JP5397283B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、印刷媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、特に紙製の印刷媒体に液体を噴射する液体噴射装置に関する。
印刷媒体に液体を噴射する液体噴射装置の一例として、印刷媒体としての記録用紙に液体であるインクを噴射するインクジェット式プリンターが知られている。インクジェット式プリンターには、複数のノズルが形成されたノズル形成面を備えた金属製のノズルプレートを有する液体噴射ヘッドと、記録用紙を支持する支持体としてのプラテンとが備えられている。そして、液体噴射ヘッドと記録用紙とが相対的に移動しながら、ノズル形成面と対向する印刷領域に向けて液体噴射ヘッドのノズルが微少なインク滴を噴射することによって、記録用紙に文字や図形などが記録される。
ところで、印刷媒体が紙製の記録用紙である場合には、搬送時における記録用紙の振動や記録用紙と他の部材との接触などによって記録用紙から紙粉が飛散する。特に、紙繊維が強制的に切断されてなる記録用紙の裁断面からは、上述したような記録用紙の挙動によって紙粉が飛散しやすい。そのため、プラテンに向けて搬送される記録用紙の先端がプラテンに設けられたプラテンリブに衝突するとなれば、該先端における裁断面から多くの紙粉が飛散することとなる。そして、こうして飛散した紙粉が記録用紙の周辺を浮遊してその一部がノズルの近傍に付着し続ける結果、ノズルから噴射されるインク滴の飛行する方向が変化したり、ノズルが紙粉によって塞がれるといったノズル詰まりが発生したりする。
そこで特許文献1では、飛散した紙粉がノズルに付着することを抑えるために、液体噴射ヘッドを移動させるキャリッジに設けられたファンによって、記録用紙に対し、キャリッジの斜め往動方向に向けてエアーを吹き付けるという提案がなされている。この特許文献1に記載の装置によれば、エアーが吹き付けられた領域、すなわち飛散した紙粉がエアーによって吹き飛ばされた領域に向けてキャリッジが移動していくため、記録用紙から飛散した紙粉がノズルプレートに付着することが抑制される。
特開2003−118095号公報
一方、記録用紙がプラテンに支持されて搬送される際には、記録用紙とプラテンとの摩擦によって記録用紙やプラテンが帯電する。そして通常、上記金属製のノズルプレートが接地されていることから、接地されたノズルプレートと帯電したプラテンとの間での電位差によりノズルプレートとプラテンとの間に電界が発生する。このため、プラテンが例えば負に帯電した場合には、プラテンとノズルプレートとの間で発生した電界によって、プラテンと同極性の紙粉がノズルプレートに誘導されてノズルプレートに吸着するという静電吸着が発生する。上述のエアーの吹き付けを通じて記録用紙から飛散した紙粉を一旦吹き飛ばしたとしても、吹き飛ばされた紙粉の位置を気流によって定めることは難しく、上述した電界がプラテンとノズルプレートとの間に発生する以上、吹き飛ばされた紙粉の一部も少なからず電界に誘導されてノズルプレートに付着することになってしまう。すなわち、ノズル近傍に対する紙粉の付着をエアーの吹き付けを通じて抑制したとしても、上述
した電界による紙粉の付着が残る以上、記録用紙への印刷不良を抑制する上ではなお改良の余地を残すものとなっている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射ヘッドに対する紙粉の付着を抑制することのできる液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液滴噴射装置は、紙製の印刷媒体を支持する支持体上に前記印刷媒体を搬送する搬送部と、前記支持体に対向するように配置されて、前記支持体に支持されている前記印刷媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと隣接するように設けられた静電電極と、備える液体噴射装置であって、前記液体噴射ヘッドが有する前記支持体側の面と、前記静電電極が有する前記支持体側の面を払拭するワイパ部材をさらに備え、前記静電電極は、前記印刷媒体が搬送される方向において前記液体噴射ヘッドと隣接するように配置され、前記ワイパ部材は、前記印刷媒体が搬送される方向と直交する方向に沿って前記液体噴射ヘッドと前記静電電極とを払拭する
