JP2009269313A - インクジェット記録装置および予備吐出方法 - Google Patents

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敬 井上
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公治 井上
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Abstract

【課題】予備吐出で発生するインクミストの付着位置を予備吐出口内に制御する。
【解決手段】予備吐出の際にインク吐出220に伴って発生する気流は、棒状のインク受け面部材131の周囲を流れてすり抜ける。すなわち、それぞれのインク受け面部材131の両脇およびその下方に気流の障害物が存在しないことから、発生した気流は、インク受け面部材131の周りを回るような流線となる。これにより、予備吐出の際には、記録ヘッドの吐出口面から予備吐出口122内に向かう乱れのない気流が形成され、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴は、この気流によって移動し、また、その移動方向が定められる。その結果、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴のほとんどは浮遊せずに予備吐出口122内のインク受け面部材131または傾斜面132に至ることができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、インクジェット記録装置および予備吐出方法に関し、詳しくは、予備吐出において発生するインクミストの付着の制御に関するものである。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等や、コンピューターやワードプロセッサ等の複合型電子機器等の出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて紙、OHPシート等の記録媒体に画像(文字や記号等を含む)を記録するように構成されている。記録ヘッドで記録媒体を走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置は、走査による1行分の記録を終了した後に所定量の記録媒体搬送を行い、再び走査して次の行の画像を記録するという動作を繰り返すことによって記録媒体全体に記録を行うことができる。一方、搬送される記録媒体の幅に対応した範囲に吐出口を配列したフルラインタイプの記録ヘッドを用いる記録装置は、記録媒体を所定位置にセットし、記録ヘッドに配列した1ライン分(1行分)の複数の吐出口によって記録を行う。その後、所定量の紙送りを行い、次の1ライン分を記録する動作を繰り返ことにより記録媒体全体に記録を行うことができる。
上記記録装置のうち、記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置は、記録ヘッドなどのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができる。また、インクジェット記録装置は、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式のため騒音が少なく、多種類のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。また、インクジェット記録装置で使用される記録媒体の材質に対する要求も様々なものがあり、通常の記録用紙や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等も使用されるようになっている。
このようなインクジェット記録装置は、微細な吐出口からインクを吐出して記録を行うことから、吐出口近傍におけるインクの蒸発などによってインクが増粘し、吐出口面にインクや紙粉等のごみが付着したりすることでインクの吐出が不安定になることがある。ノズル内に気泡が侵入しても同様の現象が生じる。インクの吐出が不安定になると、吐出インクの方向が偏ることや(以下、ヨレともいう)インク不吐出などの吐出不良が発生することがある。
そこで、このような吐出不良の原因を除去することにより、記録ヘッドのインク吐出性能を良好な状態に維持し、あるいは回復するための吐出回復機構が設けられている。この吐出回復機構には、インクカートリッジから記録ヘッドの吐出口までのインク供給路内のインクを強制的に吸引するためのキャップやポンプ等から成る吸引回復機構がある。また、記録ヘッドの吐出口面を常に清浄な状態に保つために該吐出口面を定期的に拭き取り清掃するワイパーからなるワイピング機構もある。なお、キャップは、それ単独では、非記録動作時に記録ヘッドの吐出口面を保護したり吐出口からのインク蒸発を防止したりするために使用される。また、吸引機構は、吸引回復動作の後にキャップ内に残存するインクを吸引除去する空吸引を行うためにも使用される。
また、吐出回復機構の一つとして、記録ヘッドの移動領域の一部に設けられた予備吐出口に対してインク吐出を行う予備吐出機構も知られている。予備吐出は、上述の吸引動作やワイピングの後に発生しやすい吐出口内の混色を解消したり、記録の前後や途中で記録ヘッドのインクをリフレッシュしたりするために行われる。このように、予備吐出は、例えば、一定の時間間隔でインク吐出を行うことにより、記録中に使用されない吐出口内のインクが乾燥濃縮し記録に適さなくなることを未然に防止常に記録に適した状態に保つものである。
