JP4161857B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内部に絶縁層を有しこの絶縁層よりも表層側に半導体層を有する半導体基板を用い、この半導体基板の半導体層に可動構造体を形成してなる半導体装置の製造方法に関する。
この種の一般的な半導体装置の製造方法としては、SOI(シリコンオンインシュレータ)基板等の、内部に絶縁層を有しこの絶縁層よりも表層側に半導体層を有する半導体基板を用いて行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。その半導体装置の一般的な断面構成を図9に示す。
このものは、次のようにして製造される。すなわち、第1のシリコン層11と第2のシリコン層(半導体層)12との間に絶縁層13を有する半導体基板10を用意し、半導体層12の表面側に所定パターンのマスク20を形成し、続いて、半導体層12の表面側から半導体層12をエッチングすることにより、半導体層12の表面から絶縁層13に到達するトレンチ14を形成する。
その後、トレンチ14の底部において半導体層12を横方向にエッチングすることにより、半導体層12が絶縁層13からリリースされた部分としての可動構造体15を形成する。このようにすることにより、半導体装置が製造される。
ここで、トレンチ形成工程およびリリース工程は、真空チャンバー内に半導体基板10を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングによって行われ、しかも、エッチングと同時もしくは時間切り替えにより、トレンチ14の側壁に当該側壁を保護する側壁保護膜を形成する工程として行うものである。
このようなトレンチ形成工程およびリリース工程について、図10、図11を参照して具体的に説明する。図10はトレンチ形成工程を示す断面図であり、図11はリリース工程を示す断面図である。
図10に示されるトレンチ形成工程は、エッチング性ガスのプラズマにより半導体層12をエッチングするエッチングステップと、堆積性ガスのプラズマにより側壁保護膜18を形成する保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返すことによってなされるものである。
まず、図10(a)では、最初のエッチングステップが示されている。まず、真空チャンバー内に半導体基板10を設置する。ここでは、半導体基板10は、第1のシリコン層11の上に絶縁層としてのシリコン酸化膜13、その上に半導体層としての第2のシリコン層12が積層されてなるSOI基板である。
そして、この真空チャンバー内に、エッチング性ガスとしてシリコンエッチングを行うためのSF6ガスを、所定時間(例えば、7秒間程度)導入する。これにより、半導体層である第2のシリコン層12がエッチングされ、第2のシリコン層12の表面からシリコン酸化膜13に到達するトレンチ14が部分的に形成される。
このとき、SF6ガスは電界中にてプラズマとなって、エッチングに寄与する。図10(a)では、SF6ガスはプラスイオンの形で表されている。そして、半導体基板10にはバイアス電力(バイアスパワー)を印加することにより、このプラズマを半導体基板10の方向に引きつけ、異方性のトレンチエッチングを実行するようにしている。
次に、図10(b)に示されるように、最初の保護膜形成ステップを行う。すなわち、エッチング性ガスであるSF6ガスの導入を停止し、真空チャンバー内に、堆積性ガスとしてC48ガスを所定時間(例えば、5秒間程度)導入する。
この保護膜形成ステップにおいては、半導体基板10には、バイアス電力を印加しない。それにより、トレンチ14の側壁および底部に均一に側壁保護膜18が形成される。ここでC48ガス等のフッ素系ガスを採用した場合には、側壁保護膜18はフッ化物ポリマーからなるものになる。
続いて、図10(c)、(d)に示されるように、エッチングステップと保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返して行う。ここで、1回のエッチングステップによるエッチング深さは、例えば、0.1〜0.5μm程度にできる。
そして、最終的に、図10(e)に示されるように、半導体層12の表面から絶縁層13に到達するトレンチ14が完成する。ここまでが、トレンチ形成工程であり、続いて、リリース工程を行う。
このリリース工程は、従来では、上述したトレンチ形成工程と同一のエッチング条件によって、エッチングを継続することにより、行われる。つまり、上記のエッチングステップと保護膜形成ステップとの繰り返しを行う。
図11(a)に示されるように、トレンチ14の形成後に継続して導入されるエッチング性ガスのプラスイオンによって、シリコン酸化膜(絶縁層)13は、プラスの状態に帯電している。
そこへ、さらに、エッチング性ガスのプラスイオンが導入されるが、図11(b)に示されるように、トレンチ14の底部において、このプラスイオンは、プラスに帯電した絶縁層13と反発しあって、横方向へ拡散する。
すると、図11(b)に示されるように、トレンチ14の底部において、第2のシリコン層(半導体層)12が横方向にエッチングされ、第2のシリコン層12にノッチ21が形成される。
ここで、この横方向のエッチングにおいては、エッチング性ガスは、保護膜形成ステップにて形成された側壁保護膜18を、エッチングもしくは物理的にスパッタ除去しながら半導体層12をエッチングしていく。
そして、この横方向のエッチングを継続していくことによって、ノッチ21が拡大していき、やがて、半導体層12が絶縁層13からリリースされた部分としての可動構造体ができあがる。
米国特許第6,399,516号明細書
しかしながら、上述したような従来の製造方法においては、1つのエッチング条件にて、トレンチエッチングから連続的に横方向へのエッチングを継続するものであるため、たとえば、トレンチ14の側壁角度を最適化した条件で行うと、横方向へのエッチング時のレートが遅くなり、可動構造体15をリリースするためのエッチング時間が長くなってしまう。
ここで、トレンチ14の側壁角度を最適化した条件とは、側壁保護膜18を強固なものとして垂直方向(つまり、トレンチ深さ方向)へのエッチングを速く進ませる条件にすることである。このようにすると、リリース工程の際には、側壁保護膜18が強固なものであるため、横方向のエッチングレートが遅くなるのである。
ここで、また、本発明者らの検討によれば、リリース工程において、次のような問題が発生することが分かった。図12は、リリース工程における横方向のエッチングの様子を示す断面図である。上述したように、この横方向のエッチングでは、エッチング性ガスは、側壁保護膜18を除去しながら半導体層12をエッチングし、ノッチ21を形成していく。
このとき、側壁保護膜18が強固なものであると、図12(b)、(c)に示されるように、側壁保護膜18が部分的に残ったまま、半導体層12のエッチングがなされてしまう。
すると、部分的に残った側壁保護膜18がエッチングマスクの役割を果たし、半導体層12における絶縁層13との対向面すなわちリリース面は、針状の突起Kを有する面として形成されてしまう。このように半導体層12のリリース面に突起が発生すると、過大な衝撃が加わったときにリリース面と絶縁層13が衝突して突起が折れ、パーティクルの原因となり、問題となる。
