JP6478614B2 - 発泡用スチレン系樹脂組成物、スチレン系樹脂発泡シート、その製造方法及び食品包装容器 - Google Patents

発泡用スチレン系樹脂組成物、スチレン系樹脂発泡シート、その製造方法及び食品包装容器 Download PDF

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本発明は、発泡用スチレン系樹脂組成物、スチレン系樹脂発泡シート、その製造方法及び食品包装容器に関する。
スチレン系樹脂の押出発泡シートは、緩衝性や熱遮断性などの特徴を活かして、食料品トレー、弁当箱、即席麺容器、納豆容器、カップ等に広く使用されている。これらの食品包装用途では、容器と食品が直接接するため、容器表面から内容物への臭気の移行を抑える目的で、スチレン系樹脂に含まれるスチレンダイマーやスチレントリマーの低減が求められている。しかしながら、スチレンダイマーやスチレントリマー等のオリゴマー成分を少なくした場合、成形性や強度の悪化を招く場合があり、特に深絞り形状や複雑形状の食品容器への2次成形が困難となる問題があった。
スチレンダイマーやスチレントリマー等のオリゴマー成分を少なくした場合の成形性や強度を向上させる方法として、特許文献1にはメタノール可溶分を特定の範囲とする方法が開示されており、特許文献2〜3には流動パラフィンを特定の範囲とする事で低温成形性を向上する方法が開示されている。
また、特許文献4には、多官能ビニル共重合体を用い、特定の重量平均分子量、分子量分布、分岐比とする事で、押出発泡シートの2次成形性を改良する方法開示されている。
一方、このような深絞り形状や複雑形状の容器は、成形性や強度向上の観点から、通常、目付量が200g/m以上の押出発泡シートが使用される事が多いが、2次成形時に加熱炉で押出発泡シートを加熱し、成形に適した温度まで軟化させた際に、押出発泡シートの自重によりシートが垂れ下がる、いわゆるドローダウンが発生し、成形後の容器に折れ皺が発生する問題があった。
そこで、ドローダウンの発生を抑制するために、特許文献5では発泡シートの加熱収縮率を特定の範囲とする方法が開示されている。
特開2002−79622号公報 特開平3−103450号公報 特開2002−80668号公報 特開2013−100432号公報 特開2003−251762号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
第一に、特許文献1〜4の技術では、いずれの場合も発泡シートの二次成形性、耐ドローダウン性については不十分であった。
第二に、特許文献5の技術では、耐ドローダウン性については改善されているものの、二次成形については不十分であった。また、加熱収縮率を特定の範囲内に調整するためには、発泡シートの成形温度やダイリップの形状等を細かく調整する必要があり、生産の自由度が極端に狭くなる問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、上記に記載したスチレン系樹脂発泡シートの臭気が少なく、強度と二次成形性、耐ドローダウン性のバランスに優れるという課題を達成することを目的とする。
本発明者らは、上記に記載したスチレン系樹脂発泡シートの臭気が少なく、強度と二次成形性、耐ドローダウン性のバランスに優れるという課題を達成するため、鋭意研究を進めたところ、スチレン系樹脂のメルトマスフローレイト、スチレンダイマーとトリマーの合計量、ピーク分子量(Mtop)、Z平均分子量(Mz)、分岐度、低分子量飽和炭化水素の含有量を特定の範囲とする事で、前記目的が達成されることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係る発泡用スチレン系樹脂組成物は、200℃、49N荷重で測定したメルトマスフローレイト(MFR)が1.5〜5.0g/10分であり、スチレンダイマーとトリマーの合計量が2500μg/g以下であり、ピーク分子量(Mtop)が18万〜30万であり、Z平均分子量(Mz)が55万以上であり、分子量100万〜150万における分岐比gMが0.85〜0.40であり、低分子量飽和炭化水素を0.1〜3.0質量%含む。なお、上記の発泡用スチレン系樹脂は本発明の一態様であり、本発明のスチレン系樹脂発泡シートの製造方法、スチレン系樹脂発泡シート、食品包装用容器なども、同様の構成を有する。
本発明の発泡用スチレン系樹脂組成物は、スチレンダイマーとトリマーの含有量が少ないため臭気が少なく、強度と二次成形性、耐ドローダウン性のバランスに優れる発泡シートを得ることができ、低温での容器成形による成形サイクルの短縮や深絞り成形が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同様な構成要素については繰り返しを避けるため適宜説明を省略する。なお、本明細書でA〜Bと記載するときには、A以上B以下を意味するものとする。
<発泡用スチレン系樹脂組成物の特性>
本実施形態は、スチレン系樹脂発泡シートの成形サイクル短縮と深絞り成形が可能な発泡用スチレン系樹脂組成物に関するものであり、臭気が少なく、強度と二次成形性、耐ドローダウン性に優スチレン系樹脂発泡シートを提供する。本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物の200℃、49N荷重の条件にて測定したメルトマスフローレート(MFR)は、1.5〜5.0g/10分であり、好ましくは1.8〜4.0/10分である。5.0g/10分を超えるとスチレン系樹脂発泡シートの強度と二次成形性、耐ドローダウン性が低下するため、深絞り成形が困難となる。また、1.5g/10分未満の場合も二次成形性が低下し、更には、スチレン系樹脂発泡シートの生産時に押出機内圧力が上がり過ぎるため、生産性が低下する。また、メルトマスフローレート(MFR)が1.8g/10分以上の場合には深絞り成形性が特に良好であり、4.0/10分以下の場合にはシャルピー衝撃強さが特に大きくなる。なお、このメルトマスフローレート(MFR)は、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0g/10分のうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物のスチレンダイマーとトリマーの合計量は2500μg/g以下であり、2000μg/g以下であることが好ましく、1500μg/g以下であることがより好ましい。スチレンダイマーとトリマーの合計量が2500μg/gを超えると、得られた容器が臭気に劣るものとなったり、容器の耐熱性が低下するため好ましくない。ここで、スチレンのダイマーとは、直鎖構造の2,4−ジフェニル−1−ブテン、環状構造の1,2−ジフェニルシクロブタン、1,3−ジフェニルシクロブタンの合計量であり、スチレンのトリマーとは直鎖構造の2,4,6−トリフェニル−1−ヘキセン、環状構造の2,4,6−トリフェニルシクロヘキサン、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−(1'−フェニルエチル)−4−フェニルナフタレンの合計量を意味する。
