JP7215255B2 - 液体吐出装置、液体吐出方法、液体吐出制御プログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、液体吐出制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出方法、液体吐出制御プログラムに関する。
液滴を吐出するヘッドからなる記録ヘッドを用いたインクジェット記録方式の画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置として、立体画像を形成したり、画像濃度を上げたりするために、紫外線硬化型インクなどの活性エネルギー線硬化型液体を使用して、一層目、二層目と液体層を順次硬化させながら画像を形成するものがある。この種の画像形成装置は、紫外線硬化インクを吐出した後に、UVランプを用いて紫外線を照射して硬化させ、画像を形成する。
ここで、印刷時間を短縮するために、インクを往路と復路の双方向でインクを吐出しつつUVを照射し、画像の層を積層させる技術が知られている。また特許文献1では、UVランプを中央に配置し、各色インクのヘッドをUVランプの左右に配置したものが知られている。
UVランプを中央に配置してヘッドを左右対称に配置した場合、各同一色ヘッド同士の距離が長くなり、インク滴の着弾の際にヘッドの組み込み誤差などに起因した位置ズレを起こしやすくなる。また、ヘッドは比較的高価であり、ヘッドを左右対称に配列するにはコストが高くなるという問題がある。
また特許文献1の技術において、左側の例えばシアン(C)のヘッドから中央のUVランプまでの距離と、右側のシアンのヘッドから中央のUVランプまでの距離とが、双方で異なっている。このように記録ヘッドとUVランプまでの距離が左右で異なった状態で、往路と復路との双方向で印字が行われると、インクの吐出から紫外線照射までの所要時間が往路と復路とで異なることになる。すなわち、往路の印字領域と復路の印字領域とでは印字ドットの高さに差が生じて画像ムラが発生し、画像品質が低下するという問題がある。
本発明は、双方向印刷を行う液体吐出装置において、画像ムラの発生を防止し、高画質の画像を形成する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、活性エネルギー線の照射により硬化する液滴を吐出する液体吐出ヘッドと、被記録媒体に着弾した前記液滴に前記活性エネルギー線を照射する照射手段とを備えた画像形成手段を有する液体吐出装置であって、前記画像形成手段は、前記被記録媒体に対し往復走査することで画像を複数層形成するとき、画像層ごとに、前記往復走査における走査開始位置および走査方向を逆にする、ことを特徴とする。
本発明によれば、双方向印刷を行う液体吐出装置において、画像ムラの発生を防止し、高画質の画像を形成する技術を提供することができる。
実施形態に係る画像形成装置の一例を示す模式図である。 実施形態に係る画像形成装置の画像形成部の一例を示す模式図である。 実施形態に係る画像形成装置の副走査搬送部の一例を示す模式図である。 実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 インク着弾からUV照射までの時間とドット高さとの関係を説明する図である。 従来の印字状態を示す図である。 往路と復路とで液滴吐出ヘッドとUVランプとの距離差の無い場合の印字状態を示す図である。 実施形態の態様を適用した場合の印字状態を示す図である。 図8の状態をさらに改善する手法を説明する図である。 試験データの一例を示す図である。
以下、本実施形態に係る液体吐出装置、液体吐出方法、液体吐出制御プログラムについて図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
<装置構成及び動作>
図1は実施形態の画像形成装置(液体吐出装置)を説明するための図であり、画像形成装置の断面を模式的に示す図である。また、図2は図1における要部について上から見た場合を模式的に示す図である。また図2中「装置後側(背面側)」とあるのは図1における紙面奥側に対応し、「装置前側(正面側)」とあるのは図1における紙面手前側に対応する。
図1に示す画像形成装置1は、画像形成部2、副走査搬送部3、給紙部4を有している。被記録媒体14は、画像形成対象の用紙であり、搬送経路310、305、306を経由して搬送され、排紙トレイ104に排紙される。搬送経路305では、搬送ベルト13によって被記録媒体14が搬送される。
