JP2006264172A - 液体除去機構及びそれを備えた液滴吐出装置 - Google Patents

液体除去機構及びそれを備えた液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録媒体への液滴の吐出動作を中断させることなく吐出ノズルからの空噴射を可能にする液体除去機構及びそれを備えた液滴吐出装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明に係るインクジェット記録装置は、記録媒体を搬送面側に位置させて搬送する搬送ベルト28と、搬送ベルト28の搬送面Sに対向して設けられて搬送ベルト28上の付着インクLを回収する回収部材72と、搬送ベルト28と回収部材72との間に電圧を印加して電界を生じさせる電圧印加部76と、を備えている。搬送ベルト28の搬送面側に付着した付着インクLは、電界による静電力で回収部材72に向けて飛翔させられることにより搬送ベルト28から除去される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、記録媒体搬送部材上に吐出された液滴を除去する液体除去機構及びそれを備えた液滴吐出装置に関する。
インクジェット記録装置は、一般に、吐出ノズルが吐出面側に形成されたインクジェット記録ヘッドを備え、搬送されてきた記録用紙等の記録媒体に向けてインク滴を吐出することにより記録媒体に画像を形成している(例えば特許文献1参照)。
このようなインクジェット記録装置では、FWA(Full Width Array)方式の装置と、PWA(Partial Width Array)方式の装置とに大別される。
FWA方式のインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッド(プリントヘッド)の長手方向長さが記録媒体幅と略同寸法にされており、装置本体に対して静止状態にされたインクジェット記録ヘッドに対して記録媒体のみを搬送させて印字記録する装置である。
PWA方式のインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッドを所定方向に移動させ、これと略直交する方向に記録媒体を搬送させて印字記録する装置である。
なお、PWA方式のインクジェット記録装置に設けられた記録媒体搬送機構としては、装置本体に対して静止している用紙受け部材(プラテン)上を、記録媒体が別の駆動手段によって与えられる駆動力によってすべりながら搬送される機構と、移動体上に記録媒体が吸着された状態で搬送される機構と、の2種類に大別される。
特開平7−53081号公報
ところで、インクジェット記録装置では、通常では用紙上にインクを噴射させて画像記録するが、インクジェット記録ヘッドのノズル面を大気に晒した状態で非印字状態が一定時間以上経過すると、ノズル面でのインクの増粘、乾燥、更には目詰まりによって噴射状態が悪化し、次の噴射開始時に画像劣化をもたらす。
現状では、この画像劣化を防ぐために、10秒〜数分の間隔で吐出ノズルからインク滴を空噴射させる。また、この空噴射させたインク滴を受けるインク受け手段を別に設けることにより、空噴射による記録媒体搬送部材の汚れを回避している。
しかし、インクジェット記録ヘッドと記録媒体搬送部材との間隔は1〜2mmと狭いので、上記のインク受け手段をインクジェット記録ヘッドと記録媒体搬送部材との間に入れるには、インクジェット記録ヘッドを持ち上げるか、記録媒体搬送部材を下げるか、の何れかの機械的な動作を必要とする。このため、印字動作を中断させてしまうと言う問題があった。
なお、この問題は、インクジェット記録装置に限らず、搬送された記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出装置で一般的に生じていた。
本発明は、上記事実を考慮して、記録媒体への液滴の吐出動作を中断させることなく吐出ノズルからの空噴射を可能にする液体除去機構及びそれを備えた液滴吐出装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、記録媒体を搬送面側に保持して搬送する記録媒体搬送部材と、前記記録媒体搬送部材の前記搬送面に対向して設けられた液体回収部材と、前記記録媒体搬送部材と前記液体回収部材との間に電界を生じさせる電界発生手段と、を備え、前記搬送面側に付着した液体を、前記電界による静電力で前記液体回収部材に向けて飛翔させることにより除去する、ことを特徴とする。
これにより、吐出ノズルで空噴射することにより記録媒体搬送部材の搬送面に付着した液体は回収部材で回収されるので、記録媒体への液滴の吐出動作を中断させる必要がない。
本発明によれば、記録媒体への液滴の吐出動作を中断させることなく吐出ノズルからの空噴射を可能にする液体除去機構及びそれを備えた液滴吐出装置を実現させることができる。
以下、液滴吐出装置としてインクジェット記録装置を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。以下の実施形態では、記録媒体として記録用紙(以下、単に用紙という)を例に挙げて説明するが、記録用紙以外の記録媒体(OHPシートなど)であっても実施可能である。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付してその説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。
(全体構成)
