JP2009216546A - 物理量測定装置 - Google Patents

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教史 清水
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Abstract

【課題】物体の物理量の検出精度が高い物理量測定装置を提供する。
【解決手段】圧電薄板51は、薄板状の圧電板50の一方の主面に検出電極55が設けられ、この検出電極55から引き出されて圧電板50の一つの側面に沿って形成された電極間配線55cにより、圧電板50の他方の主面に設けられた接続用検出電極55aに接続されている。また、圧電板50の他方の主面には、接続用検出電極55aと絶縁されるように隙間を介して形成された接地電極59が設けられている。圧電薄板51は、振動ジャイロ1の圧電基板10の振動腕11の基部13との付け根近傍に接合部材100により接合されている。このとき、圧電基板10の検出側接続端子25aと圧電薄板51の接続用検出電極55aとが位置合わせされ、圧電基板10の接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15aと圧電薄板51の接地電極59とが位置合わせされている。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧電振動片の振動や変位を検出することにより、物理量を検出する物理量測定装置の改良に関するものである。
近年、車両における車体制御やカーナビゲーションシステムの自車位置検出、また、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの振動制御補正機能(所謂手ぶれ補正)などを充実させる物理量測定装置としての振動ジャイロセンサ(以下振動ジャイロと呼ぶ)が広く利用されている。振動ジャイロは、水晶などの圧電性単結晶物からなるジャイロ振動片により、物体の揺れや回転などの振動によってジャイロ振動片の一部に発生する電気信号を角速度として検出し、回転角を算出することによって物体の変位を求めるものである。
このような振動ジャイロを搭載する電子機器に対して、近年、高機能化の要求がますます高まるのに伴って、振動ジャイロには、より高精度な角速度検出を実現する高感度化が強く求められてきている。こうした要求に応えるものとして、角速度の検出に専用の圧電薄板が設けられた振動ジャイロが、例えば特許文献1に紹介されている。
特許文献1の振動ジャイロ(水晶振動子)は、圧電基板(水晶基板)を加工することにより形成された基部と、基部から延びる複数の振動腕(枝部)とを有し、各振動腕の対向する面に振動ジャイロを励振するための励振電極が形成されている。そして、各励振電極上には、角速度の検出に専用の圧電薄板(薄板状の圧電素子)が接着剤(接合部材)により接着されて設けられている。
励振させた振動ジャイロに、物体の振動に伴うある角速度の回転力が加わると、それに対応してコリオリ力が各振動腕に発生する。このコリオリ力により、ある瞬間に振動腕が所定方向に変位すると、圧電薄板が圧縮力または伸長力を受けて、圧電薄板上に設けられた検出電極に圧電効果による電位が発生する。この電位を、角速度検出回路に出力することにより、高精度な角速度検出を実現できるようになっている。
特開平6−194176号公報
しかしながら、特許文献1に記載の振動ジャイロにおいて、圧電薄板に関する構成については、圧電薄板上に電極(検出電極)が設けれられている他は特に記載されておらず、また、圧電薄板を圧電基板上に接合して電気的に接続する構成についての具体的な記載もされていない。発明者は、特許文献1に記載の振動ジャイロの構成において、製造が容易で、検出専用の圧電薄板により高精度な角速度検出を実現することが可能な圧電薄板の各種電極の配置、および、それに対応する圧電基板の各接続端子の配置などを見出した。