スチレンダイマー及びトリマーは、スチレン系樹脂を製造する重合工程において副生成するものと脱揮工程において熱分解に起因して生成することが知られている。重合工程において副生成するものは、熱開始ラジカルによって生じることから、重合開始剤を多量に用いて、低温度で重合することにより低減させることが可能であり、脱揮工程の熱分解を抑制するためには、脱揮工程の熱履歴を小さくするか、安定剤を添加することで熱分解によるダイマーおよびトリマーの生成を抑制することができる。このような安定剤としては、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、DL−α−トコフェロール、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジミリスチル−3,3'−チオジプロピオネート、4,6−ビス〔(ドデシルチオ)メチル〕−o−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾールが挙げられ、脱揮工程の手前で添加することが好ましい。なお、このスチレンダイマーとトリマーの合計量は2500、2400、2300、2200、2100、2000、1900、1800、1700、1500、1400、1300、1200、1100、1000μg/gのうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物のピーク分子量(Mtop)は18万〜30万である。Mtopが18万未満では発泡シートの耐ドローダウン性が低下する。また、Mtopが30万を超える場合には流動性が低下するために成形伸びが悪化し、スチレン系樹脂発泡シートの深絞り成形が困難となる。また、ピーク分子量(Mtop)は好ましくは20万以上である。この場合に、耐ドローダウン性及び深絞り成形性が特に良好になるからである。スチレン系樹脂のMtopは、重合工程の反応温度、滞留時間、重合開始剤の種類及び添加量、連鎖移動剤の種類及び添加量、重合時に使用する溶媒の種類及び量によって調整することができる。なお、このピーク分子量(Mtop)は18万、19万、20万、21万、22万、23万、24万、25万、26万、27万、28万、29万、30万のうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物のZ平均分子量(Mz)は55万以上であり、好ましくは60万以上、更に好ましくは70万以上である。Mzが55万未満では発泡シートの二次成形性が低下する。スチレン系樹脂のMzは、重合工程の反応温度、滞留時間、重合開始剤の種類及び添加量、重合時に使用する溶媒の種類及び量によって調整することができるが、これらの条件に加えて後述する溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体を重合工程のいずれかで添加することで、効率良くMzを上げることができる。なお、このZ平均分子量(Mz)は55万、60万、65万、70万、75万、80万、85万、90万、95万、100万、105万、110万、115万、120万、125万、130万、135万、140万、145万、150万のうち任意の値以上、またはこれらのうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物の分子量100万〜150万における分岐比gMは、0.85〜0.40であり、0.80〜0.50であることが好ましい。分岐比gMは、スチレン系樹脂組成物中に含まれる高分岐型超高分子量体の分岐の程度を表しており、分岐比gMが低いほど分岐が多いことを表している。分岐比gMが0.85超えると分岐が不足し、本実施形態の十分な効果が得られない。分岐比gMが0.40未満として分岐を増やしても、それ以上の改良効果が得られない。また、分岐比gMは、0.57以上が特に好ましい。この場合、深絞り成形性が特に良好になるからである。なお、この分岐比gMは0.85、0.80、0.75、0.70、0.65、0.60、0.57、0.55、0.50、0.45、0.40のうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
分岐比gMは分岐の程度に関係しており、多官能重合開始剤、及び後述する多官能ビニル共重合体のうち1種若しくは両方を重合工程のいずれかで添加することで調整することができるが、高分岐型超高分子量成分を効率良く生成させるために、多官能ビニル共重合体を用いることが好ましく、多官能ビニル共重合体と4官能性以上の多官能重合開始剤を併用して用いることがさらに好ましい。
本実施形態のスチレン系樹脂組成物の低分子量飽和炭化水素の含有量は0.1〜3.0質量%であり、0.1〜2.0質量%であることが好ましく、0.2〜1.0質量%であることがより好ましい。低分子量飽和炭化水素の含有量が3.0質量%を超えると発泡シートの強度、二次成形性、耐ドローダウン性が低下するとともに、容器の耐熱性が低下し好ましくない。低分子量飽和炭化水素の含有量が0.1質量%未満では二次成形性が低下する。なお、本発明の低分子量飽和炭化水素とは、炭素数が20以上の飽和炭化水素の混合物であり、流動パラフィン、天然パラフィン、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス等のパラフィン系化合物、及びこれらの部分酸化物が挙げられるが、特に好ましいのは流動パラフィンである。また、低分子量飽和炭化水素の分子量(Mw)は、例えば1000以下であり、好ましくは700以下であり、さらに好ましくは600以下である。また、Mwの下限は、特に規定されないが、例えば、200又は300である。
本実施形態のスチレン系樹脂組成物の200℃で測定した溶融張力値は8〜20gfであることが好ましく、10〜15gfであることがより好ましい。溶融張力値が8gf未満では、発泡シートの二次成形性、耐ドローダウン性が不十分となり、溶融張力値が20gfを超えると二次成形性が悪化するため好ましくない。なお、この溶融張力値は8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20gfのうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
<発泡用スチレン系樹脂組成物の原料および製造方法>
