JP6461027B2 - インキローラ及び印刷機 - Google Patents

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Description

本発明は、刷版を用いて印刷を行うオフセット輪転印刷機において、インキを転写するインキローラ及び印刷機に関するものである。
例えば、新聞用オフセット輪転印刷機は、給紙装置と印刷装置とウェブパス装置と折機とから構成されている。そして、印刷装置は、複数の印刷ユニットを有し、各印刷ユニットは、対応するウェブに対して印刷を行う。そして、印刷ユニットは、インキ供給源と、複数のローラを用いてインキを供給するインキ供給装置と、刷版が装着された版胴と、インキ(画像)を印刷紙に転写するフランケット胴を有している。
印刷ユニットにて、インキ供給装置は、表面にゴム層を有する複数のインキローラを備えており、このインキローラは、金属製の円筒管の表面にゴムが巻き付けられたゴムローラとして構成されている。このようなインキローラとして、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開平08−290551号公報
鉄鋼材料である厚肉鋼管を使用しており、剛性が高いものの重量物であることから慣性力も大きい。そのため、鋼管の外周面を研削加工して外径を小さくする必要がある。また、インキローラが高速回転して使用することから、鋼管の内周面を偏肉加工する必要があり、高度な加工技術が必要となる。そのため、従来のインキローラは、製造コストが増加すると共に、重量物であって取扱性がよくないという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、製造コストを低減すると共に軽量化を図るインキローラ及び印刷機を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための本発明のインキローラは、周方向の一部に継ぎ目部を有する金属製のシームド管と、前記シームド管の外周面に形成された弾性層と、前記シームド管における軸方向の両端部に固定される一対の支持軸と、を備えることを特徴とするものである。
従って、継ぎ目部を有する金属製のシームド管の外周面に弾性層を形成してインキローラを構成することで、鋼管を使用する場合に比べて、鋼管の外周面及び内周面の加工を不要として製造コストを低減することができ、また、肉厚を薄くすることで軽量化を図ることができる。
本発明のインキローラでは、前記金属製のシームド管は、肉厚の一定な金属板を管状に丸めて加工し、周方向の端部同士を溶接して前記継ぎ目部を形成する電縫管であることを特徴としている。
従って、金属製のシームド管を電縫管とすることで、低コスト化、軽量化、高精度化を図ることができる。
本発明のインキローラでは、前記シームド管の端部と前記支持軸とは、前記継ぎ目部を除いた接触部が溶接により接合されることを特徴としている。
従って、シームド管の端部と支持軸とを溶接するとき、シームド管の継ぎ目部を除いて溶接することで、溶接熱による継ぎ目部の変形を防止することができる。
本発明のインキローラでは、前記シームド管の厚さが前記シームド管の内径の4%以上で且つ8%以下に設定されると共に、前記シームド管の厚さが前記弾性層の厚さの40%以上で且つ80%以下に設定されることを特徴としている。
従って、シームド管の厚さをシームド管の内径の直径の4%以上で、且つ、8%以下に設定し、電縫管の厚さをゴム層の厚さの40%以上で、且つ、80%以下に設定することで、電縫管の剛性を確保する一方で、総重量と慣性を低減することができる。また、インキローラの高速回転時の摩擦による熱膨張の影響を受けにくくなり、熱膨張量が減少して駆動力を低減することができる。また、インキローラと他のローラとのニップによる変形が少なくなるため、インキ練り動作によりインキを平滑化しやすくなる。
本発明のインキローラでは、ゴム巻き部と軸部を含めた軸方向のローラ総長さが2000mm以下の範囲で且つ重量が50kg以下に設定されることを特徴としている。
従って、インキを練るために十分な剛性を確保することができると共に、軽量化を図ることができ、インキローラの組付性やメンテナンス性を向上することができる。
また、本発明の印刷機は、前記インキローラを有してインキを供給するインキ供給装置と、前記インキ供給装置から外周部に装着された刷版にインキが供給される版胴と、前記版胴から受け取ったインキの画像をウェブに転写するブランケット胴と、を備えることを特徴とするものである。
従って、シームド管の外周面に弾性層を形成してインキローラを構成し、このインキローラをインキ供給装置のローラに適用することで、インキ供給装置の製造コストを低減することができると共に、肉厚を薄くして軽量化を図ることができる。その結果、印刷機の製造コストを低減することができると共に、メンテナンス性を図ることができる。
本発明のインキローラ及び印刷機によれば、シームド管の外周面に弾性層を形成してインキローラを構成することで、製造コストを低減することができると共に、肉厚を薄くして軽量化を図ることができる。
