JP6432190B2 - 振動素子、振動素子の製造方法、振動子、電子機器および移動体 - Google Patents

振動素子、振動素子の製造方法、振動子、電子機器および移動体 Download PDF

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Description

本発明は、振動素子、振動素子の製造方法、振動子、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、水晶を用いた振動素子が知られている。このような振動素子は、種々の電子機器の基準周波数源、発信源、ジャイロセンサー等として広く用いられている。
また、このような振動素子は、例えば、プラズマドライエッチング方法を用いて、基材をパターニングして、所定形状の被加工物(構造体)を得ることにより製造され、これにより、振動素子が備える振動腕を、対称性に優れた垂直な断面形状を有するものとすることができ、振動素子の高精度な振動特性(周波数等)確保に有効であることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、振動素子が備える振動腕を、垂直な断面形状のものとすると、素子が小型化するにつれて電荷を拾う表面積が減少し十分な電界効率が得られない。よって、良好な素子特性確保(Q値確保、感度確保)が困難となる問題があった。
特開2007−13383号公報
本発明の目的は、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性の確保が可能な振動素子、および、かかる振動素子を製造することができる振動素子の製造方法、かかる振動素子を備える振動子、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の振動素子は、振動方向と交差する第1のと、前記第1の面の裏側である第2の面と、前記第1の面に設けられた第1凹部と、前記第2の面に設けられた第2凹部と、を有する振動腕を備え
前記第1凹部および前記第2凹部は、前記振動腕の長さ方向に沿って延在しており、
前記振動腕の前記長さ方向に交差する断面において、前記第1凹部は前記第2凹部側に向かって凹んだ形状であり、前記第2凹部は前記第1凹部側に向かって凹んだ形状であることを特徴とする。
これにより、前記面の表面積を増加(増大)させることができる。そのため、電界効率の向上が図られる。また、振動素子の面内方向での振動時において、熱弾性損失を小さくでき、良好なQ値の確保が可能となる。これらのことから、振動素子を小型なものとしても、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性を確保することができる。
[適用例2]
本発明の振動素子では、前記第1凹部と前記第2凹部とで画定される前記振動腕の幅は、前記幅の方向に直交する厚さ方向の位置によって異なっていることが好ましい。
[適用例
本発明の振動素子では、前記第1凹部および前記第2凹部は、曲面を含んでいることが好ましい。
これにより、振動腕のバランスがより確保されることから、振動腕をより効率的に振動基板の面内方向に振動させることができる。
[適用例4]
本発明の振動素子では、前記第1凹部および前記第2凹部は、前記第1の面と前記第2の面との距離の中心を通り前記長さ方向に沿った仮想線に対して線対称であることが好ましい。
[適用例
本発明の振動素子では、前記振動腕は、水晶を材料に含んでいることが好ましい。
[適用例
本発明の振動素子は、音叉型をなしていることが好ましい。
[適用例
本発明の振動素子の製造方法は、基材上に、マスクを形成する工程と、
前記マスクを用いたドライエッチング法により、前記基材を加工して、振動腕を有する振動素子を形成する工程と、を含み、
前記振動素子を形成する工程において、前記振動腕の振動方向と交差する第1の面に第1凹部を形成し、前記第1の面の裏側である第2の面に第2凹部を形成し、
前記第1凹部および前記第2凹部は、前記振動腕の長さ方向に沿って延在しており、
前記振動腕の前記長さ方向に交差する断面において、前記第1凹部は前記第2凹部側に向かって凹んだ形状であり、前記第2凹部は前記第1凹部側に向かって凹んだ形状であることを特徴とする。
これにより、振動素子を小型なものとしても、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性が確保された振動素子を得ることができる。
[適用例
本発明の振動素子の製造方法では、前記振動素子を形成する工程において、前記凹部を、CF系の反応性ガスを用いたプラズマエッチング法を用いて形成することが好ましい。
これにより、プラズマエッチング法の条件を適宜設定することで、前記面を、前記凹部を容易に備えるものとすることができる。
[適用例
本発明の振動素子の製造方法では、前記振動素子を形成する工程では、異方性プラズマ成分を用いるエッチング条件から等方性プラズマ成分を増加させることが好ましい。
これにより、基材を良好なパターン寸法精度で加工して、優れた寸法精度で平面部および凹部を形成することができる。
[適用例10
本発明の振動素子の製造方法では、前記エッチング条件の変更は、チャンバー内の圧力、前記基材の加熱温度、ガス種およびバイアスパワーのうちの少なくとも1種の変更であることが好ましい。
このように、前記エッチング条件を変更すると言う比較的容易な操作で、CF系の反応性ガスを等方性プラズマ成分としたり、異方性プラズマ成分としたりすることができる。
[適用例11
本発明の振動子は、本発明の振動素子と、
前記振動素子を収納しているパッケージと、を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い振動子を得ることができる。
[適用例12
本発明の電子機器は、本発明の振動素子を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器を得ることができる。
[適用例13
本発明の移動体は、本発明の振動素子を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体を得ることができる。
本発明の振動子の第1実施形態を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す振動子の振動素子の断面図(図1中のB−B線断面図)である。 図1に示す振動子の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の振動子の第2実施形態を示す平面図である。 図7に示す振動子の横断面図である。 図7に示す振動子の駆動用振動腕を示す図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大横断面図である。 図7に示す振動子の検出用振動腕を示す図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大横断面図である。 図7に示す振動子の振動素子の主要部の斜視図である。 図7に示す振動子の振動素子の検出モードを説明するための図である。 本発明の振動子の第3実施形態における振動素子を示す平面図である。 図13に示す振動素子が有する電極を示す平面図である。 図13に示す振動素子が有する電極を示す平面図(透過図)である。 図13に示す振動素子の動作を説明するための図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の振動素子、振動素子の製造方法、振動子、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.振動子
まず、本発明の振動子について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の振動子の第1実施形態を示す平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す振動子の振動素子の断面図(図1中のB−B線断面図)である。図4〜図6は、それぞれ、図1に示す振動子の振動素子の製造方法を説明するための断面図である。
図1および図2に示す振動子1は、振動素子2と、振動素子2を収納するパッケージ9とを有している。以下、振動素子2およびパッケージ9について、順次詳細に説明する。
(振動素子)
図1、図2および図3に示すように、本実施形態の振動素子2は、振動基板(被加工物)3と、振動基板3上に形成された第1、第2駆動用電極84、85とを有している。なお、図1および図2では、説明の便宜上、第1、第2駆動用電極84、85の図示を省略している。
振動基板3は、本実施形態では、主として、Zカット水晶板で構成されている。Zカット水晶板とは、Z軸をほぼ厚さ方向とする水晶基板である。なお、振動基板3は、その厚さ方向とZ軸とが一致していてもよいが、常温近傍における周波数温度変化を小さくする観点から、厚さ方向に対してZ軸が若干傾いている。すなわち、傾ける角度をθ度(−5°≦θ≦15°)とした場合、前記水晶の電気軸としてのX軸、機械軸としてのY軸、光学軸としてのZ軸からなる直交座標系の前記X軸を回転軸として、前記Z軸を前記Y軸の−Y方向へ+Z側が回転するようにθ度傾けた軸をZ’軸、前記Y軸を前記Z軸の+Z方向へ+Y側が回転するようにθ度傾けた軸をY’軸としたとき、Z’軸に沿った方向を厚さとし、X軸とY’軸を含む面を主面とする振動基板3となる。なお、各図では、これらX軸、Y’軸およびZ’軸を図示している。