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物は原料としてスチレンモノマーを必須成分(必須の含有成分)とするが、スチレンの単独重合体の他に、スチレンと共重合可能な少量のビニル系モノマーが含まれていても良い。ビニル系モノマーの例としてはαメチルスチレンやp−メチルスチレン等の置換スチレンやアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル等のアクリル系モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系モノマー、無水マレイン酸等が挙げられる。
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物の重合方法としては塊状重合法、溶液重合、懸濁重合法等の公知のスチレン重合法が挙げられる。また、溶媒として例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、及びキシレン等のアルキルベンゼン類やアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素等が使用できる。反応器の様式としては、完全混合型反応器、プラグフロー反応器、ループ型反応器等を組み合わせた連続重合方式が好適に用いられる。
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物の重合方法では、スチレンモノマーに分岐構造を有する多官能ビニル共重合体(架橋剤)を、質量基準で50ppm〜1000ppm添加することが好ましく、100〜500ppm添加することがさらに好ましい。多官能ビニル共重合体はスチレンモノマーと共重合されることで、高分岐型超高分子量体を生成する。多官能ビニル共重合体は重合原料中に添加することができるが、スチレンモノマーや重合溶媒と混合し重合工程の途中から供給しても良い。多官能ビニル共重合体の配合量が50ppm未満の場合は、高分岐型超高分子量体の生成が少なく、本実施形態の効果が得られない場合がある。また、1000ppmを超える場合、重合工程において重合溶液の粘度が著しく上昇し、生産が困難となる場合があり、添加量に見合った効果も得られない。なお、この多官能ビニル共重合体(架橋剤)の添加量は50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000ppmのうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
本実施形態の多官能ビニル共重合体は、特開2004−123873号公報、特開2005−213443号公報、WO2009/110453等に開示されている方法に準じて得ることができる。具体的には、ジビニル化合物と少なくとも1種以上のモノビニル化合物と、を含む原料を共重合させて、式(a1)で示される反応性のペンダントビニル基を有する共重合体を得るものである。さらに、上記特許文献に記載されるように末端にビニル基以外の他の末端基が導入されたものを使用することもでき、特にフェノキシメタクリレート類のような不飽和結合を分子内に有する化合物にて末端変性されたものは(a1)以外にも架橋点として作用することが可能となるため好ましい。この場合は、末端の不飽和結合含有構造単位(a2)もビニル基を有するので、式(a1)の構造単位との合計のモル分率(a3)は、全体のビニル基の存在量を示すことになる。

(式中、Rはジビニル芳香族化合物に由来する芳香族炭化水素基を示す。)
多官能ビニル共重合体を得るために使用するジビニル化合物としては、ジビニルベンゼンに代表されるジビニル芳香族化合物類やエチレングリコールジ(メタ)アクリレートに代表される脂肪族、脂環式(メタ)アクリレート類等が例示される。
また、ここで使用するモノビニル化合物としては、前述したようなスチレン等のモノビニル芳香族化合物を含むビニル系モノマー類が挙げられる。
多官能ビニル共重合体の製造方法としては、例えば、ジビニル芳香族化合物、モノビニル芳香族化合物及び他のモノビニル化合物から選ばれる2種以上の化合物を、ルイス酸触媒、エステル化合物から選ばれる助触媒の存在下、カチオン共重合させることにより得ることができる。また(メタ)アクリレート系のジビニル、モノビニル化合物を使用する場合は、カチオン重合では反応が進行しないため過酸化物等のラジカル触媒の存在下でラジカル重合することにより得ることができる。
ジビニル化合物とモノビニル化合物の使用量は、本実施形態で使用される多官能ビニル共重合体の組成を与えるように決められるが、ジビニル化合物を、好ましくは全単量体の10〜50モル%、より好ましくは30〜50モル%使用する。モノビニル化合物を好ましくは全単量体の90〜50モル%、より好ましくは70〜50モル%使用する。ここで、2−フェノキシエチルメタクリレートのようなカチオン重合においては末端変性剤として作用するものは単量体としては計算しない。
多官能ビニル共重合体の製造で用いられるルイス酸触媒としては、金属イオン(酸)と配位子(塩基)からなる化合物であって、電子対を受け取ることのできるものであれば特に制限なく使用できる。分子量及び分子量分布の制御及び重合活性の観点から、三フッ化ホウ素のエーテル(ジエチルエーテル、ジメチルエーテル等)錯体が最も好ましく使用される。ルイス酸触媒は単量体化合物1モルに対して、0.001〜10モルの範囲内で用いるが、より好ましくは0.001〜0.01モルである。ルイス酸触媒の使用量が過大であると、重合速度が大きくなりすぎるため、分子量分布の制御が困難となるので好ましくない。
助触媒としてはエステル化合物から選ばれる1種以上が挙げられる。その中で、重合速度及び共重合体の分子量分布制御の観点から炭素数4〜30のエステル化合物が好適に使用される。入手の容易さの観点から、酢酸エチル、酢酸プロピル及び酢酸ブチルが好適に使用される。助触媒は単量体化合物1モルに対して0.001〜10モルの範囲内で使用するが、より好ましくは0.01〜1モルである。助触媒の使用量が過大であると、重合速度が減少し、共重合体の収率が低下する。一方、助触媒の使用量が過少であると、重合反応の選択性が低下し、分子量分布の増大、ゲルの生成等が生じる他、重合反応の制御が困難となる。
また、ラジカル重合で多官能ビニル共重合体を製造する際に用いられる触媒としては、アゾビスイソブチロニトリルに代表されるアゾ系化合物、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の単官能性の過酸化物や1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンのような2官能性以上の多官能性の過酸化物が例示され、単独または2種以上を併用して使用することができる。
