以下に添付図面を参照して、本発明に係るブランケット及びブランケット胴並びに印刷機の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、複数の実施形態がある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図9は、新聞用オフセット輪転印刷機を表す概略構成図、図10は、新聞用オフセット輪転印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図、図11は、ブランケット胴に対するブランケットの装着部を表す概略図である。
第1実施形態において、図9に示すように、第1実施形態の印刷機Pは、新聞用オフセット輪転印刷機であって、給紙装置Rと、インフィード装置Iと、印刷装置Uと、ウェブパス装置Dと、折機Fとから構成されている。給紙装置Rは、複数(第1実施形態では、7台)の給紙ユニットR1~R7を有し、インフィード装置Iは、複数(第1実施形態では、7台)のインフィードユニットI1~I7を有し、印刷装置Uは、複数(第1実施形態では、6台)の印刷ユニットU1~U6を有し、ウェブパス装置Dは、複数(第1実施形態では、2台)のウェブパスユニットD1,D2を有し、折機Fは、複数(第1実施形態では、2個)の折ユニットF1,F2を有している。
この場合、印刷ユニットU1~U6を6台として説明したが、各印刷ユニットU1~U6は、4色刷りが可能であると共に、上下に分割して12台の2色刷りが可能な印刷ユニットU11,U12,U21・・・U61,U62として用いることができる。また、2つの折ユニットF1,F2を上下に並べて記載したが、実際には、紙面に直交する方向に並んで配置される操作側折ユニットF1と駆動側折ユニットF2となっている。更に、印刷装置Uを2つの部分から記載したが、機能上2つに分けて記載しただけであり、実際には、1つの装置となっている。
給紙装置Rにおいて、給紙ユニットR1~R7は、ほぼ同様の構成をなし、ウェブ(印刷媒体)Wがロール状に巻かれた3つの巻取紙を保持する保持アームを有し、この保持アームを回動することで、巻取紙を給紙位置に回動することができる。また、この各給紙ユニットR1~R7には、図示しない紙継装置が設けられており、給紙位置で繰り出されている巻取紙が残り少なくなると、この紙継装置により給紙位置にある巻取紙に対して、待機位置にある巻取紙を紙継することができる。
インフィード装置Iにおいて、インフィードユニットI1~I7は、ほぼ同様の構成をなし、印刷装置Uの各印刷ユニットU1~U6に送り込むウェブWのテンションを調整することで、印刷装置Uを走行するウェブWのテンションを適正値に安定して維持するようにしている。例えば、各インフィードユニットI1~I7は、インフィードローラ、紙押えゴムローラ、ダンサローラ、ガイドローラなどを有している。そして、ダンサローラがウェブWの張り方向に力を加えることでウェブWのテンションを適正にし、このダンサローラの揺動に応じてインフィードローラの周速を変更し、ウェブWの適正なテンションを維持している。
印刷装置Uにおいて、印刷ユニットU1~U6は、両面4色印刷を行うことができる多色刷印刷ユニットである。但し、各印刷ユニットU1~U6は、上下に分割することで、両面2色印刷を行うことができる印刷ユニットU11~U62とすることができる。各印刷ユニットU11~U62は、ほぼ同様の構成をなし、後述するが、インキ供給装置、版胴、ブランケット胴などを有している。本実施形態では、各印刷ユニットU1~U6は、版胴に周方向に沿って印刷物としての新聞の1頁分に対応する刷版を装着可能(単胴)であり、この版胴の周長(直径)に対して、ブランケット胴の周長(直径)が同じに設定されている。なお、版胴の周長(直径)や、ブランケット胴の周長(直径)はこれに限るものではない。新聞の2頁分に対応する周長を有するもの(倍胴)などがある。
ウェブパス装置Dにおいて、ウェブパスユニットD1は、印刷ユニットU1~U3に対して設けられ、ウェブパスユニットD2は、印刷ユニットU4~U6に対して設けられている。各ウェブパスユニットD1,D2は、ほぼ同様の構成をなし、ウェブWを縦(ウェブWの天地長手方向、ウェブWの搬送方向)に沿ってその幅方向の中央部で裁断するスリッタ、縦裁断したウェブWの搬送経路を設定するターンバー、ウェブWにおける天地長手方向における搬送位置を調整するコンペンセータなどを有している。
即ち、各印刷ユニットU1~U3で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD1にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。また、印刷ユニットU4~U6で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD2にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。
折機Fにて、2つの折ユニットF1,F2は、操作側と駆動側に配設されている。即ち、ウェブパスユニットD1から複数のウェブW1が重ねられて導入されると、折ユニットF1は、ウェブW1を縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙することができる。また、ウェブパスユニットD2から複数のウェブW2が重ねられて導入されると、折ユニットF2は、ウェブW2を縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙することができる。
従って、新聞用オフセット輪転印刷機では、給紙装置Rの各給紙ユニットR1~R7からそれぞれ供給された各ウェブWは、インフィード装置Iの各インフィードユニットI1~I7によりテンションが調整され、印刷装置Uの各印刷ユニットU1~U6に供給される。この印刷装置Uにおける各印刷ユニットU1~U6にて、各ウェブWの両面に印刷が施される。そして、各印刷ユニットU1~U3で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD1にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。また、印刷ユニットU4~U6で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD2にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。
その後、折機Fでは、ウェブパスユニットD1から複数のウェブW1が重ねられて導入されると、折ユニットF1は、ウェブW1を縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙する。また、ウェブパスユニットD2から複数のウェブW2が重ねられて導入されると、折ユニットF2は、ウェブW2を縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙する。
ここで、印刷装置Uにおける印刷ユニットU1について詳細に説明する。印刷ユニットU1は、図10に示すように、4色印刷が可能となるように、H型のタワーユニットとなっている。この印刷ユニットU1は、ウェブWの搬送方向(下から上)に沿って、墨(Black)、藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(Yellow)ごとの4つのスタック21,22,23,24が配置されて構成されており、各スタック21,22,23,24は、それぞれ左右対称となるローラ配列となっている。
即ち、印刷ユニットU1における各スタック21,22,23,24は、左右に対向してブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bがウェブWの搬送経路を挟んで対接可能であり、各ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bに版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bが対接している。そして、各スタック21,22,23,24は、各版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bに対して、インキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bが設けられている。
この場合、スタック21,23は、ブランケット胴31a,31b,33a,33bと版胴41a,41b,43a,43bがハの字形状に配列され、スタック22,24は、ブランケット胴32a,32b,34a,34bと版胴42a,42b,44a,44bが逆ハの字形状に配列されている。そして、各版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bにて、外周面に異なる絵柄を印刷する刷版(図示略)が軸方向、つまり、ウェブWの幅方向に2つ(または、4つ)並べて装着可能となっている。なお、刷版の装着数は適宜設定すればよい。
なお、インキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bは、一般的に、インキつぼ(デジタルインキポンプ)、インキ元ローラ、インキ受渡しローラ、インキ練ローラ、インキ往復ローラ、インキ着ローラなどにより構成されている。
上述したように、各印刷ユニットU1にて、各版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bは、外周部に軸方向に沿って複数の刷版が装着されており、各版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bの各刷版が対応するブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bに対接している。ブランケット胴31aと31b、ブランケット胴32aと32b、ブランケット胴33aと33b、ブランケット胴34aと34bは、それぞれ外周面同士が対接しており、この間にウェブWが走行するとき、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bとウェブWとの間に所定の線圧が作用することで、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bのインキがウェブWに転写される。