図1には、本発明の第1実施形態のインクジェット記録装置12が示されている。インクジェット記録装置12の筐体14内の下部には給紙トレイ16が備えられており、給紙トレイ16内に積層された用紙Pをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Pは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。以下、単に「搬送方向」というときは、記録媒体である用紙Pの搬送方向をいう。
給紙トレイ16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端ベルト状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された用紙Pは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像情報に応じたインク滴が付着される。
そして、用紙Pを搬送ベルト28で保持した状態で周回させることで、吐出領域SE内に複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録を行うことができる。したがって、搬送ベルト28の表面が、本発明における用紙Pの周回経路となっている。
記録ヘッドアレイ30は、本実施形態では、有効な記録領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、サイアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つのインクジェット記録ヘッドユニット32(以下、単にヘッドユニット32という)が搬送方向に沿って配置されており、フルカラーの画像を記録可能になっている。それぞれのヘッドユニット32においてインク滴を吐出する方法は特に限定されず、いわゆるサーマル方式や圧電方式等、公知のものを適用できる。なお、ヘッドユニット32に代えて、インク液以外の処理液(T)を吐出するインクジェット記録ヘッドを更に設けたヘッドユニットとしても良い。
各ヘッドユニット32を構成するインクジェット記録ヘッド33は、ヘッドコントローラ60(図4参照)によって制御されるようになっている。ヘッドコントローラ60は、たとえば、画像情報に応じてインク滴の吐出タイミングや使用するインク吐出口(ノズル)を決め、駆動信号をインクジェット記録ヘッド33に送る。
また、記録ヘッドアレイ30は、搬送方向と直交する方向に不動とされていてもよいが、必要に応じて移動するように構成しておくと、マルチパスによる画像記録で、より解像度の高い画像を記録したり、インクジェット記録ヘッド33の不具合を記録結果に反映させないようにしたりできる。
記録ヘッドアレイ30の近傍(本実施形態では搬送方向の両側)には、それぞれのヘッドユニット32に対応した4つのメンテナンスユニット34が配置されている。ヘッドユニット32に対してメンテナンスを行う場合には、図2に示すように、記録ヘッドアレイ30が上方へ移動し、搬送ベルト28との間に構成された間隙にメンテナンスユニット34が移動して入り込む。そして、吐出面であるノズル面33N(図3、図5参照)に対向した状態で、所定のメンテナンス動作(バキューム、ワイピング、キャッピング等)を行う。なお、本実施形態では、4つのメンテナンスユニット34を2つずつの2組に分割し、記録ヘッドアレイ30、画像記録時には記録ヘッドアレイ30の搬送方向上流側及び搬送方向下流側にそれぞれ配置されるようにしている。
また、インクジェット記録装置12は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び用紙Pを挟みつつ従動し、用紙Pを搬送ベルト28に押圧する押圧位置と、搬送ベルト28から離間した離間位置との間を移動可能とされた抑えロール36を備えている。この構成により、用紙Pを搬送ベルト28に載せて抑えロール36の抑圧によって用紙Pを搬送ベルト28に近接させ、静電的に用紙Pを搬送ベルト28に吸着させるようになっている。
なお、抑えロール36よりもさらに搬送方向上流側には、図示しないレジロールが設けられており、用紙Pが搬送ベルト28と抑えロール36との間に至る前に位置合わせされる。
更に、インクジェット記録装置には、図3にも詳細に示すように、記録ヘッドアレイ30の搬送方向上流側に、電源38が接続された帯電ロール37が配置されている。帯電ロール37と、接地されている従動ロール26と、の間には所定の電位差が生じるため、用紙Pに電荷が与えられ、搬送ベルト28に静電吸着されるようになっている。
電源38としては、図3では直流電源を挙げているが、用紙Pを所定電位に帯電させることが可能であれば、交流電源でもよい。なお、帯電が均一な場合は抑えロール36は接地するが、このように帯電が交番であれば接地は必ずしも必要でない。
また、静電吸着の他の方法として帯電ロール37によって予め搬送ベルト28を帯電させるのではなく、抑えロール36に電圧を印加する方法であっても良い。
剥離された用紙Pは、剥離プレート40の搬送方向下流側で排出経路44を構成する複数の回動可能な排出ローラ対42で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙トレイ46に排出される。
