JP2015150814A - 画像形成装置 - Google Patents

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謙太 ▲高▼橋
謙太 ▲高▼橋
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正太郎 竹内
Shotaro Takeuchi
正太郎 竹内
真彦 久田
Masahiko Hisada
真彦 久田
雅志 大西
Masashi Onishi
雅志 大西
祐太 森脇
Yuta Moriwaki
祐太 森脇
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Abstract

【課題】電極部材に液滴を吐出して液滴が着弾したときの電気的変化によって吐出検知を行う場合にミストが発生する。【解決手段】記録ヘッド4から電極板101に向けて液滴を吐出させる吐出状態検知動作を行うとき、吐出状態検知動作が終了したときに、電極板101に与える電圧の極性を、吐出状態検知動作中に電極板101に例えば正の電荷を与える電圧を印加しているときには電極板101に負の電荷を与える電圧を印加するというように逆極性の電圧を印加する。【選択図】図8

Description

本発明は画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッドを含む液体吐出装置を用いた画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
このような画像形成装置において、ヘッドからの滴吐出状態を検出する吐出検知装置を備え、滴吐出が正常でないノズルが検出されたときには、ノズル面のクリーニングなどのヘッドの維持回復動作を行うようにしたものがある。
従来の吐出検知装置としては、例えば、記録ヘッドから電極に向けて液滴を吐出させて、電極に液滴が着弾するときの電気的変化を測定することによって吐出/不吐出を検知するようにしたものが知られている(特許文献1)。
また、液体吐出ヘッドを使用する画像形成装置では、滴吐出に伴ってミストが発生し、ミストが装置内を浮遊したり、ヘッドのノズル面に付着して吐出不良の原因となったりする。
そこで、従来、記録媒体を挟んで、吐出ヘッドに対向する位置に電界発生手段を配置し、ミストを電界発生手段に引き寄せるように電界の強度を制御し、吐出ヘッドが不吐出状態から吐出状態に遷移した場合には電界の強度を弱めるとともに電界発生手段と吐出ヘッドの距離を大きくし、吐出ヘッドが吐出状態から不吐出状態に遷移した場合には電界の強度を強めるとともに電界発生手段と吐出ヘッドの距離を小さくする制御をするものが知られている(特許文献2)。
また、ヘッドから液滴を吐出するときに吐出方向と略平行に強度が制御された電界を発生させる電界発生手段を有してミストを吸着し、ミスト回収手段をミストと逆の電極に帯電させる帯電切替手段を備えるものが知られている(特許文献3)。
特許第4735120号公報 特許第3991276号公報 特開2011−173404号公報
上述したような電極部材に対する液滴着弾時の電気的変化から吐出状態を検知する電荷方式の吐出検知装置では、吐出検知動作における滴吐出に伴ってミストが発生するという問題がある。
そこで、ミストを回収するために別途ミスト吸引装置を備えることは、部品点数の増加によるコストの増加、装置の大型化を招くことになるという課題がある。
また、上述した電荷方式の吐出検知装置では、吐出検知を行うときには吐出させる液滴と発生するミストが逆極性になる。そのため、上述した従来の電界発生手段を使用するミスト回収装置を吐出検知装置として使用することはできない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で吐出検知を行うときに生じるミストを回収できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドに対向可能な領域に配置された電極部材を有し、前記電極部材に電圧を印加した状態で前記液体吐出ヘッドから吐出される液滴が着弾したときの電気的変化により前記滴吐出の状態を検知する吐出検知手段と、を備え、
前記吐出検知手段は、前記滴吐出の状態を検知する吐出状態検知動作を終了したときに、前記吐出状態検知動作中に前記電極部材に印加した前記電圧の極性と逆極性の電圧を前記電極部材に印加する手段を備えている
構成とした。
本発明によれば、簡単な構成で吐出検知を行うときに生じるミストを回収できる。