振動基板3は、Y’軸方向を長さ方向に持ち、X軸方向を幅方向に持ち、Z’軸方向を厚さ方向に持っている。また、振動基板3は、そのほぼ全域(後述する溝55、56、57、58が形成されている領域を除く)にわたって、ほぼ同じ厚さを有している。振動基板3の厚さ(Z’軸方向の長さ)Tとしては、特に限定されないが、110μm以上、150μm以下であることが好ましく、120μm以上、130μm以下であることがより好ましい。これにより、十分な機械的強度が得られ、また、Q値を高く、CI値を低くしつつ、異方性プラズマエッチングにより、微細形状を容易に作成することができる。すなわち、振動基板3の厚さTが前記下限値未満であると、他の条件によっては、Q値が低く、CI値が高くなり、また、機械的強度が不足し、振動基板3が破損するおそれがある。また、振動基板3の厚さTが前記上限値を超えると、振動素子2の過度な大型化に繋がってしまうおそれがある。
このような振動基板3は、基部4と、基部4から延出する一対の振動腕5、6と、基部4から延出する支持部7とを有している。
基部4は、XY’平面に広がりを有し、Z’軸方向に厚さを有する板状をなしている。また、支持部7は、基部4の下端から延出し、X軸方向に分岐する分岐部71と、分岐部からX軸方向両側に延出する連結腕72、73と、連結腕72、73の先端部から−Y’軸方向に延出する支持腕74、75とを有している。
振動腕5、6は、X軸方向(第2方向)に沿って並び、かつ、互いに平行となるように基部4の−Y’軸側の端から−Y’軸方向(第1方向)に延出する音叉型をなしている。これら振動腕5、6は、それぞれ、長手形状をなし、その基端(+Y’軸側の端)が固定端となり、先端(−Y’軸側の端)が自由端となる。また、振動腕5、6は、それぞれ、基部4から延びている腕部58、68と、腕部58、68の先端部に設けられ、腕部58、68よりも幅が広い錘部としてのハンマーヘッド(広幅部)59、69とを有している。このように、振動腕5、6の先端部にハンマーヘッド59、69を設けることで、振動腕5、6を短くすることができ、振動素子2の小型化を図ることができる。また、振動腕5、6を短くすることができる分、同じ周波数で振動腕5、6を振動させたときの振動腕5、6の振動速度を従来よりも低くすることができるため、振動腕5、6が振動する際の空気抵抗を低減することができ、その分、Q値が高まり、振動特性を向上させることができる。なお、このような振動腕5、6は、互いに同様の構成(形状、大きさ)をなしている。
図3に示すように、振動腕5は、XY’平面で構成された互いに表裏の関係にある一対の主面(上面、下面)51、52と、Y’Z’平面で構成され、一対の主面51、52を接続する一対の側面(振動腕5の振動方向と交差する面)53、54とを有している。
また、振動腕5は、主面51に開口する有底の溝55と、主面52に開口する有底の溝56とを有している。溝55、56は、それぞれ、Y’軸方向に延在している。また、溝55、56は、それぞれ、振動腕5の腕部58の基端部を含むように腕部58の先端部まで延在している。このような振動腕5は、溝55、56が形成されている部分では、略H型の横断面形状をなしている。
さらに、側面53、54は、それぞれ、主面52側に位置し、Y’軸方向に延在する凹部531、541と、振動腕5の主面51側に位置し、凹部531、541における曲率よりも小さい曲率を備える平面部(ストレート部)532、542とを有する。
このように、側面53、54を、凹部531、541を備えるものとすることで、側面53、54の表面積を増加(増大)させることができる。そのため、電界効率の向上が図られる。また、振動素子2(振動基板3)の面内方向での振動時において、熱弾性損失を小さくでき、良好なQ値の確保が可能となる。これらのことから、振動素子2を小型なものとしても、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性を確保することができる。また、側面53、54を、平面部532、542を備えるものとすることで、振動素子2(振動基板3)の面内方向での振動をより安定的に行うことができ、さらに、平面部632、642の面積を適宜設定することで、振動腕6の周波数を所望のものとすることができる。
これら凹部531、541は、図3に示すように、側面53、54の双方に設けられている。これにより、振動腕5のバランスが確保され、振動腕5の不要な振動(具体的には、面外方向成分を有する斜め振動)を低減でき、振動腕5を効率的に振動基板3の面内方向に振動させることができる。
また、凹部531、541は、それぞれ、主面(上面)51の端部と、主面(下面)52の端部とを結ぶ直線よりも内側に形成されている。これにより、振動腕5の大型化を招くことなく、側面53、54の表面積を増加させることができる。
さらに、これら凹部531、541は、対称性を有しており、より具体的には、対称性を有する湾曲凹面で構成されている。これにより、振動腕5のバランスがより確保されることから、振動腕5をより効率的に振動基板3の面内方向に振動させることができる。
振動腕5と同様に、振動腕6は、XY’平面で構成された互いに表裏の関係にある一対の主面61、62と、Y’Z’平面で構成され、一対の主面61、62を接続する一対の側面63、64とを有している。また、振動腕6は、主面61に開口する有底の溝65と、主面62に開口する有底の溝66とを有している。溝65、66は、それぞれ、Y’軸方向に延在している。また、溝65、66は、それぞれ、振動腕6の腕部68の基端部を含むように腕部68の先端部まで延在している。このような振動腕6は、溝65、66が形成されている部分では、略H型の横断面形状をなしている。
振動素子2は、各振動腕5、6に溝55、56、65、66を形成することにより、熱弾性損失の低減を図ることができ、Q値の劣化を低減した優れた振動特性を発揮することができる。
さらに、側面63、64は、それぞれ、主面62側に位置し、Y’軸方向に延在する凹部631、641と、振動腕6の主面61側に位置し、凹部631、641における曲率よりも小さい曲率を備える平面部(ストレート部)632、642とを有する。
このように、側面63、64を、凹部631、641を備えるものとすることで、側面63、64の表面積を増加(増大)させることができる。そのため、電界効率の向上が図られる。また、振動素子2(振動基板3)の面内方向での振動時において、熱弾性損失を小さくでき、良好なQ値の確保が可能となる。これらのことから、振動素子2を小型なものとしても、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性を確保することができる。また、側面63、64を、平面部632、642を備えるものとすることで、振動素子2(振動基板3)の面内方向での振動をより安定的に行うことができ、さらに、平面部632、642の面積を適宜設定することで、振動腕6の周波数を所望のものとすることができる。
これら凹部631、641は、図3に示すように、側面63、64の双方に設けられている。これにより、振動腕6のバランスが確保され、振動腕6の不要な振動(具体的には、面外方向成分を有する斜め振動)を低減でき、振動腕6を効率的に振動基板3の面内方向に振動させることができる。
また、凹部631、641は、それぞれ、主面(上面)61の端部と、主面(下面)62の端部とを結ぶ直線よりも内側に形成されている。これにより、振動腕6の大型化を招くことなく、側面63、64の表面積を増加させることができる。
さらに、これら凹部631、641は、対称性を有しており、より具体的には、対称性を有する湾曲凹面で構成されている。これにより、振動腕6のバランスがより確保されることから、振動腕6をより効率的に振動基板3の面内方向に振動させることができる。
振動素子2は、各振動腕5、6に凹部531、541、631、641を形成することにより、振動素子2を小型なものとしても、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性を確保することができる。
振動腕5には、一対の第1駆動用電極84と一対の第2駆動用電極85とが形成されている。具体的には、第1駆動用電極84の一方は、溝55の内面に形成されており、他方は、溝56の内面に形成されている。また、第2駆動用電極85の一方は、側面53に形成されており、他方は、側面54に形成されている。同様に、振動腕6にも、一対の第1駆動用電極84と一対の第2駆動用電極85とが形成されている。具体的には、第1駆動用電極84の一方は、側面63に形成されており、他方は、側面64に形成されている。また、第2駆動用電極85の一方は、溝65の内面に形成されており、他方は、溝66の内面に形成されている。これら第1、第2駆動用電極84、85間に交番電圧を印加すると、振動腕5、6が互いに接近、離間を繰り返すように面内方向(XY’平面方向)に所定の周波数で振動する。
第1、第2駆動用電極84、85の構成としては、特に限定されず、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電材料により形成することができる。
(パッケージ)
