JP6844345B2 - 液体を吐出する装置、液体を吐出する装置の制御方法、及び画像形成装置 - Google Patents

液体を吐出する装置、液体を吐出する装置の制御方法、及び画像形成装置 Download PDF

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本発明は、液体を吐出する装置、液体を吐出する装置の制御方法、及び画像形成装置に関する。
記録ヘッドからインク等の記録液の液滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置が知られている。この画像形成装置は記録ヘッドから液滴を吐出するという構造の為、液滴の一部が飛翔中に分離したり、記録媒体へのインク着弾時の跳ね返りなどによって記録媒体に着弾しない液滴としてのインクミストとなる。このインクミストは、機内を飛散し、結果的に画像形成装置の内部に付着したり、外装の隙間を通り機外へ放出される。画像形成装置の内部/外部に付着したインクミストは汚れとなり、ユーザーが触れたときに手指や衣服を汚したり、画像形成装置が設置された周囲を汚すという不具合をもたらす。
さらに、インクミストが画像形成装置内部の反射型や透過型の光学センサや、エンコーダ等に付着して検知精度を低下させたり、回収部材へ電圧を印加した際にリーク電流を発生させてインク回収能力を低下させたり故障を発生させるという問題がある。
特許文献1には、記録ヘッドの噴射側に対向配置した搬送ベルトを高電圧により帯電させて電界を形成することで搬送ベルトに記録媒体を吸着させて搬送する静電吸着ベルト方式の搬送装置を備えたインクジェット記録装置が開示されている。しかし、インクミストが帯電した搬送ベルトに吸着されて搬送ベルトを汚損するという問題があった。搬送ベルトの汚損は例えば光学センサにより搬送ベルト上の記録媒体の端縁の位置を検知する際の検知精度の低下をもたらす原因となる。
そこで画像形成装置内に発生したインクミストを、記録ヘッドの噴射方向の対向位置に配置した回収部材を帯電させて吸着させることで回収し、インクミストの付着を抑える技術が既に提案されている。
しかし、回収部材によるインクミスト回収方法を用いた場合に機内に静電吸着方式の搬送ベルト等の他の帯電部材があると、帯電部材が生成する電界を格別に制御していないために意図しない場所にインクミストが吸着されてしまい、機器の誤動作を引き起こすという問題があった。
本発明は、浮遊液体の回収部材以外の部材、特に浮遊液体を付着させたくない帯電部材への浮遊液体の付着量を大幅に減らすことを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えて往復移動するキャリッジと、前記キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置に配置され、電圧が印加されると浮遊液体を回収する回収部材と、前記回収部材と異なる位置に配置された帯電部材と、を備え、前記帯電部材は搬送ベルトであり、前記回収部材は、前記搬送ベルトの搬送方向と直交する方向の側方であって当該搬送ベルトの近傍に設けられ、前記回収部材の前記搬送方向の大きさに対応する前記搬送ベルトの区間内に正に帯電している領域と負に帯電している領域が併存している場合に、両領域の面積を比較し、面積の大きい領域の極性と同極性に前記回収部材を帯電させることを特徴とする。
本発明によれば、浮遊液体の回収部材以外の部材、特に浮遊液体を付着させたくない帯電部材への浮遊液体の付着量を大幅に減らすことができる。
本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置を備えた画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 インクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。 インクミストの発生原理について説明する図である。 (a)は静電吸着搬送ベルトの構成図、(b)は静電吸着搬送ベルトにおける交番帯電について説明する図である。 印字領域について説明する図である。 静電吸着搬送ベルトの帯電によるインクミストの発生状況についての説明図である。 インクミストの浮遊の仕方と回収電極の配置の一例について説明する図である。 (a)及び(b)は回収電極と搬送ベルトが形成する電界についての説明図である。 (1)(2)及び(3)はインクミストが点電荷間のクーロン力により受ける力についての説明図である。 インクミスト回収部材へ電圧を印加するための構成例について説明するブロック図である。 第2の実施形態に係る帯電ローラと回収電極の位置関係について説明する図である。 (a)乃至(e)は第2の実施形態における回収電極に対する電圧印加の切替えタイミングについての説明図である。 回収電極に印加する電圧極性の制御について説明するフローチャートである。 (a)(b)は第3の実施形態において回収電極と近接する搬送ベルト側の区間における帯電極性を一様な極性で停止させた状態について説明する図である。 回収電極と近接する搬送ベルト側の区間における搬送ベルトの帯電極性を一様にする制御について説明するフローチャートである。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<画像形成装置の基本構成>
