JP2017109460A - 液体を吐出する装置、吐出させた液体の乾燥方法、及びプログラム - Google Patents

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健一 田熊
Kenichi Taguma
健一 田熊
戸田 直博
Naohiro Toda
直博 戸田
康信 ▲高▼木
康信 ▲高▼木
Yasunobu Takagi
哲人 上田
Tetsuhito Ueda
哲人 上田
佳実 根本
Yoshimi Nemoto
佳実 根本
遼 横山
Ryo Yokoyama
遼 横山
章太郎 植田
Shotaro Ueda
章太郎 植田
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Abstract

【課題】記録スピードを維持しつつ、インク等の液体の着弾時間差に起因する濃度ムラを抑制することが可能な液体を吐出する装置、吐出させた液体の乾燥方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】液体を吐出する装置100において、液体が付着可能なもの11に該液体を付着させることにより液体形成物を形成する液体吐出ヘッド1と、上記液体が付着可能なものとの相対的な移動により上記液体が付着可能なものを上記液体吐出ヘッドにより往復走査する走査手段2と、上記液体吐出ヘッドから吐出される上記液体の第一の液体と第二の液体とが上記走査手段による上記往復走査により重ねて付着させられる複数の付着位置を加熱する加熱手段4と、少なくとも1つの上記付着位置の上記加熱手段による加熱を、該付着位置に上記第一の液体が付着してから上記第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて制御する制御手段5と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液体を吐出する装置、吐出させた液体の乾燥方法、及びプログラムに関する。
従来、普通紙等の記録媒体への記録方式の一つとして、記録ヘッドの走査方向の往路と復路においてインクを吐出する双方向記録方式が一般的に知られている。この方式では、記録ヘッドにより往路と復路の双方向でインクが吐出されるため、往路のみでインクが吐出される方式のものに比べ、走査回数が減り記録スピードの向上を図ることができる。
しかしながら、この双方向記録方式では、往路と復路で同じ位置に着弾したインクの着弾の時間差(着弾時間差)が記録ヘッドの走査上の位置に応じて異なり、この違いから往路で着弾したインクの乾燥状態に違いが生じ復路でインクが重ねられて形成される画像に濃度ムラが発生する。例えば、往路の記録開始位置では、往路でインクが着弾してから復路で再びインクが着弾するまでに記録ヘッドによる記録媒体上の1往復分の移動を必要とするため時間がかかる。一方、往路から復路への折り返し付近では、記録ヘッドの移動はわずかで済むため時間がかからない。着弾時間差が短い部分は、往路で着弾したインクが十分に乾燥しないまま復路でインクが重ねられるため、インクが記録媒体内部により浸透しやすい。乾燥した状態でインクが重ねられる部分と未乾燥状態でインクが重ねられる部分は、「濃い」部分と「薄い」部分の濃度ムラとして認識されるようになる。この濃度ムラは、走査方向の記録媒体の幅が広いとより顕著になる傾向がある。これに対して、着弾時間差に起因する濃度ムラを抑制するための技術を開示したものがある。この技術では、往路と復路の折り返しで一定時間の待機時間を設けることにより、往路で着弾したインクを十分に乾燥させてから復路で記録を行なうことを開示している(特許文献1参照)。
しかしながら、上述した往路と復路の折り返しで一定時間の待機時間を設けて記録を行う技術では、双方向記録方式の特徴の一つである記録スピードの向上が図れず、生産性の低下を招くことになるため問題である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、記録スピードを維持しつつ、インク等の液体の着弾時間差に起因する濃度ムラを抑制することが可能な液体を吐出する装置、吐出させた液体の乾燥方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、液体を吐出する装置において、液体が付着可能なものに該液体を付着させることにより液体形成物を形成する液体吐出ヘッドと、上記液体が付着可能なものとの相対的な移動により上記液体が付着可能なものを上記液体吐出ヘッドにより往復走査する走査手段と、上記液体吐出ヘッドから吐出される上記液体の第一の液体と第二の液体とが上記走査手段による上記往復走査により重ねて付着させられる複数の付着位置を加熱する加熱手段と、少なくとも1つの上記付着位置の上記加熱手段による加熱を、該付着位置に上記第一の液体が付着してから上記第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、上記第一の液体と上記第二の液体とが上記往復走査により重ねて付着させられる付着位置を、該付着位置に上記第一の液体が付着してから上記第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて加熱することができる。このため、加熱した付着位置の乾燥が促されて上記第一の液体と上記第二の液体とが重ねて付着させられる他の付着位置(例えば上記時間差が大きいことにより加熱不要で乾燥する位置)の乾燥状態に近づき、第2の液体の付着後の各付着位置の濃度ムラが抑制される。従って、記録スピードを低下させることなく、インク等の液体の上記時間差に起因する濃度ムラを抑制するという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る画像形成装置の一例のインクジェット記録装置の概観斜視図である。 図2は、搬送機構の一例を示す図である。 図3は、加熱ユニットの配置の一例を示す図である。 図4は、ノズル配列の一例を示す図である。 図5は、インクジェット式記録装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。 図6は、着弾時間差と加熱温度との対応関係を示すデータの説明図である。 図7は、CPUが実現する機能の一例を示すブロック図である。 図8は、インクジェット記録装置の動作フローの一例を示す図である。 図9は、走査方式と加熱方式の手順を説明するための図である。 図10は、着弾時間差が異なるドットの乾燥状態を示す図である。 図11は、加熱制御を実施した場合の形成画像の濃度ムラの抑制効果を説明するための図である。 図12は、変形例の加熱温度の設定情報の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、液体を吐出する装置、吐出させた液体の乾燥方法、及びプログラムの実施の形態を詳細に説明する。本願において「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置である。