画像形成部2は、ガイドロッド151、キャリッジ23、記録ヘッド24、サブタンク25などを有し、これらを用いて被記録媒体14に画像を形成する。
また画像形成装置1は、装置本体の前面(紙面手前側)から、ブラック(Bk)インク、ホワイト(W)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した記録液カートリッジである各色のインクカートリッジ26(26k、26w、26c、26m、26y)を着脱自在に装着することができる。各色のインクカートリッジ26は、対応する色のサブタンク25にインクを供給する。なお、図1に示すインクカートリッジ26は模式的に示すものであり、インクカートリッジ26やサブタンク25との大きさの比は、現実のものとは異なる。
キャリッジ23は、記録ヘッド24、サブタンク25を搭載してこれらを移動させる。キャリッジ23は、被記録媒体14の搬送方向と直交する方向に移動する(図2参照)。この方向を「主走査方向」(走査方向)と称し、被記録媒体14の搬送方向を「副走査方向」と称する。
記録ヘッド24は、活性エネルギー線を照射することで硬化するインクの滴(インク滴)を吐出する複数の液滴吐出ヘッドからなる。なお、記録媒体活性エネルギー線としては、例えば紫外線、電子線等が挙げられるが、中でも紫外線が好ましい。
記録ヘッド24としては、インク流路内(圧力発生室)のインクを加圧する圧力発生手段(アクチュエータ手段)として、圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させインク流路内容積を変化させることによりインク滴を吐出させる、いわゆるピエゾ型のものが例として挙げられる。その他にも、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる、静電型のものなどを用いることができる。ただし、液滴の吐出手段においてはこのような例示した方式に限定されるものではない。
記録ヘッド24は、それぞれブラック(Bk)インクを吐出する液滴吐出ヘッド24kと、ホワイト(W)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを吐出するそれぞれ1個の液滴吐出ヘッド24w、24c、24m、24yの計5個の液滴吐出ヘッドで構成されている。また、キャリッジ23に搭載した各サブタンク25からそれぞれ各色のインクが液滴吐出ヘッドに供給される。なお、インクの色や数はこれに限られるものではなく、必要に応じて変更が可能である。
画像形成部2は、図2に示すように複数の照射部であるUVランプ51、52を備える。UVランプ51、52は、主走査方向において記録ヘッド24の両側に配置され、記録ヘッド24より吐出した活性エネルギー線硬化インクに活性エネルギー線を照射する。なお、以下、照射部として紫外線ランプユニット(UVランプ)を、活性エネルギー線として紫外線を例に挙げて説明するが、これに限られるものではない。
UVランプ51、52によって被記録媒体14上に吐出されたインク滴に紫外線が照射されることで、インク滴が硬化して被記録媒体14上に定着する。
被記録媒体14は、装置本体の右側面部に設けた給紙部4から1枚ずつ給紙され、搬送経路310を介して副走査搬送部3の搬送経路305に搬送される。被記録媒体14は、副走査搬送部3で搬送されながら、画像形成部2によってインクが吐出され、所要のキャリッジ移動により画像が形成される。その後、搬送経路306を通じて排紙トレイ104上に被記録媒体14が排紙される。
また、本実施形態の画像形成部2は、画像形成対象となる画像(形成対象画像)を形成するときに、キャリッジ23を移動させながら記録ヘッド24から液滴を吐出する画像形成走査を複数回実行し、シート状の被記録媒体14の表面に液滴を層のように付着させる。したがって、形成対象画像は、液滴が積層されて形成されて、一つの画像をとなる。すなわち、画像形成部2は、層別の画像を必要な層数分重ねて積層させることで、形成対象画像を形成させるように動作する。ここで「層数」とは、ひとつの画像を形成した後に、その画像の上に次の層を形成する場合の、画像の積層回数を示す。
2層目以降の画像を形成する場合は、まず被記録媒体14を搬送経路310、305、306の順に搬送させて上述した画像形成手順で1層目の画像を形成し、その後に被記録媒体14を搬送経路310まで戻す。搬送経路310まで戻された被記録媒体14には、上述した画像形成手順で2層目の画像が形成される。これを繰り返すことで、所要の層数が形成されて所要の画像(形成対象画像)が形成される。そして最後に排紙トレイ104上に排紙される。