図1は、本実施形態のインキローラを表す断面図である。 図2は、インキローラの断面を表す図1II−II断面図である。 図3は、インキローラの寸法を表す概略である。 図4は、新聞用オフセット輪転印刷機を表す概略構成図である。 図5は、新聞用オフセット輪転印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図である。 図6は、印刷ユニットにおけるローラ配列を表す概略図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るインキローラ及び印刷機の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、複数の実施形態がある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
図4は、新聞用オフセット輪転印刷機を表す概略構成図、図5は、新聞用オフセット輪転印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図、図6は、印刷ユニットにおけるローラ配列を表す概略図である。
本実施形態において、図4に示すように、印刷機Pは、給紙装置Rと、インフィード装置Iと、印刷装置Uと、ウェブパス装置Dと、折機Fとから構成されている。給紙装置Rは、複数(本実施形態では、7台)の給紙ユニットR1〜R7を有し、インフィード装置Iは、複数(本実施形態では、7台)のインフィードユニットI1〜I7を有し、印刷装置Uは、複数(本実施形態では、6台)の印刷ユニットU1〜U6を有し、ウェブパス装置Dは、複数(本実施形態では、2台)のウェブパスユニットD1,D2を有し、折機Fは、複数(本実施形態では、2台)の折ユニットF1,F2を有している。
この場合、印刷ユニットU1〜U6を6台として説明したが、各印刷ユニットU1〜U6は、4色刷りが可能であると共に、上下に分割して12台の2色刷りが可能な印刷ユニットU11,U12,U21・・・U61,U62として用いることができる。また、2つの折ユニットF1,F2を上下に並べて記載したが、実際には、紙面に直交する方向に並んで配置される操作側折ユニットF1と駆動側折ユニットF2となっている。更に、印刷装置Uを2つの部分から記載したが、機能上2つに分けて記載しただけであり、実際には、1つの装置となっている。
給紙装置Rにおいて、給紙ユニットR1〜R7は、ほぼ同様の構成をなし、ウェブ(印刷媒体)Wがロール状に巻かれた3つの巻取紙を保持する保持アームを有し、この保持アームを回動することで、巻取紙を給紙位置に回動することができる。また、この各給紙ユニットR1〜R7には、図示しない紙継装置が設けられており、給紙位置で繰り出されている巻取紙が残り少なくなると、この紙継装置により給紙位置にある巻取紙に対して、待機位置にある巻取紙を紙継することができる。
インフィード装置Iにおいて、インフィードユニットI1〜I7は、ほぼ同様の構成をなし、印刷装置Uの各印刷ユニットU1〜U6に送り込むウェブWのテンションを調整することで、印刷装置Uを走行するウェブWのテンションを適正値に安定して維持するようにしている。例えば、各インフィードユニットI1〜I7は、インフィードローラ、紙押えゴムローラ、ダンサローラ、ガイドローラなどを有している。そして、ダンサローラをウェブWの張り方向に付勢することでウェブWのテンションを適正にし、このダンサローラの揺動に応じてインフィードローラの周速を変更し、ウェブWの適正なテンションを維持している。
印刷装置Uにおいて、印刷ユニットU1〜U6は、両面4色印刷を行うことができる多色刷印刷ユニットである。但し、各印刷ユニットU1〜U6は、上下に分割することで、両面2色印刷を行うことができる印刷ユニットU11〜U62とすることができる。各印刷ユニットU11〜U62は、ほぼ同様の構成をなし、後述するが、インキ供給装置、版胴、ブランケット胴などを有している。
ウェブパス装置Dにおいて、ウェブパスユニットD1は、印刷ユニットU1〜U3に対して設けられ、ウェブパスユニットD2は、印刷ユニットU4〜U6に対して設けられている。各ウェブパスユニットD1,D2は、ほぼ同様の構成をなし、ウェブWを縦(ウェブWの天地長手方向、ウェブWの搬送方向)に沿ってその幅方向の中央部で裁断するスリッタ、縦裁断したウェブWの搬送経路を設定するターンバー、ウェブWにおける天地長手方向における搬送位置を調整するコンペンセータなどを有している。
即ち、各印刷ユニットU1〜U3で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD1にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。また、印刷ユニットU4〜U6で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD2にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。
折機Fにて、2つの折ユニットF1,F2は、操作側と駆動側に配設されている。即ち、ウェブパスユニットD1から複数のウェブW1が重ねられて導入されると、折ユニットF1は、ウェブW1を縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙することができる。また、ウェブパスユニットD2から複数のウェブW2が重ねられて導入されると、折ユニットF2は、ウェブW2を縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙することができる。
ここで、印刷装置Uにおける印刷ユニットU1について詳細に説明する。なお、他の各印刷ユニットU2〜U6もほぼ同様の構成となっている。
印刷ユニットU1は、図5に示すように、4色印刷が可能となるように、H型のタワーユニットとなっている。この印刷ユニットU1は、ウェブWの搬送方向が鉛直方向における上方となっており、下から上に向かって、墨(Black)、藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(Yellow)ごとの4つのスタック21,22,23,24が配置されて構成されている。各スタック21,22,23,24は、それぞれ左右対称となるローラ配列となっている。
各スタック21,22,23,24は、左右に対向してブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bがウェブWの搬送経路を挟んで対接可能であり、各ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bに版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bが対接している。そして、各スタック21,22,23,24は、各版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bに対して、インキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bが設けられている。また、各版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bに対して、湿し装置61a,61b,62a,62b,63a,63b,64a,64bが設けられている。
この場合、スタック21,23は、ブランケット胴31a,31b,33a,33bと版胴41a,41b,43a,43bがハの字形状に配列され、スタック22,24は、ブランケット胴32a,32b,34a,34bと版胴42a,42b,44a,44bが逆ハの字形状に配列されている。そして、各版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bにて、外周面に異なる絵柄を印刷する刷版(図示略)が軸方向、つまり、ウェブWの幅方向に沿って並べて装着可能となっている。
ここで、最も上方側に配置されるスタック24は、図6に示すように、鉛直方向における上方向に沿ったウェブWの搬送経路に対して、左側が表面印刷を行う表面印刷ユニットであり、右側が裏面印刷を行う裏面印刷ユニットである。
スタック24は、ブランケット胴34a,34bと、版胴44a,44bと、インキ供給装置54a,54bと、湿し装置64a,64bを有している。このインキ供給装置54a,54bは、デジタルインキポンプ方式であって、インキ元ローラ71a,71bと、インキポンプ72a,72bと、インキ受渡しローラ73a,73bと、インキ練りローラ74a,74bと、インキ往復ローラ75a,75bと、インキ着練りローラ76a,76bと、インキ往復ローラ77a,77bと、2つのインキ着ローラ78a,78b,79a,79bから構成されている。また、湿し装置64a,64bは、スプレー方式であって、水ライダローラ81a,81bと、水往復ローラ82a,82bと、水着ローラ83a,83bと、スプレーノズル84a,84bとから構成されている。なお、インキ供給装置54a,54bは、インキつぼ方式であってもよい。
インキ受渡しローラ73a,73bは、インキ元ローラ71a,71bのインキを受け渡すものであって、表面が金属または樹脂により形成され、インキ元ローラ71a,71bと所定量のギャップを持って対向するようにフレームに回転自在に支持されている。インキ練りローラ74a,74bは、インキ受渡しローラ73a,73bから受け渡されたインキを練るものであって、表面がゴムにより形成され、インキ受渡しローラ73a,73bに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。インキ往復ローラ75a,75bは、インキ練りローラ74a,74bにより練られたインキを幅方向に広げるものであって、表面が金属により形成され、インキ練りローラ74a,74bに対接するようにフレームに回転自在に支持されると共に、軸方向に往復移動可能となっている。
インキ着練りローラ76a,76bは、インキ往復ローラ75a,75bから受け渡されたインキを練るものであって、表面がゴムにより形成され、インキ往復ローラ75a,75bに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。インキ往復ローラ77a,77bは、インキ着練りローラ76a,76bにより練られたインキを幅方向に広げるものであって、表面が金属により形成され、インキ着練りローラ76a,76bに対接するようにフレームに回転自在に支持されると共に、軸方向に往復移動可能となっている。