本実施形態で使用する多官能ビニル共重合体は上記のような製造方法で得ることができるが、単量体として使用するジビニル化合物のビニル基の一部は重合させずに残すことが必要である。そして、少なくとも平均して1分子中に2以上、好ましくは3以上のビニル基が存在するようにする。このビニル基は主として上記式(a1)で表わされる構造単位として存在する。そして、ビニル基の一部は重合させずに残すことにより架橋反応を抑制し、溶剤可溶性を与えることができる。ここで、溶剤可溶性とは、トルエン、キシレン、THF(テトラヒドロフラン)、ジクロロエタン又はクロロホルムに可溶であることをいい、具体的にはこれらの溶媒100gに、25℃において5g以上が溶解し、ゲルが発生しないことをいう。一方、ジビニル化合物の一部は2つビニル基が反応して架橋又は分岐することが必要であり、これにより分岐構造を有する共重合体とすることができる。このように、ジビニル化合物の一部については2つのビニル基の一つは反応させ、一つは重合させずに残し、他の一部については2つのビニル基を共に反応させることにより本実施形態で使用する多官能ビニル共重合体を得ることができる。このような多官能ビニル共重合体を得る重合方法は、上記のように公知であり、上記のようにして製造することができる。
多官能ビニル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜70,000がより好ましい。1,000より小さい場合は、連続重合において、重合反応器の壁面に存在する境膜と呼ばれる流動が停止している領域においてゲル化が進行することがあるため好ましくない。
多官能ビニル共重合体に導入されるジビニル化合物由来のビニル基を含有するユニットは上記式(a1)で表わされる構造単位を有するが、この構造単位(a1)のモル分率は、0.05〜0.50である。0.05モルより少ない場合は、高分子量の高分岐型ポリスチレンが得られにくいため好ましくない。一方、0.50モルを超える場合は、高分岐型ポリスチレンの分子量が過度に増大し、ゲル化が起こりやすくなるため好ましくない。なお、この構造単位(a1)のモル分率は0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50のうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
上記したように不飽和結合を分子内に有する化合物にて末端変性したものは、式(a1)で表わされる構造単位の他に、末端の不飽和結合含有構造単位(a2)もビニル基を有するので、両者の合計のモル分率(a3)が、0.05〜0.50である。
また、多官能ビニル共重合体は、その重量平均分子量における慣性半径(nm)と上記構造単位(a1)のモル分率又は上記合計のモル分率(a3)との比が1〜100の範囲にあることが好ましい。高分岐型超高分子量体をゲル化を伴わずに調整するためには、10〜80の範囲が更に好ましい。上記の比が100を超える場合は、ゲル化は進行しないが、高分子量の高分岐型ポリスチレンが得られにくいため好ましくない。一方、1より小さい場合は、高分岐型ポリスチレンの分子量が過度に増大し、ゲル化が起こりやすくなるため好ましくない。なお、この慣性半径(nm)と構造単位(a1)のモル分率又はモル分率(a3)との比は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100のうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
ここで定義した慣性半径と二重結合の含有量を表わす指標である構造単位(a1)のモル分率又は上記合計のモル分率(a3)の比は、高分岐型超高分子量体を構成する際に、核となる多官能ビニル共重合体が重合反応溶液中でどのような広がりの中に、どれだけの反応点を有しているかを表す指標といえる。この比が小さ過ぎると、反応点が近傍にあり、ゲル化を引き起こしやすくなり、またこの比が大き過ぎると分岐型成分の高分子量化が困難となる。
本実施形態のスチレン系樹脂組成物を製造する際には、重合反応の制御の観点から、必要に応じて重合溶媒、有機過酸化物等の重合開始剤や脂肪族メルカプタン等の連鎖移動剤を使用することができる。
重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が好ましく、公知慣用の例えば、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ジ(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール類、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシアセテート、t−アミルパーオキシイソノナノエート等のアルキルパーオキサイド類、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート等のパーオキシエステル類、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ポリエーテルテトラキス(t-ブチルパーオキシカーボネート)等のパーオキシカーボネート類、N,N'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、N,N'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、N,N'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、N,N'−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等が挙げられ、これらの1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
連鎖移動剤としては、例えば、脂肪族メルカプタン、芳香族メルカプタン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマー及びテルピノーレン等を使用できる。
本実施形態のスチレン系樹脂組成物には、必要に応じてゴム質を含有する成分としてHI−PS樹脂、MBS樹脂等のゴム強化芳香族ビニル系樹脂やSBS等の芳香族ビニル系熱可塑性エラストマーが数%程度含有されていても良い。また、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸及びその塩やエチレンビスステアリルアミド等の滑剤、流動パラフィン等の可塑剤、酸化防止剤が含まれていても良い。
また、本実施形態のスチレン系樹脂組成物を製造するための原料には、ポリスチレン系樹脂発泡シート、ポリスチレン系樹脂非発泡シートの少なくとも1つ以上からなるリサイクル原料を0〜50質量%含むことができる。ポリスチレン系樹脂発泡シートとしては、本実施形態のスチレン系樹脂から作成された発泡シートを用いても良いし、それ以外のポリスチレン系樹脂から作成された発泡シートを用いても良い。また、ポリスチレン系樹脂非発泡シートとしては、2軸延伸ポリスチレン系樹脂シート等を用いることができる。なお、このリサイクル原料の含有率は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50質量%のうち任意の2つの値の範囲内であってもよい。
