JP2012029023A - 屈曲振動片、振動ジャイロ素子、および電子機器 - Google Patents

屈曲振動片、振動ジャイロ素子、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】高感度化が図られた屈曲振動片、振動ジャイロ素子、および、それらを搭載した電子機器を提供する。
【解決手段】振動ジャイロ素子(屈曲振動片)10は、基部5と、基部5の一端部から並行させて延出された一対の駆動用振動腕11,12と、基部5の他端部から並行させて延出された一対の検出用振動腕21,22と、を有している。一方の駆動用振動腕11には、基部5との付け根部11aから先端部11bに向けて、幅狭部13a〜13cが形成されている。同様に、駆動用振動腕12には幅狭部14a〜14cが設けられ、検出用振動腕21には幅狭部23a〜23cが形成され、検出用振動腕22には幅狭部24a〜24cが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、屈曲振動片、振動ジャイロ素子、および、それらを搭載した電子機器に関する。
車両における車体制御やカーナビゲーションシステムの自車位置検出、また、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの振動制御補正機能(所謂手ぶれ補正機能)などを充実させる目的で、角速度センサーとしての振動ジャイロセンサー(以下振動ジャイロと呼ぶ)が広く利用されている。振動ジャイロは、高弾性材料である水晶などの圧電性単結晶物からなる屈曲振動片(振動ジャイロ素子)により、物体の揺れや回転などの振動によってジャイロ振動片の一部に発生する電気信号を角速度として検出し、回転角を算出することによって物体の変位を求めるものである。
振動ジャイロに用いる振動ジャイロ素子としては、従来より、音叉型の屈曲振動片が広く用いられている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の振動ジャイロ素子は、水晶を加工することにより形成された基部と、基部の一端部から並行させて延出された一対の振動腕とを有する。各振動腕の第1の表面には振動腕を励振する駆動電圧を供給する駆動電極(励振電極)が設けられ、第1の表面と直交する側面には検出電極が設けられている。そして、駆動電極に駆動信号(励振信号)を印加することにより、振動腕を振動させることができる。ここで、振動ジャイロ素子に駆動信号を印加して、各振動腕を第1の表面に沿った方向に振動(面内振動)させているときに、各振動腕の延在方向の軸を検出軸として回転させると、コリオリの力により各振動腕が前記第1の表面と直交する方向に振動(面外振動)する。この面外振動の振幅は振動片の回転速度に比例することから角速度として検出することができる。
近年の電子機器の高機能化の進展に伴って、それに搭載される振動ジャイロ素子には小型化および高感度化が強く求められている。ところが、特許文献1の振動ジャイロ素子では、振動腕の基部との付け根部に応力が集中して感度が低下したり、小型化により幅が狭くなった付け根部が破損したりする虞があった。
このような不具合を回避し得る振動ジャイロ素子として、基部との付け根部側から先端側に向けて幅が狭まるテーパー形状を呈し、さらに先端部に幅の広い錘部が形成された振動腕を備えた振動ジャイロ素子が、例えば特許文献2に開示されている。
図3は、特許文献2の振動ジャイロ素子を説明する概略平面図である。図3において、特許文献2の振動ジャイロ素子(慣性センサー素子)110は圧電体材料としての水晶を用いて形成され、略矩形状の基部105と、基部105の一端部から並行させて延出された一対の駆動用振動腕111,112と、基部105の駆動用振動腕111,112が延出された一端部の反対側の他端部から並行させて延出された一対の検出用振動腕121,122と、を有している。なお、駆動用振動腕111,112、および、検出用振動腕121,122の延出方向は、水晶のY軸に沿うようになっている。