本発明の液体噴射装置によれば、印刷媒体とプラテン(支持体)との衝突や摩擦により正や負に帯電した紙粉が飛散したとしても、液体噴射ヘッドと隣接するように設けられた静電電極には、正に帯電した紙粉、あるいは負に帯電した紙粉のいずれか一方が静電吸着される。そのため、印刷媒体から飛散した紙粉が静電電極に吸着される分、液体噴射ヘッドに吸着される紙粉の量を低減することが可能となり、ひいては、液体噴射ヘッドにおける液体の噴射不良を抑制することができる。
また、印刷媒体から飛散する紙粉の量は、印刷媒体の搬送方向における先端とプラテンとが接触する際に特に多くなる。つまり、印刷媒体から飛散する紙粉の量は、印刷媒体の先端がプラテン上に進入する際や同先端がプラテン上を通過する際に特に多くなる。そのため、液体噴射ヘッドと隣接するような領域のうち、印刷媒体が搬送される方向では、当該方向と直交する他の方向と比較して、紙粉の飛散する量が特に多くなる。この点、上記構成によれば、印刷媒体が搬送される方向において液体噴射ヘッドに隣接するように静電電極が配置されるため、静電電極による紙粉の吸着をより効果的に行うことが可能である。
また、この液体噴射装置によれば、静電電極に静電吸着された紙粉は、ワイパ部材の払拭によって静電電極から取り除かれる。この際、ワイパ部材が払拭する方向に沿って、すなわち印刷媒体が搬送される方向と直交する方向に沿って、静電電極に静電吸着された紙粉が掃き集められる。この点、上記構成によれば、印刷媒体が搬送される方向において液体噴射ヘッドに隣接するように静電電極が設けられるため、静電電極から取り除かれた紙粉が液体噴射ヘッドを汚染することもない。このため、電極に紙粉が堆積することを抑制でき、電極による紙粉の吸着機能を好適に維持することができる。
この液体噴射装置において、前記静電電極は、正極及び負極から構成されることが好ましい。
この液体噴射装置によれば、印刷媒体とプラテンとの衝突や摩擦により飛散した紙粉が、正及び負のいずれの極性に帯電したものであっても、正に帯電した紙粉が静電電極の負極に静電吸着されるとともに、負に帯電した紙粉が静電電極の正極に静電吸着される。これにより、正に帯電した紙粉、あるいは負に帯電した紙粉のいずれか一方が吸着される構成と比較して、静電電極による紙粉の吸着をより効果的に実現することができる。
この液体噴射装置において前記静電電極は、前記印刷媒体が搬送される方向における前記液体噴射ヘッドの両側に隣接するように配置されるとともに、該両側における極性が互いに異なる構成が好ましい。
この液体噴射装置によれば、正に帯電した紙粉が上記静電電極のうちの負の電極に静電誘導されるとともに、負に帯電した紙粉が上記静電電極のうちの正の電極に静電誘導される。このため、印刷媒体とプラテンとの衝突や摩擦により飛散した紙粉が、正及び負のいずれの極性に帯電したものであっても、正に耐電した紙粉と負に帯電した紙粉との双方が静電電極に静電吸着される。
また、上記構成によれば、各静電電極が液体噴射ヘッドを挟んで配置されることにより、極性が異なる各静電電極が十分に離間して配置される。このため、それら静電電極間で電界が互いに干渉して相殺されることが抑制される。これにより、静電電極としての静電
吸着機能を好適に維持することができる。
さらに、上記構成によれば、極性が異なる静電電極が液体噴射ヘッドを挟んで配置されることから、液体噴射ヘッドのプラテン側を跨ぐような電界が静電電極間で形成される。このため、液体噴射ヘッドのプラテン側に浮遊する紙粉の略全体が、静電電極間で形成される電界に誘導されて各静電電極に静電吸着される。これにより、液体噴射ヘッドのプラテン側を浮遊する紙粉が液体噴射ヘッドに付着することを的確に抑制することができる。