給紙トレイ16と搬送ベルト28の間には、反転手段として、複数の反転用ローラ対50で構成された反転経路52が設けられており、片面に画像記録された用紙Pを反転させて搬送ベルト28に保持させることで、用紙Pの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト28と排紙トレイ46の間には、4色の各インクをそれぞれ貯留するインクタンク54と、インクタンク54の下流側に接続されたリザーバタンク64と、が設けられている。リザーバタンク64には大気開放部が設けられており、リザーバタンク64内の液面は大気圧となっている。また、リザーバタンク64のインクは各ヘッドユニット32に供給されるようになっている。インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
図4に示すように、インクジェット記録装置12の全体は、コントローラ56によって制御され、用紙Pの取出しから画像記録、排出、さらにはメンテナンスを含む動作が制御されるようになっている。また、記録画像に関する各種のデータ等は、画像コントローラ58からコントローラ56に送られる。たとえば、後述するように、第1帯電モードや第2帯電モードでの印加電圧等は、記録画像のデータなどに応じて、コントローラ56で制御される。また、インクジェット記録ヘッド33はヘッドコントローラ60によって制御されており、コントローラ56からヘッドコントローラ60へ信号が送信されるようになっている。なお、コントローラ56、ヘッドコントローラ60、帯電ロール37等は、電源38から電力供給を受けるようになっている。
このような全体構成とされた本実施形態のインクジェット記録装置12では、上記したように、給紙トレイ16から取り出された用紙Pが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、抑えロール36によって搬送ベルト28に押し付けられると共に、帯電ロール37からの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Pが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、用紙P上に画像が記録される。1パスのみで画像記録する場合には、剥離プレート40で用紙Pを搬送ベルト28から剥離し、排出ローラ対42で搬送して排紙トレイ46に排出する。これに対し、マルチパスで画像記録を行う場合には、必要な回数に達するまで用紙Pを周回させて吐出領域SEを通過させた後、剥離プレート40で用紙Pを搬送ベルト28から剥離し、排出ローラ対42で搬送して排紙トレイ46に排出する。
(搬送ベルトからインクを除去する機構)
本実施形態では、搬送ベルト28は、搬送ベルト28全体が同電位とみなせる材質、例えば導電性や実質的に導体とみなせる程度の低抵抗の材質で構成されている。
また、インクジェット記録装置12は、用紙Pの搬送経路以外の位置で、すなわち、従動ロール26や駆動ロール24よりも下方位置で、搬送ベルト28の外周面側のインクを回収することにより外周面側を清掃する回収部材72を備えている(図1〜3、図6参照)。回収部材72は低抵抗性又は導電性の材質で構成されている。本実施形態では、回収部材72はローラ状であり、搬送ベルト28側のローラ面が搬送ベルト28の搬送方向と同一方向に移動するように回転する。なお、搬送ベルト28の外周面側のインクを除去できる限り、回収部材72は特にローラ状に限られない。
更に、インクジェット記録装置12には、搬送ベルト28と回収部材72との間に電圧を印加する電圧印加部76が設けられている。本実施形態では、電圧印加部76による電圧で搬送ベルト28と回収部材72との間に電界を形成し、搬送ベルト28の外周面側に付着している付着インクLに静電誘導による電荷を誘起することにより、付着インクLを静電力で回収部材72へ飛翔させるようになっている。
電圧印加部76によって回収部材72の芯部分と搬送ベルト28との間には電位差が発生し、搬送ベルト28と回収部材72との間には電界が形成される。
搬送ベルト28の外周面側の付着インクLが搬送ベルト28の移動によりこの電界が形成されている空間にまで到達すると、この電界によって付着インクLには誘導電荷が形成される。そして、静電力によって付着インクLは回収部材72に飛翔し、回収部材72に付着することにより回収される。
なお、搬送ベルト28の搬送面側S(外周面側)は、付着インクLが飛翔し易いように撥水性にされていることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態では、搬送ベルト28の外周面側に吐出されたインク滴を静電力で飛翔させて回収する回収部材72が設けられている。これにより、用紙Pへの印字動作を中断させることなく、吐出ノズル78から搬送ベルト28の外周面側に空噴射すると共に、空噴射したインクを回収部材72で除去することが可能になる。また、意図的に吐出したインクのみならず、非意図的に吐出されたインクであっても、搬送ベルト28の外周面側に付着したインクを除去することができる。また、搬送ベルト28と回収部材72とを接触させなくてもインクを回収できるので、インク回収を行う上で搬送ベルト28への磨耗等の悪影響が生じることが回避される。
また、搬送ベルト28と回収部材72とが非接触状態に保たれている。これにより、搬送ベルト28に摩耗等の悪影響が生じることがなく、しかも、搬送ベルト28に接触する部材(帯電ロール37や抑えロール36等)の離接動作がなくても確実に搬送ベルト28を清掃することができる。
また、用紙全面に渡って印字をする所謂ふちなし印字をする際には、用紙周囲外にまでインク滴が噴射される。本実施形態では、用紙周囲外にまで噴射されて搬送ベルト28に付着したインク滴も除去できる。
[実施例1(第1実施形態の実施例)]
