JP5773350B2 - ブラウンミラライト型マンガン酸化物を用いて、酸素を貯蔵及び/又は分離する方法 - Google Patents

ブラウンミラライト型マンガン酸化物を用いて、酸素を貯蔵及び/又は分離する方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸素吸収・放出機能を有し、排ガス浄化用の触媒材料、酸化還元用の触媒材料、固体酸化物燃料電池の正極材料、その他、酸素分離装置、酸素除去装置、酸素選択装置、酸素富化装置等に利用できるブラウンミラライト型マンガン酸化物に関するものである。
最も身近な元素である酸素は、エネルギー生産、工業生産、生命活動等における化学反応に深く関与しているが、近年、科学技術の発展に伴い、酸化還元反応を精密に制御し、生産性を高めることや、環境保護へ貢献することが強く求められている。
このような要求に答えるため、酸素を可逆に吸収・放出する特性を有する酸素貯蔵材料(Oxygen storage materials)が注目を集め、排ガス浄化用の触媒材料、酸化還元用の触媒材料、固体酸化物燃料電池の正極材料、酸素分離装置、酸素除去装置、酸素選択装置、酸素富化装置等への応用が期待されている。
現在、酸素貯蔵材料としては、CeO2−ZrO2(特許文献1、参照)や、Ln22SO4−Ln22S(特許文献2及び非特許文献1〜4、参照)が知られている。CeO2−ZrO2(以下、単に「CZ」ということがある。)は、既に、排ガス浄化触媒として、広く実用化されている(非特許文献5〜7、参照)。
酸素貯蔵材料の性能は、「酸素貯蔵能」(=Oxygen Storage Capacity=OSC)という指標で評価する。OSCは、単位材料量当りの吸収酸素量を示す値である。
CZのOSC(酸素貯蔵能)の理論値は2.8wt%(下記式、参照)であるが、実際には、2.2wt%程度であり(非特許文献7、参照)、必ずしも充分な値ではない。また、CZは、酸素の放出に、強い還元雰囲気が必要であり、加熱のみで、酸素を放出させることができない。それ故、CZは、酸素濃度を高める酸素富化技術分野で利用することは、原理的に困難であり、その利用には限度がある。
Ce0.5Zr0.51.75+1/8O2=Ce0.5Zr0.52
Ln22SO4−Ln22Sは、OSCが18.7wt%と非常に高く、多量の酸素を貯蔵できるものであるが、(a)高温領域(600℃〜)でのみ動作が可能で、(b)酸素の放出に、CZと同様に、強い還元雰囲気が必要であり、また、(c)繰り返しの動作で、Sが徐々に蒸発し、活性を失うので、サイクル特性が良くない等の課題を抱えている。
上記酸化物の他、酸素貯蔵材料として、Ajkmn7+δ(A:3価の希土類元素及びCaの1種又は2種以上、B:アルカリ土類金属元素の1種又は2種以上、C、D:酸素4配位元素の1種又は2種以上で、少なくとも1種は遷移金属元素。ただし、j>0、k>0、それぞれ独立して、m≧0、n≧0で、かつ、j+k+m+n=6で、0<δ≦1.5。)が提案されている(特許文献3及び非特許文献8、参照)。
上記酸化物中、YBaCo47+δは、充分な酸素貯蔵能を備え、400℃以下で動作し、酸素分圧の変化に対する応答性がよいので、実用材料として有力な物質である。しかし、YBaCo47+δは、高温域で化学的に不安定であり、高温に曝される排ガス浄化用触媒としては、必ずしも最適な物質ではない。また、YBaCo47+δは、資源的に貴重なCoを構成成分としているので、実用的な触媒材料として、必ずしも最適な物質ではない。
以上のことを踏まえ、本出願人は、酸素欠損ペロブスカイト型金属酸化物「(Ba1-xx)B(Mn2-yy)O5+δ[A:Ba以外のアルカリ土類金属の1種又は2種以上、B:Y、希土類元素、及び、Caの1種又は2種以上、C:Fe及びCoの1種又は2種]」を提案した(特許文献4、参照)。
上記酸素欠損ペロブスカイト型金属酸化物は、酸素吸収が極めて速く、酸素貯蔵能に優れた物質であるが、(i)合成が難しいという課題に加え、(ii)CZと同様に、酸素放出に強還元雰囲気を必要とするので、酸素富化装置への応用が困難という課題を抱えている。
