JP2009093983A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】デンドライトの生成を抑制して充放電を繰り返し実行することが可能な二次電池を提供する。
【解決手段】円形容器12の内部に、集電体14と亜鉛負極16とセパレータ18とをこの順に積層したあと、電解液(ポリエチレンイミンを1%重量添加した6N水酸化水溶液)を円形容器12内に充填した。次いで、白金担持カーボンからなる正極20と多孔質膜22とをこの順にセパレータ18に積層した。その後、絶縁シール24で正極20及び多孔質膜22の外周と円形容器12の外周の上部とを取り囲み、その状態で、通気口が設けられたキャップ26を被して加圧圧着することにより、空気電池10とした。この空気電池10につき、10mA定電流で30分充電、0.1Vまで放電の条件で繰り返し充放電を行ったところ、20回の充放電を行った後でもスパイク状のノイズは発生しなかった。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に関する。
従来より、負極と正極とを電解液を介して配置した二次電池が知られている。このような二次電池として、金属イオンを吸蔵放出する材料を負極活物質とする負極と酸素を正極活物質とする正極とを電解液を介して配置した空気電池が知られている。こうした空気電池は、小型化と高容量化の両立が可能となっているが、充放電を繰り返し実行すると、充電時に負極表面に金属のデンドライト(樹脂状結晶)が成長して正極と負極との短絡を招くことがあることから、一次電池としては実用化されているものの、二次電池として実用化されるには至っていない。このため、非特許文献1では、亜鉛空気電池においてデンドライトの生成を防止する添加剤が種々検討され、クエン酸やコハク酸、酒石酸などが有効であると報告されている。
ジャーナル・オブ・パワー・ソーシズ(Journal of Power Sources)、159巻、1474頁、2006年
ところで、デンドライトは、充電時において、最もエネルギー的に安定な金属結晶面が表面になるよう負極活物質の金属が析出(優先配向)する場合に発生すると考えられる。このため、添加剤としては優先配向を起こさないようにすることでデンドライトの生成を防止することができると考えられる。
しかしながら、これまでに知られている添加剤は、めっき分野で以前より用いられている物質を転用したもので、例えばクエン酸などの酸性物質やサッカリンなどの中性物質である。めっきと異なり、電池の充放電の場合には、大電流で金属の析出電解を繰り返すため、添加剤の揮発又は分解による消失の影響があり、より効果的な添加剤が望まれる。また、充電時には負極は負の電位となるため、酸性物質などの陰イオン性添加剤では負極表面に吸着しにくく、効果が得られにくいと考えられる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、デンドライトの生成を抑制して充放電を繰り返し実行することが可能な二次電池を提供することを主目的とする。
上述した主目的を達成するために、本発明者らは、二次電池において金属が優先配向を起こすのは結晶面がエネルギー的に等価でないことによると考え、金属表面に一様に吸着する添加剤を加えれば結晶面間のエネルギー差が小さくなり優先配向を防ぐことができると考えた。そこで、予備実験として、負極に銅板、正極に亜鉛板を用い、電解液中にポリエチレンイミンを加えた系で電析を行ったところ、負極表面にはデンドライトではなく緻密で密着性の良い亜鉛膜が一様に生成したことから、ポリエチレンイミンは金属の優先配向を防ぐ有用な添加剤になると考えた。そして、亜鉛を負極活物質とする負極と酸素を正極活物質とする正極とをポリエチレンイミンを含む電解液を介して配置した空気電池を作製したところ、充放電を繰り返し実行しても正極と負極との短絡に由来するスパイク状のノイズが生じないことを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の二次電池は、負極と正極とを電解液を介して配置した二次電池であって、前記負極は、金属イオンを吸蔵放出する材料を負極活物質とするものであり、前記電解液は、ポリアルキレンイミン類、ポリアリルアミン類及び非対称ジアルキルスルフォン類からなる群より選ばれた少なくとも1種のデンドライト生成防止剤を含むものである。
本発明の二次電池によれば、デンドライトの生成を抑制して充放電を繰り返し実行することが可能となる。デンドライトの生成が抑制される理由は以下のように推察される。すなわち、金属の優先配向が起きるとデンドライト発生につながると考えられるが、金属が優先配向を起こすのは結晶面がエネルギー的に等価でないためと考えられる。このため、金属表面に吸着する添加剤を加え、結晶面間のエネルギー差を小さくすることができれば、優先配向を防ぐことができ、ひいてはデンドライトの発生を抑制できると考えられる。陽イオン性物質であるポリアルキレンイミン類やポリアリルアミン類のほか、極性が強く金属表面との総合作用が大きい非対称ジアルキルスルフォンは、このような添加剤として有効であり、デンドライトの生成が抑制されたものと推察される。
