JP2010199374A - 接点デバイスの製造方法及び接点デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】検出感度が高く良好な接点を形成可能な接点デバイスの製造方法及び接点デバイスを提供すること。
【解決手段】導電性の基板上に立設された固定部材と、前記固定部材との間に接点を形成し得るように該固定部材から所定間隔をとって配置された可動部材とを形成するエッチング工程を含む接点デバイスの製造方法において、エッチング工程では、エッチングガスとデポジションガスとを共に用いて、エッチングと該エッチングにより形成される側壁の保護膜形成とを並行して行うことにより、スキャロッピングなどの凹凸のない平滑な接点を形成する。
【選択図】図2
【解決手段】導電性の基板上に立設された固定部材と、前記固定部材との間に接点を形成し得るように該固定部材から所定間隔をとって配置された可動部材とを形成するエッチング工程を含む接点デバイスの製造方法において、エッチング工程では、エッチングガスとデポジションガスとを共に用いて、エッチングと該エッチングにより形成される側壁の保護膜形成とを並行して行うことにより、スキャロッピングなどの凹凸のない平滑な接点を形成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、MEMS(Micro Electric Mechanical Systems)デバイス等に用いられる接点デバイスの製造方法及び接点デバイスに関する。
近年、エレクトロニクス機器の小型化、薄型化、軽量化が求められ、微細加工技術によって製造できるMEMSデバイスが注目を集めている。このようなMEMSデバイスとして、導電性シリコン部材からエッチングによって形成される加速度センサがある(例えば、特許文献1参照)。
かかる加速度センサは、基板上に立設され、円柱状の中空部を有する固定電極と、固定電極の中空部内の基板上に立設されるアンカー部と、アンカー部と固定電極との間にアンカー部及び固定電極のそれぞれに対して所定の間隔をとって配置される円筒形の可動電極と、可動電極をアンカー部に揺動可能に支持する4本の梁と、固定電極と可動電極との間の導通を検出する検出回路とを備えて構成される。
所定値以上の加速度が作用した場合、4本の梁によって揺動可能に支持された可動電極が固定電極の中空部内で変位し、可動電極の外壁と固定電極の中空部の内壁とが接触する。この際に、固定電極と可動電極とが導通し、この固定電極と可動電極との導通を検出回路で検出することにより、加速度を検出する。加速度の検出感度は、固定電極と可動電極との間に形成される接点間の抵抗によって変化し、接点間の抵抗を低減することにより、検出感度を向上させることができる。
ところで、特許文献1記載の加速度センサは、SOI(Silicon On Insulator)基板などの導電性シリコン部材より、Deep RIE(深堀反応性イオンエッチング)等のドライエッチングによって一体形成される。通常ドライエッチングはエッチングが等方性に進行するため、所望のエッチング方向にエッチングが進行すると共に、所望のエッチング方向の側面方向にもエッチングが進行する。このため、ドライエッチングによって深堀する際には、エッチングガスを用いるエッチング工程とエッチングによって形成された側壁保護のためデポジションガスを用いる側壁保護膜形成工程とを交互に繰り返すBoschプロセスと呼ばれるエッチング技術が広く用いられている。このBoschプロセスを用いることにより、側面方向へのエッチングが抑制され、所望のエッチング方向への数10μm〜数100μmの深堀をすることができる。
しかしながら、Boschプロセスを用いた場合、等方性に進行するエッチング工程と側壁保護膜形成工程とを交互に繰り返すため、図6のR4に示すように、エッチングによって生成した断面(以下、エッチング断面とする)に波紋状の凹凸(以下、スキャロッピングとする)が生じる。このため、Boschプロセスによって特許文献1記載の加速度センサを形成した場合、エッチングによって形成された固定電極の内壁と可動電極の外壁とが平滑にならない。その結果、固定電極と可動電極との間の接触面積が低下して接点抵抗が増大し、検出感度が制限される問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、検出感度が高く、良好な接点を形成可能な接点デバイスの製造方法及び接点デバイスを提供することを目的とする。