また、特許文献5には、(Ln1-xx)(ByFe1-y)O3又は(Ca1-xx)(ByFe1-y)O2.5を、酸素濃縮装置用のセラミック材料として用いることが提案されている。しかし、特許文献5に、(Ca1-xx)(ByFe1-y)O2.5の具体的な化学組成については記載されておらず、さらに、酸素貯蔵能の評価も記載されていない。
いずれにしても、排ガス浄化用の触媒材料、酸化還元用の触媒材料、固体酸化物燃料電池の正極材料、酸素分離装置、酸素除去装置、酸素選択装置、酸素富化装置等へ適用し得る物質として、(a)大きな酸素貯蔵能(OSC)と、高温域での化学的安定性を備え、かつ、(b)CZとは異なる酸素吸収・放出特性(温度変化のみで酸素を吸収・放出する特性)を備え、さらに、(c)高価な元素を構成成分としない、安価で実用的な金属酸化物の出現が待たれている。
特開2005−119949号公報 特開2008−284512号公報 国際公開WO2007/004681号公報 特願2009−161964号 特開2009−227553号公報
坂本淑幸ら、R&D Review of Toyota CRDL 37、14(2002) M. Machida et al.,Chem. Commun. 662(2004) M. Machida et al.,Chem. Mater. 17、1487(2004) K. Ikeue et al., J. Catalysis 248, 46(2007) M. Ozawa et al., J. Alloys and Compd. 193、73(1993) Y. Nagai et al., Catalysis Today 74, 225(2002) 「いまセリウムがおもしろい」(ティー・アイ・シー出版、2005) M. Karppinen et.,Chem. Mater. 18, 490(2006) A. J. Wright et al., J. Mater. Chem. 12, 978(2002) H. M. Palmer et al., Chem. Mater. 18, 1130(2006)
本発明は、上記要望に鑑み、排ガス浄化用の触媒材料、酸化還元用の触媒材料、固体酸化物燃料電池の正極材料、酸素分離装置、酸素除去装置、酸素選択装置、酸素富化装置等へ適用し得る物質として、(a)大きな酸素貯蔵能と、高温域での化学的安定性を備え、かつ、(b)CZとは異なる酸素・放出機能(温度変化のみで酸素を吸収・放出する機能)を備え、さらに、(c)高価な元素を構成成分としない、安価で実用的な金属酸化物を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、優れた酸素貯蔵能を有する金属酸化物を有効に利用する方法及び装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、CeO2−ZrO2(CZ)や、YBaCo47+δの酸素貯蔵能に匹敵する酸素貯蔵能を有する金属酸化物を鋭意探索した。その結果、ブラウンミラライト型マンガン酸化物の一種であるCa2AlMnO5+δ(δ=0〜0.5)(非特許文献9及び10、参照)が、特異な酸素吸収・放出特性を有するとともに、優れた酸素貯蔵能(3.3wt%)を有し、種々の技術分野で利用し得る新規な酸素貯蔵材料として有力な物質であることを見いだした。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)下記式(1)のブラウンミラライト型マンガン酸化物を用いて、酸素を貯蔵及び/又は分離する方法であって、400〜600℃の温度域で温度を繰り返し変化させて、前記マンガン酸化物中の全酸素モル量に対し、0超〜10mol%の範囲で、酸素量を変化させ、酸素を貯蔵及び/又は分離することを特徴とする酸素貯蔵・分離方法。
(Ca 2−x )(Mn 2−y )O 5+δ ・・・(1)
ここで、A:Ca以外のアルカリ土類金属の1種又は2種以上
B:Al、Fe、Co、及び、Gaの1種又は2種以上
