、第2部位33Aよりも記録ヘッド20に近くなるように凸部として形成される第1部位32Aが、用紙搬送方向(Y軸方向)における用紙後端及び先端の打ち捨て領域35a、35bに対応する位置に配設される様に構成されている。
この構成により、打ち捨て領域35a、35bにおいて、高いミスト誘引効果を得ることができる。
この他、用紙幅方向における打ち捨て領域34a、34b、34cと、用紙搬送方向における打ち捨て領域35a、35bの双方に対応する位置に、前記第1部位が配置されるように構成された導電性部材を用いることも可能である。
[第2実施形態]
第2実施形態では、図10に基づき、本発明に係る電界形成手段の他の例について説明する。図10は、第2実施形態に係る電界形成手段について説明する図である。本実施形態と、これ以降に説明する実施形態において、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
第1実施形態においては、導電性部材31(電界形成手段30)の上側に第1の吸収材40が設けられているが、第2実施形態においては、図10に示すように、第1の吸収材40と記録ヘッド20との間に、電界形成手段50を構成する導電性部材31が設けられている。つまり、第2実施形態においては、第1の吸収材40の上側に導電性部材31が設けられている。
尚、図10においては、導電性部材31が第1の吸収材40を覆っているが、導電性部材31の少なくとも一部において第1の吸収材40は露呈するように設けられている。
第1の吸収材40が、不織布や繊維の織物によって形成されていると、その表面に繊維の毛羽ができ、第1の吸収材40に吸収されたインクが毛羽を伝って用紙に付着する虞がある。
本実施形態のように、第1の吸収材40と記録ヘッド20との間に導電性部材31が設けられていると、第1の吸収材40は一部が導電性部材31に覆われているとともに、導電性部材31から露呈している部分も、導電性部材31の厚みの分だけ搬送される用紙から離れるので、第1の吸収材40に吸収されたインクが毛羽を伝って用紙に付着することを抑制することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、図11に基づき、本発明に係る電界形成手段の更に他の例について説明する。図11は、第3実施形態に係る電界形成手段について説明する図である。第3実施形態の電界形成手段51は、第2の導電性部材36を備える点が特徴である。
本実施形態において、第2の導電性部材36は、高さ方向(Z軸方向)において、記録ヘッド20と導電性部材31との間に設けられている。また、第2の導電性部材36は、装置幅方向(X軸方向)において、キャリッジ21の移動領域に亘って延設されている。
導電性部材31に電圧を印加して導電性部材31と記録ヘッド20との間に電位差を形成する場合、例えば導電性部材31がプラス帯電する場合には、記録ヘッド20側がマイナス帯電する。導電性部材31と記録ヘッド20との間の電位差が大きいと、記録ヘッド20側のマイナス帯電も強くなる。
ここで、導電性部材31に電圧を印加して導電性部材31と記録ヘッド20との間に電位差を形成する場合、例えば導電性部材31がプラス帯電する構成では、記録ヘッド20から噴射されたインク滴はプラス帯電した導電性部材31に起因する静電誘導により、前記インク滴の導電性部材31に近い側の先頭部分にはマイナスの電荷が誘導される一方で、これとは反対の記録ヘッド20に近い側の後端部分にはプラスの電荷が誘導される。従って、記録ヘッド20から噴射されたインク滴の後端部分が分離してサテライト液滴となった場合、このサテライト液滴はプラス帯電している為、プラス帯電した電極板に反発するとともに、マイナス帯電した記録ヘッド20に引き寄せられて、記録ヘッド20のノズル形成面29に向かい、ノズル列28のノズル開口に付着してノズル抜けの原因となる場合がある。
本実施形態のように、記録ヘッド20と導電性部材31との間に第2の導電性部材36が設けられていると、導電性部材31に電圧を印加してプラス帯電させた際に、導電性部材31と第2の導電性部材36との間で電界が発生し、第2の導電性部材36がマイナス帯電する。このことにより、プラス帯電した前記サテライト液滴は第2の導電性部材36に引き寄せられるので、記録ヘッド20への前記サテライト液滴の付着の虞を低減できる。以って、記録ヘッド20のノズル列28におけるノズル抜けの発生を抑制または回避できる。
尚、第2の導電性部材36は、図11に示すように、記録ヘッド20に対して用紙搬送方向下流側に設ける場合の他、記録ヘッド20の上流側に設けることもできる。また、記録ヘッド20の上流側と下流側の双方に設けることも可能である。
■■■プリンターにおける他の構成■■■
<<<第2の吸収材について>>>
図14~図16を参照して第2の吸収材42について説明する。
