JP6436444B2 - 亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物の亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒としての使用、亜鉛−空気二次電池用空気極、亜鉛−空気二次電池、電解用の電極触媒、電解用電極及び電解方法 - Google Patents

亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物の亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒としての使用、亜鉛−空気二次電池用空気極、亜鉛−空気二次電池、電解用の電極触媒、電解用電極及び電解方法 Download PDF

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Description

本発明は、亜鉛−空気二次電池空気極用触媒、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物の亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒としての使用、亜鉛−空気二次電池用空気極に関する。さらに本発明は、前記空気極を用いた亜鉛−空気二次電池、電解用の電極触媒、電解用電極及び電解方法にも関する。
[関連出願の相互参照]
本出願は、2014年1月31日出願の日本特願2014−17891号の優先権を主張し、その全記載は、ここに特に開示として援用される。
近年、太陽エネルギーを利用した水分解による水素製造や金属空気二次電池の開発が盛んに行われている。中でも金属空気二次電池は、現在主流であるリチウムイオン二次電池に代わる新たな高容量蓄電池として期待されており、2030年頃の普及を目指して研究開発が進められている。しかしながら現状では実用化に向けて解決すべき課題が種々挙げられており、その1つとして高活性酸素発生反応(OER)触媒の開発が挙げられる。
一般にOERには大きな過電圧が生じることが知られており、このために十分な充放電効率が得られていないのが現状である。そのため、充電時の電圧を大きく左右する高活性OER触媒の開発が急務となっている。一般的にOERに対して高活性な触媒として、PtやIrO2、RuO2(2.5〜3.0 mA/cm2@1.6 V vs RHE、0.1 mol dm-3 NaOH水溶液中)[非特許文献1]などの貴金属触媒が知られている。しかしながら、これら貴金属はコストが高く埋蔵量も少ないため、広く普及させるためには貴金属を含まないOER触媒の開発が必要である。
最近では貴金属を含まない非貴金属OER触媒として、ペロブスカイト型遷移金属酸化物ABO3が報告されている。ペロブスカイト型酸化物はBサイトに遷移金属を有し、酸素6つと結合した八面体構造から成る。最近ではこのBサイト遷移金属のeg電子数がそのOER活性と関連していることが報告されており、eg電子数が1付近のLa0.5Ca0.5CoO3-δなどが高活性(1.5 mA/cm2@1.6 V vs RHE、0.1 mol dm-3 NaOH水溶液中)[非特許文献2]であることが報告されている。
非特許文献1: Y. Lee, et al., J. Phys. Chem. Lett. 2012, 3, 399.
非特許文献2: Suntivich, et al., Science 2011, 334, 1383.
非特許文献1及び2の全記載は、ここに特に開示として援用される。
しかし、非特許文献2に記載されているような遷移金属酸化物触媒において、貴金属触媒を凌ぐOER活性を示すものは報告されておらず、貴金属触媒に匹敵する新たな遷移金属酸化物群の開発が必要とされている。そこで本発明の目的は、貴金属触媒に匹敵する新たな遷移金属酸化物触媒を開発し、さらにこの触媒を用いた空気極空気二次電池、電解用電極及び電解方法を提供することにある。
上記のように非貴金属OER触媒は今後の新規エネルギー材料として期待されているが、現在報告されているペロブスカイト型酸化物においても未だそのOER活性は十分とは言えない。本発明では、これまで酸素発生触媒として注目されてこなかったブラウンミラーライト型遷移金属酸化物A2B2O5を用いることによりOER反応に対してPt触媒に匹敵する活性を示し、中でも2種類の遷移金属を含むものを用いることにより、貴金属触媒を凌ぐ活性を示すことを見出し本発明を完成した。
本発明は以下の通りである。
[1]
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒であって、
前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、空気極用触媒
A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
前記B 1 及びB 2 のいずれか一方がCoを含む。
[2]
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒であって、
前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、空気極用触媒。
A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
前記B 1 及びB 2 は異なる元素からなる。
[3]
前記B 1 及びB 2 のいずれか一方がCoを含む[2]に記載の空気極用触媒。
[4]
前記亜鉛−空気二次電池の空気極における充電及び放電時の化学反応は以下の式で示される[1]〜[3]のいずれかに記載の空気極用触媒。
[5]
前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が、Ca2FeCoO5又はSr2Co2O 5 ある]〜[4]のいずれかに記載の空気極用触媒。
[6]
表面積が0.1〜100m2/gの範囲である[1]〜[5]のいずれかに記載の空気極用触媒。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載のブラウンミラーライト型遷移金属酸化物の亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒としての使用。
[8]
[1]〜[6]のいずれかに記載の触媒を含む亜鉛−空気二次電池用空気極。
[9]
前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物は酸素発生用触媒として含有され、酸素還元用触媒をさらに含む[8]に記載の空気極。
[10]