ここで、画像形成部2の上記以外の構成について説明する。画像形成部2は、図2でも示すように、各色の液滴吐出ヘッドが主走査方向に配列されたキャリッジ23を、ガイドロッド151及びガイドステーにより主走査方向に移動可能に保持している。キャリッジ23は、主走査モータ121で駆動プーリ28Aと従動プーリ28B間に架け渡したタイミングベルト29を介して主走査方向に移動する。
また、ネジ切りされたボールネジロッド53と54により、UVランプ51と52がキャリッジ23の両側に係止されている。UVランプ51と52は、主走査方向に移動することが可能なように配置されている。すなわち、UVランプ51、52は、ボールネジロッド53と54をボールネジで受けており、キャリッジ23に設けられたモータがボールネジロッド53と54を回動させることで移動することができる。
また、キャリッジ23は、目的とする画像の層数に応じて、すなわちインクの厚みに応じて、記録ヘッド24と被記録媒体14との垂直方向の距離を調整することができる。
UVランプ51と52はキャリッジ23との間で所定の距離を設けて、キャリッジ23と一緒に主走査方向に移動する。画像形成部2は、キャリッジ23を主走査方向に移動させ、副走査搬送部3によって用紙搬送方向(副走査方向)に搬送される被記録媒体14に対し記録ヘッド24から液滴を吐出させる。これと同時に、UVランプ51、52により紫外線を照射させながらインクを硬化させて画像形成を行う(シャトル型)。
図2に示すように、キャリッジ23の主走査方向の一方側における非印字領域には、記録ヘッド24のノズル(液滴吐出ヘッド24w、24c、24m、24yの吐出口)の状態を維持し、回復するための維持回復機構161を配置することができる。この維持回復機構161は、5個の液滴吐出ヘッドのノズル面をキャッピングするための保湿用キャップ122(122y、122m、122k、122w、122c)と、液滴吐出ヘッドのノズル面をワイピングするためのワイパー部材124と、記録(画像形成)に寄与しない液滴の吐出(空吐出)を行うための空吐出受け部材125などを備えている。
さらに、キャリッジ23の走査方向の他方側における非印字領域には、液滴吐出ヘッドから記録(画像形成)に寄与しない液滴の吐出(空吐出)を行うための空吐出受け部材126を備えている。この空吐出受け部材126には、5個の液滴吐出ヘッドに対応して、5個の開口127(127y、127m、127k、127w、127c)が形成されている。
なお、必要に応じて、キャリッジ23の各ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンスユニットを備えていてもよい。この場合、メンテナンス後に排出される廃液を回収する廃液タンクを備えていてもよい。
本実施形態では、維持回復機構161から空吐出受け部材126に向けた走査方向を「往路」と称し、その逆方向を「復路」と称するものとする。往路では、記録ヘッド24が液滴を吐出した後に、主としてUVランプ51が紫外線を照射することで画像形成が行われる。復路では、記録ヘッド24が液滴を吐出した後に、主として他方のUVランプ52が紫外線を照射することで画像形成が行われる。
次に、搬送機構について図3を用いて説明する。図3は図1の画像形成装置1の要部を示したものである。
図3に示す副走査搬送部3は、被記録媒体14を吸着して画像形成部2に対向させて搬送するための搬送ベルト13を有している。搬送ベルト13は、搬送ローラ19と従動ローラ21との間に掛け回され、テンションローラ15により適切な張力を保つようにテンションが与えられている。
テンションローラ15は、アーム37bで保持されており、アーム37bは回転支点37aを支点中心として回転移動が可能なように配置されている。そのため、例えば図3に示す矢印の方向にテンションローラ15が移動することができ、搬送ベルト13の張力が調整される。
また、従動ローラ21は配置位置を変更することができ、必要に応じて搬送ローラ19と従動ローラ21が形成する搬送面を、例えば図3に示す距離aだけ移動させることも可能である。
そして、搬送ベルト13を画像形成部2に対向する領域でガイドし、適切な平面性を保つためのプラテン部材40が配置されている。