図14は、装置本体における第2の吸収材の配設位置を示す斜視図である。図15は、図14のB部拡大図である。図16は、キャリッジの進出状態と退避状態について説明する図である。
キャリッジ21の移動領域の内側には、インクを吸収可能な第2の吸収材42(図14及び図15)が設けられている。第2の吸収材42は、キャリッジ21の底面部41に付着したミスト、或いは前記ミストが溜まってできた液体を吸収するための部材である。
図14において、キャリッジ21がある位置はキャリッジ21の移動領域の-X軸方向側の端部であり、キャリッジ21のホームポジションである。第2の吸収材42は、ホームポジションとは反対に位置する他端側(+X軸方向側)に配置されている。尚、図15において、キャリッジ21の移動領域の+X軸方向側端部におけるキャリッジ21の位置を点線で表している。また、このときの記録ヘッド20の位置を一点鎖線で示している。
キャリッジ21は、媒体支持部22に対して進退する方向、つまりZ軸方向に変位可能に構成され、第2の吸収材42に、キャリッジ21の底面部41の少なくとも一部が接触する進出状態(図16の右図)と、前記進出状態よりも退避して第2の吸収材42から離間する退避状態(図16の左図)と、をとり得る様に構成されている。
尚、図16の右図において符号37で示す位置がキャリッジ21の進出状態における底面部41の高さ位置であり、図16の左図において符号38で示す位置がキャリッジ21の退避状態における底面部41の高さ位置である。
キャリッジ21は、記録実行時には前記退避状態(図16の左図)をとり、X軸方向に往復移動しても底面部41は第2の吸収材42に接触しない。
ここで、記録実行時にキャリッジ21の往復移動が複数パス行われると、第1の吸収材40に吸収されずに浮遊するミストがキャリッジ21の底面部41に付着する場合がある。付着したミストが集まると液滴(図16の左図において符号Lで示す)となり、液滴Lが垂れて用紙を汚す場合がある。
このような不具合を回避するため、例えば、キャリッジ21が所定パス数往復する毎に、キャリッジ21の移動領域の+X軸方向側の端部において、キャリッジ21を前記進出状態(図16の右図)とする。
このことによって、キャリッジ21の底面部41に付着したミスト由来の液滴Lを第2の吸収材42に吸収させ、液滴Lが用紙に垂れることを抑制または回避できる。
本実施形態においては、第2の吸収材42は、進出状態のキャリッジ21の底面部41のうち、ノズル形成面29よりも前記他端側(ホームポジションとは反対側である+X軸方向側)の部位A(図16の他、図8も参照)に接触する。以って、部位Aに付着したミスト由来の液滴Lを第2の吸収材42に吸収させる構成とすることができる。
尚、ノズル形成面29の-X軸方向の部位は、ホームポジションにおいてノズル形成面29のワイピングを実行する際に、拭き取る構成とすることができる。勿論、ホームポジション側に第2の吸収材42を設け、ホームポジションにおいてキャリッジ21を進出状態として、ノズル形成面29の-X軸方向の部位に付着した液滴を吸収させる構成とすることも可能である。
■■■キャリッジにおける他の構成■■■
前述したように、キャリッジ21の底面部41にミストが付着するとともに集まって液滴となる場合がある。底面部41には、ミストが付着して出来た液滴を垂れ難くする構成を設けることができる。以下において、前記液滴の垂れを抑制する手段(以下、液垂れ抑制手段)の二つの例について説明する。
<<<液垂れ抑制手段の例1>>>
図12を参照して、前記液垂れ抑制手段の一例としてキャリッジ21の底面部41に設けられる凹凸形状部43について説明する。図12は、液垂れ抑制手段の一例について説明する図である。
キャリッジ21は、底面部41の少なくとも一部に、表面張力によりインクを保持可能な凹凸形状部43を備える。本実施形態においては、凹凸形状部43は、前述した第2の吸収材42に接触する部分、すなわち、図8に示すノズル形成面29の+X軸方向側の底面部41の部位A(図8)に設けられている。
凹凸形状部43(図12)は、より具体的には、底面部41に対して突出した複数の凸形状部44と、凸形状部44よりも凹んだ凹形状部45とを備えて構成される。本実施形態において、凹形状部45は、底面部41とほぼ面一になっている。複数の凸形状部44は、凸形状部44と凸形状部44との間の凹形状部45に、表面張力によりインクが保持される狭い間隔で配置されている。より具体的には、凹凸形状部43は、底面部41のエンボス加工やシボ加工により形成することができる。
以上のように、キャリッジ21の底面部41に表面張力によってインクを保持可能な凹凸形状部43を備えることにより、キャリッジ21の底面部41に付着したインクが垂れてくる虞を一層低減できる。
<<<液垂れ抑制手段の例2>>>
図13を参照して、前記液垂れ抑制手段の他の例としてキャリッジ21の底面部41に設けられる溝部46と第3の吸収材47について説明する。図13は、液垂れ抑制手段の他の例について説明する図である。