このように本発明者らは、半導体層のリリースにおける針状突起の発生という新たなる問題を見出したのである。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、内部に絶縁層を有しこの絶縁層よりも表層側に半導体層を有する半導体基板を用い、この半導体層にトレンチを形成し、半導体層を絶縁層からリリースすることにより可動構造体を形成してなる半導体装置の製造方法において、リリース工程のエッチング時間を短縮するとともに、半導体層のリリース面における針状突起の発生を抑制することを目的とする。
本発明は、従来の製造方法がエッチングステップと保護膜形成ステップとで1つのエッチング条件にてエッチングを継続していたことに対して、エッチングステップと保護膜形成ステップとでエッチング条件を異ならせることに着目し、鋭意検討した結果、創出されたものである。
請求項1に記載の発明では、内部に絶縁層(13)を有し、絶縁層よりも表層側に半導体層(12)を有する半導体基板(10)を用意し、半導体層(12)の表面側に所定パターンのマスク(20)を形成するマスク形成工程と、続いて、半導体層(12)の表面側から半導体層(12)をエッチングすることにより、半導体層(12)の表面から絶縁層(13)に到達するトレンチ(14)を形成するトレンチ形成工程と、トレンチ(14)の底部において半導体層(12)を横方向にエッチングすることにより、半導体層(12)が絶縁層(13)からリリースされた部分としての可動構造体(15)を形成するリリース工程と、を備え、トレンチ形成工程およびリリース工程は、真空チャンバー内に半導体基板(10)を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングにより行うものであり、さらに、反応性イオンエッチングを、エッチングと同時かもしくはエッチングとは時間を切り替えて、トレンチ(14)の側壁に当該側壁を保護する側壁保護膜(18)を形成する工程を含むものとして行うようにした半導体装置の製造方法において、次のような特徴点を有するものである。なお、この段落に記載した製造方法の部分を、本欄にて以下、「製造方法の前段部分」ということにする。
すなわち、本発明では、トレンチ形成工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴としている。なお、この段落に記載した部分を、以下、「トレンチ−リリースのエッチング条件切替」ということにする。
それによれば、トレンチ形成工程では、側壁保護効果が比較的強いため、横方向のエッチングすなわちサイドエッチングを抑制しつつ、垂直方向すなわちトレンチ(14)の深さ方向へのトレンチエッチングを適切に行うことができる。
一方、リリース工程の側壁保護効果が比較的弱いため、リリース工程における横方向へのエッチングレートは、トレンチ形成工程における横方向へのエッチングレートよりも速いものとなる。そのため、従来に比べて、リリース工程のエッチング時間を短縮することができる。
また、リリース工程では、側壁保護効果が比較的弱いため、リリース工程における横方向のエッチングにおいて、側壁保護膜(18)は除去しやすくなることから、側壁保護膜(18)が部分的に残ることを抑制することができる。そのため、半導体層(12)のリリース面(15a)において針状突起が発生しにくくなる。
このように、本発明の製造方法によれば、リリース工程のエッチング時間を短縮するとともに、半導体層(12)のリリース面(15a)における針状突起の発生を抑制することができる。
さらに、本発明では、応性イオンエッチングを、エッチング性ガスのプラズマにより半導体層(12)をエッチングするエッチングステップと、堆積性ガスのプラズマにより側壁保護膜(18)を形成する保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返すことによってなされる工程として行うことを特徴としている。なお、この段落に記載した工程を、以下、「反応性イオンエッチングのステップ切替工程」ということにする。
それにより、半導体層(12)のエッチングを適切に行いつつ当該エッチングとは時間を切り替えてトレンチ(14)の側壁に側壁保護膜(18)を形成する工程を含むような反応性イオンエッチングを、適切に実現することができるようになる。さらに、本発明では、側壁保護効果をエッチングステップにおける基板バイアスパワーによって変化させるようにしており、トレンチ形成工程のエッチングステップにおける基板バイアスパワーに対し、リリース工程のエッチングステップにおける基板バイアスパワーの方が大きくなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴としている。このように基板バイアスパワーを異ならせることにより、トレンチ形成工程とリリース工程とでは、リリース工程の方が、エッチングにおけるスパッタ効果が大きくなると考えられる。実際に、基板バイアスパワーを異ならせることにより、リリース工程のエッチング時間を短縮し、半導体層(12)のリリース面における針状突起の発生を抑制できることを確認している。このように、本発明によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
請求項に記載の発明では、上記製造方法の前段部分において、上記トレンチ−リリースのエッチング条件切替、および、上記反応性イオンエッチングのステップ切替工程を行い、側壁保護効果をエッチングステップと保護膜形成ステップとの時間比によって変化させるようにしており、トレンチ形成工程におけるエッチングステップの実行時間をta1、保護膜形成ステップの実行時間をta2、これらta1とta2との時間比をta1/ta2とし、リリース工程におけるエッチングステップの実行時間をtb1、保護膜形成ステップの実行時間をtb2、これらtb1とtb2との時間比をtb1/tb2としたとき、時間比ta1/ta2が時間比tb1/tb2よりも小さい関係となるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴としている。
それによれば、トレンチ形成工程とリリース工程とでは、リリース工程の方が保護膜形成ステップの実行時間が短い、すなわち、側壁保護膜(18)を形成する形成時間が短いものになる。このことから、リリース工程にて形成される側壁保護膜(18)の方が、トレンチ形成工程にて形成される側壁保護膜(18)よりも薄いものにできる。
そのため、本発明によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
請求項に記載の発明では、上記製造方法の前段部分において、上記トレンチ−リリースのエッチング条件切替、および、上記反応性イオンエッチングのステップ切替工程を行い、側壁保護効果をエッチングステップにおけるエッチングガス流量によって変化させるようにしており、トレンチ形成工程のエッチングステップにおけるエッチングガス流量に対し、リリース工程のエッチングステップにおけるエッチングガス流量の方が多くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴としている。
それによれば、トレンチ形成工程とリリース工程とでは、リリース工程の方がエッチング性ガスの流量が多くなり、その結果、リリース工程の方が、半導体層(12)および側壁保護膜(18)のエッチングレートが速いものになる。
そのため、本発明によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
請求項に記載の発明では、上記製造方法の前段部分において、上記トレンチ−リリースのエッチング条件切替、および、上記反応性イオンエッチングのステップ切替工程を行い、側壁保護効果を半導体基板(10)の温度で変化させるようにしており、トレンチ形成工程における半導体基板(10)の温度に対し、リリース工程における半導体基板(10)の温度の方が高くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴としている。
反応性イオンエッチングにおいては、半導体基板の温度を高くするほど、側壁保護膜の膜厚が薄くなるのは自明である。
つまり、本発明のように、トレンチ形成工程とリリース工程とで、リリース工程の方を高い基板温度とすることにより、トレンチ形成工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
請求項に記載の発明では、請求項1〜請求項に記載の半導体装置の製造方法において、リリース工程では、可動構造体(15)における絶縁層(13)との対向面(15a)を凸形状とするように、エッチングを行うことを特徴としている。
本発明者らの検討によれば、上記請求項1に記載されている製造方法を用いれば、リリース工程におけるエッチングによって、リリース後の可動構造体(15)における絶縁層(13)との対向面(15a)すなわちリリース面(15a)が凸形状にできることがわかった。
このように、可動構造体(15)における絶縁層(13)との対向面(15a)が凸形状となることにより、可動構造体(15)とこれに対向する絶縁層(13)とが接触したとしても、その接触面積は小さいものとなり、両者の付着が極力防止される。
つまり、本発明によれば、従来より可動構造体において問題とされてきた、可動構造体のスティッキングの防止を有効に図ることができる。
請求項に記載の発明では、請求項1〜請求項に記載の半導体装置の製造方法において、トレンチ(14)の深さをh、トレンチ(14)の幅をwとし、幅wに対する深さhの比h/wをアスペクト比としたときに、トレンチ形成工程では、可動構造体(15)を形成するための隣り合うトレンチ(14)のうち、少なくとも1つのトレンチ(14)のアスペクト比h/wが2.5以上となるように、エッチングを行うようにしたことを特徴としている。
本発明者らの検討によれば、トレンチ形成工程において、可動構造体(15)を形成するための隣り合うトレンチ(14)の両方が、そのアスペクト比h/wが2.5未満となるようにエッチングが行われた場合、その後のリリース工程のエッチングにおいて、ノッチ(21)が形成されにくく、可動構造体(15)がリリースされにくいことがわかった(図7参照)。
それに鑑みて、トレンチ形成工程において、可動構造体(15)を形成するための隣り合うトレンチ(14)のうち、少なくとも1つのトレンチ(14)のアスペクト比h/wが2.5以上となるように、エッチングを行えば、リリース工程のエッチングにおいてノッチ(21)の形成が適切に行われる。
つまり、本発明のように、アスペクト比を規定することは、可動構造体(15)のリリースを適切に行うためには好ましい。
請求項に記載の発明では、請求項1〜請求項に記載の半導体装置の製造方法において、可動構造体(15)は、可動構造体(15)に連結されるとともに周囲をトレンチ(14)で囲まれたアンカー部(16)によって、絶縁層(13)に支持されているものであり、トレンチ(14)の深さをh、トレンチ(14)の幅をwとし、幅wに対する深さhの比h/wをアスペクト比としたとき、トレンチ形成工程では、アンカー部(16)のうち少なくとも対向する2辺の外側に位置するトレンチ(14)のアスペクト比h/wが2以下となるように、エッチングを行うことを特徴としている。
上述したように、本発明者らの検討によれば、トレンチ形成工程において、トレンチ(14)のアスペクト比h/wが2.5未満となるようにエッチングした場合、リリース工程において、ノッチ(21)が形成されにくい。
さらに、この検討結果から、トレンチ(14)のアスペクト比h/wが2以下となるようにエッチングした場合には、ほとんどノッチ(21)が形成されないことがわかった(図7参照)。
つまり、半導体層(12)が絶縁層(13)からリリースされずに残っていなければならないアンカー部(16)においては、トレンチ形成工程にて、アンカー部(16)のうち少なくとも対向する2辺の外側に位置するトレンチ(14)のアスペクト比h/wが2以下となるように、エッチングを行うことにより、アンカー部(16)を適切に形成することができる。
さらに、請求項に記載の発明では、請求項に記載の半導体装置の製造方法において、アンカー部(16)は、可動構造体(15)に接続されている配線部(19)およびパッド(17)が設けられたものであることを特徴としている。
このように、アンカー部(16)には、可動構造体(15)に接続されている配線部(19)およびパッド(17)が設けられたものであってもよい。
ここで、請求項に記載の発明のように、請求項1〜請求項に記載の半導体装置の製造方法においては、半導体基板(10)として、半導体層(12)がシリコンで構成されているものを用いることができる。
また、請求項10に記載の発明のように、請求項1〜請求項に記載の半導体装置の製造方法においては、半導体基板(10)として、絶縁層(13)がシリコン酸化膜で構成されているものを用いることができる。
また、請求項11に記載の発明のように、請求項1〜請求項10に記載の半導体装置の製造方法においては、可動構造体(15)が力学量の印加により可動となっている半導体力学量センサに適用されるものにできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る半導体装置としての半導体加速度センサS1の概略断面図である。
本加速度センサS1は、半導体基板10を加工してなるものであり、この半導体基板10は、第1のシリコン層11の上に絶縁層としてのシリコン酸化膜13、その上に半導体層としての第2のシリコン層12が積層されてなるSOI基板である。
ここで、第2のシリコン層12には、第2のシリコン層12の表面からシリコン酸化膜13に到達するトレンチ14が形成されている。また、第2のシリコン層12の一部は、シリコン酸化膜13とは離間して対向した部分となっており、この部分は可動構造体15として構成されている。
言い換えるならば、第2のシリコン層12に形成された可動構造体15は、その周囲の第2のシリコン層12の部分とはトレンチ14を介して区画されているとともに、可動構造体15の下には空洞部が形成されている。
ここで、図2、図3は、この可動構造体15の支持構造の一例を示す図であり、図2は当該支持構造の一部断面斜視図、図3(a)は、図2中のA−A線に沿った概略断面図、図3(b)は、図2中のB−B線に沿った概略断面図である。なお、これら図2、図3においては、後述する製造方法にて用いられるエッチング用のマスク20が付いた状態として示されている。
図2、図3に示されるように、可動構造体15はアンカー部16に連結されており、このアンカー部16はシリコン酸化膜13を介して第1のシリコン層11に支持されている。このように可動構造体15は、アンカー部16に支持されることにより、可動状態となっている。
そして、この可動構造体15を利用して加速度の検出が行われるが、その検出動作は、たとえば、通常知られている一般的な容量式加速度センサと同様のものにすることができる。
すなわち、加速度が印加されたときに、可動構造体15が所定方向へ変位もしくは変形し、それによって、トレンチ14を介して隔てられている可動構造体15とその周囲の固定部(固定電極)との距離が変化する。このような距離の変化に伴う可動構造体15と当該固定部との間の容量変化を検出することにより、印加された加速度を検出することができる。