各駆動用振動腕111,112は、基部105との付け根部111a,112aから先端部111b,112bに向けて幅方向(Y軸と直交するX軸方向の幅)の寸法が減少していくテーパー形状を呈している。同様に、各検出用振動腕121,122も、基部105との付け根部121a,122aから先端部121b,122bに向けて幅方向の寸法が減少していくテーパー形状を呈している。各駆動用振動腕111,112および各検出用振動腕121,122をテーパー形状にすることにより、応力をテーパー形状の各振動腕(111,112,121,122)の先端側に分散させて基部との付け根部への応力集中を緩和させ、検出感度の向上が可能だと記載されている。
また、各駆動用振動腕111,112の先端部111b,112bには、幅方向(Y軸と直交するX軸方向の幅)の寸法が広げられて形成された錘部117,118が設けられている。同様に、各検出用振動腕121,122の先端部121b,122bにも、幅方向の寸法が広げられて形成された錘部127,128が設けられている。この錘部は、各振動腕(111,112,121,122)の共振振動数を増大させ、振動量を減少させるので、上記したテーパー形状の振動腕の効果を相殺するが、各振動腕のテーパー形状のテーパー角度、錘部の形状と質量、および長さと幅を調整することにより、振動ジャイロ素子としての性能を最適化できると記載されている。
特開平5−256723号公報 特許第4118497号公報
しかしながら、特許文献2に記載の振動ジャイロ素子では、各振動腕において全体的に応力が減少するために、検出感度の向上が多くは望めないという問題があった。また、各部の形状を精緻に制御する必要があるために、製造ばらつきにより感度(性能)が大きく変動する虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕本適用例にかかる屈曲振動片は、基部と、前記基部から延出された振動腕と、を有し、前記振動腕の前期基部との付け根から先端までの長さの中心付近に幅狭部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、振動腕の中心付近に形成された幅狭部に振動が集中しやすくなるので、屈曲振動片の検出感度を向上させることができる。また、幅狭部の無い従来の振動腕を有する屈曲振動片の場合に起こり得る振動腕の基部との付け根部への応力集中による破損などの不具合が抑えられるので、信頼性の高い屈曲振動片を提供することができる。
〔適用例2〕上記適用例にかかる屈曲振動片において、前記幅狭部が、前記振動腕の延出方向に延びる仮想の中心線に対して線対称となる形状で形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、幅狭部を含めた振動腕の外形がバランスよく形成されることにより、より安定した振動特性および高感度を有する屈曲振動片を提供することができる。
〔適用例3〕上記適用例にかかる屈曲振動片において、前記幅狭部が複数形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、複数の幅狭部に応力を分散させることにより、振動腕の基部との付け根部への応力集中を効率よく抑制することができる。
〔適用例4〕上記適用例にかかる屈曲振動片において、複数の前記幅狭部の間の領域に、質量付加物が設けられた錘部を有することを特徴とする。
錘部は、金属膜などの質量付加物を設け、あるいは、その質量付加物の一部を所定量除去することによって屈曲振動片の周波数調整を行う部分である。上記構成によれば、複数の幅狭部の間の領域、即ち、振動腕の幅広部に質量付加物を設けて錘部を形成するので、質量付加物の厚みが薄くて済むことなどから効率的に錘部を形成することができる。
〔適用例5〕上記適用例にかかる屈曲振動片において、前記錘部を複数有することを特徴とする。
この構成によれば、より精緻な周波数調整を行うことができる。
〔適用例6〕上記適用例にかかる屈曲振動片において、前記基部および前記振動腕が圧電体材料により形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、従来より屈曲振動片の基材として広く用いられている圧電体材料を用いることにより、周知の圧電効果の原理や製造ノウハウに基づいて形成された高性能な屈曲振動片(圧電振動片)を提供することができる。
〔適用例7〕上記適用例にかかる屈曲振動片において、前記圧電体材料として、水晶が用いられていることを特徴とする。
