JP2009216545A - 物理量測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体の物理量の検出精度が高い物理量測定装置を提供する。
【解決手段】振動ジャイロ1は、圧電基板10を加工することにより形成された基部13と、基部13の一端側から延出する二つの振動腕11,12と、を有している(振動腕12は図示を省略)。圧電基板10の一方の面において、振動腕11,12それぞれの基部13との付け根部近傍には圧電薄板51,52がそれぞれ接着・固定されている(圧電薄板52は図示を省略)。振動腕11の基部13との付け根部近傍には、外形に欠切部59を有する薄板状の圧電板50上に検出電極55が設けられた圧電薄板51が、接着剤100により接着・固定されている。本実施形態では、圧電薄板51の対向する長辺側のそれぞれの略中央に欠切部59が設けられることにより形成された幅狭部51bと、この幅狭部51bを挟んだ両側に設けられる幅広部51a,51a’とにより略H字状の外形を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧電振動片の振動や変位を検出することにより、物理量を検出する物理量測定装置の改良に関するものである。
近年、車両における車体制御やカーナビゲーションシステムの自車位置検出、また、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの振動制御補正機能(所謂手ぶれ補正)などを充実させる物理量測定装置としての振動ジャイロセンサ(以下振動ジャイロと呼ぶ)が広く利用されている。振動ジャイロは、水晶などの圧電性単結晶物からなるジャイロ振動片により、物体の揺れや回転などの振動によってジャイロ振動片の一部に発生する電気信号を角速度として検出し、回転角を算出することによって物体の変位を求めるものである。
このような振動ジャイロを搭載する電子機器に対して、近年、高機能化の要求がますます高まるのに伴って、振動ジャイロには、より高精度な角速度検出を実現する高感度化が強く求められてきている。こうした要求に応えるものとして、角速度の検出に専用の圧電薄板が設けられた振動ジャイロが、例えば特許文献1に紹介されている。
特許文献1の振動ジャイロ(水晶振動子)は、圧電基板(水晶基板)を加工することにより形成された基部と、基部から延びる複数の振動腕(枝部)とを有し、各振動腕の対向する面に振動ジャイロを励振するための励振電極が形成されている。そして、各励振電極上には、角速度の検出に専用の圧電薄板(薄板状の圧電素子)が接着剤(接合部材)により接着されて設けられている。
励振させた振動ジャイロに、物体の振動に伴うある角速度の回転力が加わると、それに対応してコリオリ力が各振動腕に発生する。このコリオリ力により、ある瞬間に振動腕が所定方向に変位すると、圧電薄板が圧縮力または伸長力を受けて、圧電薄板上に設けられた検出電極に圧電効果による電位が発生する。この電位を、角速度検出回路に出力することにより、高精度な角速度検出を実現できるようになっている。
特開平6−194176号公報
しかしながら、特許文献1に記載の振動ジャイロの構成において、圧電薄板の大きさや形状について、特に記載がされていない。例えば、圧電薄板を大きくし過ぎると、圧電薄板が振動腕の駆動振動を阻害して検出感度の劣化を招いたり、CI値が増大して振動ジャイロの消費電流が上昇する虞がある。
また、特許文献1に記載の振動ジャイロでは、圧電薄板を設ける位置についての記載も特にされていない。発明者は、特許文献1に記載の振動ジャイロの構成において、駆動振動および角速度の印加に伴う応力が最も大きく加わる部分である振動腕の基部との付け根近傍に圧電薄板を設けることにより、圧電薄板によって検出信号を効率よく取り出すことができることを見出した。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕本適用例にかかる物理量測定装置は、圧電基板を加工することにより形成された基部と、前記基部から延出する複数の振動腕とを有し、前記振動腕には励振電極が設けられ、前記圧電基板上に、表面に検出電極が設けられた圧電薄板が接合されてなり、外部から作用する力により前記振動腕に生じる振動を前記圧電薄板を用いて検出する物理量測定装置であって、前記圧電薄板は、前記振動腕と前記基部との付け根の近傍に設けられ、該圧電薄板の少なくとも前記振動腕上の外形が前記振動腕の幅よりも小さい幅にて形成され、且つ、欠切部を有していることを特徴とする。