本発明を適用する画像形成装置の一例の機構部の平面説明図である。 ヘッドの一例を説明する説明図である。 同装置の制御部の概要の説明に供するブロック説明図である。 同装置における吐出検知に係る構成の説明に供する説明図である。 吐出検知動作の説明に供する説明図である。 滴吐出状態検出動作を行うときのミストの電荷の説明に供する説明図である。 本発明の第1実施形態における吐出状態検出動作によるミストの回収原理を説明する説明図である。 同実施形態における電圧の印加制御の説明に供する説明図である。 比較例1の説明に供する飛翔中にミストが発生したときの説明図である。 同じく着弾時にミストが発生したときの説明図である。 本発明の第2実施形態の説明に供する説明図である。 同じく電圧印加制御の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第4実施形態の説明に供する説明図である。 同実施形態におけるミスト吸引動作で電極に印加する電圧の説明に供する説明図である。 同じく電圧印加制御の一例を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1を参照して説明する。図1は同画像形成装置の機構部の平面説明図である。
この画像形成装置は、シリアル型インクジェット記録装置であり、図示しない左右の側板に横架した主ガイド部材1及び図示しない従ガイド部材でキャリッジ3を移動可能に保持している。そして、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。
このキャリッジ3には、液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4a、4b(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を搭載している。記録ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する。また、記録ヘッド4は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド4は、例えば図2に示すように、それぞれ複数のノズル4nを配列した2つのノズル列Na,Nbを有する。記録ヘッド4aの一方のノズル列Naはブラック(K)の液滴を、他方のノズル列Nbはシアン(C)の液滴を吐出する。記録ヘッド4bの一方のノズル列Naはマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列Nbはイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
記録ヘッド4を構成する液体吐出ヘッドとしては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
一方、用紙10を記録ヘッド4に対向して搬送するための搬送機構51として、搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
そして、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。この搬送ベルト12は、周回移動しながら図示しない帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
さらに、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4の維持回復を行う維持回復機構20が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
維持回復機構20は、例えば記録ヘッド4のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材20a、ノズル面を払拭するワイパ部材20b、画像形成に寄与しない液滴を吐出する図示しない空吐出受けなどで構成されている。
また、搬送ベルト12と維持回復機構20との間の記録領域外であって、記録ヘッド4に対向可能な領域には、吐出検知手段である吐出検知ユニット100が配置されている。
一方、キャリッジ3には、吐出検知ユニット100の電極101を清掃する清掃手段である清掃ユニット200が設けられている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール23が配置され、キャリッジ3にはエンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設けている。これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール25を取り付け、このコードホイール25に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けている。これらのコードホイール25とエンコーダセンサ26によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
このように構成したこの画像形成装置においては、図示しない給紙トレイから用紙10が帯電された搬送ベルト12上に給紙されて吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって用紙10が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を図示しない排紙トレイに排紙する。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図3を参照して説明する。同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