[8]又は[9]に記載の空気極と、負極活物質として亜鉛を含有する負極と、前記空気極と前記負極との間に介在する電解質と、を有する亜鉛−空気二次電池。
[11]
酸素還元用触媒を含む酸素還元用空気極をさらに含む[10]に記載の亜鉛−空気二次電池。
[12]
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む電解用の電極触媒であって、
前記電解における電解液が水溶液であり、
前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、電極触媒。
A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
前記B 1 及びB 2 のいずれか一方がCoを含む。
[13]
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む電解用の電極触媒であって、
前記電解における電解液が水溶液であり、
前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、電極触媒。
A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
前記B 1 及びB 2 は異なる元素からなる。
[14]
前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が、Ca 2 FeCoO 5 、又はSr 2 Co 2 O 5 である[12]または[13]に記載の電極触媒。
[15]
[12]〜[14]のいずれかに記載の電極触媒を含む電解用電極。
[16]
[15]に記載の電解用電極を用いる電解方法。
本発明によれば、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を用いることで、Ptに匹敵するか、それ以上のOER活性を示す空気極用触媒を提供することができる。さらに本発明によれば上記空気極用触媒を用いた金属空気二次電池用空気極、及びこの空気極を用いた金属空気二次電池も提供できる。さらに、電解用電極及び電解方法も提供できる。
実施例で合成したCa2Fe2O5のX線回折パターンを示す。 実施例で合成したCa2FeCoO5のX線回折パターンを示す。 実施例で合成したCa2FeMnO5のX線回折パターンを示す。 電気化学測定用電極作製の説明図。 電気化学測定結果(電解液: 0.1 mol/dm-3 KOH aq.)を示す。 電気化学測定結果(電解液: 4.0 mol/dm-3 KOH aq.)を示す。 本発明の金属空気二次電池の一構成例を示す。 固相反応法(実施例1)、液相反応法(実施例2)により得られた試料、およびシミュレーションにより求めたCa2FeCoO5のX線回折パターンを示す。 固相反応法(実施例1)、液相反応法(実施例2)により得られたCa2FeCoO5の走査型電子顕微鏡像を示す。 固相反応法(実施例1)、液相反応法(実施例2)により得られたCa2FeCoO5を用いた際の電気化学測定の結果を示す。
<空気極用触媒>
本発明は、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む空気極用触媒に関する。
一般に、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物A2B2O5は、Bサイトに遷移金属を有し、下記に示すように酸素6つと結合した八面体構造と4つの酸素と結合した四面体構造から成る。
本発明においては、前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物は下記一般式(1)で示すことができる。
A2B1B2O5 (1)
式(1)中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表す。希土類元素(RE)は、Sc、Yの2元素とランタノイドの15元素であり、ランタノイドは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luである。希土類元素(RE)は、好ましくは、比較的イオン半径の大きなLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gdなどを例示できる。
式(1)中、B1は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、より具体的にはB1は、3d遷移元素、Al、Ga又はInを表する。B1で表される3d遷移元素は、例えば、Fe、Co、Ni、Znから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子である。
式(1)中、B2は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、より具体的には、B2は、3d遷移元素を表す。B2で表される遷移金属は、例えば、Fe、Co、Mn、Cr、Ni、Ti、Cuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子である。
B1及びB2は同一元素の原子であることもできるが、異なる元素の原子からなることもでき、異なる元素の組合せによっては、より優れた空気極用触媒活性を示す場合がある。一般式(1)で示されるブラウンミラーライト型遷移金属酸化物の例としては、例えば、Ca2Fe2O5、Ca2FeCoO5、Ca2FeMnO5、Ca2AlFeO5、Sr2Fe2O5、Sr2Co2O5及びBa2In2-xMnxO5+x(x=0〜0.7)を挙げることができる。
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物は、それぞれの金属酸化物を原料として固相反応法により合成することができる。具体的な方法は実施例に記載する。Ca2Fe2O5、Ca2FeCoO5、Ca2FeMnO5についての合成方法は、実施例に記載の非特許文献3〜6を参照できる。
Ca2AlFeO5、Sr2Fe2O5、Sr2Co2O5及びBa2In2-xMnxO5+x(x=0〜0.7)についての合成方法は、以下の文献を参照できる。
Ca2AlFeO5: M. Zoetzl et al.,J. Am. Ceram. Soc.89, 3491 (2006).
Sr2Fe2O5: A. Nemudry et al.,Chem. Mater.10, 2403 (1998).
Sr2Co2O5: A. Nemudry et al.,Chem. Mater.8, 2232 (1996).
Ba2In2-xMnxO5+x: P. Jiang et al., Inorg. Chem.52, 1349 (2013).