図1は、従来例に係るインクジェット記録装置における予備吐出口の周辺の構成および状態を示す概略斜視図である。図1において、記録ヘッド(不図示)の吐出口面と対向する位置には、記録用紙などの記録媒体の通紙を案内するためのプラテン120が配設されている。プラテン120の記録媒体搬送領域(通紙領域)を外れた位置(図示の例では左側に外れた位置)には予備吐出口122が設けられている。また、プラテン120の記録媒体搬送領域には複数のリブ(突条部)121が形成されている。これらのリブ121は、記録媒体搬送領域を通して搬送(紙送り)される記録媒体の裏面を支持することにより、記録時における記録媒体と記録ヘッドの吐出口面との間の距離(紙間距離)をほぼ一定に保つためのものである。
図1に示すように、予備吐出口122は記録ヘッドの吐出口面と対向する面(プラテン120の上面と同じ表面)に形成される。予備吐出口122の内部にはインク受けユニット130が設けられる。このインク受けユニット130は、吐出インクを受けるとともに受けた吐出インクを廃インク保持部へ導くための多孔質材から構成され、記録ヘッドの吐出口面と対向する位置に予備吐出受け面131を備えている。
ところで、予備吐出の際に、記録ヘッドの吐出口から予備吐出口122に向けてインクが吐出されると、主滴と副次的に発生するサテライト滴からなるインク滴群220の一部は、インクミスト221となって機内を浮遊する。このインクミストは、機内ミストとも称され、記録装置の筐体内部の部品などに付着して汚れとなって蓄積される。そして、装置の耐久年数を過ぎるころには目視で確認されるほどの汚れとなる。また、この汚れがセンサ類に付着した場合には、記録装置の誤動作を引き起こすおそれもある。このようなインクミストの発生ないし浮遊の原因は、主に次の二つの現象であると考えられている。
一つ目の現象は、空気抵抗を受けながら飛翔するインク滴は、吐出口から離れれば離れるほど空気抵抗によって自身の速度が低下し、吐出から予備吐受けに付着するまでの滞空時間が長く、場合によっては予備吐受けに届かないということである。また、直径が10μm以下のインク滴については、その飛翔において重力の影響が無視できることが知られており、経時による自然沈降も期待できず非常に長い時間気中を漂うことになる。このように主滴と比較して径が小さく初期速度が低いサテライト滴は上述した現象が顕著となる。これは、流体において知られるストークスの抵抗法則からも導かれる。すなわち、密度ρ、動粘性率νの流体中を速度vで移動する密度ρ、直径Dの球体には、レイノルズ数(
)が小さい流れでは、
で表されるような抵抗力Fが加わる。この力が抵抗が作用する球体の運動方程式は、
となる。これを、初期速度をvとして積分すると、
となる。この式から、粒径が小さいほど著しい速度の低下が起こることが判る。さらにこの式を積分し、球体が移動した距離xを求めると、
を得る。この式からt→∞で球体が到達可能な距離を知ることができる(ここで、Vは球体の体積)。
すなわち、初速度v、体積V(径D)で吐出したインク滴を受け止めるには、図1に示す予備吐出受け面131を、上の式で示される距離以下に近づけなければならないことがわかる。
二つ目の現象は、記録ヘッド直下に複雑な気流の乱れが形成されるということである。予備吐出動作では、吐出口列を形成する複数の吐出口から、一度に数百〜千発のインク滴が高速で吐出されるので、それぞれのインク滴(主に粒径が大きく初期速度が大きい主滴により)の運動がストリームとなって周囲の空気を引きずり、気流を形成する。一般的な記録ヘッドでは、吐出口列は有限の幅を持って並列に複数個並んでおり、さらに予備吐出受けの壁に向けて吐出するため、空間的な非対称性と気流の衝突が伴う。その結果、に記録ヘッド直下には複雑な気流が形成される。
以上のように、上記第1の現象を原因として滞空時間が長く速度を失っているインク滴の存在と、第2の現象を原因として形成される気流の存在により、予備吐出では、予備吐出受け面131によって捕捉されずに飛散するミストが存在することになる。そして、このようなインクミストの飛散によって、記録装置内部や場合によっては記録媒体を汚すという問題がある。
特開2001−071531号公報 特開2000−177146号公報 特開2004−130693号公報
以上の予備吐出の際のインクミスト飛散の対策として考えられる一つの方法は、特許文献1に記載されているように、予備吐出インクを直接受ける面を、記録ヘッドの吐出口面に近づける方法である。これにより、インク滴の飛翔速度が低下する前にインク滴を捕捉することができる。
特許文献1は、インク吐出で形成される気流が乱れる位置よりも吐出口寄りの位置に予備吐出インクを受ける面を形成することを開示している。このように予備吐出受け面を記録ヘッドに近づけることにより、インクミストが減少することは本願発明者等の実験でも確認されている。
しかしながら、特許文献1では、予備吐出インクを一定の時間内に予備吐出受け面から排インク吸収体へ移すことができず、予備吐出受け面にインクの堆積ないし溢れが生じてしまうことがある。この状態で、更に記録ヘッドと予備吐出受け面が近接していた場合は、予備吐動作を実施することで記録ヘッドの吐出口面を汚染するという問題がある。この問題は、例えば、予備吐出インクを受ける面を吐出方向に対して傾斜させ、受けた予備吐出インクを重力によって下方へ流すことで解決することが考えられる。しかしながら、記録ヘッドの吐出口面と予備吐出受け面との間に傾斜角度があると、吐出口面と予備吐出を直接受ける部分との距離が大きくなり、結果として捕捉できないミストが増加することになる。
