JP6432077B1 - カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP6432077B1
JP6432077B1 JP2018132442A JP2018132442A JP6432077B1 JP 6432077 B1 JP6432077 B1 JP 6432077B1 JP 2018132442 A JP2018132442 A JP 2018132442A JP 2018132442 A JP2018132442 A JP 2018132442A JP 6432077 B1 JP6432077 B1 JP 6432077B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
parts
coloring composition
meth
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018132442A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020008805A (ja
Inventor
美幸 平佐
美幸 平佐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyocolor Co Ltd
Toyo Visual Solutions Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyocolor Co Ltd
Toyo Visual Solutions Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd, Toyocolor Co Ltd, Toyo Visual Solutions Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2018132442A priority Critical patent/JP6432077B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6432077B1 publication Critical patent/JP6432077B1/ja
Priority to KR1020180165105A priority patent/KR102613881B1/ko
Priority to TW107146359A priority patent/TWI790334B/zh
Priority to CN201811569918.2A priority patent/CN109960108A/zh
Publication of JP2020008805A publication Critical patent/JP2020008805A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、耐熱性、耐溶剤性といった堅牢性に優れ、保存安定性が良好であるだけでなく、明度及びコントラスト比が高く、同じ色を表現するときに膜厚が薄くなるカラーフィルタ用着色組成物を提供することである。【解決手段】前記課題は、着色剤として、一般式(1)で表されるキノフタロン化合物(A)を使用し、アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤(C)を含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物によって解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、カラー液晶表示装置、およびカラー固体撮像素子等に用いられるカラーフィルタの製造に使用されるカラーフィルタ用着色剤、着色組成物、およびそれを用いて形成されるカラーフィルタに関する。
液晶表示装置は、2枚の偏光板に挟まれた液晶層が、1枚目の偏光板を通過した光の偏光度合いを制御して、2枚目の偏光板を通過する光量をコントロールすることにより表示を行う表示装置であり、ツイストネマチック(TN)型液晶を用いるタイプが主流となっている。液晶表示装置は、2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示が可能となった。そのため液晶表示装置は、テレビやパソコンモニタ用途への展開が進んでいる。
その他の代表的な液晶表示装置の方式としては、一対の電極を片側の基板上に設けて基板に平行な方向に電解を印加するイン・プレーン・スイッチング(IPS)方式、負の誘電異方性をもつネマチック液晶を垂直配向させるヴァーティカリー・アライメント(VA)方式、また一軸性の位相差フィルムの光軸を互いに直交させ、光学補償を行なっているオプティカリー・コンベンセンド・ベンド(OCB)方式等があり、それぞれが実用化されている。
一般的にカラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に形成された、赤色フィルタ層(R)、緑色フィルタ層(G)および青色フィルタ層(B)からなる微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメント(画素)を平行又は交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものからなっている。フィルタセグメントは、数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、しかも色相毎に所定の配列で整然と配置されている。また最近では、赤色フィルタ層(R)、緑色フィルタ層(G)、青色フィルタ層(B)に加えて、黄色フィルタ層(Y)からなるフィルタセグメントも使用されるようになってきている。
カラー液晶表示装置に用いられているカラーフィルタの上には、一般に液晶を駆動させるための透明電極が、蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極及び配向膜の性能を充分に得るには、その形成工程を一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要があり、カラーフィルタには耐熱性が要求される。
カラーフィルタに要求される重要な品質項目としては、コントラスト比と明度が挙げられる。コントラスト比が低いカラーフィルタを用いると、液晶が制御した偏光度合いを乱してしまい、光を遮断しなければならないとき(OFF状態)に光が漏れたり、光を透過しなければならないとき(ON状態)に透過光が減衰したりするため、ぼやけた画面となってしまう。そのため高品質な液晶表示装置を実現するためには、コントラスト比を高めることが不可欠である。