キャリッジ21の底面部41の少なくとも一部には、複数の溝部46と、底面部41に設けられる第3の吸収材47とが設けられている。溝部46は、底面部41に付着した液体を第3の吸収材47に誘導するように構成されている。具体的には、第3の吸収材47は溝部46の一方側(+X軸方向側)の端部に接触して設けられている。
キャリッジ21の底面部41に付着したミストは、表面張力により溝部46に溜まるので、ミストが集まって形成された液滴が垂れる虞を低減できる。更に、溝部46に溜まった液滴は第3の吸収材47に誘導されて第3の吸収材47に吸収されるので、液垂れの虞を一層低減できる。
本例においても、溝部46及び第3の吸収材47は、図8に示すノズル形成面29の+X軸方向側の底面部41(図8において符号Aで示す部分)に設けられている。図13において、符号48は、記録ヘッド20のノズル形成面29が露呈する開口48である。
前記液垂れ抑制手段は、底面部41のうちの他の部分に配置することも勿論可能である。
■■■第4の吸収材について■■■
図17を参照して、第1の吸収材40を備える媒体支持部22の下方に設けられる第4の吸収材52について説明する。図17は、第4の吸収材について説明する図である。
第4の吸収材52は、媒体支持部22の下方に設けられ、第4の吸収材52によって第1の吸収材40において吸収しきれなくなった廃インクを受ける様になっている。
本実施形態において、第4の吸収材52は、吸収材52a、吸収材52b、吸収材52cの3つの吸収材に分かれている。
第4の吸収材52を形成する吸収材52a、吸収材52b、吸収材52cのうち、吸収材52a及び吸収材52bは、媒体支持部22(図4)に対応する位置に設けられている。すなわち、図17に示すガイドフレーム18(図4も参照)の+Y軸方向側に設けられている。
また吸収材52cは、ガイドフレーム18の-Y軸方向側であって、装置幅方向において、吸収材52bと同じ+X軸方向側に設けられている。
そして、吸収材52cは、ガイドフレーム18の下方の図17において符号Dで示す部分において、吸収材52bと接触している。
第4の吸収材52を交換する為には、第4の吸収材52の上部に配置された部材を取り外す必要があるが、上述のように第4の吸収材52が複数の吸収材に分かれていることにより、インクを多く吸収した吸収材のみを交換することができ、即ち、第4の吸収材52の上部に配置された全ての部材を取り外す必要がなく、作業が容易となる。
また、キャリッジ21の移動領域のうち、キャリッジ21のホームポジション(図4においてキャリッジ21がある位置)と反対側である+X軸方向側の位置では、フラッシング動作が行われる場合があり、吸収材52bに対応する位置において廃インクが多く噴射される。したがって、吸収材52bは廃インクを多く吸収することとなる。
ガイドフレーム18の下方において吸収材52bと接触する吸収材52cが設けられていることにより、吸収すべき廃インクの多い+X軸方向側におけるインクの吸収容量を増やすことができる。
そして吸収材52b、52cのインク吸収能力が限界に達した場合は、例えば吸収材52bの上部に配置された部材を取り外して吸収材52bのみ交換すれば、吸収材52cに吸収されたインクは吸収材52bに吸収されるから、吸収材52b、52cのインク吸収能力を回復させることができる。また同様に、吸収材52cのみを交換しても同様な作用効果が得られる。
1…インクジェットプリンター(記録装置)、2…装置本体、4…操作パネル、
5…前面カバー、6…リアカバー、7…給紙トレイ、8…リア給紙部、
9…セット部、10…排紙トレイ、11…第1トレイ、12…第2トレイ、
13…第1給送ローラー、14…第2給送ローラー、15…ローラー支持部材、
16…中間ローラー、17…斜面、18…ガイドフレーム、19…ガイド軸、
20…記録ヘッド、21…キャリッジ、22…媒体支持部、
23…搬送ローラー対、24…排出ローラー対、25…第1リブ、
26…第2リブ、27…第3リブ、28…ノズル列、29…ノズル形成面、
30…電界形成手段、31…導電性部材、32…第1部位、33…第2部位、
34、34a、34b、34c…打ち捨て領域、35a、35b…打ち捨て領域、
36…第2の導電性部材、37…位置、38…位置、40…第1の吸収材、
41…底面部、42…第2の吸収材、43…凹凸形状部、44…凸形状部、
45…凹形状部、46…溝部、47…第3の吸収材、48…開口、
50…電界形成手段、51…電界形成手段、52…第4の吸収材

Claims (9)

  1. 搬送される媒体に液体を噴射するノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドのノズル形成面と、当該ノズル形成面と対向するノズル対向部との間に電界を形成する電界形成手段と、を備え、