「液体を吐出する装置」には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。例えば、画像形成装置、立体造形装置、処理液塗布装置、噴射造粒装置などが該当する。以下では、「液体を吐出する装置」の一例として、画像形成装置の一つのインクジェット記録装置への適用例を示す。以下のインクジェット記録装置の説明では、「インク(インク滴)」を上記「液体」の一例とし、「記録ヘッド」を上記「液体吐出ヘッド」の一例とし、「連続紙」を上記「液体が付着可能なもの」の一例として示す。また、「インク(インク滴)により形成されるドットや画像」を「液体形成物」の一例として示す。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る画像形成装置の一例のインクジェット記録装置の概観斜視図である。図1に示すインクジェット記録装置100は、記録ヘッドを一軸方向に移動し、記録媒体を記録ヘッドの移動方向の直交方向に搬送するシリアル型インクジェット式記録装置の一例である。なお、インクジェット記録装置100の上部に隠れている走査機構等の構成については破線で示している。
図1に示すインクジェット記録装置100は、記録ヘッド1や、主走査機構2や、搬送機構(副走査機構)3や、加熱ユニット4や、制御回路5などを含んで構成されている。インクジェット記録装置100は、記録媒体としては連続紙Pを装着するものである。なお、「記録ヘッド1」が「液体吐出ヘッド」に対応し、「主走査機構2」や「搬送機構(副走査機構)3」が「走査手段」に対応し、「加熱ユニット4」が「加熱手段」に対応し、「制御回路5」が「制御手段」に対応する。
主走査機構2は、記録ヘッド1を矢印Aで示す一軸方向(連続紙Pの主走査方向)に移動するための機構である。具体的に、主走査機構2は、搬送機構3の上方に、ガイドロッド20や、ガイドレール21や、キャリッジ22や、駆動プーリ23や、従動プーリ24や、駆動ベルト25や、主走査モータ26などにより構成されている。
ガイドロッド20およびガイドレール21は、それぞれ、筐体100a上部において筐体100aの左側板から右側板にかけて渡し架けられている。ガイドロッド20およびガイドレール21の配置は、互いに平行且つ主走査方向(矢印A)に沿う配置となっている。
ガイドレール21の一端部側と他方の端部側には駆動プーリ23と従動プーリ24が設けられている。駆動プーリ23と従動プーリ24には駆動ベルト25が掛け回されており、テンションスプリングによって駆動プーリ23と従動プーリ24を離間することにより、駆動ベルト25にテンションをかけている。駆動プーリ23には記録ヘッド1を一軸方向に移動させる駆動モータ(主走査モータ)26の出力軸が接続されている。駆動プーリ23は、主走査モータ26の回転動力を受けて回転し、駆動ベルト25を走行させる。これにより、駆動ベルト25は駆動プーリ23と従動プーリ24のまわりを周回し、駆動プーリ23と従動プーリ24間では主走査方向(矢印A)に沿って走行する。
キャリッジ22は、ガイドロッド20およびガイドレール21に摺動可能に連結されている。更に、キャリッジ22は、背面側にベルト固定部を有し、そのベルト固定部を介して駆動ベルト25と固定されている。キャリッジ22には、記録ヘッド1が搭載されており、キャリッジ22が駆動ベルト25に牽引されてガイドロッド20およびガイドレール21上を摺動することで、記録ヘッド1がキャリッジ22と一体に主走査方向(矢印A)へ移動する。
ガイドレール21の背面には、ガイドレール21に沿うようにエンコーダシート90(図9参照)が配設されている。エンコーダシート90は、記録ヘッド1の主走査方向の位置を検知するためのスケールである。エンコーダシート90は、例えば透光部と遮光部を交互に繰り返し設けてなるものである。キャリッジ22に設けたエンコーダセンサ(フォトセンサなど)がこのスケールを読み取ることにより、キャリッジ22の主走査位置を検知する。
記録ヘッド1は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のサブタンクや、各色のインク流路や、各色のノズルや、インク滴を吐出するエネルギー発生源などを備え、各色のサブタンクから供給されるインクを各色の対応ノズルからインク滴にして吐出する。インク滴の吐出は、例えばピエゾ型の駆動方式により行う。ピエゾ型の駆動方式では、インク流路内(圧力発生室)のインクを加圧するアクチュエータとして、圧電素子(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)を用いる。記録ヘッド1は、圧電素子により、インク流路の壁面を形成する振動板を変形させ、インク流路内容積を変化させることによりエネルギー発生源を駆動してインク滴を吐出する。なお、サブタンクに対するインクの供給はメインカートリッジ10からインクの供給路のインクチューブを介して行われる。
搬送機構3は、記録ヘッド1に副走査方向(矢印B)の相対的な走査を行わせるための機構である。本実施形態では、連続紙Pを搬送方向つまり副走査方向へ走査バンド幅区切りで間欠移動させる。これにより、記録ヘッド1による副走査方向の相対的な走査を可能にする。なお、走査バンド幅とは、記録ヘッド1の主走査方向への1回の走査で連続紙P上に形成する走査ラインの幅のことである。搬送機構3の下部には、連続紙Pが巻回されてなるロール紙11が収容されている。ロール紙11はそのロール軸の両端にフランジ12を備えており、そのフランジ12をフランジ軸受13に載置した状態で収容されている。搬送機構3は、ロール紙11から繰り出した連続紙Pを吸着し、その連続紙Pを副走査方向へ走査バンド幅の単位に間欠的に送り、連続紙Pの画像が形成された範囲を排出口14から排出する。この搬送機構3の具体的な構成については、図2を参照して後に説明する。
加熱ユニット4は、記録ヘッド1のノズルから吐出されて連続紙Pに着弾(付着)したインク(インクを含む付着位置)を着弾時間差に応じてブロック毎に加熱して乾燥させる加熱ユニットである。加熱する手段については、液体の温度を制御して加熱するものや、電磁波を介して加熱するものなどがあるが、インクを乾燥させることができるものであれば良い。
ここで、「着弾時間差」とは、記録ヘッド1が同じ走査バンドを1回あるいは複数回、往復走査して、それぞれの往路走査と復路走査においてインクを吐出させる双方向記録方式において、往路(又は復路)でインク(第一の液体)が着弾(付着)してから同じ位置(ドット)に復路(又は往路)でインク(第二の液体)が着弾するまでの時間の差のことである。「ブロック」とは加熱ユニット4が加熱温度を個別に制御できる各個別領域(所定領域)のことである。
図2は、搬送機構3の説明図である。図2には、搬送機構3の一例として静電吸着ベルトを用いた搬送機構の側面図を示している。図2に示す搬送機構3は、搬送ローラ33や、従動ローラ34や、帯電ローラ35や、加圧ローラ36a、36bや、静電吸着ベルト37などにより構成されている。