本発明の接点デバイスの製造方法は、導電性の基板上に立設された固定部材と、前記固定部材との間に接点を形成し得るように該固定部材から所定間隔をとって配置された可動部材とを形成するエッチング工程を含む接点デバイスの製造方法において、エッチング工程では、エッチングガスとデポジションガスとを用いて、エッチングと該エッチングにより形成される側壁の保護膜形成とを並行して行うことを特徴とする。
この方法によれば、スキャロッピングが抑制された平滑なエッチング断面を形成することができるので、エッチングによって形成された可動部材と固定部材との間の接点抵抗を低減することができる。
本発明は、上記接点デバイスの製造方法において、前記エッチング工程では、エッチング速度を調整するアッシングガスを用いることを特徴とする。
この方法によれば、エッチングガスとデポジションガスの組成以外にアッシングガスを添加することによってもエッチングの速度を調整できるので、エッチング対象の導電部材に応じてエッチング速度を任意に調整することができる。
本発明は、上記接点デバイスの製造方法において、エッチングにより形成した可動部材及び固定部材のそれぞれのエッチング断面に接点抵抗を低減する導電膜を形成することを特徴とする。
この方法によれば、スキャロッピングのないエッチング断面に導電膜を形成できるので、導電膜を均一に形成することができ、エッチングによって形成された可動部材と固定部材と間の接点抵抗を更に低減できる。
本発明の接点デバイスは、導電性の基板上に立設された固定部材と、前記固定部材との間に接点を形成し得るように該固定部材から所定間隔をとって配置された可動部材とを有する接点デバイスにおいて、少なくとも前記固定部材または前記可動部材の一方は、壁面の一部に凹凸のある凹凸領域と凹凸領域外の壁面の一部の平滑面を有し、前記平滑面で前記固定部材と前記可動部材とが接することがあることを特徴とする。
この構成によれば、少なくとも固定部材または可動部材の一方の平滑面とこの平滑面に接した可動部材または固定部材との間に接点または接触面を形成できるので、エッチングによって形成された可動部材と固定部材と間の接点抵抗を低減することができ、高い検出感度を有する接点デバイスを提供することができる。
本発明は、上記接点デバイスにおいて、前記可動部材及び前記固定部材の少なくとも一方に接点抵抗を低減する導電膜が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、可動部材と固定部材との間の接点が導電膜を介して形成されるので、可動部材と固定部材との間の接点抵抗を低減することができ、更に検出感度を向上させることができる。
本発明は、上記接点デバイスにおいて、前記導電膜が前記平滑面にかかって形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、平滑面に導電膜を形成できるので、導電膜を均一に形成することができ、エッチングによって形成された可動部材と固定部材との間の接点抵抗を特に低減できる。
本発明によれば、検出感度が高く、良好な接点を形成可能な接点デバイスの製造方法及び接点デバイスを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
尚、以下の説明では、本実施の形態に係る接点デバイスの製造方法を適用する接点デバイスとして傾斜センサを例に説明する。図1(a)は、本実施の形態に係る傾斜センサの平面図であり、図1(b)は、図1(a)のIA−IA間の断面図を示している。尚、図1(a)については、構成を説明するために、第3基板を透視して第1基板を図示している。
尚、以下の説明では、本実施の形態に係る接点デバイスの製造方法を適用する接点デバイスとして傾斜センサを例に説明する。図1(a)は、本実施の形態に係る傾斜センサの平面図であり、図1(b)は、図1(a)のIA−IA間の断面図を示している。尚、図1(a)については、構成を説明するために、第3基板を透視して第1基板を図示している。