上記適用例の物理量測定装置によれば、圧電基板上に接合される検出専用の圧電薄板が欠切部を有しているので、例えば、同一面積の矩形状の圧電薄板を圧電基板上に設けた場合に比して、圧電基板と圧電薄板との連続する接触面が小さくなるので、圧電薄板による圧電基板の振動の阻害が抑制される。これにより、駆動振動が阻害されることによるCI値の増大や、それに伴う物理量測定装置の消費電流の上昇を抑えながら、圧電薄板の面積を大きくして物理量測定装置の検出感度を高めることが可能になる。
また、上記適用例の物理量測定装置は、圧電材料からなる圧電基板で形成されていて、外部から作用する力により生じる振動を検出する用途に適用される。この場合、「振動」とは、外部から作用する力に基づいて圧電基板に生じる「振動や変位もしくは変形など」の全てを含む。上記構成の物理量測定装置によれば、振動モードにおける振動腕の屈曲振動や、外部から加わる振動による応力が最も大きく加わる部分である振動腕の基部との付け根近傍に検出用の圧電薄板が設けられている。これにより、物理量測定装置の検出モードにおいて、振動腕の振動の変位を効率よく検出することができる。
したがって、低消費電力で、検出精度の高い物理量測定装置を提供することができる。
〔適用例2〕上記適用例にかかる物理量測定装置において、前記欠切部が前記圧電薄板の外形に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、圧電薄板の外形が直線あるいは曲線で形成されている場合に比して、圧電薄板の外形部分に設けられる欠切部により圧電基板と接触していない開放部分が形成されるので、圧電薄板による圧電基板の振動の阻害が抑えられ、回転角速度の検出精度をより向上させることができる。
〔適用例3〕上記適用例にかかる物理量測定装置において、前記圧電薄板の外形に、前記欠切部により形成される幅狭部と、幅広部とが、画定されて形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、圧電薄板の幅狭部により、圧電薄板による圧電基板の振動の阻害を抑制しながら、幅広部により、検出感度の向上を図るとともに、圧電基板との接触面積を確保して接合強度を向上させることができる。また、幅広部により圧電薄板の取り扱いが容易になるので、圧電基板に圧電薄板を接合する工程での作業性が向上する。
〔適用例4〕上記適用例にかかる物理量測定装置において、前記圧電薄板の外形が、前記圧電薄板の重心を通る仮想の中心線に対して線対称に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、圧電薄板の形状のバランスがよく、また、圧電基板上に圧電薄板がバランスよく接合されるので、安定した角速度の検出が可能な物理量測定装置を提供することができる。
以下、物理量測定装置としての振動ジャイロの一実施形態について図面を参照して説明する。
図1、図2、図3は、本実施形態の振動ジャイロを説明するものであり、図1は、後述する圧電薄板が接合される表側からみた模式平面図、図2は、裏側からみた模式平面図、図3は、図1および図2の二点鎖線で囲まれたD部を拡大して説明するものであり、(a)は部分平面図、(b)は、(a)のA−A線断面を示す部分断面図である。なお、図1および図2において、励振電極などの電極部分に斜め線のハッチングを施しているが、これは、各部の構成をわかりやすくする便宜上施しているものであり、金属の断面を示すものではない。
図1に示すように、本実施形態の振動ジャイロ1は、圧電基板10を加工することにより形成された基部13と、基部13の一端側から延出する二つの振動腕11,12と、を有している。各振動腕11,12それぞれの一方の主面(表側の面)上の基部13との付け根部近傍の領域には、圧電薄板51,52が接着固定されている。
