JP6468431B2 - 液体吐出装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1及び2には、インクを吐出部から吐出することに伴って発生するインクのミストを回収する回収部を備えた液体吐出装置が開示されている。なお、特許文献1及び2の液体吐出装置は、吐出部を有するキャリッジを往復移動方向に往復移動させて記録する構成である。
最初に、本発明の一実施例に係る記録装置1の概要について説明する。
図1は本実施例の記録装置1の概略斜視図である。また、図2は本実施例の記録装置1の概略平面図である。また、図3は本実施例の記録装置1の概略正面図である。また、図4は本実施例の記録装置1の概略側面図である。また、図5は本実施例の記録装置1の概略背面図である。そして、図6は本実施例の記録装置1の要部である記録領域周辺を表す概略斜視図である。なお、また、図1から図6は、本実施例の記録装置1から構成部材の一部を取り外した状態を表しており、例えば、キャリッジ6から記録ヘッド7(図12参照)を有するサブキャリッジ5(図13参照)を取り外した状態を表している。
ただし、搬送ベルトとしての無端ベルトは粘着性ベルトに限定されない。例えば、静電吸着式の無端ベルトを用いてもよい。
なお、本実施例の記録装置1は、このような構成の搬送機構3を備えているが、このような構成の搬送機構に限定されず、被記録媒体を移動式の支持トレイなどに支持させて搬送する構成や、被記録媒体をローラー対などにより搬送させる構成などとしてもよい。さらには、被記録媒体を支持部に固定させ、固定された被記録媒体に対して記録ヘッド7を移動させて記録する、所謂フラッドベッドタイプの記録装置としてもよい。
本実施例の記録装置1は、記録の際、記録ヘッド7を備えるキャリッジ6を往復走査させて記録するが、記録走査中(キャリッジ6の移動中)は、搬送機構3は被記録媒体の搬送を停止させる。別の表現をすると、記録の際、キャリッジ6の往復走査と被記録媒体の搬送は交互に行われる。すなわち、記録の際、キャリッジ6の往復走査に対応して、搬送機構3は被記録媒体を間欠搬送(粘着性ベルト2を間欠移動)させている。
また、本実施例の記録装置1の搬送方向Aにおける下流側には、図3で表されるように、送風部12による送風力を発生させる送風ファン14が複数(3つ)設けられている。送風ファン14が発生させる送風力により、送風部12は回収部13の外部(搬送方向Aにおける下流側の位置)から回収口16に向けて送風することが可能になっている。そして、本実施例の記録装置1の搬送方向Aにおける上流側には、図5で表されるように、回収口16から回収部13の内部に向けて、さらに、回収部13の内部から記録装置1の外部に向けて、気流W4(図15参照)を発生させる吸引部としての吸引ファン15が複数(3つ)設けられている。
図7は、本実施例の記録装置1のブロック図である。
制御部23には、記録装置1の全体の制御を司るCPU24が設けられている。CPU24は、システムバス25を介して、CPU24が実行する各種制御プログラム等を格納したROM26と、データを一時的に格納可能なRAM27と接続されている。
また、CPU24は、システムバス25を介して、キャリッジモーター30、搬送モーター31、繰出モーター32、巻取モーター33、送風ファンモーター17、吸引ファンモーター18、キャリッジファンモーター19及びサブキャリッジファンモーター22を駆動させるためのモーター駆動部29と接続されている。
ここで、キャリッジモーター30は、記録ヘッド7を備えたキャリッジ6を移動させるためのモーターである。また、搬送モーター31は、駆動ローラー8を駆動するためのモーターである。また、繰出モーター32は、不図示の繰出部にセットされた被記録媒体を搬送機構3に送り出すための繰出部の駆動モーターである。また、巻取モーター33は、記録がなされた被記録媒体を巻き取るために不図示の巻取機構を駆動させるための駆動モーターである。また、送風ファンモーター17は、送風ファン14を駆動するためのモーターである。また、吸引ファンモーター18は、吸引ファン15を駆動するためのモーターである。また、キャリッジファンモーター19は、後述するキャリッジファン20(図8参照)を駆動するためのモーターである。そして、サブキャリッジファンモーター22は、後述するサブキャリッジファン21(図13参照)を駆動するためのモーターである。
さらに、CPU24は、システムバス25を介して、入出力部34と接続されており、入出力部34は、記録データ等のデータ及び信号の送受信を行うためのPC35と接続されている。