静電吸着ベルト37は、搬送ローラ33と従動ローラ34に所定のテンションをかけて回し掛けられている。静電吸着ベルト37は、搬送ローラ33と従動ローラ34に装着した状態において、記録ヘッド1側に画像形成のための平面を形成する。静電吸着ベルト37の素材としては、後述する加熱ユニット4による熱が連続紙Pに伝わりやすくするために熱伝導率が高いものを使用する。静電吸着ベルト37の厚みは、できる限り薄く均一な厚みにする。
搬送ローラ33は連続紙Pを副走査方向(矢印B)に移動させるための不図示の駆動モータ(副走査モータ)の出力軸にギアなどの動力伝達部を介して接続されている。搬送ローラ33が副走査モータの回転動力を受けて回転すると、静電吸着ベルト37は搬送ローラ33とこれに追従して回転する従動ローラ34のまわりを左回りに周回する。
加圧ローラ36a、36bは、それぞれ、搬送ローラ33に押し当てて設けられている。加圧ローラ36a、36bは、ロール紙11から分離された連続紙Pを静電吸着ベルト37側に押し当てることにより連続紙Pを静電吸着ベルト37に密着させる。
帯電ローラ35は、静電吸着ベルト37に当接して設けられている。帯電ローラ35は、高圧回路による正負極に交番する電圧の印加により、静電吸着ベルト37にベルトの走行方向に正負極性の電荷を交互に印加し、静電吸着ベルト37に交番電界を形成する。
以上の構成により、連続紙Pは、加圧ローラ36a、36bにより静電吸着ベルト37に密着させられ、静電吸着ベルト37に形成された交番電界により静電吸着ベルト37に吸着される。
図2において、記録ヘッド1は図面の手前から奥又は奥から手前の主走査方向に移動可能に設けている。記録ヘッド1の移動経路の対向位置には、静電吸着ベルト37が形成する上記平面を1枚介し、加熱ユニット4を設けている。図2において、記録ヘッド1の各色のノズルはインクの吐出口が上記平面側の下向きに配置し、加熱ユニット4は、加熱面を上向きに上記平面側に向けて配置している。
図3は、加熱ユニット4の配置を説明するための平面図である。図3においては、加熱ユニット4の配置が分かり易いように、連続紙Pを加熱ユニット4の手前(図3においては上方)に退避し、搬送機構3を簡略して静電吸着ベルト37の破線により表したものを示している。
図3に示すように、記録ヘッド1の主走査方向(矢印A)の移動経路に沿って加熱ユニット4を配置する。加熱ユニット4は、記録ヘッド1の上記移動経路のインクの着弾範囲全域(一走査バンドの画像形成範囲)に、上記移動経路に沿って加熱温度を変えられるように配置する。本実施形態では、図3に示すように、加熱ユニット4として発熱体40a〜発熱体40оの15個の発熱体(加熱体の一例)を使用し、各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оを、上記移動経路に沿って一列に配置する。各加熱面は、上方を搬送する連続紙P側を向いている。各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оは、例えばセラミックヒータやシリコンラバーヒータやアルミ箔ヒータやハロゲンランプヒータ等のヒータである。各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оの近傍には、熱電対等の温度センサが設けられ、制御回路5により、各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оの加熱温度が個別に制御される。
なお、ここでは一例として15個の発熱体により加熱ユニット4を構成したものを示しているが、発熱体の数は適宜変更しても良い。また、発熱体の形状や大きさについても適宜変更しても良い。例えば、発熱体の数を更に増やしたり、上記移動経路上の位置に応じて異なる大きさの発熱体を配置したりしても良い。また、ノズル配列に応じて発熱体を複数列に増やしても良い。例えば異なるインク色を吐出するノズルが主走査方向に配列されている場合に、それぞれのノズルの走査経路上に、そのインク色専用の発熱体を一列ずつ並列に配置しても良い。
図4は、図3の記録ヘッド1の向きにおける各色ノズルのノズル配列の一例を示す図である。図4に示す点はノズルを表し、縦に並ぶノズルの列は、それぞれ、同色のインクを吐出するノズル列を表している。図4に示す各色のノズル列の配列は図3の記録ヘッド1の向きの上方から見たときの配列に一致する。
図4に示す記録ヘッド1にはKYMCの4色のノズル列を設けている。YMCのノズルについては、それぞれ、2つのノズル列(ノズル列Y1、ノズル列Y2、ノズル列M1、ノズル列M2、ノズル列C1、ノズル列C2)を設けている。Kのノズルについては、YMCと同じ並び(主走査方向の並び)に2つのノズル列(ノズル列K1、ノズル列K2)、この2つのノズル列の縦方向(副走査方向)に更に2つのノズル列(ノズル列K3、ノズル列K4)を設けている。当該Kのノズル配置では、モノクロ画像を形成する速度を向上することができる。
図4の各ノズル列の横の並び(主走査方向の並び)において、奇数番号のノズル列と偶数番号のノズル列をノズルピッチの1/2分ずらした位置に配置している。当該1/2ノズル配置では、1走査当たりの印字解像度が2倍にすることができる。
更に、YMCのノズル列については、インク色の着弾順による双方向色差を回避するために主走査方向に対称に配列している。具体的には、ノズル列C1から左に、ノズル列M1、続いてノズル列Y1を設け、ノズル列C2から右には、ノズル列M2、続いてノズル列Y2を設けることにより、ノズル列C1とノズル列C2の境界で左右対称の配列にしている。
なお、記録ヘッド1のノズル配列はこれに限らず適宜変形しても良い。例えば、2つのノズル列(ノズル列K3、ノズル列K4)を2つのノズル列(ノズル列K1、ノズル列K2)に対して図4に示す副走査方向とは反対の方向に設けても良い。また、対象配置であれば、YMCのそれぞれの色の並びを入れ替えても良い。例えば、Y1とC1及びY2とC2の、それぞれの並びを入れ替えても良い。
図5は、インクジェット記録装置100のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、インクジェット記録装置100は制御回路5を備えている。制御回路5は、キャリッジ22の主走査方向への移動や、連続紙Pの搬送方向への移動や、記録ヘッド1によるインクの吐出や、発熱体40a〜発熱体40оの加熱や、静電吸着ベルト37の帯電など、インクジェット記録装置100の全体を制御する回路である。
制御回路5は、CPU50と、ROM51と、RAM52と、NVRAM53と、ASIC54とを備えている。
CPU50は、中央演算処理装置であり、ROM51等に記憶された各種プログラムを実行するなどしてインクジェット記録装置100全体の制御を司る。
ROM51は、不揮発性メモリであり、インクジェット記録装置100の制御プログラム500や、着弾時間差と加熱温度との対応関係を示すデータ(着弾時間差データ)501や、その他の固定データを格納する。
RAM52は、揮発性メモリであり、CPU50のワーク領域として使用する。
NVRAM53は、不揮発性メモリであり、画像データ等を一時的に記憶する。
ASIC54は、各種信号処理や、並び替え等を行う画像処理や、装置全体を制御するための入出力信号処理などを行う。