図1および図2に示すように、パッケージ9は、上面に開放する凹部911を有する箱状のベース91と、凹部911の開口を塞ぐようにベース91に接合されている板状のリッド92とを有している。このようなパッケージ9は、凹部911がリッド92にて塞がれることにより形成された収納空間を有しており、この収納空間に振動素子2が気密的に収納されている。振動素子2は、支持腕74、75の先端部にて、例えば、エポキシ系、アクリル系の樹脂に導電性フィラーを混合した導電性接着剤11、12、13、14を介して凹部911の底面に固定されている。
なお、収納空間内は、減圧(好ましくは真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。これにより、振動素子2の振動特性が向上する。
ベース91の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。また、リッド92の構成材料としては、特に限定されないが、ベース91の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース91の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。なお、ベース91とリッド92の接合は、特に限定されず、例えば、接着剤を介して接合してもよいし、シーム溶接等により接合してもよい。
また、ベース91の凹部911の底面には、接続端子951、961が形成されている。図示しないが、振動素子2の第1駆動用電極84は、支持腕74の先端部まで引き出されており、当該部分にて、導電性接着剤11、12を介して接続端子951と電気的に接続されている。同様に、図示しないが、振動素子2の第2駆動用電極85は、支持腕75の先端部まで引き出されており、当該部分にて、導電性接着剤13、14を介して接続端子961と電気的に接続されている。
また、接続端子951は、ベース91を貫通する貫通電極952を介してベース91の底面に形成された外部端子953に電気的に接続されており、接続端子961は、ベース91を貫通する貫通電極962を介してベース91の底面に形成された外部端子963に電気的に接続されている。
接続端子951、961、貫通電極952、962および外部端子953、963の構成としては、それぞれ、導電性を有していれば、特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
(振動素子の製造方法)
次に、本発明の振動素子の製造方法を適用した、振動素子2(振動子1)の製造方法について、図4〜図6に基づいて説明する。なお、図4〜図6は、それぞれ、図1中のB−B線断面に対応する断面図である。
振動素子2の製造方法は、水晶基板(基材)を用意し、この水晶基板上にマスクを形成する工程と、マスクを用いたドライエッチング法により、水晶基板を加工(パターニング)して、基部4と、振動腕5、6と、支持部7とを有する振動基板3を形成する工程とを含む。以下、詳細に説明する。
[1]まず、Zカットの水晶基板(基材)30を用意し、その後、図4(a)に示すように、この水晶基板30上にマスクM1を形成する。
このマスクM1は、例えば、フォトリソグラフィー法を用いて、以下のようにして形成することができる。
[1−1]まず、Zカットの水晶基板(基材)30を用意し、水晶基板30上にシード層である下地層を形成する。
この下地層(シード層)は、例えば、スパッタリングや蒸着等のシードメタルを用いた気相成膜法を用いて形成することが好ましい。これにより、メッキ法を用いたマスクM1の形成時に、シードメタルを含む下地層に、マスクM1の構成材料が水晶基板30上に積層する際のシード層としての機能を発揮させることができる。
また、下地層の構成材料としては、マスクM1を形成する際、その形成を促すことが可能なものであれば特に限定されず、例えば、Cr、Cu等が挙げられる。
[1−2]次に、フォトリソグラフィー法を用いて、下地層上にレジスト層を形成する。
このレジスト層は、形成すべきマスクM1の外形形状に対応した開口部を備えるように所望の形状にパターニングし得るマスクである。すなわち、レジスト層を形成しない部位にマスクM1を形成し得るようにパターニングされたマスクである。
また、フォトリソグラフィー法を用いたレジスト層の形成は、例えば、下地層上に、レジスト材料(感光性フォトレジスト)を塗布(供給)した後、レジスト層の形状に対応するフォトマスクを介して露光した後、現像液で現像することで行うことができる。
なお、レジスト材料を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、マイクロコンタクトプリンティング法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、レジスト材料(感光性フォトレジスト)は、ネガ型のレジスト材料およびポジ型のレジスト材料のいずれであってもよい。
[1−3]次に、メッキ法により、レジスト層の開口部で露出する下地層上に、マスクM1を形成する。
なお、メッキ法としては、電解メッキ法および無電解メッキ法のいずれであってもよいが、無電解メッキ法であることが好ましい。無電解メッキ法によれば、大掛かりな装置を用いることなく、優れた成膜精度で均一な膜厚のマスクM1を形成することができる。
また、マスクM1の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、Ni、Cr、Siのような金属材料の他、これらの合金、窒化物、フッ化物および酸化物等が挙げられる。
[1−4]次に、レジスト層を除去するとともに、レジスト層に対応する位置の下地層を除去する。
これにより、水晶基板30上に、パターニングされたマスクM1が得られる。
このレジスト層の除去は、好ましくはレジスト剥離液を用いて行うことができるが、その他、例えば、プラズマエッチング、リアクティブエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法を用いて行うことができ、また、下地層の除去は、前記物理的エッチング法を用いて行うことができるため、レジスト層および下地層の除去は、これらを適宜組み合わせることで実施可能である。
なお、本実施形態では、メッキ法を用いてマスクM1を形成する場合について説明したが、マスクM1の形成方法は、この場合に限定されず、例えば、インクジェット法を用いて金属系の液状材料をレジスト層が備える開口部に選択的に供給した後、この液状材料を固化することでマスクM1を形成するようにしてもよい。
また、この場合、前記工程[1−1]における下地層の形成を省略するようにしてもよい。
[2]次に、図4(b)に示すように、マスクM1を介して(用いて)水晶基板30にドライエッチングを行う。
これにより、振動素子2の振動方向と直交(交差)する方向に対してエッチングが行われる。その結果、基部4と、溝55、56、65、66が形成されていない振動腕5、6と、支持部7とが一体的に形成される(ただし、基部4および支持部7については図示しない)。
ここで、本発明では、このドライエッチングにより基部4、振動腕5、6および支持部7を有する振動素子2を得る本工程[2]において、振動腕5、6が備える側面53、54、63、64を、それぞれ、凹部531、541、631、641を有するものとして形成する。
この側面53、54、63、64への凹部531、541、631、641の形成は、各種ドライエッチング法を用いて行うことができるが、中でも、CF系の反応性ガスをエッチャントとして用いたプラズマエッチング法を用いて形成することが好ましい。かかる方法によれば、後述するプラズマエッチング法の条件を単に変更することで、マスクM1を用いて水晶基板30をパターニングして振動素子2を得る際に、形成される側面53、54、63、64を、凹部531、541、631、641および平面部532、542、632、642の双方を備えるものとすることができる。
以下、CF系の反応性ガスを用いたプラズマエッチング法により、凹部531、541、631、641および平面部532、542、632、642を備える側面53、54、63、64を形成する方法について説明する。
[2−1]まず、プラズマエッチング法によるマスクM1を用いた水晶基板30のパターニングの際に、異方性プラズマ成分を用いて、Z’軸方向(振動方向と交差する方向)にエッチングする。
これにより、水晶基板30がZ’軸方向(厚さ方向)に除去される際に、平面部532、542、632、642が形成されるが、この平面部532、542、632、642を優れた寸法精度で形成することができる。
プラズマエッチング法に用いるCF系の反応性ガスとしては、CF系の反応性ガスを含む混合ガスであることが好ましい。
このCF系のガスとしては、CF4 ,CHF3 ,C26 ,C48 およびC58 等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、CF系のガスを含む混合ガスとしては、CF系のガスの他、CO,Ar,O2 およびN2 のうち少なくとも1種を含むものが挙げられる。
この際、CF系の反応性ガス(エッチャント)を、Z’軸方向にエッチングする異方性プラズマ成分とするには、チャンバー内の圧力、プラズマ密度、温度、エッチャント(ガス種)およびバイアスパワーのようなエッチング条件のうちの少なくとも1種を適宜設定することにより容易に行うことができる。
[2−2]次に、等方性プラズマ成分を用いて、X軸方向(振動方向)とZ’軸方向(振動方向と交差する方向)の双方にエッチングすることで、凹部531、541、631、641を形成する。
