JP6491046B2 - 防草シート及びそれを用いた防草工法 - Google Patents

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Description

本発明は、道路、鉄道、公園、河川などの周辺地面、太陽光発電所敷地、農地、電力施設敷地などにおいて雑草の生育を防止するための防草シート及びそれを用いた防草工法に関する。
道路、鉄道、公園、河川などの周辺地面、太陽光発電所敷地、農地、電力施設敷地などは、雑草が生長すると、機能に障害を生じる恐れがあるため、多大な費用と労力をかけて除草する必要がある。近年、雑草の成長を抑える手段として、人手による草刈りや除草剤の使用にかわって、コンクリートやモルタルの二次製品、合成樹脂シートが使用されている。コンクリートやモルタルの二次製品は、重量物なので設置するためには重機を使用するひつようがあり大掛かりな作業となってしまう。また、合成樹脂シートは、薄いため人手で簡単に設置できるが、風で飛んだり、破けたりすることで耐久性に課題があるものが多い。
固化材を使う防草工法も提案されている。たとえば、抑草成分として酸化マグネシウム系固化材を含む材料を土壌表面に散布または土壌に混合して、水分を添加して固化させる方法が提案されている(特許文献1)。この工法は、土壌の強度が向上することで雑草の発芽を抑制するが、土壌に混合する場合は、既に土に含まれている種子が発芽する可能性がある。また、現地で水と材料を練り混ぜる作業が必要であり、特に大面積を実施する場合はミキサーや転圧機などの機械施工となる。スコップなどを使った人手による練り混ぜ方もできるが均一な混合できにくいので処理した土壌強度にばらつき生じ十分な防草効果を発揮できない課題がある。
固化材や粒子状物質とシートを組み合わせた積層体を使用する方法も提案されている。たとえば、珪砂、セメント等の無機質粒子と架橋性アクリル樹脂エマルジョンを混合し、得られた混合物を透水性シートの片面に塗布した防草シート(特許文献2)、長繊維を圧接接着して形成した不織布を基材とする防草シートにおいて、その表面に、無機系粒子及び/又は有機系粒子を分散相、バインダーを連続相とするマトリックス材料からなる塗膜層を形成させた防草シート(特許文献3)、地表に敷設した防草シートの上に、樹皮粉砕チップ、補足材、水、並びにアスファルト系固化剤及びセメント系固化剤を混ぜ合わせた舗装剤を敷設し転圧することで防草する方法(特許文献4)、が挙げられる。
さらに、消石灰を不機布に担持させたシートで防草する方法や(特許文献5)、土嚢に加圧流動床石炭灰を含む固化材を詰めてそれを敷き詰めて防草する方法(特許文献6)も提案されている。
これら特許文献でセメントや消石灰などアルカリ性が高い物質を使うものは、酸性土壌を中和するという点では効果が期待できるが、酸性土壌ではない場所に施工すると土壌がアルカリ性側になりすぎ環境汚染を招く可能性が高くなる。
特開2007−330114号公報 特開平2−74710号公報 特開2003−143975号公報 特開2007−191933号公報 特開2010−252630号公報 特開2008−61555号公報
本発明は、簡便に防草したい箇所に設置でき、シート表面から水を散布することで、数分でシート自体を固化でき、雑草の成長を阻止できる十分な強度発現性を示し、土壌のpHに与える影響も少ない、防草シート及びそれを用いた防草工法を提供する。
すなわち、本発明は、(1)シート状の不織布内にCaO/Al(モル比)が1.3〜3のカルシウムアルミネート、セッコウ、およびγ−2CaO・SiO含有物質を含有する粉末状水硬性材料を分散させた有機繊維でできた不織布シートを、除草後の地面に敷き、水又は水性ポリマーエマルジョン液を該シート上から散布し固化させることで雑草の生育を防止する防草シート、(2)粉末状水硬性材料が、細骨材を含有してなる(1)の防草シート、(3)粉末状水硬性材料を分散させた不織布シートに透水係数1.0×10−3cm/sec以上の透水性を有するシートを積層させてなる(1)又は(2)の防草シート、(4)透水性を有するシートの材質が、生分解性を有してなる(3)の防草シート、(5)(1)〜(4)のいずれかの防草シートを用いてなる防草工法、である。
本発明は、簡便に防草したい箇所に設置でき、シート表面から水を散布することで、数分でシート自体を固化でき、雑草の成長を阻止できる十分な強度発現性を示し、土壌のpHに与える影響も少ない。また、不織布の繊維が固化後のひび割れ抵抗性を高めるので長期間に渡って優れた防草効果を発揮する。
本発明のシート状の不織布とは、1本ごとに独立に分散された繊維が接着剤や熱による接着、あるいは機械的な絡合によって形成された3次元の繊維集合体であり、内部に空隙を多く含む構造的特徴を有するものである。形態としては、空隙に粉末状水硬性材料を取り込むことを考慮して綿状のシートが好ましい。