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物は、固相反応法に加えて、液相反応法を用いても合成することができる。液相反応法には、それぞれの金属酸化物の原料としてそれぞれの金属の塩、例えば、硝酸塩、酢酸塩、クエン酸塩等を用いる。例えば、Ca2FeCoO5を合成する場合、Ca塩(例えば、Ca(NO3)2)、Fe塩(例えば、Fe(NO3)3)・9H2O)、Co塩(例えば、Co(NO3)2)・6H2O)を用い、かつゲル化剤としてクエン酸を添加した混合物を溶媒として、例えば、水(蒸留水またはイオン交換水)等を用いて混合する。各金属塩の比率は、目的とする金属酸化物の組成を考慮して適宜決定する。ゲル化剤として用いるクエン酸の量は、金属塩100質量部に対して、例えば、10〜1000質量部の範囲とすることができる。ゲル化剤としてはクエン酸以外に、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)やグリシン等を用いることもできる。
上記混合物を、例えば、50〜90℃に加熱して溶媒を除去することで混合物をゲル化させる。このゲル化物を、例えば、空気中、300〜500℃(例えば、450℃)で10分〜6時間(例えば、1時間)仮焼成して前駆体を合成する。次にこの前駆体を、例えば、大気中、600〜800℃で1〜24時間焼成することで、目的物であるブラウンミラーライト型のCa2FeCoO5を合成することができる。焼成条件は、例えば、600℃で所定時間(1〜12時間)焼成した後、温度を上げて、例えば、800℃で所定時間(6〜12時間)焼成することもできる。液相反応法は、固相反応法に比べて低温で目的物であるブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を合成することができ、かつ得られる酸化物は、焼成温度が低いためにより小粒径の粒子として得られる。小粒径の粒子は、表面積が大きいことから、触媒として用いる場合に単位質量当たりの活性が高いことが期待できる。本発明のブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む空気極用触媒は、表面積が例えば、0.1〜100m2/gの範囲であることができ、好ましくは、1〜100m2/gの範囲である。但し、この範囲に限定される意図ではない。また、本発明のブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む空気極用触媒は、粒子径が例えば、100μm以下であり、固相反応法で得られる触媒の粒子径は、例えば、1〜50μm、好ましくは2〜20μmであり、液相反応法で得られる触媒の粒子径は、例えば、10〜1000nm、好ましくは20〜500nmの範囲である。但し、これらの粒子径はあくまでも例示である。
実施例において詳細を示すが、ブランミラーライト型遷移金属酸化物を触媒として用いるとPtに匹敵するか、またはそれを超える高いOER活性を示す。例えば、Ca2Fe2O5はPtに匹敵するOER活性を示す。さらにBサイトのFeひとつをCoに変えたCa2FeCoO5は、実施例1に示す条件では、0.1 mol dm-3 KOH水溶液中で約6 mA/cm2@1.6 V vs RHEという大きな酸素発生由来の電流を観測した(図5参照)。これは同条件で測定したPt/Cの2 mA/cm2 @ 1.6 V vs RHEの約3倍もの値であり、過去に報告されているIrO2やRuO2などの貴金属酸化物触媒と比べても倍以上の活性である。また、金属空気二次電池の利用が考えられている高濃度KOH水溶液中(4.0 mol dm-3)においても、0.1 mol dm-3 KOH水溶液と同様にPt/Cを凌ぐ優れたOER活性を示した(図6参照)。さらに、実施例2に示す例では、表面積が増大することで、同程度の表面積をRuO2のよりも優れたOER活性を示した(図10参照)。
本発明のブラウンミラーライト型遷移金属酸化物は、空気極用として極めて有用であり、光水分解による水素製造や、次世代型高容量二次電池として期待されている金属空気二次電池の空気極として極めて有望である。注目すべきは、Bサイト金属としてFeのみを含むCa2Fe2O5に比べFeとCoを含むCa2FeCoO5を用いることでOER活性が格段に向上するという事実である。このことから、Ca2FeCoO5の優れたOER触媒特性は、2種類の遷移金属 (Co, Fe) の相乗効果により発現している可能性が高く、式(1)におけるB1及びB2は異なる元素の組合せであることが、より優れた空気極用触媒活性を示す場合があることから好ましい。
<空気極>
空気極は、通常、多孔質構造を有し、酸素反応触媒の他、導電性材料を含む。また、空気極は、必要に応じて、酸素還元(ORR)触媒、バインダー等を含んでいてもよい。二次電池における空気極には、充電時の機能としてOER触媒活性と、放電時の機能としてORR触媒活性を有することを要する。本発明の触媒はOER触媒であるので、空気極には、この触媒に加えて、ORR触媒を含有させることもできる。空気極における充電及び放電時の化学式を以下に示す。
空気極における本発明の触媒(OER触媒)の含有量は、特に限定されないが、空気極の酸素反応性能を高める観点から、例えば、1〜90質量%であることが好ましく、特に10〜60質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましい。