また、明度が低いカラーフィルタを用いると、光の透過率が低いため、暗い画面となってしまい、明るい画面とするためには、光源であるバックライトの数を増量する必要がある。しかし、消費電力を抑制する観点から、カラーフィルタの高明度化がトレンドとなっている。
さらに、前述のようにカラー液晶装置がテレビやパソコンモニタ等に用いられるようになったことから、カラーフィルタに対して高コントラスト化、高明度化とともに、広い色再現領域や高い信頼性の要求も高くなっている。
またC−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)などに代表されるカラー撮像素子は、その受光素子上に赤色フィルタ層(R)、緑色フィルタ層(G)および青色フィルタ層(B)の加法混合の原色のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタをそれぞれ配設して色分解するのが一般的である。また、原色のカラーフィルタに比べ高感度が得られるため、赤色、緑色、青色の補色に相当する、シアン、マゼンタ、イエロー(CMY)のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタもよく用いられている。補色のカラーフィルタは、フラッシュなどの補助光源を利用しにくいビデオカメラ等で採用される場合が多い。
近年においては、カラー撮像素子に用いられるカラーフィルタにおいても高透過率すなわち明度や、高い信頼性といった要求が高まっている。
緑色フィルタセグメントの製造には、調色用着色剤として黄色顔料が用いられており、特に、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185などが主に用いられている。中でも高い透過率が得られるという点で、キノフタロン化合物であるC.I.ピグメントイエロー138が用いられることが多い。しかし、C.I.ピグメントイエロー138は、比較的明度に優れるものの、より一層の明度向上が望まれている。また、近年、カラーフィルタに対する高コントラスト化の要望が強いが、C.I.ピグメントイエロー138は、コントラスト比が低いという問題を抱えている。さらに、C.I.ピグメントイエロー138は230℃以上の熱を加えた時に結晶析出が起こり、耐熱性が悪い問題もある。そのため、従来のC.I.ピグメントイエロー138よりも、明度、コントラスト比、および耐熱性に優れた黄色着色剤が求められている。
このような問題を解決するために、キノフタロン化合物に関して様々な開発がなされている。例えば、特許文献1には、新規キノフタロン化合物として着色力に優れ、高い明度、コントラスト比を与える構造について開示されている。また、特許文献2にはフッ素原子を含有するキノフタロン化合物の記載がある。しかしながら、これらのキノフタロン化合物を含む着色剤は、耐熱性および着色力が満足いくものではなかった。
また、赤色フィルタセグメントの製造において、より高い明度と広い色再現領域を達成するために、赤色顔料とC.I.ピグメントイエロー138、139、185等の黄色顔料を着色剤として併用するのが一般的とされてきた(特許文献3〜5)。しかしながら、例えばC.I.ピグメントイエロー138は比較的明度に優れるものの、着色力がなくカラーフィルタが厚膜になってしまうという問題を抱えている。逆に、C.I.ピグメントイエロー139では、着色力に長けているが明度やコントラスト比が低いといった問題があり、カラーフィルタに要求されるあらゆる項目すべてを十分に達成できるものではないのが現状である。
特許文献6には、高分子材料の着色に用いる、ナフタレン環を有するキノフタロン化合物について開示されている。しかし、特許文献6の製造方法によって得られるキノフタロン化合物は、いずれもプラスチックの着色を目的としており、カラーフィルタ用途への適性については不明である。
特開2012−226110号公報 特開2016−145282号公報 特開2006−307149号公報 特開2007−133131号公報 特開2011−095491号公報 特開昭51−147544号公報
本発明の目的は、耐熱性、耐溶剤性といった堅牢性に優れ、保存安定性が良好であるだけでなく、明度及びコントラスト比が高く、同じ色を表現するときに膜厚が薄くなるカラーフィルタ用着色組成物を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ある特定の構造を有するキノフタロン化合物と、特定の塩基性分散剤とを含有するカラーフィルタ用着色組成物によって解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物からなるキノフタロン化合物と、アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤(C)とを含むことを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物に関する。

一般式(1)
[一般式(1)中、X1、X、Y1は、それぞれ独立にハロゲン原子を示す。n、mは0〜6の整数、pは0〜5の整数を表す。(n+m)は1以上である。]
また、本発明は、さらに、色素誘導体を含み、該色素誘導体が、酸性置換基を有する色素誘導体を含有することを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、該色素誘導体がスルホ基または、スルホ基の金属塩もしくはアルキルアンモニウム塩を有するキノフタロン化合物(B)であることを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物関する。
また、本発明は、アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤(C)が、下記一般式(3)で表される繰り返し単位、下記一般式(4)で表される繰り返し単位及び下記一般式(5)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一つを有するブロックを有することを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。