本発明の不織布の材質は、有機繊維でできたものであればよい。例えば、アラミド系繊維、セルロース系繊維、ナイロン系繊維、ビニロン系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、レーヨン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ乳酸系繊維や、木綿や麻などの植物系繊維、羊毛や絹などの動物系繊維などが挙げられる。 これらの中で、ポリエステル系繊維や生分解性のあるセルロース系繊維や植物系繊維が好ましい。
本発明の不織布シートの目付け量は、10〜1000g/mが好ましく、30〜500g/mがより好ましい。10g/m未満であると、粉末状水硬性材料を分散させても不織布内で固定化されにくく、1000g/mを越えると粉末状水硬性材料が十分に不織布内で分散しない可能性がある。
本発明の不織布の厚みは、1〜20mmが好ましく、3〜10mmがより好ましい。1mm未満であると雑草の発芽を抑制することが難しい可能性があり、20mmを越えると粉末状水硬性材料を分散したシート自体の重量が大きくなり作業性が低下する可能性がある。
本発明で使用するγ−2CaO・SiO含有物質は、2CaO・SiOで表される化合物の中で、低温相として知られるものであり、高温相であるα−2CaO・SiOやβ−2CaO・SiOとは異なるものである。これらの化合物はいずれも2CaO・SiOで同じ化学組成を有するが、結晶構造は異なっている。
セメントクリンカ中に存在する2CaO・SiOはβ−2CaO・SiOである。β−2CaO・SiOは水硬性を有するが、本発明におけるγ−2CaO・SiOは水硬性を持たないが、大気中の二酸化炭素を吸収して硬化する特性があることを見出した。
γ−2CaO・SiO含有物質の粒度は、特に制限されないが、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、4000〜8000cm/gがより好ましい。ブレーン比表面積値が3000cm/g未満では、大気中の二酸化炭素を吸収して強度が充分に得られない場合がある。8000cm/gを超えても更なる効果の増進が期待できない。
γ−2CaO・SiO含有物質を工業的に製造する方法は、特に限定されないが、一般的には(1)生石灰、消石灰、及び/又は炭酸カルシウムなどのカルシウム源、(2)酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、及び/又はボーキサイトなどのアルミニウム源を熱処理する方法などが挙げられる。
熱処理温度は、特に限定されるものではなく、使用する原料によっても異なるが、通常、850〜1600℃程度の範囲で行えばよく、1000〜1500℃程度が熱処理効率の面から好ましい。
また、溶銑予備処理スラグ、転炉スラグ、又は還元期スラグなどの製鋼スラグやステンレススラグなどの、γ−2CaO・SiOを含有するスラグ類を用いてもよい。
本発明のγ−2CaO・SiO含有物質を工業的に製造する際に、不純物の存在は特に限定されるものではなく、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲では特に問題にならない。不純物の具体例としては、例えば、Al、MgO、TiO、MnO、NaO、S、P、及びFeなどが挙げられる。
また、共存する化合物としては、トライカルシウムシリケート3CaO・SiO、ランキナイト3CaO・2SiO、及びワラストナイトCaO・SiOなどのγ−2CaO・SiO以外のカルシウムシリケート、メルヴィナイト3CaO・MgO・2SiO、アケルマナイト2CaO・MgO・2SiO、及びモンチセライトCaO・MgO・SiOなどのカルシウムマグネシウムシリケート、ゲーレナイト2CaO・Al・SiOやアノーサイトCaO・Al・2SiOなどのカルシウムアルミノシリケート、アケルマナイト2CaO・MgO・2SiOとゲーレナイト2CaO・Al・SiOの混晶であるメリライト、MgO・SiOや2MgO・SiOなどのマグネシウムシリケート、遊離石灰、遊離マグネシア、カルシウムフェライト2CaO・Fe、カルシウムアルミノフェライト4CaO・Al・Fe、リューサイト(KO、NaO)・Al・SiO、スピネルMgO・Al、並びにマグネタイトFeを含む場合がある。
本発明に使用するカルシウムアルミネートは、カルシア原料とアルミナ原料などを混合して、キルンで焼成し、あるいは、電気炉で溶融し冷却して得られるCaOとAlとを主成分とする水和活性を有する物質の総称である。カルシウムアルミネートは、固化後の初期強度発現性の面から、溶融後に急冷した非晶質カルシウムアルミネートが好ましく、CaOとAlとのモル比は、1.3〜3.0が好ましく、1.5〜2.5がより好ましい。