更に、制御回路5は、ヘッド駆動制御回路55と、ヘッドドライバ回路56と、主走査モータ駆動回路57と、副走査モータ駆動回路58と、高圧回路59と、加熱温度制御回路60と、I/O61と、ホストI/F62などを備えている。
ヘッド駆動制御回路55及びヘッドドライバ回路56は、画素毎のインクの吐出色やインクの吐出量に基づいて対応ノズルの駆動波形を生成してエネルギー発生源を駆動する回路である。
主走査モータ駆動回路57は、主走査モータ26を駆動する回路である。
副走査モータ駆動回路58は、副走査モータ27を駆動する回路である。
高圧回路59は、帯電ローラ35に正負極に交番する電圧を印加する回路である。加熱温度制御回路60は、加熱ユニット4の温度を制御する回路である。
I/O61は、環境温度や環境湿度などを検出する環境センサ16や各種センサからの検知信号を入力してCPU50に通知する入出力回路である。
ホストI/F62は、ケーブル或いはネットワークに接続された外部機器のホスト800と信号やデータの送受信を行うための通信インターフェースである。
この他、制御回路5には、情報の入力及び表示を行うための操作パネル17が接続されている。
外部機器のホスト800は、例えばパーソナルコンピュータや、その他のデータ処理装置や、イメージスキャナなどの画像読取装置や、デジタルカメラなどの撮像装置である。ホスト800は、例えばLAN等のネットワークを介してインクジェット記録装置100に接続する。具体的には、ホスト800のネットワーク伝送制御部が、ネットワークを介してインクジェット記録装置100に接続し、インクジェット記録装置100より印刷処理の状態等を受信し、印刷可能であればインクジェット記録装置100へ印刷データ等を送信する。本実施形態では、ホスト800は、ホスト800が備えるプリンタドライバ80により印刷データに含まれる画像データをビットマップデータに展開し、その印刷データをインクジェット記録装置100に転送する。インクジェット記録装置100では、CPU50がホストI/F62内の受信バッファに格納されているビットマップデータを読み出して印字処理を実行する。
なお、画像データのビットマップデータへの変換は、インクジェット記録装置100において行っても良い。その場合、例えばROM51にフォントデータ等を格納しておき、CPU50がホストI/F62内の受信バッファに格納されている画像データを読み出してビットマップデータに変換する。
図6は、ROM51に記憶する、着弾時間差と加熱温度との対応関係を示すデータ501の説明図である。図6(a)は、着弾時間差と2重に着弾したインクのドットの濃度との関係を示すグラフの一例である。図6(b)は、図6(a)に基づいて設定したデータ501の着弾時間差と加熱温度の対応関係を示すデータ構成の一例である。
図6(a)は、横軸に着弾時間差(秒)をとり、縦軸に2重に着弾したインクのドットの濃度(比率)をとり、着弾時間差と2重に着弾したインクのドットの濃度との関係をプロットしたグラフを表している。
図6(a)に示すプロットの軌跡が示すように、ドットの濃度は、着弾時間差が大きくなるに連れて濃くなり、一定の着弾時間差以上になると一定の濃度に飽和するという傾向を示す。着弾時間差が小さいほど、往路(又は復路)で着弾した第一のインク滴が完全に乾燥しない状態でその上に復路(又は往路)で第二のインク滴が着弾して重なる。このため、着弾時間差が小さいほど、第二のインクが用紙の内部により浸透し、ドットの濃度が低くなる傾向を示す。一方、着弾時間差が大きいほど、往路(又は復路)で着弾した第一のインク滴が完全に乾燥した状態でその上に復路(又は往路)で第二のインク滴が着弾して重なる。このため、着弾時間差が大きいほど、第二のインクが用紙の内部により浸透し難くなり、ドットの濃度が高くなる傾向を示す。一定の着弾時間差以上になると第一のインク滴が完全に乾燥した状態でその上に復路(又は往路)で第二のインク滴が着弾するため、ドットの濃度が飽和する。
図6(b)には、着弾時間差を示す着弾時間差項目D1のデータと、加熱値として環境温度からの追加の加熱温度を示す追加加熱温度項目D2のデータを対応付けたものを示している。着弾時間差項目D1の各データと追加加熱温度項目D2の各データは上下で対応している。例えば、着弾時間差項目D1のデータd1と追加加熱温度項目D2のデータd21が対応し、着弾時間差項目D1のデータd2と追加加熱温度項目D2のデータd22が対応する。図6(b)に示すデータの設定例では、着弾時間差項目D1の値が0.5増加するごとに追加加熱温度項目D2の値を環境温度から2.5℃減少させている。着弾時間差項目D1の値が1.6s以上では追加加熱温度項目D2の値を0に設定している。
次に、CPU50の機能ブロックについて説明する。
図7は、CPU50がROM51の制御プログラム500を読み出して実行することにより実現する機能の機能ブロック図の一例である。図7に示すように、CPU50において、画像形成実行部70と、時間差算出手段としての着弾時間差算出部(時間差算出部)71と、加熱温度決定手段としての加熱温度決定部(決定部)72と、が実現される。
画像形成実行部70は、ホストI/F62内の受信バッファから印刷データを読み出し、印刷データに含まれる印字条件(用紙種類や印字品質など)から、記録ヘッド1の記録方式(双方向記録方式等)や加熱ユニット4の加熱制御方式を決定する。更に、ビットマップデータの解析を行い、対応するハードウエアブロックを制御して連続紙P上に画像の形成を行う。
着弾時間差算出部71は、ホスト800から取得した印字品質などの印字条件や、制御回路5に対して電気的に接続を行った主走査機構2などの構成情報に基づき、記録ヘッド1の走査経路上の各点の着弾時間差を算出する。構成情報は、記録ヘッド1の移動速度や往路及び復路の移動距離などである。構成情報は、制御回路5の装着時の初期設定時などにROM51などに書き込まれる。
走査経路上の各点の着弾時間差の算出は、例えば次のように行う。仮に、構成情報として、記録ヘッド1の画像形成の開始位置から折り返し位置までの距離を所定値L[mm]と、記録ヘッド1の移動速度を所定値V[mm/s]が含まれるとする。これらの構成情報を基に、上記開始位置における着弾時間差つまり着弾時間差の最大値は次式で求められる。
着弾時間差の最大値t0=2L/V [sec]
続いて、開始位置から折り返し位置までのN番目のドット位置の着弾時間差を求める。これらの位置の着弾時間差は、印字品質を示す記録解像度R[dpi]を用いて次式で求められる。
N番目のドット位置の着弾時間差t=2(L−25.4*N/R)/V [sec]
従って、開始位置から折り返し位置の間に並ぶN+1個のドットのそれぞれの着弾時間差tのデータ列Tは、T=t0、t1、・・・、tNとなる。
なお、これらの着弾時間差を記録ヘッド1を主走査方向に走査させながら実測により求めてもよい。
加熱温度決定部72は、ROM51の着弾時間差と追加加熱温度との対応関係を示すデータ501を参照し、着弾時間差算出部71が算出した走査経路上の各点の着弾時間差から加熱温度制御回路60に出力する追加加熱温度のデータ列を決定する。