この液体噴射装置において、前記静電電極は、正極及び負極の電極板が交互に積層された電極群からなる構成が好ましい。
この液体噴射装置によれば、正あるいは負に帯電した紙粉は、交互に積層された負極あるいは正極の電極板に静電吸着される。このため、正極性や負極性に帯電した紙粉が飛散したとしても、それら極性を帯びた紙粉が正極板及び負極板からなる電極群に静電吸着される。
本発明の第1実施形態にかかる液体噴射装置の概略構成を示す側面図。 (a)は、第1実施形態にかかる液体噴射装置を構成する電極の概略構成を示す図。(b)及び(c)は、第1実施形態にかかる液体噴射装置による紙粉の吸着態様を示す図。 (a)及び(b)は、第1実施形態にかかる記録ヘッド及び電極のクリーニング態様を示す図。 (a)は、本発明の第2実施形態にかかる液体噴射装置を構成する電極の概略構成を示す図。(b)及び(c)は、第2実施形態にかかる液体噴射装置による紙粉の吸着態様を示す図。
以下、本発明の液体噴射装置を具体化した一実施形態について図1〜図3を参照して説明する。図1は、第1実施形態における液体噴射装置の搬送系について、その概略構成を示す側面図である。図2は、第1実施形態における記録ヘッド及びプラテンの概略構成を模式的に示した図である。図3は、第1実施形態における液体噴射装置の概略構成を示した正面図であって、液体噴射装置を正面から見た場合の概略構成を模式的に示した図である。
図1に示されるように、液体噴射装置の一例であるインクジェット式プリンターは、記録用紙Pを搬送するための搬送部を構成する給紙ローラ10、リタードローラ11、紙送りローラ12、及び排紙ローラ13を備えている。これら各ローラ10〜13は、円柱状
に形成されるとともに、その中心を回転軸として回動可能に配置されている。
給紙ローラ10は、駆動源としての給紙モータM1に連結されるとともに、この給紙モータM1の駆動を通じて回転される(図1では、給紙モータM1の動力伝達経路を破線で図示)。この給紙ローラ10と対向するように配置されたリタードローラ11は、トルクリミッター等のトルク制限機構によって一定の回転負荷が付与された状態で従動回転する。そして、給紙モータM1によって給紙ローラ10が回転することにより、給紙ローラ10とリタードローラ11との間に介在する記録用紙Pが紙送りローラ12に向けて搬送される。
紙送りローラ12は、駆動源としての紙送りモータM2に連結された搬送駆動ローラ12aと、同搬送駆動ローラ12aに対向するように配置されて従動回転可能な搬送従動ローラ12bとによって構成される。また、排紙ローラ13は、駆動源としての紙送りモータM2に連結された排紙駆動ローラ13aと、同排紙駆動ローラ13aに対向するように配置されて従動回転可能な排紙従動ローラ13bとによって構成される(図1では、紙送りモータM2の動力伝達経路を破線で図示)。こうした紙送りローラ12及び排紙ローラ13では、紙送りモータM2によって搬送駆動ローラ12a及び排紙駆動ローラ13aが回転駆動されることによって、それぞれ搬送従動ローラ12b及び排紙従動ローラ13bとが協働して記録用紙Pの紙送り及び排紙を行う。なお、記録用紙Pが搬送される方向、すなわち紙送りローラ12から排紙ローラ13に向かう方向を、以下では副走査方向Xとする。また、副走査方向と直交する方向であって、各種ローラ11,12,13の回転軸と平行な方向を、以下では主走査方向Yとする。
一方、給紙ローラ10と紙送りローラ12との間には、記録用紙Pの位置を検出する紙検出センサ14が設けられている。図示は省略するが、紙検出センサ14は、例えば記録用紙Pの搬送経路に下端が延出されたレバーと同レバーの上端部の挙動を検知する光学式のセンサ部とによって構成されている。詳述すると、レバーは、その下端に接触する記録用紙Pが無い状態ではバネの付勢力により原位置に復帰されてオフ状態とされる。また、レバーは、その下端が給紙途中の記録用紙Pに接触されることで回動され、オン状態とされる。そして、このレバーのオン状態/オフ状態がセンサ部によって検知されることによって、記録用紙Pの有無が検知される。