( 一般式(3) において、R1〜R3は、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R1〜R3のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成してもよい。R4 は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示し、Y - は対アニオンを示す。)
( 一般式(4)において、R5及びR6は、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R5及びR6が互いに結合して環状構造を形成してもよい。R4は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
( 一般式(5)において、R7は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、アシル基、オキシラジカル基、またはOR12を表し、R12は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、またはアシル基を表し、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、またはフェニル基を示す。R4は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
また、本発明は、さらに、着色剤としてフタロシアニン顔料を含むことを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、さらに、着色剤としてジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、アゾ系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、キサンテン系染料、およびシアニン系染料からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、さらに、光重合性単量体(E)および光重合開始剤(F)を含むことを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、基材上に、前記カラーフィルタ用着色組成物から形成されてなるフィ
ルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタに関する。
本発明によれば、耐熱性、耐光性といった堅牢性に優れ、保存安定性が良好であるだけでなく、明度及びコントラスト比が高く、同じ色を表現するときに膜厚が薄くなるカラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタを提供できるという優れた効果がある。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
<キノフタロン化合物>
まず、本発明の一般式(1)で表されるキノフタロン化合物(A)について説明する。
一般式(1)
[一般式(1)中、X1、X、Y1は、それぞれ独立にハロゲン原子を示す。n、mは0〜6の整数、pは0〜5の整数を表す。(n+m)は1以上である。]
ここで、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。ハロゲン原子としては塩素または臭素が好ましく、中でも塩素が特に好ましい。
1、Xはナフタレン環置換基を表す。Y1はキノリン環置換基を表す。
本発明の着色剤に用いられる一般式(1)のキノフタロン化合物(A)は、ハロゲン原子の置換基数n、mが0〜6を示し、(n+m)の合計が1以上である。置換基数の異なる化合物の混合物であってもよく、例えばnが3の化合物と、nが4の化合物との混合物であってもよい。
ハロゲン原子の置換基数(n+m)は1〜12である。(n+m)が多いとコントラスト比および耐熱性は良化する。着色力、明度の観点から2〜7が好ましい。中でも、mが0で、nが2〜4であると、着色力、明度が高く、好ましい。
ハロゲン原子の置換基数pは0〜5の整数を表す。着色力、明度の観点から0〜2が好ましい。
ハロゲン分布幅は6以下であることが明度、コントラスト比の観点で好ましい。ここで「ハロゲン分布幅」とは、一般式(1)で表されるキノフタロン化合物に置換しているハロゲン数の分布である。ハロゲン分布幅は質量分析して得られたマススペクトラムにおいて、ハロゲン置換個数に応じた各成分のキノフタロン化合物の分子量に相当する分子イオンピークの信号強度(各ピーク値)と、各ピーク値を積算した値(全ピーク値)とを算出し、全ピーク値に対する各ピーク値の割合が1%以上のピークの数をカウントし、ハロゲン分布幅とした。
キノフタロン化合物(A)は、一般式(6)で表される8−アミノキナルジンと、一般式(7)で表される2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物および/または一般式(8)で表される2,3−ナフタレンジカルボン酸を反応させて得ることができる。
一般式(6)
一般式(7)
一般式(8)
[一般式(6)〜(8)中、R61〜R65、R66〜R71、R72〜R77は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子を示す。]
キノフタロン化合物(A)は、下記化合物(9)をハロゲン化して得ることもできる。また、化合物(10)をハロゲン化した後、一般式(7)で表される2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物および/または一般式(8)で表される2,3-ナフタレンジカルボン酸を反応させることで、8−アミノキナルジンのアミノ基側とメチル基側で構造の異なるナフタレンジカルボン酸無水物を縮合させることができる。
化合物(9)
化合物(10)
また、キノフタロン化合物(A)は、特開2012−226110号公報に記載の合成方法に従い一般式(11)で表される化合物を得た後、一般式(7)で表される2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物および/または一般式(8)で表される2,3-ナフタレンジカルボン酸を反応させることもできる。
一般式(11)
[一般式(11)中、R78〜R88は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子を示す。]