これにより、凹部531、541、631、641および平面部532、542、632、642を備える側面53、54、63、64が形成される。
この等方性プラズマ成分を用いた凹部531、541、631、641の形成は、例えば、異方性プラズマ成分を用いた平面部532、542、632、642の後、このエッチング条件から変更させて、等方性プラズマ成分を増加させることにより行うことができる。これにより、X軸方向とZ’軸方向の双方にエッチングすることが可能となり、その結果、凹部531、541、631、641が形成される。また、このような等方性プラズマ成分を用いて、水晶基板30をパターニングすることで、この凹部531、541、631、641を優れた寸法精度で形成することができる。
この際、CF系の反応性ガス(エッチャント)をX軸方向とZ’軸方向の双方にエッチングする等方性プラズマ成分とするには、前述したチャンバー内の圧力、プラズマ密度、温度、エッチャント(ガス種)およびバイアスパワーのようなエッチング条件のうちの少なくとも1種を変更することにより行うことが好ましい。このように、前記エッチング条件を変更すると言う比較的容易な操作で、エッチャントを等方性プラズマ成分とすることができる。
以上のような工程[1]、[2]が、本発明の振動素子の製造方法で構成される。
[3]次に、図4(c)に示すように、マスクM1を除去する。
このマスクM1の除去は、例えば、プラズマエッチング、リアクティブエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法を用いて行うことができる。
[4]次に、図4(d)に示すように、フォトリソグラフィー法を用いて、水晶基板30上にマスクM2を形成する。
マスクM2は、溝55、65の外形形状に対応して形成するマスクである。なお、ここでは、溝55、65を形成しない部位にマスクM2を形成する。すなわち、マスクM2は、溝55、65の外形形状に対応する開口を有している。
[5]次に、図5(a)に示すように、マスクM2を介して水晶基板30に異方性プラズマエッチングを行う。これにより、振動腕5に溝55が形成され、振動腕6に溝65が形成され、溝56、66が形成されていない振動腕5、6と、基部4と、支持部7とを有する振動基板3が形成される。
なお、この際、溝55、65の最大深さが所定値となるように、異方性プラズマエッチングのエッチング時間を制御する。
[6]次に、図5(b)に示すように、マスクM2を除去する。
[7]次に、図5(c)に示すように、水晶基板30の上下を逆にし、フォトリソグラフィー法を用いて、水晶基板30上にマスクM3を形成する。
マスクM3は、溝56、66の外形形状に対応して形成するマスクである。なお、ここでは、溝56、66を形成しない部位にマスクM3を形成する。すなわち、マスクM3は、溝56、66の外形形状に対応する開口を有している。
[8]次に、図6(a)に示すように、マスクM3を介して水晶基板30に異方性プラズマエッチングを行う。これにより、振動腕5に溝56が形成され、振動腕6に溝66が形成され、溝55、56、65、66が形成されている振動腕5、6と、基部4と、支持部7とを有する振動基板3が形成される。なお、この際、溝56、66の最大深さが所定値となるように、異方性プラズマエッチングのエッチング時間を制御する。
[9]次に、図6(b)に示すように、マスクM3を除去する。
以上のような工程を経ることにより、振動基板3が得られる。
[10]次に、例えば、蒸着等によって、振動基板3の表面に図示しない金属膜を形成する。次に、例えば、図示しないマスクを介して前記金属膜をパターニングすることにより、第1、第2駆動用電極84、85を形成する。
以上により、振動素子2を得ることができる。
なお、本実施形態では、側面53、54、63、64が、凹部531、541、631、641および平面部532、542、632、642を備える場合について説明したが、平面部532、542、632、642の形成を省略するようにしてもよい。この場合、前記工程[2−1]を省略することで、平面部532、542、632、642の形成が省略された側面53、54、63、64が形成される。
<第2実施形態>
図7は、本発明の振動子の第2実施形態を示す平面図である。図8は、図7に示す振動子の横断面図である。図9は、図7に示す振動子の駆動用振動腕を示す図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大横断面図である。図10は、図7に示す振動子の検出用振動腕を示す図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大横断面図である。図11は、図7に示す振動子の振動素子の主要部の斜視図である。図12は、図7に示す振動子の振動素子の検出モードを説明するための図である。
なお、以下では、説明の便宜上、互いに直交する(交差する)3つの軸として、x軸(第1軸)、y軸(第1軸)およびz軸(第1軸)を想定し、図7〜図11において、各軸を図示しており、x軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を「z軸方向」という。また、各方向の正負は、図中の矢印に示すとおりである。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7および図8に示す振動子1Aは、角速度を検出するジャイロセンサーである。
このような振動子1Aは、例えば、撮像機器の手ぶれ補正や、GPS(Global Positioning System)衛星信号を用いた移動体ナビケーションシステムにおける車両などの姿勢検出、姿勢制御等に用いることができる。
この振動子1Aは、振動素子2Aと、振動素子2Aを収納したパッケージ4Aとを有する。
以下、振動子1Aを構成する各部を順次説明する。
振動素子2Aは、1つの軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサー素子である。
図7に示すように、振動素子2Aは、z軸を法線としており、振動基板20Aと、駆動用電極群51A、52Aと、検出用電極群53A、54Aとを有している。
振動基板20Aは、基部21Aと、1対の駆動用振動腕(振動腕)221A、222Aと、1対の検出用振動腕(振動腕)231A、232Aと、支持部25Aと、4つの連結部261A、262A、263A、264Aとを有する、いわゆる「H型」の振動基板である。本実施形態では、基部21A、駆動用振動腕221A、222A、検出用振動腕231A、232A、支持部25Aおよび連結部261A〜264Aは、圧電体材料で一体的に形成されている。なお、検出用振動腕231Aが第1の検出用振動腕、検出用振動腕232Aが第2の検出用振動腕である。
圧電体材料としては、特に限定されないが、水晶を用いるのが好ましい。これにより、振動素子2Aの特性を優れたものとすることができる。水晶は、互いに直交するX軸(電気軸)、Y軸(機械軸)およびZ軸(光学軸)の3本の結晶軸を有する。基部21A、駆動用振動腕221A、222A、検出用振動腕231A、232A、支持部25Aおよび連結部261A〜264Aは、例えば、Z軸が厚さ方向に存在するとともにX軸およびY軸に平行な板面を有する水晶で構成された基板をエッチング加工することにより形成することができる。かかる基板の厚さは、振動素子2Aの発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性等に応じて適宜設定される。なお、本実施形態では、基部21A、駆動用振動腕221A、222A、検出用振動腕231A、232A、支持部25Aおよび連結部261A〜264Aが水晶で一体的に構成されている場合を例に説明する。また、本実施形態では、結晶軸のX軸が絶対座標軸のx軸と一致しており、結晶軸のY軸が絶対座標軸のy軸と一致しており、結晶軸のZ軸が絶対座標軸のz軸と一致している。
基部21Aは、平面視で基部21Aを囲むように形成された支持部25Aに、4つの連結部261A〜264Aを介して支持されている。4つの連結部261A〜264Aは、それぞれ、長尺形状をなし、一端が基部21Aに連結され、他端が支持部25Aに連結されている。なお、連結部261A〜264Aは、それぞれ、長手方向の途中で複数回屈曲している。
また、基部21Aは、z軸方向からみたとき、y軸方向に延びる1対の辺と、x軸方向に延びる1対の辺とを有する矩形状をなしている。すなわち、基部21Aは、平面視したとき、後述するような駆動用振動腕221A、222Aの延出方向に対して平行な1対の辺と、駆動用振動腕221A、222Aの延出方向に対して垂直な1対の辺とを有する矩形状をなしている。これにより、後述するように検出用振動腕231A、232Aを駆動用振動腕221A、222Aの駆動振動に伴って第2の方向(図11に示す矢印E1、E2の方向)により効率的に振動(面内振動)させることができる(図11参照)。
また、図7に示すように、本実施形態での基部21Aは、四角形状をなし、そのx軸方向の長さは、y軸方向の長さよりも長いのが好ましい。すなわち、平面視における駆動用振動腕221A、222Aの延出方向に対して垂直な方向での基部21Aの長さをLとし、平面視における駆動用振動腕221A、222Aの延出方向に対して平行な方向での基部21Aの長さをLとしたとき、L>Lなる関係を満たすのが好ましい。このようなLおよびLの関係を満たすことにより、検出用振動腕231A、232Aを駆動用振動腕221A、222Aの駆動振動に伴って第2の方向E1、E2により効率的に振動させることができる。