図8から図14は、本実施例のキャリッジ6の概略図を表している。このうち、図8は本実施例のキャリッジ6の概略斜視図、図9、図11及び図13は本実施例のキャリッジ6の概略正面図、図10及び図14は本実施例のキャリッジ6の概略側面図、図12は本実施例のキャリッジ6の概略平面図、を表している。また、図8から図11はキャリッジ6から構成部材の一部、例えば、記録ヘッド7を有するサブキャリッジ5を取り外した状態を表している。また、図11はキャリッジ6の移動に伴って生じる気流を説明するため要部であるミストの捕捉部38a及び38bからキャリッジファン20を取り外した状態を表している。そして、図12から図14はキャリッジ6に記録ヘッド7を有するサブキャリッジ5を複数取り付けた状態を表しているが、図12は各サブキャリッジ5に設けられた複数の記録ヘッド7の配置がわかるように透視図となっている。なお、図10における図10(A)は、キャリッジ6を正面から見て右側の概略側面図であり、図10(B)は、キャリッジ6を正面から見て左側の概略側面図である。
サブキャリッジファン21は、サブキャリッジ5の内部に気流を送る(送風する)ことで、サブキャリッジ5の内部の温度上昇を抑制するものなので、インクのミストがサブキャリッジファン21の周辺にあると該ミストをサブキャリッジ5の内部に送ってしまい、基板などにミストを付着させる虞がある。
このため、本実施例の記録装置1には、基板などへのミストの付着を抑制するために、ミストの捕捉部38a及び38bのほか、送風部12と回収部13とが設けられている。
また、図8、図9、図11、図12及び図13で表されるように、記録ヘッド7から吐出されたインクのミストが上側に舞い上がり、該ミストがサブキャリッジ5に付着することを抑制するための枠状部37が設けられている。枠状部37は、記録ヘッド7に近くミストが多い領域に対して、ミストが舞い上がってくるのを抑制してサブキャリッジ5の上側の領域をミストの少ない領域に保つセパレーターの役割をしている。
ここで、例えば、図11で表されるように、キャリッジ6の往復移動方向Bのうちの方向B1への移動中は、該往復移動方向Bのうちの方向B1における後方側に気流W1が発生する。また、図11で表されるように、キャリッジ6の方向B1への移動中に、該移動に伴って、枠状部37の方向B1における後方側における捕捉部38aでは、対流W2が発生する。すなわち、キャリッジ6を移動させることで、捕捉部38a及び38bでミストを捕捉することができる構成になっている。
このため、キャリッジ6に設けられた捕捉部38a及び38bによりキャリッジ6の往復移動に伴って記録ヘッド7からインクを吐出することに伴って発生する該インクのミストを発生後すぐに捕捉することができる構成になっている。また、捕捉部38a及び38bは、気流W3を発生させて該捕捉部38a及び38bからミストを回収部13に向けて移動させるキャリッジファン20を有するので、捕捉部38a及び38b自体がミストで汚れて不具合が生じることも抑制できる構成になっている。
なお、本実施例のキャリッジ6は、往復移動方向Bの両端部に捕捉部を備える構成であるが、往復移動方向Bにおける記録ヘッド7の少なくとも片側に捕捉部を備える構成であればよい。また、本実施例の記録装置1では、制御部23の制御により、キャリッジ6の往復移動方向Bのうちの何れの方向の移動時においても捕捉部38a及び38bの両方のキャリッジファン20を駆動することが可能であるが、このようなキャリッジファン20の駆動方法に限定されない。ただし、キャリッジ6の往復移動方向Bのうちの後方側となるキャリッジファン20を駆動させる駆動方法を実行することが好ましい。
なお、本実施例の捕捉口43は搬送方向Aに沿った長方形の開口であり、出口40とはその開口方向が異なっているだけの連続開口として構成されているが、このような構成に限定されず、例えば、捕捉口43は搬送方向Aに沿って複数の孔が設けられる構成などとしてもよいし、捕捉口43と出口40との境界領域に蓋部材を設けて開口を分離してもよい。
ここで、図15は、本実施例の回収部13とキャリッジ6及び送風部12との位置関係を説明するための、本実施例の記録装置1の要部の概略側面断面図である。また、図16は、回収部13の内部の回収室41を表す概略斜視図である。そして、図17及び18は、本実施例の記録装置1の要部を説明するために用いられる比較例の記録装置1の概略側面断面図であり、図15に対応する図である。
別の表現をすると、本実施例の記録装置1は、キャリッジファン20によるミストの移動方向の下流側に、ミストの回収部13を備えており、捕捉部38a及び38bで捕捉したミストを回収できるとともに、捕捉部38a及び38bで捕捉したミストで記録装置1の内部や被記録媒体などが汚れることを抑制できる構成になっている。
そして、図15で表されるように、キャリッジファン20によって回収口16に向かう気流3の風速は、吸引ファン15によって回収口16から回収部13の内部に向かう気流W4の風速よりも遅くなるように調整されている。
すなわち、本実施例の記録装置1は、回収口16の位置を基準にして、回収部13の外部から回収口16に向かう気流W3の風速よりも回収口16から回収部13の内部に向かう気流W4の風速のほうを速くしている。ここで、例えば、図18で表されるように、気流W3の風速が気流W4の風速よりも速くなるように調整されていると、ミストを含んだ気流W3が回収部13に入りきらない気流W6を生じさせる場合がある。このため、本実施例の記録装置1は、気流W3の風速が気流W4の風速よりも遅くなるように調整することで、ミストを含んだ気流W3が回収部13に入りきらないということを抑制している。
