JP2009000979A - インクジェット記録装置及びヘッドユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】シリアル方式により主走査方向に記録ヘッドを走査しながら記録を行う場合に、空気の流れを利用して効率的に空気中の浮遊物を捕捉して、浮遊物による画像形成への影響を除去することのできるインクジェット記録装置及びヘッドユニットを提供する。
【解決手段】記録媒体S上にインクを吐出する記録ヘッド11と、記録媒体Sの搬送方向(副走査方向)と直交する主走査方向Xに走査させるキャリッジ駆動機構と、記録ヘッド11の近傍に設けられ記録ヘッド11のインク吐出面11aよりも記録媒体Sから離間している面を有する第1円弧状部15及び第2円弧状部16と、第1円弧状部15及び第2円弧状部16の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する吸着手段18と、を備えている。
【選択図】図2
【解決手段】記録媒体S上にインクを吐出する記録ヘッド11と、記録媒体Sの搬送方向(副走査方向)と直交する主走査方向Xに走査させるキャリッジ駆動機構と、記録ヘッド11の近傍に設けられ記録ヘッド11のインク吐出面11aよりも記録媒体Sから離間している面を有する第1円弧状部15及び第2円弧状部16と、第1円弧状部15及び第2円弧状部16の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する吸着手段18と、を備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、インクジェット記録装置及びヘッドユニットに係り、特に、記録ヘッドを主走査方向に走査させて記録を行うインクジェット記録装置及びヘッドユニットに関するものである。
一般に、少量多品種の需要に対して臨機応変に対応できるインクジェット記録装置として、従来インクジェット方式の記録装置(以下「インクジェット記録装置」と称する。)が知られている。インクジェット記録装置は、記録ヘッドの記録媒体に対向する面に設けられたノズルからインクを吐出して記録媒体上に着弾、定着させることにより記録媒体に画像を記録するものであり、従来のグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式による画像記録手段と異なって製版工程を必要としないため少量の需要にも簡易かつ迅速に対応することができるという特長を有している。また、騒音が少なく多色のインクを用いることによってカラーでの画像記録も容易に行うことができるという長所がある。
しかし、このようなインクジェット記録装置の場合、連続して記録動作を行ううちに、記録媒体に着弾せずに空気中に浮遊するインクミストや記録媒体から生じる紙粉等、各種浮遊物が発生する。これら空気中の浮遊物は記録ヘッドのノズル面等に付着してインクの吐出不良の原因となる等、画像形成に影響を与えることがあるため、高品質の画像形成を行うためには、これらの浮遊物を適切に除去する必要がある。
そこで、従来、記録ヘッドのノズルプレート(インク吐出面)近傍であってノズルプレートと同じ高さ又はそれよりも記録媒体に近づいた位置に、紙粉を除去する吸着部材を設けるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、高電圧発生装置を用いて、インクミストが付着すると不都合を生じるキャリッジ周辺のリニアエンコーダスケール、リニアエンコーダセンサ、ガイドレール等とインクミストとを同電位にすることにより、両者が反発しあってインクミストの付着を防止するとともにインクミストを収集する手段を設けたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。また、記録ヘッド周辺の空気を吸引する手段を設けてインクミストを吸引するように構成したものも知られている(例えば、特許文献3参照及び特許文献4参照)。さらに、静電的にインクミストを吸着させる手段を備えて、インクミストを捕捉し除去するものも提案されている(例えば、特許文献5参照及び特許文献6参照)。
特開2000−108364号公報
特開2004−174749号公報
特開平1−209147号公報
特開2002−361902号公報
特開平5−518号公報
特開2007−55002号公報
しかしながら、インクミストや紙粉等の浮遊物は空気中に浮遊しているものであるから、単に記録ヘッドやノズル面周辺に吸着手段や吸引手段を配置しても効率よく捕捉できるとは限らない。
特に、インクジェット記録装置が、記録ヘッドを主走査方向に走査させながら記録を行うシリアル方式の場合には、記録ヘッドの移動により生じる空気の流れにより浮遊物が流され、吸着手段や吸引手段等で捕捉しきれずに記録ヘッドのノズル面等に付着したり、周囲に拡散して各種部材等に付着し、画像形成に影響を及ぼすおそれがあるとの問題がある。
特に、インクジェット記録装置が、記録ヘッドを主走査方向に走査させながら記録を行うシリアル方式の場合には、記録ヘッドの移動により生じる空気の流れにより浮遊物が流され、吸着手段や吸引手段等で捕捉しきれずに記録ヘッドのノズル面等に付着したり、周囲に拡散して各種部材等に付着し、画像形成に影響を及ぼすおそれがあるとの問題がある。
そこで、本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、シリアル方式により主走査方向に記録ヘッドを走査しながら記録を行う場合に、空気の流れを利用して効率的に空気中の浮遊物を捕捉し、浮遊物による画像形成への影響を除去することのできるインクジェット記録装置及びヘッドユニットを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明のインクジェット記録装置は、
記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向と直交する主走査方向に走査させる主走査手段と、
前記記録ヘッドの近傍に設けられ前記記録ヘッドのインク吐出面よりも記録媒体から離間している面を有する凹部と、
前記凹部の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する捕捉手段と、
を備えていることを特徴としている。