駆動用振動腕221A、222Aは、それぞれ、基部21Aからy軸方向(+y方向)に延出(延在)している。これにより、駆動用振動腕221A、222Aは、互いに平行となるように設けられている。また、駆動用振動腕221A、222Aは、互いにx軸方向に離間して配置されている。これにより、駆動用振動腕221A、222Aは、それぞれ、独立して振動することができる。図9(b)に示すように、駆動用振動腕221A、222Aの横断面は、それぞれ、x軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。
そして、駆動用振動腕221Aには、駆動用電極群51Aが設けられ、同様に、駆動用振動腕222Aには、駆動用電極群52Aが設けられている。以下、駆動用電極群51Aについて代表的に説明する。なお、駆動用電極群52Aについては、4つの駆動用電極で構成されており、後述する駆動用電極群51Aと同様であるため、その説明を省略する。なお、駆動用電極群51Aと駆動用電極群52Aとは、所定の電極同士が図示しない配線を介して電気的に接続されている。
図9(a)、(b)に示すように、駆動用電極群51Aは、駆動用振動腕221Aの上面に設けられた駆動用電極511Aと、駆動用振動腕221Aの下面に設けられた駆動用電極512Aと、駆動用振動腕221Aの左側面に設けられた駆動用電極513Aと、駆動用振動腕221Aの右側面に設けられた駆動用電極514Aとで構成されている。
駆動用電極511Aおよび駆動用電極512Aは、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、駆動用電極513Aおよび駆動用電極514Aは、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。このような駆動用電極511A、512Aは、図示しない配線を介して、図7に示す支持部25Aに設けられた端子57aに電気的に接続されている。また、駆動用電極513A、514Aは、図示しない配線を介して、図7に示す支持部25Aに設けられた端子57bに電気的に接続されている。なお、駆動用電極群52Aの駆動用電極521A、522Aは、前記駆動用電極513A、514Aに電気的に接続されており、また、駆動用電極群52Aの駆動用電極523A、524Aは、前記駆動用電極511A、512Aに電気的に接続されている。
検出用振動腕231A、232Aは、それぞれ、基部21Aからy軸方向(−y方向)に延出(延在)している。これにより、検出用振動腕231A、232Aは、互いに平行となるように設けられている。また、検出用振動腕231A、232Aは、前述した駆動用振動腕221A、222Aとは反対方向に延出している。また、検出用振動腕231A、232Aは、互いにx軸方向に離間して配置されている。これにより、検出用振動腕231A、232Aは、それぞれ、独立して振動することができる。図10(b)に示すように、検出用振動腕231A、232Aの横断面は、それぞれ、x軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。なお、検出用振動腕231Aと駆動用振動腕221Aとは、同軸上に配置され、x軸方向およびz軸方向の位置が一致し、同様に、検出用振動腕232Aと駆動用振動腕222Aとは、同軸上に配置され、x軸方向およびz軸方向の位置が一致している。
このような検出用振動腕231A、232Aは、それぞれ、後述するように駆動用振動腕221A、222Aに加えられた物理量に応じて第1の方向(図11に示す矢印C1およびDA、C2およびDB)に振動するとともに、駆動用振動腕221A、222Aの駆動振動に伴って第1の方向とは異なる第2の方向(図11に示す矢印E1、E2)に振動するものである。
そして、図7に示すように、検出用振動腕231Aには、検出用電極群53Aが設けられ、同様に、検出用振動腕232Aには、検出用電極群54Aが設けられている。このように駆動用振動腕221A、222Aとは別体として設けられた検出用振動腕231A、232に検出用電極群53A、54Aを設けることにより、検出用電極群53A、54Aの検出用電極の電極面積(電極として機能する部分の面積)を大きくすることができる。そのため、振動素子2Aの検出感度を向上させることができる。
以下、検出用電極群53Aについて代表的に説明する。なお、検出用電極群54Aについては、4つの検出用電極で構成されており、後述する検出用電極群53Aと同様であるため、その説明を省略する。
図10(a)、(b)に示すように、検出用電極群53Aは、検出用振動腕231Aの上面に設けられた検出用電極(第1の検出用電極)531A、532Aと、検出用振動腕231Aの下面に設けられた検出用電極(第1の検出用電極)533A、534Aとで構成されている。ここで、検出用電極531A、533Aは、それぞれ、検出用振動腕231Aの幅方向での一方側(図10中の左側)に設けられ、また、検出用電極532A、534Aは、それぞれ、検出用振動腕231Aの幅方向での他方側(図10中の右側)に設けられている。
検出用電極531Aおよび検出用電極534Aは、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、検出用電極532Aおよび検出用電極533Aは、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。このような検出用電極531A、534Aは、図示しない配線を介して、図7に示す支持部25Aに設けられた端子57cに電気的に接続されている。また、検出用電極532A、533Aは、図示しない配線を介して、図7に示す支持部25Aに設けられた端子57eに電気的に接続されている。なお、検出用電極群54Aは、図示しない配線を介して、図7に示す支持部25Aに設けられた端子57d、57fに電気的に接続されている。
このように構成された振動素子2Aでは、使用の際は、端子57aと端子57bとの間に駆動信号(駆動電圧)が印加されること、すなわち、駆動用電極群51A、52Aに通電にすることにより、図11に示すように、駆動用振動腕221Aと駆動用振動腕222Aとが互いに接近・離間するように屈曲振動(駆動振動)(x軸方向に往復駆動)する。すなわち、駆動用振動腕221Aが図11中の矢印A1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕222Aが図11中の矢印A2の方向に屈曲する状態と、駆動用振動腕221Aが図11中の矢印B1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕222Aが図11中の矢印B2の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。この状態のときが駆動モードである。
このように駆動用振動腕221A、222Aを駆動振動させた状態で、振動素子2Aにy軸まわりの角速度ωが加わると、駆動用振動腕221A、222Aは、コリオリ力により、z軸方向に互いに反対側に屈曲振動する(z軸方向に往復駆動)。これに伴い、検出用振動腕231A、232Aは、z軸方向(第1の方向)に互いに反対側に屈曲振動(検出振動)(z軸方向に往復駆動)する。すなわち、駆動用振動腕221Aが図11中の矢印C1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕222Aが図11中の矢印C2の方向に屈曲する状態と、検出用振動腕231Aが図11中の矢印D1または、D2の方向に屈曲するとともに検出用振動腕232Aが図11中の矢印D2または、D1の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。この状態のときが検出モードである。
このような検出用振動腕231A、232Aの検出振動により検出用電極群53A、54Aに生じた電荷を検出することにより、振動素子2Aに加わった角速度ωを求めることができる。
ここで、前記検出モードとしては、図12(a)に示す第1の検出モードと、図12(b)に示す第2の検出モードとがある。第1の検出モードと、第2の検出モードとでは、互いに、検出用振動腕231A、232Aの検出振動の共振周波数が異なっている。
図12(a)に示す第1の検出モードでは、同軸上に配置された駆動用振動腕221Aと検出用振動腕231Aとは、z軸方向に、互いに反対側に振動し、同様に、同軸上に配置された駆動用振動腕222Aと検出用振動腕232Aとは、z軸方向に、互いに反対側に振動する。
また、図12(b)に示す第2の検出モードでは、同軸上に配置された駆動用振動腕221Aと検出用振動腕231Aとは、z軸方向に、互いに同じ側に振動し、同様に、同軸上に配置された駆動用振動腕222Aと検出用振動腕232Aとは、z軸方向に、互いに同じ側に振動する。
なお、図12(a)、図12(b)中の各記号「・」、「×」は、それぞれ、それに対応している駆動用振動腕221A、222A、検出用振動腕231A、232Aの振動における変位の方向を示しており、記号「・」は、変位の方向が図12の紙面の裏側から表側であることを示し、記号「×」は、変位の方向が図12の紙面の表側から裏側であることを示す。