上述したブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bは、胴本体の外周部にブランケットが巻き付けられ、ブランケットがブランケット締め付け装置により締結されて構成されている。各ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bは、ほぼ同様の構成であることから、ここでは、ブランケット胴31aに基づいて説明する。
図11に示すように、ブランケット胴31aにおいて、胴本体101は、所定長さを有する円柱形状をなしている。胴本体101は、外周部に開口するギャップ部(溝部)102を介して円形断面形状をなす収容孔103が軸心方向に沿って形成されており、収容孔103内にテンションバー104が配置されている。ギャップ部102は、対向する係止部105,106が形成されている。テンションバー104は、円柱形状をなし、外周部に軸方向に沿うスリット107が形成されている。ブランケット201は、版胴から供給された印刷画像(インキ)をウェブ(印刷媒体)Wに転写するものであり、所定の大きさを有しており、基布層と表面ゴム層から構成されている。ブランケット201は、長手方向(巻付方向)の各端部が内側に折曲されることで、咥え側端部202と咥え尻側端部203が形成されている。
そのため、ブランケット201の咥え側端部202をギャップ部102に挿入し、係止部105に係止する。この状態で、ブランケット胴31aを回動し、ブランケット201を胴本体101の外周面に巻き付けていく。そして、ブランケット201の咥え尻側端部203をギャップ部102に挿入し、スリット107に係止する。ここで、テンションバー104を回動すると、ブランケット201の咥え尻側端部203は、スリット107に挿入された端部203aが折り曲げられて係止される。このようにして胴本体101の外周面にブランケット201が巻き付けられて固定される。
図12は、ブランケット胴に対する従来のブランケットの端部の装着状態を表す概略図である。図12に示すように、従来のブランケット001は、基布層と表面ゴム層から構成される弾性部材であって、長手方向の一端部が内側に鋭角(例えば、50度から80度)に折曲されて咥え側端部002が形成され、他端部が内側に鈍角に折曲されて咥え尻側端部003が形成されている。このとき、ブランケット001は、折曲された折曲部004の外周部側が伸長されるため、この折曲部004の厚さが薄くなる。ブランケット001の咥え側端部002がギャップ部102に挿入されて係止部105に係止したとき、折曲部004の厚さが薄くなければ、図12に二点鎖線で表す折曲部005となる。しかし、厚さが薄くなった折曲部004では、ギャップ部102の大きさが拡大してしまう。
図10及び図12に示すように、ウェブWは、ブランケット胴31a,31bの間を通過するときに、このブランケット胴31a,31bから所定の線圧を受けてインキ(画像)が転写される。このとき、ギャップ部102が大きいと、ブランケット胴31a,31bのギャップ部102がウェブWを介して対向する位置にきたとき、このギャップ部102によりウェブWに対するブランケット胴31a,31bの線圧が一時的に低下し、ブランケット胴31a,31bが振動する。すると、ブランケット胴31a,31bがウェブWに対して適正にインキ(画像)を転写することができなくなるおそれがある。
第1実施形態は、ギャップ部102によるブランケット胴31a,31bの振動の発生を抑制するものである。図1は、第1実施形態のブランケットにおける咥え側端部を表す概略図、図2は、ブランケット胴に対するブランケットの端部の装着状態を表す概略図、図3は、ブランケットにおける咥え側端部の構成を表す概略図である。
第1実施形態において、図1及び図2に示すように、ブランケット201は、胴本体101への巻付方向(ブランケット胴31aの周方向)における一方の端部に咥え側端部202が形成され、一方の端部に咥え尻側端部203が形成されている。ブランケット201は、咥え側端部202がギャップ部102に挿入されて折曲された後に胴本体101の外周部に巻き付けられ、咥え尻側端部203がギャップ部102に挿入されて締結されている。
ブランケット201は、少なくとも咥え側端部202側の折曲される領域の厚さが胴本体101(ブランケット胴31a)の外周部に巻き付けられる領域の厚さより厚く設定されている。また、ブランケット201は、巻付方向における咥え側端部202側の端部から予め設定された所定の領域の表面部に厚さ方向に突出する突出部が設けられている。
ブランケット201は、胴本体101の外周面に平行をなすように巻き付けて装着される平坦部204と、ギャップ部102に挿入されて係止される咥え側端部(被係止部)202及び咥え尻側端部(被係止部)203と、平坦部204と咥え側端部202との間で胴本体101への装着時に折曲される咥え側湾曲部205と、平坦部204と咥え尻側端部203との間で胴本体101への装着時に折曲される咥え尻側湾曲部206とから構成されている。また、ブランケット201は、咥え側端部202の裏面に鉄製の取付プレート207が固定されている。