この構成によれば、圧電振動片の材料として最も広く利用される水晶を用いることにより、周知の原理やノウハウに基づいて安定した振動特性を備えた屈曲振動片を提供することができる。例えば、圧電単結晶材料として高安定でQ値の高い水晶を用いることにより、屈曲振動片の小型化に伴う温度特性(周波数特性等の温度依存性)の低下を抑制することができる。
〔適用例8〕本適用例にかかる振動ジャイロ素子は、上記適用例にかかる屈曲振動片としての振動ジャイロ素子であって、前記振動腕として、駆動電極が設けられた駆動用振動腕と、検出電極が設けられた検出用振動腕とを有し、前記駆動用振動腕および前記検出用振動腕の少なくとも一方に前記幅狭部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、駆動用振動腕および検出用振動腕の少なくとも一方に設けられた幅狭部により、振動腕の基部との付け根部への応力集中が起こり難くなって振動腕の振動が増加するので、振動ジャイロ素子の回転角速度の検出感度の向上が図れると共に、付け根部の破損などの不具合を抑えることができる。
〔適用例9〕上記適用例にかかる振動ジャイロ素子において、前記検出用振動腕に前記幅狭部が形成され、前記幅狭部を含む領域に前記検出電極が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、検出用振動腕において、応力が集中する幅狭部を含む領域に検出電極が設けられているので、検出効率が向上することにより高感度の振動ジャイロ素子を提供することができる。
〔適用例10〕本適用例にかかる電子機器は、上記適用例のいずれかに記載された屈曲振動片または振動ジャイロ素子が搭載されていること特徴とする。
この構成によれば、上記適用例に記載された優れた振動特性を有する屈曲振動片を備えているので、安定した性能を有する電子機器を提供することができる。
(a)は、振動ジャイロ素子(屈曲振動片)の第1の実施形態を説明する概略平面図、(b)は、(a)のA−A線断面図。 振動ジャイロ素子(屈曲振動片)の第2の実施形態を説明する概略平面図。 従来の振動ジャイロ素子(屈曲振動片)を説明する概略平面図。
以下、本発明の屈曲振動片としての振動ジャイロ素子の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、振動ジャイロ素子の一実施形態について説明するものであり、(a)は概略平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
図1において、本実施形態の振動ジャイロ素子10は、屈曲振動体(屈曲振動片)形成材料を加工することにより形成された略矩形状の基部5と、基部5の一端部から並行させて延出された一対の駆動用振動腕11,12と、基部5の駆動用振動腕11,12が延出された一端部の反対側の他端部から並行させて延出された一対の検出用振動腕21,22と、を有している。
屈曲振動素子形成材料としては、例えば圧電体材料を用いることができる。本実施形態では、従来より圧電振動片形成材料として広くもちいられる水晶の単結晶から切り出されたものを使用する。例えば、所謂Zカットの水晶薄板から、水晶結晶軸のY軸を駆動用振動腕11,12および検出用振動腕21,22の延出方向に、X軸をその延出方向と直交する幅方向に、Z軸を振動ジャイロ素子10の表裏主面(図1(b)において左右の面)の垂直方向にそれぞれ配向して形成される。一般に、屈曲振動片の共振周波数は屈曲振動体形成材料のヤング率を質量密度で除した値の平方根に比例し、ヤング率を質量密度で除した値が小さい材料ほど、屈曲振動片の小型化に有利である。よって、本実施形態の振動ジャイロ素子10のように水晶を用いて形成された屈曲振動片は、ヤング率を質量密度で除した値の平方根が比較的小さくできるので小型化に有利であるとともに、圧電単結晶材料として高安定でQ値が高く、また、周波数温度特性に優れているので、振動ジャイロ素子10に用いる材料として特に好ましい。
上記したように、振動ジャイロ素子10は、略矩形状の基部5の一端部から並行させて延出された一対の駆動用振動腕11,12からなる音叉型の駆動振動部(駆動振動片)と、基部5の他端部から並行させて延出された一対の検出用振動腕21,22からなる音叉型の検出振動部との2つの音叉型振動部が、各振動腕の延出方向をY軸方向に沿わせて基部5の両端部(一端部と他端部)から反対側に向けて延びている。