ORR触媒の例としては、特に制限はないが、例えば、PtまたはPt系材料(例えば、PtCo、PtCoCr、Pt-W2C、Pt-RuOxなど)、Pd系材料(例えば、PdTi、PdCr、PdCo、PdCoAuなど)、金属酸化物(例えば、ZrO2-x、TiOx、TaNxOy、IrMOxなど)、錯体系(Co-ポルフィリン錯体)、その他(PtMoRuSeOx、RuSeなど)を挙げることができる。さらに、Suntivichらが高活性と報告しているLaNiO3( Nat. Chem. 3, 546 (2011))、Liらが報告しているCoO/N-doped CNT(Nat. Commun. 4, 1805 (2013)) なども例示できる。但し、これらに限定される意図ではない。また、各触媒の性能や性質を考慮して複数の触媒を組み合わせて用いることもできる。さらに上記触媒には、助触媒(例えば、TiOx、RuO2、SnO2など)を組み合わせて用いる事もできる。ORR触媒を併用する場合の含有量は、ORR触媒の種類や触媒活性等を考慮して適宜決定することができ、例えば、1〜90質量%であることができる。但し、この数値範囲に限定される意図ではない。
導電性材料としては、特に限定されず、導電助剤として一般的に使用可能なものであればよいが、好適なものとして導電性カーボンが挙げられる。具体的には、メソポーラスカーボン、グラファイト、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー等が挙げられる。空気極において多くの反応場を提供することから、比表面積が大きい導電性カーボンが好ましい。具体的には、比表面積が1〜3000m2/g、特に500〜1500m2/gである導電性カーボンが好ましい。空気極の触媒は、導電性材料に担持させてもよい。
空気極における導電性材料の含有量は、特に限定されないが、放電容量を高める観点から、例えば、10〜99質量%であることが好ましく、特に20〜80質量%であることが好ましく、20〜50質量%であることがより好ましい。
空気極にバインダーを含有させることで、触媒や導電性材料を固定化し、電池のサイクル特性を向上させることができる。バインダーとしては特に限定されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びその共重合体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びその共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。空気極におけるバインダーの含有量は、特に限定されないが、カーボン(導電性材料)と触媒との結着力の観点から、例えば、1〜40質量%であることが好ましく、特に5〜35質量%であることが好ましく、10〜35質量%であることがより好ましい。
空気極は、例えば、上記した空気極構成材料を適当な溶媒に分散させて調製したスラリーを基材上に塗布、乾燥することで形成することができる。溶媒としては、特に限定されず、例えば、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が挙げられる。空気極構成材料と溶媒との混合は、通常、3時間以上、好ましくは4時間行うことが好ましい。混合方法は特に限定されず、一般的な方法を採用することができる。
スラリーを塗布する基材は、特に限定されず、ガラス板、テフロン(登録商標)板等が挙げられる。これら基材は、スラリーの乾燥後、得られた空気極から剥離される。或いは、空気極の集電体や、固体電解質層を、上記基材として扱うこともできる。この場合、基材は剥離せずに、金属空気二次電池の構成部材としてそのまま利用する。
スラリーの塗布方法、乾燥方法は、特に限定されず、一般的な方法を採用することができる。例えば、スプレー法、ドクターブレード法、グラビア印刷法等の塗布方法、加熱乾燥、減圧乾燥等の乾燥方法を採用することができる。
空気極の厚さは、特に限定されず、金属空気二次電池の用途等に応じて適宜設定すればよいが、通常、5〜100μm、10〜60μm、特に20〜50μmであることが好ましい。
空気極には、通常、空気極の集電を行う空気極集電体が接続される。空気極集電体の材料、形状は特に限定されない。空気極集電体の材料としては、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、ニッケル、チタン、炭素(カーボン)等が挙げられる。また、空気極集電体の形状としては、箔状、板状、メッシュ(グリッド状)、繊維状等が挙げられ、中でもメッシュ状等の多孔質形状であることが好ましい。多孔質形状の集電体は、空気極への酸素供給効率に優れているからである。
<金属空気二次電池>
本発明の金属空気二次電池は、上記したブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む触媒を含有する空気極と、負極活物質を含有する負極と、空気極と負極との間に介在する電解質と、を有する。本発明の金属空気二次電池の空気極には、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む触媒が含有され、この触媒は優れたOER触媒特性を示す。従って、この触媒を用いた空気極を用いることで、本発明の金属空気二次電池は、充電速度及び充電電圧に優れたものとなる。
また、空気極は前記のようにORR触媒活性を有する触媒を共存させることもできる。あるいは、ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む触媒を含有する酸素発生(OER)用の空気極とは別に、ORR触媒活性を有する触媒を含む酸素還元(ORR)用の空気極を設けることもできる。この場合、金属空気二次電池は、酸素還元用の空気極と酸素発生用の空気極とを有することになる(3電極方式)。放電時には酸素還元用の空気極が用いられ、充電時には酸素発生用の空気極が用いられる。ORR触媒活性を有する触媒は前述の通りであり、この触媒と上記空気極の説明で記載した導電性材料及びバインダー等を用いて酸素発生用の空気極を得ることができる。