なお、図1において、第2のシリコン層12の適所には、アルミニウム(Al)等からなるパッド17が設けられている。このパッド17は、外部回路等との接続を行うためのものであり、容量式加速度センサの場合、実際には、少なくとも可動構造体用のパッドと固定部(固定電極)用のパッドが設けられている。
[製造方法]
次に、上記図1に示す加速度センサS1の製造方法について、図4を参照して述べる。図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、上記加速度センサS1の製造方法を断面的に示す工程図である。なお、上記図1〜図3においては、側壁保護膜18は省略してある。
まず、図4(a)に示されるように、内部に絶縁層としてのシリコン酸化膜13を有し、シリコン酸化膜13よりも表層側に半導体層としての第2のシリコン層12を有する半導体基板10、すなわちSOI基板10を用意する。
そして、この半導体基板10における第2のシリコン層12の表面に、スパッタや蒸着等の成膜法およびフォトリソグラフ技術等を用いて、アルミニウム等からなるパッド17を形成する。
次に、図4(b)に示されるように、半導体層としての第2のシリコン層12の表面側に所定パターンの上記マスク20を形成する(マスク形成工程)。
このマスク20は、光硬化型樹脂や熱硬化型樹脂等からなるレジスト材料を用い、フォトリソグラフ技術等を駆使することにより形成することができる。そして、このマスク20は、上記トレンチ14となる部位に開口部を有するパターンのマスク20として形成される。
続いて、図4(c)に示されるように、第2のシリコン層(半導体層)12の表面側から第2のシリコン層12をエッチングすることによって、第2のシリコン層12の表面からシリコン酸化膜(絶縁層)13に到達するトレンチ14を形成する(トレンチ形成工程)。
このトレンチ形成工程は、真空チャンバー内に半導体基板10を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングにより行う。そして、この反応性イオンエッチングは、エッチングと同時かもしくはエッチングとは時間を切り替えて、トレンチ14の側壁に当該側壁を保護する側壁保護膜を形成する工程を含むものとして行う。
つまり、本実施形態のトレンチ形成工程においても、上記図10に示したようなトレンチ形成方法と同様のエッチング方法を採用することができる。
すなわち、反応性イオンエッチングを、エッチング性ガスのプラズマにより第2のシリコン層(半導体層)12をエッチングするエッチングステップと、堆積性ガスのプラズマにより側壁保護膜18を形成する保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返すことによってなされる工程として行う。
具体的には、上記図10に示される方法と同様に、エッチングステップとして、半導体基板10にバイアス電力(バイアスパワー)を印加した状態で、真空チャンバー内に、エッチング性ガスとしてシリコンエッチングを行うためのSF6ガスを所定時間(例えば、7秒)導入する。これにより、半導体層である第2のシリコン層12がエッチングされ、トレンチ14が部分的に形成される。
次に、保護膜形成ステップとして、SF6ガスの導入を停止し、半導体基板10にはバイアス電力を印加しない状態で、真空チャンバー内に、堆積性ガスとしてC48ガスを所定時間(例えば、5秒)導入する。それにより、トレンチ14の側壁および底部に均一に側壁保護膜18が形成される。
そして、このようなエッチングステップと保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返して行う。たとえば、3サイクル以上繰り返す。
それにより、最終的に、図4(c)に示されるように、第2のシリコン層(半導体層)12の表面からシリコン酸化膜(絶縁層)13に到達するとともに、側壁に側壁保護膜18が形成されたトレンチ14が完成する。
次に、図4(d)、(e)に示されるように、トレンチ14の底部において第2のシリコン層(半導体層)12を横方向にエッチングすることにより、第2のシリコン層12がシリコン酸化膜(絶縁層)13からリリースされた部分としての可動構造体15を形成する(リリース工程)。
このリリース工程も、トレンチ形成工程と同様に、真空チャンバー内に半導体基板10を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングにより行う。そして、この反応性イオンエッチングは、上記同様に、エッチング性ガスを導入するエッチングステップと堆積性ガスを導入する保護膜エッチングとを時間を切り替えて行うようにする。
それによって、本実施形態のリリース工程においても、上記図11に示したような横方向のエッチングが行われる。つまり、エッチング性ガスのプラスイオンは、トレンチ14の底部において、プラスに帯電したシリコン酸化膜(絶縁層)13と反発しあって、横方向へ反跳することにより、第2のシリコン層12が横方向にエッチングされてノッチ21が形成される。
ここで、本実施形態においても、横方向のエッチングでは、エッチング性ガスは、保護膜形成ステップにて形成される側壁保護膜18をエッチングして除去しながら、第2のシリコン層(半導体層)12をエッチングしていく。そして、このエッチングの継続により、やがて、第2のシリコン層12がシリコン酸化膜(絶縁層)13からリリースされた部分としての可動構造体15ができあがる。
続いて、マスク20を酸素(O2)アッシング等のドライエッチング手法を用いて除去することにより、上記加速度センサS1が完成する。
このような製造方法において、本実施形態では、トレンチ形成工程における側壁保護膜18による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜18による側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、トレンチ形成工程(図4(c)参照)とリリース工程(図4(d)、(e)参照)とでエッチング条件を切り替えて行うようにした独自の方法を採用している。
[時間比の変化]
具体的なエッチング条件の切替としては、まず、側壁保護効果をエッチングステップと保護膜形成ステップとの時間比によって変化させるようにする。
つまり、トレンチ形成工程におけるエッチングステップの実行時間をta1、保護膜形成ステップの実行時間をta2、これらta1とta2との時間比をta1/ta2とし、リリース工程におけるエッチングステップの実行時間をtb1、保護膜形成ステップの実行時間をtb2、これらtb1とtb2との時間比をtb1/tb2としたとき、時間比ta1/ta2が時間比tb1/tb2よりも小さい関係となるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行う。
限定するものではないが、一例を挙げると、トレンチ形成工程では、エッチングステップの実行時間ta1を7秒、保護膜形成ステップの実行時間ta2を5秒とし、時間比ta1/ta2を1.4とする。
一方、リリース工程では、エッチング条件を切り替えて、エッチングステップの実行時間tb1を7秒、保護膜形成ステップの実行時間tb2を4秒とし、時間比tb1/tb2を1.75と大きくする。
このようにすることで、トレンチ形成工程とリリース工程とでは、リリース工程の方が保護膜形成ステップの実行時間が短い、すなわち、側壁保護膜18を形成する形成時間が短いものになる。このことから、リリース工程にて形成される側壁保護膜18の方が、トレンチ形成工程にて形成される側壁保護膜18よりも薄いものにできる。