0≦x≦2
0≦y<2
0≦δ≦0.5
(2)前記x及びyが、それぞれ、0≦x≦1、及び、0≦y≦1であることを特徴とする前記(1)に記載の酸素貯蔵・分離方法。
本発明のマンガン酸化物“(Ca2-xx)(Mn2-yy)O5+δ(δ:0≦δ≦0.5)”は、温度変化のみでも酸素を吸収・放出する機能を備えているので、排ガス浄化用の触媒材料の他、酸化還元用の触媒材料、固体酸化物燃料電池の正極材料、酸素貯蔵、酸素分離、酸素除去、酸素選択、及び/又は、酸素富化用の材料として最適な物質である。
また、本発明のマンガン酸化物は、資源的に豊富な元素を構成成分とするので、高価なCeを含むCZに替わる、安価な実用材料として有望な物質である。
ブラウンミラライト型結晶構造を示す図である。 Ca2AlMnO5+δの結晶構造を示す図である。(a)は、Ca2AlMnO5.0の結晶構造を示し、(b)は、Ca2AlMnO5.5の結晶構造を示す。 CaCO3、Al23、及び、Mn23を出発原料とし、固相反応で合成したCa2AlMnO5.0のX線回折パターン(上)と、CaCO3、Al、及び、Mn23を出発原料とし、EDTA錯体重合反応で合成したCa2AlMnO5.0のX線回折パターン(下)を示す図である。 Ca2AlMnO5.0を、酸素気流中で加熱、冷却して、熱履歴を与えた時の重量変化率を示す図である。 熱重量分析前後のCa2AlMnO5+δのX線回折パターンを示す図である。図中、上が、熱重量分析前のX線回折パターンで、下が、熱重量分析後のX線回折パターンである。 雰囲気温度を500℃に固定し、雰囲気を、窒素雰囲気と酸素雰囲気に、交互に切り替えて行った熱重量分析の結果(重量変化率ΔW)を示す図である。 酸素気流中で、温度を、500℃と600℃の間で繰り返し変化させたときのΔWの変化を示す図である。
本発明のマンガン酸化物“(Ca2-xx)(Mn2-yy)O5+δ”(以下「本発明酸化物」ということがある。)は、ブラウンミラライト型結晶構造を有するものであるところ、既知のCZとは異なり、温度変化のみで機能する酸素吸収・放出特性を有する物質である。この点が、本発明酸化物の特徴である。
即ち、本発明酸化物は、酸素雰囲気中において、約600℃以下の低温域で、結晶格子中に酸素を取り込み(0.5≧δ>0)、約600℃超の高温域で、結晶格子中に取り込んだ酸素を放出する特性を有するものである。
図1に、ブラウンミラライト型結晶構造を示す。本発明酸化物が、CZとは異なる酸素吸収・放出機能を備えることは、金属元素の酸化還元対が異なる(本発明酸化物では、Mn3+/Mn4+、CZでは、Ce3+/Ce4+)ことに加え、結晶構造と密接に関連する。
図2に、Ca2AlMnO5+δの結晶構造を示す。図2(a)に、酸素を吸収する前のCa2AlMnO5.0の結晶構造を示し、図2(b)に、酸素を吸収したCa2AlMnO5。5の結晶構造を示す。ブラウンミラライト型結晶構造においては、二次元的な酸素イオン伝導パスとなる酸素欠損層を含んでいて、この酸素欠損層が、より穏和な環境での酸素の吸収・放出に大きく寄与していると考えられる。
本発明酸化物は、EDTA錯体重合法で作製した前駆体を高温焼成して合成することができる。
例えば、出発原料として、CaCO3、Al(粉末)、及び、Mn23を用い、これらの粉末を所定量、濃硝酸に溶かし、EDTA/NH3溶液を加えて錯体化する。EDTAと金属イオンのモル比は1.5:1とする。EDTA錯体溶液のpHを8〜9に、例えば、pH=9に調整した後、100〜140℃に、例えば、120℃に加熱して、乾燥し、さらに、燃焼させて、多孔質の燃焼物(前駆体)を作製する。
上記燃焼物(前駆体)を、空気中で、430〜470℃で、例えば、450℃で仮焼し、さらに、空気中で、1200〜1300℃で数十時間、例えば、1250℃で24時間、本焼成して、本発明酸化物を合成する。得られた本発明酸化物については、X線回折で、相同定と構造解析を行うとともに、熱天秤を用いて熱重量分析を行い、酸素吸収・放出特性を評価する。
