JP6716298B2 - 金属空気電池 - Google Patents
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Description
金属空気電池の1種である空気亜鉛電池は、すでに一次電池としては補聴器用などに用いられているが、二次電池として市場に流通している例はない。これは、正極である空気極を用いた充電反応は酸素発生反応であるために密閉化が困難である他、正極の触媒として用いる炭素等が酸化されてしまい、充分な性能を得ることが難しいためである。そこで、金属空気電池としては、メカニカルチャージ方式(特許文献1参照)や、空気極を放電用の正極としてのみ用い、別に充電用の正極を設置した第三極方式が提案され(特許文献2参照)、実用化に向けた検討がなされている、特に第三電極方式は、充電と放電で用いる正極を切り替えることで、正極触媒の酸化を防ぐことができ、金属空気電池を二次電池として応用できる技術である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の金属空気電池は、正極と負極と電解液とを含んで構成される電池ユニットが、容器中に隙間を有する状態で密閉されていることを特徴とする。電池ユニットを容器中に密閉することで電解液の蒸発が抑制されるために負極活物質を多く搭載することができることになるが、更に、充電時に発生する酸素によって電解液が飛散して周囲の部材を腐食させることも抑制する効果や、容器が密閉され、電池ユニット周囲の空気の量が限られることで、大気中の二酸化炭素と電解液中の水酸化物イオンとの反応を抑制することができる効果も得られることになる。
ここで、電池ユニットとは、正極と負極と電解液とを含み、これらが電池としての機能を発揮するように組み合わせられた構造体であり、正極、負極、電解液の他、これらを収納する容器を含み、後述するセパレータ等を含んでいてもよい。正極は空気極であることから、正極(後述する第三極方式の場合には、放電用の正極)の少なくとも一部は外気に触れる位置にある必要があり、電池ユニットの表面の一部が正極で構成されることになる。
なお、本発明において、密閉されているとは、容器外部と内部との間で気体や液体、固体の交換が起こらない状態にあることを意味し、そのような状態にある限り、電池ユニットと密閉容器外部とを電気的に接続する配線等があってもよい。
本発明の金属空気電池は、密閉容器中に電池ユニットを1つ含んでいてもよく、2つ以上含んでいてもよい。
なお、本発明の金属空気電池が複数の電池ユニットを含む場合、密閉容器に含まれる複数の電池ユニットの体積の合計と密閉容器の容積とが上記関係にあることが好ましい。
また、このような電極の配置であって、かつ、充電用の正極と放電用の正極とがともに電池ユニットの表面の一部を構成するような電池ユニットが、充電用の正極と放電用の正極とが対向するようにして密閉容器中に複数配置されていることは、本発明の金属空気電池の好適な形態の1つである(図1)。このような、酸素を発生させる充電用の正極と酸素を使用する放電用の正極とを対向させることで、充電用電極で発生した酸素をより効率的に使用することができる。
更に、複数の電池ユニットを配置することで電池容量を大きくすることができる点、及び、1つの大きな電池ユニットを設置する場合に比べて、負極活物質を分けることで負極活物質をより充放電反応に有効に利用できるようになる点でも好ましい。
密閉容器中の圧力は、容器に圧力計を設置することにより測定することができる。
そのような容器の素材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂等の樹脂;ステンレス、チタン、鉄、銅、鉛、アルミニウム等の金属及びその合金、酸化物・硫化物等、並びに、それら無機紛体とポリマーによる混合体等;石材、木材、ガラス材、粘土、セメント、コンクリート等の建築材料の1種又は2種以上の混合物等が挙げられる。
密閉容器が膨張、収縮できる素材で形成されていると、充放電によって酸素が生成、消費されることに伴う密閉容器中の圧力変動を抑制することができる。
この場合、密閉容器を形成する素材は、膨張、収縮できるものである限り特に制限されないが、例えば、ポリエチレン、ポチプロピレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂や、皮製の袋状容器等が挙げられる。
なお、アニオン伝導性膜とは、陰イオンを優先的に透過する膜を意味する。これは、本発明と同じ又は類似の技術分野に属する下記公知文献に記載のいずれの発明においても共通する概念である。本発明では、アニオン伝導性膜とは、陰イオン、特に水酸化物イオンを透過する膜(層)を意味する。
(特表2014−503689号公報、特開2013−145758号公報、特開2013−091598号公報、特開2014−011000号公報、特開2013−211201号公報参照。)
本発明の金属空気電池における負極の活物質は、カドミウム種・リチウム種・ナトリウム種・マグネシウム種・鉛種・亜鉛種・錫種・シリコン含有材料・水素吸蔵合金材料、白金等の貴金属材料等、電池の負極活物質として通常用いられるものを負極活物質として用いることができる。上記のように、負極と正極との間にアニオン伝導性膜をセパレータとして設置することでデンドライトの成長も効果的に抑制することができるため、負極としては、上記のものの中でも、亜鉛種又はカドミウム種が好ましい。