以下、本発明の金属空気二次電池の一構成例について説明する。尚、本発明の金属空気二次電池は、以下の構成に限定されるものではない。図7は、本発明の金属空気二次電池の一形態例を示す断面図である。金属空気二次電池1は、酸素を活物質とする空気極2、負極活物質を含有する負極3、空気極2及び負極3の間でイオン伝導を担う電解質4、空気極2の集電を行う空気極集電体5、及び負極3の集電を行う負極集電体6からなり、これらが図示しない電池ケースに収容されている。空気極2には、該空気極2の集電を行う空気極集電体5が電気的に接続され、空気極集電体5は、空気極2への酸素供給が可能な多孔質構造を有している。負極3には、該負極3の集電を行う負極集電体6が電気的に接続され、空気極集電体5及び負極集電体6の端部のうち一方は、電池ケースから突出している。それぞれ、正極端子(図示せず)、負極端子(図示せず)として機能する。
(負極)
負極は、負極活物質を含有する。負極活物質としては、一般的な空気電池の負極活物質を用いることができ、特に限定されるものではない。負極活物質は、通常、金属イオンを吸蔵・放出することができるものである。具体的な負極活物質としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Al、及びFe等の金属、これら金属の合金、酸化物及び窒化物、並びに炭素材料等が挙げられる。
中でも、亜鉛−空気二次電池は安全面において優れており、次世代の二次電池として期待されている。尚、高電圧高出力という観点からはリチウム−空気二次電池及びマグネシウム空気二次電池が有望である。
亜鉛−空気二次電池の例を以下に説明すると、反応式は以下の通りである。
本発明の亜鉛−空気二次電池において、負極としては、亜鉛イオンを吸蔵・放出可能な材料を用いる。このような負極としては、金属亜鉛のほかに、亜鉛合金を用いることもできる。亜鉛合金としては、例えば、アルミニウム、インジウム、マグネシウム、スズ、チタン、銅、から選択される一種または二種以上の元素を含有する亜鉛合金を挙げることができる。
リチウム−空気二次電池の負極活物質としては、例えば金属リチウム;リチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等のリチウム合金;スズ酸化物、ケイ素酸化物、リチウムチタン酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物等の金属酸化物;スズ硫化物、チタン硫化物等の金属硫化物;リチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等の金属窒化物;並びにグラファイト等の炭素材料等を挙げることができ、中でも金属リチウムが好ましい。
さらに、マグネシウム−空気二次電池の負極活物質としては、マグネシウムイオンを吸蔵・放出可能な材料を用いる。このような負極としては、金属マグネシウムのほかに、マグネシウムアルミニウム、マグネシウムシリコン、マグネシウムガリウムなどのマグネシウム合金などを用いることができる。
箔状や板状の金属や合金等を負極活物質として用いる場合には、該箔状や板状の負極活物質を負極そのものとして使用することができる。
負極は、少なくとも負極活物質を含有してればよいが、必要に応じて、負極活物質を固定化する結着材を含有していてもよい。結着材の種類、使用量等については、上述した空気極と同様であるため、ここでの説明は省略する。
負極には、通常、負極の集電を行う負極集電体が接続される。負極集電体の材料、形状は特に限定されない。負極集電体の材料としては、例えば、ステンレス、銅、ニッケル等が挙げられる。また、負極集電体の形状としては、箔状、板状、メッシュ(グリッド状)等が挙げられる。
(電解質)
電解質は、空気極と負極との間に配置される。電解質を介して、負極と空気極との間の金属イオン伝導が行われる。電解質の形態は、特に限定されるものではなく、液体電解質、ゲル電解質、固体電解質等を挙げることができる。
電解液は、負極が亜鉛又はその合金の場合を例に挙げれば、酸化亜鉛を含む水酸化カリウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ水溶液を用いてもよいし、塩化亜鉛や過塩素酸亜鉛を含む水溶液を用いてもよいし、過塩素酸亜鉛を含む非水系溶媒や亜鉛ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドを含む非水系溶媒を用いてもよい。また、負極がマグネシウム又はその合金の場合を例に挙げれば、過塩素酸マグネシウムやマグネシウムビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドを含む非水系溶媒を用いてもよい。ここで、非水系溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)など従来の二次電池やキャパシタに使われる有機溶媒が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。あるいは、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(am)などのイオン性液体を用いることもできる。
本発明の二次電池において、電解液は、デンドライト生成防止剤を含むことが好ましい。デンドライト生成防止剤は、充電時に負極表面に吸着して結晶面間のエネルギー差を小さくし、優先配向を防ぐことによりデンドライトの発生を抑制すると考えられる。デンドライト生成防止剤については特に限定はないが、例えば、ポリアルキレンイミン類、ポリアリルアミン類及び非対称ジアルキルスルフォン類からなる群より選ばれた少なくとも1種のものであることができる(例えば、特開2009-93983号公報参照)。また、デンドライト生成防止剤の使用量は、特に限定されるものではないが、例えば常温常圧で電解液に飽和する量だけ用いてもよいし、溶媒として用いてもよい。
リチウムイオン伝導性を有する液体電解質は、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有する非水電解液である。上記リチウム塩としては、例えばLiPF6、LiBF4、LiClO4及びLiAsF6等の無機リチウム塩;並びにLiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiC(CF3SO23等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