以上説明した振動素子2Aでは、1対の駆動用振動腕(振動腕)221A、222Aおよび1対の検出用振動腕(振動腕)231A、232Aは、それぞれ、これらが備える左側面および右側面の双方に、凹部を有する構成となっている。これにより、左側面および右側面の表面積を増加(増大)させることができる。そのため、面内振動する駆動用振動腕(振動腕)221A、222Aにおける電界効率の向上が図られる。また、駆動用振動腕(振動腕)221A、222Aにおいて、熱弾性損失を小さくでき、良好なQ値の確保が可能となる。これらのことから、振動素子2Aを小型なものとしても、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性を確保することができ、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、図8に示すように、パッケージ4Aは、上方に開放する凹部を有するベース部材(ベース)41Aと、このベース部材41Aの凹部を覆うように設けられた蓋部材(リッド)42Aとを備える。そして、ベース部材41Aと蓋部材42Aとにより、振動素子2Aが収納される内部空間が形成されている。
ベース部材41Aは、平板状の板体(板部)411Aと、板体411Aの上面の外周部に接合された枠体(枠部)412Aとで構成されている。
このようなベース部材41Aは、例えば、酸化アルニウム質焼結体、水晶、ガラス等で構成されている。
図8に示すように、ベース部材41Aの板体411Aの上面(蓋部材42Aに覆われる側の面)には、例えばシリコン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を含んで構成された接着剤のような接合部材81Aにより、前述した振動素子2Aの支持部25Aが接合されている。これにより、振動素子2Aがベース部材41Aに対して支持・固定されている。
さらに、図7および図8に示すように、ベース部材41Aの上面には、複数の内部端子71Aが設けられている。
複数の内部端子71Aには、例えばボンディングワイヤーで構成された配線を介して、前述した振動素子2Aの端子57a〜57fが電気的に接続されている。
一方、ベース部材41Aの板体411Aの下面(パッケージ4Aの底面)には、振動子1Aが組み込まれる機器(外部機器)に実装される際に用いられる複数の外部端子73Aが設けられている。
この複数の外部端子73Aは、図示しない内部配線を介して、板体411Aに電気的に接続されている。これにより、板体411Aと複数の外部端子73Aとが電気的に接続される。
このような各内部端子71Aおよび各外部端子73Aは、それぞれ、例えば、タングステン(W)等のメタライズ層にニッケル(Ni)、金(Au)等の被膜をメッキ等により積層した金属被膜からなる。
このようなベース部材41Aには、蓋部材42Aが気密的に接合されている。これにより、パッケージ4A内が気密封止されている。
この蓋部材42Aは、例えば、ベース部材41Aと同材料、または、コバール、42アロイ、ステンレス鋼等の金属で構成されている。
ベース部材41Aと蓋部材42Aとの接合方法としては、特に限定されず、例えば、ろう材、硬化性樹脂等で構成された接着剤による接合方法、シーム溶接、レーザー溶接等の溶接方法等を用いることができる。また、かかる接合は、減圧下または不活性ガス雰囲気下で行うことにより、パッケージ4A内を減圧状態または不活性ガス封入状態に保持することができる。
この振動子1Aによれば、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
図13は、本発明の振動子の第3実施形態における振動素子を示す平面図である。図14は、図13に示す振動素子が有する電極を示す平面図である。図15は、図13に示す振動素子が有する電極を示す平面図(透過図)である。図16は、図13に示す振動素子の動作を説明するための図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図13および図14の紙面手前側を「上側」とも言い、紙面奥側を「下側」とも言う。また、図13、図14および図6では、それぞれ、説明の便宜上、電極の図示を省略している。
以下、第3実施形態について、前述した第1、第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
≪振動素子の基本的構造≫
振動子は、図13に示す振動素子1Bと、振動素子1Bを収納したパッケージ(図示せず)とを有する。
図13に示すように、振動素子1Bは、角速度検出素子(ジャイロ素子)として用いられるものである。このような振動素子1Bは、振動基板(構造体)2Bと、振動基板2Bの表面に形成された電極とを有している。
−振動基板−
振動基板2Bの構成材料としては、例えば、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料が挙げられる。これらの中でも、振動基板2Bの構成材料としては、水晶を用いることが好ましい。水晶を用いることで、他の材料と比較して優れた周波数温度特性を有する振動素子1Bが得られる。なお、以下では、振動基板2Bを水晶で構成した場合について説明する。
図13に示すように、振動基板2Bは、水晶基板の結晶軸であるY軸(機械軸。第2軸)およびX軸(電気軸。第1軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚みを有する板状をなしている。すなわち、振動基板2Bは、Zカット水晶板で構成されている。なお、Z軸は、振動基板2Bの厚さ方向と一致しているのが好ましいが、常温近傍における周波数温度変化を小さくする観点から、厚さ方向に対して若干(例えば、15°未満程度)傾けてもよい。
このような振動基板2Bは、振動部20Bと、振動部20Bを介してY軸方向に対向配置された第1、第2支持部251B、252Bと、第1支持部251Bと振動部20Bとを連結する第1、第3梁(吊り腕)261B、263Bと、第2支持部252Bと振動部20Bとを連結する第2、第4梁(吊り腕)262B、264Bとを有している。
また、振動部20Bは、中心部に位置する基部21Bと、基部21BからY軸方向両側に延出する第1検出腕(振動腕)221B、第2検出腕(振動腕)222Bと、基部21BからX軸方向両側に延在する第1、第2連結腕(支持腕)231B、232Bと、第1連結腕231Bの先端部からY軸方向両側に延出する第1駆動腕(振動腕)241B、第2駆動腕(駆動腕)242Bと、第2連結腕232Bの先端部からY軸方向両側に延出する第3駆動腕(振動腕)243B、第4駆動腕(振動腕)244Bとを有し、基部21Bが梁261B、262B、263B、264Bによって第1、第2支持部251B、252Bに支持されている。なお、基部21Bと、第1、第2連結腕(支持腕)231B、232Bとにより、基部が構成される。かかる構成の振動基板2Bは、いわゆる「WT型」の振動基板である。
第1検出腕221Bは、基部21Bから+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2211Bが設けられている。一方、第2検出腕222Bは、基部21Bから−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2221Bが設けられている。これら第1、第2検出腕221B、222Bは、振動素子1Bの重心Gを通るXZ平面に関して面対称に配置されている。
第1、第2検出腕221B、222Bにハンマーヘッド2211B、2221Bを設けることで角速度の検出感度が向上するとともに、第1、第2検出腕221B、222Bの長さを短くすることができる。なお、ハンマーヘッド2211B、2221Bは、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、必要に応じて、第1、第2検出腕221B、222Bの上面および下面に長さ方向に延在する有底の溝を形成してもよい。
第1連結腕231Bは、基部21Bから+X軸方向に延出している。一方、第2連結腕232Bは、基部21Bから−X軸方向に延出している。これら第1、第2連結腕231B、232Bは、重心Gを通るYZ平面に関して面対称に配置されている。なお、第1、第2連結腕231B、232Bの上面および下面に、その長さ方向(X軸方向)に延在する有底の溝を設けてもよい。
第1駆動腕241Bは、第1連結腕231Bの先端部から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2411Bが設けられている。また、第2駆動腕242Bは、第1連結腕231の先端部から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2421Bが設けられている。また、第3駆動腕243Bは、第2連結腕232Bの先端部から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2431Bが設けられている。また、第4駆動腕244Bは、第2連結腕232Bの先端部から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2441Bが設けられている。これら4本の駆動腕241B、242B、243B、244Bは、重心Gに関して点対称に配置されている。