なお、特許文献1には、上記の開示内容の他、予備吐出受け面に傾斜をつけた場合に、ミストが増加するものの、気流の制御を行うことでミストの低減を図ることも記載されている。しかし、ミストの低減効果は、気流を制御し形状に工夫を施す以上に、予備吐受け部を吐出口面に近づけることの方が高いことが確認されている。また、特許文献2には、傾斜を持った複数の予備吐出受け面を設け、それぞれの傾斜角度を適切に設定することによって、インクミストを効率的に捕捉することが記載されている。しかしながら、基本的にこの場合も、吐出口面と予備吐出を直接受ける部分との距離が大きくなり、結果として捕捉できないミストが増加することになる。
さらに、記録ヘッドの吐出口面と予備吐出受け面がほぼ平行に対向し合い、かつ予備吐受け面が重力の方向に対して傾斜している構成も考えられる。つまりプラテン、記録ヘッド、回復系等プリンタの主要構成部品の全てが予備吐受け面に合わせて傾斜している構成が考えられる。しかし、この構成は、予備吐出ミストの低減と予備吐出インクの堆積防止の解決として好ましいが、記録装置の設計上制限となり望ましくない。
別の対策方法は、特許文献3に記載のように、予備吐出で形成される気流を制御するものである。すなわち、予備吐出のインクを、吐出方向に垂直でなく所定の角度傾けた面を有したV字状の溝を設け、その溝内に予備吐出のインクを吐出することが記載されている。そして、この溝内に吐出されるインクによって溝内で方向を変える気流を形成し、これにより、ミストが付着する位置を制御するものである。
しかしながら、特許文献3に記載のミスト制御は、基本的にインクミストが装置内の特定の場所に付着しないように制御するものであり、特定の場所以外の装置部分には付着することを許容するものである。すなわち、上記形成する気流はエアーカーテンとして機能させるものであり、気流自体でミストの拡散を抑制するようなものではない。このため、特定の場所以外の場所へのミストの拡散を防ぐことはできないことがある。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、インクミストの付着位置を予備吐出口内に制御することができるインクジェット記録装置および予備吐出方法を提供することにある。
そのために本発明では、インクを吐出する複数の吐出口を配列した吐出口列が設けられた記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドから吐出されたインクを受ける部材であって、少なくとも1つの吐出口列に対応する長手部とその両側にすき間を有する形状を含んだインク受け面部材、を具えたことを特徴とする。
また、インクを吐出する複数の吐出口を配列した吐出口列が設けられた記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置における予備吐出方法であって、前記記録ヘッドから吐出されたインクを受ける部材であって、少なくとも1つの吐出口列に対応する長手部とその両側にすき間を有する形状を含んだインク受け面部材を用意する工程と、前記記録ヘッドの吐出口列を前記インク受け面部材に位置合せする工程と、該位置合わせをした状態で当該インク受け面部材に対してインクを吐出する工程と、を有したことを特徴とする。
以上の構成によれば、予備吐出の際にインク吐出に伴って発生する気流は、インク受け面部材の両側のすき間をすり抜ける。すなわち、インク受け面部材の両脇に気流の障害物が存在しないことから、発生した気流は、インク受け面部材の周りを回るような流線となる。これにより、予備吐出の際には、記録ヘッドの吐出口面からインク受け面部材に向かう乱れのない気流が形成され、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴は、この気流によって移動し、また、その移動方向が定められる。その結果、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴のほとんどは浮遊せずにインク受け面部材またはその下流側の部材に至ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図2は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置を示す斜視図であり、記録ヘッドを取り外した状態を示している。図3は、図2に示す記録ヘッドをその吐出口を排泄した面側から見た状態を示す斜視図である。
図2および図3において、10は記録ヘッド(記録ヘッドカートリッジ)を示し、記録ヘッド10は、6種類の各インクの吐出口列を配列した吐出口面18を備える。吐出口面18は記録ヘッド10を構成する記録素子基板11の一部をなすものである。記録素子基板11はインク吐出に用いられる熱エネルギーを発生するヒータやこのヒータに電力を供給する配線などを備えるとともに、各ヒータに対応して吐出口を排泄した吐出口面を備える。吐出口列12、13、14、15、16、17は、ブラックの吐出口列、ライトシアン(濃度の薄いシアン)の吐出口列、ライトマゼンタ(濃度の薄いマゼンタ)の吐出口列、シアンの吐出口列、マゼンタの吐出口列およびイエローの吐出口列である。これらの吐出口列それぞれは、1200dpiの密度で長さ約25.4mmに吐出口を1列に並べて構成されている。
記録ヘッド10はキャリッジ20に着脱可能に搭載される。また、キャリッジ20に搭載される記録ヘッド10の保持部には、吐出口列12〜17へそれぞれのインクを供給するための個別のインクタンク(インクカートリッジ)160が着脱可能に装着される。キャリッジ20はシャーシ150に設けられたガイド軸40およびシャーシ150に形成されたガイドレール50に沿って矢印A方向(主走査方向)に往復移動可能に案内支持されている。21は記録ヘッド10をキャリッジ20に着脱可能に位置決め状態でセットするためのセットレバーを示す。装置本体を構成するシャーシ150には、キャリッジ20の移動させるためのキャリッジモータ70が取り付けられている。キャリッジモータ70の出力軸に固定されたモータプーリ71と装置本体の反対側に取り付けられたアイドラプーリ80との間には駆動ベルト60が張架されており、駆動ベルト60の一部に前記キャリッジ20が連結されている。この構成によって、キャリッジモータ70が駆動(回転)されるとモータプーリ71が回転し、モータプーリ71により駆動ベルト60が走行駆動されることによりキャリッジ20が矢印A方向に移動することができる。なお、装置本体側には、キャリッジ20の移動経路と平行にエンコーダスケール90が設置されており、キャリッジ20に搭載されたエンコーダセンサ24でエンコーダスケール90を読み取ることによりキャリッジ20の位置を検出する。