上記非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を挙げることができる。非水溶媒としては、イオン液体を用いることもできる。
非水電解液におけるリチウム塩の濃度は、特に限定されないが、例えば0.1mol/L〜3mol/Lの範囲内であることが好ましく、好ましくは1mol/Lである。尚、本発明においては、非水電解液として、例えばイオン性液体等の低揮発性液体を用いてもよい。
リチウムイオン伝導性を有するゲル電解質は、例えば、上記非水電解液にポリマーを添加してゲル化することで得ることができる。具体的には、上記非水電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF、Arkema社製商品名Kynarなど)ポリアクリロニトリル(PAN)またはポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加することにより、ゲル化を行うことができる。
リチウムイオン伝導性を有する固体電解質としては、特に限定されず、リチウム金属空気二次電池で使用可能な一般的な固体電解質を用いることができる。例えば、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43等の酸化物固体電解質;Li2S−P25化合物、Li2S−SiS2化合物、Li2S−GeS2化合物等硫化物固体電解質;を挙げることができる。
電解質の厚さは、電池の構成によって大きく異なるものであるが、例えば10μm〜5000μmの範囲内であることが好ましい。
(付属構成)
本発明の金属空気二次電池において、空気極と負極との間には、これら電極間の電気的絶縁を確実に行うために、セパレータが配置されることが好ましい。セパレータは、空気極と負極との間の電気的絶縁が確保可能であると共に、空気極と負極との間に電解質が介在することが可能な構造を有していれば特に限定されない。
セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリフッ化ビニリデン、ガラスセラミックス等の多孔膜;及び樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。中でも、ガラスセラミックス製のセパレータが好ましい。
また、金属空気二次電池を収納する電池ケースとしては、一般的な金属空気二次電池の電池ケースを用いることができる。電池ケースの形状としては、上述した空気極、負極、及び電解質を保持することができれば特に限定されるものではないが、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。
本発明の金属空気二次電池は、空気極に活物質である酸素が供給されることにより、放電が可能となる。酸素供給源としては、空気の他、酸素ガス等が挙げられ、好ましくは酸素ガスである。供給する空気又は酸素ガスの圧力は特に限定されず、適宜設定すればよい。
本発明のブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む空気極用触媒は、金属空気二次電池に有用であることに加えて、それ以外のOER電極触媒が用いられる分野においても有用である。OER電極触媒は古くからさまざまな電気化学反応の対極反応として研究あるいは利用されており、アルカリ金属メッキや電解脱脂などの電解技術、及び電気防食技術への転用が可能である。また、最近では太陽電池や光触媒と組み合わせることで、高効率でクリーンな水素製造技術への応用も期待される。
以下に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
<合成方法>
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物Ca2Fe2O5、Ca2FeCoO5、Ca2FeMnO5は、原料としてCaCO3、Fe2O3、Co3O4、Mn2O3を用いて混合し、Ca2Fe2O5、Ca2FeCoO5は空気中1100oCで12時間、1200oCで12時間、Ca2FeMnO5はアルゴン気流中1100oCで12時間焼成することにより合成した(固相反応法)。
試料評価は以下の方法で行った。
相同定
X 線回折, Rigaku Ultima IV
高速1次元半導体検出器を装備
得られた試料に対してX線回折(図1〜3)により相同定および構造解析を行った。シミュレーションにより求めたX線回折パターンおよび既報[非特許文献3-6]より、固相反応法によりCa2Fe2O5、Ca2FeCoO5、Ca2FeMnO5の単一相が合成できていることを確認した(Ca2FeMnO5は少量の不純物が混在した)。
Ca2Fe2O5
Pcmn
a = 0.5595 nm
b = 1.4827 nm
c = 0.5407 nm
[非特許文献3] P. Berastegui et al., Mater. Res. Bull. 1999, 34, 303.
Ca2FeCoO5
Pbcm
a = 0.5365 nm
b = 1.1100 nm
c = 1.4798 nm
[非特許文献4] F. Ramezanipour et al., Chem. Mater. 2010, 22, 6008.
Ca2Fe2-xMnxO5
Pnma
x = 0.96:
a = 0.53055 nm
b = 1.5322 nm
c = 0.54587 nm
x = 0.67:
a = 0.53385 nm
b = 1.5154 nm
c = 0.55009 nm
[非特許文献5] F. Ramezanipour et al., J. Solid State Chem. 2009, 182, 153.
[非特許文献6] F. Ramezanipour et al., J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 3215.