また、特許文献1の振動ジャイロでは、圧電薄板を設ける位置についての記載が特にされていない。発明者は、特許文献1に記載の振動ジャイロの構成において、駆動振動および外部の振動に伴う応力が最も大きく加わる部分である振動腕の基部との付け根近傍に圧電薄板を設けることにより、圧電薄板によって検出信号を効率よく取り出すことができることを見出した。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕本適用例にかかる物理量測定装置は、圧電基板を加工することにより形成された基部と、前記基部から延出する複数の振動腕とを有し、前記振動腕には励振電極が設けられ、前記圧電基板上に、表面に検出電極が設けられた圧電薄板が接合されてなり、外部から作用する力により前記振動腕に生じる振動を前記圧電薄板を用いて検出する物理量測定装置であって、前記圧電薄板は、一方の主面に設けられた検出電極と、他方の主面に設けられた接地電極と、前記検出電極に接続され前記一方の主面と異なる面に設けられた接続用検出電極と、を有し、前記圧電基板上に、検出側接続端子と、接地側接続端子とが設けられ、前記接続用検出電極と前記検出側接続端子、および前記接地電極と前記接地側接続端子のそれぞれが導電性を有する接合部材を介して接合されていることを特徴とする。
上記の構成の物理量測定装置によれば、圧電薄板の接地電極および接続用検出電極と、圧電基板の対応する検出側接続端子および接地側接続端子とを、例えば銀ペーストなどの接合部材によってそれぞれ接合することにより、圧電基板上に圧電薄板を固定するとともに電気的に接続することができる。これにより、検出専用の圧電薄板を備えた振動の検出精度の高い物理量測定装置を提供することができる。
〔適用例2〕上記適用例にかかる物理量測定装置において、前記接続用検出電極が、前記他方の主面に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、圧電薄板の検出電極が設けられた主面と異なる面のうちで、接続用検出電極の面積を大きくして設けることができので、圧電薄板の接続用検出電極と圧電基板の検出側接続端子との機械的な接合強度が向上するとともに電気的な接続が安定する効果を奏する。
〔適用例3〕上記適用例にかかる物理量測定装置において、前記圧電基板の前記検出側接続端子と前記接地側接続端子との間に凹部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、接合部材として、例えば銀ペーストや半田ペーストなどの初期状態においてペースト状の接合部材を用いた場合に、検出側接続端子と接地側接続端子とのそれぞれの接合部材のぬれ広がりを凹部により抑止することができるので、圧電薄板の検出電極と接地電極との短絡を防止することができる。
〔適用例4〕上記適用例にかかる物理量測定装置において、前記圧電薄板が、前記振動腕の前記基部との付け根近傍に設けられていることを特徴とする。
上記適用例の物理量測定装置は、圧電材料からなる圧電基板で形成されていて、外部から作用する力により生じる振動を検出する用途に適用される。この場合、「振動」とは、外部から作用する力に基づいて圧電基板に生じる「振動や変位もしくは変形など」の全てを含む。上記構成の物理量測定装置によれば、振動モードにおける振動腕の屈曲振動や、外部から加わる振動による応力が最も大きく加わる部分である振動腕の基部との付け根近傍に検出用の圧電薄板が設けられている。これにより、物理量測定装置の検出モードにおいて、振動腕の振動の変位を効率よく検出することができる。
以下、物理量測定装置としての振動ジャイロの一実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜図4は、本実施形態の振動ジャイロを説明するための図である。図1は、振動ジャイロを圧電薄板が接合される表側からみた模式平面図、図2は、裏側からみた模式平面図である。また、図3は、圧電薄板を説明するものであり、(a)は模式斜視図、(b)は、接合面である裏面側からみた模式平面図である。そして、図4は、図1および図2の二点鎖線で囲まれたD部を拡大して説明する図1のA−A線断面を示す部分断面図である。なお、図1〜図3において、励振電極などの電極部分に斜め線のハッチングを施しているが、これは、各部の構成をわかりやすくする便宜上施しているものであり、金属の断面を示すものではない。
図1に示すように、本実施形態の振動ジャイロ1は、圧電基板10を加工することにより形成された基部13と、基部13の一端側から延出する二つの振動腕11,12と、を有している。各振動腕11,12それぞれの一方の主面(表側の面)上の基部13との付け根近傍の領域には、圧電薄板51,52が接合されている。