記録紙等の記録媒体110を搬送(紙送り)するための搬送ローラ100は、ギア列等から成る駆動力伝達機構101を介して、装置本体に取り付けられた搬送モータ102によって駆動される。搬送ローラ100に向けて付勢された状態でピンチローラ103が回動自在に軸支されている。このピンチローラ103は、装置本体に回動可能に軸支されるとともにピンチローラばね105により前記搬送ローラ100に向けてばね付勢されたピンチローラホルダ104に回動自在に軸支されている。搬送ローラ100とピンチローラ103との間で記録媒体110を挟持し、この状態で搬送モータ102を駆動することにより、記録媒体110の搬送(紙送り)が行われる。
装置本体には、記録部を通して搬送される(通紙される)記録媒体110を支持するためのプラテン120が配設されている。このプラテン120は、キャリッジ20上の記録ヘッド10の吐出口面18と所定隙間をもって対向するように配設されている。このプラテン120の記録媒体搬送領域には、記録媒体110の裏面を支持し、記録媒体110の表面(記録面)と記録ヘッドの吐出口面18との間の距離(紙間距離)をほぼ一定に保つための複数のリブ(突条部)121が設けられている。
また、インクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出不良を未然に防止するための回復機構を備える。詳しくは、装置本体の右側端部近傍でプラテン120から外れた位置(記録媒体搬送領域の右側の外側位置)に、記録ヘッド10のインク吐出性能を正常な状態に維持回復するための回復ユニット300が設けられる。図示の例では、この回復ユニット300は、記録ヘッド10のホームポジションで、記録ヘッドの吐出口面18に対し下側から対向するような位置関係で配設されている。
図4は、回復ユニット300の概略構成を示す斜視図である。図4において、回復ユニット300は、キャッピング機構310、吸引機構320およびワイピング機構330を備えている。キャッピング機構310は、非記録動作時に記録ヘッド10の吐出口面18にゴム等の弾性材料からなるキャップ311を密着させて吐出口列12〜17を覆う。これにより、吐出口からのインク溶媒の蒸発を抑制するとともに吐出口面18の保護を図ることができる。吸引機構320は、吐出口近傍の増粘インクや気泡等の吐出不良の原因を除去するために、ポンプ321によって吐出口からインクを強制的に排出させる吸引動作を行う。
具体的には、記録ヘッド10の吐出口をキャップ311でキャッピングし、キャップ311に接続された吸引ポンプ321を作動させてキャップ311内を負圧にするものである。これにより、吐出口列12〜17の各吐出口からインクを吸引する。なお、この吸引機構320はインクタンク160内のインクを記録ヘッド10の吐出口まで充填するため、あるいはキャップ311を離間させた状態で負圧発生源321を作動させてキャップ内の残留インクを吸引除去する空吸引を行うためにも使用される。ワイピング機構330は、記録ヘッド10の吐出口18面に当接して相対移動する(摺擦する)ワイパー331、332によって、吐出口面に付着したインクやほこり等の異物(付着物)を拭き取り除去する。ワイパー331、332としては、通常、ゴム状の板状から成る弾性ブレードが使用される。他の例として、インク吸収性に優れた多孔質部材を使用することもある。
再び図2を参照すると、プラテン120の回復ユニット300と反対側の領域で、記録媒体搬送領域を外れた部位には、予備吐出口122が設けられている。この予備吐出口122は、記録に関与しない予備吐出動作によって記録ヘッド10から吐出されるインクを受容するための開口である。予備吐出口122内に吐出されたインクは、図7などで後述されるインク受けユニットによって廃インク収容部に導かれる。この予備吐出動作は、吐出口列12〜17のそれぞれからインクを吐出する動作であり、回復ユニット300による回復操作の後や記録の前後および途中などに実施される。これにより、ワイピングなどで記録ヘッド10の吐出口近傍で発生することがある異なる色のインク同士の混色を解消し、また、常に良好な記録状態を保つことができる。予備吐出口122はプラテン120に形成され、予備吐出口122の内側には、後述するようにインク受けユニットが設けられている。インク受けユニットは、吐出されたインクを受け止めるインク受け面と、受け止めたインクを廃インク収容部へ導く傾斜面で構成される。
装置本体の背部には、積載された記録媒体110を1枚ずつ分離して記録部へ給送するための自動給紙装置(オートシートフィーダ)140が装着されている。この自動給紙装置140は記録装置のシャーシ150に支持されている。図示のインクジェット記録装置においては、自動給紙装置140にセットされた記録媒体110が不図示の給紙ローラによって装置本体内部へ送給される。装置本体内部の記録部では、記録ヘッド10を搭載したキャリッジ20の矢印A方向への主走査移動と記録情報に基づく記録ヘッド10の駆動とを同期駆動することにより記録媒体110に対する記録動作(画像記録)が行われる。記録された記録媒体110は排紙ローラ(不図示)および拍車(不図示)から成る送り出し機構によって装置本体外部(排紙トレイ上など)へ排紙される。なお、装置本体に設けられたメイン制御基板(図5)とキャリッジ20上の記録ヘッド10とはフレキシブルケーブル22によって電気的に接続されている。