なお、送風部12は、制御部23の制御により、キャリッジ6(記録ヘッド7)の往復移動方向Bへの移動中(記録中)は、送風を停止する。このため、送風部12が発生する気流により記録ヘッド7から吐出されるインクの吐出位置にずれが生じることを抑制することが可能な構成になっている。
さらに、本実施例の記録装置1は、送風部12が発生する気流の風速よりも回収口16から回収部13の内部に向かう気流W4の風速のほうを速くしている。このため、本実施例の記録装置1は、ミストを含んだ送風部12が発生する気流が回収部13に入りきらないということを抑制している。
以上、本発明について具体的な実施例に基づいて詳述した。ここで、本発明について、もう一度まとめて説明する。
5 サブキャリッジ、6 キャリッジ、7 記録ヘッド(吐出部)、8 駆動ローラー、
9 従動ローラー、10a、10b レール、11a、11b パイプ、
12 送風部、13 回収部、14 送風ファン、15 吸引ファン、16 回収口、
17 送風ファンモーター、18 吸引ファンモーター、
19 キャリッジファンモーター、20 キャリッジファン(ファン)、
21 サブキャリッジファン、22 サブキャリッジファンモーター、
23 制御部、24 CPU、25 システムバス、26 ROM、27 RAM、
28 ヘッド駆動部、29 モーター駆動部、30 キャリッジモーター、
31搬送モーター、32 繰出モーター、33 巻取モーター、34 入出力部、
35 PC、36 サブキャリッジ5の取付部、37 枠状部、
38a、38b 捕捉部、39 開口部、40 開口部、41 回収室、
42 ダクト、43 捕捉口、46 基体部、
W1、W2、W3、W4、W5、W6 気流
Claims (8)
- 媒体に液体を吐出する吐出部を有し、往復移動方向に移動可能なキャリッジを備え、
前記キャリッジは、前記往復移動方向における前記吐出部の少なくとも片側に、前記吐出部から前記液体を吐出することに伴い発生するミストを捕捉する捕捉部を有し、
前記捕捉部は、気流を発生させて該捕捉部から前記ミストを移動させるファンを有し、
前記ファンによる前記ミストの移動方向の下流側に、前記ミストの回収部を備え、
前記回収部は、前記ミストの回収口と、該回収口から該回収部の内部に向けて気流を発生させる吸引部と、を有し、
前記ファンによって前記回収口に向かう気流の風速は、前記吸引部によって前記回収口から前記回収部の内部に向かう気流の風速よりも遅いことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置において、
前記捕捉部は、前記ファンによる前記ミストの移動方向の下流側がテーパー形状になっていることを特徴とする液体吐出装置。 - 媒体に液体を吐出する吐出部を有し、往復移動方向に移動可能なキャリッジを備え、
前記キャリッジは、前記往復移動方向における前記吐出部の少なくとも片側に、前記吐出部から前記液体を吐出することに伴い発生するミストを捕捉する捕捉部を有し、
前記捕捉部は、気流を発生させて該捕捉部から前記ミストを移動させるファンを有し、
前記ファンは、前記キャリッジの前記往復移動方向への移動中の風速よりも、前記キャリッジの停止中の風速のほうが、速くなるように駆動可能であることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項3に記載の液体吐出装置において、
前記ファンによる前記ミストの移動方向の下流側に、前記ミストの回収部を備えることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項4に記載の液体吐出装置において、
前記回収部は、前記ミストの回収口と、該回収口から該回収部の内部に向けて気流を発生させる吸引部と、を有し、
前記ファンによって前記回収口に向かう気流の風速は、前記吸引部によって前記回収口から前記回収部の内部に向かう気流の風速よりも遅いことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、
前記捕捉部は、前記往復移動方向と交差する交差方向に延設され、前記媒体に面する側に捕捉口が設けられることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項6に記載の液体吐出装置において、
前記ファンは、前記交差方向の一端側に設けられ、該一端側から他端側に向けて送風可能であることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置において、
前記ファンは、前記媒体から離れる方向に向けて送風可能であることを特徴とする液体吐出装置。
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