キノフタロン化合物(A)およびその中間体の合成時はハロゲン化剤を使用する。ハロゲン化剤とは、フッ素化剤、塩素化剤、臭素化剤およびヨウ素化剤を意味する。例えば、フッ素化剤としては、フルオロキシトリフルオロメタン、フッ化硫酸セシウム、アセチルハイポフルオライト、N−フルオロスルホンアミド、ジエチルアミノサルファトリフルオリド、N−フルオロピリジニウム塩などが挙げられる。塩素化剤としては、塩素(Cl2)、N−クロロスクシンイミド、スルフリルクロライド、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、2,3,4,5,6,6−ヘキサクロロ−2,4−シクロヘキサジエノン、2,3,4,4,5,6−ヘキサクロロ−2,5−シクロヘキサジエノン、N−クロロトリエチルアンモニウムクロライド、ベンゼンセレネニルクロライドなどが挙げられる。臭素化剤としては、臭素(Br2)、N−ブロモスクシンイミド、硫酸銀−臭素、テトラメチルアンモニウムトリブロマイド、トリフルオロアセチルハイポブロマイト、ジブロモイソシアヌル酸、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサ−2,5−ジエンオン、臭化水素−ジメチルスルホキシド、N−ブロモスクシンイミド−ジメチルホルムアミド、2,4−ジアミノー1,3−チアゾールハイドロトリブロマイド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインなどが挙げられる。ヨウ素化剤としては、ヨウ素(I2)、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン、トリフルオロアセチルハイポヨーダイト、ヨウ素−過ヨウ素酸、エチレンヨードクロライド、N−ヨードスクシンイミドなどが挙げられる。
<キノフタロン化合物の製造法>
本発明で使用されるキノフタロン化合物は、例えば、特開平4−226163号、特開2012−226110号公報記載の方法によって製造することができるが、これらの方法に限定されるものではない。
本発明の着色組成物に用いられるキノフタロン化合物(A)の具体例として、下記に示すものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いられるキノフタロン化合物(A)は、その色相自体は黄色を呈するものであり、その他の着色剤を併用して用いることで、同色の黄色フィルタセグメント、さらに緑色フィルタセグメント、赤色フィルタセグメントを形成するための着色組成物とすることができる。
本発明の着色組成物は、キノフタロン化合物(A)に加えて、従来公知の種々の顔料、および染料を着色材として任意に選択して含有することが出来る。以下、本発明に使用しうる代表的な顔料と染料を挙げる。
本発明で使用することができる赤色顔料は、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90、105、112、119、122、123、144、146、149、150、155、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、184、185、187、188、190、200、202、206、207、208、209、210、216、220、221、224、226、242、246、254、255、264、270、272、273、274,276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、または特表2011−523433号公報に記載のジケトピロロピロール顔料、特開2011−173971に記載のアゾ色素等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。また、キサンテン系、アゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系などの赤色染料も使用できる。具体的には、C.I.アシッドレッド52、87、92、289、338などのキサンテン系酸性染料の造塩化合物等が挙げられる。
本発明で使用することができる橙色顔料は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ38、43、71、または73等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明で使用することができる黄色顔料は、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214、218、219、220、221、または特許第4993026号公報に記載のキノフタロン系顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。また、キノリン系、アゾ系、ジスアゾ系、メチン系などの黄色染料も使用できる。
本発明で使用することができる緑色顔料は、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、10、36、37、58、特開2008−19383号公報、特開2007−320986号公報、特開2004−70342号公報等に記載の亜鉛フタロシアニン顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明で使用することができる青色顔料は、例えば、C.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、特開2004−333817号公報、特許第4893859号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
着色剤のなかでも、キノフタロン化合物(A)の色特性との関係上、いずれかの黄色顔料を1種単独、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。黄色顔料としては、キノフタロン系顔料、イソインドリン系顔料、およびアゾ系顔料がより好ましい。
上記イソインドリン系顔料としては、C.I.ピグメントイエロー139、185、上記アゾ系顔料としては、C.I.ピグメントイエロー150が好ましい。
着色剤のなかでも、キノフタロン化合物(A)の色特性との関係上、いずれかのフタロシアニン系顔料を1種単独、または、2種以上をさらに組み合わせて緑色着色組成物として用いることが好ましい。
上記フタロシアニン系顔料としては、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、またはアルミニウムフタロシアニン顔料が好ましい。より好ましくは、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、特許第4893859号公報、特開2016−153481、特開2017−197685号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料である。