インキ着ローラ78a,78b,79a,79bは、インキ往復ローラ77a,77bにより幅方向に広げられたインキを受け取って供給するものであって、表面がゴムにより形成され、インキ往復ローラ77a,77bに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。そして、インキ受渡しローラ73a,73bとインキ往復ローラ75a,75b,77a,77bは、図示しないギアにより同期駆動するように連結され、図示しない駆動装置により駆動回転可能となっている。また、インキ練りローラ74a,74bとインキ着ローラ78a,78b,79a,79bは、駆動回転する各ローラとの摩擦接触による回転伝達により回転可能となっている。
また、水ライダローラ81a,81bは、ローラ間で受け渡される湿し水を練るものであり、表面がゴムにより形成され、隣接するローラに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。また、水往復ローラ82a,82bは、隣接するローラ間で受け渡される湿し水を幅方向に広げるものであって、表面が金属により形成され、隣接するローラに対接するようにフレームに回転自在に支持されると共に、軸方向に往復移動可能となっている。水着ローラ83a,83bは、水往復ローラ82a,82bにより幅方向に広げられた湿し水を受け取って供給するものであって、表面がゴムにより形成され、水往復ローラ82a,82bに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。スプレーノズル84a,84bは、水往復ローラ82a,82bに対して幅方向に沿って複数配置されている。このとき、複数のスプレーノズル84a,84bのうちのいずれかを作動することで、水往復ローラ82a,82bの軸方向における所定の領域だけに湿し水を供給することができる。そして、水往復ローラ82a,82bは、インキ往復ローラ75a,75b,77a,77bと共にギアにより同期駆動するように連結され、駆動回転可能となっている。また、水ライダローラ81a,81bと水着ローラ83a,83bは、駆動回転する各ローラとの摩擦接触による回転伝達により回転可能となっている。
版胴44a,44bは、表面に刷版が巻き付けられる金属ローラであり、水着ローラ83a,83bの湿し水が刷版の非画線部に受け渡された後、インキ着ローラ78a,78b,79a,79bのインキが刷版の画線部に受け渡される。この版胴44a,44bは、インキ着ローラ78a,78b,79a,79bと水着ローラ83a,83bに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。ブランケット胴34a,34bは、表面に図示しないブランケット(ゴム)が巻き付けられるゴムローラであり、版胴44a,44bから受け渡されたインキをウェブWに転写するものであって、版胴44a,44bに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。そして、版胴44a,44bとブランケット胴34a,34bは、図示しないギアにより同期駆動するように連結され、駆動装置により駆動回転可能となっている。
この場合、版胴44a,44bに装着される刷版は、絵柄のある領域(画線部)と絵柄のない領域(非画線部)が形成され、画線部が親油性であり、非画線部が親水性である。そのため、版胴44a,44bに装着された刷版に対して、水着ローラ83a,83bから湿し水が供給された後に、インキ着ローラ78a,78b,79a,79bからインキが供給されると、画線部のみにインキが転写され、非画線部に湿し水が転写される。そして、版胴44a,44bに対してブランケット胴34a,34bが対接して同期回転すると、版胴44a,44bから画線部にあるインキがブランケット胴34a,34bに転写される。
なお、スタック24だけ説明したが、他のスタック21,22,23もほぼ同様の構成である。
本実施形態のインキローラは、例えば、スタック24で使用されているブランケット胴34a,34b、インキ練りローラ74a,74b、インキ着練りローラ76a,76b、インキ着ローラ78a,78b,79a,79bに適用することができる。
図1は、本実施形態のインキローラを表す断面図、図2は、インキローラの断面を表す図1II−II断面図である。
図1及び図2に示すように、インキローラ10は、金属製のシームド管としての電縫管11と、弾性層としてのゴム層12と、一対の支持軸13,14とを備えている。
電縫管11は、肉厚の一定な金属板を管状に丸めて加工し、周方向の端部同士を溶接して接合することで、軸方向に沿う継ぎ目部11aが形成されたシームド管である。金属板としては、鋼板やアルミ板などが用いられる。ゴム層12は、電縫管11の外周面に全周にわたって密着して設けられており、軸方向の長さが電縫管11より短く設定され、電縫管11は、軸方向の各端部の外周面が露出している。
各支持軸13,14は、大径のボス部13a,14aと、小径の軸部13b,14bと有し、このボス部13a,14aと小径の軸部13b,14bが一体に形成されている。ボス部13a,14aは、外径が電縫管11の内径より若干小さく設定される。そして、各支持軸13,14は、大径のボス部13a,14aが電縫管11の軸端部に嵌合し、ボス部13a,14aの外周部における軸端と電縫管11の内周部における軸端とが溶接W1,W2により固定されている。このとき、電縫管11と各支持軸13,14のボス部13a,14aとは、継ぎ目部11aを除いた接触部が溶接により接合される。また、支持軸13,14は、中心Oから径方向にずれた位置に軸方向に沿う貫通孔13c,14cが形成されており、電縫管11との溶接時における熱膨張による変形が防止される。そして、支持軸13,14は、軸部13b,14bが軸受15,16を介して印刷機のフレーム17,18に回転自在に支持されている。