記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向と直交する主走査方向に走査させる主走査手段と、
前記記録ヘッドの近傍に設けられ前記記録ヘッドのインク吐出面よりも記録媒体から離間している面を有する凹部と、
前記凹部の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する捕捉手段と、
を備えていることを特徴としている。
また、本発明のヘッドユニットは、
記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを支持する基板と、
前記記録ヘッドの近傍に設けられ前記記録ヘッドのインク吐出面よりも記録媒体から離間している面を有する凹部と、
前記凹部の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する捕捉手段と、
を備えていることを特徴としている。
記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを支持する基板と、
前記記録ヘッドの近傍に設けられ前記記録ヘッドのインク吐出面よりも記録媒体から離間している面を有する凹部と、
前記凹部の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する捕捉手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項1及び請求項6に記載された発明によれば、記録ヘッドの近傍に記録ヘッドのインク吐出面よりも記録媒体から離間している面を有する凹部を設けて、その凹部の内側に浮遊物を捕捉する捕捉手段を設けるので、記録ヘッドが主走査方向に往復移動する際に発生する空気の流れが、層流とならずに渦を作り、空気が攪拌されるとともに各凹部内で負圧を生じさせる。
これにより、インクミストや紙粉等の浮遊物が凹部に溜まりやすくなり、凹部内に設けられた捕捉手段により効率よく捕捉される。このため、各種浮遊物が飛散して記録ヘッドのインク吐出面等に付着することを防止して、連続して記録動作を行った場合にも吐出不良等を生じにくく、高品質な画像記録を行うことができるとの効果を奏する。
これにより、インクミストや紙粉等の浮遊物が凹部に溜まりやすくなり、凹部内に設けられた捕捉手段により効率よく捕捉される。このため、各種浮遊物が飛散して記録ヘッドのインク吐出面等に付着することを防止して、連続して記録動作を行った場合にも吐出不良等を生じにくく、高品質な画像記録を行うことができるとの効果を奏する。
また、記録ヘッドの速度が速い方が凹部内で空気が攪拌される程度、凹部内で発生する負圧の程度が一層大きくなるため、近年のインクジェット記録装置のように、高速度の画像記録を行うために高速度で記録ヘッドを走査させるような場合に、より大きな効果を得ることができる。
請求項2に記載された発明によれば、凹部は基板の一部を曲面状にすることによって形成されているので、容易に加工、形成することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された発明によれば、捕捉手段は、静電吸着により浮遊物を捕捉するので、簡易な装置構成で実現することができるという効果を奏する。
請求項4に記載された発明によれば、捕捉手段は、浮遊物を吸引する吸引手段を含んでいるので、一層効率的に浮遊物の捕捉を行うことができるとともに、捕捉手段に捕捉された浮遊物を吸引して除去するので、捕捉手段自体に浮遊物が堆積するのを防ぐことができるという効果を奏する。
請求項5に記載された発明によれば、画像形成を阻害するインクミストや紙粉を効率よく捕捉し除去することができるので、高品質な画像形成を行うことができるという効果を奏する。
以下、図1から図5を参照しつつ、本発明に係るヘッドユニット及びこれを備えるインクジェット記録装置の第1の実施形態について説明する。
まず、図1に示すように、本実施形態において、インクジェット記録装置1は、シリアル方式のインクジェット記録装置であり、装置本体部3と、装置本体部3を下方から支持する支持台2とを備えている。装置本体部3には、記録用紙等の記録媒体Sを非記録面側から支持する平板状のプラテン4が装置本体部3の長手方向に延在してほぼ水平に配設されている。プラテン4の図中矢印Yで示される副走査方向上流側および下流側には、記録媒体Sを搬送方向(以下「副走査方向Y」と称する。)に搬送する図示しない搬送ローラと従動ローラがそれぞれ配設されている。
搬送ローラは図示しない搬送モータ等で構成される記録媒体搬送機構27(図5参照)により所定量ずつ間欠的に回転駆動されるようになっており、この搬送ローラの回転により記録媒体Sが移動と停止とを繰り返しながら間欠的に副走査方向Yに搬送されるようになっている。なお、例えば搬送ローラ及び従動ローラの間に例えば図示しない無端の搬送ベルトを掛け渡して、プラテン4の上面側では記録媒体Sを搬送ベルトに載置した状態で搬送するように構成することも可能である。
プラテン4の上方であって記録媒体Sにおける副走査方向Yの上流には、装置本体部3の長手方向に延在する棒状のガイドレール5が設けられている。このガイドレール5には、キャリッジ6が支持されており、キャリッジ6は、キャリッジ駆動機構26(図5参照)により副走査方向Yと直交する主走査方向Xをガイドレール5に沿って往復移動するようになっている。
キャリッジ6には、本実施形態におけるインクジェット記録装置1で使用される各色(例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))のインクを記録媒体Sに対して吐出する記録ヘッド11が搭載されている。記録ヘッド11の記録媒体Sに対向する面は、インク吐出面11aとされている。図1及び図2に示すように、本実施形態では、各色に対応した4つの記録ヘッド11とこれを支持する基板12によりヘッドユニット10が構成されている。記録ヘッド11は、記録媒体Sの幅方向に沿って互いにほぼ平行となるように基板12上に配置されている。
なお、インクジェット記録装置1で使用されるインクは例示したものに限定されず、例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)、その他白インクや透明インク等の各色のインクを使用することもできる。この場合には、各色に対応した記録ヘッドがキャリッジ6に搭載される。また、各記録ヘッド11の数、及びヘッドユニット10の数はここに例示したものに限定されず、さらに多くの数の記録ヘッド11を備えていてもよいし、複数のヘッドユニット10をキャリッジ6に搭載してもよい。