また、赤色顔料と組み合わせて赤色着色組成物として用いることもできる。赤色顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料およびアゾ系顔料が好ましい。
上記ジケトピロロピロール系顔料としては、C.I.ピグメントレッド254、特表2011−523433号公報に記載の臭素化ジケトピロロピロール顔料、上記アントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド177、上記アゾ系顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド269、特開2011−173971号公報、特開2012−229344号公報に記載のアゾ化合物が好ましい。
<顔料の微細化>
本発明の着色剤に使用するキノフタロン化合物(A)は、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理等を行い微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜90nmの範囲であることが好ましい。有機溶剤中への分散、コントラスト比の観点から、より好ましい平均一次粒子径は10〜70nmの範囲である。
ソルトミリング処理とは、顔料と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕される。顔料をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ顔料を得ることができる。
水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等を用いることができるが、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)を用いるのが好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料の全質量を基準(100質量%)として、50〜2000質量%用いることが好ましく、300〜1000質量%用いることが最も好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料及び水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。ただし、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、液状のポリプロピレングリコール等が用いられる。水溶性有機溶剤は、顔料の全質量を基準(100質量%)として、5〜1000質量%用いることが好ましく、50〜500質量%用いることが最も好ましい。
顔料をソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。用いられる樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等を用いることができる。用いられる樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることがさらに好ましい。樹脂の使用量は、顔料の全質量を基準(100質量%)として、2〜200質量%の範囲であることが好ましい。
<色素誘導体>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、分散助剤として、色素骨格を有する色素誘導体を含むことが好ましい。色素誘導体としては、有機顔料、アントラキノン、アクリドンまたはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、または置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物があげられ、例えば、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報、特開2001−335717号公報、特開2003−128669号公報、特開2004−091497号公報、特開2007−156395号公報、特開2008−094873号公報、特開2008−094986号公報、特開2008−095007号公報、特開2008−195916号公報、特許第4585781号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。
中でも、本発明のブロック共重合体・塩基性分散剤との相互作用の観点から、酸性官能基を有する色素誘導体が好ましい。とりわけ、スルホン化色素誘導体もしくはスルホン化色素誘導体の金属塩もしくはアミン塩であることが好ましい。
金属塩を構成する金属としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、鉄、
マグネシウム、アルミニウム、ニッケル、コバルト、ストロンチウム等の各種金属が挙げ
られる。これらの中でも、アルミニウム塩を用いると、製造における単離性、及び顔料分
散剤としての分散性に優れるだけでなく、低粘度、流動特性、経時粘度安定性に最も優れ
た着色組成物が得られる。
アミン塩を構成するアミンとしては、アンモニア、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ヒドロキシエチルアミン、ジヒドロキシエチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン等の低級アミン、ラウリルアミン、オレイルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ジメチルラウリルアミン等の炭素数2以上のアルキル基を有する長鎖アルキルアミン、ラウリルアンモニウム、ステアリルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム、ジラウリルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、ジステアリルジメチルアンモニウム等の炭素数12以上のアルキル基を有する長鎖アルキル4級アンモニウムイオンが挙げられる。これらの中でも、ラウリルアンモニウム、ステアリルアンモニウム等の炭素数12以上のアルキル基を有する長鎖アルキル4級アンモニウムイオンとの塩を用いると、最も分散安定性に優れ、特に保存安定性が高い着色組成物が得られる。