図1(a)、(b)に示す傾斜センサは、枠体11aと、接点部材である複数の固定接点柱11bと、可動部材11cと、枠体11aに対して可動部材11cを揺動可能に支持する梁11dとを有する第1基板11を備えて構成される。本実施の形態においては、第1基板11に導電性シリコンを使ったSOI基板を用いている。梁11dは、一定以上の傾斜があるときには、可動部材11cをいずれかの固定接点柱11bに接触するように支持し、傾斜のないときに、可動部材11cを基準位置(いずれの固定接点柱11bにも接触しない位置)に戻すように、可動部材11cを枠体11aに揺動可能に支持している。本実施の形態においては、固定接点柱11b、可動部材11c及び梁11dは、枠体11aの内側に位置し、梁11dが固定接点柱11bの外側に位置している。
図1(b)に示すように、第1基板11の一方の主面(図1(b)中の下側)には、第2基板12が接合されている。本実施の形態においては、第2基板12に導電性を持つシリコン基板を用いている。固定接点柱11bは、第2基板12を基材としてこの基材上に立設されるように設けられている。第2基板12において、第1基板11の枠体11aの内側の領域であって固定接点柱11bを立設する以外の領域には、凹部12aが設けられており、可動部材11cが揺動した際に、可動部材11cが第2基板12に接触しないように構成されている。
図1(b)に示すように、第1基板11の他方の主面(図1(b)中の上側)には、第3基板13が接合されている。本実施の形態においては、第3基板13にガラス基板を用いている。第3基板13における第1基板11との接合領域には、金属層13bが形成されている。一方、第1基板11における第3基板13との接合領域(枠体11a、固定接点柱11b)にも、金属層11eが形成されている。第1基板11と第3基板13とは金属層11e、13b同士を当接して接合する。第3基板13において、第1基板11の枠体11aの内側の領域であって固定接点柱11bを立設する領域以外の領域には、凹部13cが設けられており、可動部材11cが揺動した際に、可動部材11cが第3基板13に接触しないように構成されている。
第3基板13には、導電性部材13aが埋設されており、第3基板13の両主面で露出している。本実施の形態においては、導電性部材13aとしてシリコン製部材を用いている。第3基板13の第1基板11側の主面において、導電性部材13aと電気的に接続するように導電部13eが形成されている。この導電部13eは、固定接点柱11bと電気的に接続されている。また、第3基板13の第1基板11側の主面の反対側の主面(外界側の主面)において、導電性部材13aと電気的に接続するように導電部13dが形成されている。この導電部13dは、制御部14と電気的に接続されている。すなわち、本実施の形態においては、導電性の固定接点柱11bが金属層11e、13b、導電部13e、導電性部材13a及び導電部13dを介して制御部14に電気的に接続されている。
以上のように構成された傾斜センサが傾斜を検出した場合、可動部材11cが揺動して可動部材11cが2つの固定接点柱11bに接触する。この時、可動部材11cに接触した2つの固定接点柱11bと可動部材11cとの間に接点が形成され、可動部材11cを介して2つの導電部13dが導通状態となる。この2つの導電部13dの導通状態を制御部14で検出することにより、傾斜の状態を検出することができる。尚、本実施の形態においては、可動部材11cと固定接点柱11bとの間に形成された接点抵抗が小さい程検出感度が高くなる。
以上、傾斜センサの構成を説明した。次に上記傾斜センサの製造方法について説明する。本実施の形態においては、導電性シリコン部材からエッチングによって各部材を一体形成する。このエッチング工程の際に、Boschプロセス等の公知のエッチング条件(以下、「エッチング条件A」という)と接点形成のための特別なエッチング条件(以下、「エッチング条件B」という)とを組み合わせて用いる。エッチング条件Bは、上述した可動部材11cと固定接点柱11bの接点部分の形成に用いられ、エッチング断面の一部または全てを平滑に形成することができる。以下、良好な接点形成のためのエッチング条件Bについて説明する。
本発明者等は、SF6等のエッチングガス、C4F8などのデポジションガス及びアッシングガスとしてのO2を共に用いることにより、所望のエッチング方向へのエッチングとエッチングによって形成された側壁保護とを同時に行うことができることを発見した。このような、デポジションを並行して進行させるエッチング条件Bを用いることにより、スキャロッピングのない平滑なエッチング断面を形成することができ、良好な接点を形成することができる。