そのため、この時間比を変化させる方法によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜18による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜18による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
[基板バイアスパワーの変化]
また、具体的なエッチング条件の切替としては、側壁保護効果をエッチングステップにおける基板バイアスパワーによって変化させるようにしてもよい。
つまり、トレンチ形成工程のエッチングステップにおける基板バイアスパワーに対し、リリース工程のエッチングステップにおける基板バイアスパワーの方が大きくなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行う。
限定するものではないが、一例を挙げると、トレンチ形成工程では、エッチングステップにおける基板バイアスパワー(基板バイアス電力)を23Wとし、一方、リリース工程では、エッチング条件を切り替えて、エッチングステップにおける基板バイアスパワー(基板バイアス電力)を50W〜70Wとする。
このようにリリース工程の基板バイアスパワーを大きくすることにより、トレンチ形成工程とリリース工程とでは、リリース工程の方が、エッチングにおけるスパッタ効果が大きくなると考えられる。
これは、第2のシリコン層(半導体層)12をエッチングするエッチングステップでは、半導体基板10にバイアスパワー(バイアス電力)を印加することでエッチング性ガスのプラズマを基板方向に引きつけて異方性を持たせていることによると考えられる。
実際に、上記した一例のように、基板バイアスパワーを異ならせることにより、リリース工程のエッチング時間を短縮し、第2のシリコン層(半導体層)12のリリース面における針状突起の発生を抑制できることが確認されている。
また、リリース工程のエッチングステップにおける基板バイアスパワーの法を大きくするにあたっては、あまり大きくしすぎると、トレンチ14の底部以外の側壁保護膜18までもエッチングされてしまう。本発明者らの検討では、上記した一例のように、約70W以下程度が好ましい。
このように、この基板バイアスパワーを変化させる方法によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜18による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜18による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
[エッチング性ガス流量の変化]
また、具体的なエッチング条件の切替としては、側壁保護効果をエッチングステップにおけるエッチング性ガス流量によって変化させるようにしてもよい。
つまり、トレンチ形成工程のエッチングステップにおけるエッチング性ガス流量に対し、リリース工程のエッチングステップにおけるエッチング性ガス流量の方が多くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行う。
それによれば、トレンチ形成工程とリリース工程とでは、リリース工程の方がエッチング性ガスの流量が多くなり、その結果、リリース工程の方が、第2のシリコン層(半導体層)12および側壁保護膜18のエッチングレートが速いものになる。
このように、このエッチング性ガス流量を変化させる方法によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜18による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜18による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
[堆積性ガス流量の変化]
また、具体的なエッチング条件の切替としては、側壁保護効果を保護膜形成ステップにおける堆積性ガス流量によって変化させるようにしてもよい。
つまり、トレンチ形成工程の保護膜形成ステップにおける堆積性ガス流量に対し、リリース工程の保護膜形成ステップにおける堆積性ガス流量の方が少なくなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行う。
それによれば、トレンチ形成工程とリリース工程とでは、リリース工程の方が堆積性ガスの流量が少なくなり、その結果、リリース工程にて形成される側壁保護膜18の方が、トレンチ形成工程にて形成される側壁保護膜18よりも薄いものにできる。
このように、この堆積性ガス流量を変化させる方法によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜18による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜18による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
[チャンバー圧力の変化]
また、具体的なエッチング条件の切替としては、側壁保護効果を真空チャンバーのチャンバー圧力で変化させるようにしてもよい。
つまり、トレンチ形成工程におけるチャンバー圧力に対し、リリース工程におけるチャンバー圧力の方が低くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行う。
反応性イオンエッチングにおいては、真空チャンバー内の圧力すなわちチャンバー圧力を低くするほど、プラズマのエネルギーが大きくなることは自明である。
つまり、トレンチ形成工程とリリース工程とで、リリース工程の方を低いチャンバー圧力とすることにより、リリース工程の方がエッチングステップにおけるスパッタ効果が大きくなると考えられる。このことは、上記した基板バイアスパワーの切り替えによる効果と同様である。
そのため、このチャンバー圧力を変化させる方法によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜18による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜18による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
[基板温度の変化]
また、具体的なエッチング条件の切替としては、側壁保護効果を半導体基板10の温度で変化させるようにしてもよい。
つまり、トレンチ形成工程における半導体基板温度に対し、リリース工程における半導体基板温度の方が高くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行う。
反応性イオンエッチングにおいては、半導体基板温度を高くするほど、側壁保護膜18は吸着しにくくなり、その膜厚が薄くなることは自明である。
そのため、この半導体基板温度を変化させる方法によれば、トレンチ形成工程における側壁保護膜18による側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護膜18による側壁保護効果の方が相対的に弱くなることを、適切に実現することができる。
以上のように、本実施形態では、トレンチ形成工程よりもリリース工程の方にて側壁保護効果を弱くする方法として、エッチングステップと保護膜形成ステップとの時間比の変化、基板バイアスパワーの変化、エッチング性ガス流量の変化、堆積性ガス流量の変化、チャンバー圧力、半導体基板温度の変化等の方法を採用することができる。