図5は、上述した一実施形態に係るインクジェット記録装置における制御回路の構成を示すブロック図である。図5において、本装置は、上述したように、キャリッジモータ(CRモータ)71と、搬送モータ(LFモータ)102が備える。また、回復ユニット300の各機構を駆動するとともに自動給紙装置140に積載された記録媒体110を記録部まで給紙するための給紙兼用回復モータ(PGモータ)170が備える。そして、本記録装置は、これらのモータや記録ヘッド10の吐出を駆動するためのメイン制御基板180を備える。
このメイン制御基板180はフレキシブルケーブル22を介してキャリッジ20のキャリッジ基板23に接続されている。また、メイン制御基板180には電源ユニット190や操作用フロントパネル200が接続されている。さらに、メイン制御基板180には必要に応じてオプションインターフェースボード210が接続されるようになっている。また、メイン制御基板180には、記録媒体110の紙端(ペーパーエンド)を検知するためのPEセンサ181a、自動給紙装置140のホームポジションを検知するためのASFセンサ181bが接続している。さらに、基板180には、回復ユニット300の回復機構のホームポジションを検知するためのPGセンサ181c、インクタンク160のインク切れを検出するためのインクエンドセンサ181dが接続されている。
メイン制御基板180には、ホストコンピュータやスキャナなどのホスト装置に対して電気的に接続するためのインターフェース回路182が設けられる。また、本記録装置の制御動作を実行するマイクロプロセッサ形態のMPU183と、MPU183のためのプログラムなどを格納するマスクROM184と、記録データなどを一時的に格納するためのRAM185が設けられる。さらに、キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)186a、搬送モータドライバ(LFモータドライバ)186b、PGモータドライバ186cや、上述した各回路や素子を相互に接続するためのゲートアレイ187が設けられている。
MPU183は、インターフェース回路182を介してホストコンピュータやスキャナなどのホスト装置に接続されており、マスクROM184内のプログラムに基づいて記録動作を制御する。具体的には、MPU183は、RAM185内に格納されたホスト装置からの記録データに基づき、キャリッジモータ71、搬送モータ102、PGモータ170を制御するとともに、不図示のヘッドドライバを介して記録ヘッド10の吐出を制御する。フロントパネル200には、ディップスイッチ、キースイッチ及び発光ダイオードナドから成る表示素子(不図示)が設けられている。
図6は、回復ユニット300による回復動作の一例を示すフローチャートである。先ず、記録ヘッド10の吐出口面18をキャップ311によって覆った状態で回復動作が開始され(ステップS01)、キャップ311に接続された吸引ポンプ321を作動させることで吸引回復動作が行われる(ステップS02)。次に、記録ヘッド10から所定量のインクを吸引した後、キャップ内部を大気に連通させて空吸引を実施する(ステップS03)。空吸引は、キャップ311を吐出口面18に密着させたまま開閉弁を開放してキャップ内部を大気に連通させ、この大気連通状態で吸引ポンプ321を作動させる動作である。これにより、ステップS02の吸引回復処理でキャップ内に残留したインクを吸引排出することができる。吸引回復や空吸引で吸引されたインクは、吸引ポンプ321の下流側流路を形成するインク排出経路を通して、不図示の廃インク保持部材へ導かれて保持される。
空吸引の後、キャップ311を吐出口面18から離間させてキャップオープンの状態にする(ステップS04)。次いで、ワイピング機構330のワイパー331、332によって吐出口面18を摺擦することにより、吐出口面18上の付着インク等の付着物を拭き取り除去する(ステップS05)。次いで、キャリッジ20を移動させて記録ヘッド10の吐出口面18を予備吐出口122に対向させ、記録ヘッド10の各吐出口から予備吐出口122内のインク受けユニットに向けて所定量の予備吐出(インク吐出)を実施する(ステップS06)。その後、再びワイパー331、332によって吐出口面18のワイピングを行い(ステップS07)、次いで、キャップ311を再び吐出口面18に密着(ステップS08)させてキャッピング状態にし、一連の回復動作を終了する(ステップS09)。
(第1実施形態)
以上説明した構成を有したインクジェット記録装置における本発明の第1実施形態に係る予備吐出を受けるための構成について説明する。
図7は、主に本発明の第1実施形態に係る予備吐出口122およびインク受けユニットの構成を示す斜視図である。図8は、予備吐出口122内部のインク受けユニットの構成を示す正面図である。図9は、インク受けユニットに向かって予備吐出を実施した場合の状態を示す断面図であり、図10はその側面図である。
図7および図8において、前述したように、インクジェット記録装置の記録ヘッド10の走査によって記録媒体に記録を行う領域には、記録媒体110の通紙を案内するためのプラテン120が配設されている。そして、プラテン120のこの通紙領域を外れた位置(図中左側に外れた位置)に予備吐出口122が設けられる。予備吐出口122は、記録ヘッド10が移動してその吐出口面18が対向できるに設けられている。そして、この開口122内には、予備吐出の際に、6つの吐出口列12〜17とそれぞれ対向する6つのインク受け面部材131と、受けた吐出インクを廃インク保持部へ導く傾斜面(傾斜面部材)132を有したインク受けユニット130が設けられている。すなわち、インク受けユニットは、記録ヘッドから吐出されたインクを受ける部材であって、それぞれの吐出口列に対応する長手部とその両側にすき間を有する形状を含んだインク受け面部材を備えている。