圧電基板10は、本実施形態では、水晶の単結晶から切り出されたものを使用する。この圧電基板10を加工することにより形成される振動ジャイロ1の本体部分は、基部13と、この基部13の一端側(図において上端側)から二股に別れて互いに平行に延出する一対の振動腕11,12とを有し、所謂音叉状の外形にて形成されている。
このような圧電基板10の音叉状の外形は、例えば水晶ウエハなどの圧電基板材料をフッ酸溶液などでウエットエッチングしたり、ドライエッチングすることにより精密に形成することができる。
振動腕11,12の一方の面(表側の面)には、駆動用の電極である励振電極15a,16aがそれぞれ設けられている。本実施形態では、励振電極15a,16aが、後述するように、音叉状の圧電基板10上に圧電薄板51,52を接合した際に、圧電薄板51,52のそれぞれ設けられる接地電極59(図3を参照)と接続される接地側接続端子としての用途を兼ねている。
また、基部13の各振動腕11,12が延出された一端側と異なる他端側近傍には、駆動用の電圧を供給するための外部との接続に供する駆動側外部接続電極17a,18aが設けられている。これらの駆動側外部接続電極17a,18aは励振電極15a,16aとそれぞれ対応しており、本実施形態では、励振電極15aが引き回し配線により駆動側外部接続電極18aと接続され、励振電極16aが引き回し配線により駆動側外部接続電極17aに接続されている。
また、圧電基板10上において、励振電極15a,16aと対応する駆動側外部接続電極17a,18aそれぞれの間には、励振電極15a,16a各々の近傍に検出側接続端子25a,25bが設けられ、駆動側外部接続電極17a,18a各々の近傍に検出側外部接続電極27a,27bが設けられている。検出側外部接続電極27a,27bは、それぞれ検出側接続端子25a,25bと対応しており、本実施形態では、検出側接続端子25aが電極間配線により検出側外部接続電極27aと接続され、検出側接続端子25bが電極間配線により検出側外部接続電極27bに接続されている。
上記の振動腕11,12の表側の面と同様に、図2に示すように、振動腕11,12の他方の面(裏側の面)の主面には、励振電極15b,16bがそれぞれ設けられ、基部13には駆動側外部接続電極17b,18bが設けられている。本実施形態では、励振電極15bが引き回し配線により駆動側外部接続電極18bと接続され、励振電極16bが引き回し配線により駆動側外部接続電極17bに接続されている。なお、本実施形態では、圧電基板10の表側の面のみに圧電薄板51,52が設けられる構成を説明しており、圧電基板10の裏側の面に検出用接続端子および検出側外部接続電極を設けない構成となっている。
上記した電極や配線は、水晶をエッチングして振動ジャイロ1の外形を形成した後で、例えば、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)を下地層として、その上に、蒸着またはスパッタリングにより例えば金(Au)による電極層を成膜し、その後フォトリソグラフィを用いてパターニングすることにより形成することができる。
ここで、振動ジャイロ1の圧電基板10に設けられる圧電薄板51,52について詳細に説明する。
図3において、圧電薄板51,52は、例えば水晶などの薄板状の圧電板50の一方の主面に検出電極55が設けられ、この検出電極55から引き出されて圧電板50の一つの側面に沿って形成された電極間配線55cにより、圧電板50の他方の主面に設けられた接続用検出電極55aに接続されている。本実施形態では、検出電極55は圧電板50の一方の主面の略全面に設けられ、接続用検出電極55aは、検出電極55よりも小さい面積を有して設けられている。
また、圧電板50の他方の主面には、接続用検出電極55aと絶縁されるように隙間を介して形成された接地電極59が設けられている。この接地電極59と、圧電板50の対向する一方の主面に設けられた検出電極55とが一対の対向電極となって電位差を生じることにより、圧電薄板51,52が振動ジャイロ1における検出専用の圧電素子として機能するようになっている。したがって、接地電極59の面積は、検出電極55の面積になるべく近くなるように大きく設けることが好ましい。
なお、検出電極55や接続用検出電極55aあるいは電極間配線55c、および接地電極59は、上記した圧電基板10上に形成される電極や配線と同様の金属材料や方法により形成することができる。
次に、上記の圧電薄板51,52が圧電基板10上に接合された構成について詳述する。