各振動腕(11,12,21,22)の延出方向の中央には複数の幅狭部が形成されている。具体的には、一対の駆動用振動腕11,12のうち、一方の駆動用振動腕11の基部5との付け根部11aから先端部11bに向けて幅が狭まるテーパーが形成されて幅狭部13aに至り、幅狭部13aから先端部11bに向けて幅が広がるテーパーが形成されて幅広部15aに至り、同様に、幅広部15aから先端部11bに向けて、幅狭部13b、幅広部15b、幅狭部13c、幅広部15cが、この順に形成されている。他方の駆動用振動腕12においても、同様に、基部5との付け根部12aから先端部12bに向かって、幅狭部14a、幅広部16a、幅狭部14b、幅広部16b、幅狭部14c、幅広部16cが、この順に形成されている。なお、各駆動用振動腕11,12において、基部5との付け根部11a,12aは、それぞれの振動腕の幅広部といえる。
同様に、一対の検出用振動腕21,22のうち、一方の検出用振動腕21の基部5との付け根部21aから先端部21bに向かって、幅狭部23a、幅広部25a、幅狭部23b、幅広部25b、幅狭部23c、幅広部25cが、この順に形成され、他方の検出用振動腕22の基部5との付け根部22aから先端部22bに向かって、幅狭部24a、幅広部26a、幅狭部24b、幅広部26b、幅狭部24c、幅広部26cが、この順に形成されている。なお、上記駆動用振動腕11,12と同様に、各検出用振動腕21,22において、基部5との付け根部21a,22aは、それぞれの振動腕の幅広部といえる。
図1に示す本実施形態の振動ジャイロ素子10において、3箇所ずつの幅狭部(13a〜13c,14a〜14c,23a〜23c,24a〜24c)が形成された各振動腕(11,12,21,22)の外形が、各振動腕の延出方向に延びる仮想の中心線に対して線対称となる形状で形成されている。このように、幅狭部を含めた各振動腕の外形がバランスよく形成されることによって、振動ジャイロ素子10の検出感度などの諸特性をより安定したものとすることができる。
このような振動ジャイロ素子10の外形は、例えば、フォトリソグラフィーを用いて、水晶基板材料(水晶ウェハー)をフッ酸溶液などでウエットエッチングしたり、ドライエッチングしたりすることにより精密に形成することができる。すなわち、従来より屈曲振動片形成材料として広く用いられている水晶などの圧電体材料を用いることにより、周知の圧電効果の原理や圧電体材料(水晶)の精密加工技術のノウハウに基づいて、高性能な屈曲振動片(圧電振動片)としての振動ジャイロ素子10の外形を比較的容易に形成することができる。
本発明の振動ジャイロ素子(屈曲振動片)は、上記に説明したように、各振動腕の延出方向の中央に幅狭部が形成されていることを特徴しており、図1においてはその特徴的な構成を説明する便宜上、振動ジャイロ素子10に形成される電極や配線などの図示を省略した。本実施形態の振動ジャイロ素子10に形成される電極や配線などは、従来の振動ジャイロ素子と同様にして設けることができる。
例えば、各駆動用振動腕11,12には、駆動用振動腕11,12を駆動振動させるための駆動信号の供給に供する駆動電極(励振電極)が形成される。
また、各検出用振動腕21,22には、検出振動用振動腕21,22に検出振動が励起されたときに、その振動によって発生する圧電材料の歪みを検出するための検出電極が形成される。なお、検出電極は、各検出用振動腕21,22において、幅狭部23a〜23c,24a〜24cを含む領域に設けることが好ましい。各検出用振動腕21,22において、応力が集中する幅狭部23a〜23c,24a〜24cを含む領域に検出電極を設けることにより、検出効率が向上して振動ジャイロ素子10の高感度化を図ることができる。
このような駆動電極や検出電極、あるいは配線等は、例えば、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)を下地層として、その上に、蒸着またはスパッタリングにより例えば金(Au)による電極層を成膜し、その後フォトリソグラフィーを用いてパターニングすることにより形成することができる。ここで、クロムは水晶との密着性が高く、また、金は、電気抵抗が低く酸化し難いことで知られている。
次に、本実施形態の振動ジャイロ素子10の効果を述べる。