インク受け面131は、記録ヘッド10の6列の吐出口列12〜17のそれぞれから吐出されるインクを受けるべく吐出口列とほぼ平行に形成されている。インク受け面部材131は、各吐出口列12〜17の配設位置に対応して間隔をあけた6本の棒状もしくはワイヤー状(その断面は楕円)の部材であり、各々が記録ヘッド10の吐出口面18とほぼ等しい距離を保っている。すなわち、インク受け面131は、吐出口列と同じ数設けられる。また、同じ間隔で設けられる。
図9および図10において、記録ヘッド10の吐出口面18を予備吐出口122に対向させ、Bk、LC、LM、C、M、Yインクの吐出口列12〜17からインク受け面131に向けてインクを吐出するとインク滴220はインク受け面部材131に付着する。インク受け面131部材のインクが接触する表面は撥インク処理が施されており、付着したインクは下方へ滴り落ちて、鉛直下方に設けられた傾斜面132に至り、その後傾斜面132を伝って廃インク吸収体133へ導かれる。
図11、図12は、インク受け面131部材を細長い棒状部材によって構成することの効果を説明する図である。図11は、本実施形態の吐出インク受け面部材131周辺の、予備吐出時の気流の様子を説明する図であり、図12は従来の吐出インク受け面周辺の、予備吐出時の気流の様子を説明する図である。
図11に示すように、本実施形態では、予備吐出の際にインク吐出220に伴って発生する自己気流は、棒状のインク受け面部材131の周囲を流れてすり抜ける。換言すれば、それぞれのインク受け面部材131の両脇およびその下方に気流の障害物が存在しないことから、発生した気流は、インク受け面部材131の周りを回るような流線となる。すなわち、予備吐出の際には、記録ヘッドの吐出口面から予備吐出口122内に向かう乱れのない気流が形成され、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴は、この気流によって移動し、また、その移動方向が定められる。その結果、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴のほとんどは浮遊せずに予備吐出口122内のインク受け面部材131または傾斜面132に至ることができる。
インク受け面部材131の断面形状は、以上説明したように自己気流を受け流す効果の高い流体抵抗の小さい形状が好ましく、例えば記録ヘッド側(すなわち上方)に頂点を有する三角形や、円、楕円形等が挙げられる。なお、実施例はインクを受け止める箇所の大部分が吐出口により近づいているように構成された楕円形の例を挙げた。
一方、図12に示す従来のインク受けユニットの構成では、インク吐出220に伴って発生する気流はインク受け面131に衝突してインク吐出方向と逆向きに巻き上げ気流230を形成する。このような巻き上げ気流230は、サテライトの軌道をゆがめ、サテライトを飛散させて機内を浮遊するミストの原因となる。
なお、上述のように本実施形態のインク受け面部材は棒状もしくはワイヤ状をなしインクを受ける面が狭い。このため、特に記録ヘッドが移動中の場合はキャリッジ移動制御の精度の問題から吐出で狙った位置がずれ、全ての予備吐出インクをインク受け面部材で受け切れない場合がある。しかしながら、そのインク吐出の大部分をインク受け面部材で受けるように位置を制御して吐出させることによって、従来よりも大幅にミストの拡散を抑えることができる。
以上説明した本実施形態のインク受けユニット130は、本実施形態では、インク受け面部材131および傾斜面132がモールド成型によって形成されたものであり、さらにそれぞれの表面に撥インク処理が施こされている。これにより、受けた予備吐出インクを重力の作用によって廃インク収容部133へ流し、インク受け面131および傾斜面132におけるインクの堆積を防止することができる。
インク受け面部材131を構成する棒状もしくはワイヤー状部材の断面サイズの好ましい形態は次のとおりである。本実施形態によるインク受け面部材の最大効果を得るには、記録ヘッド10の6列の吐出口列12〜17のそれぞれから吐出されるインク220を対応するインク受け面部材131のみで受け止める必要がある。従って、インク受け面部材131を構成するワイヤーの断面サイズは、それを達成するのに十分な大きさを持つ必要がある。記録ヘッド10が静止したままの状態で予備吐出をするときには、1つのインク受け面部材131に付着させるインク滴の粒の大きさおよびインク滴の着弾精度を考慮すると、(本実施形態では、楕円の長径が)100μm以上が好ましい。なお、記録ヘッド10が移動中であって、そのとき必要十分な数(数十発)の予備吐出を行う場合には、このインク受け面部材131に付着させるように狙って吐出制御をする。この例の場合、予備吐出中の記録ヘッド10の移動量を考慮すると、必要なワイヤー径(楕円の長径)は0.5〜2mm程度になる。