先ず、記録解像度Rの値から、加熱ユニット4の各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оの位置をN+1個のドットの位置に対応付ける。例えば、記録ヘッド1の開始位置(インク滴を最初に着弾させる位置)に発熱体aがあるとする。その場合、発熱体aとドット0の位置とを対応付ける。続いて、発熱体aと発熱体bの距離(例えば各加熱面の中心距離)にある最も近いドットのドット番号を求める。ドット0が最も近い場合は、発熱体aと共に発熱体bにもドット0の位置を対応付ける。また、ドット1を超えてドット2以上のものが最も近い場合は、発熱体bにドット1ではなくその近いドット番号の位置を対応付ける。この対応付けを各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оの全てに行い、各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оのそれぞれに対応する着弾時間差tのデータ列T1=t0、tx1、tx2、・・・、tx14を求める。ただし、tx1、tx2、・・・、tx14は、t0〜tNの何れかの値とする。
次に、データ501を参照し、データ列T1を追加加熱温度のデータ列に変換する。例えばデータ列T1のt0がt0=2.5(s)とする。この場合、データ501の着弾時間差項目D1においてt0=2.5は「1.6〜」に当てはまる。このため、追加加熱温度項目D2に示す「0」を、t0の追加加熱温度Uaとして決定する。データ列T1のtx1についても、tx1=2.0(s)であれば着弾時間差項目D1の「1.6〜」に当てはまる。このため、この場合にも、追加加熱温度項目D2の「0」をtx1の追加加熱温度Ubとして決定する。データ列T1のtx2については、tx2=1.5(s)とすると、着弾時間差項目D1の「1.50」に当てはまることになる。この場合には、追加加熱温度項目D2の「+2.5」をtx2の追加加熱温度Ucとして決定する。このようにして、データ列T1=t0、tx1、tx2、・・・、tx14を追加加熱温度のデータ列U=Ua、Ub、・・・、Uоに変換する。
加熱温度決定部72が決定した追加加熱温度のデータ列Uは、画像形成実行部70が加熱温度制御回路60に出力する。加熱温度制御回路60は、このデータ列Uの各追加加熱温度に従い、各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оを、それぞれの追加加熱温度に温度が上昇するまで制御する。
続いて、インクジェット記録装置100の動作フローについて説明する。
図8は、インクジェット記録装置100の動作フローの一例を示す図である。ホスト800から印刷データが転送されると、CPU50は、次のようにインクジェット記録装置100全体を制御して画像形成処理を行う。
先ず、CPU50は、ホストI/F62内の受信バッファから印刷データを読み出して解析する(S1)。
続いて、CPU50は、印刷データに含まれる印字条件から用紙の種類を判定する(S2)。本実施形態では、普通紙や、再生紙や、インクジェット普通紙などを、「普通紙」のカテゴリとし、トレーシングペーパや、マットフィルムや、コート紙や、光沢紙などを、特殊紙のカテゴリとする。CPU50は、ステップS2において、カテゴリが「普通紙」であるか否かを判定する。
CPU50は、ステップS2において「普通紙」と判定すると(ステップS2:Yes判定)、続いて印刷データに含まれる印字条件から記録方式を判定する(S3)。本実施形態では、CPU50は、記録解像度Rから各走査バンドの往路と復路でインクを吐出する双方向記録方式であるか否かを判定する。例えば、「高速」設定や「きれい」設定の記録解像度では片方向記録方式と判定し、「標準」設定の記録解像度では双方向記録方式と判定する。
CPU50は、ステップS3において双方向記録方式であると判定すると(ステップS3:Yes判定)、続いてインクジェット記録装置100の構成情報を読み出し、記録ヘッド1の走査経路上の各点の着弾時間差を算出し、データ列Tを出力する(S4)。
続いて、CPU50は、ROM51の着弾時間差と追加加熱温度との対応関係を示すデータ501を参照し、ステップS4で算出した走査経路上の各点の着弾時間差から加熱温度制御回路60に出力する追加加熱温度のデータ列Uを決定する(S5)。
そして、CPU50は、印刷データに含まれるビットマップデータを解析し、ASIC54にドットパターンデータを生成させる(S6)。
なお、CPU50は、ステップS2においてNo判定、つまり「特殊紙」と判定した場合には、加熱温度制御回路60に出力する追加加熱温度のデータ列Uに「特殊紙」の種類毎に決められた一定値を設定し(S7)、ステップS6の処理に移行する。この場合、加熱温度制御回路60は、このデータ列Uの一定の追加加熱温度に従い、各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оを、一律して追加加熱温度に上昇するまで制御する。
また、CPU50は、ステップS3においてNo判定、つまり「片方向記録方式」と判定した場合には、加熱温度制御回路60に出力する追加加熱温度のデータ列Uに全て「0」を設定し(S8)、ステップS6の処理に移行する。この場合、加熱温度制御回路60は、このデータ列Uの0値に従い、各発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оを、一律して加熱しない制御を行う。
続いて、CPU50は、ヘッド駆動制御回路55、主走査モータ駆動回路57、副走査モータ駆動回路58、高圧回路59、及び加熱温度制御回路60に制御信号を出力し、所定手順で画像形成処理を実行する(S9)。
続いて、ステップS9の動作に係る、記録ヘッド1による連続紙P上の走査と加熱ユニット4によるブロック毎の加熱制御の手順について説明する。先ず、カテゴリが「普通紙」で「双方向記録方式」を行う場合の手順について示す。
図9は、カテゴリが「普通紙」で「双方向記録方式」を行う場合の手順を説明するための図である。図9には、インクジェット記録装置100の上部側からの、記録ヘッド1の移動と連続紙Pの搬送と加熱ユニット4の加熱との関係を模式的に示している。
図9において、記録ヘッド1は、駆動ベルト25(図1参照)の駆動によりキャリッジ22がガイドロッド20およびガイドレール21を摺動し、キャリッジ22と一体に連続紙Pの主走査方向(矢印A)を走査する。搬送機構3(図1参照)は、記録ヘッド1が主走査方向を1往復するごとに、連続紙Pを搬送方向(矢印B)に1走査バンド分(走査バンドB1、走査バンドB2、・・・)送る動作を間欠的に繰り返す。記録ヘッド1は、ドットパターンデータに基づき、1走査バンドを1往復する過程で往路と復路の2回、各色のインク滴を吐出して、1走査バンド上に画像を形成する。記録ヘッド1は、連続紙Pが搬送機構3により副走査方向へ送られるごとに、この動作を繰り返し、連続紙P上に全体画像Xを形成する。本実施形態では、各走査バンドにおいて、図9の右から左を往路とし、左から右を復路とする。