図1は本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置を備えた画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。
本発明では、液体を吐出する装置における浮遊微細液滴としてのインクミストの回収に際して、液体吐出ヘッドとしての記録ヘッドを担持するキャリッジの往復運動によって機内に発生する気流に合わせて、電力が入力されたときに作動して気流中に浮遊しているインクミストを回収するインクミスト回収部材を、適当な数だけ適当な箇所に配置し、キャリッジ、及び記録ヘッドの動作に応じてインクミスト回収部材へ印加する電圧のオンオフ切替え、電圧値、オンオフタイミング等を制御するようにしている。
なお、本明細書において、回収部材はインクミスト回収部材の略称として使用する。
本発明に係る液体を吐出する装置は、インクジェット記録装置のみに適用されるものではなく、あらゆる種類の液体、粉体を使用した画像形成装置に適用することができる。
インクジェット記録装置100は、記録媒体である用紙P上に画像を形成する画像形成部101と、画像形成部に用紙Pを供給する給紙部120と、給紙部からの用紙を画像形成部101に搬送する用紙搬送部130と、画像形成部101において画像が記録、形成された用紙Pをストックする排紙トレー等の排紙部140と、を概略備えている。
給紙部120は、用紙Pを積載する用紙トレー121と、用紙積載部から用紙を1枚ずつ分離給送する給紙コロとしての半月コロ123と、半月コロに対向して配置され摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド124を備え、この分離パッドは給紙コロ側に付勢されている。
給紙部120から給紙された用紙を記録ヘッド165の下方側で搬送するための搬送部130は、用紙を静電吸着して搬送するための静電吸着式搬送ベルトとしての搬送ベルト131と、略鉛直上方に送られる用紙を略90°方向転換させて搬送ベルト上に倣わせるための搬送ガイド135と、押さえ部材で搬送ベルト側に付勢された先端加圧コロ136とを備えている。また、搬送ベルト表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ138を備えている。
搬送ベルト131は無端状ベルトであり、搬送ローラ132とテンションローラ133との間に掛け渡されてベルト搬送方向に周回する。帯電ローラ138は、搬送ベルトの表層に接触し、搬送ベルトの回動に従動して回転するように配置されている。
搬送ベルトの移動量は、搬送ローラと同軸上にあるロータリーエンコーダ132aの回転を監視することで管理される。
また、機内には浮遊するミストを静電吸着するために帯電される図示しないインクミスト回収部材が配置されている。
さらに、記録ヘッド165で記録された用紙を排紙するための排紙部140は、搬送ベルトから用紙を分離するための分離爪141と、排紙ローラ142とを備え、排紙ローラの下方に排紙トレー143を備えている。
次に、図2はインクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。
図2中の点線内部が制御基板の構成要素を示しており、点線外部が制御基板に接続されるユニット、具体的には電源、各種制御対象物、センサ等を示す。
制御基板222は、電源から電力の供給を受ける電源回路を備える。制御基板222は、インクジェット記録装置100に必要な情報の入力及び表示を行なうための操作パネルと接続されている。制御基板では、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介してHOST I/Fで受信する。そして、制御手段としてのCPUは、HOST I/Fに含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、CPUにて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行なってヘッド制御部に画像データを転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROMにフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしても良い。
ヘッド制御部は、記録ヘッドの1行分に相当する画像データ、即ちドットパターンデータを受け取ると、この1行分のドットパターンデータを、クロック信号に同期して、キャリッジにシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をキャリッジに送出する。
ヘッド駆動部は、ROMに格納された駆動波形、即ちヘッド駆動信号のパターンデータ読み取り、駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器、即ちDACを含む波形生成回路及びアンプ等で構成される駆動波形発生回路を含む。