なお、本発明酸化物は、Al(粉末)の替わりにAl23(粉末)用い、固相反応法で合成することもできるが、反応が充分に進行せず、未反応物質が不純物として残存する場合がある。単一相の本発明酸化物を製造する場合は、EDTA錯体重合法が好ましい。
ここで、図3に、CaCO3、Al23、及び、Mn23を出発原料とし、固相反応で合成(窒素雰囲気中、1250℃で24時間、さらに24時間、本焼成)したCa2AlMnO5.0のX線回折パターン(上)と、CaCO3、Al、及び、Mn23を出発原料とし、EDTA錯体重合反応で合成(空気中、1250℃で24時間、本焼成)したCa2AlMnO5.0のX線回折パターン(下)を示す。
図3のX線回折パターン(上)から、CaCO3、Al23、及び、Mn23を出発原料とし、固相反応で合成した場合、主相のCa2AlMnO5+δの他に、不純物として、岩塩型の(Mn1-xCax)Oが生成していることが解る(図中、○印、参照)。これは、Al23の反応性が劣ることから、未反応のCa−Mn酸化物が残存したと考えられる。
一方、本発明酸化物を、EDTA錯体重合法で合成した場合、図3のX線回折パターン(下)に示すように、不純物を示すX線回折ピークはなく、全て、Ca2AlMnO5+δのX線回折ピークである。
即ち、EDTA錯体重合法で、単一相のCa2AlMnO5+δを合成できたことが解る。このCa2AlMnO5+δの結晶構造について、斜方晶Ibm2の単位格子を仮定して、指数付けを行ったところ、格子定数は、a=5.462Å、b=14.93Å、c=5.241Åであった(図3、参照)。
次に、合成した単一相のCa2AlMnO5+δの酸素吸収・放出特性を調査するため、Ca2AlMnO5+δを酸素気流中で加熱、冷却して熱履歴を与え、重量変化を測定した。その結果を、図4に示す。
Ca2AlMnO5+δを、酸素気流中、2℃/minで昇温すると、図4に示すように、250℃付近から、重量が増大し始め、450℃付近で、最大となる。このときの重量変化ΔWは2.5%であり、酸素吸収量δは0.38と見積もることができる。さらに、昇温し続けると、600℃付近で、重量が急激に減少する。その後、Ca2AlMnO5+δの重量は、800℃に至るまで、徐々に減少する。
Ca2AlMnO5+δを、酸素気流中で、800℃まで加熱した後、2℃/minで降温すると、550℃付近で、酸素を吸収して重量が大きく増加する。重量が増加した後、Ca2AlMnO5+δの重量は、400℃以下でほぼ飽和する。重量変化から見積もられるCa2AlMnO5+δの酸素量δは、δ≒0.38である。
ここで、図5に、熱重量分析前後のCa2AlMnO5+δのX線回折パターンを示す。図中、上が、熱重量分析前のX線回折パターンであり、下が、熱重量分析後のX線回折パターンである。
熱重量分析後のCa2AlMnO5+δ(酸素吸収相)のX線回折パターンは、δ=0.5とした構造モデル(空間群Imma)で、指数付けすることができた(特許文献10、参照)。格子定数は、a=5.232Å、b=29.42Å、c=5.370Åであった(図5、参照)。
即ち、図5から、酸素気流中の熱処理で、結晶構造がIbm2のCa2AlMnO5+δ(δ≒0)(図2中(a)、参照)が、酸素を吸収して、基本骨格構造は不変のまま、結晶構造ImmaのCa2AlMnO5+δ(δ≒0.38)(図2中(b)、参照)に変化したことが解る。
本発明者らは、さらに、Ca2AlMnO5+δの酸素吸収・放出の可逆性と迅速性を調査した。酸素吸収・放出の可逆性と迅速性は、酸素貯蔵用又は酸素選択膜用のセラミックス材料の特性として重要な特性である。
本発明者らは、Ca2AlMnO5+δの上記特性を調査するため、雰囲気温度を500℃に設定し、雰囲気を、窒素雰囲気と酸素雰囲気に交互に切り替え、熱重量分析を行った。その結果を、図6に示す。重量変化は、重量変化(増加又は減少)率ΔW(%)として、縦軸に示した。