また、紙送りローラ12と排紙ローラ13との間に搬送された記録用紙Pの上方には、インクカートリッジを搭載したキャリッジ20が紙面と垂直な方向、すなわち主走査方向に移動可能に設けられている。キャリッジ20は、タイミングベルトを介してキャリッジモータM3に連結されるとともに、このキャリッジモータの駆動によって往復移動される(図1では、キャリッジモータM3の動力伝達経路を破線で図示する)。また、キャリッジ20には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド21が搭載されている。記録ヘッド21の下面には、下方に向けてインク滴を噴射する多数のノズル孔が形成されたノズルプレート22が設けられている。なお、このノズルプレート22は、その帯電を抑制すべくアースに接続されている。また記録ヘッド21には、その側方であって、その副走査方向Xにおける両側に隣接するように、静電電極を構成する電極群23及び24が対向するかたちに配置されている。
記録ヘッド21の下方には、所定の間隔を開けてプラテン30が配置されている。プラテン30は、上記各ローラ10〜13によって搬送される記録用紙Pの裏面を支持する3つのプラテンリブ31a〜31cを備えている。プラテン30には、ノズルプレート22の端部と対向する位置に凹部32a及び32bが形成されている。凹部32a及び32bには、記録用紙Pに付着されなかったインクを回収する吸収体33a及び33bが設けられている。そして、記録用紙Pの縁に印刷を施す縁無し印刷が実行されると、記録用紙P
の外に打ち捨てられたインクが吸収体33a及び33bによって回収される。
ところで、記録用紙Pには、紙の粒子である紙粉が付着している。こうした紙粉は、印刷面よりも裁断面に多く付着している。このため、記録用紙Pが搬送される際に、記録用紙Pの裁断面である先端Pfがプラテンリブ31に衝突したような場合には、プラテンリブ31との摩擦や衝突により正や負に帯電した紙粉が飛散する。そして、ノズルプレート22とプラテン30との間で極性を帯びた紙粉が飛散することになれば、この紙粉がアースに接続されたノズルプレート22に付着することとなる。そこで、第1実施形態のプリンターには、プラテンリブ31との衝突に伴って飛散した紙粉を積極的に吸着すべく、記録ヘッド21の側方であって、その副走査方向Xにおける両側に電極群23及び24が対向するように配置されている。
次に、本実施の形態の液体噴射装置を構成する静電電極の概略構成を、図2を参照して説明する。なお、図2(a)は、記録ヘッド21の概略構成を示したものであり、図2(b)及び(c)は、電極群23及び24による紙粉の吸着態様を示したものである。
図2(a)に示されるように、副走査方向Xにおける記録ヘッド21の両側には、電極群23及び24が対向するように配置されている。このうち、副走査方向Xの両側のうち、紙送りローラ12側に設けられた電極群23は、導電性の板材からなる正の電極板23p及び負の電極板23nが絶縁板23iを介して交互に積層されて構成されている。また、上記副走査方向Xの両側のうち、排紙ローラ13側に設けられた電極群24は、導電性の板材からなる正の電極板24p及び負の電極板24nが絶縁板24iを介して交互に積層されて構成されている。正の電極板23p及び24p、並びに負の電極板23n及び24nは、例えば、グラファイト、カーボン、炭化珪素、窒化チタン、炭化チタン等の導電性の部材によって構成されている。また、絶縁板23i及び24iは、例えば、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン等の絶縁性の部材によって構成されている。
そして、正の各電極板23p及び24pに電源Eから正の電圧が印加されるとともに、負の各電極板23n及び24nに電源Eから負の電圧が印加される。これにより、正の各電極板23p及び24pが正に帯電するとともに、負の各電極板23n及び24nが負に帯電する。こうして、正の各電極板23p及び24pと、負の各電極板23n及び24nとの間において、それらの極性に応じた電界が形成されることとなる。