キャリッジと呼ばれるヘッド搭載部には、ヘッド制御部からのクロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をヘッド制御部からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路としてのレベルシフタと、このレベルシフタでオン/オフが制御されるスイッチ手段としてのアナログスイッチアレイ等を含む。そして、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的にキャリッジ内に搭載される記録ヘッドのアクチュエータ手段に印加して記録ヘッドを駆動する。
さらに、CPUはA/D変換するA/D変換器、つまりADCを介してセンサの検知信号を受ける。
主走査、副走査モータ、供給モータ駆動部はCPUからの命令信号により主走査モータ、副走査モータに対し駆動信号を送りモータを励磁することでモータを駆動し、モータの動きをエンコーダセンサで読み取り読み取った結果をCPUにフィードバックすることでモータの回転数を制御している。
副走査モータの駆動に対応して副走査エンコーダ132aから出力されるパルス数によって搬送ベルトの搬送量を管理し、一定の搬送量毎に高圧回路へ制御信号を出力することで、高圧回路で生成する高圧の極性を反転させる。
インクミスト回収部材へ電圧印加は高圧電源2で行い、CPUからの指示により印加電圧、極性、タイミングを制御できる。高圧電源1と高圧電源2は高圧生成回路などを共通化できる場合は一体化、一本化しても構わない。
次に、図3によりインクミストの発生原理について説明する。
インクミストの発生の主な原因としては、記録ヘッド165からの吐出時の液滴の後端切れによるものと、紙面への着弾後の跳ね返りによるものとを挙げることができる。インクミストの発生時に一様な電界が存在すると、元の液滴が電気的に中性であってもインクミストの電荷の分布は静電誘導の作用により一方向に偏ったものとなる。即ち、搬送ベルト側が正の電荷を帯びている場合には、液滴の搬送ベルト側部位には負の電荷が誘起され、液滴の搬送ベルトと反対側部位には正の電荷が誘起される。
液滴、即ち主滴から分離するインクミストは正側に帯電した液滴の一部なので、インクミストは正に帯電している。すなわち、インクミストは電気的に中性ではなくなる。従って、インクミストは正に帯電した搬送ベルトに対し斥力が働き、図3の上方向、即ち記録ヘッド側に舞い上がり浮遊することとなる。
また搬送ベルトは負に帯電させてもよいし、周期的に極性を変えて帯電させてもよい。
次に、図4(a)は静電吸着搬送ベルトの構成図、(b)は静電吸着搬送ベルトにおける交番帯電について説明する図である。
搬送ベルト131は搬送ローラ132が回転することで時計周りに回転すると同時に、帯電ローラ138に高圧の方形波を交互に掛けることにより、搬送ベルト上の絶縁層にプラスとマイナスの電荷が交互に印加され搬送ベルト上に交番電界が形成される(図4(b))。交番電界が形成された搬送ベルト131上に用紙Pが到達すると用紙中の電荷が搬送ベルト上の電界に引き寄せられることにより吸着力を生じる。
図5はキャリッジの走査領域、即ち印字領域についての説明図である。
キャリッジ160は用紙の搬送方向、即ち図5の紙面と直交する方向と直交する方向、即ち図5の紙面の左右方向に移動し、往復に走査する。
図5ではキャリッジ160が中間位置にある状態を示しており、キャリッジは回収部材支持部材としての外装の左右側板167、168の範囲内で左右何れの方向にも移動することができる。一般的にキャリッジには用紙を検知するための反射型光学センサ160aと、エンコーダセンサ160bとが搭載されている。反射型光学センサ160aにより用紙による反射光を検出することで用紙端部を識別し、エンコーダセンサ160bによるカウントで用紙端部からの距離、即ち主走査方向位置を特定する。反射型光学センサで正しく用紙端部を検出するには、用紙を吸着している搬送ベルト表面と検出対象である用紙との間に十分な反射率差が存在していることが必要である。
本例では、インクミスト回収部材を支持する回収部材支持部材を、外装を構成する左右側板167,168として説明したが、外装と関係なく装備される別の部材であってもよい。
なお、走査領域は、印字領域と同等の範囲である。
次に、図6は静電吸着搬送ベルトの帯電によるインクミストの発生状況についての説明図である。
静電吸着搬送中にプラス(+)に帯電している搬送ベルト131と記録ヘッド165との間の電界により、吐出された主滴としてのインクはベルトの帯電極性とは逆極性(−)に帯電する。その為、図3で説明した通り、正に帯電したインクミストが発生する。
静電吸着式の搬送ベルト131は交番帯電により周期的に極性を変えるため、正帯電の状態と負帯電の状態が交互に生じる。このため、静電吸着式搬送ベルトの極性の変化に応じて、正に帯電したインクミストが発生する状況と、負に帯電したインクミストが発生する状況が交互に出現する。
次に、図7はキャリッジの走査により発生する気流とインクミスト回収部材の配置についての説明図である。
キャリッジの主走査方向の左右両側に夫々位置する側板167、168には夫々インクミスト回収部材200、210が配置されている。各インクミスト回収部材200、210は、夫々対を成す回収電極200a、200b、回収電極210a、210bを備えており、回収電極200a、200b間、回収電極210a、210b間で夫々電界を形成する。各回収電極のうち、回収電極200a、210aの方が回収電極200b、210bよりも搬送ベルトに近い位置となるように構成されている。