なお、搬送ベルト13は、例えば抵抗制御を行っていない純粋な樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)との2層構造とすることが好ましいが、これに限るものではなく、1層構造又は3層以上の構造でもよい。
搬送機構の上流側には、被記録媒体14を搬送ローラ19に対向する位置で搬送ベルト13に押し付ける加圧ローラ38を配置している。加圧ローラ38は、加圧して密着させて静電気により被記録媒体14を搬送ベルト13に吸着させる。
また、搬送ベルト13の表面を帯電させるために、搬送ベルト13の周回方向で、加圧ローラ38より上流側に、高圧電源(DCあるいはDCとACの重畳バイアス供給部)から直流電圧又は直流に交流を重畳した高電圧が供給される帯電ローラ18が配置されている。
一方、搬送機構の下流側には、被記録媒体14を排紙するための搬送を行う排紙ローラ16と、被記録媒体14を押さえる排紙コロ17と、排紙した被記録媒体14をストックしておく排紙トレイ104からなる排紙機構が配置されている。
<制御機構の概要>
次に、この装置の制御機構の概要について図4のブロック図を参照して説明する。
制御部200は、装置全体の制御を司るCPU201と、CPU201が実行するプログラム、駆動波形データ、その他の固定データを格納するROM202と、画像データ等を一時格納するRAM203とを備えている。また、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)204と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC205とを備えている。
また制御部200は、外部装置とデータ、信号の送受を行うための外部I/F207と、画像形成部2の記録ヘッド24を駆動制御するためのヘッド駆動制御部208及びヘッドドライバ209とを備えている。さらに、キャリッジ23を主走査方向に移動させる主走査モータ121、搬送ローラ19を回転させて搬送ベルト13を回動させる副走査モータ131、給紙モータ45、排紙モータ271、両面搬送モータ291、被記録媒体14を搬送する搬送モータ318を駆動するためのモータ駆動部211~215、317を備えている。
また、搬送ベルト13の移動量及び移動速度に応じた検知信号を出力するエンコーダや、環境温度及び環境湿度(いずれか一方でもよい)を検出する温湿度センサ300などのセンサ類からの検知信号を入力するI/O221を備えている。また制御部200には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル222が接続されている。
制御部200は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブルあるいはネットワークを介して外部I/F207で受信する。なお、読取装置は例えばスキャナ制御部206により制御された画像読取部11であってもよい。
そして、CPU201は、外部I/F207に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC205により必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、記録ヘッド24のヘッド幅の1ページ分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を、クロック信号に同期して、ヘッド駆動制御部208に送出する。
ヘッド駆動制御部208は、記録ヘッド24の1スキャン(主走査方向にキャリッジを移動させながら印字することをスキャンと呼ぶ)に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を受け取ると、このスキャンのドットパターンデータをドット配置データに基づいてドットの形成順序を決定する。そしてヘッド駆動制御部208は、決定したドット配列をスキャン別に複数のヘッドのノズルに割り付け、ヘッドドライバ209に転送する。ヘッドドライバ209はドットパターンデータに基づいて記録ヘッド24のアクチュエータ手段に対して選択的に所要の駆動波形を印加させて駆動させ、記録ヘッド24における所要の液滴吐出ヘッドのノズルから液滴を吐出させる。