図4に示すように、圧電基板10の振動腕11の基部13との付け根近傍には、圧電薄板51が接合部材100により接合されている。このとき、圧電基板10の検出側接続端子25aと圧電薄板51の接続用検出電極55aとが位置合わせされ、圧電基板10の接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15aと圧電薄板51の接地電極59とが位置合わせされ、それぞれが導電性を有する接合部材100により接合されている。これにより、圧電基板10上に圧電薄板51が所定の機械的な強度を保持して固定されるとともに、電気的に接続される。
なお、圧電基板10上に圧電薄板51を接合するための導電性を有する接合部材100としては、銀(Ag)ペーストなどの導電性接着剤、あるいは半田などを用いることができる。導電性接着剤の硬化方法別のタイプとしては、熱硬化型、あるいは紫外線硬化型など、さまざまなタイプの接着剤を用いることができ、特に紫外線硬化型の接着剤は、硬化時の温度ストレスが殆どかからないので好ましい。また、半田を用いる場合には、圧電基板10の検出側接続端子25aおよび接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15aの一部の領域に、ペースト状のクリーム半田をディスペンサなどにより適量塗布した後に、圧電薄板51を位置合わせして仮留めしてから、クリーム半田をリフローすることによって半田接合を行うことができる。
図1において、振動ジャイロ1に、外部に接続された励振手段としての発振回路から励振電極15a,16aに駆動電圧を印加して、振動腕11,12を矢印Gの方向に沿って、所謂音叉振動させる。このときに、Y方向の回りに回転角速度ωが作用すると、振動腕11,12は、X方向の振動の方向と回転角速度ωとのベクトル積の方向に働くコリオリ力を受けて、YZ平面に沿ってウオーク振動する。このウオーク振動により、圧電薄板51,52が圧縮力または伸張力を受け、その応力に基づく逆圧電現象により圧電薄板51,52上のそれぞれ設けられた検出電極55(図3を参照)に電圧が生じる。この電位を外部の角速度検出回路に出力することにより、回転角速度ωを検出することができる。
上記実施形態の振動ジャイロ1によれば、圧電薄板51,52の接地電極59および接続用検出電極55aと、圧電基板10の対応する検出側接続端子25aおよび接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15a,16aを、例えば銀ペーストなどの接合部材100によってそれぞれ接合することにより、音叉状の圧電基板10上に圧電薄板51,52を所定の機械的強度を確保して接合するとともに電気的に接続することができる。これにより、比較的簡易な工程にて、検出専用の圧電薄板51,52を備えた角速度の検出精度の高い振動ジャイロ1を提供することができる。
また、圧電薄板51,52の検出電極55が設けられた一方の主面と異なる他方の主面に接続用検出電極55aを設けていることにより、接続用検出電極55aの面積を比較的大きく設けることができるので、接続用検出電極55aと圧電基板10の検出側接続端子25aとの機械的な接合強度が向上するとともに電気的な接続を安定させることができる。
また、圧電薄板51,52のそれぞれが、振動モードにおける振動腕11,12の屈曲振動や、外部から加わる振動による応力が最も大きく加わる部分である振動腕11,12の基部13との付け根近傍に設けられている。これにより、振動ジャイロ1の検出モードにおいて振動腕11,12の振動の変位が大きくなり、検出信号を効率よく取り出すことができるので、検出精度の高い振動ジャイロ1を提供することができる。
上記実施形態で説明した振動ジャイロ1は、以下の変形例として実施することも可能である。
(変形例1)
上記実施形態の振動ジャイロ1は、音叉状の圧電基板10に改良を加える本変形例により、圧電薄板の接合部における電気的な不具合を防止することができる。以下、本変形例の振動ジャイロについて図面に沿って説明する。
図5および図6は、振動ジャイロの変形例を説明するものであり、図5は模式平面図、図6は、図5のB−B線断面を示す模式部分断面図である。なお、本変形例の振動ジャイロの構成のうち、上記実施形態の振動ジャイロ1と同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。また、図5において、本変形例の特徴である凹部を説明する便宜上、圧電基板10上に接合される圧電薄板は、その外形を圧電薄板接合位置51’,52’として二点鎖線で図示する。