<電極作製>
得られたCa2Fe2O5、Ca2FeCoO5、又はCa2FeMnO5 50 mgと、硝酸に80℃で一晩浸漬した後に洗浄乾燥したアセチレンブラック、及びNaOHで中和したNafion(R)を重量比5:1:1で混合し、適量のエタノールを加えて触媒懸濁液を調製した。これをブラウンミラーライト型遷移金属酸化物触媒が1.0 mg/cm2の割合になるようにグラッシーカーボン(GC)電極(直径5mm)上に4回に分けて滴下し、室温乾燥することでOER触媒とした(図4参照)。また比較用としてケッチェンブラック(KB)とジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液を混合し、オイルバス100℃で4時間反応後、洗浄乾燥することで30 wt% Pt/KB貴金属触媒を合成した。これも上記と同様の方法でGC電極に塗布した。
<電気化学測定>
電気化学測定には三電極式のテフロン(登録商標)製電気化学セルを用い、対極には白金板、参照極にはHg/HgO/0.1 mol dm-3 KOH aq.を用いた。掃引速度1 mV/sで所定の電位範囲で掃引し、電解液には0.1 mol dm-3およびの4.0 mol dm-3のKOH水溶液を用いた。
電気化学測定は、常法により、以下の条件で行った。
WE : Ca2Fe2O5 又は Ca2FeCoO5又は Ca2FeMnO5/GC
CE : Pt
RE : Hg/HgO/0.1 mol dm-3 KOH aq.
電解液 : 0.1 又は 4.0 mol/dm-3 KOH aq.
掃引範囲: -0.8 〜 0.66 V vs. Hg/HgO/0.1 mol dm-3 KOH aq.
掃引速度: 1 mV / sec
図5に示す0.1 mol dm-3KOH水溶液中での電気化学測定の結果、Ca2Fe2O5、Ca2FeCoO5、Ca2FeMnO5を用いることで、Ca2Fe2O5、Ca2FeMnO5は1.5 V vs RHE付近から、Ca2FeCoO5は1.4 V vs RHE付近からOERに由来する電流が観測された。それぞれにおいて1.6 V vs RHEにおける電流値に注目すると、Ca2Fe2O5はPt/KB(約2 mA/cm2)と同程度、Ca2FeCoO5とCa2FeMnO5はPt/KBを凌ぐ電流値を示した。中でもCa2FeCoO5はPt/KBの3倍もの電流(約6 mA/cm2)が観測され、これは非特許文献1に記載のPtよりもOER高活性な貴金属酸化物触媒であるIrO2(約3 mA/cm2)、RuO2(約2.5 mA/cm2)と比較しても2倍もの電流値である。以上より、ブラウンミラーライト型Ca2FeCoO5触媒は、OERに対して既報の貴金属触媒を大きく凌ぐ活性を示すことを見出した。
また、次世代高容量二次電池として期待されている金属空気二次電池の空気極として応用する際には、4.0 mol dm-3KOH水溶液などの高濃度アルカリ電解液中での使用が必要になると考えられる。そこで、同様に測定を行ったところ(図6参照)、Ca2FeCoO5を用いることで、1.6 V vs RHEにおいてPt/KB(約3 mA/cm2)の2倍ほどの電流(約6 mA/cm2)が観測され、高濃度アルカリ電解液中においても貴金属OER触媒よりも優れた触媒活性を示すことを明らかにした。これらは、貴金属を一切使わず遷移金属のみから成る酸化物触媒であるため、コスト、埋蔵量においても今後金属空気二次電池の実用化において極めて有用であると考えられる。また、図6に示す結果は、Ca2FeCoO5を用いることで、条件次第では60%以上の充放電効率の空気二次電池を提供できる可能性を示すものである。
実施例2
ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物であるCa2FeCoO5の液相合成法を以下に示す。原料として、Ca(NO3)2・4H2O、Fe(NO3)3・9H2O、Co(NO3)2・6H2O、クエン酸 (CA)を用いてCa:Fe:Co:CA=2:1:1:4の比率で混合し、得られた混合物16gと100gの水とを混合して水溶液を得た。得られた水溶液を約70℃に加熱、溶媒の除去、及びゲル化を行った。これを空気中、450℃で1時間仮焼成し、前駆体を合成した。次にこの前駆体を大気中、600℃で6時間焼成した。また、さらに800℃で12時間焼成した試料も作製した。
液相反応法により得られたブラウンミラーライト型遷移金属酸化物Ca2FeCoO5と上述した実施例1(固相反応法)で得られたCa2FeCoO5と、硝酸に80oCで一晩浸漬した後に洗浄乾燥したアセチレンブラック、及びNaOHで中和したNafion(登録商標)を重量比5:1:1で混合し、適量のエタノールを加えて触媒懸濁液を調製した。これをブラウンミラーライト型遷移金属酸化物触媒が1.0 mg/cm2の割合になるようにグラッシーカーボン(GC)電極上に滴下し、室温乾燥することでOER触媒とした。また比較として、市販のIrO2(0.89 m2/g)、RuO2(8.38 m2/g)をCa2FeCoO5の代わりに用いた電極についても評価した。
電気化学測定には三電極式のテフロン(登録商標)製電気化学セルを用い、対極には白金板、参照極にはHg/HgO/KOHを用いた。掃引速度1 mV/sで所定の電位範囲で掃引し、電解液には金属空気二次電池の空気極としての応用を想定して高濃度アルカリ電解液である4.0 mol dm-3のKOH水溶液を用いた。
固相反応法、相反応法により得られた試料、およびシミュレーションにより求めたCa2FeCoO5のX線回折パターンを図8に示す。本実施例(液相反応法)により合成した試料においてもCa2FeCoO5に帰属されるピークが確認されており、単一相で合成できていることが分かる。
固相反応法、液相反応法により得られたCa2FeCoO5の走査型電子顕微鏡像を図9に示す。固相反応法(実施例1)により得られたものの粒径が10〜5 μmであるのに対し、液相反応法(実施例2)により得られたものの粒径は800℃では200〜400 nm程度であり、600℃では50〜20 nm程度と微粒子化した。またBET表面積からも分かるように、固相反応法により合成したものが0.13 m2/gであるのに対し、液相反応法により合成したものは800℃で3.85 m2/g、600℃で18.9 m2/gと100倍以上の高表面積化した。