また、制御部500は、PCなどのホスト(情報処理装置)600との間でデータの転送を司るホストI/F506と、記録ヘッド4を駆動制御する画像出力制御部511と、エンコーダ解析部512を備えている。エンコーダ解析部512は、主走査エンコーダセンサ24、副走査エンコーダセンサ26からの検出信号を入力して解析する。
また、制御部500は、主走査モータ5を駆動する主走査モータ駆動部513と、副走査モータ16を駆動する副走査モータ駆動部514と、各種センサ及びアクチュエータ517との間のI/O516なども備えている。
を備えている。
また、制御部500は、吐出検知ユニット100の電極101に液滴が着弾したときの電気的変化を測定(検出)して吐出/不吐出を判別する吐出検知部531を備えている。また、制御部500は、吐出検知ユニット100の電極101を払拭する清掃ユニット200を駆動する清掃ユニット駆動部532を備えている。
画像出力制御部511は、印刷データを生成するデータ生成手段、記録ヘッド4を駆動制御するための駆動波形を発生する駆動波形発生手段、駆動波形から所要の駆動信号を選択するためのヘッド制御信号及び印刷データを転送するデータ転送手段などを含む。そして、キャリッジ3側に搭載された記録ヘッド4を駆動するためのヘッド駆動回路であるヘッドドライバ510に対して駆動波形、ヘッド制御信号、印刷データなどを出力して、記録ヘッド4のノズルから印刷データに応じて液滴を吐出させる。
また、エンコーダ解析部512は、検出信号から移動方向を検知する方向検知部520と、移動量を検知するカウンタ部521とを備えている。
制御部500は、エンコーダ解析部512からの解析結果に基づいて、主走査モータ駆動部513を介して主走査モータ5を駆動制御することでキャリッジ3の移動制御を行う。また、副走査モータ駆動部514を介して副走査モータ16を駆動制御することで用紙10の送り制御を行う。
この制御部500の主制御部500Aは、記録ヘッド4の滴吐出検出を行うときには、記録ヘッド4を移動させ、記録ヘッド4の所要のノズルから滴吐出を行わせて吐出検知部531からの検出信号によって滴吐出状態を判別する制御を行う。
吐出検知部531は、電極101に対して与える電圧及びその極性を制御し、電極101に電圧を与えた状態で記録ヘッド4から吐出される液滴が着弾したときの電気的変化により滴吐出の状態を検知する吐出状態検知動作を終了したときに、吐出状態検知動作中に電極101に与えた電圧の極性と逆極性の電圧を電極101に与える制御も行っている。
次に、この画像形成装置における吐出検知に係る構成について図4を参照して説明する。
記録ヘッド4と対向可能な位置に配置された電極101と、吐出検知部531に含まれる、電極101に接続された検知波形検知回路551と、検知波形検知回路551を通して電極101に電圧を印加する(与える)電圧印加手段552を有している。
次に、この吐出検知動作について図5も参照して説明する。
記録ヘッド4の滴吐出状態を検知するときには、図5(a)に示すように、例えば電極101に正の電荷を与える極性の電圧を電圧印加手段552によって印加する。
電極101が正の電荷で帯電すると共に、吐出された液滴700の電極101側には負の電荷が誘起され、液滴700の記録ヘッド4側には正の電荷が誘起される。つまり、ノズル近傍の液滴700の電極101側には、電極101の電荷とは逆極性の電荷が誘起される。
このとき、記録ヘッド4内のインクはGNDに接続されているため、液滴700と記録ヘッド4が離れるまで、液滴700の記録ヘッド4側の正の電荷はGNDに移動する。記録ヘッド4から吐出された液滴700が記録ヘッド4から離れた状態では、液滴700の記録ヘッド4側の正の電荷は一部分が液滴700の記録ヘッド4側に残った状態で吐出される。つまり、吐出された液滴700の電荷は負の電荷の方が多くなる。
この状態で液滴700が電極上に吐出され着弾することで、図5(b)に示すように電極101の正の電荷と、液滴700の負の電荷が打ち消しあう。
このとき、図5(c)に示すように電極101の電圧の変化が現れ、これを検知波形検知回路601で用いて検知することで、液滴の吐出/不吐出を検知(検知)することができる。
なお、吐出状態検知動作として吐出する液滴は1滴又は複数滴吐出させる。ただし、打ち消しあう電荷量をより多くし、検知出力を高くし、吐出状態の電極101の電圧の変化と不吐出状態の電極101の電圧の変化の差を大きくすることで、吐出状態の検知精度を高くするため、吐出状態検知動作として吐出する液滴は、複数滴を吐出させることが好ましい。
次に、滴吐出状態検知動作を行うときのミストの電荷について図6を参照して説明する。