本実施形態の振動ジャイロ素子(屈曲振動片)10は、各駆動用振動腕11,12および各検出用振動腕21,22の延出方向の中央、すなわち、基部5との付け根部11a,12aおよび付け根部21a,22aから先端部11b,12bおよび先端部21b,22bまでの間の領域に、複数の幅狭部13a〜13c,14a〜14cおよび幅狭部23a〜23c,24a〜24cが形成されている。
これにより、振動ジャイロ素子10に加わる応力が各振動腕の幅狭部に加わりやすくなることから、幅狭部の無い振動腕を有する従来の振動ジャイロ素子(屈曲振動片)の場合に起こり得る振動腕の基部との付け根部への応力集中による振動特性の劣化や感度の低下、あるいは破損などの不具合が抑えられるので、高感度で信頼性の高い振動ジャイロ素子10を提供することができる。特に、本実施形態の振動ジャイロ素子10は、各振動腕ごとに複数(図1においては3つずつ)の幅狭部(13a〜13c,14a〜14c、23a〜23c,24a〜24c)が設けられているので、幅広部により応力を分散させる効果を顕著に奏する。
また、上記したように、各検出用振動腕21,22において応力が集中する幅狭部23a〜23c,24a〜24cを含む領域に検出電極を設けることにより、振動ジャイロ素子10の検出感度を顕著に高めることができる。
なお、本実施形態では、各振動腕(11,12,21,22)ごとに3箇所の幅狭部(13a〜13c,14a〜14c,23a〜23c,24a〜24c)が形成された振動ジャイロ素子10を説明したが、これに限らない。幅狭部は各振動腕に1箇所、もしくは2箇所形成してもよく、また、4箇所以上形成することもできる。各振動腕に幅狭部を1箇所設ける構成とした場合、その幅狭部は、各振動腕の基部5との付け根部(11a,12a,21a,22a)から先端部(11b,12b,21b,22b)までの長さの中心付近に形成されていることが好ましく、さらに具体的には、各振動腕の基部5との付け根部から先端部までの長さLに対して、0.4L〜0.6Lの範囲内に幅狭部が形成されていることが好ましい。この振動腕の長さLに対する0.4L〜0.6Lの範囲には、振動ジャイロ素子10(屈曲振動片)の屈曲振動モードにおいて応力が最大となる部分を含んでいるので、応力を幅狭部に集めやすくなり、振動腕の基部5との付け根部への応力集中による振動特性の劣化や感度の低下、あるいは破損などの不具合をより効果的に抑制することができる。
(第2の実施形態)
上記実施形態の振動ジャイロ素子10の説明において、各振動腕(11,12,21,22)の先端側(11b,12b,21b,22b)に、周波数調整用の錘部を形成する構成としてもよい旨を付記した。この錘部は、振動腕の複数の幅狭部の間の領域に形成してもよく、これにより、精緻な周波数調整を行うことが可能になる。
図2は、振動腕の複数の幅狭部の間の領域に錘部を設けた振動ジャイロ素子を説明する概略平面図である。
図2において、本発明の振動ジャイロ素子(屈曲振動片)の第2の実施形態である振動ジャイロ素子50は、略矩形状の基部45の一端部から並行させて延出された一対の駆動用振動腕51,52と、基部45の他端部から並行させて延出された一対の検出用振動腕61,62とを有する。各振動腕(51,52,61,62)の延出方向の中央には複数の幅狭部が形成されている。また、各振動腕において、複数の幅狭部の間の領域、即ち、幅広部を含む領域には、各振動腕の周波数調整に用いる質量付加物が設けられた錘部を有している。
具体的には、一対の駆動用振動腕51,52のうち、一方の駆動用振動腕51の基部45との付け根部51aから先端部51bに向けて、幅狭部53a、幅広部55a、幅狭部53b、幅広部55b、幅狭部53c、幅広部55cが、この順に形成されている。そして、各幅広部55a,55b,55cを含む領域には、質量付加物が設けられた錘部57a,57b,57cが形成されている。他方の駆動用振動腕52においても、同様に、基部45との付け根部52aから先端部52bに向かって、幅狭部54a、幅広部56a、幅狭部54b、幅広部56b、幅狭部54c、幅広部56cが、この順に形成されていて、各幅広部56a,56b,56cを含む領域には、質量付加物が設けられた錘部58a,58b,58cが形成されている。