またヘッド駆動制御部208は、CPU201より発された液滴検知の命令を液滴検知制御部351に転送する。液滴検知制御部351は、この命令のタイミングに従って液滴検知装置352を制御する。液滴検知装置352は、発光手段である発光部、受光手段である受光部、光軸偏向装置を通じて液滴吐出ヘッドからの液滴の吐出状態を検知し、検知結果に基づいて得られる検出データを、液滴検知制御部351を介してCPU201へ転送する。
CPU201は検出データに基づき、ランプ制御部353に照射データを送信する。これに基づきランプ制御部353はUVランプ51、52を制御し、UVランプ51、52は液滴吐出ヘッドから吐出された紫外線硬化インク(活性エネルギー線硬化インク)を照射する。これにより、画像が形成(記録)される。
このように構成した画像形成装置1においては、上述したように、給紙部4から被記録媒体14が1枚ずつ給紙され、加圧ローラ38で搬送ベルト13に押し付けられ搬送される。そして、搬送ベルト13に被記録媒体14が静電的に吸着され、搬送ベルト13の周回移動によって被記録媒体14が副走査方向に搬送される。
そして制御部200は、キャリッジ23を移動させながら画像信号に基づいて記録ヘッド24を駆動することにより、停止している被記録媒体14にインク滴を吐出して1スキャン分を記録する。1スキャン分の記録が終了すると、被記録媒体14を1行分送り、次の行の記録を行うというように、被記録媒体14を間歇的に搬送して、画像を形成する構成とすることができる。
この画像形成の際、画像形成部2は、往路方向で1スキャン分記録したあと、被記録媒体14を1行分搬送し、次の行では復路方向で1スキャン分を記録する。この復路方向での1スキャン分の記録が完了したあと、被記録媒体14を1行分搬送し、次の行では往路方向で1スキャン分を記録する。このように、1スキャンごとにキャリッジ23の移動方向が往路と復路とで順次繰り返され、目的の画像が形成される。そして画像を複数層形成する場合、上記のように改めて被記録媒体14を搬送経路310まで戻してから行う。
記録終了信号又は被記録媒体14の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了する。画像が形成された被記録媒体14は搬送先である排紙トレイ104に送り出される。
上記実施形態においては、搬送手段として静電吸着を行う搬送ベルトを使用する例で説明しているが、吸引ファンによる吸着を行う搬送ベルトを使用することもできる。また、搬送ベルトを使用しないで、搬送ローラと加圧ローラによって用紙を画像形成部に対向して搬送する構成とすることもできる。
<実施形態の画像形成方法>
次に、本実施形態における画像形成方法について図5から図9を参照して説明する。
図5はインク滴のドット高さと、インク着弾からUV照射までの時間との関係を示す図であり、図6~図9は被記録媒体14上に形成されたインク滴による画像断面の模式図である。
まず、従来技術における課題である双方向印刷の画像ムラ(以下、「双方向ムラ」と称する場合もある)について、図5と図6を用いて説明する。図5は記録ヘッド24における1つの液滴吐出ヘッドから吐出される1滴の吐出量が14plと5pl時のドット高さ(同じインクの上に吐出したときのインクの高さ)と、インク着弾からUV照射までの時間との関係を示している。インクは、時間の経過に応じて被記録媒体14上で広がるため、インク高さは14plと5plのいずれにおいても時間の経過とともに減少していく。
一方、例えばイエローインクを例にして説明すると、イエロー(Y)を吐出する液滴吐出ヘッド24yは、図2に示すようにUVランプ51とは近接しているが、他方のUVランプ52とは離れている。すなわち、往路においてはインクが着弾してからUVランプ51で照射するまでの時間は短くなり、インクの高さ(ドット高さ)は高くなる傾向になるが、復路においては着弾してからUVランプ52で照射するまでの時間はこれよりも長くなり、インクの高さは低くなる傾向になる。このように、インクが着弾してからUV照射するまでの時間経過が往路と復路とで異なると、形成後(硬化後)のインク高さも異なってくる。
図6は、イエローインクを印字したときの画像断面の模式図である。またここでは、イエローインクで2層の画像を形成した状態を示している。UVランプと液滴吐出ヘッドの距離が往路と復路で異なると、記録ヘッドの往路(印字領域A、C)と復路(印字領域B)とでドットの高さやドットの面積が異なってしまい、特に光沢差となって画像ムラ(双方向ムラ)となる。