空隙の放電(絶縁破壊)を起こす限界に近い6000000[V/m]程度の電界では、付着インクLの飛翔に要する最短時間は約100マイクロ秒であった。また、定常的に電界を作用させる場合には100000[V/m]が最低の電界強度であった。
このため、本実施例では、搬送ベルト28の搬送面側に付着した液体を回収部材72に向けて飛翔させる空間では、100000V/m以上の電界を100マイクロ秒以上作用させることにした。
円対平面の電界利用効率ηは、回収部材72の直径をR、搬送ベルト28から回収部材72までの最短距離をDとした場合、例えば、「プリンツ著『電界計算法』のP61、1974年、朝倉書店発行」によって以下のように簡易に見積もる事ができる。
R=10mm、D=1mmのときηは0.9となる。搬送ベルト28における付着インクLの付着位置と、回収部材72のローラ面との距離は、搬送ベルト28の移動に伴って徐々に短くなり、最短距離Dとなってから徐々に長くなる。最大電界強度EmaxはV/D×ηである。
本実施例では、Vは1000Vであり最大電界強度Emaxは900000[V/m]である。搬送ベルト28の搬送速度は0.381[m/s]であり、100マイクロ秒で搬送ベルト28の搬送面(外周面)が動く距離は約38μmである。38μmの範囲内では、回収部材72と搬送ベルト28との距離の増大による電界強度が低下しても、最低電界強度を100000[V/m]以上に確保することは充分に行える。
なお、本実施例では、印加電圧を一定にしているが、上記の電界強度と作用時間を満たす範囲で印加電圧を交流にする事も可能である。
[実施例1の変形例]
本変形例では、搬送ベルトは実施例1と同じく導電性であるが、回収部材72に代えて、定電位とみなせる芯部と表面の被覆層とで構成される回収部材(第2実施形態の回収部材92参照)を設けている。
これにより、回収部材における被覆層の内部導電や被覆層の表面での電荷注入に要する時間が長くなるので、回収動作時、回収部材からのインクへの電荷誘導を防ぐことができ、回収部材からインクが飛翔し難い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図7−1に示すように、本実施形態では、第1実施形態に比べ、搬送ベルト88及び回収部材92の構成が異なる。
搬送ベルト88は、導電化処理されてなる導電化処理層89を背面側(内周面側)に有する。搬送ベルト88の搬送面側(外周面側)は抵抗性層90とされている。ここで、抵抗性とは、搬送部材と用紙等の間で発生する摩擦帯電電荷や搬送部材と用紙等を静電吸着させるために与えた搬送部材上の電荷が回収部材と対向する場所に移動するまでの間に背面側に逃がす程度には導電性であり、一方で静電吸着のために電圧を印加する際に与えられる電荷が即座に背面側に逸散(リーク)しない程度に抵抗が高い事を意味する。これらの要件は搬送部材の抵抗層の体積抵抗率ρと誘電率εの積で定義される電荷の拡散時間τで規定される。静電吸着の際のτの好ましい条件は、図7−2に示す如く、搬送ベルト88の搬送速度V1と帯電の為の電極(帯電ロール37)の接触距離NPとから決められる帯電時の電圧印加時間T1=NP/V1以上であり、V1=10m/sec NP=0.1 mmの場合にτ=0.01msecである。一方、電圧印加から回収部材までの距離は装置によって異なり搬送速度の速い装置では距離が長い。V1=10m/secであれば100m、V1=1m/sec程度であれば10m程度であり時間はいずれも10秒程度以下である。
したがってτは0.01msecから10秒の間である事が好ましい。使用する抵抗性層の誘電率が10-10F/mであれば体積抵抗率は105から1011Ω-mである。
導電化処理層89を形成するには、抵抗性の搬送ベルト部材の背面側を導電化処理することにより容易に形成できる。
搬送ベルト88を定電位面であるとみなせる第1実施形態とは異なり、本実施形態では搬送ベルト88の背面側を構成する導電化処理層89を定電位面とみなせる。一方、搬送ベルト88の搬送面側を構成しているのは抵抗性層90である。この構成により、静電誘導によって導電化処理層89の定電位面からの静電誘導によって付着インクLに電荷が流入する。
搬送ベルト88の搬送面側と対向する回収部材92は、同様に、定電位とみなせる芯部94と、表面の被覆層96とで構成される。ここで被覆層96に求められる特性は抵抗性層90に求めらる抵抗性と同じように被覆層96の体積抵抗率ρと誘電率εの積で定められるτで規定される。即ち電界の作用によって被覆層表面に付着したインクの電荷が芯部94から供給される逆極性の電荷により中和されついには逆極性となって搬送部材側に逆飛翔を起こす事のない様にτを高くする必要がある。
この電荷による逆飛翔を防止するには回収部材と搬送部材が近接する領域では電荷注入を遅らせる必要がある。図7−3に示す如く、遅らせたい時間は、電界下での回収部材上のインク滞留距離をS、回収部材の移動速度をV2とするときT2=S/V2である。V2をV1と一致させる場合に、SはNPの100倍程度に設定されるので被覆層に求められる条件は、搬送部材抵抗層のτの下限値より2桁大きいという事である。通常回収部材被覆層と搬送部材抵抗層の誘電率はそれほど大きくは違わないため体積抵抗率によって電荷拡散時定数の差を設計できる。即ち回収部材被覆層は搬送部材抵抗層に比べて2桁大きな体積抵抗率を有する事が好ましい。
電界強度の計算は、電圧印加直後は芯部94と導電化処理層89との距離できまるが、抵抗性層90及び被覆層96の抵抗率(ρ)と誘電率(ε)の積できまる時定数τ以上の時間、電界が作用すればその層は殆ど同電位とみなす事ができる。そうでない場合(τに比べて作用時間が短い場合)には、電界強度は芯部94と被覆層96との距離を用いて計算される。