図6(a)に示すように、液滴700を吐出したとき、図6(b)に示すように液滴700の後端が飛翔中に分離したり、図6(c)に示すように着弾後の跳ね返りなどにより分離して、ミスト701が生じる。
このミスト701の発生時に一様な電界が存在すると、元の液滴700が電気的に中性でも、ミスト701の電荷の分布は一方方向に偏ったものとなる(静電誘導)。
ここでは、電極101に正の電荷を印加しているので、前述したように、吐出した液滴700の電極101側には負の電荷が誘起され、液滴700の記録ヘッド4側には正の電荷が誘起される。液滴700から飛翔中に分離するミスト701は、記録ヘッド4側の液滴の一部であるので、ミスト701は正に帯電している。このとき、ミスト701と電極101の電荷は同極性のため反発し合い、ミスト701が電極101から画像形成装置内部に舞ってしまい、装置内部へのミストの付着が促進してしまうことになる。
次に、本発明の第1実施形態について図7及び図8を参照して説明する。図7は同実施形態における吐出状態検知動作によるミストの回収原理を説明する説明図、図8は同実施形態における電圧印加制御の説明に供する説明図である。
吐出状態検知動作では、前述したように、記録ヘッド4から例えば正に帯電している電極101に向けて液滴を吐出させる動作をする。このとき、液滴700が吐出されることで、液滴700が電極101上に着弾したときに、この例では正に帯電したミスト701が分離生成される。
そこで、吐出状態検知動作が終了したときに、電極101に与える電圧の極性を反転する。つまり、吐出状態検知動作中に電極101に正の電荷を与える電圧を印加しているとき、吐出状態検知動作終了後に電極101に負の電荷を与える電圧を印加する。
これにより、正に帯電していたミスト701は負に帯電した電極101に引き寄せられて回収される。
すなわち、図8(a)に示すように吐出状態検知動作を開始した時には、図8(d)に示すように、電極101に正に帯電する正極性の電圧を印加する。
そして、図8(b)に示すように、記録ヘッド4から液滴700を吐出する液滴吐出動作を行う。
この液滴吐出動作終了から所定の時間(例えば数μs〜数百ms)経過後に吐出状態検知動作が終了する。
そこで、図8(d)に示すように、電極101に印加する電圧を正極性と反対の負極性の電圧に切り替えることで、電極101は負に帯電する。
これにより、正に帯電しているミスト701が負に帯電した電極101に引かれて飛散しなくなる。
なお、吐出状態検知動作は、記録ヘッド4から液滴を吐出し電極101に着弾させたとき電極101の電圧の変化を判断するまでに、電極101上への液滴吐出動作が完了してから数μs〜数百ms程度かかる。そのため、吐出状態検知動作で吐出した液滴から生じるミストを回収するためのミスト回収動作の開始は、液滴を吐出してから数μs〜数百ms程度のタイムラグを持たせている。
ここで、比較例について図9及び図10を参照して説明する。図9は比較例1の説明に供する飛翔中にミストが発生したときの説明図、図10は同じく着弾時にミストが発生したときの説明図である。
図9に示す比較例1では、吐出状態検知動作で吐出した液滴700が飛翔している間に、電極101に印加する電圧の極性を反転する構成としたものである。
この比較例1のようにすると、図9(b)に示すように電極101の極性が切り替わる前に液滴700の飛翔中にミスト701が発生しているとき、図9(c)に示すようにミスト701と電極101の極性が逆極性になるため、ミストを回収する効率は高くなる。
しかしながら、この比較例1にあっては、図10に示すように、液滴700の着弾によってミスト701が発生すると、着弾時に発生するミスト701と電極101の極性が同極性になるため、電極101とミスト701が反発し合って回収できず、ミスト701が飛散することになる。
しかも、前述した図6で説明したように、電極101に正の電荷を加えたときの記録ヘッド4から離れた液滴700の電荷は負の電荷の方が多くなる。この状態で、液滴700を吐出した瞬間に電極101の帯電極性を反転させるように電極101に印加する電圧を変化させると、吐出状態検知動作である、電極101と液滴700の帯電している極性が逆極性であることにより、液滴700が電極101に着弾したときに、電極101と液滴700の電荷が打ち消し合うことによる電圧の変化が小さくなり、吐出状態を正確に検知できなくなる。
つまり、液滴を吐出した瞬間に電極101の帯電している極性を切り替えるように電極に印加する電圧を変化させる制御は、ミストの回収及び吐出状態検知動作には適していない。
同様に、電極101に液滴が着弾した瞬間に電極101の帯電している極性を切り替えるように電極101に印加する電圧を変化させると、液滴の着弾後に発生するミスト及び液滴の飛翔中に発生したミストと電極101の極性が逆極性になるため、ミストを回収する効率は高くなる。
しかしながら、吐出状態検知動作として記録ヘッド4から液滴700を吐出し電極101に着弾させたときの電極101の電圧の変化の判断中に、該電極101の電圧が変化してしまうため、吐出状態検知動作を正常に実施することができなくなる。