図9は、ある走査バンド上の画像形成途中の状態を示している。図9において、記録ヘッド1は、走査バンドB1上を走査し終え、走査バンドB2上の復路の途中にある。つまり、走査バンドB1上の画像は完成し、走査バンドB2上の画像はインク滴の2回目の着弾途中にある。
各走査バンドでは、右側が画像形成の開始位置となり、左側が2重にインク滴を打ち込むための折り返し位置となる。このため、図9に示す加熱ユニット4においては、開始位置に近くなるに連れて着弾時間差が小さくなり、折り返し位置に近くなるに連れて着弾時間差が大きくなる。図9に示す加熱ユニット4において、加熱温度の高い状態をより細かい網掛けで示している。加熱を行っていないブロックについては白で示している。図9に示すように、開始位置に近くなるに連れて加熱ブロックの加熱温度を低く設定し、それとは反対に、折り返し位置に近くなるに連れて加熱ブロックの加熱温度を高く設定する。開始位置から数えて数ブロック分については、着弾時間差が飽和領域に当たるとき加熱を行わないで良い。図9の開始位置を含む3ブロック分の加熱ブロックは飽和領域であることを示している。
図9に示す加熱ユニット4の加熱制御は、予め各加熱ブロックを加熱し、それぞれの追加加熱温度に達したら、その温度を維持するように制御する。この制御は、印刷データに含まれる画像データの画像形成が終わるまで継続する。
なお、加熱制御の手順をこの手順に限るものではない。例えば、記録ヘッド1の移動に同期して往路の移動においては各加熱ブロックを開始位置から順にオンし、復路の移動においては各加熱ブロックを折り返し位置から順にオフするようにしても良い。
また、走査バンド毎に各加熱ブロックの加熱温度の設定を変更したりしても良い。
図10及び図11は、上述した加熱制御を実施した場合において2重に着弾したインク滴が形成する画像の濃度ムラに関する説明図である。
図10は、着弾時間差が異なるドットの連続紙P上の乾燥状態を示す図である。図10(a)には、着弾時間差が小さい場合の乾燥状態を、図10(b)には、その比較図として着弾時間差が大きい場合(加熱の必要がない状態)の乾燥状態を示している。
図10(a)及び図10(b)において、インク滴H1は、記録ヘッド1が往路で吐出したインク滴を示し、インク滴H2は、記録ヘッド1が復路で同じ位置に吐出したインク滴を示している。連続紙Pに各インク滴H1、H2により形成されるドットについては、連続紙P内部の断面形状で示す。
図10(b)は、加熱なしで乾燥する十分な着弾時間差がある位置のドットの形成例である。この場合、インク滴H1の着弾により形成されるドットh1は十分に乾燥し、その後にインク滴H2が着弾するため、インク滴H2が連続紙P内部にまで浸透せずにドットh2が形成され、ドットh2は高い濃度を保つことができる。
図10(a)は、着弾時間差が小さいため着弾時間差に応じた適切な温度で加熱して乾燥を促した場合のドットの形成例である。この場合においても、インク滴H1の着弾により形成されるドットh1は加熱により十分に乾燥するため、インク滴H2が直ぐに着弾しても、着弾時間差が大きいものと同様にインク滴H2が連続紙P内部にまで浸透せず、ドットh2は高い濃度を保つことができる。
図11は、上述した加熱制御を実施した場合の形成画像の濃度ムラを示す図である。図11には、記録ヘッド1が4走査バンド(走査バンドB1、走査バンドB2、走査バンドB3、走査バンドB4)を走査した後の全体画像Xの濃度を示している。図11に示すように、記録ヘッド1の開始位置(右端)から折り返し位置(左端)にかけて、全体画像Xの濃度は均一になり、濃度ムラは発生しない。
次に、カテゴリが「普通紙」で「片方向記録方式」を行う場合の加熱ユニット4による加熱制御の手順について示す。ここでは、カテゴリが「普通紙」で「双方向記録方式」を行う場合の手順と異なる点のみ示す。記録ヘッド1は、ドットパターンデータに基づき、1走査バンドを1往復する過程で往路のみで各色のインク滴を吐出し、1走査バンド上に画像を形成する。記録ヘッド1は、連続紙Pが搬送機構3により副走査方向へ送られるごとに、この動作を繰り返し、連続紙P上に全体画像Xを形成する。この場合、着弾時間差による濃度むらの問題は生じないため、加熱ユニット4による加熱は行わない。
次に、カテゴリが「特殊紙」の場合の加熱ユニット4による加熱制御の手順について示す。これについても、カテゴリが「普通紙」で「双方向記録方式」を行う場合の手順と異なる点のみ示す。記録ヘッド1は、ドットパターンデータに基づき、1走査バンドを1往復する過程で、往路のみ、又は往路と復路で各色のインク滴を吐出し、1走査バンド上に画像を形成する。記録ヘッド1は、連続紙Pが搬送機構3により副走査方向へ送られるごとに、この動作を繰り返し、連続紙P上に全体画像Xを形成する。このような「特殊紙」の場合は、インクが乾燥し難いため着弾時間差があっても乾燥状態のばらつきが現れ難い。このため、この場合は、インクの乾燥を促す目的で各ブロックを同じ加熱温度で加熱する。
本実施形態では、主走査機構により記録ヘッドを一軸方向に移動し、搬送機構により連続紙を副走査方向に移動することにより、記録ヘッドから見て連続紙の2軸方向への移動を可能にしている。しかし、2軸方向への移動機能をこの態様に限るものではない。例えば、連続紙の位置を固定し、記録ヘッド自体を2軸方向に移動させるように変形しても良い。また、記録ヘッドを固定し、搬送機構により連続紙を2軸方向に移動させるように変形しても良い。
本実施形態では、連続紙の吸着に静電吸着方式を使用した例を示したが、吸着方式をこれに限定するものではない。例えば連続紙の背面に負圧をかけて吸着する吸着方式を使用しても良い。この場合、連続紙を搬送するベルトに多数の孔を設けるなどして連続紙の背面に負圧をかける。
また、本実施形態では、連続紙を搬送する搬送ベルトを使用した例を示したが、連続紙の搬送方式をこれに限定するものではない。連続紙に画像を形成する領域の前段と後段に連続紙を副走査方向へ搬送するための搬送機構を設け、連続紙に画像を形成する領域には連続紙を背面から支持するプラテンを設ける。プラテンは、例えば金属製の上面が平らな支持部材で、プラテンの内部に加熱ユニットや吸着装置を設ける。
また、連続紙に画像を形成する領域において、長手方向に沿う連続紙の両縁を挟持して連続紙を副走査方向に搬送する搬送機構を設けても良い。例えば、連続紙に画像を形成する領域の複数個所に、連続紙の両縁を挟持する対の搬送ローラを設け、搬送ローラの回転により連続紙を副走査方向に搬送する。この場合、画像を形成する領域において連続紙の直下に何も介さずに加熱ユニットを設けることができる。
また、本実施形態に示す加熱ユニットのブロック毎の加熱を実現する各発熱体において、配列は一例を示したものである。各発熱体は、着弾時間差が生じる位置に配列しさえすれば、その他の配列であっても良い。また、発熱体の大きさや、形や、構成などは適宜変形しても良い。
また、本実施形態では、記録ヘッドが移動する移動経路上の対向する位置に加熱ユニットを設けた例を示したが、加熱ユニットを設ける位置をこれに限るものではない。加熱ユニットは、記録ヘッドから連続紙に着弾したインクを加熱できるような位置に設ければ良い。例えば、加熱ユニットを記録ヘッドに設け、記録ヘッドと一体に移動できるようにしても良い。この場合、発熱体は一つで良く、インクの着弾位置に応じて発熱体が異なる温度で加熱する。