本実施形態では、搬送ベルト88と回収部材92との間に形成される電界最大領域Zで、電界強度が100000[V/m]以上で電界作用時間が100マイクロ秒以上であれば十分な静電吸引力が発生し、静電力によって付着インクLは回収部材92に飛翔して回収部材92へと回収されはじめる。
なお、このような配置では、静電力で飛翔した付着インクLが回収部材92へ付着すると、この付着インクLには逆の電界によって発生する静電誘導が再度起こり再度搬送ベルト88へ向けて移動する力を受け、結果的には往復運動を誘起し易い。それを防ぐ為には、抵抗性層90の体積抵抗率に比べ、被覆層96の体積抵抗率を2桁以上大きくすることが有効である。これによって、回収部材92における被覆層96の内部導電や被覆層96の表面での電荷注入に要する時間が長くなるので、回収動作時、回収部材92からのインクへの電荷誘導を防ぐことができ、回収部材92からインクが飛翔し難い。
[実施例2(第2実施形態の実施例)]
搬送ベルト88の抵抗性層90は、体積抵抗率を105Ω-m、厚みを0.2mmとする導電性カーボンブラック粒子分散ポリイミド層とし、導電化処理層89としては蒸着アルミ層とした。回収部材92の被覆層96については、同様に導電性カーボンブラック粒子分散ポリイミドを用い体積抵抗率を108Ω-m とし、R=9.9mmのアルミニウム製ロール(芯部94)に被覆厚0.1mmで形成した。搬送ベルト上には約4.5plの市販インクジェットインク(富士ゼロックス社製WorkCentre B900)を1平方インチ当たり400×400個噴射した。この搬送ベルトを搬送速度381 mm/sで走行させた。搬送ベルトから約1mm隔てたところに回収部材92を配置しロールを搬送ベルトと同じ方向に周速約100mm/secで回転させた。搬送部材背面アルミ層89を接地電位とし、回収部材芯部94に電圧を印加した。インクの回収はインクの固化状況(液体のままか固化しているか、高さ、孤立しているか否か、紙粉や塵埃がインクと共にあるかないか)によって変化した。100Vの印加電圧であれば回収部材上の固化インクに運動がはじまった。1000V印加では回収部材への移動が起きた。また、移動後に搬送部材へ逆移動したり、往復運動は生じなかった。
[実施例2の変形例]
本変形例では、搬送ベルトは実施例2と同じく裏面側が導電性で表面側が抵抗性であるが、回収部材92に代えて、実施例1で説明した回収部材72を設けている。この場合には回収部材表面が導電性であるために回収されたインクへの電荷注入が起こる為に前述した往復運動を起こし得るが、往復運動を起こすか否かは回収部材とインクとの静電力だけではなく表面エネルギーなどによる付着力にも左右されるからである。この場合には回収部材表面が搬送部材表面よりもインクを付着させやすい材料を選択するのが好ましい。もちろん回収部材72は、表面に導電性でインク付着性のある被覆層が形成されたものであってもよい。あるいは搬送部材表面をインクを撥インク性に処理する事でも同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図8に示すように、本実施形態では、第2実施形態に比べ、抵抗性層のみで構成される搬送ベルト98とし、回収部材92と対向する近傍で搬送ベルト98の背面側に機械的に接触すると共に定電位に保たれる導電部100を設け、電圧印加部76によって、搬送ベルト98と回収部材92との間に一定の電位差を形成する。
これにより、付着インクLに電界が作用する時間を短く特定できるため付着インクLの往復運動をより効果的に防ぐ事ができる。
[第3実施形態の変形例]
本変形例では、搬送ベルトは実施例2と同じく裏面側が導電性で表面側が抵抗性であるが、回収部材92に代えて、実施例1で説明した回収部材72を設けている。この場合には回収部材表面が導電性であるために回収されたインクへの電荷注入が起こる為に前述した往復運動を起こし得るが、往復運動を起こすか否かは回収部材とインクとの静電力だけではなく表面エネルギーなどによる付着力にも左右されるからである。この場合には回収部材表面が搬送部材表面よりもインクを付着させやすい材料を選択するのが好ましい。もちろん回収部材72は、表面に導電性でインク付着性のある被覆層が形成されたものであってもよい。あるいは搬送部材表面をインクを撥インク性に処理する事でも同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。図9に示すように、本実施形態では、第2実施形態に比べ、電圧印加部76を設けておらず、導電化処理層89及び芯部94をそれぞれ接地している。
本実施形態では、搬送ベルト88の搬送面側に抵抗性層90が設けられており、搬送ベルト88の搬送面側表面を帯電させている。ここで、搬送ベルト88の搬送面側表面の帯電は、搬送ベルトに保持する記録媒体を吸着する目的を兼ねていても良い。搬送面側表面を帯電させた場合、この抵抗性層90上に意図的あるいは非意図的に吐出されて付着した付着インクL中には抵抗性層90の帯電電荷が注入されることになる。
図9(A)に示すように、付着インクLの表面側に電極面がない(すなわち被覆層96が位置していない)場所では、抵抗性層90表面の電荷と、この電荷に対応して導電化処理層89に誘起される対電荷との間に静電力が生じる。抵抗性層90に付着したインクLには抵抗性層90表面の帯電電荷が注入されるので、帯電した付着インクLは、導電化処理層89の方向に引き付けられる。したがって、帯電した付着インクLは抵抗性層90表面に保持されている。