以上のとおり、本実施形態のように、吐出状態検知動作により生じたミストを回収するためには、吐出状態検知動作終了後に電極の帯電している極性を切り替えるように電極に印加する電圧を変化させることが必要である。
ここで、前述した、記録媒体を挟んで、吐出ヘッドに対向する位置に電界発生手段を配置し、ミストを電界発生手段に引き寄せるように電界の強度を制御し、吐出ヘッドが不吐出状態から吐出状態に遷移した場合には電界の強度を弱めるとともに電界発生手段と吐出ヘッドの距離を大きくし、吐出ヘッドが吐出状態から不吐出状態に遷移した場合には電界の強度を強めるとともに電界発生手段と吐出ヘッドの距離を小さくする制御をする(比較例2という。)ものでは、本実施形態の作用効果を得ることができないことについて説明する。
すなわち、比較例2では、吐出ヘッドが不吐出状態から吐出状態に遷移した場合に電界の強度を弱めるとともに、電界発生手段と吐出ヘッドの距離を大きくしているため、吐出された液滴に誘起される電荷量が少なくなり、吐出状態を検知することが困難になる。これは、電荷式の吐出検知装置の原理として、帯電した電極に対し、電極と逆極性に帯電したインクが着弾したときに打ち消しあう電圧の変化から吐出/不吐出を判断するため、吐出時のインクを電界発生手段の逆極性に大きく帯電させる必要があるためである。比較例2のように、吐出されるインクに誘起される電荷量が少なくなる方向に制御をするのでは、帯電した電極に対し、電極と逆極性に帯電したインクが着弾したときに打ち消しあう電圧の変化が小さくなって、吐出状態を検知することが困難になるのである。
また、吐出状態を検知するためには、上述したようにインクを吐出してから電極に着弾し、電極の電圧変化を検出するなど、インクを吐出してから数μ〜数100msのタイムラグが存在するため、比較例2のように、吐出状態と不吐出状態で電極を切り替えると、吐出状態の検知動作中に電極の電圧が変化してしまうため、電極の電圧変化を正常に検出することができず、吐出状態を検知できない。
次に、前述した、ヘッドから液滴を吐出するときに吐出方向と略平行に強度が制御された電界を発生させる電界発生手段を有してミストを吸着し、ミスト回収手段をミストと逆の電極に帯電させる帯電切替手段を備えるもの(比較例3とする)でも、本願発明の作用効果を得られないことについて説明する。
すなわち、比較例3では、ミストの回収機構を新たに設置することになってコストが増加する。また、電界発生手段がヘッド近傍に設けられていることから、記録ヘッドと対向して配置された帯電した電極に対し、電極と逆極性に帯電したインクが着弾したときに打ち消しあう電圧の変化をもとに吐出状態を検知する電荷式の吐出検知装置には適していない。また、比較例3では、インクミスト回収手段をミストと逆の電極に帯電させる帯電切替手段として記録ヘッドのノズルプレートに2枚の電極を層状に設けたコンデンサが形成されており、記録ヘッドのコスト増加やノズルプレートの帯電によるノズル近傍のインク特性の変化や記録ヘッドの性能悪化などの不都合もある。
次に、本発明の第2実施形態について図11及び図12も参照して説明する。図11は同実施形態の説明に供する説明図、図12は同じく電圧印加制御の説明に供する説明図である。
上述した画像形成装置においては、搬送手段を構成している搬送ベルト12と維持回復機構20との間に吐出検知ユニット100の電極101が配置されている。
そこで、本実施形態では、図12(a)に示すように記録ヘッド4から用紙10に対して液滴を吐出する吐出動作を行うとき、図12(b)に示すようにミスト回収動作を開始して、図12(c)に示すように、滴吐出動作で生じるミストの帯電極性と逆極性に電極101を帯電する電圧を印加する。
なお、このときのミストの帯電極性は、記録ヘッド4に対して電界を発生させるなどして液滴を吐出させる場合と異なり、液滴(液体)の性質や記録ヘッド4のノズル周辺の環境や、ミスト発生位置の環境、上記装置は搬送ベルト12の帯電極性などによって変化する。
したがって、図12では仮にミストが正に帯電しているとして電極101に負の電圧を印加する例で説明している。
つまり、本実施形態では、吐出検知動作以外で液滴を吐出する場合、例えば、印字中、印字後、もしくは印字中と印字後(図12の例)に、吐出検知ユニットの電極101をミスト回収手段として使用している。
これにより、ミスト回収手段を別途備えないでもミストの回収を行うことができ、装置サイズの小型化、部品点数の削減を図ることができる。
また、画像形成動作でミストが生じる搬送手段に隣り合って電界を発生させる電極101が配置されている構成としている。
これにより、ミスト発生地点での電界が強くなり、ミストを回収する効率を高めることができる。また、シリアル型の場合、搬送手段と電極101が隣り合うことで、媒体に印字する前や印字中、印字後にノズルの吐出状態を検知する場合のキャリッジの移動距離が短くて済み、吐出状態の検知動作に掛かる時間を少なくできる。