ここで、亜鉛種とは亜鉛の金属単体又は亜鉛化合物を意味し、カドミウム種とはカドミウムの金属単体又はカドミウム化合物を意味する。リチウム種、ナトリウム種、マグネシウム種、鉛種、亜鉛種、及び、錫種についても同様である。化合物としては、酸化物、硫化物、水酸化物等が挙げられる。
上記平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
結着剤としては、種々のものを用いることができ、熱可塑性、熱硬化性のいずれであってもよく、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のハロゲン原子含有ポリマー、ポリオレフィン等の炭化水素部位含有ポリマー、ポリスチレン等の芳香族基含有ポリマー;アルキレングリコール等のエーテル基含有ポリマー;ポリビニルアルコール等の水酸基含有ポリマー;ポリアミド、ポリアクリルアミド等のアミド結合含有ポリマー;ポリマレイミド等のイミド基含有ポリマー;ポリ(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有ポリマー;ポリ(メタ)アクリル酸塩等のカルボン酸塩基含有ポリマー;スルホン酸塩部位含有ポリマー;第四級アンモニウム塩や第四級ホスホニウム塩含有ポリマー;イオン交換性重合体;天然ゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR)等の人工ゴム;ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース)、カルボキシメチルセルロース等の糖類;ポリエチレンイミン等のアミノ基含有ポリマー;ポリウレタン等が挙げられる。
上記負極活物質層がその他の成分を含む場合は、該その他の成分の負極活物質層中の含有割合は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
上記活物質層の厚さは、マイクロメーターにより測定することができる。
本発明の金属空気電池が第三極方式の場合、電池を構成する充電用の正極としては、充電用の正極として機能することができるものである限り特に制限されないが、負極と対向する面に対して垂直方向にイオンを伝導できる構造又は材質が好ましく、多孔性の金属板等が好ましい。多孔性の金属板としては、上記負極を構成する集電体として用いることができる材料に含まれる、パンチング金属板、発泡金属板を用いることができる。
上記充電用の正極の厚さは、マイクロメーターにより測定することができる。
本発明の金属空気電池を構成する空気極(3極方式の場合は、放電用の空気極)は、空気極として機能するものである限り特に制限されないが、空気極用触媒を含むものであることが好ましく、集電体上に空気極用触媒層を形成したものであることがより好ましい。
空気極用触媒としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、デンカブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の導電性カーボン、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
結着剤としては、上述した負極活物質層が含む結着剤と同様のものを用いることができる。
結着剤の空気極用触媒層中の質量割合は、0.1〜10質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.5〜8質量%であり、更に好ましくは、1〜5質量%である。
これらその他に成分の空気極用触媒層中の質量割合は、5質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、3質量%以下であり、更に好ましくは、2質量%以下である。
上記活物質層の厚さは、マイクロメーターにより測定することができる。
本発明の金属空気電池を構成する電解液は、蓄電池の電解液として通常用いられるものを用いることができ、特に制限されないが、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエトキシエタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、イオン性液体、フッ素含有カーボネート類、フッ素含有エーテル類、ポリエチレングリコール類、フッ素含有ポリエチレングリコール類等が挙げられる。上記有機溶剤系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。水系電解液としては、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液、硫酸亜鉛水溶液、硝酸亜鉛水溶液、リン酸亜鉛水溶液、酢酸亜鉛水溶液等などが挙げられる。これらの中でも、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液といったアルカリ性電解質が好ましい。上記水系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。水系電解液は、上記有機溶剤系電解液を含んでいてもよい。