そして、これら種々の方法は、独立して1つずつ行うようにしてもよいが、複数の方法を同時に行うようにしてもよく、すべての方法を同時に行うようにしてもよいことはもちろんである。
このように、本実施形態では、トレンチ形成工程における側壁保護効果よりもリリース工程における側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行う独自の製造方法を採用することによって、まずは、トレンチ形成工程の側壁保護効果が比較的強いため、垂直方向すなわちトレンチ14の深さ方向へのトレンチエッチングを適切に行うことができる。
一方、リリース工程の側壁保護効果が比較的弱いため、リリース工程における横方向へのエッチングレートは、トレンチ形成工程における横方向へのエッチングレートよりも速いものとなる。そのため、従来に比べて、リリース工程のエッチング時間を短縮することができる。
また、リリース工程の側壁保護効果が比較的弱いため、リリース工程における横方向のエッチングにおいて、側壁保護膜18は除去しやすくなることから、側壁保護膜18が部分的に残ることを抑制することができる。そのため、第2のシリコン層(半導体層)12のリリース面において針状突起が発生しにくくなる。
このように、本実施形態の製造方法によれば、リリース工程のエッチング時間を短縮するとともに、第2のシリコン層(半導体層)12のリリース面における針状突起の発生を抑制することができる。
ちなみに、トレンチ形成工程においても、リリース工程と同様に、側壁保護効果が弱いエッチング条件でトレンチエッチングを行うと、トレンチエッチングにおける横方向のエッチングが促進され、できあがったトレンチ自体が横幅の大きなものとなり、所望のトレンチ幅を得にくくなってしまう。
また、本実施形態では、第2のシリコン層(半導体層)12のリリース面における針状突起の発生を抑制することができるが、本実施形態の製造方法によりできあがった加速度センサS1においては、上記図1や図4(e)に示されるように、リリース後の可動構造体15におけるシリコン酸化膜(絶縁層)13との対向面15aすなわちリリース面15aが凸形状となっている。
このように、可動構造体15のリリース面15aが凸形状となるように、リリース工程におけるエッチングがなされることは、実験的にわかったものである。
そして、それにより、可動構造体15とこれに対向するシリコン酸化膜(絶縁層)13とが接触したとしても、その接触面積は小さいものとなり、両者13、15の付着が極力防止される。つまり、本実施形態によれば、従来より可動構造体において問題とされてきた、可動構造体のスティッキングの防止を有効に図ることができる。
[トレンチのアスペクト比]
また、本発明者らの検討によれば、トレンチ14のアスペクト比を所定範囲とするように、トレンチ形成工程におけるエッチングを行うことが好ましいことを見出した。このことについて、図5、図6、図7を参照して説明する。なお、図5、図6では側壁保護膜18は省略してある。
図5は、ノッチ21が形成された状態のトレンチ14を示す概略断面図である。この図5に示されるように、トレンチ14の深さをh、トレンチ14の幅をwとすると、トレンチ14のアスペクト比は、幅wに対する深さhの比h/wとして表される。
図6は、このトレンチ14のアスペクト比h/wを変えて、トレンチ形成工程を行い、続いて、リリース工程を行ったとき場合におけるノッチ21の形成の様子を示す概略断面図である。なお、この図6は、実物を顕微鏡観察した結果に基づいて模式的に表した図である。
この図6に示されるように、トレンチ14のアスペクト比が小さくなるにつれて、ノッチ21が形成されにくくなっていることがわかる。そして、図7は、このアスペクト比に対するノッチレートの変化を調べた結果を示す図である。
ここで、ノッチレートは、上記図5に示されるように、横方向に沿ったノッチ21の幅wtを採用し、リリース工程のエッチングにおけるノッチの幅wtの形成速度(単位:μm/min)を示すものである。つまり、ノッチレートが0に近いということは、ノッチ21が実質形成されないことであり、ノッチ21が形成されなければ、可動構造体15のリリースも行うことができない。
図7から、トレンチ14のアスペクト比が小さくなるにつれて、ノッチ21の形成速度が小さくなることがわかる。そして、おおよそトレンチ14のアスペクト比h/wが2.5以上であれば、十分な大きさのノッチレートが確保されている。
つまり、トレンチ形成工程においてトレンチ14のアスペクト比h/wが2.5以上となるようにエッチングを行えば、リリース工程において、適切にノッチ21が形成され、リリース工程におけるエッチング時間が短縮できるのである。
ここで、可動構造体15を形成するための隣り合うトレンチ14のうち両方のトレンチ14のアスペクト比h/wが2.5よりも小さいと、両方のトレンチ14においてノッチ21の形成が不十分となって、リリースが行われにくくなる。
しかし、上記隣り合うトレンチ14のうちどちらか一方のトレンチ14において、アスペクト比h/wが2.5以上であれば、アスペクト比h/wが2.5以上である方のトレンチ14の側から適切にノッチ21が形成され、リリースが容易になる。
このようなことから、本実施形態においては、トレンチ形成工程では、可動構造体15を形成するための隣り合うトレンチ14のうち、少なくとも1つのトレンチのアスペクト比h/wが2.5以上となるように、エッチングを行うことが好ましい。それにより、可動構造体15のリリースを適切に行うことができる。
また、上記図2、図3に示したように、可動構造体15は、可動構造体15に連結されるとともに周囲をトレンチ14で囲まれたアンカー部16によって、シリコン酸化膜(絶縁層)13に支持されている。
ここで、本実施形態の製造方法においては、トレンチ形成工程では、アンカー部16のうち少なくとも対向する2辺の外側に位置するトレンチ14のアスペクト比h/wが2以下となるように、エッチングを行うことが好ましい。
上述したように、本発明者らの検討によれば、トレンチ形成工程において、トレンチ14のアスペクト比h/wが2.5未満となるようにエッチングした場合、リリース工程において、ノッチ21が形成されにくい。
さらに、この検討結果を示す上記図7から、トレンチ14のアスペクト比h/wが2以下となるようにエッチングした場合には、ほとんどノッチ21が形成されないことがわかる。
つまり、第2のシリコン層(半導体層)12がシリコン酸化膜(絶縁層)13からリリースされずに残っていなければならないアンカー部16においては、トレンチ形成工程にて、アンカー部16のうち少なくとも対向する2辺の外側に位置するトレンチ14のアスペクト比h/wが2以下となるように、エッチングを行うことにより、アンカー部16を適切に形成することができる。
なお、上記図2、図3に示した例では、アンカー部16のうち可動構造体15と連結されている部位を除く3辺に位置するトレンチ14において、そのアスペクト比h/wが2以下となるように、トレンチ形成工程におけるエッチングが行われている。
[アンカー部の変形例]
アンカー部16の変形例を図8に示す。この図8において(a)は一部断面斜視図、(b)は(a)中のC−C線に沿った概略断面図である。なお、この図8においても側壁保護膜18は省略してある。
この図8に示されるように、アンカー部16は、可動構造体15に接続されている配線部19およびパッド17が設けられたものであってもよい。ここでは、可動構造体15は配線部19を介してパッド17に電気的に接続されている。