次に、本発明の第3実施形態について図13を参照して説明する。図13は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態は、記録ヘッド4から維持回復機構20に対して液滴を吐出する場合に生じるミストを回収するようにしたものであり、電圧印加制御の一例は前記第2実施形態と同様である。
また、維持回復動作でミストが生じる維持回復機構に隣り合って電界を発生させる電極101が配置されている構成としている。
これにより、ミスト発生地点での電界が強くなり、ミストを回収する効率を高めることができる。また、シリアル型の場合、維持回復機構20と電極101が隣り合うことで、ノズルの吐出状態を検知してから記録ヘッドの吐出性能を維持回復する必要がある場合に、維持回復機構へのキャリッジの移動距離が短くて済み、吐出状態の検知動作に掛かる時間を少なくできる。また、印字前にノズルの吐出状態を検知する場合においても、通常キャリッジの待機位置は維持回復機構20の位置であるため、電極101へのキャリッジ3の移動距離が短く済み、キャリッジ3が維持回復機構20から移動を開始した後印字開始までの時間を短くできる。
次に、本発明の第4実施形態について図14ないし図16を参照して説明する。図14は同実施形態の説明に供する説明図、図15は同実施形態におけるミスト吸引動作で電極に印加する電圧の説明に供する説明図、図16は同じく電圧印加制御の一例を説明する説明図である。
本実施形態では、キャリッジ3の位置と電極101の位置から、電極101と吐出ノズル(記録ヘッド4)の距離を算出する。
一方、電極101に印加する電圧は、図15に示すように、電極101からノズルまでの距離が長くなるほど高く(絶対値)している。
通常ミストは液滴を吐出した位置を中心に発生する。そのため、印字動作や維持回復動作により記録ヘッド4の位置が移動することで、電極101とミストの発生位置の距離が変動する。また、帯電した電極101がミストを吸引する力は、電極101から遠くなるほど弱くなる。
そのためミスト回収時に電極101に印加する電圧を一様にすると、最も電極101と吐出ノズルの距離が長い場合でもミストを吸引できるようにするためには、通常では不必要なほど電圧を高く設定する必要がある。
そこで、例えば図16に示すように、電極101と吐出ノズルの距離に応じて電極101に印加する電圧を変化させる。
これにより、電極101がミストを吸引するために適切な電圧を印加することができ、消費電力を抑えることができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味である、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
3 キャリッジ
4、4a、4b 記録ヘッド
41 ノズル面
100 吐出検知ユニット
101 電極(電極部材)
200 清掃ユニット
601 電圧印加手段

Claims (5)

  1. 液滴を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに対向可能な領域に配置された電極部材を有し、前記電極部材に電圧を印加した状態で前記液体吐出ヘッドから吐出される液滴が着弾したときの電気的変化により前記滴吐出の状態を検知する吐出検知手段と、を備え、
    前記吐出検知手段は、前記滴吐出の状態を検知する吐出状態検知動作を終了したときに、前記吐出状態検知動作中に前記電極部材に印加した前記電圧の極性と逆極性の電圧を前記電極部材に印加する手段を備えている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記吐出状態検知動作以外で前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出するときに、前記液滴の吐出で生じるミストの帯電極性と逆極性の電圧を前記吐出検知手段の前記電極部材に印加する手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記吐出検知手段の前記電極部材は、媒体を搬送する搬送手段に隣り合って配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記吐出検知手段の前記電極部材は、前記液体吐出ヘッドのノズル状態を維持回復する維持回復機構に隣り合って配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記液体吐出ヘッドを搭載して往復移動するキャリッジを備え、
    前記キャリッジと前記吐出検知手段の前記電極部材との距離に応じて、距離が長くなるほど大きくなるように前記電極部材に与える電圧の大きさを変化させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018099787A (ja) * 2016-12-19 2018-06-28 株式会社リコー 液体を吐出する装置、液体を吐出する装置の制御方法、及び画像形成装置

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