本発明の金属空気電池がアニオン伝導性膜をセパレータとして有する場合、セパレータの厚みは特に制限されないが、1μm〜1000μmであることが好ましい。より好ましくは、5μm〜500μmであり、更に好ましくは、10μm〜100μmである。
セパレータの厚みは、マイクロメーターにより測定することができる。
この場合、アニオン伝導性材料はポリマーと、周期表の第1族〜第17族から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する化合物をそれぞれ1種含んでいても2種以上含んでいてもよく、また、これら以外の成分を含んでいてもよい。
以下に、アニオン伝導性材料が含むポリマー、及び、周期表の第1族〜第17族から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する化合物(以下、単に無機化合物ともいう。)について順に説明する。
ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましい。より好ましくは、フッ素原子である。また、カルボン酸塩基は、カルボン酸リチウム塩基、カルボン酸ナトリウム塩基、カルボン酸カリウム塩基が好ましい。より好ましくは、カルボン酸ナトリウム塩基である。上記炭化水素は、例えばポリオレフィンが挙げられる。
中でも、上記ポリマーは、(1)絶縁物であること、(2)アニオン伝導性材料の粉末を増粘・結着させることができること、(3)物理的強度に優れることの3点を総合的に考慮して適宜選択することが好ましく、このような観点からは、炭化水素部位含有ポリマー、芳香族基含有ポリマー、エーテル基含有ポリマー、カルボキシル基含有ポリマー、カルボン酸塩基含有ポリマー、ハロゲン含有ポリマー、スルホン酸塩部位含有ポリマー、第四級アンモニウム塩や第四級ホスホニウム塩含有ポリマー、糖類が好ましい。上記ポリマーは熱や圧力等により繊維化された状態になってもよい。ポリマーの繊維化により、活物質(層)やアニオン伝導性材料の強度、アニオン伝導度等を調節することもできる。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
酸化物としては、例えばアルカリ金属、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、ランタノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Ru、Co、Ni、Pd、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、N、P、Sb、Bi、S、Se、Te、F、Cl、及び、Brからなる群より選択される少なくとも1つの元素を含む酸化物であることが好ましい。より好ましくは、Li、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、ランタノイド、Ti、Zr、Nb、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Ni、Pd、Cu、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、Tl、Si、Sn、Pb、及び、Biからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含む酸化物である。更に好ましくは、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ニオブ、酸化錫、酸化ジルコニウムであり、特に好ましくは、酸化マグネシウム、酸化ビスマス、酸化セリウム、酸化ニオブ、酸化錫、酸化ジルコニウムである。また、酸化セリウムは、例えば、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ビスマス等の金属酸化物がドープされたものや、酸化ジルコニウム等の金属酸化物との固溶体であってもよい。上記酸化物は、酸素欠陥を持つものであってもよい。
上記ハイドロタルサイトは、下記式(1);
[M1 1−xM2 x(OH)2](An−)x/n・mH2O (1)
(式中、M1=Mg、Fe、Zn、Ca、Li、Ni、Co、Cu、Mn等;M2=Al、Fe、Mn、Co、Cr、In等;An−=CO3 2−、OH−、Cl−、NO3 −、CO3 2−、COO−等、mは0以上の正数、nは1〜3、xは、0.20≦x≦0.40程度)で示される化合物であることが好ましい。この化合物を、150℃〜900℃で焼成することにより脱水した化合物や、層間内の陰イオンを分解させた化合物、天然鉱物であるMg6Al2(OH)16CO3・mH2O等を上記無機化合物として使用してもよい。上記ハイドロタルサイトには、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、シラノール基等の官能基を持つ化合物が配位していてもよい。層間内に有機物を有していてもよい。
上記リン酸化合物は、例えばヒドロキシアパタイトが好ましい。
上記ヒドロキシアパタイトは、Ca10(PO4)6(OH)2に代表される化合物であり、調製時の条件によりCaの量を減らした化合物や、Ca以外の元素を導入したヒドロキシアパタイト化合物等を上記無機化合物として使用してもよい。
上記無機化合物の質量割合を上記範囲内とすることにより、本発明の効果を発揮できるとともに、アニオン伝導性材料のクラックを生じにくくする効果を発揮することができる。中でも、層状複水酸化物の質量割合を上記範囲内とすることが特に好ましい。