また、キャリッジ6の外側両側面には、それぞれ光照射部13が設けられている。光照射部13は、記録媒体Sに着弾した活性エネルギー線硬化性のインクに活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射手段であり、本実施形態においては、紫外線硬化性のインクに紫外線を照射可能な光源14を備えている。なお、光照射部13を設ける位置、数等はここに図示した例に限定されない。
光照射部13は、画像記録時において、記録ヘッド11から記録媒体Sの記録面に吐出されたインクにより形成された画像に対して光源14から紫外線を照射するようになっており、これによって、記録媒体Sの記録面上にてインクが硬化し、画像の記録が行われる。
光照射部13は、画像記録時において、記録ヘッド11から記録媒体Sの記録面に吐出されたインクにより形成された画像に対して光源14から紫外線を照射するようになっており、これによって、記録媒体Sの記録面上にてインクが硬化し、画像の記録が行われる。
なお、前記光源14としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、発光ダイオード、半導体レーザ等が適用可能であるが、光源14として適用可能なものは、ここに例示したものに限定されない。
ここで、図2及び図3を参照しつつ、本実施形態におけるヘッドユニット10について説明する。図2(a)は、ヘッドユニット10がキャリッジ6に搭載された状態を示す正面図であり、図2(b)は、ヘッドユニット10をインク吐出面11a側から見た図である。
本実施形態においてヘッドユニット10は、前述のように、基板12上に支持された4つの記録ヘッド11により構成されている。基板12の、各記録ヘッド11に挟まれた部分は、ほぼ半円を描くように湾曲する第1円弧状部15となっている。この第1円弧状部15により、記録ヘッド11間に、記録ヘッド11のインク吐出面11aよりも記録媒体から離間している面を有する凹部が形成されている。また、最も端に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面とに挟まれた部分は、ほぼ四半円を描くように湾曲する第2円弧状部16となっている。この第2円弧状部16により、記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間に凹部を形成するように、記録ヘッド11のインク吐出面11aよりも記録媒体から離間している面を有する凹部が形成されている。
また、基板12における副走査方向Yの上流側端部は、各第1円弧状部15及び第2円弧状部16を接続する連結部17となっている。
また、基板12における副走査方向Yの上流側端部は、各第1円弧状部15及び第2円弧状部16を接続する連結部17となっている。
図3に示すように、第1円弧状部15及び第2円弧状部16は、記録ヘッド11のインク吐出面11aと平行となる面から最も離れたところとインク吐出面11aと平行となる面との間の距離を距離aとしたとき、距離aが1.5mmから7mm程度であることが好ましい。また、記録ヘッド11間の距離を距離bとした場合、距離a対距離bが1対40から1対8となることが好ましい。
各第1円弧状部15及び第2円弧状部16によって形成された凹部内には、インクミスト、紙粉その他の浮遊物M(図4参照)を捕捉する捕捉手段として、浮遊物を吸着させる吸着手段18が、凹部内の全面に亘って設けられている。このように吸着手段18を凹部内の全面に亘って設けることにより、浮遊物を捕捉する捕捉効率が高くなるため、好ましい構成である。なお、吸着手段18は凹部内の全面に亘って設けられている場合に限定されず、凹部内の一部に設けられていてもよい。
本実施形態において、吸着手段18は、図4に示すように、並列配置された2枚の電極板19を絶縁性樹脂シート20によって挟み込んだ構成となっており、電極板19に直流電圧を印加することにより絶縁性樹脂シート20の表面に電気を帯電させ、吸着力を発生させるものである。電極板19には、後述する吸着手段電源部29から所定の電圧が印加されるようになっている。なお、電極板19に印加する直流電圧は例えば1kv〜3kvであることが好ましく、消費電流は約50〜150μA程度であることが好ましい。
本実施形態において、吸着手段18は、図4に示すように、並列配置された2枚の電極板19を絶縁性樹脂シート20によって挟み込んだ構成となっており、電極板19に直流電圧を印加することにより絶縁性樹脂シート20の表面に電気を帯電させ、吸着力を発生させるものである。電極板19には、後述する吸着手段電源部29から所定の電圧が印加されるようになっている。なお、電極板19に印加する直流電圧は例えば1kv〜3kvであることが好ましく、消費電流は約50〜150μA程度であることが好ましい。
その他、図1に示すように、プラテン4の主走査方向Xの一端側には、記録ヘッド11から吐出される各色インクを貯蔵するインクタンク7が格納されており、インクタンク7から図示しないインク供給路を介して記録ヘッド11にインクが供給されるようになっている。また、プラテン4の主走査方向Xの他端側であってキャリッジ6の移動可能範囲内には、記録ヘッド11をクリーニングするためのメンテナンスユニット9が設けられている。
次に、図5を参照しつつ、本実施形態におけるインクジェット記録装置1の制御構成について説明する。
図5に示すように、インクジェット記録装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、各種の制御プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)、各種データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)(いずれも図示せず)等を備えて構成される制御部25を備えている。
制御部25は、ROMに記録された制御プログラムをRAMの作業領域に展開してCPUにより実行するようになっている。
また、制御部25には、キャリッジ駆動機構26、記録媒体搬送機構27、記録ヘッド11を駆動するヘッド駆動部28、光照射部13及び吸着手段電源部29が電気的に接続されている。