即ち、ブランケット201は、長手方向(胴本体101への巻付方向)の領域を複数に分割したとき、領域A1に平坦部204が設けられ、領域A2に咥え側湾曲部205が設けられ、領域A3に咥え側端部202が設けられている。また、取付プレート207は、領域A3に設けられている。ここで、領域A1の平坦部204と領域A2の咥え側湾曲部205との境界は、ブランケット201が胴本体101に装着されたとき、内周面(胴本体101の外周面)の曲率が変化した位置であり、領域A2の咥え側湾曲部205と領域A3の咥え側端部202との境界は、ブランケット201が胴本体101に装着されたとき、内周面(胴本体101の外周面からギャップ部102の係止部105)の曲率が変化した位置である。ブランケット胴31aのギャップ部102の周方向における中心位置Cから、領域A1の平坦部204と領域A2の咥え側湾曲部205の境界までの距離は、版胴41aとブランケット胴31aの間でできる接触幅の半分以下が望ましい。例えば、版胴41aが単胴でブランケット胴31aが倍胴であるとき、L=3~6mmとなる。ここで、ギャップ部102の中心位置Cは、ギャップ部102の周方向の両側における胴本体101の湾曲部の中心O11,O12間の距離の中間位置である。
平坦部204と咥え側湾曲部205と咥え側端部202が設けられたブランケット201は、巻付方向における咥え側端部202側の端部から予め設定された所定の領域A2+A3の表面部に厚さ方向に突出する突出部208が設けられている。そのため、ブランケット201は、咥え側湾曲部205と咥え側端部202が設けられる領域A2+A3の厚さt2が平坦部204の領域A1の厚さt1より厚く設定されている。
具体的に説明すると、図3に示すように、ブランケット201は、表面ゴム層211と基布層212とが積層され、基布層212の裏面に取付プレート207が固定されて構成されている。ここで、咥え側端部202及び咥え側湾曲部205の厚さが平坦部204の厚さより厚く形成され、平坦部204と咥え側湾曲部205は、長手方向の厚さがそれぞれ一定であることから、両者の間に段部221が形成されている。図3において、(a)は、基布層212の厚さを一定とし、表面ゴム層211の厚さを平坦部204と咥え側湾曲部205及び咥え側端部202との間で変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図3において、(b)は、表面ゴム層211の厚さを一定とし、基布層212の厚さを平坦部204と咥え側湾曲部205及び咥え側端部202との間で変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図3において、(c)は、表面ゴム層211の厚さを一定とし、基布層212の厚さを平坦部204及び咥え側端部202と咥え側湾曲部205との間で変え、取付プレート207を厚くすることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。具体的に、厚さt2は、厚さt1に対して0.05mmから0.5mmの差があることが望ましい。なお、この数値は、ブランケット201を胴本体101の係止部105と外周面との角度(鋭角)に折曲したときの薄くなる量に応じて設定される。
なお、ブランケット201において、咥え側湾曲部205の厚さを平坦部204より厚くする構成は、上述したものに限定されるものではない。図4から図8は、ブランケットにおける咥え側端部の変形例の構成を表す概略図である。
第1変形例において、図4に示すように、ブランケット201Aは、表面ゴム層211と基布層212とが積層され、基布層212の裏面に取付プレート207が固定されて構成されている。ここで、咥え側端部202及び咥え側湾曲部205は、表面部が平坦部204側に向けて厚さが薄くなる傾斜部222である。図4において、(a)は、基布層212の厚さを一定とし、咥え側端部202及び咥え側湾曲部205における表面ゴム層211の厚さを平坦部204の手前まで薄くなるように変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図4において、(b)は、表面ゴム層211の厚さを一定とし、咥え側端部202及び咥え側湾曲部205における基布層212の厚さを平坦部204の手前まで薄くなるように変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図4において、(c)は、表面ゴム層211及び基布層212の厚さを一定とし、取付プレート207の厚さを咥え側湾曲部205の手前まで薄くなるように変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。
第2変形例において、図5に示すように、ブランケット201Bは、表面ゴム層211と基布層212とが積層され、基布層212の裏面に取付プレート207が固定されて構成されている。ここで、咥え側端部202及び咥え側湾曲部205の厚さが平坦部204の厚さより厚く形成され、平坦部204と咥え側湾曲部205は、長手方向の厚さがそれぞれ一定であることから、両者の間の領域A4に段差部223が形成されている。図5において、(a)は、基布層212の厚さを一定とし、表面ゴム層211の厚さを平坦部204と段差部223と咥え側湾曲部205及び咥え側端部202との間で変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。