図2(a)は、接点形成のためのエッチング条件Bによって形成した固定接点柱11b及び可動部材11cのエッチング断面を模式的に示した図である(尚、図2は、エッチング工程の途中の段階を示し、固定接点柱11bと可動部材11cとは完全に切断されていない)。図中のR1の区間は、エッチング条件Bを用いて形成したエッチング断面の形状を示している。図中に示すように、接点形成にエッチング条件Bを用いることにより、側壁方向へのエッチングを抑制できるので、側壁を平滑に形成することができる。
一方、図中のR2の区間は、エッチング条件を切り替えてエッチング条件Aによって形成されたエッチングの断面形状を示している。図中に示すように、エッチング条件Aを用いた場合、側壁に凹凸、つまりスキャロッピングが生じる。
尚、図2(a)の例では、エッチング工程の初期にデポジション並列進行型のエッチング条件Bを用い、その後、エッチングのみのエッチング条件Aでエッチング断面を形成した例を示したが、デポジション並列型のエッチング条件Bは、エッチング工程のいずれのタイミングで用いてもよい。エッチング開始直後にエッチング条件Bを用いることにより、エッチング断面の入口面から平滑化することができる。また、エッチング途中からエッチング条件Bを用いることにより、エッチング断面の中間部分を平滑化することもできる。以上のように、本実施の形態においては、エッチング条件Bをエッチング工程の任意のタイミングで用いることにより、各部材の所望の位置に凹凸のない良好な接点を形成することができる。
エッチング条件Bに用いるエッチングガスとしては、SF6、CHF3、CF4など、エッチング条件Aと同様のエッチングガスを用いることができる。用いるエッチングガスの反応性により、エッチングの速度を制御することができる。例えば、反応性の高いSF6を用いることにより、エッチングの速度を速くすることができる。また、反応性が異なるCHF3、CF4等を使い分けることにより、エッチング速度を微調整することができる。本実施の形態においては、SF6を用いたが、エッチング対象の部材に応じ、単独及び複数のエッチングガスを混合して用いることができる。
エッチング条件Bに用いるデポジションガスとしては、C4F8、C3F8など公知のデポジションガスを用いることができる。これらのデポジションガスの組成と種類を変更することにより、エッチング速度と側壁保護膜の形成速度を調整することができる。例えば、側壁保護膜の形成速度の速いC4F8を用いることにより、側壁がエッチングされにくくすることができる。また、C4F8より側壁保護膜の形成速度の遅いC3F8を用いることにより、エッチング速度を促進することができる。本実施の形態においては、C4H8を用いたが、エッチング対象の部材に応じ、単独及び複数のデポジションガスを混合して用いることができる。
また、エッチング条件Bに用いるアッシングガスとしてのO2の割合を調整することにより、エッチングの速度を調整することができる。例えば、アッシングガスの割合を増やすことにより、エッチング速度を促進することができる。アッシングガスの割合を増やした場合、各部材のマスクに用いるレジストも共にエッチングにより削られるが、エッチングの方がより早く進行する。このため、表面のレジスト層を厚く形成し、アッシングガスを増やすことによりエッチングの速度を改善することができる。また、アッシングガスの割合を低減することにより、レジスト層の損失を抑制してエッチングを行うことができる。
また、エッチング条件Bにおいては、エッチングガス、デポジションガス及びアッシングガスの割合を変更することにより、エッチングの速度と、側壁保護膜の形成速度を調整することができる。例えば、エッチングガス及び/又はアッシングガスの割合を増やした場合、側壁保護膜の形成速度に対してエッチング速度を促進することができ、デポジションガスの割合を増やした場合は、エッチング速度に対して側壁保護膜の形成速度を促進することができる。