以上述べてきたように、従来の製造方法がエッチングステップと保護膜形成ステップとで1つのエッチング条件にてエッチングを継続していたことに対して、本実施形態は、トレンチ形成工程における側壁保護効果よりも、リリース工程における側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、トレンチ形成工程とリリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにした製造方法を提供するものである。そして、細部については適宜設計変更が可能である。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、トレンチ形成工程およびリリース工程において、エッチング性ガスと堆積性ガスとを時間を切り替えて真空チャンバーへ導入するようにしたが、これらエッチング性ガスおよび堆積性ガスを同時に、たとえば両者の混合ガスとして真空チャンバーへ導入するようにしてもよい。
また、エッチング性ガスおよび堆積性ガスは各々単一ガスとは限らず、たとえばエッチング性ガス、堆積性ガスに複数の混合ガスを用いても何ら差し支えない。
また、本発明に用いる半導体基板としては、内部に絶縁層を有し該絶縁層よりも表層側に半導体層を有する半導体基板であればよく、上記したSOI基板に限定されるものではない。
また、本発明は、上述した半導体加速度センサにその適用が限定されるものではない。たとえば、それ以外にも半導体ジャイロセンサ、半導体圧力センサ、半導体ガスセンサ、半導体フローセンサ、半導体赤外線センサ、半導体湿度センサ等、力学量の印加により可動となっている可動構造体を有するもの適用可能である。
本発明の実施形態に係る半導体装置としての半導体加速度センサの概略断面図である。 可動構造体の支持構造の一例を示す一部斜視断面図である。 (a)は、図2中のA−A線に沿った概略断面図、(b)は、図2中のB−B線に沿った概略断面図である。 上記実施形態に係る半導体加速度センサの製造方法を断面的に示す工程図である。 ノッチが形成された状態のトレンチを示す概略断面図である。 トレンチのアスペクト比h/wを変えてトレンチ形成工程を行い、続いて、リリース工程を行ったとき場合におけるノッチの形成の様子を示す概略断面図である。 トレンチのアスペクト比に対するノッチレートの変化を調べた結果を示す図である。 アンカー部の変形例を示す図であり、(a)は一部断面斜視図、(b)は(a)中のC−C線に沿った概略断面図である。 一般的な半導体装置の断面構成を示す図である。 従来の一般的なトレンチ形成工程を示す断面図である。 従来の一般的なリリース工程を示す断面図である。 従来のリリース工程における横方向のエッチングの様子を示す断面図である。
符号の説明
10…半導体基板、12…半導体層としての第2のシリコン層、
13…絶縁層としてのシリコン酸化膜、14…トレンチ、15…可動構造体、
15a…可動構造体における絶縁層との対向面、16…アンカー部、
17…パッド、18…側壁保護膜、19…配線部。

Claims (11)

  1. 内部に絶縁層(13)を有し、前記絶縁層よりも表層側に半導体層(12)を有する半導体基板(10)を用意し、
    前記半導体層(12)の表面側に所定パターンのマスク(20)を形成するマスク形成工程と、
    続いて、前記半導体層(12)の表面側から前記半導体層(12)をエッチングすることにより、前記半導体層(12)の表面から前記絶縁層(13)に到達するトレンチ(14)を形成するトレンチ形成工程と、
    前記トレンチ(14)の底部において前記半導体層(12)を横方向にエッチングすることにより、前記半導体層(12)が前記絶縁層(13)からリリースされた部分としての可動構造体(15)を形成するリリース工程と、を備え、
    前記トレンチ形成工程および前記リリース工程は、真空チャンバー内に前記半導体基板(10)を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングにより行うものであり、
    さらに、前記反応性イオンエッチングを、エッチングと同時かもしくはエッチングとは時間を切り替えて、前記トレンチ(14)の側壁に当該側壁を保護する側壁保護膜(18)を形成する工程を含むものとして行うようにした半導体装置の製造方法において、
    前記トレンチ形成工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、前記リリース工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにし
    前記反応性イオンエッチングを、エッチング性ガスのプラズマにより前記半導体層(12)をエッチングするエッチングステップと、堆積性ガスのプラズマにより前記側壁保護膜(18)を形成する保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返すことによってなされる工程として行うようにし、
    前記側壁保護効果を前記エッチングステップにおける基板バイアスパワーによって変化させるようにしており、
    前記トレンチ形成工程の前記エッチングステップにおける基板バイアスパワーに対し、前記リリース工程の前記エッチングステップにおける基板バイアスパワーの方が大きくなるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 内部に絶縁層(13)を有し、前記絶縁層よりも表層側に半導体層(12)を有する半導体基板(10)を用意し、
    前記半導体層(12)の表面側に所定パターンのマスク(20)を形成するマスク形成工程と、
    続いて、前記半導体層(12)の表面側から前記半導体層(12)をエッチングすることにより、前記半導体層(12)の表面から前記絶縁層(13)に到達するトレンチ(14)を形成するトレンチ形成工程と、
    前記トレンチ(14)の底部において前記半導体層(12)を横方向にエッチングすることにより、前記半導体層(12)が前記絶縁層(13)からリリースされた部分としての可動構造体(15)を形成するリリース工程と、を備え、
    前記トレンチ形成工程および前記リリース工程は、真空チャンバー内に前記半導体基板(10)を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングにより行うものであり、
    さらに、前記反応性イオンエッチングを、エッチングと同時かもしくはエッチングとは時間を切り替えて、前記トレンチ(14)の側壁に当該側壁を保護する側壁保護膜(18)を形成する工程を含むものとして行うようにした半導体装置の製造方法において、
    前記トレンチ形成工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、前記リリース工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにし、
    前記反応性イオンエッチングを、エッチング性ガスのプラズマにより前記半導体層(12)をエッチングするエッチングステップと、堆積性ガスのプラズマにより前記側壁保護膜(18)を形成する保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返すことによってなされる工程として行うようにし、
    前記側壁保護効果を前記エッチングステップと前記保護膜形成ステップとの時間比によって変化させるようにしており、
    前記トレンチ形成工程における前記エッチングステップの実行時間をta1、前記保護膜形成ステップの実行時間をta2、これらta1とta2との時間比をta1/ta2とし、