ここで、図2(b)に示されるように、上記給紙ローラ10及び紙送りローラ12により記録用紙Pが給紙されたとする。そしてこの際、記録用紙Pの先端Pfが副走査方向Xの上流側に位置しているプラテンリブ31に衝突したような場合には、記録用紙Pに付着していた紙粉Pd(Pdp、Pdn)がノズルプレート22とプラテン30との間で浮遊することとなる。また、このときに発生する紙粉Pdは、記録用紙Pとプラテンリブ31との摩擦や衝突によって、正や負に帯電したものとなっている。
こうして、ノズルプレート22とプラテン30との間で発生した紙粉Pdp及びPdnは、図2(c)に示すように、各電極群23及び24によって形成される電界に誘導される。すなわち、正に帯電した紙粉Pdpが負の電極板23n及び24nに誘導された後、それら負の電極板23n及び24nに静電吸着される。また、負に帯電した紙粉Pdnが正の電極板23p及び24pに誘導された後、それら正の電極板23p及び24pに静電吸着される。
このように、記録用紙Pとプラテンリブ31との衝突に伴う振動等に起因して正や負に帯電した紙粉Pdp及びPdnが飛散したとしても、紙粉Pdp及びPdnが積極的に電極群23及び24に静電吸着される。このため、紙粉Pdp及びPdnがノズルプレート
22に付着することが抑制されることとなる。
次に、ノズルプレート22、並びに電極群23及び24をクリーニングする態様について図3を参照して説明する。なお、図3(a)及び(b)は、副走査方向Xにおける記録用紙Pの給紙側から見たプリンターの概略構成を示したものである。
図3(a)に示されるように、キャリッジ20は、主走査方向Yに沿ってプラテン30上に架設されたガイド部材25に移動可能に挿通支持されている。また、プリンターの非印刷領域OAには、ノズルプレート22、並びに電極群23及び24をクリーニングするメンテナンスユニット40が配置されている。このメンテナンスユニット40は、上下動作を通じてその上方に移動したノズルプレート22のノズル開口面22aを封止する有底箱状のキャップ41と、上下動作を通じて記録ヘッド21のノズルプレート22、並びに電極群23及び24の下面を払拭するワイパ部材42とを備えている。このうちワイパ部材42は、エラストマ等の可撓性部材から構成されるとともに、その先端42aが記録ヘッド21のノズルプレート22とその両側に設けられた電極群23及び24の下面とを払拭可能な幅をもって構成されている。
このように構成されるプリンターでは、記録ヘッド21を駆動しない時間が所定の時間を超えた状態から印刷処理が開始されると、上記キャリッジモータM3が駆動されることによって、キャリッジ20がメンテナンスユニット40の上方まで移動される。次いで、上記電極群23及び24の電源Eが一旦オフとされた後、キャップ41が上方に移動することによってノズル開口面22aが封止される。そして、キャップ41によりノズル開口面22aが封止された状態で同記録ヘッド21のノズルから強制的にインクが排出されることによって、記録ヘッド21の吸引クリーニングが行われる。
吸引クリーニングが終了すると、キャップ41が下方位置に移動して記録ヘッド21から離間するとともに、図3(b)に示されるように、ワイパ部材42が上方位置に移動する。次いで、一旦、メンテナンスユニット40の上方に移動したキャリッジ20がメンテナンスユニット40側からプラテン30側に移動する。このとき、ワイパ部材42の先端42aは、同図3(b)に矢印で示される記録ヘッド21の主走査方向Yに移動するノズルプレート22のノズル開口面22aと、電極群23及び24の下面とに摺接する。これによって、ノズル開口面22aに付着した粒子や電極群23及び24の下面に吸着された紙粉が取り除かれる(ワイピングされる)。