リサイクル原料としては、上記、ポリスチレン系樹脂発泡シート、ポリスチレン系樹脂非発泡シートのみならず、これらの熱成形品、熱成形品をシートから打抜いた際に発生するスケルトンと呼ばれる端材等も含まれる。また、リサイクル原料は、シート、熱成形品、スケルトン等の粉砕品を直接バージン材と混ぜて使用しても良く、粉砕品からリサイクルペレットを作成し、発泡押出機に導入する前にバージン材とドライブレンドして使用しても良い。リサイクル原料の分子量については、特に制限は無いが、重量平均分子量(Mw)が20万以上であることが好ましい。
なお、リサイクル原料を混合する場合は、リサイクル原料混合後の特性が本発明の範囲内となるようにする。
<スチレン系樹脂発泡シートおよびその製造方法>
本実施形態の発泡用スチレン系樹脂組成物は押出発泡用であり、押出発泡シートとして好適に用いられる。押出発泡シートの製造方法として、公知の押出発泡シート製造装置を用いることができる。具体的には、単軸押出機や二軸押出機を2基直列に配置し、1基目の押出機で発泡剤を発泡核剤とともに溶融混錬し、2基目の押出機で冷却により樹脂温度を120℃〜180℃に調整した後、サーキュラーダイスにより大気に放出し減圧発泡する方法が挙げられる。
発泡剤としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等の環式脂肪族炭化水素、トリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロメタン、1,1−ジフルオロエタン、1,1−ジフルオロ−クロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素等の物理発泡剤を用いることができる。また、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム、クエン酸等の分解型発泡剤、二酸化炭素、窒素等の無機ガスや水を使用することもできる。これら発泡剤を適宜混合して使用できるが、工業的にはブタンが使用されることが多く、発泡押出性や発泡シートの二次成形性、発泡剤の観点から、イソブタンとノルマルブタンからなる混合ブタンを使用することが好ましい。ブタンはポリスチレン系樹脂に対する透過速度が遅いため、発泡押出直後は発泡シート中に通常0.5〜3質量%程度残存する。この残存量は二次成形における二次発泡厚や熱成形性に影響するため、一定の熟成期間を設けることで適宜調整する。
発泡核剤としては、タルク、炭酸カルシウム、クレー等の無機物粉末が挙げられ、これらを単独あるいは混合物としても用いることができる。中でも、気泡径を小さくする効果が大きく、安価という点でタルクが最も好ましい。発泡核剤の添加方法は特に制限が無く、直接押出機の供給孔に添加しても良いし、耐熱性樹脂と共に添加することもできる。また、スチレンの単独重合体やポリスチレン等を基材としたマスターバッチを作成し、そのマスターバッチを用いて供給することもできる。発泡核剤の添加量は通常、0.1〜5質量%である。また、該マスターバッチには高級脂肪酸や高級脂肪酸の金属塩をあらかじめ配合しておいても良い。また、エチレンビスステアリルアミド等の滑材、流動パラフィンやシリコーンオイル等の展着剤、その他の界面活性剤、帯電防止剤、酸化防止剤、可塑剤、耐候剤、顔料等が含まれていても良い。
本実施形態の押出発泡シートの厚さは0.5〜4.0mmが好ましく、1.0〜3.0mmがより好ましい。押出発泡シートの厚さが0.5mm未満では、2次成形後の容器の強度や断熱性が低下する。押出発泡シートの厚さが4.0mmを超える場合、2次成形時にシートの温度ムラが発生しやすく、成形性が悪化する。
本実施形態の押出発泡シートの密度は70〜300kg/mであることが好ましく、90〜250kg/mであることがより好ましい。押出発泡シートの密度が70kgkg/m未満では、深絞り成形が困難となる。密度が300kgkg/mを超える場合、容器の断熱性が不十分となる。密度D(kg/m)は、発泡シートの坪量S(g/m)とシート厚さT(mm)より、D=S/Tで算出することができる。
本実施形態の押出発泡シートにおいて、シートの厚み方向の平均気泡径Xは0.10〜0.40mmであることが好ましい。シートの厚み方向の平均気泡径Xが0.10mm未満であると2次成形における成形性が低下する。シートの厚み方向の平均気泡径Xが0.40mmを超える場合、発泡シートの外観が悪化し、強度も低下する。
また、押出方向の平均気泡径Yと厚み方向の平均気泡径Xの比(Y/X)、及び幅方向の平均気泡径Zと厚み方向の平均気泡径Xの比(Z/X)は各々1.0〜3.0であることが好ましい。Y/X、Z/Xが1.0未満であると発泡シートの耐ドローダウンが悪化するため望ましくない。また、Y/X、Z/Xが3.0を超える場合、気泡の扁平度が大きく発泡シートの二次成形性が低下する。
シートの厚み方向の平均気泡径X、押出方向の平均気泡径Y、幅方向の平均気泡径Zは発泡シートの押出方向の垂直断面、幅方向の垂直断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察し、ASTM D2842−06に記載の平均弦長に基づいて下記式を用いて算出することができる。
平均弦長=直線の長さ/気泡数
平均気泡径=平均弦長/0.616
また、本実施形態の押出発泡シートには、厚み方向の中央部に比べて密度が大きい、いわゆるスキン層と呼ばれる表面層をシートの表裏面に設けることができる。スキン層を設けることで、シートの強度を上げることができ、外観も美麗に仕上がる。スキン層はサーキュラーダイスを出た直後の発泡シート表面を風冷することによって調整できる。
本実施形態の押出発泡シートは、その片面もしくは両面に熱可塑性樹脂シート又はフィルムを積層することにより、成形性、強度、剛性を改良することができる。上記、シートやフィルムを構成する熱可塑性樹脂としてはポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられるが、接着層を用いなくても積層可能でリサイクル性も良好なポリスチレン系樹脂が好ましい。
前記で積層される熱可塑性樹脂シート又はフィルムの厚みに特に制限はないが、10〜300μmが好ましく、50〜250μmがより好ましく、70〜200μmが特に好ましい。シート又はフィルムの厚みが厚い方が深絞り成形には有利であるが、厚すぎると容器重量が増えるため望ましくない。
本実施形態の押出発泡シートは、真空成形や圧空成形などの熱成形することで、トレー、即席麺容器、納豆容器、カップ等の容器に二次成形することができ、特に深絞り成形用途に適している。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な形で説明することもできる。