固相反応法、および液相反応法により得られたCa2FeCoO5を用いた際の電気化学測定の結果を図10に示す。また現在、最も貴金属酸化物触媒においてOER高活性と言われているIrO2、及びRuO2の測定結果も示す。固相反応法(実施例1)により得られたものは、1.48 V vs RHE付近からOERに由来する電流が観測されており、1.6 V vs RHEにおいて約6 mA/cm2程度であることが分かる。これに対し、液相反応法(実施例2)により得られたものは、800℃、600℃共に1.42 V vs RHE付近からOERに由来する電流が観測されており、1.6 V vs RHEにおいて800℃で約100 mA/cm2、600℃で約140 mA/cm2と固相反応法により得られたCa2FeCoO5の最高20倍以上の電流が観測された。高表面積化による高活性化したことが分かる。
本発明は、二次電池、次世代型高容量二次電池として期待されている金属空気二次電池や、光水分解による水素製造の分野において有用である。

Claims (16)

  1. ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒であって、
    前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、空気極用触媒
    A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
    式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
    B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    前記B 1 及びB 2 のいずれか一方がCoを含む。
  2. ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒であって、
    前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、空気極用触媒。
    A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
    式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
    B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    前記B 1 及びB 2 は異なる元素からなる。
  3. 前記B 1 及びB 2 のいずれか一方がCoを含む請求項2に記載の空気極用触媒。
  4. 前記亜鉛−空気二次電池の空気極における充電及び放電時の化学反応は以下の式で示される請求項1〜3のいずれかに記載の空気極用触媒。
  5. 前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が、Ca2FeCoO5又はSr2Co2O 5 ある請求項1〜4のいずれかに記載の空気極用触媒。
  6. 表面積が0.1〜100m2/gの範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の空気極用触媒。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のブラウンミラーライト型遷移金属酸化物の亜鉛−空気二次電池の空気極用触媒としての使用。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の触媒を含む亜鉛−空気二次電池用空気極。
  9. 前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物は酸素発生用触媒として含有され、酸素還元用触媒をさらに含む請求項8に記載の空気極。
  10. 請求項8又は9に記載の空気極と、負極活物質として亜鉛を含有する負極と、前記空気極と前記負極との間に介在する電解質と、を有する亜鉛−空気二次電池。
  11. 酸素還元用触媒を含む酸素還元用空気極をさらに含む請求項10に記載の亜鉛−空気二次電池。
  12. ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む電解用の電極触媒であって、
    前記電解における電解液が水溶液であり、
    前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、電極触媒。
    A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
    式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
    B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    前記B 1 及びB 2 のいずれか一方がCoを含む。
  13. ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物を含む電解用の電極触媒であって、
    前記電解における電解液が水溶液であり、
    前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が下記一般式(1)で示される、電極触媒。
    A 2 B 1 B 2 O 5 (1)
    式中、Aは、Ca、Sr、Ba又は希土類元素(RE)を表し、
    B 1 は、酸素原子と四面体構造を取る金属原子であり、Fe、Co、Ni及びZnから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    B 2 は、酸素原子と八面体構造を取る金属原子であり、かつFe、Co、Cr、Ni、Ti及びCuから成る群から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、
    前記B 1 及びB 2 は異なる元素からなる。
  14. 前記ブラウンミラーライト型遷移金属酸化物が、Ca 2 FeCoO 5 、又はSr 2 Co 2 O 5 である請求項12または13に記載の電極触媒。
  15. 請求項12〜14のいずれかに記載の電極触媒を含む電解用電極。
  16. 請求項15に記載の電解用電極を用いる電解方法。
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