キャリッジ160が空気中を往路方向へ動く過程においては、スリップストリームの原理からキャリッジの移動方向先方、即ち前方にあった空気が、キャリッジが元いた位置、即ち移動方向後方に移動する。このため、キャリッジの移動によって発生する気流はキャリッジの前方、即ち移動方向先方向からキャリッジの後方、即ち移動方向の逆側に流れる気流となる。
このようにインクミストはキャリッジの走査方向への移動によって発生した気流に乗り機内を飛翔する。このように飛翔するインクミストを効率的に回収するため、ミスト回収部材を気流の通り道に配置する。
しかし、このように構成しても本例のように負に帯電した状態にある搬送ベルト131には正に帯電したインクミストが引き寄せられて付着し易い状態となる場合がある。搬送ベルトに多量のインクミストが付着すると、摩擦力が低下して紙滑りによる搬送不良が発生したり、光の反射率が増大して用紙との反射率の差が少なくなり反射側光学センサ160aが正しく用紙端部を検出できなくなり、異常動作の原因となる。逆に、搬送ベルトが正に帯電している時には負に帯電したインクミストが吸引、付着され易くなる。勿論、正に帯電した搬送ベルトには負に帯電したインクミストが付着して同様の問題を惹起する。
<第1の実施形態:帯電部材へのインクミスト付着防止対策>
図8(a)(b)は第1の実施形態において回収電極と搬送ベルトとが形成する電界について説明する図である。
なお、本実施形態、及び以下の全ての実施形態では液体を吐出する装置をインクジェット記録装置として説明する。但し、UVインク、可食インク、前処理液等の液体であればどのような液体にも適用可能である。
具体的には、液体とは、記録ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下のなるものが好ましい。
液体吐出ヘッドは、その一例としての記録ヘッドを用いて説明する。
インクミスト回収部材は、略称である回収部材と表現する。
本実施形態に係るインクジェット記録装置100は、記録ヘッド165を備えて往復移動するキャリッジ160と、キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置に配置され、電圧が印加されると浮遊液体を回収する回収部材200、210と、回収部材とは異なる位置に配置された帯電部材131と、を備え、帯電部材近傍の回収部材は帯電部材と同極性に帯電するように構成されている点が特徴的である。
これにより、帯電部材に吸着されるインクミスト量を減らし、機器の誤動作等を防ぐことができる。
本例では帯電部材は搬送ベルト131であり、回収部材200、210は搬送ベルトの搬送方向と直交する方向の外装の側面に設けられる。なお、各回収部材は、必ずしも外装自体に取り付ける必要はなく、搬送ベルトの搬送方向と直交する方向に配置されていればよい。
各回収部材200、210は、夫々回収電極200a、200b、回収電極210a、210bを備えており、回収電極200a、200b間、回収電極210a、210b間で夫々電界を形成する。各回収電極200a、210aと搬送ベルト131との間の距離と、各回収電極210b、210bと搬送ベルト131との距離は同じではなく、回収電極200a、210aの方が回収電極200b、210bよりも搬送ベルトに近い位置にある。
図8(a)は搬送ベルト131の帯電極性(負)と、搬送ベルトに近い側の回収電極200a、210aの帯電極性(正)が反対極性である場合を示しており、図8(b)は搬送ベルトの帯電極性(負)と、搬送ベルトに近い側の回収電極200a、210aの帯電極性(負)が同極性である場合を示している。なお、本例では右側の側板168側の回収電極についてのみ図示説明しているが左側の回収電極についても同様である。
図8(a)(b)のように搬送ベルト131と直近の回収電極210aとの間の空間S内にあるインクミストには、搬送ベルトと回収電極210aからのクーロン力が働く。(a)のケースでは“−”に帯電しているインクミストは“+”に帯電している回収電極210aに引き寄せられるが、“+”に帯電しているインクミストは“−”に帯電している搬送ベルトに引き寄せられてベルト表面に吸着してしまう。
一方、図8(b)のケースでは“−”に帯電しているインクミストは“−”に帯電している搬送ベルトと“−”に帯電している回収電極210aの双方から斥力を受けて機内を浮遊し、その後“+”帯電した回収電極210bに引き寄せられる。“+”に帯電しているインクミストは“−”に帯電している搬送ベルトと回収電極210aの双方から引力を受け、双方に分散して吸着する。また、回収電極210a側のクーロン力が搬送ベルト側よりも強い場合には、より強いクーロン力が働く回収電極210a側へ引き寄せられて吸着する。つまり、“−”帯電している回収電極210aに吸着した“+”帯電のインクミストの分だけ(b)のケースの方が搬送ベルトへの吸着量を減らすことができる。
このように本発明によれば、インクミスト回収部材、即ち回収電極200a、210aを、機器内のインクミストを付着させたくない帯電部材としての搬送ベルト131の近傍に配置した上で、該回収電極を帯電部材と同極性に帯電させるようにしている。これによれば、回収電極以外、特に帯電部材へのインクミストの吸着量を大幅に減らし、機器の誤動作を防ぐことが可能となる。