即ち、本実施形態は、別の観点から表現すれば、下記(1)〜(6)に示す形でも表すことができる。
(1)発泡用スチレン系樹脂組成物であって、200℃、49N荷重で測定したメルトマスフローレイト(MFR)が1.5〜5.0g/10分であり、スチレンダイマーとトリマーの合計量が2500μg/g以下であり、ピーク分子量(Mtop)が18万〜30万であり、Z平均分子量(Mz)が55万以上であり、分子量100万〜150万における分岐比gMが0.85〜0.40であり、低分子量飽和炭化水素を0.1〜3.0質量%含む、発泡用スチレン系樹脂組成物。
(2)前記(1)に記載の発泡用スチレン系樹脂組成物であって、スチレンを必須の含有成分とするビニル系モノマーに、数平均として1分子中にビニル基を2以上有し、分岐構造を有する溶剤可溶性多官能ビニル共重合体を、質量基準で50ppm〜1000ppm添加する工程と、該溶剤可溶性多官能ビニル共重合体および該ビニル系モノマーを重合させる工程と、を含む生産方法で得られる高分子量体を含む、発泡用スチレン系樹脂組成物。
(3)前記(2)に記載の発泡用スチレン系樹脂組成物であって、前記溶剤可溶性多官能ビニル共重合体が、ジビニル化合物と、該ジビニル化合物に対して共重合可能なモノビニル化合物と、を含む原料を重合して得られ、更に下記式(a1)で表される該ジビニル化合物由来のペンダントビニル基含有単位を構造単位中にモル分率として0.05〜0.50の範囲で含有し、その重量平均分子量における慣性半径(nm)と、上記モル分率と、の比が1〜100の範囲内にある、発泡用スチレン系樹脂組成物。

(式中、Rはジビニル化合物に由来する炭化水素基を示す。)
(4)前記ピーク分子量(Mtop)が20万以上である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の発泡用スチレン系樹脂組成物。
(5)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の発泡用スチレン系樹脂組成物を発泡押出しする工程を含む、スチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
(6)前記(5)に記載の製造方法によって得られるスチレン系樹脂発泡シート。
(7)前記(6)に記載のスチレン系樹脂発泡シートを成形してなる食品包装用容器。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体A(架橋剤A)の製造>
ジビニルベンゼン3.1モル(399.4g)、エチルビニルベンゼン0.7モル(95.1g)、スチレン0.3モル(31.6g)、2−フェノキシエチルメタクリレート2.3モル(463.5g)、トルエン974.3gを3.0Lの反応器内に投入し、50℃で42.6gの三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を添加し、6.5時間反応させた。重合反応を炭酸水素ナトリウム溶液で停止させた後、純水で3回油層を洗浄し、室温で反応混合液を大量のメタノールに投入し、重合体を析出させた。得られた重合体をメタノールで洗浄し、濾別、乾燥、秤量して、多官能ビニル芳香族共重合体A(架橋剤A)372.5gを得た。この多官能ビニル共重合体A(架橋剤A)の重量平均分子量Mwは8000で、ジビニル化合物由来のビニル基を含有する構造単位(a1)のモル分率は0.44、末端の2−フェノキシエチルメタクリレート由来の二重結合(a2)は0.03、両者を合わせた合計のモル分率(a3)は0.47であった。また重量平均分子量8000における共重合体の慣性半径は6.3nmであった。本共重合体の慣性半径と二重結合のモル分率の比は13.4であり、かつ、直鎖型の分子量8000における慣性半径が15nmであることと比較すると本合成例における多官能ビニル共重合体は分岐構造をとっていることがわかる。
<スチレン系樹脂組成物PS−1〜PS−14の製造>
完全混合型撹拌槽である第1反応器と第2反応器及び静的混合器付プラグフロー型反応器である第3反応器を直列に接続して重合工程を構成した。各反応器の容量は、第1反応器を39リットル、第2反応器を39リットル、第3反応器を16リットルとした。表1に記載の原料組成にて、原料溶液を作成し、第1反応器に原料溶液を表1に記載の流量にて連続的に供給した。重合開始剤、連鎖移動剤、架橋剤は、第1反応器の入口で表1に記載の添加濃度(原料スチレンに対する質量基準の濃度)となるように原料溶液に添加し、均一混合した。表1に記載の重合開始剤は以下のものを用いた。
重合開始剤1:2,2−ジ(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(日油株式会社製パーテトラAを使用した。)
重合開始剤2:t−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富株式会社製ルペロックス570を使用した。)
重合開始剤3 :1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日油株式会社製パーヘキサCを使用した。)
なお、第3反応器では、流れの方向に沿って温度勾配をつけ、中間部分、出口部分で表1の温度となるよう調整した。
続いて、第3反応器より連続的に取り出した重合体を含む溶液を直列に2段より構成される予熱器付き真空脱揮槽に導入し、表1に記載の樹脂温度となるよう予熱器の温度を調整し、表1に記載の圧力に調整することで、未反応スチレン及びエチルベンゼンを分離した後、多孔ダイよりストランド状に押し出しして、コールドカット方式にて、ストランドを冷却および切断しペレット化した。なお、PS−1〜は実施例であり、PS−7は参考例であり、PS−8〜14は比較例である。PS−7、PS−10では、原料溶液中に占めるエチルベンゼンが多く、且つ重合開始剤として、重合開始剤1のような4官能重合開始剤を用いなかったために、ピークtop分子量が小さくなった。また、第3反応器出口では、PS−1〜4、PS−6、PS−8〜9に、次の安定剤を表1に記載の濃度(生成するポリマーに対する質量基準の濃度)で添加し、PS−1〜7、PS−9、PS−11、PS−12、PS−14には、流動パラフィン(Mw:480)を、表1に記載の濃度(生成するポリマーに対する質量基準の濃度)で添加し、均一に混合した後、脱揮工程に移送した。
安定剤−1 :2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(住友化学株式会社製スミライザーGSを使用した。)
安定剤−2 :4,4'−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(住友化学株式会社製スミライザーWX−Rを使用した。)
安定剤−3 :ジミリスチル−3,3'−チオジプロピオネート(住友化学株式会社製スミライザーTPMを使用した。)