本発明の二次電池において、負極は、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、リチウム又はそれらの合金を負極活物質とするのが好ましく、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム又はそれらの合金を負極活物質とするのが特に好ましい。こうした負極活物質は、各単独材料をシート形状に加工したものを用いてもよいし、負極集電体に担持したものを用いてもよい。負極集電体は、特に限定されるものではないが、例えばステンレス鋼や銅、ニッケルなどの金属板や金属メッシュを用いることができる。このうち、銅板や銅メッシュ、ステンレス板、ステンレスメッシュを用いることが安定性の点で好ましい。負極集電体としては、こうした金属のほか、カーボンペーパーや酸化物導電体などを用いることもできる。
本発明の二次電池において、正極は、酸素を正極活物質とするのが好ましい。この場合、大気に含まれる酸素を利用することができるため、電池内に酸素を内蔵する必要はない。また、正極は、導電材を含んでいてもよい。導電材としては、導電性を有する材料であれば特に限定されない。例えば、ケッチェンブラックやアセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類でもよいし、鱗片状黒鉛のような天然黒鉛や人造黒鉛、膨張黒鉛などのグラファイト類でもよいし、炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維類でもよいし、銅や銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属粉末類でもよいし、ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料でもよい。また、これらを単体で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよいし、二酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化コバルト等の金属酸化物や白金などの酸化還元触媒を担持したものを用いてもよい。また、正極は、バインダを含んでいてもよい。バインダとしては、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などが挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体などが挙げられる。これらの材料は単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
本発明の二次電池において、電解液は、負極が亜鉛又はその合金の場合を例に挙げれば、酸化亜鉛を含む水酸化カリウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ水溶液を用いてもよいし、塩化亜鉛や過塩素酸亜鉛を含む水溶液を用いてもよいし、過塩素酸亜鉛を含む非水系溶媒や亜鉛ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドを含む非水系溶媒を用いてもよい。また、負極がマグネシウム又はその合金の場合を例に挙げれば、過塩素酸マグネシウムやマグネシウムビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドを含む非水系溶媒を用いてもよい。更に、負極がアルミニウム又はその合金の場合を例に挙げれば、過塩素酸アルミニウムやアルミニウムビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドを含む非水系溶媒を用いてもよい。ここで、非水系溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)など従来の二次電池やキャパシタに使われる有機溶媒が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。あるいは、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(am)などのイオン性液体を用いることもできる。
本発明の二次電池において、電解液は、ポリアルキレンイミン類、ポリアリルアミン類及び非対称ジアルキルスルフォン類からなる群より選ばれた少なくとも1種のデンドライト生成防止剤を含むものである。こうしたデンドライト生成防止剤は、充電時に負極表面に吸着して結晶面間のエネルギー差を小さくし、優先配向を防ぐことによりデンドライトの発生を抑制すると考えられる。また、デンドライト生成防止剤の使用量は、特に限定されるものではないが、例えば常温常圧で電解液に飽和する量だけ用いてもよいし、溶媒として用いてもよい。ここで、ポリアルキレンイミン類としては、例えばポリエチレンイミンやポリプロピレンイミンなどが挙げられる。これらは、アルキレンイミンの開環重合により合成してもよいし市販品を用いてもよい。例えばポリエチレンイミンは日本触媒(株)から商品名エポミンで市販されている。なお、エポミンは分子量の異なる6種(品番SP−003,SP−006,SP−012,SP−018,SP−200,P−1000)が存在する。ポリアリルアミン類としては、例えばポリアリルアミン塩酸塩やアリルアミン重合体、アリルアミンアミド硫酸塩重合体、アリルアミン酢酸塩・ジアリルアミン酢酸塩共重合体などが挙げられる。これらは日東紡(株)から市販されている。非対称ジアルキルスルフォン類としては、例えばイソプロピルメチルスルフォンなどが挙げられる。これは東京化成(株)から市販されている。こうした非対称ジアルキルスルフォン類は室温で液体状になるものが多いため、添加剤として電解液に添加してもよいし非水系溶媒として用いてもよい。