この際、ノズル開口面22aに付着したインクや電極群23及び24の下面に吸着された紙粉Pdは、ワイパ部材42の先端42aが摺動する方向に掃き集められる。そして、記録ヘッド21における副走査方向Xの両側に電極群23及び24が配置されるため、ワイパ部材42の先端42aがノズル開口面22a上のインクを掃き集めるとしても、電極群23及び24の下面がそのインクによって汚染されるということはない。また、電極群23及び24の下面に吸着された紙粉Pdをワイパ部材42の先端42aが掃き集めるとしても、ノズル開口面22aがその紙粉Pdで汚染されるということもない。そのため、ノズル開口面22aと、電極群23及び24との間における汚染を抑制しつつ、これらノズル開口面22a、並びに電極群23及び24を同時にクリーニングすることが可能である。しかも、上述したワイピングにおいては、電極群23及び24に対して電圧が印加されていない。そのため、電極群23及び24に対して電圧が印加された状態でワイピングする場合と比較して、電極群23及び24から紙粉Pdを取り除きやすくもなる。
こうして、電極群23及び24による紙粉Pdの静電吸着と電極群23及び24に静電吸着された紙粉Pdの払拭とが行われることによって、ノズルプレート22のノズル開口面22a、ひいては液体噴射ヘッド21に紙粉Pdが付着することが抑制されるようにな
る。
以上説明したように、本実施形態の液体噴射装置によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)上記構成によれば、記録用紙Pとプラテンリブ31との衝突等によって飛散した紙粉Pdは、電極群23及び24に誘導された後に、それら電極群23及び24に静電吸着される。これにより、記録用紙Pから飛散した紙粉Pdがノズル開口面22aに付着することを抑制することができる。
(2)上記電極群23及び24を、正極板23p及び24p並びに負極板23n及び24nを交互に積層することによって構成した。このため、記録用紙Pから発生した紙粉Pdが正あるいは負のいずれの極性に帯電したものであっても、電極群23及び24によって双方の紙粉Pdを吸着することができる。
(3)また、上記電極群23及び24によれば、記録ヘッド21の副走査方向Xの両側に、それぞれ正及び負の電極が配置される。このため、副走査方向Xにおける記録ヘッド21の両側に設けられた電極群23及び24のいずれによっても、正及び負に帯電した紙粉Pdp及びPdnを静電吸着することができる。
(4)紙粉Pdが飛散しやすい位置である記録ヘッド21の副走査方向Xの両側に上記電極群23及び24を配置した。このため、記録ヘッド21の側方に電極を設けて紙粉Pdを静電吸着する上で、より多くの紙粉Pdを吸着することができる。
(5)上記電極群23及び24を、ワイパ部材42に対して主走査方向Yにノズル開口面22aを摺動させるとともに、記録ヘッド21の副走査方向Xにおける両側のみに電極群23及び24を設けることとした。このため、電極群23及び24に付着した紙粉Pdをワイパ部材42により除去する際においても、紙粉Pdがノズルプレート22に付着することが抑制される。
(6)上記構成によれば、紙粉Pdを静電吸着した電極群23及び24は、ワイパ部材42によってクリーニングされる。それゆえに、電極群23及び24に紙粉Pdが堆積することを抑制できるため、電極群23及び24における紙粉Pdの吸着機能を好適に維持することができる。
(7)上記構成によれば、ワイパ部材42とキャリッジ20との相対的な移動によって、電極群23及び24、並びに記録ヘッド21のクリーニングが同時に行われる。これにより、電極群23及び24に付着した紙粉Pdを除去する上で、ワイパ部材を別途に設ける必要もなく、プリンターとしての構成上の簡略化が図られるようになる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかる液体噴射装置について図4を参照して説明する。図4(a)は、本発明の第2実施形態にかかる液体噴射装置の搬送系の概略構成を模式的に示した側面図である。図4(b)及び(c)は、本発明の第2実施形態にかかる液体噴射装置に備えられた静電電極よる紙粉Pdの吸着態様を示す図である。なお、第2実施形態のインクジェット式プリンターは、第1実施形態のプリンターとその主要な構成が同じである。そのため、第2実施形態では第1実施形態と異なる部分について詳細に説明するとともに、第1実施形態と同じ構成については同様の符号を付すことによりその詳細な説明は省略する。