図5に示す振動ジャイロ101は、基部13の一端側から延出する二つの振動腕11,12と有する音叉状の圧電基板10を備え、各振動腕11,12それぞれの一方の主面上の基部13との付け根近傍の領域の圧電薄板接合位置51’,52’に圧電薄板がそれぞれ接合される。
振動腕11,12の一方の面には、駆動用の電極であり接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15a,16aがそれぞれ設けられ、基部13の端部近傍に設けられた駆動側外部接続電極17a,18aと引き回し配線によりそれぞれ対応させて接続されている。また、対応する励振電極15aと駆動側外部接続電極18a、および、励振電極16aと駆動側外部接続電極17aの間には、励振電極15a,16a各々の近傍に検出側接続端子25a,25bが設けられている。さらに、駆動側外部接続電極17a,18a各々の近傍には検出側外部接続電極27a,27bが設けられ、対応する検出側接続端子25aと検出側外部接続電極27a、および検出側接続端子25bと検出側外部接続電極27bが、電極間配線によりそれぞれ接続されている。
上記したように圧電基板10上に配設された各電極のうち、圧電薄板51,52がそれぞれ接合される二対の電極、すなわち、圧電薄板51が接合される接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15aと検出側接続端子25a、および、圧電薄板52が接合される接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極16aと検出側接続端子25bの間には、所定の深さを有する凹部90が形成されている。この二つの凹部90は、対をなす励振電極15aと検出側接続端子25a、および、励振電極16aと検出側接続端子25bそれぞれの対向する辺の幅と少なくとも同じ、または、それよりも大きい幅にて、各対の電極どうしを画定するように形成されている。
図6に示すように、圧電基板10の振動腕11の基部13との付け根近傍には、圧電薄板51が、例えば銀ペーストなどの導電性を有する接合部材100により接合されている。このとき、圧電基板10の検出側接続端子25aと圧電薄板51の接続用検出電極55aとが位置合わせされ、圧電基板10の接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15aと圧電薄板51の接地電極59とが位置合わせされて接合されている。
上記したように、圧電基板10の検出側接続端子25aと励振電極15aとの間には、これらの対をなす電極どうしを画定するように凹部90が設けられている。これにより、検出側接続端子25aと励振電極15aとの間において、初期状態でペースト状の銀ペーストなどの接合部材100のぬれ広がりが凹部90により抑止されるで、検出側接続端子25aと励振電極15a(圧電薄板51の接続用検出電極55aと接地電極59)との短絡を防止することができる。
これと同様にして、圧電基板10の振動腕12の基部13との付け根近傍に接合部材100を介して接合される圧電薄板52においても、凹部90により検出電極と接地電極との短絡が防止される(図5を参照)。
上記した変形例1の振動ジャイロ101によれば、圧電基板10上への圧電薄板51,52の接合部材100による接合において、圧電基板10に設けられた凹部90により検出電極55と接地電極59との短絡を防止することができる。この凹部90による短絡防止効果は、初期状態でペースト状の銀ペーストや、銀以外の金属を用いた導電性接着剤、あるいはクリーム半田などを接合部材100として用いた場合に有効であり、また、クリーム半田による半田接合の際には、リフロー時の溶融半田の濡れ広がりによる短絡を防止する効果を奏する。
(変形例2)
上記実施形態および変形例1では、圧電薄板51,52において、圧電板50の検出電極55が形成された一方の主面と異なる他方の主面側に、接地電極59とともに接続用検出電極55aを設ける構成とした。これに限らず、圧電薄板の接続用検出電極を、圧電板の側面に設ける構成としてもよい。