圧電基板10は、本実施形態では、水晶の単結晶から切り出されたものを使用する。この圧電基板10を加工することにより形成される振動ジャイロ1の本体部分は、基部13と、この基部13の一端側(図において上端側)から二股に別れて互いに平行に延出する一対の振動腕11,12とを有し、所謂音叉状の外形にて形成されている。
このような圧電基板10の音叉状の外形は、例えば水晶ウエハなどの圧電基板材料をフッ酸溶液などでウエットエッチングしたり、ドライエッチングすることにより精密に形成することができる。
振動腕11,12の一方の面(表側の面)には、駆動用の電極である励振電極15a,16aがそれぞれ設けられている。また、基部13の各振動腕11,12が延出された一端側と異なる他端側近傍には、外部との接続に供する外部接続電極17a,18aが設けられている。これらの外部接続電極17a,18aは、それぞれ励振電極15a,16aと対応しており、本実施形態では、励振電極15aが引き回し配線により外部接続電極18aと接続され、励振電極16aが引き回し配線により外部接続電極17aに接続されている。
同様に、図2に示すように、振動腕11,12の他方の面(裏側の面)の主面には、励振電極15b,16bがそれぞれ設けられ、基部13には外部接続電極17b,18bが設けられている。本実施形態では、励振電極15bが引き回し配線により外部接続電極18bと接続され、励振電極16bが引き回し配線により外部接続電極17bに接続されている。
上記した電極や配線は、水晶をエッチングして振動ジャイロ1の外形を形成した後で、例えば、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)を下地層として、その上に、蒸着またはスパッタリングにより例えば金(Au)による電極層を成膜し、その後フォトリソグラフィを用いてパターニングすることにより形成することができる。
図3に示すように、振動腕11の基部13との付け根部近傍に、接着剤100により接着・固定された圧電薄板51は、外形に欠切部59を有する薄板状の圧電板50上に、検出電極55が設けられて構成されている。本実施形態の圧電薄板51は、対向する長辺側のそれぞれの略中央に欠切部59が設けられることにより形成された幅狭部51bと、この幅狭部51bを挟んだ両側に設けられる幅広部51a,51a’とにより略H字状の外形を有している。また、圧電薄板51の略H字状の外形は、圧電薄板51の短辺方向の重心Jを通る中心線P1、および、長辺方向の重心Jを通る中心線P2のそれぞれに対して線対称となるように、バランスよく形成されている。
同様に、振動腕12の基部13との付け根部近傍には、欠切部が設けられることによりバランスのよい略H字状の外形にて形成された圧電薄板52が、接着剤により接着・固定されている(図1を参照)。
各圧電薄板51,52に設けられた検出電極55は、上記の励振電極15a,15b,16a,16bおよび外部接続電極17a,17b,18a,18bと同様な方法で形成することができる。なお、各圧電薄板51,52に設けられた検出電極55は、図示はしないが振動ジャイロ1の内部配線により外部に引き出されるようになっている。
また、圧電基板10上に圧電薄板51,52を接着する接着剤100としては、熱硬化型の接着剤や紫外線硬化型の接着剤など、さまざまなタイプの接着剤を用いることができ、特に紫外線硬化型の接着剤は、硬化時の温度ストレスが殆どかからないので好ましい。また、圧電基板10上に、励振電極15a,16aとは絶縁された状態の検出用の電極端子を設ける構成とすれば、接着剤100として導電性の接着剤を適用することにより、圧電薄板51,52をそれぞれ接着すると同時に、各検出電極55と前記検出用の電極端子とを電気的に接続することが可能になる。
上記のように、外形に欠切部59が設けられた圧電薄板51,52は、例えば、同一面積の矩形状の圧電薄板に比して、圧電基板10上に接合したときに、圧電基板10と圧電薄板51,52との連続する接触面が小さくなる。これにより、圧電薄板51,52による圧電基板10(振動腕11,12)の振動の阻害が抑制されるので、CI値の増大や、それに伴う振動ジャイロ1の消費電流の上昇を抑えながら、圧電薄板51,52の面積を大きく確保して、振動ジャイロ1の検出感度を高める効果を奏する。