    前記電界形成手段は、導電性部材を有し、前記導電性部材に電圧を印加することにより前記ノズル形成面と前記ノズル対向部との間に電界を形成する構成であり、
    前記導電性部材は、前記記録ヘッドに近い第1部位と、前記第1部位と一体に形成され前記第1部位よりも前記記録ヘッドから離れた第2部位と、を備え、前記第1部位は、前記媒体のエッジの内側と外側の双方に液体を噴射する縁無し記録時における、所定サイズの媒体に対する前記エッジの外側の打ち捨て領域を含む位置に配置され、前記第2部位は、前記打ち捨て領域以外の記録領域に配置されており、
    前記導電性部材に一定の電圧が印加されることで、前記第1部位と前記記録ヘッドとの間の電界が、前記第2部位と前記記録ヘッドとの間の電界よりも強くなる、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記ノズル対向部側に設けられ、前記液体を吸収可能な第1の吸収材を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置において、
    前記第1の吸収材と前記記録ヘッドとの間に、前記導電性部材が設けられている、
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の記録装置において、
    底面部の少なくとも一部に前記記録ヘッドの前記ノズル形成面が露呈するとともに、前記記録ヘッドの走査方向に往復移動するキャリッジと、
    前記キャリッジの移動領域に設けられ、前記液体を吸収可能な第2の吸収材と、を備え、
    前記キャリッジは、前記ノズル形成面が前記ノズル対向部に対して進退する方向に変位可能に構成され、前記第2の吸収材に前記底面部の少なくとも一部が接触する進出状態と、前記進出状態よりも退避して前記第2の吸収材から離間する退避状態と、をとり得る、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項4に記載の記録装置において、
    前記第2の吸収材は、前記キャリッジの移動領域の一端側に設けられるホームポジションとは反対に位置する他端側に配置され、前記進出状態の前記キャリッジの底面部のうち、前記ノズル形成面よりも前記他端側の部位に接触する、
    ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の記録装置において、
    底面部の少なくとも一部に前記記録ヘッドの前記ノズル形成面が露呈する記録ユニットを備え、
    前記記録ユニットの前記底面部の少なくとも一部に、表面張力により前記液体を保持可能な凹凸形状部を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  7. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の記録装置において、
    底面部の少なくとも一部に前記記録ヘッドの前記ノズル形成面が露呈する記録ユニットを備え、
    前記記録ユニットの前記底面部の少なくとも一部に設けられる溝部と、
    前記底面部に設けられる第3の吸収材と、を備え、
    前記溝部は、前記底面部に付着した液体を前記第3の吸収材に誘導する構成である、
    ことを特徴とする記録装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の記録装置において、
    前記記録ヘッドと前記導電性部材との間に、第2の導電性部材を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  9. 搬送される媒体に液体を噴射するノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドのノズル形成面と、当該ノズル形成面と対向するノズル対向部との間に電界を形成する電界形成手段と、を備え、
    前記電界形成手段は、導電性部材を有し、前記導電性部材に電圧を印加することにより前記ノズル形成面と前記ノズル対向部との間に電界を形成する構成であり、
    前記導電性部材は、前記記録ヘッドに近い第1部位と、前記第1部位よりも前記記録ヘッドから離れた第2部位と、を備え、前記第1部位は、前記媒体のエッジの内側と外側の双方に液体を噴射する縁無し記録時における、所定サイズの媒体に対する前記エッジの外側の打ち捨て領域を含む位置に配置され、前記第2部位は、前記打ち捨て領域以外の記録領域に配置されており、
    前記記録ヘッドと前記導電性部材との間であって、搬送される前記媒体を基準として前記記録ヘッド側に、第2の導電性部材を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
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