図9(B)に示すように、付着インクLの表面側に電極面が到達(すなわち付着インクLが被覆層96の近くにまで到達)した場合について説明する。回収部材92の一部である芯部94と、搬送ベルト88の一部である導電化処理層89は接地されているので、抵抗性層90表面の電荷に対応して芯部94と導電化処理層89のそれぞれに対電荷が誘起される。抵抗性90表面の帯電した付着インクLは、導電化処理層89に誘起された対電荷との間の静電力によって導電化処理層89の方向に第1の力(図9(B)の矢印FB)を受けるとともに、芯部94に誘起された対電荷との間の静電力によって芯部94の方向に第2の力(図9(B)のFK)を受ける。
力FBと力FKとは反対方向なので、両者の力は相殺される。この結果、帯電した付着インクが導電化処理層89の方向に引き付けられる力は小さくなる。そうすると、帯電した付着インクLは、同極性の抵抗性層90表面の電荷との間の静電的な反発力のために抵抗性層90からは離れる方向すなわち回収部材側へ飛翔する(図9(C)参照)。
なお、本実施例では、回収部材92の表面が導電性で構成されていて回収部材92が定電位に保たれていたとしても、回収部材92に向けて飛翔した付着インクLの再飛翔は起こらない。回収部材92の芯部94は接地されているだけであり、付着インクLへの電荷注入は生じないからである。
付着インクLの飛翔に必要な条件は第2実施形態とほぼ同じである。
なお、インク抵抗値に関わらず、搬送ベルト88と回収部材とで挟まれる空間のうち、インク回収動作を施したい空間部分で、100000[V/m]以上の電界が100マイクロ秒以上作用するように構成されていることが好ましい。これにより、確実にインク回収を行うことができる。
本実施例では、搬送ベルト88の帯電が施された状態でインクが意図的あるいは非意図的に付着する場合を説明したが、回収部材92の存在する場所の上流側で付加的な表面帯電手段を設けてもよい。また、付着インクLが搬送ベルト88の表面側(搬送面側)に存在していても付着インクLに触れる事無く電荷を与えられる例として、コロナ放電器を設けることや、電極(板、ローラ)等を設け付着インクLが近接したときに空隙放電させること、が挙げられる。
また、本実施例では、インクは帯電すれば足りるので、インク抵抗値は大きくても小さくても問題なく、また、絶縁性であってもよい。
なお、本実施例では抵抗性ベルト背面を導電化処理した場合について説明したが、導電性層と抵抗性層との積層ベルトでも良い。
[実施例3(第4実施形態の実施例)]
本実施例では、搬送ベルト88としては、導電化処理層89としてアルミニウム接地層とし、抵抗性層90としてポリイミド膜(75ミクロン厚)とした。導電化処理層89を形成する際、ポリイミド膜の背面側に蒸着法で形成した。更に、ポリイミド膜の搬送面側S(表面側)に撥水化剤(旭ガラス社製Cytop)を約0.5μm厚で塗布したのち180℃でキュアしたものとした。
本実施例では、表面を帯電ロール37によって表面電位1000Vに帯電した。これに市販のインクジェット記録装置(富士ゼロックス社製WorkCentre B900が設けられたもの)を用い、インク滴を搬送ベルト88の抵抗性層90に向けて噴射した。その際、約4.5plのインクを1インチ当たり400×400で均一に噴射させた。R=10mmのアルミニウム製ローラを回収部材92として用いて接地電位とし、搬送ベルト88から回収部材92までの最短距離D=0.25mmに近接させたところ、付着インクLを略100%回収できた。
[実施例3の変形例]
本変形例では、搬送ベルト88は実施例3と同じであるが、回収部材92に代えて、芯部94のみで構成される回収部材を設けた。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。図10に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置は、第2実施形態に比べ、回収部材92に代えて回収部102を備えている。
回収部102は、搬送ベルト88のベルト面との距離が略均一となるように配置された回収用ベルト103と、回収用ベルト103が張架された回収用駆動ロール104及び回収用従動ロール106と、で構成される。回収用ベルト103は少なくとも背面側(内周面側)が導電性層とされ、回収用従動ロール106は導電性ローラとされている。
電圧印加部76は、回収用従動ロール106と搬送ベルト88の導電化処理層89との間に定電位差が生じるように電圧を印加するように接続されている。
本実施形態では、回収用ベルト103と搬送ベルト88とが近接している領域を長く設定することができるので、回収に必要な時間を充分に確保し易い(すなわち短時間で回収し易い)。
回収用ベルト103を搬送ベルト88に対して同速で移動させれば、回収用ベルト103の同じ場所にはインクが回収されないので、回収用ベルト103上へのインク堆積を遅らせる事ができる。
回収するインク量がそれほど多くなければ、搬送ベルト88と回収用ベルト103とで移動速度に速度差を持たせることや、回収用ベルト103を間歇的な送りにすることで、回収用ベルト103の外周面側に均一にインクを堆積させることができる。また、回収用ベルト103を静止状態にしてもよい。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明する。図11に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置は、第2実施形態に比べ、回収部材92に代えて回収平板112を備えている。