制御部25は、ROMに記録された制御プログラムをRAMの作業領域に展開してCPUにより実行するようになっている。
また、制御部25には、キャリッジ駆動機構26、記録媒体搬送機構27、記録ヘッド11を駆動するヘッド駆動部28、光照射部13及び吸着手段電源部29が電気的に接続されている。
また、制御部25は、キャリッジ駆動機構26を制御してキャリッジ6を主走査方向Xに往復走査させるとともに、キャリッジ6の動作に合わせて記録媒体Sを副走査方向Yに間欠搬送させるように、記録媒体搬送機構27の動作を制御するようになっている。
さらに、制御部25には、図示しない外部装置から記録画像に関する画像データが送られるようになっており、制御部25は、送られてきた画像データ等に基づいてヘッド駆動部28を動作させる。これにより、各記録ヘッド11から適切な吐出量のインクが吐出され、記録媒体S上に所定の画像を記録されるようになっている。
また、制御部25は、光照射部13を制御して記録媒体S上に吐出されたインクに対して紫外線を照射するようになっている。
また、制御部25は、吸着手段電源部29を動作させて、吸着手段18の電極板に所定の直流電圧を印加するようになっている。
ここで、本実施の形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施の形態で用いられるインクは、活性エネルギー線を照射することにより硬化する活性エネルギー線硬化性インクであり、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
具体的に、本実施の形態に用いられるインクは、活性エネルギー線としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する紫外線硬化性インクであり、主成分として、少なくとも重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを含むものである。ただし、本実施の形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
上記光硬化性インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施の形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施の形態に用いられるインクとして適用してもよい。
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン重合系インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施の形態では、特に、カチオン重合系インクを用いている。
なお、本実施の形態に用いられるカチオン重合系インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の通り、紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。
本実施の形態で用いられるインクは、活性エネルギー線を照射することにより硬化する活性エネルギー線硬化性インクであり、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
具体的に、本実施の形態に用いられるインクは、活性エネルギー線としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する紫外線硬化性インクであり、主成分として、少なくとも重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを含むものである。ただし、本実施の形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
上記光硬化性インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施の形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施の形態に用いられるインクとして適用してもよい。
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン重合系インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施の形態では、特に、カチオン重合系インクを用いている。
なお、本実施の形態に用いられるカチオン重合系インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の通り、紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。
また、本実施形態に用いられる記録媒体Sとしては、通常のインクジェット記録装置に適用される普通紙,再生紙,光沢紙などの各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラスなどの材質からなるものが適用可能である。また、記録媒体Sの形態としては、ロール状、カットシート状、板状などが適用可能である。
更に、本実施形態に用いられる記録媒体Sとして、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の公知の記録媒体も適用可能である。
更に、本実施形態に用いられる記録媒体Sとして、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の公知の記録媒体も適用可能である。
次に、本実施形態におけるヘッドユニット10及びインクジェット記録装置1の作用について説明する。
図示しない外部装置から入力された画像データがインクジェット記録装置1に送られると、制御部25は、記録媒体搬送機構27を制御することにより、記録媒体Sを順次副走査方向Yの上流側から下流側に間欠搬送するとともに、キャリッジ駆動機構26を制御することによりキャリッジ6を記録媒体Sの上を主走査方向Xに沿って走査させる。そして、制御部25は各記録ヘッド11を制御することにより所定の吐出量のインクを所定の画素に吐出させる。また、記録媒体Sの上に着弾したインクに対して光照射部13から紫外線を照射させることにより、インクが硬化定着し、記録媒体Sの上に画像が記録される。また、制御部25は、吸着手段電源部29を動作させて、吸着手段18の電極板19に所定の直流電圧を印加する。これにより、図4に示すように、電極板19にプラスとマイナスの電気が帯電し、それぞれマイナスの電気を帯びた浮遊物M及びプラスの電気を帯びた浮遊物Mと引き合い、浮遊物Mを吸着手段18の表面に吸着させる。