これに対し、ブラック(Bk)インクを吐出する液滴吐出ヘッド24kは、図2に示すようにキャリッジ23の中央に位置している。これにより、ブッラクインクの液滴吐出ヘッド24kとUVランプ51、52の距離は同一(両方とも距離X2)となり、図7で示す画像断面模式図のようにドット高さが往路と復路とで同じになり、双方向ムラが発生しない。しかしながら、ブッラクインク以外では、UVランプ51、52の距離が同一ではないため、図6のように双方向ムラが発生する。
本実施形態では、複数層の画像を形成する場合、前に印字した画像と次に印字する画像とで、走査開始位置を逆にして、往路と復路を逆転して印字する。例えば前に印字した画像が往路方向の印字である場合、当該印字領域では次の画像を復路方向とする。これにより、高さの差を緩和し、画像ムラを低減させることができる。
図8は、この態様でイエローインクを印字した場合の模式図である。1層目と2層目で走査開始位置を逆にし、層ごとに往路と復路とで逆方向に走査することで、1層目は往路のインク高さが高く、復路のインク高さが低くなる。このように往路、復路を層ごとに組み合わせることで、インク高さが平均化され、画像ムラを低減させることができる。
なお、全ての層で図8の方法を用いて画像形成を行ってもよいが、複数層の画像を形成する場合、画像ムラは最上位の層の影響を最も強く受け、またその次の層の影響も受けやすい。よって本実施形態では、複数層の画像を形成する場合、少なくとも最上位の2層については図8の方法で画像形成を行い、これらの層以外では、従前の方法(図6の方法)で行うものとする。なお、この態様に限定せずに、上位3層、上位4層などや、全ての層で図8の方法を用いて画像形成を行ってもよい。
図8の方法により、画像ムラを大幅に低減させることができるが、ここでさらに高品質な印字画像を得る態様について説明する。双方向印字による画像ムラは、上記のように最後に印字された最上位のインクの凹凸の影響を顕著に受ける。よってここでは、最上位層の画像を形成する際、往路、復路のいずれでも構わないが同一方向で印刷対象の全域を印字することで(片方向印字)、微小な表面差をさらに低減させることができる。図9は、図8の状態の上にさらに片方向印字を重ねた模式図である。この方法により、画像ムラが低減した、より高品質な印字画像を得ることができる。
本実施形態に関する試験データを図10に示す。図10は、キャリッジ23を往復走査しながら、3層の画像形成処理を実行したときの往路において画像形成した領域と復路で画像形成した領域の60度光沢度をグラフで示している。なお、本実施形態において、往復走査による画像形成を、往復印字と称することとする。またここでは、効果を顕著に示すため、図2のイエローインクの位置にブラックインクを入れたときの光沢度の測定結果を示している。また、画像ムラの最もでやすい1スキャン印字にて、それぞれの印刷方法別に測定している。
従来の往復印字(図6の手法)では、往路で印字した領域の光沢度(約6)と復路で印字した領域の光沢度(約11)の差が5あるのに対し、スキャン開始位置を切り替える往復印字(図8の手法)では、往路で印字した領域の光沢度(約6)と復路で印字した領域の光沢度(約7)の差が1程度に減少している。光沢度の差が1程度の場合は隣接していても目視ではほとんど分からないレベルである。
また図10では、図9の手法、すなわち最上位のみ片方向で印字し、その下の2層については走査開始位置を切り替える往復印字を行った場合の光沢度も示している。最上位層を片方向で印字することで、光沢差がさらに減少していることが分かる。
上記実施形態では、被記録媒体を副走査方向に搬送させつつ画像を形成する手法について説明したが、被記録媒体を搬送せずにキャリッジを副走査方向に移動させて画像を形成する手法においても、上記の態様を適用させることができる。
なお、上記において、「被記録媒体」とは材質を紙に限定するものではなく、媒体、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。
また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同じ意味を指すものであり、「画像形成装置」は、媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。
「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(例えば、単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いるものであり、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