回収平板112は、搬送ベルト88との距離が略均一となるように配置されている。回収平板112の材質は導電性又は低抵抗性とされている。
電圧印加部76は、回収平板112と搬送ベルト88の導電化処理層89との間に定電位差が生じるように電圧を印加するように接続されている。
本実施形態では、回収平板112と搬送ベルト88とが近接している領域を長く設定することができるので、第5実施形態と同様、回収に必要な時間を充分に確保し易い(すなわち短時間で回収し易い)。また、回収するための稼動機構を設けなくて済むので、装置構成を簡易にすることができる。また、回収平板112の交換が容易である。
また、回収平板112に代えて、図12に示すように、搬送ベルト88側に開口が形成された回収平板114を設けてもよい。回収平板114は、例えば、金属メッシュ、金属メッシュのメッシュ表面を絶縁処理したスクリーンなどである。この場合には、回収平板114に飛翔したインクは上記開口(例えばメッシュ開口部)に保持されるので、連続して大量のインクを回収する必要があっても、搬送ベルト88に対向する回収部材表面側へのインク堆積が少なく、良好な回収機能を維持する事ができる。
更には、板状の回収部材に限らず、ロール状の回収部材、無端ベルト状の回収部材であっても、静電誘導を起こす為の条件を具備している限り、回収部材の少なくとも表面に例えば多孔質で毛管力によるインク吸収性を与え、インク回収時のインク保持吸収性を持たせる事もできる。これにより、インク回収後に回収部材表面にインクが残存してもインクが乾燥し難いので、インク乾燥後に静電的な保持性が失われて乾燥したインク成分が装置内部を汚染する事を防止できる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について説明する。図13、図14に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置122は、第2実施形態に比べ、回収部材92に付着した付着インクLを除去して回収部材92を清掃する清掃部材124を更に備えている。清掃部材124は、回収部材92に当接して付着インクLを除去し易い形状、材質にする。
清掃部材124はローラ状であることが多いが、回収部材92からインクを除去できる限り、形状は特にローラ状に限られない。簡易な構成としては、清掃部材124を例えば圧縮性ウレタン樹脂や樹脂球凝集体、不織布などのローラまたはウエブ(シート状)にして接触させ毛管力でインクを吸い取る方式である。
なお、清掃部材124と回収部材92とを非接触にして、回収部材92上の付着インクLを静電力で清掃部材124へ再移動させる事も可能である。
清掃部材124を回収部材92に接触させる構成では、回収部材92に接地電位以外の電圧を印加してインクを回収させる場合、清掃部材124を介して回収部材92の電圧が降伏しないようにする事が必要である。回収部材92の表面に抵抗性乃至絶縁性の被覆(被覆層)を施すことにより、清掃部材124がたとえ導電性であっても被覆によって電圧降伏を避ける事ができる。
本実施形態のように清掃部材124を設けることにより、回収部材92に堆積したインクが乾燥してインク成分が飛散して装置内部を汚染する事を防止できる。また、回収部材92の表面が乾燥インクによって導電化して回収機能が低下する事を防止することができる。
なお、回収部材92そのものを定期的に交換できる場合には、清掃部材124を設けなくても済む。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態について説明する。図15に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置は、第5実施形態に比べ、回収用ベルト103に付着した付着インクLを除去して回収用ベルト103を清掃する清掃部材134を更に備えている。本実施形態では、清掃部材134は板状の部材にされ、回収用ベルト103の外周面側に当接させてインクを掻き取る方式になっているが、回収用ベルト103からインクを除去できる限り、他の形状であってもよい。清掃部材134は、例えば金属材或いは高分子樹脂性材で構成される。
本実施形態により、第7実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1実施形態のインクジェット記録装置の構成を画像記録状態で示す正面断面図である。 第1実施形態のインクジェット記録装置の構成をメンテナンス状態で示す正面断面図である。 第1実施形態のインクジェット記録装置の搬送ベルト及びその近傍の構成を示す概念図である。 第1実施形態のインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 第1実施形態にインクジェット記録装置に設けられたインクジェット記録ヘッドの構成を示す背面図である。 図6(A)から(C)は、それぞれ、第1実施形態で、搬送ベルト上のインクが飛翔して回収部材に回収されることを説明する模式的な側面図である。 図7−1(A)から(C)は、それぞれ、第2実施形態で、搬送ベルト上のインクが飛翔して回収部材に回収されることを説明する模式的な側面図である。 第2実施形態で、電荷の拡散時間の好ましい条件を求める上で用いる説明図である。 図7−3(A)及び(B)は、それぞれ、第2実施形態で、インクの逆飛翔を防止することの説明図である。 第3実施形態で、搬送ベルト上のインクが飛翔して回収部材に回収されることを説明する模式的な側面図である。 図9(A)から(C)は、それぞれ、第4実施形態で、搬送ベルト上のインクが飛翔して回収部材に回収されることを説明する模式的な側面図である。 第5実施形態で、搬送ベルト上のインクの回収機構を説明する模式的な側面図である。 第6実施形態で、搬送ベルト上のインクの回収機構を説明する模式的な側面図である。 第6実施形態の変形例を説明する模式的な側面図である。 第7実施形態のインクジェット記録装置の構成を画像記録状態で示す正面断面図である。 第7実施形態で、回収部材の清掃機構を説明する模式的な側面図である。 第8実施形態で、回収用ベルトの清掃機構を説明する模式的な側面図である。