この際、帯電部材131に近い側の回収電極210a(200a)に印加する電圧を、帯電部材の表面電位よりも回収電極の表面電位の方が大きくなるように制御することにより、帯電部材よりも回収電極へのインクミスト吸着量を多くすることができ、帯電部材への多量の付着に起因した機器の誤動作防止の効果を高めることができる。
次に、図9(1)(2)(3)はインクミストが点電荷間のクーロン力で受ける力について説明する図である。
本図では、回収電極210aと搬送ベルト131から作用するクーロン力を、簡易的に点電荷モデルで説明する。
(1)において、二つの点電荷間に働く力は以下の式で表される。
F=k(q/r) ・・・式(a)
回収電極210a上の電荷をq、搬送ベルト上の電荷をq、インクミストの電荷をqとして、qとqを結ぶ直線上のインクミストがどちらの電荷に引き寄せられるかの境界線は、二つの力が釣り合う位置であり以下の式で表される。
k(q・q/r )=k(q・q/r
/r =q/r
a/=√(q/q)・・・式(b)
つまり、qを大きくすれば電荷量の1/2乗に比例して回収電極側に引き寄せる距離を広げることができる。具体的には、q:q=1:1の場合は(2)のように境界線はr:r=1:1だったものが、q:q=4:1の場合では(3)のように境界線はr:r=2:1になり、搬送ベルトへのインクミスト吸着量を減らすことができる。
またここで言うqとqの大きさは各部材の表面における電気力線密度で表せる量なので、表面電位に置き換えて考えられる。このため、qの大きさの制御はミスト回収電極に印加する電圧の制御によって行える。
なお、回収部材、即ち回収電極200a、200b、回収電極210a、210bへ印加する電圧が、搬送ベルトの表面電位よりも回収電極の表面電位の方が大きくなるようにしてもよい。これによれば、搬送ベルトへのインクミスト吸着量よりも、回収電極へのインクミスト吸着量を多くすることができ、より十分な危機誤動作防止の効果を得ることができる。
次に、図10はインクミスト回収部材へ電圧を印加するための構成例について説明するブロック図である。
回収部材200、210により生成される電界は印加される電圧に比例して大きくなるため、電界形成のための電圧を生成する制御手段としての出力電圧生成基板223にて電圧を生成する。
AC電源220からPSU221を介して制御手段としての制御基板222に供給された電力は出力電圧生成基板223に供給されて、各回収部材200、210を帯電させる電力、具体的には電圧として利用される。制御基板222は、出力電圧生成基板223に対して回収部材への出力電圧をON/OFFするための制御信号、即ち出力ON/OFF信号を供給し、出力電圧生成基板223はこの制御信号に基づいて各回収部材への電圧印加をON/OFFする。
この時、出力電圧をON/OFFするタイミングは、例えば印字中はミスト回収のためにON、非印字中はOFFという動作が考えられる。
また、出力電圧生成基板223が各回収部材200、210を夫々所定の極性、即ち所定の表面電位に帯電させる際の制御も制御基板222からの指令により実行される。各回収部材200、210を構成する回収電極200a、200b、回収電極210a、210bに対する帯電極性、即ち表面電位の制御も同様に個別に行われる。
なお、キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置とは、気流が移動する空間、領域全てを含む。電圧が印加されると浮遊液体を回収する回収部材とは、電圧の印加により帯電して浮遊液体を吸引、吸着して回収する手段である。帯電部材は気流により移動する浮遊液体が付着する程度に帯電する部材であり、回収部材とは異なる位置に配置されている。帯電部材の近傍に配置された回収部材を帯電部材と同極に帯電させることにより、帯電部材に吸引されようとする浮遊液体の一部を回収部材に吸引、吸着させて帯電部材への吸着量を減少させることができる。
つまり、帯電部材が生成する電界を適切に制御することにより、回収部材以外へのインクミストの吸着量を大幅に減らし、機器の誤動作を防ぐことができる。
更に具体的には、回収部材を、機器内の浮遊液体を付着させたくない帯電部材の近傍に配置したうえで帯電部材と同極性に帯電させることで、浮遊液体を付着させたくない帯電部材への付着量を大幅に減らすことができる。これにより浮遊液体が帯電部材に付着することにより発生する機器の誤動作、作動不良等の不具合を解消することができる。
帯電部材としての搬送ベルトは液体吐出ヘッドから吐出された液体の吐出方向に対向配置された状態で移動するが、液体が着弾する範囲の搬送ベルト面、即ち搬送ベルト上の記録媒体面をカバーするように搬送ベルトの側方、即ちキャリッジの往復移動方向に位置する側板等に回収部材を配置する。少なくとも液体が噴射されて着弾する範囲の搬送ベルト面の側方に回収部材を配置することにより気流により移動する浮遊液体を効率的に捕捉することができる。
<第2の実施形態>
図11は帯電ローラとインクミスト回収電極の位置関係について説明する図であり、図12(a)乃至(e)は第2の実施形態におけるインクミスト回収電極に対する電圧印加の切替えタイミングについての説明図である。図13はインクミスト回収電極に印加する電圧極性の制御について説明するフローチャートである。図11では図1と同一部分には同一符号を付した。