スルホ基の導入数は、色素骨格に対し、1個ないし2個が望ましい。3個以上になると、カラーフィルタに好適に使用できる有機溶剤に対し親和性がなくなり、分散能が低下する。
色素誘導体としては、スルホ基または、スルホ基の金属塩もしくはアルキルアンモニウム塩を有するものが好ましい。中でも、キノフタロン化合物との相互作用の観点から、該色素誘導体がスルホ基または、スルホ基の金属塩もしくはアルキルアンモニウム塩を有するキノフタロン化合物(B)であることが好ましい。
スルホ基を有するキノフタロン化合物(B)について説明する。
キノフタロン化合物とは、化学式(12)で示されるような骨格を分子構造中に有する化合物骨格のことである。スルホ基を有するキノフタロン化合物の具体例としては、C.I.アシッドイエロー3、5等の市販されている染料、およびC.I.ピグメントイエロー138、C.I.ソルベントイエロー33、114、157、C.I.ディスパースイエロー54、64、67等の市販されている顔料および染料を公知の方法を用いてスルホン化した化合物の他、下記に示すものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
化学式(12)
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられるキノフタロン化合物(B)の具体例として、下記に示すものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、下記の例示化合物は−SO3Hを、公知の方法で簡単に金属塩やアルキルアンモニウム塩にカウンター交換できる。
色素誘導体との質量比は、着色剤の全量を基準(100質量%)として、1〜40質量%であることが好ましく、3〜30質量%での範囲にあることがより好ましい。
即ち、色素誘導体の比率が少なすぎる場合は、低コントラスト比、かつ高粘度になる傾向があり、色素誘導体の比率が多すぎる場合においては、低明度で、耐熱性も悪化する傾向がある。
<アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤(C)>
本発明は、アミノ基の構造を有する塩基性分散剤を含むことを必須とし、中でもアクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤であることを特徴とする。アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤は、一般式(3)で示される4級アンモニウム塩基、または一般式(4)(5)で表される1級、2級もしくは3級のアミノ基の構造を有するAブロックと、前記一般式(3)(4)(5)で表される構造を有さないBブロックとからなるブロック共重合体である。AブロックとBブロックの構成は特に限定されないが、A―Bブロック、B−A−Bブロック、または、A−B−Aが好ましく、A―Bブロック、B−A−Bブロックがさらに好ましく用いることができる。
( 一般式(3) において、R1〜R3は、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R1〜R3のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成してもよい。R4 は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示し、Y - は対アニオンを示す。)
( 一般式(4)において、R5及びR6は、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R5及びR6が互いに結合して環状構造を形成してもよい。R4は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
( 一般式(5)において、R7は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、アシル基、オキシラジカル基、またはOR10を表し、R10は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、またはアシル基を表し、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、またはフェニル基を示す。R4は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
一般(3) におけるR1〜R3としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数7〜16のアラルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基が特に好ましい。また、一般式(4) におけるR5及びR6としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が特に好ましい。
一般式(5)のR7において、炭素数1〜18のアルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、n―ブチル基、t―ブチル基、n―ヘキシル基、シクロヘキシル基、n―オクチル基、ヘキサデシル基等を挙げることが出来る。
炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等を挙げることが出来る。
炭素数7〜12のアラルキル基としては、例えば、炭素数6〜10のアリール基に炭素数1〜8のアルキル基が結合した基が挙げられ、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、α―メチルベンジル基、2−フェニルプロパン−2−イル基等を挙げることが出来る。
またアシル基としては、炭素数2〜8のアルカノイル基及び、アロイル基が挙げられ、具体的にはアセチル基、ベンゾイル基等を挙げることが出来る。
この中でも特に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、オキシラジカル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、メチル基が最も好ましい。