    前記リリース工程における前記エッチングステップの実行時間をtb1、前記保護膜形成ステップの実行時間をtb2、これらtb1とtb2との時間比をtb1/tb2としたとき、
    前記時間比ta1/ta2が前記時間比tb1/tb2よりも小さい関係となるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴とする導体装置の製造方法。
  3. 内部に絶縁層(13)を有し、前記絶縁層よりも表層側に半導体層(12)を有する半導体基板(10)を用意し、
    前記半導体層(12)の表面側に所定パターンのマスク(20)を形成するマスク形成工程と、
    続いて、前記半導体層(12)の表面側から前記半導体層(12)をエッチングすることにより、前記半導体層(12)の表面から前記絶縁層(13)に到達するトレンチ(14)を形成するトレンチ形成工程と、
    前記トレンチ(14)の底部において前記半導体層(12)を横方向にエッチングすることにより、前記半導体層(12)が前記絶縁層(13)からリリースされた部分としての可動構造体(15)を形成するリリース工程と、を備え、
    前記トレンチ形成工程および前記リリース工程は、真空チャンバー内に前記半導体基板(10)を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングにより行うものであり、
    さらに、前記反応性イオンエッチングを、エッチングと同時かもしくはエッチングとは時間を切り替えて、前記トレンチ(14)の側壁に当該側壁を保護する側壁保護膜(18)を形成する工程を含むものとして行うようにした半導体装置の製造方法において、
    前記トレンチ形成工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、前記リリース工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにし、
    前記反応性イオンエッチングを、エッチング性ガスのプラズマにより前記半導体層(12)をエッチングするエッチングステップと、堆積性ガスのプラズマにより前記側壁保護膜(18)を形成する保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返すことによってなされる工程として行うようにし、
    前記側壁保護効果を前記エッチングステップにおけるエッチングガス流量によって変化させるようにしており、
    前記トレンチ形成工程のエッチングステップにおけるエッチングガス流量に対し、前記リリース工程の前記エッチングステップにおけるエッチングガス流量の方が多くなるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴とする導体装置の製造方法。
  4. 内部に絶縁層(13)を有し、前記絶縁層よりも表層側に半導体層(12)を有する半導体基板(10)を用意し、
    前記半導体層(12)の表面側に所定パターンのマスク(20)を形成するマスク形成工程と、
    続いて、前記半導体層(12)の表面側から前記半導体層(12)をエッチングすることにより、前記半導体層(12)の表面から前記絶縁層(13)に到達するトレンチ(14)を形成するトレンチ形成工程と、
    前記トレンチ(14)の底部において前記半導体層(12)を横方向にエッチングすることにより、前記半導体層(12)が前記絶縁層(13)からリリースされた部分としての可動構造体(15)を形成するリリース工程と、を備え、
    前記トレンチ形成工程および前記リリース工程は、真空チャンバー内に前記半導体基板(10)を設置し、反応性ガスを導入してプラズマ化させた状態で行う反応性イオンエッチングにより行うものであり、
    さらに、前記反応性イオンエッチングを、エッチングと同時かもしくはエッチングとは時間を切り替えて、前記トレンチ(14)の側壁に当該側壁を保護する側壁保護膜(18)を形成する工程を含むものとして行うようにした半導体装置の製造方法において、
    前記トレンチ形成工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果よりも、前記リリース工程における前記側壁保護膜(18)による側壁保護効果の方が相対的に弱くなるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにし、
    前記反応性イオンエッチングを、エッチング性ガスのプラズマにより前記半導体層(12)をエッチングするエッチングステップと、堆積性ガスのプラズマにより前記側壁保護膜(18)を形成する保護膜形成ステップとを、切り替えながら交互に繰り返すことによってなされる工程として行うようにし、
    前記側壁保護効果を前記半導体基板(10)の温度で変化させるようにしており、
    前記トレンチ形成工程における前記半導体基板(10)の温度に対し、前記リリース工程における前記半導体基板(10)の温度の方が高くなるように、前記トレンチ形成工程と前記リリース工程とでエッチング条件を切り替えて行うようにしたことを特徴とする導体装置の製造方法。
  5. 前記リリース工程では、前記可動構造体(15)における前記絶縁層(13)との対向面(15a)を凸形状とするように、エッチングを行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記トレンチ(14)の深さをh、前記トレンチ(14)の幅をwとし、前記幅wに対する前記深さhの比h/wをアスペクト比としたとき、
    前記トレンチ形成工程では、前記可動構造体(15)を形成するための隣り合う前記トレンチ(14)のうち、少なくとも1つのトレンチ(14)の前記アスペクト比h/wが2.5以上となるように、エッチングを行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記可動構造体(15)は、前記可動構造体(15)に連結されるとともに周囲を前記トレンチ(14)で囲まれたアンカー部(16)によって、前記絶縁層(13)に支持されているものであり、
    前記トレンチ(14)の深さをh、前記トレンチ(14)の幅をwとし、前記幅wに対する前記深さhの比h/wをアスペクト比としたとき、
    前記トレンチ形成工程では、前記アンカー部(16)のうち少なくとも対向する2辺の外側に位置する前記トレンチ(14)の前記アスペクト比h/wが2以下となるように、エッチングを行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記アンカー部(16)は、前記可動構造体(15)に接続されている配線部(19)およびパッド(17)が設けられたものであることを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記半導体基板(10)として、前記半導体層(12)がシリコンで構成されているものを用いることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記半導体基板(10)として、前記絶縁層(13)がシリコン酸化膜で構成されているものを用いることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記可動構造体(15)が力学量の印加により可動となっている半導体力学量センサに適用されることを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
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