なお、電極板19に所定の直流電圧を印加するタイミングは、インクジェット記録装置1の電源(図示せず)がONになっているときには常にONとしてもよいし、記録動作を行っている間(キャリッジ6の移動中)のみONとし、それ以外の時にはOFFとするようにしてもよい。
なお、電極板19に所定の直流電圧を印加するタイミングは、インクジェット記録装置1の電源(図示せず)がONになっているときには常にONとしてもよいし、記録動作を行っている間(キャリッジ6の移動中)のみONとし、それ以外の時にはOFFとするようにしてもよい。
ここで、キャリッジ6が主走査方向Xに往復移動すると、記録ヘッド11のインク吐出面11aと記録媒体Sとの間に、図3に示すような空気の流れが生じる。
本実施形態では、前述のように、基板12の第1円弧状部15により各記録ヘッド11間に凹部が形成されており、第2円弧状部16により端部に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間に凹部が形成されているため、空気の流れがこれらの凹部に到達すると、渦ができ、凹部内で負圧が生じるとともに、空気が攪拌される。その結果、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物Mが負圧によって凹部内に留まり易くなり、凹部内に設けられた吸着手段に接近、接触する可能性が高くなって、インクミストや紙粉等の浮遊物Mが効率よく吸着手段18に吸着される。
本実施形態では、前述のように、基板12の第1円弧状部15により各記録ヘッド11間に凹部が形成されており、第2円弧状部16により端部に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間に凹部が形成されているため、空気の流れがこれらの凹部に到達すると、渦ができ、凹部内で負圧が生じるとともに、空気が攪拌される。その結果、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物Mが負圧によって凹部内に留まり易くなり、凹部内に設けられた吸着手段に接近、接触する可能性が高くなって、インクミストや紙粉等の浮遊物Mが効率よく吸着手段18に吸着される。
この点、従来のように、ヘッドユニット30の基板31と記録ヘッド32のインク吐出面32aとを平面になるように構成し、記録ヘッド32間等に凹部を設けない場合の空気の流れを図6に示す。
図6に示すように、記録ヘッド32間等に凹部が設けられていない場合には、キャリッジの動きに応じて生じた空気の流れは層流となり、空気の攪拌や負圧を生じさせることなく、記録ヘッド32のインク吐出面32aと記録媒体Sとの間を直進する。このため、各記録ヘッド32の間等にインクミストや紙粉等の浮遊物Mを吸着させる吸着手段(図示せず)を設けても、空気の中に含まれる浮遊物Mが吸着手段に接近・接触せずに単に記録ヘッド32のインク吐出面32aと記録媒体Sとの間を通過してしまう可能性が高く、効率よく浮遊物Mを吸着除去することができない。
図6に示すように、記録ヘッド32間等に凹部が設けられていない場合には、キャリッジの動きに応じて生じた空気の流れは層流となり、空気の攪拌や負圧を生じさせることなく、記録ヘッド32のインク吐出面32aと記録媒体Sとの間を直進する。このため、各記録ヘッド32の間等にインクミストや紙粉等の浮遊物Mを吸着させる吸着手段(図示せず)を設けても、空気の中に含まれる浮遊物Mが吸着手段に接近・接触せずに単に記録ヘッド32のインク吐出面32aと記録媒体Sとの間を通過してしまう可能性が高く、効率よく浮遊物Mを吸着除去することができない。
以上のように、本実施形態によれば、キャリッジ6が主走査方向Xに往復移動する際に発生する空気の流れが、基板12の第1円弧状部15により各記録ヘッド11間に形成された凹部及び第2円弧状部16により端部に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間に形成された凹部により、層流とならずに渦を作り、空気が攪拌されるとともに各凹部内で負圧を生じさせる。これにより、従来のように、ヘッドユニット10の基板12と記録ヘッド11のインク吐出面11aとを平面にした場合と比較して、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物Mが凹部内に設けられた吸着手段18に接近、接触する可能性が高くなり、インクミストや紙粉等の浮遊物Mを効率よく吸着手段18に吸着させることができる。このため、各種浮遊物Mが飛散して、記録ヘッド11のインク吐出面11a等に付着することを防止して、連続して記録動作を行った場合にも吐出不良等を生じにくく、高精細な画像記録を行うことができる。
また、キャリッジ6の移動速度が速い方が凹部内で空気が攪拌される程度、凹部内で発生する負圧の程度が一層大きくなるため、近年のインクジェット記録装置1のように、高速度の画像記録を行うために高速度でキャリッジ6を移動させるような場合に、より大きな効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、基板12に第1円弧状部15及び第2円弧状部16を設けることによって、各記録ヘッド11間及び端部に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間に凹部が形成されるようにしたが、凹部を形成する構成及び凹部の形状等はこれに限定されない。
例えば、図7に示すように、記録ヘッド41のインク吐出面41aよりも記録媒体Sから離間した位置(図7における上方)に平板状の基板42を設けるようにしてヘッドユニット40を構成してもよい。この場合、基板42とインク吐出面41aと平行となる面との間の距離を距離a(図8参照)としたとき、距離aが1.5mmから7mm程度であることが好ましい。また、記録ヘッド41間の距離を距離b(図8参照)とした場合、距離a対距離bが1対40から1対8となることが好ましい。このようにすることにより、図8に示すように、キャリッジが主走査方向Xに往復移動する際に発生する空気の流れが、各記録ヘッド41間に形成された凹部及び端部に位置する記録ヘッド41とキャリッジの内部壁面との間に形成された凹部により、層流とならずに渦を作り、空気が攪拌されるとともに各凹部内で負圧を生じさせる。これにより、従来のように、ヘッドユニット40の基板42と記録ヘッド41のインク吐出面41aとを平面にした場合と比較して、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物Mが凹部内に設けられた吸着手段43に接近、接触する可能性が高くなり、インクミストや紙粉等の浮遊物Mを効率よく吸着手段に吸着させることができる。