一般式(3)、(4)及び(5)において、2価の連結基Xとしては、例えば、メチレン基、炭素数2〜10のアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R13−、−COO−R1 14−(但し、R13及びR14は単結合、メチレン基、炭素数2〜10のアルキレン基、又は炭素数2〜10のエーテル基(アルキルオキシアルキル基)である)等が挙げられ、好ましくは−COO−R1 4−である。 また、上記式(3) において、対アニオンのY-としては、Cl-、Br- 、I- 、ClO4 - 、BF4 - 、CH3COO- 、PF6 - 等が挙げられる。
Aブロックは一般式(3)(4)(5)で表される構造のどれかを有していれば特に限定はされないが、エチレン性不飽和単量体由来の部分構造であることが好ましい。
一般式(3)の前駆体・部分構造となる、4級アンモニウム塩基を有するエチレン性不飽和単量体の具体例としては、例えば(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルモルホリノアンモニウムクロライド等のアルキル(メタ)アクリレート系第4級アンモニウム塩、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等のアルキル(メタ)アクリロイルアミド系第4級アンモニウム塩、ジメチルジアリルアンモニウムメチルサルフェート、トリメチルビニルフェニルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
一般式(4)の前駆体・部分構造となる、3級アミン基を有するエチレン性不飽和単量体の具体例としては、
N ,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(
メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリ
レート類;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及
びN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の三級アミノ基を有する(
メタ)アクリルアミド類;
等が挙げられる。
一般式(5)の前駆体・部分構造となる、エチレン性不飽和単量体の具体例としては、例えば、下記化合物(5−1)〜(5−11)で表される化合物等を挙げることが出来る。
化合物(5−1)〜(5−11)において、R4は水素またはメチル基を表す。
これらのうち、2,2,6,6−テトラメチルピペリジルメタクリレート(上記化合物(5−1)において、R4がメチル基である化合物)、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルメタクリレート(上記化合物(5−2)においてR4がメチル基である化合物)が好ましく、特に1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルメタクリレートが好ましい。
一般式(3)(4)(5)で表される基を含有する部分構造は、1つのAブロック中に単独または2種以上含有されていても良く、2種以上含有する場合は、ランダム共重合または、ブロック共重合の何れかの態様で含有されていても良い。
また、Aブロック中における、一般式(3)(4)(5)で表される基の含有量は、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%であり、特に好ましくは95〜100質量%である。
一方、Aブロックのうち一般式(3)(4)(5)で表される基を含まない構成単位、及び、Bブロックとしては、共重合可能な単量体を共重合させたポリマー構造であれば特に限定されず、用途に応じて適宜選択することができる。以下に共重合可能な単量体を示す。
例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)、ターシャリブチル(メタ)アクリレ5ート、イソアミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、及びイソステアリル(メタ)アクリレート等の直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャリブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート類;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及び3−メチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートの芳香族環を有する(メタ)アクリレート類;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノステアリルエーテル(メタ)アクリレート、及びオクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート類;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート 、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、及びノニルフェノキシポリ(エチレングリコール-プロピレングリコール)(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート類;
3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアルキルオキシシリル基を有する(メタ)アクリレート類;
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、及びテトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロキシ変性ポリジメチルシロキサン(シリコーンマクロマー)類;
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、及びアクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類;並びに、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類等が挙げられる。
また、スチレン、及びα−メチルスチレン等のスチレン類;エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、及びイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;並びに、酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