図1において、振動ジャイロ1に、外部に接続された励振手段としての発振回路から励振電極15a,16aに駆動電圧を印加して、振動腕11,12を矢印Gの方向に沿って、所謂音叉振動させる。このときに、Y方向の回りに回転角速度ωが作用すると、振動腕11,12は、X方向の振動の方向と回転角速度ωとのベクトル積の方向に働くコリオリ力を受けて、YZ平面に沿ってウオーク振動する。このウオーク振動により、圧電薄板51,52が圧縮力または伸張力を受け、その応力に基づく逆圧電現象によって圧電薄板51,52上のそれぞれ設けられた検出電極55(図3を参照)に電圧が生じる。この電位を外部の角速度検出回路に出力することにより、回転角速度ωを検出することができる。
上記実施形態の振動ジャイロ1によれば、外形に欠切部59が設けられた圧電薄板51,52を備えているので、圧電基板10(振動腕11,12)の振動の阻害を抑え、CI値の増大やそれに伴う振動ジャイロ1の消費電流の上昇を抑えながら、振動の検出精度を向上させることができる。
また、圧電薄板51,52は、欠切部59により幅狭部51bと、その両端に設けられる幅広部51a,51a’とが、画定されて形成された略H字状の外形を有し、しかも、重心Jを通る中心線P1,P2に対してそれぞれ線対称となるようにバランスのとれた外形にて形成されている。これにより、安定した振動の検出が可能となるとともに、幅広部51a,51a’によって圧電基板10との接触面積を確保して接合強度を向上させることができる。また、幅広部51a,51a’により、振動ジャイロ1の製造工程において、圧電薄板51,52の取り扱いが容易になり、圧電基板10に圧電薄板51,52を接合する工程での作業性が向上する。
さらに、圧電薄板51,52が、振動モードにおける振動腕11,12の屈曲振動や、外部から振動ジャイロ1に加わる振動に伴って生じる応力が最も大きく加わる部分である振動腕11,12それぞれの基部13との付け根部近傍に設けられている。これにより、振動モードにおける振動腕11,12の振動の変位が大きくなり、検出信号を効率よく取り出すことができるので、検出精度の高い振動ジャイロ1を提供することができる。
上記実施形態で説明した振動ジャイロ1は、以下の変形例として実施することも可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、圧電板50の外形に欠切部59を設けることにより略H字状に形成された圧電薄板51,52を圧電基板10上に接着して設けた構成の振動ジャイロ1について説明した。これに限らず、下記に示すような欠切部による外形を有する圧電薄板によっても、上記実施形態と同様な効果を奏することが可能である。
図4および図5は、上記実施形態と異なる形態の外形となるように欠切部を設けた圧電薄板の変形例をそれぞれ説明するものであり、図4(a)は模式平面図、(b)は、(a)の図中矢印方向からみた模式側面図であり、図5(a)は本変形例の別の形態を説明する模式平面図、(b)は、(a)のB−B線模式断面図である。
図4に示す圧電薄板71は、中央に幅広部71aを有し、この幅広部71aの両端側の略中央から幅狭部71b,71cがそれぞれ延出された略十字状の外形を有した圧電板70上に、検出電極75が設けられて構成されている。すなわち、上記実施形態の圧電薄板51,52における幅広部51a,51a’と幅狭部51bとの位置関係(図3を参照)とは反対に、圧電薄板71の略中央が幅広部71aとなり、その幅広部71aの両端において、圧電薄板71の長辺側の対向する辺に欠切部79がそれぞれ設けられることにより幅狭部71b,71cが形成されている。なお、図示はしないが、本変形例の圧電薄板71の略十字状の外形は、圧電薄板71の短辺方向および長辺方向それぞれの重心を通る仮想の中心線に対して線対称となるように、バランスのよい外形が形成されている。
また、図5に示す圧電薄板81は、圧電板80の長手方向と直交する二辺側から中央に向かって、長手方向に略平行に切り込まれた複数の欠切部89が設けられた外形を有し、圧電板80上に検出電極85を積層させて形成されている。すなわち、圧電薄板81は、中央に幅広部としての基部81aを有し、この基部81aの一端側から複数の指部81b〜81dが延出され、一端側と対向する他端側から複数の指部81e〜81gが延出された両櫛状の外形を有している。また、図示はしないが、本変形例の圧電薄板81の両櫛状の外形は、圧電薄板81の短辺方向および長辺方向それぞれの重心を通る仮想の中心線に対して線対称となるようにバランスよく形成されている。なお、本変形例では、基部81aの一端側から三つの指部81b〜81dが延出され、他端側から三つの指部81e〜81gが延出されるように欠切部89を設けた構成を説明したが、二つ、あるいは四つ以上の指部を形成するように欠切部89を設ける構成としてもよい。