さらに、本発明では、カルシウムアルミネートのCaOやAlの一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した化合物、あるいは、CaOとAlとを主成分とするものに、これらが少量固溶した化合物も使用できる。
カルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の面で70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。70%以下であると初期強度発現性が低下する場合がある。カルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の点で70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。ガラス化率は加熱前のサンプルについて、粉末X線回折法により結晶鉱物のメインピーク面積Sを予め測定し、その後1000℃で2時間加熱後、1〜10℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回折法による加熱後の結晶鉱物のメインピーク面積Sを求め、さらに、これらのS及びSの値を用い、次の式を用いてガラス化率χを算出する。ガラス化率χ(%)=100×(1−S/S
カルシウムアルミネートの粒度は、初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積値3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上がより好ましい。3000cm/g未満であると初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明の石膏としては、半水石膏と無水石膏が使用でき、強度発現性の面では無水石膏が好ましく、弗酸副生無水石膏や天然無水石膏が使用できる。石膏を水に浸漬させたときのpHは、pH8以下の弱アルカリから酸性のものが好ましい。pHが高い場合、石膏成分の溶解度が高くなり、初期の強度発現性を阻害する場合がある。ここでいうpHとは、石膏/イオン交換水=1g/100gの20℃における希釈スラリーのpHをイオン交換電極等を用いて測定したものである。
石膏の粒度は、ブレーン比表面積値で3000cm/g以上が好ましく、5000cm/g以上が初期強度発現性と、適正な作業時間が得られる観点から好ましい。
石膏の使用量は、カルシウムアルミネート100質量部に対して、50〜150質量部が好ましい。50質量部未満では、長期強度発現性が損なわれ、作業時間が取れなくなる場合があり、150質量部を超えると初期強度が得られない場合がある。
本発明で使用するγ−2CaO・SiOとカルシウムアルミネートと石膏の割合は、カルシウムアルミネートと石膏から成る促進材10〜90質量部にγ−2CaO・SiO90〜10質量部が好ましく、30〜70質量部がより好ましい。
γ−2CaO・SiO含有物質が少ないと溶出pHが低くなる傾向で、カルシウムアルミネートと石膏が多すぎると逆に溶出pHが高くなる傾向にある。そのため、等量であると最も溶出pHが低い場合がある。カルシウムアルミネートと石膏が多いと、大気中の二酸化炭素を吸収して長期強度が大きく低下して、数年で粉泥化する場合がある。γ−2CaO・SiO含有物質が多いと溶出pHが高くなり、初期強度発現性が低くなる場合があるが、γ−2CaO・SiO含有物質が大気中の二酸化炭素を吸収してpHが下がり、長期強度発現性が高くなるため強度低下が少なくなる。一般的には、2〜3N/mm以上の圧縮強度の被覆体であれば雑草が生えにくいと考えられる。
本発明の細骨材とは、ひび割れ抵抗性を向上する目的で使用し、特に限定するものではなく一般に市販されているものが使用できる。例えば、珪砂、スラグ系骨材、焼成工程を得て中空や多孔質状となった軽量骨材、石灰砂などが挙げられ、乾燥したものが好ましい。
細骨材の使用量は、カルシウムアルミネート、セッコウ、γ−2CaO・Si0含有物質の合計100質量部に対して100〜1000質量部が好ましく、200〜800質量部がより好ましい。100質量部未満では、乾燥によるひび割れを抑制する効果が小さい可能性があり、1000質量部を越えると強度発現性を阻害する可能性がある。
本発明の粉末状水硬性材料を分散させた有機繊維でできた不織布シートには、性能に影響のない範囲で、抑草材、除草剤、凝集剤、顔料、糊剤、炭酸カルシウム、高炉スラグ、ポゾラン活性物質から選ばれる1種以上を粉末状水硬性材料に混和して使用することができる。