図5において、(b)は、表面ゴム層211の厚さを一定とし、基布層212の厚さを平坦部204と段差部223と咥え側湾曲部205及び咥え側端部202との間で変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図5において、(c)は、表面ゴム層211及び基布層212の厚さを一定とし、基布層212と取付プレート207の間に第1厚さ調整プレート(厚さ調整部材)231を設けると共に、基布層212の裏面に第2厚さ調整プレート(厚さ調整部材)232を設けることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図5において、(d)は、表面ゴム層211及び基布層212の厚さを一定とし、取付プレート207の厚さを厚くすると共に咥え側湾曲部205と段差部223の一部に充填部材(例えば、樹脂)233を充填することで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。
第3変形例において、図6に示すように、ブランケット201Cは、表面ゴム層211と基布層212とが積層され、基布層212の裏面に取付プレート207が固定されて構成されている。ここで、咥え側端部202及び咥え側湾曲部205の厚さが平坦部204の厚さより厚く形成され、平坦部204と咥え側湾曲部205は、長手方向の厚さがそれぞれ一定であることから、両者の間の領域A4に傾斜部224が形成されている。図6において、(a)は、基布層212の厚さを一定とし、表面ゴム層211の厚さを平坦部204と咥え側湾曲部205及び咥え側端部202との間で変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。
図6において、(b)は、表面ゴム層211の厚さを一定とし、基布層212の厚さを平坦部204と咥え側湾曲部205及び咥え側端部202との間で変えることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図6において、(c)は、表面ゴム層211及び基布層212の厚さを一定とし、基布層212と取付プレート207の間で咥え側湾曲部205まで厚さ調整プレート(厚さ調整部材)234を設けることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。図6において、(d)は、表面ゴム層211及び基布層212の厚さを一定とし、取付プレート207の厚さを厚くすると共に咥え側湾曲部205と傾斜部224に充填部材(例えば、樹脂)235を充填することで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202に突出部208を形成し、厚さt2を厚く設定している。
第4変形例において、図7に示すように、ブランケット201Dは、平坦部204と咥え側湾曲部205と咥え側端部202とを有し、巻付方向における咥え側湾曲部205の領域A2の表面部に厚さ方向に突出する突出部208が設けられている。そのため、ブランケット201Dは、咥え側湾曲部205が設けられる領域A2の厚さt2が平坦部204の領域A1の厚さt1と咥え側端部202の領域A3の厚さt3より厚く設定されている。
第5変形例において、図8に示すように、ブランケット201Eは、平坦部204と咥え側湾曲部205と咥え側端部202とを有し、巻付方向における咥え側湾曲部205の領域A2の裏面部に厚さ調整プレート(厚さ調整部材)236が固定されている。そのため、ブランケット201Eは、咥え側湾曲部205が設けられる領域A2の裏面部に突出部240が形成され、厚さt2が平坦部204の領域A1の厚さt1と咥え側端部202の領域A3の厚さt3より厚く設定されている。図8において、(a)は、咥え側端部202の下面に取付プレート207を固定し、取付プレート207と咥え側湾曲部205の下面に厚さ調整部材237を設けることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202の裏面部に突出部241と傾斜部242を形成し、厚さt3を厚く設定している。図8において、(b)は、咥え側端部202の下面に取付プレート207を固定し、取付プレート207と咥え側湾曲部205の下面に厚さ調整部材238を設けることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202の裏面部に突出部243と傾斜部244を形成し、厚さt3を厚く設定している。この場合、咥え側湾曲部205と咥え側端部202の間における調整プレート237,238の下面に傾斜部242,244が形成される。なお、取付プレート207の端部に充填部材(例えば、樹脂)239を充填してもよい。ここで、厚さ調整部材237は、例えば、ジェル状であって弾力があり、塗布後に固化してプレート状になるもの、または、固化した後に弾性体になるものとすることが好ましい。また、厚さ調整部材238は、例えば、薄肉プレート、テープ、ゴム、樹脂などであり、接着して固定するものである。