上記した二つの形態の圧電薄板71,81のいずれによっても、上記実施形態の圧電薄板51,52と同様に、圧電基板上に接合した際に、外形に設けられた欠切部79または欠切部89が圧電基板と接触しない部分となるので、圧電薄板71,81による圧電基板の振動の阻害が抑制される。これにより、CI値の増大や、それに伴う振動ジャイロの消費電流の上昇を抑えながら、振動ジャイロの検出感度を向上させる圧電薄板71,81となり得る。
(変形例2)
上記実施形態および変形例1では、外形部分に欠切部59,79,89を設けることにより、圧電基板の振動の阻害を抑える圧電薄板51,52,71,81を説明した。これに限らず、圧電薄板の中央に欠切部を設けることによっても、圧電基板の振動の阻害を抑制する一定の効果を得ることができる。
図6は、中央の領域に欠切部を形成した圧電薄板の変形例を説明するものであり、(a)は模式平面図、(b)は、(a)のC−C線模式断面図である。
図6に示すように、圧電薄板91は、略矩形状の圧電板90の中央の領域に、圧電板90の長辺に沿った細長い複数の欠切部99が設けられることにより形成された複数の開口部S1,S2を有し、圧電板90上には検出電極95が積層されている。また、図示はしないが、本変形例の圧電薄板91の複数の欠切部99により形成された開口部S1,S2は、圧電薄板91の短辺方向および長辺方向それぞれの重心を通る仮想の中心線に対して線対称となるようにバランスよく設けられている。なお、本変形例では、欠切部99により二つの開口部S1,S2が形成された圧電薄板91を説明したが、これに限らず、開口部を一つ形成する構成としてもよく、また、三つ以上の開口部を形成する構成としてもよい。
上記した構成の圧電薄板91によれば、圧電薄板91を圧電基板に接合して振動ジャイロを構成した際に、圧電基板と接触しない開口部S1,S2により圧電基板の振動の阻害が緩和されるので、CI値の増大や、それに伴う振動ジャイロの消費電流の増加を抑えることができる。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態およびその変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態で説明した圧電薄板51,52は、略矩形薄板状の圧電板50に欠切部59を設けることにより、圧電薄板51,52それぞれの短辺側または長辺側の重心Jを通る中心線P1または中心線P2に対してそれぞれ線対称の外形を有する構成とした。同様に、上記変形例1,2で説明した圧電薄板71,81,91においても、それぞれの重心を通る仮想の中心線に対して線対称となるように、欠切部79,89,99をそれぞれ設けた状態を図示した(図4〜6を参照)。これに限らず、圧電薄板の外形、あるいは欠切部の形成位置が、必ずしも該圧電薄板の重心Jを通る仮想の中心線に対して線対称でなくても、振動ジャイロにおいて、圧電薄板の欠切部によるCI値増大の抑制効果が得られる。
また、上記実施形態および変形例で説明した振動ジャイロ1の本体部分を構成する圧電基板10には水晶を用いたが、これに限定されない。水晶以外に、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ほう酸リチウム(Li247)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウム、五酸化タンタル(Ta25)などの薄膜圧電材料を積層させて構成された圧電基板を用いることもできる。