この場合にも、凹部内には浮遊物Mを吸着する吸着手段18が設けられる。なお、図7においては、吸着手段18が基板42の表面(記録媒体Sに対応する面)のみに設けられている場合について例示したが、吸着手段18を設ける位置等はここに例示したものに限定されない。例えば、吸着手段18が基板42の表面のみならず、各記録ヘッド及びキャリッジの内側壁から基板42の表面にかけての凹部内の全面に設けられていてもよい。このように、吸着手段18を凹部内の全面に亘って設けた場合浮遊物Mの捕捉効率が向上し、好ましい。
例えば、図7に示すように、記録ヘッド41のインク吐出面41aよりも記録媒体Sから離間した位置(図7における上方)に平板状の基板42を設けるようにしてヘッドユニット40を構成してもよい。この場合、基板42とインク吐出面41aと平行となる面との間の距離を距離a(図8参照)としたとき、距離aが1.5mmから7mm程度であることが好ましい。また、記録ヘッド41間の距離を距離b(図8参照)とした場合、距離a対距離bが1対40から1対8となることが好ましい。このようにすることにより、図8に示すように、キャリッジが主走査方向Xに往復移動する際に発生する空気の流れが、各記録ヘッド41間に形成された凹部及び端部に位置する記録ヘッド41とキャリッジの内部壁面との間に形成された凹部により、層流とならずに渦を作り、空気が攪拌されるとともに各凹部内で負圧を生じさせる。これにより、従来のように、ヘッドユニット40の基板42と記録ヘッド41のインク吐出面41aとを平面にした場合と比較して、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物Mが凹部内に設けられた吸着手段43に接近、接触する可能性が高くなり、インクミストや紙粉等の浮遊物Mを効率よく吸着手段に吸着させることができる。
この場合にも、凹部内には浮遊物Mを吸着する吸着手段18が設けられる。なお、図7においては、吸着手段18が基板42の表面(記録媒体Sに対応する面)のみに設けられている場合について例示したが、吸着手段18を設ける位置等はここに例示したものに限定されない。例えば、吸着手段18が基板42の表面のみならず、各記録ヘッド及びキャリッジの内側壁から基板42の表面にかけての凹部内の全面に設けられていてもよい。このように、吸着手段18を凹部内の全面に亘って設けた場合浮遊物Mの捕捉効率が向上し、好ましい。
また、本実施形態では、4つの記録ヘッド11を備えるヘッドユニット10について説明したが、ヘッドユニットの構成はこれに限定されない。
例えば、図9(a)及び図9(b)に示すように、記録ヘッド51と基板52とを備えるヘッドユニット50において、記録ヘッド51を千鳥状に複数列配置する構成としてもよく、この場合には、各記録ヘッド51間に第1円弧状部53を形成し、端部に位置する記録ヘッド51とキャリッジ6の内部壁面との間に第2円弧状部54を形成してそれぞれの第1円弧状部53及び第2円弧状部54を接続する連結部55を設ける構成としてもよい。
また、同様に記録ヘッド61を千鳥状に複数列配置した上で、図10に示すように、記録ヘッド61のインク吐出面61aよりも記録媒体Sから離間した位置(図10における上方)に平板状の基板62を設けるようにしてヘッドユニット60を構成してもよい。いずれの場合にも、各記録ヘッド51,61間及び端部に位置する記録ヘッド51,61とキャリッジ6の内部壁面との間には凹部が形成されるので、キャリッジ6が主走査方向Xに往復移動する際に発生する空気の流れが、層流とならずに渦を作り、空気が攪拌されるとともに各凹部内で負圧を生じさせて、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物Mを効率よく吸着手段18に吸着させることができる。
例えば、図9(a)及び図9(b)に示すように、記録ヘッド51と基板52とを備えるヘッドユニット50において、記録ヘッド51を千鳥状に複数列配置する構成としてもよく、この場合には、各記録ヘッド51間に第1円弧状部53を形成し、端部に位置する記録ヘッド51とキャリッジ6の内部壁面との間に第2円弧状部54を形成してそれぞれの第1円弧状部53及び第2円弧状部54を接続する連結部55を設ける構成としてもよい。
また、同様に記録ヘッド61を千鳥状に複数列配置した上で、図10に示すように、記録ヘッド61のインク吐出面61aよりも記録媒体Sから離間した位置(図10における上方)に平板状の基板62を設けるようにしてヘッドユニット60を構成してもよい。いずれの場合にも、各記録ヘッド51,61間及び端部に位置する記録ヘッド51,61とキャリッジ6の内部壁面との間には凹部が形成されるので、キャリッジ6が主走査方向Xに往復移動する際に発生する空気の流れが、層流とならずに渦を作り、空気が攪拌されるとともに各凹部内で負圧を生じさせて、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物Mを効率よく吸着手段18に吸着させることができる。
また、本実施形態では、各第1円弧状部15及び第2円弧状部16を連結部17により接続して、1つの基板12を構成するようにしたが、基板12の構成はこれに限定されない。基板がいくつかのブロックに分かれて構成されていてもよいし、各記録ヘッド11間及び端部に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間にそれぞれ独立した基板を設けて凹部を形成するようにしてもよい。
さらに、凹部を形成する位置や数は本実施形態に例示したものに限定されない。例えば、凹部は各記録ヘッド11間及び端部に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間にそれぞれ設けられている必要はなく、端部に位置する記録ヘッド11とキャリッジ6の内部壁面との間のみに設けられていてもよい。また、例えば、キャリッジ6が主走査方向Xに移動する往路及び復路のいずれか一方においてのみ記録動作を行う場合には、記録動作を行う移動の際の主走査方向Xの下流側のみに凹部を形成してもよい。