更に、エッチング条件Bにおいては、エッチング速度と側壁保護膜の形成速度を調整することにより、エッチング対象部位のエッチング前の主面とエッチング後に形成されたエッチング断面との間のなす角(以下エッチング角度とする)を任意に調整することができる。例えば、側壁保護膜の形成速度に対してエッチング速度を促進した場合、エッチング角度が大きくなり、エッチング速度に対して側壁保護膜の形成速度を促進した場合、エッチング角度は小さくなる。本実施の形態においては、エッチング速度と側壁保護膜の形成速度を調整することにより、図2(a)に示すようにエッチング角度が垂直になるように調整している。
尚、エッチング条件Bにおいて、エッチング時の温度、圧力等については、特殊な条件は必要とせず、エッチング条件Aと同様の条件を用いることができる。また、エッチング条件Aと同様、エッチング時の温度、圧力等を調整することにより、エッチング速度とエッチング角度を任意に調整することができる。
また、エッチング条件Bでは、エッチングガスとデポジションガスを同時に用いる例について説明したが、本実施の形態においては、エッチングと側壁保護工程が共に行える条件であれば、ガスの流量、供給条件等は特に制限されない。例えば、エッチングガスとデポジションガスとを共に任意の流量に制御して用いても良いし、エッチングガスとデポジションガスを任意の比率で混合して用いても良い。また、エッチングガスの流量を一定にしてエッチングを行い、デポジションガスを任意のタイミング及び流量によって順次供給する等種々の条件を用いることができる。
尚、本実施の形態においては、接点抵抗の低減のため、エッチング工程後、エッチング断面に導電性の膜を形成することも出来る。図2(b)は、エッチング工程後に導電膜11fを形成した模式図を示している。エッチング断面が平滑であるR1の区間では、導電膜11fが均一に形成されている。一方、エッチング断面がエッチング条件Aによって形成されたR2の区間において、スキャロッピング部R3(波紋状の凹凸部の影になる部位)では、導電膜11fの形成が阻害されるため、均一に導電膜が形成されない。尚、エッチング工程後の導電膜の形成は、スパッタリング、CVD等公知の条件を用いることができる。
以上のように、本実施の形態においては、接点形成のエッチング条件Bを用いることにより、エッチング断面を平滑に形成できるので、固定接点柱11bと可動部材11cとの接点間の接触面積を拡大でき、接点抵抗を低減することができる。また、エッチング断面を平滑に形成することにより、導電膜11fも均一に形成できるので、更に接点抵抗が低減された接点デバイスを形成することができる。尚、導電膜11fは、エッチング断面の固定接点柱11b側または可動部材11c側の少なくとも一方に形成されることにより、接点抵抗を低減することができる。また、導電膜11fは、エッチング条件Bによって形成された平滑なエッチング断面から凹凸部に亘って形成されることが接点抵抗低減の観点から好ましい。
次に本実施の形態に係る傾斜センサの製造工程を説明する。図3(a)は、本実施の形態に係る傾斜センサの第1基板11に第2基板12を接合し、梁11dを形成した状態の平面図である。以下、同図におけるIB−IB間の断面を例に傾斜センサの製造工程について、図3〜図5を参照して説明する。
まず、図3(b)に示すように、第1基板11として、活性層21c、絶縁層21b及びベース層21aを有するSOI基板を準備する。次いで、図3(c)に示すように、第1基板11の枠体11a、固定接点柱11b及び可動部材11cを設けるために、ベース層21aをフォトリソグラフィ及びエッチングにより加工してそれぞれ凹部21dを形成する。
次に、第2基板12を作製する工程について説明する。図4(a)に示すように、シリコン基板を準備する。次いで、図4(b)に示すように、可動部材11cなどの接触を防止するために、シリコン基板を加工して凹部12aを形成する。次に、図4(c)に示すように、得られた第2基板12を、凹部12aがベース層21aと対向するようにして、第1基板11に接合し、第1基板11の第2基板12の反対側の主面に金属層11eを形成する。次いで、梁11dを設けるために、活性層21c及び絶縁層21bをフォトリソグラフィ及びエッチングにより加工する。以上のようにして、傾斜センサの第1基板11に第2基板12を接合し、梁11dを形成する。