第1実施形態のブランケット201は、図1及び図2に示すように、咥え側湾曲部205と咥え側端部202の厚さt2が平坦部204の厚さt1より厚く設定されることで、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202の表面部に厚さ方向に突出する突出部208が設けられている。そのため、このブランケット201を胴本体101の外周部に装着すると、ブランケット201は、咥え側端部202をギャップ部102に挿入して係止した後に所定の位置で折曲して平坦部204を胴本体101の外周部に巻き付けていく。このとき、ブランケット201は、折曲された領域A2の外周部側が伸長し、咥え側湾曲部205の厚さが薄くなる。本実施形態では、咥え側湾曲部205は、厚さt2が平坦部204の厚さt1より厚いため、伸長することで咥え側湾曲部205の厚さが薄くなって平坦部204の厚さt1とほぼ同等となる。
この場合、咥え側湾曲部205及び咥え側端部202の厚さt2は、ブランケット201を胴本体101の係止部105と外周面との角度(鋭角)に折曲したときの薄くなる量に応じて設定される。即ち、予め実験などにより、ブランケット201の折曲時における薄くなる量に応じて咥え側湾曲部205及び咥え側端部202の厚さt2を平坦部204の厚さt1より厚くしておく。そのため、胴本体101の外周部にブランケット201を装着すると、ブランケット胴31aは、ギャップ部102を除く外周面(ブランケット201の平坦部204)がほぼ真円形状となり、真円度の公差は、3/100mm以内とすることが望ましく、ギャップ部102がブランケット胴31aの径方向長さの設計値よりも拡大することはない。
すると、図2に示すように、ブランケット胴31a,31bが回転し、ウェブWがこのブランケット胴31a,31bの間を通過するとき、ギャップ部102によるブランケット胴31a,31bの振動の発生が抑制され、適正な線圧を受けてインキ(画像)が転写される。
このように第1実施形態のブランケットにあっては、ブランケット胴31aの外周部に巻き付けられて巻付方向の端部が折曲されてギャップ部102に挿入されるブランケット201において、少なくとも折曲される領域の厚さをブランケット胴31aの外周部に巻き付けられる領域の厚さより厚く設定している。
従って、ブランケット201をブランケット胴31aの外周部に巻き付けるとき、ブランケット201の咥え側端部202をブランケット胴31aのギャップ部102に挿入して係止した後、折曲して外周部に密着するように添わせて巻き付けていく。このとき、ブランケット201は、折曲される領域(咥え側湾曲部205)の外周部側が伸長することで厚さが薄くなるが、咥え側湾曲部205の厚さをブランケット胴の外周部に巻き付けられる領域(平坦部204)の厚さより厚く設定しているため、ブランケット201の咥え側湾曲部205は、折曲時に伸長されて厚さが薄くなり、平坦部204の厚さと同等となる。そのため、ブランケット201をブランケット胴31aの外周部に巻き付けたとき、ブランケット胴31aのギャップ部102が拡大することはなく、適正な大きさとなる。その結果、ギャップ部102によるブランケット胴31aの振動の発生が抑制され、印刷品質の低下を抑制することができる。
また、第1実施形態のブランケットにあっては、ブランケット胴31aの外周部に巻き付けられるブランケット201において、巻付方向の端部から予め設定された所定の領域の表面部または裏面部に厚さ方向に突出する突出部208,240,241,243を設けている。
従って、ブランケット201をブランケット胴31aの外周部に巻き付けるとき、ブランケット201の咥え側端部202をブランケット胴31aのギャップ部102に挿入して係止した後、折曲して外周部に密着するように添わせて巻き付けていく。このとき、ブランケット201は、折曲される領域(咥え側湾曲部205)の外周部側が伸長することで厚さが薄くなるが、巻付方向の端部から所定の領域(咥え側湾曲部205)の表面部または裏面部に厚さ方向に突出する突出部208,240,241,243を設けているため、咥え側湾曲部205の厚さをブランケット胴の外周部に巻き付けられる領域(平坦部204)の厚さより厚く設定しているため、ブランケット201の咥え側湾曲部205は、折曲時に伸長されて厚さが薄くなり、平坦部204の厚さと同等となる。そのため、ブランケット201をブランケット胴31aの外周部に巻き付けたとき、ブランケット胴31aのギャップ部102が拡大することはなく、適正な大きさとなる。その結果、ギャップ部102によるブランケット胴31aの振動の発生が抑制され、印刷品質の低下を抑制することができる。
第1実施形態のブランケットでは、突出部208における所定の領域に傾斜部222,224,242,244を設けている。従って、ブランケット201をブランケット胴31aの外周部に巻き付けたとき、突出部208,241,243とその他の領域(平坦部204)が段差なく連続することとなり、ブランケット胴31aに装着されたブランケット201の外周部の真円度を高めることができる。
第1実施形態のブランケットでは、ブランケット胴31aの外周部に巻き付けられる平坦部204と、ギャップ部102に挿入されて係止される咥え側端部202と、平坦部204と咥え側端部202との間でブランケット胴31aへの装着時に折曲される咥え側湾曲部205とを設け、少なくとも咥え側湾曲部205の厚さを平坦部204の厚さより厚く設定している。従って、ブランケット201をブランケット胴31aに装着して厚さが薄くなる領域だけを厚くすることとなり、ブランケット201の構成の変更を最小限にして材料コストの増加を抑制することができる。