なお、表1において、架橋剤の種類は以下のとおりである。
A:架橋剤A
<実施例1>
次にスクリュー径40mmφと50mmφのタンデム式押出機にて発泡シートを製造した。まず、前記のスチレン系樹脂組成物PS−1、100質量部に対しポリスチレン60質量%とタルク40質量%からなるタルクマスターバッチ2.3質量部を均一に混合したものをスクリュー径40mmφの押出機に供給した。更に、発泡剤としてイソブタンとノルマルブタンからなる60/40(質量比)の混合ブタンを押出機先端より樹脂100質量部に対して1.5質量部の割合で圧入し溶融混合した。このときのシリンダー温度160〜210℃、樹脂温度190〜210℃、圧力12〜18MPaであった。
その後、210℃に設定した連結管を介してスクリュー径50mmφの押出機に移送し、シリンダー温度150〜170℃、樹脂温度148〜160℃、15〜17MPaに調整し、リップ開度0.6mm、口径40mmのサーキュラーダイスより吐出量10kg/hrで押出し直径152mmの冷却された円筒に添わせて引取り、円周の下部1点でカッターにより切開して発泡シートを得た。発泡シートの特性を表2に示す。
<実施例2〜参考例1、比較例1〜7>
表2に示した名称のスチレン系樹脂組成物を用いた以外は実施例1と同様に行い、発泡剤の添加量とタルクマスターバッチの添加量の調整により、発泡体密度、平均気泡径を調整し、評価を行った。
多官能ビニル共重合体の特性は以下の方法により評価した。
(1)二重結合定量
構造単位(a1)、末端変性剤由来の二重結合(a2)および両者の合計のモル分率(a3)は日本電子製JNM−LA600型核磁共鳴分光装置を用い、13C−NMR及び1H−NMR分析により構造を決定した。溶媒としてクロロホルム−d1を使用し、テトラメチルシランの共鳴線を内部標準として使用した。
(2)慣性半径
慣性半径は、試料を0.5%のTHF溶液に調整した後、メンブランフィルターにてろ過し、ろ液についてGPC多角度光散乱法を用いて測定を行った。さらに、試料を0.2%THF溶液に調整後1日放置した。その後、THFを用いて4種類の濃度(0.02、0.05、0.10、0.12wt%)の溶液に希釈し、これらの溶液を用いてdn/dc測定を行い、得られたdn/dc値から試料の慣性半径を算出した。
多官能ビニル共重合体は分子量に分布を持つ重合体であり、当然、その慣性半径も分布を有しているため、重量平均分子量における慣性半径を全体の慣性半径の平均値として採用するものである。
スチレン系樹脂の特性は以下の方法により評価を行った。
(3)メルトマスフローレイト
射出成型機を用いて試験片を作成し、JIS K7210に基づき200℃、49N荷重の条件により求めた。
(4)ビカット軟化温度
射出成型機を用いて試験片を作成し、JIS K7206に基づき50N荷重の条件により求めた。
(5)シャルピー衝撃強さ
射出成型機を用いて試験片を作成し、JIS K7111により求めた。
(6)分子量
数平均分子量(Mn)重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)、ピーク分子量(Mtop)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、次の条件で測定した。
GPC機種:昭和電工株式会社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
本発明の分子量の測定は、単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。また、ピーク分子量(Mtop)は上記測定で得られる溶出曲線のピークに相当するポリスチレン換算の分子量を表す。
(7)分岐比gM
分岐比gMはゲルパーミエイションクロマトグラフィー多角度レーザー光散乱光度計(GPC−MALS法)により、分子量と回転半径の測定を行い、スチレン系樹脂組成物の回転半径<rbrと直鎖ポリスチレンの回転半径<rlinから分岐比gM=<rbr/<rlinを計算し、分子量100万〜150万の間の平均値として算出した。なお、分岐の大きいポリマーは回転半径が小さいため、分岐比gMの値は小さくなり、分岐が少ないポリマーほど1に近い数値となる。GPC−MALSの測定は次の条件にて行った。
GPC機種:昭和電工株式会社製Shodex DS−4
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:室温
検出器:示差屈折計
MALS機種:Wyatt Technology社製 DAWN DSP−F
波長:633nm(He−Ne)
本発明の分岐比gMは直鎖多分散ポリスチレン(NBS706)の分岐比gMを1とした場合に対する数値を算出したものである。
(8)流動パラフィン、及びスチレンダイマーとトリマーの定量
スチレン系樹脂組成物200mgを2mLの1,2−ジクロロメタンに溶解し、メタノールを2mL添加してスチレン系樹脂を析出させ、静置させたのち、上澄み液について、ヒューレットパッカード社製ガスクロマトグラフィーHP−5890を用いて測定した。なお詳細な条件を以下に記す。
(イ)カラム:DB−1(ht) 0.25mm×30m 膜厚0.1μm
(ロ)インジェクション温度:250℃
(ハ)カラム温度:100−300℃
(二)検出器温度:300℃
(ホ)スプリット比:50/1
(へ)内部標準物質:n−エイコサン
(9)溶融張力
溶融張力値は、キャピログラフ1B型(東洋精機社製)を使用し、バレル温度200℃、バレル径9.55mm、キャピラリー長さ:L=10mm、キャピラリー径:D=1mm(L/D=10)、バレル内の押出し速度10mm/分にて樹脂を押出し、荷重測定部をダイから60cm下方にセットし、キャピラリーより流出してきたストランド状の樹脂を巻き取り器にセットし、巻き取り線速度を4m/分から徐々に速度を上昇していき、ストランドが破断するまでの荷重を測定する。荷重は巻き取り線速度を上げていくと、一定値に安定するので、荷重が安定した範囲を平均化して溶融張力値とした。
発泡シートの特性は以下の方法により評価した。
(10)厚み
発泡シートの両端20mmを除き、幅50mm間隔の位置を測定点とした。この測定点をダイヤルシックネスゲージ ピーコック型式G(尾崎製作所社製)を使用し、試験片が変形しないように注意しながら、厚みを最小単位0.01mmまで測定し、この平均値を発泡シートの厚み(mm)とした。
(11)密度
発泡シートから縦10cm×横10cmの試験片を材料のセル構造が壊れないように注意深く切り出し、試験片の重量及び厚みから以下の式により算出した。
密度(kg/m)=試験片の重量(g)/試験片の厚み(mm)×100
(12)平均気泡径
発泡シートの厚み方向の平均気泡径X、押出方向の平均気泡径Y、幅方向の平均気泡径ZはASTM D2842−06の試験法により測定された平均弦長に基づいて算出した。