次に、第3基板13を作製する工程について説明する。図5(a)に示すように、シリコン基板22の一方の主面にフォトリソグラフィ及びエッチングにより導電性部材13aとなる突出部22aを形成する。次いで、シリコン基板22の突出部22a上に第3基板13を載せ、図5(b)に示すように、加熱しながら押圧して第3基板13に突出部22aを埋め込むようにして両基板を接合する。その後、図5(c)に示すように、得られた複合体の両主面を研磨して、導電性部材13aを両主面で露出させ、一方の主面側に、可動部材11cなどの接触を防止するために、複合体を加工して凹部13fを形成する。図5(d)に示すように、複合体の一方の主面側(凹部13f側)に導電部13eを形成する。具体的には、複合体の一方の主面上にスパッタリングにより金属材料を被着し、フォトリソグラフィ及びエッチングによりパターニングする。一方、複合体の他方の主面側に導電部13dを形成する。具体的には、複合体の一方の主面上にスパッタリングにより金属材料を被着し、フォトリソグラフィ及びエッチングによりパターニングする
最後に、前記複合体の第1基板11側に第3基板13を接合する。この場合、導電部13eが第1基板11に対向するようにして複合体と第3基板13とを接合する。このとき、陽極接合あるいは拡散接合により接合することが好ましい。このようにして、図1(a),(b)に示す傾斜センサを得ることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。上記実施の形態においては、また、上記実施の形態で説明したプロセスについてはこれに限定されず、工程間の適宜順序を変えて実施しても良い。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
本発明は、傾斜センサ、力学量センサ等、各種接点デバイスに適用可能である。
11 第1基板
11a 枠体
11b 固定接点柱
11c 可動部材
11d 梁
11e 13b 金属層
11f 導電膜
12a、13c、13f、21d 凹部
12 第2基板
13 第3基板
13a 導電性部材
13d、13e 導電部
14 制御部
21a ベース層
21b 絶縁層
21c 活性層
22 シリコン基板
11a 枠体
11b 固定接点柱
11c 可動部材
11d 梁
11e 13b 金属層
11f 導電膜
12a、13c、13f、21d 凹部
12 第2基板
13 第3基板
13a 導電性部材
13d、13e 導電部
14 制御部
21a ベース層
21b 絶縁層
21c 活性層
22 シリコン基板
Claims (6)
- 導電性の基板上に立設された固定部材と、前記固定部材との間に接点を形成し得るように該固定部材から所定間隔をとって配置された可動部材とを形成するエッチング工程を含む接点デバイスの製造方法において、エッチング工程では、エッチングガスとデポジションガスとを用いて、エッチングと該エッチングにより形成される側壁の保護膜形成とを並行して行うことを特徴とする接点デバイスの製造方法。
- 前記エッチング工程では、エッチング速度を調整するアッシングガスを用いることを特徴とする請求項1記載の接点デバイスの製造方法。
- エッチングにより形成した可動部材及び固定部材のそれぞれのエッチング断面に接点抵抗を低減する導電膜を形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の接点デバイスの製造方法。
- 導電性の基板上に立設された固定部材と、前記固定部材との間に接点を形成し得るように該固定部材から所定間隔をとって配置された可動部材とを有する接点デバイスにおいて、少なくとも前記固定部材または前記可動部材の一方は、壁面の一部に凹凸のある凹凸領域と、凹凸領域外の壁面の一部の平滑面を有し、前記平滑面で前記固定部材と前記可動部材とが接することがあることを特徴とする接点デバイス。
- 前記可動部材及び前記固定部材の少なくとも一方に接点抵抗を低減する導電膜が形成されていることを特徴とする請求項4記載の接点デバイス。
- 前記導電膜が前記平滑面にかかって形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の接点デバイス。
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2009
- 2009-02-26 JP JP2009043759A patent/JP2010199374A/ja not_active Withdrawn
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