本発明の不織布シートの製造方法は、粉末状水硬性材料が不織布内に分散したシートを製造できれば特に限定するものではない。例えば、ニードルパンチ方式で製造したシートを振動機の上に載せ、振動させながら粉末状水硬性材料を表面に均一になるように加え、振動によって不織布内の空隙に粉末を分散させて製造する方法などが挙げられる。
本発明の不織布の製品形態は、特に限定するものではないが、粉末が飛散しないように片面にプラスチックや紙でできた飛散防止シート(はく離シート)貼り付けておく。この飛散防止シートは、透水係数1.0×10−3cm/sec以上の透水性を有するシートが好ましく、ロール状にしておくことが好ましい。
また、使用するまでの品質の劣化を防止するためにロール状にしたシートをプラスチック製の袋に梱包し保管することが好ましい。
本発明のシートの設置方法は、飛散防止シートを付けたままであればそのシートを地面側にして、除草後の地面に敷きつめ、水又は水性ポリマーエマルジョン液を該シート上から散布し固化させるものである。
水や水性ポリマーエマルジョンの散布方法は特に限定するものではないが、ジョウロ、農薬などを散布する噴霧器などが使用できる。該シートの固定は、特に限定するものではないが、たとえば、該シートを介してピンを土壌に打ち込で固定すればよい。
水性ポリマーエマルジョンは固化体内でフィルム化し、固結力の向上やアルカリ分の流出を抑制できる。水性ポリマーエマルジョンの種類としては、一般に市販されているものが使用でき、エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、アクリル酸エステル系エマルジョン、スチレン−ブタジエン系エマルジョン、クロロプレン系エマルジョンなどが挙げられる。また、ナノサイズのセルロースやリグニンを含有するセルロースを分散した液も使用できる。水性ポリマーエマルジョンの固形分は5〜30%が好ましい、5%未満であると、固結力の向上が認められない可能性があり、30%を越えると、含浸性が低下する可能性がある。
水や水性ポリマーエマルジョンの使用量は、粉末水硬性材料を分散したシート1mあたり、1.2〜4.0kgが好ましい。1.2kg未満では、均一に含浸することが難しい可能性があり、4.0kgを越えると強度発現性を阻害する可能性がある。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
「実施例1」
目付け量150g/m、厚さ5mmの綿でできた不織布シート(横20cm×縦20cm)をニードルパンチ方式で作製した。作製したシートをテーブル状振動機にセットし、表1に示す粉末状水硬性材料3kgをシート上に均一になるように加え、1分間振動させて不織布内に分散させた。表面に残存する余分な材料は除き、実験用の粉末水硬性材料を含有する不織布シートとした。そのシートを除草した地面に敷き、表面から水又は水性ポリマーエマルジョンを2.0kg/mをジョウロを用いて散水し、シートの固化時間と1ヶ月後の防草効果を確認した。試験は1条件あたり3ケースとし、試験圃場を3等分(南側 中側 北側)した箇所で、1条件で各1ケース実施した。表中の雑草の本数は平均値である。結果を表1に示す。
なお、比較のために市販されているセメントとマグネシアセメントも同様に評価した。
(使用材料)
不織布の材質:綿
セッコウ:天然無水セッコウ、ブレーン比表面積値5,000cm/g
カルシウムアルミネートa:CaO/Al(モル比)=1.2の非晶質カルシウムアルミネート:ブレーン比表面積5,900cm/g
カルシウムアルミネートb:CaO/Al(モル比)=1.5の非晶質カルシウムアルミネート:ブレーン比表面積5,800cm/g
カルシウムアルミネートc:CaO/Al(モル比)=2.5の非晶質カルシウムアルミネート:ブレーン比表面積5,900cm/g
カルシウムアルミネートd:CaO/Al(モル比)=3.0の非晶質カルシウムアルミネート:ブレーン比表面積6,000cm/g
γ−2CaO・SiO:炭酸カルシウム2モル及び二酸化ケイ素1モルを混合粉砕した後、電気炉で1,450℃にて3時間焼成し、炉外に取り出して自然放冷により冷却して合成した。この時ダスティングし、ブレーン比表面積値1,800cm/gまで粉化した。これをさらに4,000cm/gまで粉砕した。
細骨材:石灰砂、最大粒子径2.5mm
粉末状水硬性材料A:配合比がカルシウムアルミネートa:セッコウ:γ−2CaO・SiO含有物質=100:100:40(質量比)の混合物
粉末状水硬性材料B:配合比がカルシウムアルミネートb:セッコウ:γ−2CaO・SiO含有物質=100:100:40(質量比)の混合物