本実施形態ではキャリッジ160の移動方向、即ち主走査方向においては、搬送ベルト131は全幅に亘って同じ極性に帯電していることになるため、本実施形態のような割合で切り替えをしても目的とする効果を奏することになる。
図3において説明したように搬送ベルト131の帯電制御では、記録媒体の吸着力を向上させるために一定ピッチ、即ち搬送ベルトの移動方向における一定ピッチごとに極性を反転させる交番帯電を行うことがある。この場合にインクミスト回収電極200a、210aに近接する区間L、即ちインクミスト回収電極の搬送方向幅Lに相当する区間L内における搬送ベルトの帯電極性は搬送ベルトの移動によって逐次入れ替わってしまい一定でなくなる。このためインクミスト回収電極200a、210a側の電圧極性を一定にしていると、搬送ベルトの汚染を促進してしまう時間帯が発生する。この場合、図8(b)に示したような搬送ベルトへのミスト付着量が減少する理想的な位置関係のみならず、(a)のような搬送ベルトへのミスト付着量が減少しない状況も定期的に発生してしまう。
そこで本実施形態では、回収電極に印加する電圧極性についても適切なタイミングで切り替えることで、搬送ベルトに直近の回収電極200a、210aの帯電極性を常に、又は、できるだけ長い時間、搬送ベルトと同極性となるように制御することにより、搬送ベルトの汚染を最小限にするようにしている。
即ち、回収部材200、210、即ち回収電極200a、210aの搬送方向の長さである区間Lに対応、或いは対向した搬送ベルトの領域、即ち帯電領域内に正に帯電している領域と負に帯電している領域が併存している場合に、両領域の面積を比較し、面積の大きい領域の極性と同極性になるように回収電極を帯電する。
具体的には、搬送ベルト131を帯電させる帯電ローラ138の中心部C1から回収電極200a、210aの中心部C2までのベルト移動量、即ちベルト周面に沿った距離を「所定値x」として制御基板222のRAMに記憶しておく。
次に、回収電極200a、210aに近接する区間Lと交番帯電ピッチpの関係について、L<2pとした例により説明する。
図12(a)では区間Lと対向する搬送ベルト131の領域、即ち帯電領域では(−)領域と(+)領域の境界が区間Lの中心部C2と合致しているため、区間L内における(+)領域と(−)領域の面積は同等であり、回収電極200a、210aは(−)領域と同極の(−)に帯電している。
次いで、(b)のように搬送ベルトが(a)の状態から交番帯電ピッチpに満たない距離(p/4)だけ移動すると、区間L内における各領域の面積比が(+)領域>(−)領域となるため、制御手段は回収電極200a、210aの帯電極性を(−)から(+)に切り替えて搬送ベルト側の(+)領域と同一極性にする。
(c)は搬送ベルトが(a)の状態から交番帯電ピッチpの1/2だけ移動した状態を示しており、この状態でも区間L内における各領域、即ち各帯電領域の面積比は依然として(+)領域>(−)領域であるため、制御手段は回収電極200a、210aの帯電極性を(+)に維持する。
(d)は搬送ベルトが(a)の状態から交番帯電ピッチpの3/4だけ移動した状態を示しており、この状態でも区間L内における各領域の面積比は依然として(+)領域>(−)領域であるため、制御手段は回収電極200a、210aの帯電極性を(+)に維持する。
次いで、(e)では搬送ベルトが(a)の状態から交番帯電ピッチpに相当する距離だけ移動した状態を示しており、(−)領域と(+)領域の境界が区間Lの中心部C2と合致しているため、区間L内における(+)領域と(−)領域の面積は同等となり、この段階で回収電極200a、210aの帯電極性を(−)に切り替える。
(e)の後は(a)(b)(c)(d)と同様の手順を繰り返す。
なお、搬送ローラ132はロータリーエンコーダ132aを備えているため、図12(a)中の帯電ローラ138の中心部C1が合致している極性切り替わり位置Dが回収電極200a、210aの中心部C2に達するまでの距離xを知ることができる。このため、帯電ローラが搬送ベルトの帯電領域の極性を切り替えてから搬送ベルトが距離xだけ移動した時点で回収電極の帯電極性を切り替えるようにすれば、搬送ベルト側の正と負の帯電領域の面積比の増減に応じた回収電極の帯電極性の切替えを適切に実現することができる。
これを言い換えれば、まず搬送ローラ132を駆動して帯電ローラ138による搬送ベルトへの正電圧印加を開始する。正電圧印加を開始してから「所定値x」に相当する距離分だけ搬送ベルト131を移動させた時点で回収電極200a、210aも正電圧にする。この時点で、回収電極200a、210aと対向する搬送ベルト131の帯電極性の面積率は正極性と負極性とで夫々50%である(図12(a))。さらに、搬送ベルト131を移動させると、正電圧の極性のベルト131の表画の面積率が順次50%を超えてくるので、対向する搬送ベルト131の50%以上の部分を回収電極200a、210aの帯電極性と一致させることができる(図12(b)(c)(d)(e))。
このように、搬送ベルト131の移動距離xを用いれば、回収電極と対応(対向)する搬送ベルト131の対向面における正極性、負極性の割合を知ることができる。そして、極性の割合の多い方を、回収電極の極性と一致させるように制御できる。