図4(a)に示すように、本実施形態のプリンターでは、第1の電極26及び第2の電
極27が記録ヘッド21における副走査方向Xの両側に隣接するように対向配置されている。そして、本実施形態では、電源Eから第1の電極26に正の電圧が印加されるとともに、同じく電源Eから第2の電極27に負の電圧が印加される。これにより、第1の電極26及び第2の電極27がそれぞれ正及び負に帯電されるとともに、それら各電極26及び27によって電界が形成される。なお、本実施形態では、第1の電極26及び第2の電極27が記録ヘッド21を挟んで対向するように配置されることから、極性が異なる第1の電極26及び第2の電極27の形成する電界が互いに干渉して相殺されることが抑制される。また、本実施形態では、記録ヘッド21を挟んで対向するように配置された第1の電極26と第2の電極27との電位差によって、第1の電極26と第2の電極27との間では、ノズルプレート22を跨ぐような電界が形成されることともなる。
ここで、図4(b)に示されるように、上記給紙ローラ10及び紙送りローラ12により記録用紙Pが給紙される際、記録用紙Pの先端Pfがプラテンリブ31と衝突することによって、ノズルプレート22とプラテン30との間で正や負に帯電した紙粉Pdp及びPdnが飛散したとする。
ノズルプレート22とプラテン30との間に飛散した紙粉Pdp及びPdnは、図4(c)に示されるように、各電極26及び27によって形成された電界に誘導される。すなわち、正に帯電した紙粉Pdpが第2の電極27に向けて誘導された後に、同第2の電極27に静電吸着されるとともに、負に帯電した紙粉Pdnが第1の電極26に向けて誘導された後に、同第1の電極26に静電吸着される。なおこのとき、第1の電極26と第2の電極27との間には、それらの電位差によってノズルプレート22を跨ぐような電界が形成されている。このため、ノズルプレート22のプラテン30側に浮遊していた紙粉Pdp及びPdnの全体が、この電界に誘導されて第1の電極26あるいは第2の電極27に効果的に静電吸着されることとなる。
そして、記録用紙Pに対する印字処理が終了すると、先の図3(a)及び(b)に示した態様でノズルプレート22と第1の電極26及び第2の電極27の下面とがクリーニングされて、第1の電極26及び第2の電極27に付着した紙粉Pdn及びPdpが除去されるようになる。
以上説明したように、第2実施形態のプリンターによれば、第1実施形態の(1)、(2)、(4)〜(7)に記載した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(8)極性が異なる第1の電極26及び第2の電極27を、記録ヘッド21を挟んで対向するように配置することとした。このため、第1の電極26と第2の電極27との間で発生する電界が干渉し合い、相殺されることが抑制される結果、記録用紙Pから飛散した紙粉Pdに対する吸着機能を発現する上で、第1の電極26及び第2の電極27に印加する電圧を効果的に利用することができる。
(9)また、極性が異なる第1の電極26及び第2の電極27が記録ヘッド21を挟んで対向するように配置されることによって、第1の電極26と第2の電極27との間では、ノズルプレート22を跨ぐような電界が生じる。このため、ノズルプレート22付近を浮遊する紙粉Pdp及びPdnを、より確実に第1の電極26あるいは第2の電極27に誘導することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記第1の実施形態では、ワイパ部材42により、ノズルプレート22と電極群23及び24の下面とを同時に払拭することとした。また、上記第2の実施形態では、ワイパ部材42により、ノズルプレート22と各電極26及び27の下面とを同時に払拭することとした。これに限らず、電極群23及び24、各電極26及び27の下面を払拭するワ