また、インク受け面部材131と吐出口面18との距離は、好ましくは次のとおりである。記録ヘッド10から予備吐出口122に向けてインクが吐出されると、吐出で生成されるインク滴220の主滴の他に、副次的に発生する小滴のサテライトが発生する。本体は、このようなインク滴をインク受け面131に付着させることが望ましい。測定結果によれば、主滴の吐出速度15m/s、吐出量1pl〜5plの記録ヘッドから発生するサテライト滴は、直径1〜15μmの範囲に複数のピーク(中心値)を持つ多分散の分布をしていることがわかっている。そこでインク受け面部材131を吐出口面18から徐々に遠ざけ、予備吐出時に発生するミストの量(浮遊しているミストの全体積の相対量)を測定した。インク受け面部材131と吐出口面18を最も近づけた場合の離間距離は0.5mmである。これは記録ヘッド10を電気的に駆動するための配線等が吐出口面よりもインク受け面側に突き出ていることを考慮したときの最近接距離である。この距離からインク受け面部材131を吐出口面18から遠ざけていったところミスト量はそれに伴って増加し、離間距離を広げることにより検出されるインクミストの粒径も大きくなる。3mm程度離したところから6〜10μmの粒径のインクミストが検出され出し、4mm以上離すと粒径の大きい、すなわち1粒の体積が大きいミストが増え、全ミスト量も急増する。図13は吐出口面と予備吐受け面との距離と、ミストの量の関係を表すグラフであり、横軸は粒径、縦軸はミストの粒径分布を積算したふるい下体積である。このグラフからも、予備吐出時においてインク受け面部材131と記録ヘッド10の吐出口面18との距離は、0.5〜3.5mmの範囲内であることが望ましい。このように、インク受け面部材131と吐出口面18との距離は、許容される範囲で近いほどミストに対する抑制効果がある。しかし、この距離だけで不十分な場合や距離を短くできない場合などに、本実施形態の上述した気流の効果を用いることにより、散逸するミストの量を抑制することができる。
本発明が適用されるインク受け面部材は細長い棒状ないしワイヤー状のものであるが、このような両脇に一定の隙間を形成できる細長い部材であればどのようなものであってもよいことはもちろんである。上記実施形態ではワイヤー状の部材を例に挙げたが、他の細長い帯状のインク受け面を構成するような構造として、例えば断面が三角形になっている三角柱構造のものや、薄い板を離間させて並列に並べたものであってもよい。
図14は、上述の実施形態とファンを組み合わせた形態の気流を説明する図である。インク受けユニットにはインク受け面部材131では受け切れなかった微小なサテライト滴を廃インク保持部へ導く気流を発生させるファン134が備わっている。このような構成にすると、インク吐出220に伴って発生する自己気流とファンによって生み出された強い気流がインク受け面部材131の周りに形成される。インク受け免131で受け切れなかったより微小なサテライトは、この強い気流230の働きによって直接廃インク保持部へ導かれる。
なお、各吐出口列12〜17からインクを同時に吐出せずにノズル列毎に時分割で吐出する場合についても、予備吐出されるインクをインク受け面131によって受けるように予備吐出を制御することもできる。すなわち、キャリッジ20に搭載されたエンコーダセンサ24でエンコーダスケール90を読み取ることでキャリッジ20の位置を検出し、予備吐出する吐出口列とインク受け面部材とが対峙するよう正確に位置合わせし、順次予備吐出を行う。従って、上記実施形態のように吐出口列12〜17のそれぞれに対応するようにインク受け面部材を用意する必要はない。
また、本発明は、記録中に行われる予備吐出においても、用いることが出来る。すなわち、この場合においても、予備吐出されるインクをインク受け面部材によって受けるように、キャリッジの位置を検出し、正確なタイミングを測って予備吐出することができる。
さらに、上記実施形態では、記録ヘッドを記録媒体に対して相対移動させながら記録するシリアル記録方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明した。本発明は、記録媒体の全幅又は一部をカバーする長さのフルラインタイプの記録ヘッドを用いて副走査のみで記録するライン記録方式のインクジェット記録装置に対しても適用することができ、同様の効果を達成することもできる。
さらに本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクジェットカートリッジを用いる構成や、記録ヘッドとインクタンクが別体であって記録ヘッドにインクタンクを着脱可能にした構成にも適用できる。また、記録ヘッドとインクタンクとの間をインク供給用チューブ等で接続した構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得ることができる。さらには、本発明は、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録ヘッドを使用するものにも適用することができる。
(第2実施形態)
図15は、主に本発明の第2の実施形態に係る予備吐出口内部のインク受けユニットの構造を示す正面図である。図16インク受けユニット130に向かって予備吐出を実施した場合の状態を説明する断面図であり、図17はその側面図である。
本実施形態のインク受けユニット130におけるインク受け面部材131のそれぞれは、その断面形状が頂点を平面にした山形であり、この山形の底部で一体の部材を形成している。すなわち、各インク受け面部材131の両脇はV字状の溝132aを形成し、それぞれの溝132aは傾斜面132に向かって傾斜している(図17)。すなわち隣り合う山形同士がV字状の溝132aを形成する。
このような構造のインク受け面部材131によっても、第1実施形態による効果と同じ効果を得ることができる。すなわち、予備吐出の際にインク吐出220に伴って発生する自己気流は、山形のインク受け面部材131の両脇をすり抜け、インク受け面部材131の底部の溝132aに至り、さらに、溝132aを通って傾斜面132に至る。すなわち、予備吐出の際には、記録ヘッドの吐出口面から予備吐出口122内に向かい廃インク吸収体133に抜ける乱れのない気流が形成される。この気流によって、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴は、移動し、また、その移動方向が定められる。その結果、予備吐出で発生したサテライトなどの微小インク滴のほとんどは浮遊せずに予備吐出口122内のインク受け面部材131または傾斜面132に至ることができる。