粉末状水硬性材料C:配合比がカルシウムアルミネートc:セッコウ:γ−2CaO・SiO含有物質=100:100:40(質量比)の混合物
粉末状水硬性材料D:配合比がカルシウムアルミネートd:セッコウ:γ−2CaO・SiO含有物質=100:100:40(質量比)の混合物
粉末状水硬性材料E:配合比がカルシウムアルミネートb:セッコウ:γ−2CaO・SiO含有物質=100:100:40:960(質量比)の混合物
セメントα:普通ポルトランドセメント、市販品
セメントβ:アルミナセメント1号、CaO/Al(モル比)=1.07、市販品
マグネシア:マグネシアセメント、市販品
水:水道水
水性ポリマーエマルジョン:電気化学工業社製 エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、商品名「RIS211E」、試験では3倍希釈液(配合比がRIS211E:水=100:200)を用いた。
(試験方法)
固化時間:水を散水してから5分後に指触したとき、指の跡が付かない場合は○、指の跡が付く場合を×とした。
防草効果:試験で用いた場所は、新潟県糸魚川市電気化学工業敷地内にある農業試験用の圃場(およその圃場サイズ:縦15m×横40m)とし、試験期間は2014年9月1日〜9月30日。その間の気象情報は、平均気温:21.9℃、降水量:152mm、日照時間:193.1時間であった。1ヵ月後、シート上から成長する雑草の本数を数えた。
ひび割れ長さ:試験1ヶ月後の外観を観察しひび割れ面積あたりの全ひび割れ長さが5cm以上存在す場合は×、5cm未満の場合は○とした。
pH:1ヶ月後にシートを捲り、表層から深さ1cm部分の土を200gサンプリングし、地盤工学会基準(JGS0211−200*)土懸濁液のpH試験方法に準拠して測定した。
Figure 0006491046
「実施例2」
実験No.1-3の水硬性材料を分散したシートの片面に表に示す透水性を有するシートを積層し、透水性シート側を地面にして敷き詰めて実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
(使用材料)
透水性シートア;市販品、素材:ポリエステル系不織布、透水係数1.1×10−3cm/sec、目付け量:100g/m、厚み:0.4mm
透水性シートイ;市販品、素材:ポリエステル系不織布、透水係数6.1×10−3cm/sec、目付け量:50g/m、厚み:0.2mm
透水性シートウ;市販品、素材:ポリ乳酸系不織布(生分解性)、透水係数1.0×10−1cm/sec、目付け量:290g/m、厚み:0.5mm
透水性シートエ;市販品、素材:ポリエステル系不織布、透水係数7.3×10−4cm/sec、目付け量:250g/m、厚み:0.5mm
Figure 0006491046
本発明の透水シートを用いることでひび割れ長さを低減できる。これは、透水シートと水硬性材料を分散した不織布シートの間に水が滞留せず地中に排出するためであり、透水係数が小さいと水が滞留し固化体強度が低下し脆弱化するためひび割れが入りやすくなると考えられる。
また、1年後、透水シートの残存状況を確認したところ、実験No.2-3は分解していることを確認した。そのため、区画整備などで敷地を改良するときなど廃棄物の発生を削減できる。
本発明は、簡便に防草したい箇所に設置でき、シート表面から水を散布することで、数分でシート自体を固化でき、雑草の成長を阻止できる十分な強度発現性を示し、土壌のpHに与える影響も少ない。また、不織布の繊維が固化後のひび割れ抵抗性を高めるので長期間に渡って優れた防草効果を発揮するので、道路、鉄道、公園、河川などの周辺地面、太陽光発電所敷地、農地、電力施設敷地などにおいて雑草の生育の防止に適用できる。

Claims (5)

  1. シート状の不織布内にCaO/Al(モル比)が1.3〜3のカルシウムアルミネート、セッコウ、およびγ−2CaO・SiO含有物質を含有する粉末状水硬性材料を分散させた有機繊維でできた不織布シートを、除草後の地面に敷き、水又は水性ポリマーエマルジョン液を該シート上から散布し固化させることで雑草の生育を防止する防草シート。
  2. 粉末状水硬性材料が、細骨材を含有してなる請求項1記載の防草シート。
  3. 粉末状水硬性材料を分散させた不織布シートに透水係数1.0×10−3cm/sec以上の透水性を有するシートを積層させてなる請求項1又は2記載の防草シート。
  4. 透水性を有するシートの材質が、生分解性を有してなる請求3記載の防草シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の防草シートを用いてなる防草工法。
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