図7は、接続用検出電極が圧電板の側面に設けられた圧電薄板、およびそれを用いた振動ジャイロの変形例を説明するものであり、(a)は本変形例の圧電薄板の模式斜視図、(b)は、本変形例の圧電薄板が圧電基板に接合された振動ジャイロを、図4と同じ断面にて示す模式部分断面図である。なお、本変形例の振動ジャイロの構成のうち、上記実施形態の振動ジャイロ1と同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
図7(a)に示すように、圧電薄板151は、水晶などの薄板状の圧電板50の一方の主面に設けられた検出電極155と、この検出電極155から引き出されて圧電板50の一つの側面に設けられた接続用検出電極155aと、圧電板50の他方の主面に設けられた接地電極59と、を有している。
上記した圧電薄板151は、図7(b)に示すように、振動ジャイロ201において、圧電基板10上の振動腕11の基部13との付け根近傍の領域に、接合部材100により接合される。詳細には、圧電基板10の検出側接続端子25a上の接合部材100が圧電薄板151の側面に設けられた接続用検出電極155aを覆うように盛られて設けられ、これと絶縁された状態で、圧電基板10の接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極15aと圧電薄板151の接地電極59とが接合部材100により接合されている。
なお、図示はしないが、上記実施形態および変形例1と同様に、振動ジャイロ201には基部13から振動腕11と平行に延出するもう一つの振動腕が設けられ、上記の圧電薄板151の構成およびその接合方法と同様にして圧電薄板が接合されている。
上記した構成の圧電薄板151によっても、例えば銀ペーストなどの導電性を有する接合部材100により、音叉状の圧電基板10上に所定の機械的強度を保持して接合するとともに電気的に接続することができ、角速度の検出精度の高い振動ジャイロ201を提供することができる。
また、圧電板50の検出電極155が形成された一方の主面と異なる他方の主面に形成する接地電極59の面積を大きく設けることができる。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態およびその変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態で説明した圧電薄板51,52において、検出電極55と接続用検出電極55aとを接続する電極間配線55cを、圧電板50の一側面の略全面に形成したが、一側面の一部に細い電極間配線55cを形成する構成としてもよい。
また、電極間配線55cを圧電板50の側面に形成する構成に限らず、圧電板50にスルーホールを形成して検出電極55と接続用検出電極55aとを接続する構成としてもよい。
また、上記実施形態および変形例では、圧電薄板51,52,151の接地電極59と接続する圧電基板10側の接地側接続端子として、励振電極15a,16aを利用する例を説明した。これに限らず、圧電薄板51,52,151の検出電極55,155と接地電極59との間に電位差が生じるようにすればよく、例えば、圧電基板10上に接地専用の接地側接続電極を新たに設けてもよく、また、上記実施形態および変形例において、接地電極直下となる励振電極15a,16a上に絶縁膜を設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態および変形例で説明した振動ジャイロ1,101,201の本体部分を構成する圧電基板10には水晶を用いたが、これに限定されない。水晶以外に、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ほう酸リチウム(Li247)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウム、五酸化タンタル(Ta25)などの薄膜圧電材料を積層させて構成された圧電基板を用いることもできる。
また、上記実施形態および変形例では、圧電基板10の励振電極15a,15b,16a,16b、駆動側外部接続電極17a,17b,18a,18b、検出側接続端子25a,25b、およびそれらの引き回し電極、あるいは圧電薄板51,52,151の検出電極55,155などの各電極の形成用金属材料として、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)を下地層としてその上に蒸着またはスパッタリングにより、例えば金(Au)による電極層を成膜したものを用いる例を説明した。これに限定されず、例えば、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)などの金属材料を用いることもできる。また、マグネシウム(Mg)などを用いることも可能である。