また、本実施形態では、ヘッドユニット10の基板12によって凹部が形成されている場合を例としたが、凹部は基板12によって形成されている場合に限定されない。
例えば、光照射部13とキャリッジ6との間、光照射部13と記録ヘッド11との間に凹部を形成してもよい。この場合には、光照射部13とキャリッジ6との間、光照射部13と記録ヘッド11との間に形成された凹部の内側に吸着手段を配置する。なお、この場合には、基板を備えず、記録ヘッドを直接キャリッジに搭載する構成とすることもできる。
例えば、光照射部13とキャリッジ6との間、光照射部13と記録ヘッド11との間に凹部を形成してもよい。この場合には、光照射部13とキャリッジ6との間、光照射部13と記録ヘッド11との間に形成された凹部の内側に吸着手段を配置する。なお、この場合には、基板を備えず、記録ヘッドを直接キャリッジに搭載する構成とすることもできる。
さらに、本実施形態において、吸着手段18は、図4に示すように、並列配置された2枚の電極板19を絶縁性樹脂シート20によって挟み込んだ構成としたが、吸着手段18の構成はこれに限定されない。
例えば、図11に示すように、吸着手段71を電極72を楔状又は針状に形成し、その表面を絶縁性樹脂シート(絶縁性樹脂膜)73により被覆する構成としてもよい。この場合にも電極72に吸着手段電源部29により直流電圧を印加することにより吸着手段71の表面にプラス又はマイナスの電気を帯電させて吸着力を発生させ、インクミストや紙粉等の浮遊物Mを吸着手段71の表面に静電吸着させることができる。
例えば、図11に示すように、吸着手段71を電極72を楔状又は針状に形成し、その表面を絶縁性樹脂シート(絶縁性樹脂膜)73により被覆する構成としてもよい。この場合にも電極72に吸着手段電源部29により直流電圧を印加することにより吸着手段71の表面にプラス又はマイナスの電気を帯電させて吸着力を発生させ、インクミストや紙粉等の浮遊物Mを吸着手段71の表面に静電吸着させることができる。
また、本実施形態では、捕捉手段として吸着手段18を設け、吸着手段18が電極板を備え静電吸着によりインクミストや紙粉等の浮遊物Mを吸着させて捕捉する場合を例として説明したが、捕捉手段は、インクミストや紙粉等の浮遊物Mを捕捉可能なものであればよく、捕捉する手法、構成等は特に限定されない。例えば、粘着剤を用いて浮遊物Mを吸着させることにより捕捉するものやスポンジ状のものにより吸着させて捕捉するものでもよいし、磁気を発生させることによって浮遊物Mを捕捉するものでもよい。また、吸引ポンプ等を備えて、浮遊物Mを吸引することにより捕捉する構成としてもよい。
また、本発明に係るインクジェット記録装置としては、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式のいずれの記録ヘッド5を用いるものでも構わない。また、吐出方式としては、例えば、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)等のうち、いずれの吐出方式の記録ヘッド5を用いるものでも構わない。
また、本実施形態では、活性エネルギー線としての紫外線を照射することにより硬化するインクを用いて画像記録を行うものとしたが、インクは必ずしもこれには限定されず、例えば、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波といった紫外線以外の活性エネルギー線を照射することにより硬化するインクであってもよい。この場合、インクには、紫外線以外の活性エネルギー線で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の活性エネルギー線で重合性化合物同士の重合反応を開始させる光開始剤とが適用される。また、紫外線以外の活性エネルギー線で硬化する光硬化型のインクを用いる場合は、紫外線光源に代えて、その活性エネルギー線を照射する光源を適用する。さらに、活性エネルギー線を照射することなく硬化するインクを用いて画像記録を行うものであってもよい。この場合には、活性エネルギー線を照射する装置を設ける必要がなく、装置構成の簡易化を図ることができる。
その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
次に、図12を参照しつつ、本発明に係るヘッドユニット及びこれを備えるインクジェット記録装置の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、ヘッドユニットに設けられる捕捉手段の構成のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、インクジェット記録装置(図示せず)は、第1の実施形態と同様に、基板82上に支持された4つの記録ヘッド81により構成されるヘッドユニット80を備えている。基板82の、各記録ヘッド81に挟まれた部分は、第1の実施形態と同様に、ほぼ半円を描くように湾曲する第1円弧状部82aとなっている。この第1円弧状部82aにより、記録ヘッド81間に、記録ヘッド81のインク吐出面81aよりも記録媒体Sから離間している面を有する凹部が形成されている。また、最も端に位置する記録ヘッド81とキャリッジ6の内部壁面とに挟まれた部分は、ほぼ四半円を描くように湾曲する第2円弧状部82bとなっている。この第2円弧状部82bにより、記録ヘッド81とキャリッジ6の内部壁面との間に凹部を形成するように、記録ヘッド81のインク吐出面81aよりも記録媒体Sから離間している面を有する凹部が形成されている。
また、基板82における副走査方向Yの上流側端部は、各第1円弧状部82a及び第2円弧状部82bを接続する連結部(図示せず)となっている。
また、基板82における副走査方向Yの上流側端部は、各第1円弧状部82a及び第2円弧状部82bを接続する連結部(図示せず)となっている。