図6から、Ca2AlMnO5+δ(δ≒0)の重量は、酸素雰囲気中で直ちに増加し、雰囲気が窒素雰囲気に切り替わると、直ちに減少することが解る。即ち、Ca2AlMnO5+δは、周囲の雰囲気に応じて酸素を、可逆かつ迅速に吸収又は放出する物質である。それ故、Ca2AlMnO5+δは、優れた酸素吸収・放出(酸素貯蔵)特性を有していると結論づけることができ、この点が、本発明の基礎をなす知見である。
雰囲気の切り替えによる、Ca2AlMnO5+δの重量変化率ΔW(%)は、約2.2%である。この値は、酸素変化量Δδ=0.33に相当する。Ca2AlMnO5+δの最大酸素量は、δ=0.5であるから、約2/3の酸素が、吸収又は放出される。
ここで、図7に、本発明酸化物を、酸素気流中で、500℃と600℃の間で繰り返して加熱したときのΔWの変化を示す。図7から、本発明酸化物が、CZ等の酸素吸収・放出機能とは異なり、温度変化のみで、多量(2wt%)の酸素を吸収・放出する機能を有していることが解る。この点が、本発明酸化物が、既知の酸素貯蔵物質と実質的に異なる点である。
本発明酸化物Ca2AlMnO5+δにおいては、400〜600℃の低温域で、しかも、強還元雰囲気を用いることなく、温度変化のみで、酸素吸収・放出現象が発現する(図4、参照)から、本発明酸化物は、実用温度域で、CeO2−ZrO2の酸素貯蔵能(OSC=2.2)を超える、優れた酸素貯蔵能(OSC=2.5)を有する物質である。
Ca2AlMnO5+δの可逆性に優れかつ急速に発現する酸素の吸収・放出現象は、これまで知られていない現象であり、Ca2AlMnO5+δが、酸素貯蔵用又は酸素選択膜用のセラミックス材料として実用的な有用物質であることを示している。
以上、Ca2AlMnO5+δの酸素貯蔵能について説明したが、本発明のマンガン酸化物は、下記式(1)で表示できるマンガン酸化物である。
(Ca2-xx)(Mn2-yy)O5+δ ・・・(1)
ここで、A:Ca以外のアルカリ土類金属の1種又は2種以上
B:Al、Fe、Co、及び、Gaの1種又は2種以上
0≦x≦2
0≦y<2
0≦δ≦0.5
Aサイトには、複数の元素が入り得る。Caを、Ca以外のアルカリ土類金属の1種又は2種以上で置換することができる。Ca以外のアルカリ土類金属は、Srが好ましい。置換量xは、全量が可能であるが、層状構造の形成を促進するため、x<1が好ましく、x<0.5がより好ましい。資源的に豊富なCaを多く含む方が、コストの点で有利であり、また、1モル当りの重量が軽くなるので、これらの点で、x≒0が、最も好ましい。なお、Aサイトには、少量の希土類元素をドープすることが可能である。
Bサイトにも、複数の元素が入り得る。Mnは必須の元素であるが、Mnを、Al、Fe、Co、及び、Gaの1種又は2種以上で置換することができる。置換量xは、1.5以下が好ましいが、より好ましくは、x≒1である。即ち、本発明酸化物は、Mn1Al1のとき、最大の酸素吸収・放出特性が発現する。
酸素量δは、0〜0.5である。δが0であると、過剰酸素を含まない骨格構造だけの組成となる。δが0.5であると、結晶構造中の酸素欠損サイトの半分が埋まった組成となる。酸素量δは、雰囲気や温度に応じ、0〜0.5の範囲で、連続的に変化する。
本発明酸化物は、特異な酸素吸収・放出特性を有し、酸素貯蔵能が優れているので、種々の技術分野で利用することが可能なものである。例えば、本発明酸化物は、排ガス浄化用の触媒材料、固体酸化物燃料電池の正極材料、セラミックス材料として利用することができる。
また、本発明酸化物は、酸素の貯蔵及び/又は分離に利用することができる。さらに、本発明酸化物を用いれば、貯蔵した酸素を用いて酸化反応を行う酸化反応装置、酸素の吸収・放出に伴う発熱・吸熱を用いて加熱・冷却を行う加熱・冷却材と、該加熱・冷却材を含む加熱・冷却装置、及び、容器内に存在する酸素ガスを除去する酸素除去装置を構成することができる。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例で採用する条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例1)