本発明の二次電池は、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、本発明の二次電池の使用に耐えうる組成であれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
本発明の二次電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。
[予備実験1〜5]
6N水酸化カリウム水溶液に酸化亜鉛を飽和するまで溶解した液に、3000ppmのポリエチレングリコール(分子量200)を加えることにより、予備実験1の電解液を調製した。また、更にこの電解液に表1に示した添加剤を4000ppmとなるように添加することにより、予備実験2〜5の電解液を調製した。なお、予備実験5のポリエチレンイミン(PEI)は、アルドリッチ製の分子量800のものを使用した。そして、3mLの容器内に各電解液を入れ、幅約5mmの短冊状の亜鉛陽極、銅(亜鉛)負極を約8mmの電極間隔で電解液内に浸し、25℃で20mA/cm2,15分間電析を行った。電析終了後の負極の光学顕微鏡観察結果を表2に示す。表2より明らかなように、添加剤のない場合(予備実験1)、非特許文献1で効果的との報告があるクエン酸、酒石酸を添加した場合(予備実験2,3)、めっきで良く用いられるサッカリンナトリウムを添加した場合(予備実験4)のいずれにおいても、負極表面に黒色煤状のデンドライトが生成した。これに対して、PEIを添加した場合(予備実験5)は、緻密で基板に密着性の良い亜鉛膜が得られ、デンドライト生成防止能が高いことがわかった。これは、電析時に負に電位が保たれているため、陽イオン性のPEIが効果的であったと考えられる。
[予備実験6〜10]
表3に示した溶媒を用い、過塩素酸亜鉛を0.2Mの濃度となるように添加することにより、予備実験6,7の電解液を調製した。また、表3に示した溶媒を用い、亜鉛ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド(ZnTfN2)を0.1Mの濃度となるように添加することにより、予備実験8〜10の電解液を調製した。なお、予備実験6,8のイソプロピルメチルスルフォン(IPMS)は、東京化成工業(株)製のものを使用した。そして、予備実験6〜10の各電解液につき、電流密度及び電析時間を表3に示す値とした以外は予備実験1〜5と同様の条件で電析を行った。電析終了後の負極の光学顕微鏡観察結果を表4に示す。表4より明らかなように、IPMSを含まない電解液を用いた場合(予備実験7,9,10)には、負極表面に黒色煤状のデンドライトが生成した。これに対して、IPMSを含む電解液を用いた場合(予備実験6,8)には、緻密で密着性の良い銀白色の亜鉛膜が得られ、デンドライト生成防止能が高いことがわかった。これは、IPMSの極性が高く、電極表面に吸着するためと考えられる。
[その他の予備実験]
その他の予備実験について表5を参照しながら以下に説明する。予備実験1〜5の添加剤としてポリアリルアミン(アルドリッチ製の分子量17000のもの)を常温常圧で飽和量添加した電解液を調製し、同様の電析を行ったところ、デンドライトが生成しなかった。また、予備実験1〜5の添加剤としてIPMSを2重量%となるように添加した電解液を調製し、同様の電析を行ったところ、デンドライトが生成しなかった。更に、予備実験6において、IPMSとPCとが重量比で20:80となるように混合した混合溶媒を用いて同様の電析を行ったところ、デンドライトが生成しなかった。これらのIPMSを用いた予備実験の結果から、IPMSは電解液の単独溶媒として用いる以外に添加剤として用いたとしても、デンドライト生成防止能を発揮することがわかる。これに対して、添加剤として飽和ポリビニルピリジンを用いたときには、デンドライトの生成を防止できなかった。なお、予備実験6,8のIPMSの代わりに対称ジアルキルスルフォンであるジメチルスルフォンを用いて同様の電析を行ったが、この場合もデンドライトの生成を防止できなかった(表5には示さず)。
[実施例1]