これを図13のフローに基づいて説明すると、帯電ローラ138に電圧印加を開始し(ステップS1)、搬送ローラ132を回転開始させる(ステップS2)。
ステップS3では、搬送ローラの外周のその後の移動量が交番帯電ピッチpに到達したか否かを判定し、到達した場合には帯電ローラ138の極性(帯電ローラから印加する電圧の極性)を変更する(ステップS4)。一方、ステップS3において搬送ローラ132の外周のその後の移動量が交番帯電ピッチpに到達していない場合にはステップS5に進む。
次いでステップS5では、帯電ローラ138の極性変更の後で搬送ベルト131の移動量が所定値xに到達したか否かを判定し、到達した場合には回収電極200a、210aの極性を変更する(ステップS6)。
次いでステップS7では、印刷動作が完了したか否かを判定し、印刷動作が完了していない場合にはステップS3に戻り、一方、印刷動作が完了した場合には処理を終了する。
ここで、ステップS5において用いた所定値xは、搬送ベルト131の交番帯電ピッチpに対して、p<xという関係にあればよい。
なお、図12では、交番帯電ピッチp<区間Lである例を示したが、後述する図14のように、交番帯電ピッチp=区間Lである場合や、交番帯電ピッチp>区間Lである場合にも本実施形態は適用することができる。
以上のように本例では、所定ピッチにて交番帯電制御される搬送ベルト側の隣接する2つの極性の異なる帯電領域のうち、面積の大きい帯電領域の極性に一致するように近接する回収部材200a、210aの極性を制御する。これにより、面積の大きい帯電領域に吸引されようとする浮遊液体を優先的に回収部材側に誘導して吸着、除去することができる。面積の大きい帯電領域に吸引されようとする浮遊液体量は、面積の小さい方の帯電領域に吸引されようとする浮遊液体量よりも多いのでこのような対応策が有効である。
<第3の実施形態>
図14(a)(b)はミスト回収電極の近接区間を一様な極性で停止させた状態について説明する図であり、図15は回収電極と近接する搬送ベルト側の区間における搬送ベルトの帯電極性を一様にする制御について説明するフローチャートである。
本実施形態に係る液体を吐出する装置では、画像形成のために搬送ベルト131を駆動停止させている期間内に、回収電極200a、210aと対応、対向、或いは近接する区間L内に位置する搬送ベルトの領域の帯電極性が一様、即ち回収電極と同一極性になるように交番帯電制御を行うことにより、搬送ベルトを交番帯電する場合であっても搬送ベルトへのインクミストの吸着を最小限にすることを可能にしている。
区間Lは、回収電極200a、210aの搬送方向長L1と同等の幅を有した区間である。
図1の液体を吐出する装置100では、一般的に用紙搬送停止中にキャリッジ走査を行いながらインク吐出することで画像を用紙上に形成する。前記のように搬送ベルトを交番帯電させている場合には、回収電極に近接する区間Lに正負のベルト帯電極性が混在する時間帯があるが、搬送ベルトの汚染を最小限にするためには電極に近接する区間の極性が一様となる時間を長くし、極性が混在する時間は短くしたい。
そこで、図14(b)に示したように搬送ベルト131が停止している期間中に回収電極200a、210aに近接する区間L内における搬送ベルト領域の極性が一様、即ち回収電極と同一極性になるように帯電制御すれば、極性が一様な時間を長くすることができる。具体的には、搬送ベルト上で回収電極の幅の整数倍数、本例では、1倍になる位置を「極性切替わり位置」として設定し、この極性切替わり位置がミスト回収電極の先頭に到達したときに搬送ベルトを停止して画像形成を行えば良い。この画像形成期間中、回収電極200a、210aの極性を搬送ベルトの極性と同極とすることにより搬送ベルトへのインクミストの付着量を減少させることができる。
またこの制御では図14(b)に示したインク吐出期間に回収電極に近接する帯電極性を一様、即ち一定にできており、インクミストが発生している期間に搬送ベルトの汚染を防ぐ効果もある。
さらに適切な構成としては、記録ヘッドのノズル列の長さと回収電極の幅、即ち搬送方向長を同一にすれば、画像形成における用紙送り量とミスト回収電極の近接区間が常に一致するため、この効果を連続して発揮することができる。
次に、図15のフローチャートに基づいて本実施形態の制御手順について説明する。
まず、帯電ローラ138に電圧印加を開始し(ステップS11)、搬送ローラ132を回転させる(ステップS12)。
ステップS13では、搬送ローラ132の移動量が回収電極の搬送方向長(L1)の整数倍に到達したか否かを判定する(ステップS13)。整数倍に到達した場合には帯電ローラの極性を変更する(ステップS14)。一方、整数倍に到達していない場合にはステップS15に進む。
次いで、ステップS15において極性切り替わり位置が回収電極の先頭に到達したか否かを判定し、到達した場合には搬送ベルトの駆動を停止し、画像形成を行う(ステップS16)。一方、極性切り替わり位置が回収電極の先頭に到達していない場合にはステップS17に進む。
ステップS17では、印刷動作が完了したか否かを判定し、印刷動作が完了していない場合にはステップS12に戻り、一方、印刷動作が完了した場合には処理を終了する。