図3は、インキローラの寸法を表す概略である。
また、インローラ10は、図3に示すように、電縫管11の厚さT1が電縫管11の内径D、つまり、空洞部の直径の4%以上で、且つ、8%以下に設定されている。また、インキローラ10は、電縫管11の厚さT1がゴム層12の厚さT2の40%以上で、且つ、80%以下に設定されている。この場合、インキローラ10の外径は、例えば、120mm前後であって、電縫管11の厚さT1は、3.5mmから7mmの範囲、ゴム層T2の厚さは、7mmから12mmの範囲、電縫管11の内径(空洞部の直径)Dは、82mmから99mmの範囲が理想的である。
電縫管11の厚さT1を電縫管11の内径Dの直径の4%以上で、且つ、8%以下に設定し、電縫管11の厚さT1をゴム層12の厚さT2の40%以上で、且つ、80%以下に設定することで、電縫管11の剛性を確保する一方で、総重量と慣性を低減することができる。また、インキローラ10の高速回転時の摩擦による熱膨張の影響を受けにくくなり、熱膨張量が減少して駆動力を低減することができる。また、インキローラ10と他のローラとのニップによる変形が少なくなるため、インキ練り動作によりインキを平滑化しやすくなる。
この場合、インキローラ10の外径を従来から変更せずに、電縫管11の厚さT1やゴム層12の厚さT2を適正値としている。従来のインキローラは、金属層(鉄)の外径を小さく、且つ、偏肉加工が可能な厚さまで薄くすることで軽量化していたが、この設定では、剛性は確保されるものの、鋼管厚の限界があり、重量物となっていた。また、インキローラの外径と金属層(鉄)の外径との差は、ゴム層を厚くすることで調整していたので、巻き替えに使用するゴム量が多く必要だった。
また、インキローラには、金属層(素管)にカーボン素材を使用したものもあるが、カーボン素材場合、鉄鋼材料並みの剛性を得るには非常に高価で、大径となる場合が多い。また、ゴム巻き替えの際、ゴムを削るときにカーボン表面が毛羽立ってしまい、ゴムがうまく外れなかったり、カーボン自体を削ってしまって、径が変わったり、場合によっては再使用不可の不具合が発生することもあった。また、カーボンと鉄の接着部分が、ゴム巻き替え時の熱で傷む場合があり、ゴム巻き替え再加工回数の制限があった。そのため、カーボン素材を使用したものは、繰り返し加工するには限界があり、ローラ寿命も短い傾向がある。
更に、インキローラ10は、ゴム巻き部と軸部を含めた軸方向のローラ総長さが2000mm以下の範囲に設定されている。この場合の軸方向長さとは、支持軸13,14を含めた長さである。なお、本実施形態の新聞用オフセット輪転印刷機にて、インキローラ10のローラ総長さの下限は1200mmであるが、刷版の幅方向長さ、及び刷版の幅方向の装着数により可変である。また、インキローラ10は、重量が50kg以下に設定されている。この場合、好ましくは、重量が45kg以下であって、重量が40kg以下であると最適である。このインキローラ10の重量に関する規定は、欧州にて、EN1005−2「Safety of machinery − Human physical performance Part2:Manual handling of machinery and component parts of machinery」によるものである。また、日本では、「女性労働基準規則及び年少者労働基準規則」によるものである。
このように本実施形態のインキローラにあっては、周方向の一部に継ぎ目部11aを有する金属製の電縫管11と、電縫管11の外周面に形成されたゴム層12と、電縫管11における軸方向の両端部に固定される一対の支持軸13,14とを設けている。
従って、継ぎ目部11aを有する電縫管11の外周面にゴム層12を形成してインキローラ10を構成することで、鋼管を使用する場合に比べて、鋼管の外周面及び内周面の加工を不要として製造コストを低減することができ、また、肉厚を薄くすることで軽量化を図ることができる。
本実施形態のインキローラでは、肉厚の一定な金属板を管状に丸めて加工し、周方向の端部同士を溶接して継ぎ目部11aを形成する電縫管11としている。従って、電縫管11を使用することで、低コスト化、軽量化、高精度化を図ることができる。
本実施形態のインキローラでは、電縫管11の端部と支持軸13,14とを、継ぎ目部11aを除いた接触部で溶接により接合している。従って、電縫管11の端部と支持軸13,14とを溶接するとき、電縫管11の継ぎ目部11aを除いて溶接することで、溶接熱による継ぎ目部11aの変形を防止することができる。
本実施形態のインキローラでは、電縫管11の厚さT1を電縫管11の内径Dの4%より大きく8%より小さく設定すると共に、電縫管11の厚さT1をゴム層12の厚さT2の50%より大きく75%より小さく設定している。従って、電縫管11の剛性を確保する一方で、総重量を低減することができ、また、電縫管11の厚さT1がゴム層12の厚さT2より薄くなるため、インキローラ10の高速回転時の摩擦による熱膨張の影響を受けにくくなり、熱膨張量が減少して駆動力を低減することができる。