予備実験1〜5の結果を踏まえて、電解液としてPEIを1%重量添加した6N水酸化水溶液を調製し、図1に示す空気電池10を組み立てた。すなわち、内径10mm、深さ1mmのステンレス製の円形容器12の内部に厚さ0.5mmの銅からなる集電体14を入れた後、円形容器12の上部縁に絶縁シール24を被せ、次いで、厚さ0.1mmの亜鉛負極16と、厚さ0.15mmのポリアミド系不織布からなるセパレータ18をこの順に積層した。なお、集電体14の直径は円形容器12の内径と略同じとし、亜鉛負極16及びセパレータ18の直径は絶縁シールの内径と略同じとした。そして、PEIが添加された電解液を円形容器12内に充填したあと、直径8mm、厚さ0.25mmの白金担持カーボンからなる正極20と、ステンレスからなる直径10mmの集電体金網27と、正極20と同径で厚さ0.03mmの空気透過性を有するポリエチレン製の多孔質膜22とを、この順にセパレータ18に積層した。その状態で、通気口が設けられたステンレス製のキャップ26を被して加圧接着することにより、空気電池10を得た。なお、正極20と集電体金網27とキャップ26は導通している状態である。また、負極16と集電体14と円形容器12は導通しているが、円形容器12とキャップ26は絶縁されている。この空気電池10につき、10mA定電流で30分充電、0.1Vまで放電の条件で繰り返し充放電を行った。20回目の充放電を行ったときの充放電曲線を図2に示す。図2から明らかなように、20回の充放電を行ったあとでもスパイク状のノイズは発生しなかった。このことから、実施例1の空気電池10は、デンドライトの生成が抑制され充放電を繰り返し実行することが可能であることがわかる。
[比較例1]
電解液にPEIを添加しなかった以外は実施例1と同様にして空気電池を組み立て、実施例1と同様の条件で充放電を行ったところ、わずか3回の充放電でスパイク状のノイズ(リーク)が出始め(図示せず)、更に7回まで充放電を続けると充電時にリークが起きるようになった。7回目の充放電を行ったときの充放電曲線を図3に示す。この空気電池を分解したところ、セパレータを貫通して黒色生成物(亜鉛デンドライト)が生成していた。このため、亜鉛デンドライトが原因でリークが発生していることがわかった。
[実施例2]
予備実験6〜10の結果を踏まえて、過塩素酸亜鉛を0.2Mとなるように添加したIPMSを調製し、これを電解液として実施例1と同様にして空気電池を組み立てた。この空気電池につき、1mA定電流で充放電を行った。そのときの繰り返し充放電特性を図4に示す。図4から明らかなように、実施例2の空気電池は、少なくとも充放電を150回繰り返すまでは放電量/充電量は1付近で変動はなかった。このことから、実施例2の空気電池は、デンドライトの生成が抑制され充放電を繰り返し実行することが可能であることがわかる。
[比較例2]
溶媒としてIPMSの代わりにイオン液体であるam(N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムTfN)を用いた以外は、実施例2と同様にして空気電池を組み立てた。この空気電池につき、実施例2と同様の条件で充放電を繰り返したところ、わずか2回の充電でセパレータを貫通するデンドライトが生成し、リークが起きた(図示せず)。
[実施例3]
負極として金属マグネシウムを用い、電解液としてMgTfN2を0.5Mとなるように添加したIPMSを用いた以外は、実施例1と同様にして空気電池を組み立てた。この空気電池につき、1mA定電流で充放電を行った。そのときの繰り返し充放電特性を図5に示す。図5から明らかなように、実施例3の空気電池は、充放電を繰り返し30回繰り返した時点でも放電量/充電量の低下は少なかった。このことから、実施例3の空気電池は、デンドライトの生成が抑制され充放電を繰り返し実行することが可能であることがわかる。
空気電池10を説明するための断面図である。 実施例1の空気電池10で20回目の充放電を行ったときの充放電曲線を表すグラフである。 比較例2の空気電池で7回目の充放電を行ったときの充放電曲線を表すグラフである。 実施例2の空気電池の繰り返し充放電特性を表すグラフである。 実施例3の空気電池の繰り返し充放電特性を表すグラフである。
符号の説明
10 空気電池、12 円形容器、14 集電体、16 亜鉛負極、18 セパレータ、20 正極、22 多孔質膜、24 絶縁シール、26 キャップ、27 集電体金網。

Claims (6)

  1. 負極と正極とを電解液を介して配置した二次電池であって、
    前記負極は、金属イオンを吸蔵放出する材料を負極活物質とするものであり、
    前記電解液は、ポリアルキレンイミン類、ポリアリルアミン類及び非対称ジアルキルスルフォン類からなる群より選ばれた少なくとも1種のデンドライト生成防止剤を含むものである、
    二次電池。
  2. 前記電解液は、ポリエチレンイミン又はポリアリルアミンを含む、
    請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記電解液は、イソプロピルメチルスルフォンを含む、
    請求項1に記載の二次電池。
  4. 前記電解液は、前記デンドライト生成防止剤を常温常圧で飽和量含む、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池。
  5. 前記正極は、酸素を正極活物質とする、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の二次電池。
  6. 前記負極は、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム及びそれらの合金からなる群より選ばれた材料を含む、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池。
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