厚み方向の平均気泡径Xは、走査型電子顕微鏡で観察した押出方向の垂直断面において、シートの全厚みにわたって垂直な直線を引き、該直線の長さと該直線と交差する気泡数より平均弦長X1を求め、X1/0.616より算出した。
押出方向の平均気泡径Yは、走査型電子顕微鏡で観察した押出方向の垂直断面を厚み方向に4等分し、表層付近、厚み方向中央部、裏面付近の計3本の線分の各々において、該直線の長さと該直線と交差する気泡数より平均弦長Y1を求め、Y1/0.616より各々の線分の平均気泡径を算出し、これらの算術平均値をもって押出方向の平均気泡径Yとした。
押出方向の平均気泡径Zは、走査型電子顕微鏡で観察した幅方向の垂直断面を厚み方向に4等分し、表層付近、厚み方向中央部、裏面付近の計3本の線分の各々において、該直線の長さと該直線と交差する気泡数より平均弦長Z1を求め、Z1/0.616より各々の線分の平均気泡径を算出し、これらの算術平均値をもって押出方向の平均気泡径Zとした。
(13)シートインパクト強度
フィルムインパクトテスタ(東洋精機社製)を用いて衝撃球面10Rにて測定を行った。測定は発泡シートの表面、裏面、各々20回ずつ行い、全ての平均値をシートインパクト強度とした。
(14)耐ドローダウン性
発泡シートを単発真空成形機のクランプ枠(500mm×500mm)に固定し、ヒーター温度280℃一定とし、加熱秒数を1〜15秒まで1秒刻みで変化させたときの、最大ドローダウン幅を測定した。最大ドローダウン幅が10mm以下のものを○、5〜10mmのものを△、10mm以上のものを×として耐ドローダウン性を評価した。
(15)深絞り成形性
発泡シートを単発成形機を用いて口径φ100mm、深さ100mmの深絞り丼形状容器を熱成形した。ヒーター温度280℃一定にし、加熱時間を0.5秒刻みに変化させ、容器の穴あきやナキの発生しない加熱時間幅を確認し、成形可能な時間幅が10秒以上の場合を○、5〜10秒の場合を△、5秒以下の場合を×として深絞り成形性を評価した。
(16)臭気
上記の成形可能な条件にて得られた容器について、アルミホイルにて蓋をして、40℃で30分加熱後、蓋を空けた時の臭いを嗅ぎ、臭気のないものを○、臭気のあるものを×とした。
(17)容器の圧縮強度
上記の成形可能な条件にて得られた容器について、小型卓上試験機Ez−test(島津製作所社製、型式:Ez−SX)を用い、容器の口元TD方向の両端部を2枚の板で挟んだ状態で、一方の端を100m/mmの速度で圧縮し、10mm変位時の荷重を測定した。測定は成形容器30個について行い、その平均値を容器の圧縮強度とした。
実施例の発泡シートは、比較例に比べて耐ドローダウン性、深絞り成形性、容器の圧縮強度に優れ、且つ臭気が少ない。
比較例1では、流動パラフィン量が少なすぎたために、深絞り成形性が低下した。
比較例2では、流動パラフィン量が多すぎたために、耐ドローダウン性と深絞り成形性が低下した。
比較例3では、流動パラフィン量が少なすぎたために、深絞り成形性が低下した。
比較例4では、メルトマスフローレイト(MFR)が大きすぎたことに加えてピーク分子量(Mtop)が小さすぎたために、耐ドローダウン性と深絞り成形性が低下した。
比較例5では、メルトマスフローレイト(MFR)が小さすぎたことに加えてピーク分子量(Mtop)が大きすぎたために、深絞り成形性が低下した。
比較例6では、Z平均分子量(Mz)が小さすぎたことに加えて分岐比が大きすぎたために、耐ドローダウン性と深絞り成形性が低下した。
比較例7では、ピーク分子量(Mtop)が小さすぎたことに加えて、分岐比が大きすぎたために、耐ドローダウン性と深絞り成形性が低下した。また、スチレンダイマーとトリマーの合計量が多すぎたために臭気が悪化した。
以上の結果から、メルトマスフローレイト、スチレンダイマーとトリマーの合計量、ピーク分子量(Mtop)、Z平均分子量(Mz)、分岐度、流動パラフィン量を特定の範囲としたにおいてのみ、耐ドローダウン性と深絞り成形性、容器の圧縮強度に優れ、かつ臭気が発生しにくくなることが分かった。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の発泡用スチレン系樹脂組成物を用いることで、強度と二次成形性、耐ドローダウン性のバランスに優れる発泡シートを得ることができ、低温での容器成形による成形サイクルの短縮や深絞り成形が可能となる。また、臭気が少ないために、食品用包装容器として好適に使用できる。

Claims (6)

  1. 発泡用スチレン系樹脂組成物であって、
    200℃、49N荷重で測定したメルトマスフローレイト(MFR)が1.5〜5.0g/10分であり、
    スチレンダイマーとトリマーの合計量が2500μg/g以下であり、
    ピーク分子量(Mtop)が20万〜30万であり、
    Z平均分子量(Mz)が55万以上であり、
    分子量100万〜150万における分岐比gMが0.85〜0.40であり、
    低分子量飽和炭化水素を0.1〜3.0質量%含む、
    発泡用スチレン系樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の発泡用スチレン系樹脂組成物であって、
    スチレンを必須の含有成分とするビニル系モノマーに、数平均として1分子中にビニル基を2以上有し、分岐構造を有する溶剤可溶性多官能ビニル共重合体を、質量基準で50ppm〜1000ppm添加する工程と、
    該溶剤可溶性多官能ビニル共重合体および該ビニル系モノマーを重合させる工程と、
    を含む生産方法で得られる高分子量体を含む、
    発泡用スチレン系樹脂組成物。
  3. 請求項2に記載の発泡用スチレン系樹脂組成物であって、
    前記溶剤可溶性多官能ビニル共重合体が、
    ジビニル化合物と、該ジビニル化合物に対して共重合可能なモノビニル化合物と、を含む原料を重合して得られ、
    更に下記式(a1)で表される該ジビニル化合物由来のペンダントビニル基含有単位を構造単位中にモル分率として0.05〜0.50の範囲で含有し、
    その重量平均分子量における慣性半径(nm)と、上記モル分率と、の比が1〜100の範囲内にある、
    発泡用スチレン系樹脂組成物。
    (式中、Rはジビニル化合物に由来する炭化水素基を示す。)
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発泡用スチレン系樹脂組成物を発泡押出しする工程を含む、
    スチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
  5. 請求項に記載の製造方法によって得られるスチレン系樹脂発泡シート。
  6. 請求項に記載のスチレン系樹脂発泡シートを成形してなる食品包装用容器。
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