同様に、一対の検出用振動腕61,62のうち、一方の検出用振動腕61の基部45との付け根部61aから先端部61bに向かって、幅狭部63a、幅広部65a、幅狭部63b、幅広部65b、幅狭部63c、幅広部65cが、この順に形成されていて、各幅広部65a,65b,65cを含む領域には、質量付加物が設けられた錘部67a,67b,67cが形成されている。また、他方の検出用振動腕62の基部45との付け根部62aから先端部62bに向かって、幅狭部64a、幅広部66a、幅狭部64b、幅広部66b、幅狭部64c、幅広部66cが、この順に形成されていて、各幅広部66a,66b,66cを含む領域には、質量付加物が設けられた錘部68a,68b,68cが形成されている。
錘部57a〜57c,58a〜58c、および、錘部67a〜67c,68a〜68cの質量付加物には、例えば金属膜が用いられ、励振電極や検出電極を形成する際に、同じ電極材料を用いて同一工程で形成することができる。この質量付加物の一部をレーザーなどにより所定量除去することによって、各振動腕(51,52,61,62)の周波数調整を行うことができる。
上記第2の実施形態の振動ジャイロ素子(屈曲振動片)50によれば、各振動腕(51,52,61,62)の複数の幅狭部(53a〜53c,54a〜54c,63a〜63c,64a〜64c)の間の領域、即ち幅広部(55a〜55c,56a〜56c,65a〜65c,66a〜66c)に、質量付加物が設けられた錘部(57a〜57c,58a〜58c,67a〜67c,68a〜68c)が形成されている。これにより、金属膜などの質量付加物の厚みが薄くて済むので効率的に錘部を形成することができる。
また、従来の屈曲振動腕のように、周波数調整用の錘部が振動腕の先端部に設けられた場合に比して、振動腕にバランスよく錘部が配置されているので、安定した振動特性を確保しながら周波数調整を行うことができる。
さらに、本実施形態の振動ジャイロ素子50では、各振動腕に複数の錘部が形成されているので、より精緻な周波数調整を行うことができる。
(電子機器)
上記実施形態の振動ジャイロ素子10,50、もしくは、それらと同様な構成の屈曲振動片を搭載した電子機器は、高感度で安定した性能を有する。
例えば、振動ジャイロ素子10,50、もしくは、それらと同様な構成の屈曲振動片を、電子機器としての携帯電話、モバイルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯情報端末、あるいは、GPS(Global Positioning System)として広く知られる汎地球測位システムや、デジタルカメラなどに搭載することにより、優れた検出感度と安定した性能が得られる。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、基部5,45の一端部から並行させて延出された一対の駆動用振動腕11,12,51,52からなる音叉型の駆動振動部と、基部5,45の他端部から並行させて延出された一対の検出用振動腕21,22,61,62からなる音叉型の検出振動部との2つの音叉型振動部が、各振動腕の延出方向をY軸方向に沿わせて基部5,45の両端部(一端部と他端部)から反対側に向けて延びている振動ジャイロ素子(屈曲振動片)10,50について説明した。
これに限らず、本発明の屈曲振動片は、短冊状の所謂ビーム型の屈曲振動片でもよく、また、2つの振動腕を有する音叉型の屈曲振動片、あるいは、3つ以上の振動腕を有する屈曲振動片など、基部と、基部から延びる振動腕を有する構成の屈曲振動片であれば、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、上記実施形態で説明した振動ジャイロ素子10,50の細部の形状についても、上記実施形態の要旨を逸脱しない範疇であれば、図1および図2に示す形態に限定されない。
例えば、図1に示す第1の実施形態の振動ジャイロ素子10では、各振動腕(11,12,21,22)の複数の幅狭部の間の領域、即ち、幅広部の形状は、図2に示す第2の実施形態の振動ジャイロ素子50のように、Y軸方向に並行する直線部分を有していてもよい。また、上記実施形態では、幅狭部と幅広部との間に直線的なテーパーが形成された態様を説明したが、これに限らず、曲線を含むテーパーであってもよく、また、Y軸と並行する直線部分を含んだテーパー、あるいは、幅狭部と幅広部との間がテーパーではなく、X軸方向の直線部分を含む構成としてもよい。