また、本実施形態では、ヒータを赤外線加熱によるヒータとして説明したが、マイクロ波加熱や、誘電加熱など、その他のヒータを使用しても良い。
また、本実施形態では、インク吐出ヘッドを駆動するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータを使用したものを例に挙げたが、これに限定されるものではない。エネルギー発生源として、それ以外に、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用しても良い。また、噴射方式には、連続噴射式やオンデマンド式を適宜適用して良い。また、本実施形態では、連続紙を使用した例を示したが、所定の長さにカットしたカット用紙であっても良い。
また、本実施形態では、インクジェット記録装置への適用例を示したが、その他の画像形成装置、例えば、ファクシミリ装置や、プロッタ装置や、複写装置、プリンタ構成の画像形成装置などに適用しても良い。また、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用しても良い。
また、本実施形態では、CPUが着弾時間差算出部と加熱温度決定部とを実現し、加熱温度の計算を行う例を示したが、その計算の一部又は全てをホストや加熱温度制御回路が行っても良い。
また、本実施形態では、各発熱体の加熱温度を決定するにあたり、CPUが着弾時間差算出部と加熱温度決定部とを実現し、加熱温度の計算を行う例を示したが、各発熱体の加熱温度の決定方法は、この限りではない。例えば、その計算の一部又は全ての結果データをROMに記憶させておき、ホストから印字条件を含む印刷データを受信すると、ROMの結果データから残りの計算を実行して加熱温度のデータ列を加熱温度制御回路に出力する、ようにしても良い。
(変形例1)
各発熱体の印字条件別の加熱温度の設定情報を予めROMに記憶させておく例を示す。
図12は、各発熱体の印字条件別の加熱温度の設定情報の一例を示す図である。図12には、上記設定情報を表形式で表している。図12に示す設定情報505には、設定項目として用紙種類項目D5と、印字品質項目D6と、追加加熱温度項目D7とを示している。
用紙種類項目D5は、「普通紙」や「トレーシングペーパ」などを示す項目である。本例では、再生紙及びインクジェット普通紙を「普通紙」と同じグループのものとして扱うようにしている。また、その他の「特殊紙」において、マットフィルムをトレーシングペーパと同じグループとし、コート紙と光沢紙は、それぞれ、異なるグループとして扱う。
印字品質項目D6は、記録解像度を「高速」と「標準」と「きれい」の3段階に分けて示したものである。「高速」は記録解像度が最も低い設定で、「きれい」は記録解像度が最も高い設定で、「標準」はそれらの中間の記録解像度の設定である。
追加加熱温度項目D7は、(a)、(b)、・・・、(о)のそれぞれの追加加熱温度を示す項目である。なお、(a)、(b)、・・・、(о)は、それぞれ、発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оを加熱対象とすることを表している。本例では、用紙種類「普通紙」の印字品質「標準」においてのみ加熱ユニットの各発熱体の加熱を着弾時間差に応じて行う、このため、発熱体40a、発熱体40b、・・・、発熱体40оのそれぞれの追加加熱温度として、(a)、(b)、・・・、(о)に各着弾位置の着弾時間差から予め求めたそれぞれの加熱温度を設定している。
一方、用紙種類「普通紙」の印字品質「高速」と「きれい」については加熱ユニットによる加熱を行わないようにするために、(a)、(b)、・・・、(о)の追加加熱温度として全て「0」を設定している。
また、その他の用紙種類のものについては、用紙種類と印字品質に応じて、それぞれ、(a)、(b)、・・・、(о)に一律の加熱温度を設定している。例えば、トレーシングペーパとマットフィルムのグループについては、「高速」と「標準」の印字品質で(a)、(b)、・・・、(о)のそれぞれに同じ値「70」を設定している。
変形例1において、インクジェット記録装置100では、ホスト800から印字条件を含む印刷データを受信すると、CPU50はROM51の設定情報505から、印字条件に対応する(a)、(b)、・・・、(о)の各設定値を読み取り、加熱温度のデータ列を加熱温度制御回路60に出力する。
以上のように、本実施形態及び変形例において、第一の液体と第二の液体とが往復走査により重ねて付着させられる付着位置を、付着位置に第一の液体が付着してから第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて加熱することができる。このため、加熱した付着位置の乾燥が促されて自然乾燥よりも速く液体が付着可能なものに定着し、第一の液体と第二の液体とが重ねて付着させられる他の付着位置(例えば上記時間差が大きいことにより加熱不要で乾燥する位置)と同様な定着状態になり、第2の液体の付着後の各付着位置の濃度ムラが抑制又は解消される。また、例えば記録媒体の幅が狭いなどにより上記加熱不要で乾燥する位置がない場合であっても、第一の液体と第二の液体とが往復走査により重ねて付着させられる付着位置を、2か所以上、それぞれの付着位置の、第一の液体が付着してから第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて加熱することができる。このため、加熱した2か所以上の付着位置の乾燥がそれぞれ促されて自然乾燥よりも速く液体が付着可能なものに定着し、第2の液体の付着後の各付着位置の濃度ムラが抑制又は解消される。従って、記録スピードを低下させることなく、インク等の液体の上記時間差に起因する濃度ムラを抑制又は解消することができる。更に、第一の液体と第二の液体とが往復走査により重ねて付着させられる走査バンド上の各付着位置を、それぞれの付着位置の、第一の液体が付着してから第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて加熱することができる。このため、走査バンド上の各付着位置の乾燥がそれぞれ促されて一様に液体が付着可能なものに定着し、第2の液体の付着後の各付着位置の濃度ムラが抑制又は解消される。従って、記録スピードを低下させることなく、インク等の液体の上記時間差に起因する濃度ムラを走査バンド毎に抑制又は解消することができる。つまり、走査バンドにより構成される画像形成領域における第2の液体の付着後の各付着位置の濃度ムラが抑制又は解消される。
また、第一の液体と第二の液体との上記時間差に起因する濃度ムラは、特に、それぞれの第一の付着位置の、第二の液体を付着させるときの乾燥状態のばらつきが要因となる。本実施形態及び変形例においては、乾燥状態のばらつきが現れ難い種類の液体が付着可能なもの、例えば、ばらつきが現れないほど液体の定着が遅いものにおいては、印字条件を判定するなどして、領域毎に異なる加熱制御を行わないようにできる。また、この場合において一律して液体の付着位置をそれぞれの「液体が付着可能なもの」に適する温度に温度上昇することができるので、液体の定着が遅いものにおいて自然乾燥よりも速く液体が付着可能なものに液体で形成した画像を定着させることが可能になる。