原料として、CaCO3、Al(粉末)、及び、Mn23を用い、EDTA錯体重合法で、Ca2AlMnO5+δを合成した。CaCO3、Al、及び、Mn23の粉末を、Ca:Al:Mn=2:1:1の割合で濃硝酸に溶かし、EDTA/NH3溶液を加えて錯体化した。EDTAと金属イオンのモル比は、1.5:1とした。
EDTA錯体溶液のpHを、pH=9に調整し、約120℃に加熱して、乾燥、燃焼させて、多孔質の燃焼物(前駆体)を作製した。この燃焼物を、空気中にて、450℃で、1時間、仮焼し、さらに、空気中にて、1250℃、24時間、本焼成した。
得られたCa2AlMnO5+δについて、X線回折で相同定と構造解析を行った。その結果は、図3のX線回折パターン(下)に示すとおりである。
(実施例2)
実施例1で得たCa2AlMnO5+δの酸素吸収・放出特性を評価した。このCa2AlMnO5+δを、酸素気流中で、2℃/minで、800℃まで昇温し、その後、2℃/minで、200℃以下まで降温し、昇温−降温過程の重量変化を、熱天秤で測定した。測定結果は、図4に示す通りである。
熱重量分析後のCa2AlMnO5+δについて、X線回折を行った。X線回折パターンは、図5に示す通りである(下のX線回折パターン、参照)。
熱重量分析後のCa2AlMnO5+δの格子定数は、a=5.232Å、b=29.42Å、c=5.370Åであるから、Ca2AlMnO5+δは、酸素気流中の熱処理で、結晶構造Ibm2のCa2AlMnO5+δ(δ≒0)が、酸素を吸収して、基本骨格構造は不変のまま、結晶構造ImmaのCa2AlMnO5+δ(δ≒0.38)に変化したことが解る。
(実施例3)
実施例1で得たCa2AlMnO5+δを、500℃に設定し、雰囲気を、窒素と酸素に交互に切り替え、熱重量分析を行った。その結果は、図6に示す通りである。図6から、Ca2AlMnO5+δは、周囲の雰囲気に応じて酸素を、可逆かつ迅速に吸収又は放出する物質であることが解る。
雰囲気の切り替えによる、Ca2AlMnO5+δの重量変化率ΔW(%)は、約2.2%である。この値は、酸素変化量Δδ=0.33に相当する。Ca2AlMnO5+δの最大酸素量は0.5であるから、約2/3の酸素が、吸収又は放出されることになる。
(実施例4)
実施例1で得たCa2AlMnO5+δを、酸素気流中で、温度を、500℃と600℃の間で繰り返し変化させて加熱し、熱重量分析を行った。その結果は、図7に示す通りである。図7から、Ca2AlMnO5+δが、CZとは実質的に異なる、温度変化のみで酸素を吸収・放出する機能を備えていることが解る。
前述したように、本発明のマンガン酸化物“(Ca2-xx)(Mn2-yy)O5+δ(δ:0≦δ≦0.5)”は、温度変化のみで酸素を吸収・放出する機能を備えているので、排ガス浄化用の触媒材料の他、酸化還元用の触媒材料、固体酸化物燃料電池の正極材料、酸素貯蔵、酸素分離、酸素除去、酸素選択、及び/又は、酸素富化用の材料として最適な物質である。
また、本発明のマンガン酸化物は、資源的に豊富な元素を構成成分とするので、高価なCeを含むCZに替わる、安価な実用材料として有望な物質である。したがって、本発明は、産業上の利用可能性が大きいものである。

Claims (2)

  1. 下記式(1)のブラウンミラライト型マンガン酸化物を用いて、酸素を貯蔵及び/又は分離する方法であって、400〜600℃の温度域で温度を繰り返し変化させて、前記マンガン酸化物中の全酸素モル量に対し、0超〜10mol%の範囲で、酸素量を変化させ、酸素を貯蔵及び/又は分離することを特徴とする酸素貯蔵・分離方法。
    (Ca 2−x )(Mn 2−y )O 5+δ ・・・(1)
    ここで、A:Ca以外のアルカリ土類金属の1種又は2種以上
    B:Al、Fe、Co、及び、Gaの1種又は2種以上
    0≦x≦2
    0≦y<2
    0≦δ≦0.5
  2. 前記x及びyが、それぞれ、0≦x≦1、及び、0≦y≦1であることを特徴とする請求項1に記載の酸素貯蔵・分離方法。
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