本実施形態においても、インク受けユニット130はモールド成型によって形成され、少なくともインクが付着する表面には撥インク処理が施されている。また、インク受け面部材131の山形構造の稜線部分は、吐出口列12〜17の列の方向に沿って構成される。稜線部分の幅は、移動中の予備吐出も受けることを考慮すると0.5〜2mm程度である。また、溝132aは、その傾斜によってこの溝に流れ込んだ予備吐出インクを傾斜面132に流し、最終的には廃インク吸収体133に導かれる。
従来のインクジェット記録装置における予備吐出口の周辺の構成及び状態を示す概略説明図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施形態を示す記録ヘッドを取り外して示す模式的分解斜視図である。 図1中の記録ヘッドを下方から見て示す模式的斜視図である。 図3中の吐出回復機構(吐出回復ユニット)の概略構成を示す模式的斜視図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置の制御回路構成を示すブロック図である。 記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復する吐出回復機構の回復動作手順を示すフローチャートである。 本発明を適用したインクジェット記録装置の予備吐出口の周辺を拡大して示す模式的斜視図である。 図1中のインク受け開口に設けられる第1の実施形態のインク受けユニットの模式的正面図である。 第1の実施形態における予備吐出動作を説明する模式的正面図である。 第1の実施形態における予備吐出動作を説明する模式的側面図である。 第1の実施形態の吐出インク受けユニット周辺の、予備吐出時の自己気流の様子を説明する模式的正面図である。 従来の吐出インク受けユニット周辺の、予備吐出時の自己気流の様子を説明する模式的正面図である。 予備吐出動作中に発生するミストの量と、吐出口面と予備吐受け面間の離間距離との関係を表すグラフである。 第1の実施形態をファンと組み合わせて用いた吐出インク受けユニット周辺の、予備吐出時の自己気流の様子を説明する模式的正面図である。 図1中のインク受け開口に設けられる第2の実施形態のインク受けユニットの模式的正面図である。 第2の実施形態における予備吐出動作を説明する模式的正面図である。 第2の実施形態における予備吐出動作を説明する模式的側面図である。
符号の説明
10 記録ヘッド
12〜17 吐出口列
18 吐出口面
20 キャリッジ
120 プラテン
122 予備吐出口
130 インク受けユニット
131 インク受け面(インク受け面部材)
132 傾斜面
132a 溝
133 廃インク収容部
134 ファン
300 吐出回復機構(吐出回復ユニット)
311 キャップ
321 吸引ポンプ
331、332 ワイパー

Claims (8)

  1. インクを吐出する複数の吐出口を配列した吐出口列が設けられた記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドから吐出されたインクを受ける部材であって、少なくとも1つの吐出口列に対応する長手部とその両側にすき間を有する形状を含んだインク受け面部材、
    を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク受け面部材は、記録ヘッドに設けられた吐出口列の数に対応した数設けられることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 複数の前記インク受け面部材の配列の間隔は、同じ数の吐出口列の配列の間隔と同じことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インク受け面部材の鉛直下方に設けられる傾斜面部材をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 複数の前記インク受け面部材はそれぞれの断面形状が山形をなすとともに、当該複数の山形の隣り合うそれぞれの山形同士はV字状の溝を形成し、該V字状の溝は傾斜していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インク受け面部材の少なくともインクが接触する部分に撥インク処理が施されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記インク受け面部材と記録ヘッドの吐出口列が配設された面との距離は0.5〜3.5mmの範囲内にあることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. インクを吐出する複数の吐出口を配列した吐出口列が設けられた記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置における予備吐出方法であって、
    前記記録ヘッドから吐出されたインクを受ける部材であって、少なくとも1つの吐出口列に対応する長手部とその両側にすき間を有する形状を含んだインク受け面部材を用意する工程と、
    前記記録ヘッドの吐出口列を前記インク受け面部材に位置合せする工程と、
    該位置合わせをした状態で当該インク受け面部材に対してインクを吐出する工程と、
    を有したことを特徴とする予備吐出方法。
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