第1実施形態のブランケットでは、表面ゴム層211と基布層212とを積層して構成し、咥え側湾曲部205における表面ゴム層211と基布層212の少なくとも一方の厚さを平坦部204における表面ゴム層211と基布層212の一方の厚さより厚く設定している。従って、構成材料としての表面ゴム層211または基布層212の厚さを変更して咥え側湾曲部205の厚さを厚くするため、構成材料以外の材料の追加を不要として材料コストの増加を抑制することができる。
第1実施形態のブランケットでは、咥え側湾曲部205に厚さ調整プレート231,232,234,236を設けることで、咥え側湾曲部205の厚さを平坦部204の厚さより厚く設定している。従って、ブランケット201の構成部材を変更する必要がなく、厚さ調整プレート231,232,234,236を追加すればよく、製造工程の簡素化を図ることができる。
第1実施形態のブランケットでは、咥え側端部202における裏面部に取付プレート207を設け、咥え側湾曲部205における裏面部と取付プレート207との段差部に充填部材233,235を設けている。従って、ブランケット201を胴本体101の外周部に巻き付けたとき、ブランケット201を胴本体101に隙間なく装着することができる。
第1実施形態のブランケットでは、咥え側端部202と咥え側湾曲部205の厚さを同じ厚さに設定している。従って、ブランケット201の咥え側端部202から咥え側湾曲部205まで同じ厚さに設定すればよくなり、製造工程の簡素化を図ることができる。
また、第1実施形態のブランケット胴にあっては、円柱形状をなして外周部に軸方向に沿って溝部が設けられる胴本体101と、胴本体101の外周面に巻き付けられて巻付方向の各端部がギャップ部102に挿入されて締結されるブランケット201とを設けている。
従って、ブランケット201をブランケット胴31aへ装着するとき、折曲される領域(咥え側湾曲部205)の外周部側が伸長することで厚さが薄くなるが、咥え側湾曲部205の厚さを厚くして突出部208,240,241,243を設けることで、平坦部204の厚さと同等となる。そのため、ブランケット201をブランケット胴31aの外周部に巻き付けたとき、ブランケット胴31aのギャップ部102が拡大することはなく、適正な大きさとなる。その結果、ギャップ部102によるブランケット胴31aの振動の発生が抑制され、印刷品質の低下を抑制することができる。
また、本実施形態の印刷機にあっては、インキを供給するインキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bと、インキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bから外周部に装着された刷版にインキが供給される版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bと、版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bから受け取ったインキの画像をウェブWに転写するブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bとを設けている。
従って、インキが版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bからブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bからウェブWへ転写されるとき、ギャップ部102が対向する位置で、このギャップ部102によるブランケット胴31a,31bの振動の発生が抑制され、印刷品質の低下を抑制することができる。
[第2実施形態]
図13は、第2実施形態のブランケット胴を表す概略図、図14は、ブランケット胴の第1変形例を表す概略図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図13に示すように、ブランケット胴31aにおいて、胴本体101は、円柱形状をなし、外周部に開口するギャップ部102が軸心方向に沿って形成されている。ギャップ部102は、対向する係止部105,106が形成されている。ブランケット301は、長手方向(巻付方向)の各端部が内側に折曲されることで、咥え側端部302と咥え尻側端部303が形成されている。また、ブランケット301は、胴本体101の外周面に平行をなすように巻き付けて装着される平坦部304と、平坦部304と咥え側端部302との間で胴本体101への装着時に折曲される咥え側湾曲部305と、平坦部304と咥え尻側端部303との間で胴本体101への装着時に折曲される咥え尻側湾曲部306とから構成されている。また、ブランケット301は、咥え側端部302の裏面に鉄製の取付プレート307が固定されている。
また、胴本体101は、外周部とギャップ部102との間の湾曲部110に円弧形状をなす膨出部111が設けられている。即ち、胴本体101は、ブランケット301が装着される周方向の領域を複数に分割したとき、領域A11にブランケット301の平坦部304が装着される外周部が設けられ、領域A12にブランケット301の咥え側湾曲部305が装着される湾曲部110が設けられ、領域A13にブランケット301の咥え側端部302が装着される係止部105が設けられている。また、取付プレート307は、領域A13に設けられている。ここで、領域A11の外周部と湾曲部110との境界は、胴本体101の外周面の曲率が変化した位置であり、領域A12の湾曲部110と領域A13の係止部105との境界は、胴本体101の外周面からギャップ部102の係止部105の曲率が変化した位置である。