本実施形態のインキローラでは、ゴム巻き部と軸部を含めた軸方向のローラ総長さが2000mm以下の範囲とし、且つ、重量を50kg以下に設定している。インキを練るために十分な剛性を確保することができると共に、軽量化を図ることができ、インキローラ10の組付性やメンテナンス性を向上することができる。
また、本実施形態の印刷機にあっては、インキローラ10を有してインキを供給するインキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bと、インキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bから外周部に装着された刷版にインキが供給される版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bと、版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bから受け取ったインキの画像をウェブWに転写するブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bとを設けている。
従って、電縫管11の外周面にゴム層12を形成してインキローラ10を構成し、このインキローラ10をインキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bのローラに適用することで、インキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bの製造コストを低減することができると共に、肉厚を薄くして軽量化を図ることができる。その結果、印刷機の製造コストを低減することができると共に、メンテナンス性を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、印刷機として新聞用オフセット輪転印刷機Pを適用したが、商業用オフセット輪転印刷機やオフセット枚葉印刷機などに適用してもよい。また、インキローラ10を、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b、インキ練りローラ74a,74b、インキ着練りローラ76a,76b、インキ着ローラ78a,78b,79a,79bに適用して説明したが、弾性層を有する別のインキローラに敵宇してもよい。
P 新聞用オフセット輪転印刷機(印刷機)
R 給紙装置
R1〜R7 給紙ユニット
I インフィード装置
I1〜I7 インフィードユニット
U 印刷装置
U1〜U6,U11〜U62 印刷ユニット
D ウェブパス装置
D1,D2 ウェブパスユニット
F 折機
F1,F2 折ユニット
10 インキローラ
11 電縫管(シームド管)
11a 継ぎ目部
12 ゴム層(弾性層)
13,14 支持軸
21,22,23,24 スタック
31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b ブランケット胴
41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b 版胴
51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54b インキ供給装置
61a,61b,62a,62b,63a,63b,64a,64b 湿し装置
74a,74b インキ練りローラ
76a,76b インキ着練りローラ
78a,78b,79a,79b インキ着ローラ
W ウェブ

Claims (6)

  1. 周方向の一部に継ぎ目部を有する金属製のシームド管と、
    前記シームド管の外周面に形成された弾性層と、
    前記シームド管における軸方向の両端部に固定される一対の支持軸と、
    を備えることを特徴とするインキローラ。
  2. 前記金属製のシームド管は、肉厚の一定な金属板を管状に丸めて加工し、周方向の端部同士を溶接して前記継ぎ目部を形成する電縫管であることを特徴とする請求項1に記載のインキローラ。
  3. 前記シームド管の端部と前記支持軸とは、前記継ぎ目部を除いた接触部が溶接により接合されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインキローラ。
  4. 前記シームド管の厚さが前記シームド管の内径の4%以上で且つ8%以下に設定されると共に、前記シームド管の厚さが前記弾性層の厚さの40%以上で且つ80%以下に設定されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインキローラ。
  5. ゴム巻き部と軸部を含めた軸方向のローラ総長さが2000mm以下の範囲で且つ重量が50kg以下に設定されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインキローラ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項のインキローラを有してインキを供給するインキ供給装置と、
    前記インキ供給装置から外周部に装着された刷版にインキが供給される版胴と、
    前記版胴から受け取ったインキの画像をウェブに転写するブランケット胴と、
    を備えることを特徴とする印刷機。
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