図12に示すように、各第1円弧状部82a及び第2円弧状部82bには、開口部83が形成されており、各開口部には吸引管84の一端部がそれぞれ接続されている。吸引管84の他端部は吸引ポンプ85に接続されており、この吸引ポンプが動作することにより吸引管84を介して第1円弧状部82a及び第2円弧状部82bにより形成される凹部から空気が吸引される。これにより、凹部内の負圧が高まり、空気中に浮遊するインクミストや紙粉等の浮遊物が凹部内に集まるとともに、凹部内に溜まっている浮遊物が外部へと吸引されるようになっている。本実施形態においては、この吸引ポンプ85及び吸引管84により、インクミスト、紙粉その他の浮遊物を捕捉する捕捉手段が構成されている。
また、本実施形態において、インクジェット記録装置は、第1の実施形態と同様の制御構成を備えている。
なお、その他の構成は第1の実施形態で示したものと同様であることから、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態におけるヘッドユニット80及びこれを備えるインクジェット記録装置の作用について説明する。
記録動作を行う際には、制御部は、記録媒体Sを順次副走査方向の上流側から下流側に間欠搬送するとともに、キャリッジ6を記録媒体Sの上を主走査方向Xに沿って走査させる。そして、制御部は各記録ヘッド81を制御することにより所定の吐出量のインクを所定の画素に吐出させる。また、記録媒体Sの上に着弾したインクに対して光照射部から紫外線を照射させることにより、インクが硬化定着し、記録媒体Sの上に画像が記録される。また、制御部は、吸引ポンプ85を動作させて、第1円弧状部82a及び第2円弧状部82bにより形成される凹部から空気が吸引する。
ここで、キャリッジ6が主走査方向Xに往復移動すると、記録ヘッド81のインク吐出面81aと記録媒体Sとの間に空気の流れが生じ、空気の流れが第1円弧状部82a及び第2円弧状部82bにより形成される凹部に到達すると、渦ができ、凹部内で負圧が生じるとともに、空気が攪拌される。その結果、空気の中に含まれるインクミストや紙粉等の浮遊物が負圧によって凹部内に留まり易くなり、凹部内に設けられた開口部83から吸引管84を介して外部へと吸引され除去される。
以上のように、本実施形態によれば、キャリッジ6が主走査方向Xに往復移動する際に発生する空気の流れが、基板82の第1円弧状部82aにより各記録ヘッド81間に形成された凹部及び第2円弧状部82bにより端部に位置する記録ヘッド81とキャリッジ6の内部壁面との間に形成された凹部により、層流とならずに渦を作り、空気が攪拌されるとともに各凹部内で負圧を生じさせる。さらに、吸引ポンプ85によって各凹部内から空気を吸引するので、凹部内の負圧が一層高まり、空気の中に含まれる浮遊物を凹部内に集めるとともに、効率よく外部へと吸引除去することができる。このため、各種浮遊物が飛散して、記録ヘッド81のインク吐出面81a等に付着することを防止して、連続して記録動作を行った場合にも吐出不良等を生じにくく、高精細な画像記録を行うことができる。
なお、本実施形態においては、吸引ポンプ85及び吸引管84により、インクミスト、紙粉その他の浮遊物を捕捉する捕捉手段が構成されている例を示したが、第1の実施形態に示したのと同様の静電吸着により浮遊物を吸着する吸着手段やスポンジ状の吸着手段等の各種吸着手段をも設けた上で、吸引ポンプ85及び吸引管84を設けて、吸着手段によって吸着された浮遊物をさらに吸引ポンプ85によって外部へと吸引するように構成してもよい。
なお、その他、本発明が本実施の形態に限られないことは、第1の実施形態と同様である。
1 インクジェット記録装置
10 ヘッドユニット
11 記録ヘッド
12 基板
13 光照射部
15 第1円弧状部(凹部)
16 第2円弧状部(凹部)
18 吸着手段(捕捉手段)
25 制御部
26 キャリッジ駆動機構(主走査手段)
27 記録媒体搬送機構
11a インク吐出面
M 浮遊物
S 記録媒体
X 主走査方向
Y 副走査方向(搬送方向)
10 ヘッドユニット
11 記録ヘッド
12 基板
13 光照射部
15 第1円弧状部(凹部)
16 第2円弧状部(凹部)
18 吸着手段(捕捉手段)
25 制御部
26 キャリッジ駆動機構(主走査手段)
27 記録媒体搬送機構
11a インク吐出面
M 浮遊物
S 記録媒体
X 主走査方向
Y 副走査方向(搬送方向)
Claims (6)
- 記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向と直交する主走査方向に走査させる主走査手段と、
前記記録ヘッドの近傍に設けられ前記記録ヘッドのインク吐出面よりも記録媒体から離間している面を有する凹部と、
前記凹部の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する捕捉手段と、
を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記記録ヘッドは、基板によって支持され、
前記凹部は前記基板の一部を曲面状に形成したものであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - 前記捕捉手段は、静電吸着により浮遊物を捕捉するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記捕捉手段は、浮遊物を吸引する吸引手段を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記浮遊物はインクミスト及び/又は紙粉であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを支持する基板と、
前記記録ヘッドの近傍に設けられ前記記録ヘッドのインク吐出面よりも記録媒体から離間している面を有する凹部と、
前記凹部の内側に設けられ、浮遊物を捕捉する捕捉手段と、
を備えていることを特徴とするヘッドユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007166638A JP2009000979A (ja) | 2007-06-25 | 2007-06-25 | インクジェット記録装置及びヘッドユニット |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-06-25 JP JP2007166638A patent/JP2009000979A/ja active Pending
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