胴本体101は、湾曲部110の領域A12の表面部に外側に膨らむ膨出部111が設けられている。従来の湾曲部111aは、外周面と係止部105に接する円弧により形成されることから、胴本体の外径がギャップ部を除く領域で一定である。本実施形態の湾曲部110は、従来の湾曲部111aの円弧と同一の中心をもった一回り大きい円弧により形成されることから、胴本体の外径が膨出部111の位置で一時的に大きくなっている。
第2実施形態の胴本体101は、湾曲部110の領域A12の表面部に外側に膨らむ膨出部111が設けられている。そのため、このブランケット301を胴本体101の外周部に装着すると、ブランケット301は、咥え側端部302をギャップ部102に挿入して係止した後に所定の位置で折曲して平坦部304を胴本体101の外周部に巻き付けていく。このとき、ブランケット301は、折曲された咥え側湾曲部305の外周部側が伸長して厚さが薄くなる。本実施形態では、咥え側湾曲部305が接触する位置に膨出部111が設けられているため、ブランケット301が伸長することで咥え側湾曲部305の厚さが薄くなっても、咥え側湾曲部305の外周面の位置が変化することがない。
この場合、膨出部111の高さ(従来の湾曲部111aと本実施形態の膨出部111の偏差)は、ブランケット201を胴本体101の係止部105と外周面との角度(鋭角)に折曲したときの薄くなる量に応じて設定される。
第2実施形態の第1変形例において、図14に示すように、胴本体101は、外周部とギャップ部102との間の湾曲部110に円弧形状をなす膨出部111が設けられている。また、胴本体101は、外周部にブランケット301が装着されたとき、ブランケット301の取付プレート307の端部に係止する係止突起112が設けられている。この係止突起112は、胴本体101の外周面とブランケット301との隙間を埋めるものであることから、ブランケット301の表面に凹凸部が形成されることがない。
このように第2実施形態のブランケット胴にあっては、円柱形状をなして外周部に軸方向に沿ってギャップ部102が設けられると共に外周部とギャップ部102との間の湾曲部110に円弧形状をなす膨出部111が設けられる胴本体101と、胴本体101の外周面に巻き付けられて巻付方向の各端部がギャップ部102に挿入されて締結されるブランケット301とを設けている。
従って、ブランケット301をブランケット胴31aの外周部に巻き付けるとき、ブランケット301の咥え側端部302をブランケット胴31aのギャップ部102に挿入して係止した後、折曲して外周部に密着するように添わせて巻き付けていく。このとき、ブランケット301は、折曲される領域(咥え側湾曲部305)の外周部側が伸長することで厚さが薄くなるが、胴本体101における湾曲部110に膨出部111を設けているため、ブランケット301の咥え側湾曲部305は、折曲時に伸長されて厚さが薄くなっても、ブランケット胴31aのギャップ部102が拡大することはなく、適正な大きさとなる。その結果、ギャップ部102によるブランケット胴31aの振動の発生が抑制され、印刷品質の低下を抑制することができる。
第2実施形態のブランケット胴では、ブランケット301の咥え側端部302の裏面部に取付プレート307を設け、胴本体101に取付プレート307の端部に係止する係止突起112を設けている。従って、ブランケット301の咥え側端部302をブランケット胴31aのギャップ部102に挿入して係止した後、ブランケット301をブランケット胴31aの外周部に巻き付けたとき、取付プレート307の端部に胴本体101の係止突起112が係止することから、ブランケット301を胴本体101に隙間なく装着することができる。
なお、上述した第1実施形態では、ブランケット201における咥え側湾曲部205の厚さt2を平坦部204の厚さt1より厚くしたが、咥え側湾曲部205における全ての領域を厚くしなくてもよく、咥え側湾曲部205における一部の領域を厚くしてもよい。また、ブランケット201における咥え側湾曲部205に加えて咥え側端部202の一部またはすべての領域、平坦部204の一部の領域の厚さを平坦部204の厚さより厚くしてもよい。
また、上述した第2実施形態では、胴本体101における湾曲部110に膨出部111を設けたが、湾曲部110における全ての領域に膨出部111を設けなくてもよく、湾曲部110の一部に膨出部111を設けてもよい。また、胴本体101における湾曲部110に加えて係止部105の一部またはすべての領域、外周面の一部の領域に膨出部111を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、ブランケット201における幅方向の全域の咥え側湾曲部205の厚さを厚くして突出部208,240,241,243を設けたり、胴本体101における幅方向の全域に膨出部111を設けたりしたが、印刷品質に支障のない幅方向の端部などには設けなくてもよい。
また、上述した実施形態では、印刷機として新聞用オフセット輪転印刷機Pを適用したが、商業用オフセット輪転印刷機やオフセット枚葉印刷機などに適用してもよい。