本実施形態及び変形例では、この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装
置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形
成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像
が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパター
ン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用
紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶
液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装
置などがある。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
実施形態及び変形例で実行されるプログラムは、ROMなどのメモリ部に予め組み込まれて提供するものとしているが、これに限定されるものではない。実施形態及び変形例で実行されるプログラムを、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供してもよい。例えば、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、フレキシブルディスク、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリ等の記録媒体に記録して提供してもよい。
また、実施形態及び変形例で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態及び変形例で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及び変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 記録ヘッド
2 主走査機構
3 搬送機構
4 加熱ユニット
5 制御回路
10 メインカートリッジ
11 ロール紙
12 フランジ
13 フランジ軸受
14 排出口
20 ガイドロッド
21 ガイドレール
22 キャリッジ
23 駆動プーリ
24 従動プーリ
25 駆動ベルト
26 主走査モータ
100 インクジェット記録装置
100a 筐体
P 連続紙
特開2004−181698号公報

Claims (10)

  1. 液体が付着可能なものに該液体を付着させることにより液体形成物を形成する液体吐出ヘッドと、
    前記液体が付着可能なものとの相対的な移動により前記液体が付着可能なものを前記液体吐出ヘッドにより往復走査する走査手段と、
    前記液体吐出ヘッドから吐出される前記液体の第一の液体と第二の液体とが前記走査手段による前記往復走査により重ねて付着させられる複数の付着位置を加熱する加熱手段と、
    少なくとも1つの前記付着位置の前記加熱手段による加熱を、該付着位置に前記第一の液体が付着してから前記第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて制御する制御手段と、
    を有する液体を吐出する装置。
  2. 前記制御手段は、少なくとも2つの前記付着位置の前記加熱手段による前記加熱を、前記少なくとも2つの前記付着位置のそれぞれの付着位置における前記時間差に基づいて制御する、
    請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記制御手段は、前記付着位置に対する前記加熱を前記液体吐出ヘッドが往復走査する走査経路に沿って所定領域ごとに制御する、
    請求項1又は2に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記付着位置における前記時間差を算出する時間差算出手段と、
    前記時間差算出手段により算出された前記時間差の情報に基づいて前記付着位置の加熱値を決定する決定手段と、
    を有し、
    前記決定手段により決定された前記加熱値で前記付着位置の前記加熱手段を制御する、
    請求項1又は2に記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記液体吐出ヘッドが往復走査する前記走査経路上のそれぞれの前記第一の液体と前記第二の液体の前記時間差を算出する時間差算出手段と、
    前記時間差算出手段により算出された前記時間差の情報に基づいて前記所定領域ごとの加熱値を決定する決定手段と、
    を有し、
    前記決定手段により決定された前記所定領域ごとの各加熱値により前記所定領域ごとに前記加熱手段を制御する、
    請求項3に記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記加熱手段は、前記所定領域ごとに加熱体を有し、
    前記制御手段は、前記付着位置に対する前記加熱を前記液体吐出ヘッドが往復走査する走査経路に沿って前記加熱体を制御する、
    請求項3に記載の液体を吐出する装置。
  7. 前記制御手段は、前記液体が付着可能なものの種類に応じて、前記加熱手段による加熱値を一律の値に制御する、
    請求項1乃至6の内の何れか1項に記載の液体を吐出する装置。
  8. 前記制御手段は、前記液体吐出ヘッドが前記往復走査の片方向走査でのみ前記液体を吐出する場合において、前記加熱手段による加熱値を一律の値に制御する、
    請求項1乃至6の内の何れか1項に記載の液体を吐出する装置。
  9. 液体吐出ヘッドから吐出させた液体の乾燥方法であって、
    前記液体吐出ヘッドにより液体が付着可能なものを往復走査する走査工程と、
    前記液体吐出ヘッドから、少なくとも一部が重なるように前記往復走査の往路と復路において吐出させた第一の液体と第二の液体の内、少なくとも先に吐出させた第一の液体の付着位置を該付着位置に前記第一の液体が付着してから前記第二の液体が付着するまでの時間差に基づいて加熱制御する加熱工程と、
    を含む吐出させた液体の乾燥方法。
  10. コンピュータを
    液体吐出ヘッドから吐出される第一の液体と第二の液体とが所定の往復走査により重ねて付着させられる付着位置の、該付着位置に前記第一の液体が付着してから前記第二の液体が付着するまでの時間差を算出する時間差算出部と、
    前記時間差算出部により算出された前記時間差の情報に基づいて前記付着位置の加熱値を決定する決定部と、
    として機能させるためのプログラム。
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