上述したように、本発明によれば記録物の製造方法が提供される。すなわち、記録物の製造方法は、複数の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッドにより被記録媒体に対して活性エネルギー線硬化インクを吐出する工程と、複数の照射部により前記活性エネルギー線硬化インクに活性エネルギー線を照射する工程と、入力された画像データに基づいて、活性エネルギー線硬化インクを吐出する液滴吐出ヘッドを決定する工程と、を有する記録物の製造方法であって、決定された液滴吐出ヘッドと、複数の照射部とのそれぞれの距離が等しくなるように各工程を行うことを特徴とする。
また、制御部200のCPU201が、ROM202に事前に記憶されている液体吐出制御プログラムを演算実行することで、上述の動作が実現される。このような液体吐出制御プログラムは、活性エネルギー線の照射により硬化する液滴を吐出する液体吐出ヘッドと、被記録媒体に着弾した液滴に前記活性エネルギー線を照射する照射手段とを備えた画像形成手段を有し、画像形成手段を走査方向で往復移動させながら、被記録媒体に画像を形成する往復印字を行う液体吐出装置が実行するための液体吐出制御プログラムであって、往復印字により被記録媒体上に複数層の画像を形成するとき、液体吐出ヘッドの走査開始位置および走査方向を層ごとに逆にして液滴を吐出する処理を液体吐出装置に実行させる。
以上のように、本発明によれば、双方向印刷の際の画像ムラを容易かつ安価に抑制し、印刷品質を向上させた画像形成装置を提供することができる。
1:画像形成装置(液体吐出装置)
2:画像形成部
3:副走査搬送部
4:給紙部
11:画像読取部
14:被記録媒体
23:キャリッジ
24:記録ヘッド
24c、24k、24m、24w、24y:液滴吐出ヘッド
51、52:UVランプ(照射手段)
104:排紙トレイ
200:制御部
特開2005-342970号公報

Claims (5)

  1. 活性エネルギー線の照射により硬化する液滴を吐出する液体吐出ヘッドと、被記録媒体に着弾した前記液滴に前記活性エネルギー線を照射する照射手段とを備えた画像形成手段を有する液体吐出装置であって、
    前記画像形成手段は、前記被記録媒体に対し往復走査することで画像を複数層形成するとき、画像層ごとに、前記往復走査における走査開始位置および走査方向を逆にする、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記画像形成手段は、少なくとも最上位に形成する2つの画像を形成するとき、前記液体吐出ヘッドの走査開始位置および走査方向を画像層ごとに逆にして前記液滴を吐出する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記画像形成手段は、最上位の画像層は、印刷対象の全域を往路または復路のいずれか一方の片方向で走査して前記液滴を吐出し、それより下層の画像層の少なくとも2層において、前記液体吐出ヘッドの走査開始位置および走査方向を画像層ごとに逆にして前記液滴を吐出する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  4. 活性エネルギー線の照射により硬化する液滴を吐出する液体吐出ヘッドと、被記録媒体に着弾した前記液滴に前記活性エネルギー線を照射する照射手段とを備えた画像形成手段を有し、前記画像形成手段を往復させながら、前記被記録媒体に対し往復走査することで画像を複数層形成する往復走査を行う液体吐出装置の液体吐出方法であって、
    画像層ごとに、前記往復走査における走査開始位置および走査方向を逆にする、
    ことを特徴とする液体吐出方法。
  5. 活性エネルギー線の照射により硬化する液滴を吐出する液体吐出ヘッドと、被記録媒体に着弾した前記液滴に前記活性エネルギー線を照射する照射手段とを備えた画像形成手段を有し、前記画像形成手段を往復させながら、前記被記録媒体に対し往復走査することで画像を複数層形成する往復走査を行う液体吐出装置が実行するための液体吐出制御プログラムであって、
    画像層ごとに、前記往復走査における走査開始位置および走査方向を逆にする、
    処理を前記液体吐出装置に実行させるための液体吐出制御プログラム。
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