駆動腕241B、242B、243B、244Bにハンマーヘッド2411B、2421B、2431B、2441Bを設けることで角速度の検出感度が向上するとともに、駆動腕241B、242B、243B、244Bの長さを短くすることができる。なお、ハンマーヘッド2411B、2421B、2431B、2441Bは、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、必要に応じて、駆動腕241B、242B、243B、244Bの上面および下面に長さ方向に延在する有底の溝を形成してもよい。
第1支持部251Bは、基部21Bに対して+Y軸方向側に位置し、X軸方向に延在して配置されている。一方、第2支持部252Bは、基部21Bに対して−Y軸方向側に位置し、X軸方向に延在して配置されている。これら第1、第2支持部251B、252Bは、重心Gを通るXZ平面に関して面対称に配置されている。
第1梁261Bは、第1検出腕221Bと第1駆動腕241Bとの間を通って基部21Bと第1支持部251Bとを連結している。また、第2梁262Bは、第2検出腕222Bと第2駆動腕242Bとの間を通って基部21Bと第2支持部252Bとを連結している。また、第3梁263Bは、第1検出腕221Bと第3駆動腕243Bとの間を通って基部21Bと第1支持部251Bとを連結している。また、第4梁264Bは、第2検出腕222Bと第4駆動腕244Bとの間を通って基部21Bと第2支持部252Bとを連結している。これら梁261B、262B、263B、264Bは、重心Gに関して点対称に配置されている。
図13に示すように、第1梁261Bは、第1支持部251Bに連結された蛇行部261aと、蛇行部261aと基部21Bとを連結する傾斜部261bとを有している。第2梁262Bは、第2支持部252Bに連結された蛇行部262aと、蛇行部262aと基部21Bとを連結する傾斜部262bとを有している。第3梁263Bは、第1支持部251Bに連結された蛇行部263aと、蛇行部263aと基部21Bとを連結する傾斜部263bとを有している。第4梁264Bは、第2支持部252Bに連結された蛇行部264aと、蛇行部264aと基部21Bとを連結する傾斜部264bとを有している。
−電極−
振動基板2Bの表面には、電極が形成されている。
図14および図15に示すように、電極は、検出信号電極311Bと、検出信号端子312Bと、検出接地電極321Bと、検出接地端子322Bと、駆動信号電極331Bと、駆動信号端子332Bと、駆動接地電極341Bと、駆動接地端子342Bとを有している。なお、図14および図15では、説明の便宜上、検出信号電極311Bおよび検出信号端子312B、検出接地電極321Bおよび検出接地端子322B、駆動信号電極331Bおよび駆動信号端子332B、駆動接地電極341Bおよび駆動接地端子342Bを、それぞれ、異なるハッチングで図示している。また、振動基板2Bの側面に形成されている電極、配線、端子を太線で図示している。
検出信号電極311Bは、第1、第2検出腕221B、222Bの上面および下面(ハンマーヘッド2211B、2221Bを除く部分)に形成されている。このような検出信号電極311Bは、第1、第2検出腕221B、222Bの検出振動が励起されたときに、該振動によって発生する電荷を検出するための電極である。
検出信号端子312Bは、第1、第2支持部251B、252Bの右側端部に形成されている。第1支持部251Bに形成された検出信号端子312Bは、第1梁261Bに形成された検出信号配線を介して、第1検出腕221Bに形成された検出信号電極311Bと電気的に接続されている。一方、第2支持部252Bに形成された検出信号端子312Bは、第2梁262Bに形成された検出信号配線を介して、第2検出腕222Bに形成された検出信号電極311Bと電気的に接続されている。
また、検出接地電極321Bは、第1、第2検出腕221B、222Bの両側面に形成されている。第1検出腕221Bの両側面に形成れている検出接地電極321Bは、ハンマーヘッド2211Bを経由して電気的に接続されており、第2検出腕222Bの両側面に形成れている検出接地電極321Bは、ハンマーヘッド2221Bを経由して電気的に接続されている。このような検出接地電極321Bは、検出信号電極311Bに対してグランドとなる電位を有する。
検出接地端子322Bは、第1、第2支持部251B、252Bの中央部に形成されている。第1支持部251Bに形成されている検出接地端子322Bは、第1梁261Bに形成された検出接地配線を介して、第1検出腕221Bに形成された検出接地電極321Bと電気的に接続されている。一方、第2支持部252Bに形成されている検出接地端子322Bは、第2梁262Bに形成された検出接地配線を介して、第2検出腕222Bに形成された検出接地電極321Bと電気的に接続されている。
このように検出信号電極311Bと、検出信号端子312Bと、検出接地電極321Bと、検出接地端子322Bとを配置することで、第1検出腕221Bに生じた検出振動は、第1検出腕221Bに形成された検出信号電極311Bと検出接地電極321Bとの間の電荷として現れ、第1支持部251Bに形成された検出信号端子312Bと検出接地端子322Bとから信号として取り出すことができる。また、第2検出腕222Bに生じた検出振動は、第2検出腕222Bに形成された検出信号電極311Bと検出接地電極321Bとの間の電荷として現れ、第2支持部252Bに形成された検出信号端子312Bと検出接地端子322Bとから信号として取り出すことができる。
駆動信号電極331Bは、第1、第2駆動腕241B、242Bの上面および下面(ハンマーヘッド2411B、2421Bを除く部分)に形成されている。さらに、駆動信号電極331Bは、第3、第4駆動腕243B、244Bの両側面に形成されている。第3駆動腕243Bの両側面に形成れている駆動信号電極331Bは、ハンマーヘッド2431Bを経由して電気的に接続されており、第4駆動腕244Bの両側面に形成れている駆動信号電極331Bは、ハンマーヘッド2441Bを経由して電気的に接続されている。このような駆動信号電極331Bは、第1、第2、第3、第4駆動腕241B、242B、243B、244Bの駆動振動を励起させるための電極である。
また、駆動信号端子332Bは、第2支持部252Bの左端部に形成されている。駆動信号端子332Bは、第4梁264Bに形成された駆動信号配線を介して、第1、第2、第3、第4駆動腕241B、242B、243B、244Bに形成された駆動信号電極331Bと電気的に接続されている。
駆動接地電極341Bは、第3、第4駆動腕243B、244Bの上面および下面(ハンマーヘッド2431B、2441Bを除く部分)に形成されている。さらに、駆動接地電極341Bは、第1、第2駆動腕241B、242Bの両側面に形成されている。第1駆動腕241Bの両側面に形成れている駆動接地電極341Bは、ハンマーヘッド2411Bを経由して電気的に接続されており、第2駆動腕242Bの両側面に形成れている駆動接地電極341Bは、ハンマーヘッド2421Bを経由して電気的に接続されている。このような駆動接地電極341Bは、駆動信号電極331Bに対してグランドとなる電位を有する。
また、駆動接地端子342Bは、第1支持部251Bの左端部に形成されている。駆動接地端子342Bは、第3梁263Bに形成された駆動接地配線を介して、第1、第2、第3、第4駆動腕241B、242B、243B、244Bに形成された駆動接地電極341Bと電気的に接続されている。
このように駆動信号電極331B、駆動信号端子332B、駆動接地電極341B、駆動接地端子342Bを配置することで、駆動信号端子332Bと駆動接地端子342Bとの間に駆動信号を印加することで、第1、第2、第3、第4駆動腕241B、242B、243B、244Bに形成された駆動信号電極331Bと駆動接地電極341Bとの間に電界を生じさせ、各駆動腕241B、242B、243B、244Bを駆動振動させることができる。
以上のような電極の構成としては、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
≪振動素子の駆動≫
次に、振動素子1Bの駆動について説明する。
振動素子1Bに角速度が加わらない状態において、駆動信号端子332Bと駆動接地端子342Bとの間に電圧(交番電圧)を印加することで駆動信号電極331Bと駆動接地電極341Bとの間に電界が生じると、図16(a)に示すように、各駆動腕241B、242B、243B、244Bが矢印Aに示す方向に屈曲振動を行う。このとき、第1、第2駆動腕241B、242Bと第3、第4駆動腕243B、244Bとが振動素子1Bの重心Gを通るYZ平面に関して面対称の振動を行っているため、基部21B、第1、第2検出腕221B、222Bおよび第1、第2連結腕231B、232Bは、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態で、振動素子1BにZ軸周りの角速度ωが加わると、図16(b)に示すような検出振動が励振される。具体的には、駆動腕241B、242B、243B、244Bおよび第1、第2連結腕231B、232Bに矢印B方向のコリオリの力が働き、新たな振動が励起される。この矢印B方向の振動は、重心Gに対して周方向の振動である。また同時に、第1、第2検出腕221B、222Bには、矢印Bの振動に呼応して、矢印C方向の検出振動が励起される。そして、この振動により第1、第2検出腕221B、222Bに発生した電荷を、検出信号電極311Bと検出接地電極321Bとから信号として取り出し、この信号に基づいて角速度が求められる。