なお、ステップS14において、極性切替わり位置では必ずしも帯電極性を切り替えず、同じ極性が連続しても良い。
以上のように、搬送ベルトを交番帯電させている場合には、回収電極に近接する区間Lに正負のベルト帯電極性、即ち正負の帯電領域が混在する時間帯があるが、搬送ベルトの汚染を最小限にするためには回収電極に近接する搬送ベルトの区間の極性が回収電極と同一極性となる時間を長くし、異なる極性が混在する時間は短くすることが好ましい。そこで、搬送ベルト131が停止している期間中に回収電極200a、210aに近接する区間L内における搬送ベルトの帯電領域の極性が一様になるように帯電制御することにより極性が一様な時間を長くすることができる。
交番帯電制御される搬送ベルトを用いた機器であっても、搬送ベルトへのインクミストの吸着を最小限にすることができる。
<その他の実施形態>
本発明に係る液体を吐出する装置は、制御方法としても把握することができる。即ち、液体を吐出する装置の制御方法は、液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えて往復移動するキャリッジと、キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置に配置され、電圧が印加されると浮遊液体を回収する回収部材と、回収部材と異なる位置に配置された帯電部材と、これらを制御する制御手段と、を備えた液体を吐出する装置の制御方法であって、制御手段は、帯電部材近傍の前記回収部材を前記帯電部材と同極性に帯電させることを特徴とする。
これによれば、浮遊液体が帯電部材に付着することにより発生する機器の誤動作、作動不良等の不具合を解消することができる。
また、本発明に係る液体を吐出する装置を備えた画像形成装置によれば、キャリッジ、液体吐出ヘッドの動作により発生して浮遊する液体が帯電部材に付着する量を減少させて、機器の誤動作、作動不良、故障を未然に防止することができる。
100…インクジェット記録装置(画像形成装置)、101…画像形成部、120…給紙部、124…分離パッド、130…搬送部、130…用紙搬送部、131…搬送ベルト、132…搬送ローラ、132a…ロータリーエンコーダ、133…テンションローラ、135…搬送ガイド、136…先端加圧コロ、138…帯電ローラ、140…排紙部、141…分離爪、142…排紙ローラ、143…排紙トレー、160…キャリッジ、165…記録ヘッド(液体吐出ヘッド)、 165A、165B…記録ヘッド、167…側板、168…側板、200…インクミスト回収部材(回収部材)、200a、200b…回収電極、210…インクミスト回収部材(回収部材)、210a、210b…回収電極、220…AC電源、221…PSU、222…制御基板(制御手段)、223…出力電圧生成基板(制御手段)。
特開2003−103857公報

Claims (4)

  1. 液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えて往復移動するキャリッジと、
    前記キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置に配置され、電圧が印加されると浮遊液体を回収する回収部材と、
    前記回収部材と異なる位置に配置された帯電部材と、
    を備え、
    前記帯電部材は搬送ベルトであり、
    前記回収部材は、前記搬送ベルトの搬送方向と直交する方向の側方であって当該搬送ベルトの近傍に設けられ、
    記回収部材の前記搬送方向の大きさに対応する前記搬送ベルトの区間内に正に帯電している領域と負に帯電している領域が併存している場合に、両領域の面積を比較し、面積の大きい領域の極性と同極性に前記回収部材を帯電させることを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記回収部材へ印加する電圧が、前記搬送ベルトの表面電位よりも前記回収部材の表面電位の方が大きくなるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えて往復移動するキャリッジと、前記キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置に配置され、電圧が印加されると浮遊液体を回収する回収部材と、前記回収部材と異なる位置に配置された帯電部材と、これらを制御する制御手段と、を備えた液体を吐出する装置の制御方法であって、
    前記帯電部材は搬送ベルトであり、
    前記回収部材は、前記搬送ベルトの搬送方向と直交する方向の側方であって当該搬送ベルトの近傍に設けられ、
    前記制御手段は、
    記回収部材の前記搬送方向の大きさに対応する前記搬送ベルトの区間内に正に帯電している領域と負に帯電している領域が併存している場合に、両領域の面積を比較し、面積の大きい領域の極性と同極性に前記回収部材を帯電させることを特徴とする液体を吐出する装置の制御方法。
  4. 請求項1又は2に記載の液体を吐出する装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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