(1)負極(亜鉛負極)
錫メッキされたパンチング鋼板を集電体とし、酸化亜鉛とポリフルオロエチレン水分散体(ポリフロンD210C、ダイキン社製)とを98:2の質量比で混合したペーストを集電体に圧延によって圧着して負極を形成した。負極容量は、800mAh/cm2程度とした。
(2)充電用の正極
Niメッキされたパンチング鋼板を充電極として用いた。
(3)放電用の正極(空気極)
天然黒鉛と60%濃度のテトラフルオロエチレン水分散液(ポリフロンD−210C、ダイキン社製)とを9:1の質量比で混合しペースト化したものを、Niメッキされたパンチング鋼板に圧延によって圧着し、さらに電解液側にポリプロピレン製不織布、空気側にテフロン(登録商標)製不織布がくるような3層構成を圧延によって圧着して形成し、セパレータを密着させた空気極とした。
(4)電解液
8M濃度のKOH水溶液に酸化亜鉛を飽和濃度まで溶かしたものを電解液とした。
(5)セパレータ
ハイドロタルサイト(商品名:DHT−6、協和化学工業社製、平均粒子径は0.20μm)とスチレン−ブタジエン共重合体の水分散体(製品名:TRD2001、JSR社製、Tg=−2℃、固形分量48%)とポリテトラフルオロエチレン水分散体(商品名:D210C、ダイキン工業社製、固形分60%)とカルボキシメチルセルロース(商品名:ダイセル1380、ダイセルファインケム社製)と純水とを100:100:5:3:15の質量比でニーダー混練し、ロール圧延を行うことで、厚さ100μmのアニオン伝導性膜を作製し、これをセパレータとした。
図2に示すようにアクリル製容器に負極、充電用の正極、セパレータを密着させた放電用の正極、電解液及びセパレータをそれぞれ配置して電池ユニットを構成した。電池ユニットの大きさは、縦、横、高さが5cm×5cm×5cmであった。この電池ユニットを直径(内径)15cm×高さ20cmの円筒形のアクリル製容器に入れ、電池ユニットと外部とを繋ぐ配線を設けたうえで、バイトンOリングを用いて密閉した。密閉容器には圧力計を設置した。その後、以下の測定条件で充放電サイクル試験を行ったところ、100サイクル以上の充放電を行うことができ、密閉容器の外観にも特に変化はなかった。充放電サイクル中の密閉容器内の圧力は、1.0〜1.1気圧であった。
[測定条件]
充電電流:30mA/cm2(充電極の開口部に対して30mA/cm2とした)
放電電流:30mAh/cm2(放電極の開口部に対して30mA/cm2とした)
充電時間:5時間(150mAh/cm2まで負極を充電した)
放電停止条件:放電極と負極間の電圧が0.9V以下になったところで放電停止とした。
充電停止・放電停止の間には、5分間の休止時間(電流を流さない時間)を置き、サイクル試験を実施した。
実施例1と同様の電池ユニットを構成し、電池ユニットをポリエチレン製袋内に配置し、電池ユニットと外部とを繋ぐ配線を設けたうえで、脱気しながら袋の口を熱融着することで密閉した。その後、実施例1と同様の測定条件で充放電サイクル試験を行ったところ、100サイクル以上の充放電を行うことができ、密閉容器の外観にも特に変化はなかった。
実施例1と同様に構成した電池ユニットを4つ用意し、これを並列に接続したものを実施例1で用いたのと同じ密閉容器に入れ、電池ユニットと外部とを繋ぐ配線を設けたうえで、バイトンOリングを用いて密閉した。その後、実施例1と同様の測定条件で充放電サイクル試験を行ったところ、100サイクル以上の充放電を行うことができ、密閉容器の外観にも特に変化はなかった。
実施例1と同様に構成した電池ユニットを容器に入れず、開放状態のままで実施例1と同様の測定条件で充放電サイクル試験を行ったところ、21サイクルで電解液が枯渇し、充放電不能となった。
B:セパレータ
C:セパレータを密着させた放電用の正極(セパレータを密着させた空気極)
D:電解液
E:負極
F:負極集電体
G:容器(図2ではアクリル製容器)
H:密閉容器(図2ではアクリル製密閉容器)
Claims (5)
- 空気極を正極とし、金属電極を負極とする金属空気電池であって、
該金属空気電池は、充電用の正極と放電用の正極と負極と電解液とを含んで構成され、負極の一方の面が充電用の正極と対向し、他方の面が放電用の正極と対向するように電極が配置され、かつ、充電用の正極と放電用の正極とがともに電池ユニットの表面の一部を構成する電池ユニットが、充電用の正極と放電用の正極とが対向するようにして該電池ユニットの体積よりも容積の大きい密閉容器中に複数配置されていることを特徴とする金属空気電池。 - 前記密閉容器の容積は、電池ユニットの体積に対して、0.1%以上大きいことを特徴とする請求項1に記載の金属空気電池。
- 前記密閉容器中の圧力が0.5気圧〜10気圧であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属空気電池。
- 前記密閉容器は、膨張、収縮できる素材で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属空気電池。
- 前記電池ユニットは、アニオン伝導性膜を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属空気電池。
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