以上説明した振動基板2Bでは、第1検出腕(振動腕)221B、第2検出腕(振動腕)222Bと、第1駆動腕(振動腕)241B、第2駆動腕(駆動腕)242Bと、第3駆動腕(振動腕)243B、第4駆動腕(振動腕)244Bとは、それぞれ、これらが備える両側面に、凹部を有する構成となっている。これにより、両側面の表面積を増加(増大)させることができる。そのため、面内振動する検出腕221B、222Bおよび駆動腕241B、242B、243B、244Bにおける電界効率の向上が図られる。また、検出腕221B、222Bおよび駆動腕241B、242B、243B、244Bにおいて、熱弾性損失を小さくでき、良好なQ値の確保が可能となる。これらのことから、振動素子1Bを小型なものとしても、十分な電界効率が得られ、良好な素子特性を確保することができ、前記第1、第2実施形態と同様の効果が得られる。
2.電子機器
次に、本発明の振動素子を適用した電子機器(本発明の電子機器)について説明する。
図17は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動素子2が内蔵されている。なお、第2、第3実施形態の振動素子2A、2Bを内蔵してもよい。
図18は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器等として機能する振動素子2が内蔵されている。なお、第2、第3実施形態の振動素子を内蔵してもよい。
図19は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、フィルター、共振器等として機能する振動素子2が内蔵されている。なお、第2、第3実施形態の振動素子を内蔵してもよい。
なお、本発明の振動素子を備える電子機器は、図17のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図18の携帯電話機、図19のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
3.移動体
次に、本発明の振動素子を適用した移動体(本発明の移動体)について説明する。
図20は、本発明の移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。自動車1500には、振動素子2が搭載されている。振動素子2は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。なお、第2、第3実施形態の振動素子を内蔵してもよい。
以上、本発明の振動素子、振動素子の製造方法、振動子、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
1……振動子 11、12、13、14……導電性接着剤 2……振動素子 3……振動基板 30……水晶基板 4……基部 5……振動腕 51、52……主面 53、54……側面 531、541……凹部 532、542……平面部 55、56……溝 58、68……腕部 59、69……ハンマーヘッド 6……振動腕 61、62……主面 63、64……側面 631、641……凹部 632、642……平面部 65、66……溝 7……支持部 71……分岐部 72、73……連結腕 74、75……支持腕 8……金属膜 84……第1駆動用電極 85……第2駆動用電極 9……パッケージ 91……ベース 100……表示部 911……凹部 92……リッド 951、961……接続端子 952、962…貫通電極 953、963……外部端子 1100……パーソナルコンピューター 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース 1304……受光ユニット 1306……シャッターボタン 1308……メモリー 1312……ビデオ信号出力端子 1314……入出力端子 1430……テレビモニター 1440……パーソナルコンピューター 1500……自動車 M1、M2、M3……マスク 1A……振動子 2A……振動素子 20A……振動基板 21A……基部 221A……駆動用振動腕 222A……駆動用振動腕 231A……検出用振動腕 232A……検出用振動腕 23A……側面 25A……支持部 261A……連結部 262A……連結部 263A……連結部 264A……連結部 27A……第1の主面 4A……パッケージ 41A……ベース部材(ベース) 411A……板体(板部) 412A……枠体(枠部) 42A……蓋部材(リッド) 51A……駆動用電極群 511A……駆動用電極 512A……駆動用電極 513A……駆動用電極 514A……駆動用電極 52A……駆動用電極群 521A……駆動用電極 523A……駆動用電極 53A……検出用電極群 531A……検出用電極 532A……検出用電極 533A……検出用電極 534A……検出用電極 54A……検出用電極群 57a……端子 57b……端子 57c……端子 57d……端子 57e……端子 57f……端子 71A……内部端子 73A……外部端子 81A……接合部材 ω……角速度 1B……振動素子 2B……振動基板 20B……振動部 21B……基部 221B……第1検出腕 2211B……ハンマーヘッド 222B……第2検出腕 2221B……ハンマーヘッド 231B……第1連結腕 232B……第2連結腕 241B……第1駆動腕 2411B……ハンマーヘッド 242B……第2駆動腕 2421B……ハンマーヘッド 243B……第3駆動腕 2431B……ハンマーヘッド 244B……第4駆動腕 2441B……ハンマーヘッド 251B……第1支持部 252B……第2支持部 261B……第1梁 261a……蛇行部 261b……傾斜部 262B……第2梁 262a……蛇行部 262b……傾斜部 263B……第3梁 263a……蛇行部 263b……傾斜部 264B……第4梁 264a……蛇行部 264b……傾斜部 27B……側面 28B……第1の主面 29B……第2の主面 311B……検出信号電極 312B……検出信号端子 321B……検出接地電極 322B……検出接地端子 331B……駆動信号電極 332B……駆動信号端子 341B……駆動接地電極 342B……駆動接地端子 G……重心

Claims (13)

  1. 振動方向と交差する第1のと、前記第1の面の裏側である第2の面と、前記第1の面に設けられた第1凹部と、前記第2の面に設けられた第2凹部と、を有する振動腕を備え
    前記第1凹部および前記第2凹部は、前記振動腕の長さ方向に沿って延在しており、
    前記振動腕の前記長さ方向に交差する断面において、前記第1凹部は前記第2凹部側に向かって凹んだ形状であり、前記第2凹部は前記第1凹部側に向かって凹んだ形状であることを特徴とする振動素子。
  2. 前記第1凹部と前記第2凹部とで画定される前記振動腕の幅は、前記幅の方向に直交する厚さ方向の位置によって異なっていることを特徴とする請求項1に記載の振動素子。
  3. 前記第1凹部および前記第2凹部は、曲面を含んでいる請求項1または2に記載の振動素子。
  4. 前記第1凹部および前記第2凹部は、前記第1の面と前記第2の面との距離の中心を通り前記長さ方向に沿った仮想線に対して線対称であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の振動素子。
  5. 前記振動腕は、水晶を材料に含んでいる請求項1ないしのいずれか1項に記載の振動素子。
  6. 前記振動素子は、音叉型をなしている請求項1ないしのいずれか1項に記載の振動素子。
  7. 基材上に、マスクを形成する工程と、
    前記マスクを用いたドライエッチング法により、前記基材を加工して、振動腕を有する振動素子を形成する工程と、を含み、
    前記振動素子を形成する工程において、前記振動腕の振動方向と交差する第1の面に第1凹部を形成し、前記第1の面の裏側である第2の面に第2凹部を形成し、
    前記第1凹部および前記第2凹部は、前記振動腕の長さ方向に沿って延在しており、
    前記振動腕の前記長さ方向に交差する断面において、前記第1凹部は前記第2凹部側に向かって凹んだ形状であり、前記第2凹部は前記第1凹部側に向かって凹んだ形状であることを特徴とする振動素子の製造方法。
  8. 前記振動素子を形成する工程において、前記凹部を、CF系の反応性ガスを用いたプラズマエッチング法を用いて形成する請求項に記載の振動素子の製造方法。
  9. 前記振動素子を形成する工程では、異方性プラズマ成分を用いるエッチング条件から等方性プラズマ成分を増加させる請求項に記載の振動素子の製造方法。
  10. 前記エッチング条件の変更は、チャンバー内の圧力、前記基材の加熱温度、ガス種およびバイアスパワーのうちの少なくとも1種の変更である請求項に記載の振動素子の製造方法。
  11. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の振動素子と、
    前記振動素子を収納しているパッケージと、を備えることを特徴とする振動子。
  12. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の振動素子を備えることを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の振動素子を備えることを特徴とする移動体。
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