符号の説明
12 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
28 搬送ベルト(記録媒体搬送部材)
33 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
72 回収部材(液体回収部材)
76 電圧印加部(電界発生手段)
88 搬送ベルト(記録媒体搬送部材)
92 回収部材(液体回収部材)
98 搬送ベルト(記録媒体搬送部材)
102 回収部(液体回収部材)
112 回収平板(液体回収部材)
114 回収平板(液体回収部材)
122 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)

Claims (11)

  1. 記録媒体を搬送面側に保持して搬送する記録媒体搬送部材と、
    前記記録媒体搬送部材の前記搬送面に対向して設けられた液体回収部材と、
    前記記録媒体搬送部材と前記液体回収部材との間に電界を生じさせる電界発生手段と、
    を備え、前記搬送面側に付着した液体を、前記電界による静電力で前記液体回収部材に向けて飛翔させることにより除去する、ことを特徴とする液体除去機構。
  2. 前記前記液体回収部材は、前記記録媒体搬送部材に対して非接触に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の液体除去機構。
  3. 前記搬送面側に付着した液体を前記液体回収部材に向けて飛翔させる領域を通過するときに前記記録媒体搬送部材の前記搬送面側の表面に100000V/m以上の電界が100マイクロ秒以上作用するように、前記記録媒体搬送部材の搬送速度と前記電界発生手段が生じさせる電界強度とが設定されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体除去機構。
  4. 前記記録媒体搬送部材は、少なくとも前記搬送面側が導電性であり、
    前記液体回収部材は、少なくとも一部が導電性である、ことを特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項に記載の液体除去機構。
  5. 前記記録媒体搬送部材は、前記搬送面側が抵抗性であると共に、前記搬送面側を構成しない部位が導電性であり、
    前記液体回収部材は、少なくとも一部が導電性である、ことを特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項に記載の液体除去機構。
  6. 前記液体回収部材は、表面側が絶縁性または高抵抗性の被覆層で構成される共に、前記被覆層の内側に導電性部が設けられ、
    前記被覆層の体積抵抗率は、前記記録媒体搬送部材の前記搬送面側の体積抵抗率よりも2桁以上大きい、ことを特徴とする請求項5に記載の液体除去機構。
  7. 前記記録媒体搬送部材は、前記搬送面側を構成する抵抗性層と、非搬送面側を構成し接地された導電性層と、で構成され、
    前記液体回収部材は、接地された導電性部を有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体除去機構。
  8. 前記液体回収部材に一定電位を与えたときに、前記搬送面に100000V/m以上の電界が100マイクロ秒以上作用するように、前記記録媒体搬送部材の搬送速度と前記電界発生手段が生じさせる電界強度とが設定されている、ことを特徴とする請求項7に記載の液体除去機構。
  9. 前記搬送面が撥水化処理されている、ことを特徴とする請求項1〜8のうち何れか1項に記載の液体除去機構。
  10. 請求項1〜9のうち何れか1項に記載の液体除去機構と、
    前記記録媒体搬送部材の前記搬送面側に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
    を備えた、ことを特徴とする液滴吐出装置。
  11. 前記液滴吐出ヘッドが前記液滴としてインク滴を吐出する、ことを特徴とする請求項10に記載の液滴吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019010812A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
EP4223428A1 (en) 2022-02-01 2023-08-09 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus, electrode forming apparatus, multilayer separator forming apparatus, and liquid discharge method

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