また、上記実施形態および変形例で説明した特定の形態、例えば、振動腕11,12や基部13の形状、および圧電薄板51,52,151の形状は特に限定されない。例えば、上記実施形態では、基部13に対して、一対の振動腕11,12が設けられた振動ジャイロ1,101,201について説明したが、これに限らず、例えば、基部13を中心として、互いに反対方向に各一対、もしくは複数の数の振動腕が延出して設けられる構成の物理量測定装置に対しても、上記実施形態および変形例と同様の原理に基づいて適用することができる。
また、励振電極15a,15b,16a,16b、駆動側外部接続電極17a,17b,18a,18b、検出側接続端子25a,25b、およびそれらの引き回し電極、あるいは圧電薄板51,52,151の検出電極55,155や接地電極59の配置や形状についても上記実施形態および変形例の形態に限定されない。
また、上記実施形態および変形例では、物理量測定装置としての振動ジャイロ1,101,201について説明した。これに限らず、本発明は、圧電基板を所望の形状に加工して形成されていて、外部から作用する物理量の影響によって圧電基板の振動状態に変化が生じたときに、この振動状態の変化から検出回路を通して検出可能な物理量を検出する物理量測定装置を対象とする。こうした物理量としては、圧電振動片に印加される加速度、角速度、角加速度が特に好ましい。また、物理量測定装置としては慣性センサーが好ましい。
振動ジャイロの一実施形態を表側からみた模式平面図。 振動ジャイロを裏側からみた模式平面図。 (a)は、圧電薄板を説明する斜視図、(b)は、接合面である裏面側からみた模式平面図。 振動ジャイロの図1および図2のD部を拡大して説明する図1のA−A線断面を示す部分断面図。 振動ジャイロの変形例1を説明する模式平面図。 図5のB−B線断面を示す模式部分断面図。 (a)は、変形例2の圧電薄板の模式斜視図、(b)は、変形例2の振動ジャイロを図4と同じ断面にて示す模式部分断面図。
符号の説明
1,101,201…物理量測定装置としての振動ジャイロ、10…圧電基板、11,12…振動腕、13…基部、15a,16a…接地側接続端子としての用途を兼ねる励振電極、15b,16b…励振電極、17a,17b,18a,18b…駆動側外部接続電極、25a,25b…検出側接続端子、50…圧電薄板の基材としての圧電板、51,52,151…圧電薄板、55…検出電極、55a,155a…接続用検出電極、59…接地電極、90…凹部、100…接合部材。

Claims (4)

  1. 圧電基板を加工することにより形成された基部と、前記基部から延出する複数の振動腕とを有し、前記振動腕には励振電極が設けられ、前記圧電基板上に、表面に検出電極が設けられた圧電薄板が接合されてなり、外部から作用する力により前記振動腕に生じる振動を前記圧電薄板を用いて検出する物理量測定装置であって、
    前記圧電薄板は、一方の主面に設けられた検出電極と、他方の主面に設けられた接地電極と、前記検出電極に接続され前記一方の主面と異なる面に設けられた接続用検出電極と、を有し、
    前記圧電基板上に、検出側接続端子と、接地側接続端子とが設けられ、
    前記接続用検出電極と前記検出側接続端子、および前記接地電極と前記接地側接続端子のそれぞれが導電性を有する接合部材を介して接合されていることを特徴とする物理量測定装置。
  2. 請求項1に記載の物理量測定装置において、
    前記接続用検出電極が、前記他方の主面に設けられていることを特徴とする物理量測定装置。
  3. 請求項1または2に記載の物理量測定装置において、
    前記圧電基板の前記検出側接続端子と前記接地側接続端子との間に凹部が形成されていることを特徴とする物理量測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の物理量測定装置において、
    前記圧電薄板が、前記振動腕の前記基部との付け根近傍に設けられていることを特徴とする物理量測定装置。
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