また、上記実施形態の振動ジャイロ素子10,50では、駆動用振動腕11,12,51,52と、検出用振動腕21,22,61,62の両方共に幅狭部(13a〜13c,14a〜14c,23a〜23c,24a〜24c,53a〜53c,54a〜54c,63a〜63c,64a〜64c)を形成する構成を説明した。これに限らず、駆動用振動腕および検出用振動腕の少なくとも一方に幅狭部を有する構成とすることにより、上記実施形態の振動ジャイロ素子10,50と同様な効果を一定レベルで得ることができる。
また、上記実施形態では、なお、屈曲振動素子形成材料として水晶を用いた例を説明したが、上述のとおり、水晶以外の圧電体材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ほう酸リチウム(Li247)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウム、五酸化タンタル(Ta25)などの圧電体材料を積層させて構成された圧電基板を用いることができる。
また、圧電体材料以外にも、例えばシリコン半導体材料などにより振動片を形成することもできる。
5,45,105…基部、10,50,110…振動ジャイロ素子(屈曲振動片)、11,12,51,52,111,112…駆動用振動腕、11a,12a,21a,22a,51a,52a,61a,62a,111a,112a,121a,122a…付け根部、11b,12b,21b,22b,51b,52b,61b,62b,111b,112b,121b,122b…先端部、13a〜13c,14a〜14c、23a〜23c,24a〜24c,53a〜53c,54a〜54c、63a〜63c,64a〜64c…幅狭部、15a〜15c,16a〜16c、25a〜25c,26a〜26c,55a〜55c,56a〜56c、65a〜65c,66a〜66c…幅狭部、21,22,61,62,121,122…検出用振動腕、57a〜57c,58a〜58c,67a〜67c,68a〜68c,117,118,127,128…錘部。

Claims (10)

  1. 基部と、
    前記基部から延出された振動腕と、を有し、
    前記振動腕の前期基部との付け根から先端までの長さの中心付近に幅狭部が形成されていることを特徴とする屈曲振動片。
  2. 請求項1に記載の屈曲振動片において、
    前記幅狭部が、前記振動腕の延出方向に延びる仮想の中心線に対して線対称となる形状で形成されていることを特徴とする屈曲振動片。
  3. 請求項1または2に記載の屈曲振動片において、
    前記幅狭部が複数形成されていることを特徴とする屈曲振動片。
  4. 請求項3に記載の屈曲振動片において、
    複数の前記幅狭部の間の領域に、質量付加物が設けられた錘部を有することを特徴とする屈曲振動片。
  5. 請求項4に記載の屈曲振動片において、
    前記錘部を複数有することを特徴とする屈曲振動片。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の屈曲振動片において、
    前記基部および前記振動腕が圧電体材料により形成されていることを特徴とする屈曲振動片。
  7. 請求項6に記載の屈曲振動片において、
    前記圧電体材料として、水晶が用いられていることを特徴とする屈曲振動片。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の屈曲振動片としての振動ジャイロ素子であって、
    前記振動腕として、駆動電極が設けられた駆動用振動腕と、検出電極が設けられた検出用振動腕とを有し、
    前記駆動用振動腕および前記検出用振動腕の少なくとも一方に前記幅狭部が形成されていることを特徴とする振動ジャイロ素子。
  9. 請求項8に記載の振動ジャイロ素子において、
    前記検出用振動腕に前記幅狭部が形成され、前記幅狭部を含む領域に前記検出電極が設けられていることを特徴とする振動ジャイロ素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の屈曲振動片、または振動ジャイロ素子が搭載された電子機器。
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