イパ部材を別途設けるとともに、このワイパ部材により電極群23及び24、各電極26及び27に付着した紙粉Pdを払拭することとしてもよい。なお、電極群23及び24、各電極26及び27に紙粉が吸着した状態であっても、これら電極群23及び24、各電極26及び27による紙粉の吸着機能が十分に発現される構成であれば、同電極群23及び24、各電極26及び27をクリーニングするためのワイパ部材を割愛する構成であってもよい。
・上記第1の実施形態では、上記電極として、正極板23p、24p及び負極板23n、24nが交互に配列された電極群23及び24を用いることとした。また、上記第2の実施形態では、上記電極として、極性が異なる第1の電極26及び第2の電極27を用いることとした。これに限らず、紙粉Pdを静電吸着する静電電極としては、正あるいは負のいずれか一方の極性を有するものであればよい。
・上記第1の実施形態では、電極群23及び24を、記録ヘッド21における副走査方向Xの両側に配置した。また、上記第2の実施形態では、第1の電極26及び第2の電極27を、記録ヘッド21における副走査方向Xの両側に配置した。これに限らず、静電電極は、記録ヘッド21における副走査方向Xの一方であってもよく、記録ヘッド21における主走査方向Yの両側、あるいは記録ヘッド21における主走査方向Yの片側に配置してもよいし、記録ヘッド21の側方の全周に配置してもよい。
10…給紙ローラ、11…リタードローラ、12…紙送りローラ、12a…搬送駆動ローラ、12b…搬送従動ローラ、13…排紙ローラ、13a…排紙駆動ローラ、13b…排紙従動ローラ、14…紙検出センサ、20…キャリッジ、21…記録ヘッド、22…ノズルプレート、22a…ノズル開口面、23、24…電極群、23i、24i…絶縁板、23n、24n…負極板、23p、24p…正極板、25…ガイド部材、26…第1の電極、27…第2の電極、30…プラテン、31、31a〜31c…プラテンリブ、32a、32b…凹部、33a、33b…吸収体、40…メンテナンスユニット、41…キャップ、42…ワイパ部材、E…電源、P…記録用紙、M1…給紙モータ、M2…紙送りモータ、M3…キャリッジモータ、Pd、Pdn、Pdp…紙粉。

Claims (4)

  1. 紙製の印刷媒体を支持する支持体上に前記印刷媒体を搬送する搬送部と、
    前記支持体に対向するように配置されて、前記支持体に支持されている前記印刷媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと隣接するように設けられた静電電極と、
    を備える液体噴射装置であって、
    前記液体噴射ヘッドが有する前記支持体側の面と、前記静電電極が有する前記支持体側の面を払拭するワイパ部材をさらに備え、
    前記静電電極は、前記印刷媒体が搬送される方向において前記液体噴射ヘッドと隣接するように配置され、
    前記ワイパ部材は、前記印刷媒体が搬送される方向と直交する方向に沿って前記液体噴射ヘッドと前記静電電極とを払拭する
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記静電電極は、正極及び負極から構成される
    請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記静電電極は、前記印刷媒体が搬送される方向における前記液体噴射ヘッドの両側に隣接するように配置されるとともに、該両側における極性が互いに異なる
    請求項に記載の液体噴射装置。
  4. 前記静電電極は、正極及び負極の電極板が交互に積層された電極群からなる
    請求項に記載の液体噴射装置。
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