また、上記実施形態および変形例では、励振電極15a,15b,16a,16bや外部接続電極17a,17b,18a,18b、あるいはそれらの引き回し電極、および圧電薄板51,52の検出電極55などの各電極の形成用金属材料として、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)を下地層としてその上に蒸着またはスパッタリングにより、例えば金(Au)による電極層を成膜したものを用いる例を説明した。これに限定されず、例えば、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)などの金属材料を用いることもできる。また、マグネシウム(Mg)などを用いることも可能である。
また、上記実施形態および変形例で説明した特定の形態、例えば、振動腕11,12や基部13の形状、および圧電薄板51,52,71,81,91の形状は特に限定されない。例えば、上記実施形態では、基部13に対して、一対の振動腕11,12が設けられた振動ジャイロ1について説明したが、これに限らず、例えば、基部13を中心として、互いに反対方向に各一対、もしくは複数の数の振動腕が延出して設けられる構成の物理量測定装置に対しても、上記実施形態および変形例と同様の原理に基づいて適用することができる。
また、励振電極15a,15b,16a,16bや外部接続電極17a,17b,18a,18b、あるいはそれらの引き回し電極、および圧電薄板51,52の検出電極55の位置や形状についても上記実施形態および変形例の形態に限定されない。
また、上記実施形態および変形例では、物理量測定装置としての振動ジャイロ1について説明した。これに限らず、本発明は、圧電基板を所望の形状に加工して形成されていて、外部から作用する物理量の影響によって圧電基板の振動状態に変化が生じたときに、この振動状態の変化から検出回路を通して検出可能な物理量を検出する物理量測定装置を対象とする。こうした物理量としては、圧電振動片に印加される加速度、角速度、角加速度が特に好ましい。また、物理量測定装置としては慣性センサーが好ましい。
振動ジャイロの一実施形態を表側からみた模式平面図。 振動ジャイロを裏側からみた模式平面図。 (a)は、振動ジャイロの図1および図2のD部を拡大して説明する部分平面図、(b)は、(a)のA−A線断面を示す部分断面図。 (a)は、圧電薄板の変形例1を説明する模式平面図、(b)は、(a)の矢印方向からみた模式側面図。 (a)は、圧電薄板の変形例1の別の形態を説明する模式平面図、(b)は、(a)のB−B線模式断面図。 (a)は、圧電薄板の変形例2を説明する模式平面図、(b)は、(a)のC−C線断面図。
符号の説明
1…物理量測定装置としての振動ジャイロ、10…圧電基板、11,12…振動腕、13…基部、15a,15b,16a,16b…励振電極、17a,17b,18a,18b…外部接続電極、50…圧電薄板の基材としての圧電板、51,52,71,81,91…圧電薄板、55…検出電極、59,79,89,99…欠切部、100…接着剤、S1,S2…欠切部により形成された開口部。

Claims (4)

  1. 圧電基板を加工することにより形成された基部と、前記基部から延出する複数の振動腕とを有し、前記振動腕には励振電極が設けられ、前記圧電基板上に、表面に検出電極が設けられた圧電薄板が接合されてなり、外部から作用する力により前記振動腕に生じる振動を前記圧電薄板を用いて検出する物理量測定装置であって、
    前記圧電薄板は、前記振動腕と前記基部との付け根の近傍に設けられ、該圧電薄板の少なくとも前記振動腕上の外形が前記振動腕の幅よりも小さい幅にて形成され、且つ、欠切部を有していることを特徴とする物理量測定装置。
  2. 請求項1に記載の物理量測定装置において、
    前記欠切部が前記圧電薄板の外形に設けられていることを特徴とする物理量測定装置。
  3. 請求項2に記載の物理量測定装置において、
    前記圧電薄板の外形に、前記欠切部により形成される幅狭部と、幅広部とが、画定されて形成されていることを特徴とする物理量測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の物理量測定装置において、
    前記圧電薄板の外形が、前記圧電薄板の重心を通る仮想の中心線に対して線対称に形成されていることを特徴とする物理量測定装置。
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