更に、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体を併用することもできる。カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、及びω-カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、一般式(3)(4)(5)で表される基以外のアミノ基を含有するエチレン性不飽和単量体を併用してもよい。
Bブロックはエチレン性不飽和単量体由来の部分構造であることが好ましく、さらに、少なくとも、ベンジル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、及びヒドロキシエチル(メタ)クリレートからなる群から選択されるエチレン性不飽和単量体が用いられるのが好ましい。
(ブロック共重合体の製造)
本発明で用いるブロック共重合体は、例えば、以下に示すリビング重合法にて調製される。ここでリビング重合とは、一般的なラジカル重合に起こる副反応が抑制され、さらには重合の成長が均一に起こるため、容易にブロックポリマーや分子量の揃った樹脂を合成する重合方法である。重合時に添加する重合開始剤とビニル系モノマーとの仕込み比によって、重合体の分子量やブロック共重合するモノマーの比率を自由にコントロールでき、ブロックポリマー・グラジエントポリマー・星形ポリマー・くし型ポリマー、さらには、末端官能性ポリマーなどの製造に利用することができる。
本発明におけるブロック共重合体は公知のラジカルリビング重合法によって合成することが出来、特開2014−219665等に記載される方法を用いることができる。原子移動ラジカル重合法(ATRP法)およびニトロキサイド法(NMP法)が、重合体の分子量・分子量分布の制御の観点のみならず、広範囲な単量体に適応出来る点、既存の設備に適応可能な重合温度を採用出来る点で好ましく、さらに、着色等の原因となり得る遷移金属等を用いない点でニトロキサイド法(NMP法)がより好ましい。
[原子移動ラジカル重合法(ATRP法)]
原子移動ラジカル重合法では、レドックス重合触媒として、銅、ルテニウム、鉄、ニッケルなどの遷移金属錯体を用いて行われる。遷移金属錯体の具体的な例としては、塩化銅(I)臭化銅(I)などの低原子価のハロゲン化遷移金属が挙げられる。
上記遷移金属錯体には有機配位子が使用される。有機配位子は、重合溶剤への可溶性およびレドックス重合触媒の可逆的な変化を可能にするために使用される。遷移金属の配位原子としては、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子等が挙げられる。
原子ラジカル重合法に使用される開始剤としては、公知のものを使用出来るが、主に、反応性の高い炭素ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物、ハロゲン化スルホニル化合物等が用いられる。具体的に例示すると、ブロモイソ酪酸エチル、ブロモ酪酸エチル、クロロイソ酪酸エチル、クロロ酪酸エチル、パラトルエンスルホン酸クロライド、1−ブロモエチルベンゼン、クロロエチルベンゼン等である。これらは単独又は併用で用いる。
[ニトロキサイド法(NMP法)]
ニトロキシドを介するリビングラジカル重合法は、安定なニトロキシフリーラジカル(=N−O・)をラジカルキャッピング剤として用いて行われる。安定なニトロキシフリーラジカルとしては、特に限定されないが、例えば2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)、2,2,6,6−テトラエチル−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシラジカル、1,1,3,3−テトラメチル−2−イソインドリニルオキシラジカル、N,N−ジ−t−ブチルアミンオキシラジカル等が挙げられる。ニトロキシフリーラジカルの代わりに、ガルビノキシル(galvinoxyl)フリーラジカル等の安定なフリーラジカルを用いても構わない。
上記ラジカルキャッピング剤は、ラジカル重合開始剤と併用される。両者の併用割合は特に限定されるものではないが、ラジカルキャッピング剤1モルに対し、ラジカル開始剤0.1〜10モルが適当である。
上記ラジカル重合開始剤は、合成される樹脂の重量平均分子量(Mw)に応じて適宜選択されるが、共重合体を合成する際に使用する単量体中の(メタ)アクリロイル基1モルに対し、0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
ラジカル重合開始剤としては、公知のものを使用できるが、重合温度条件下でラジカルを発生しうる化合物であれば特に制限はない。例示するならばジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド類;
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどのパーオキシエステル類;
シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;
2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、などのパーオキシケタール類;
クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルシクロヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類;
ベンゾイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類;
ビス(t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類などの有機過酸化物、又はこれらの混合物が挙げられる。
又、ラジカル重合開始剤としてアゾ化合物も使用することもできる。例示するならば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などの2,2’−アゾビスブチロニトリル類、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などの2,2’−アゾビスバレロニトリル類、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)などの2,2’−アゾビスプロピオニトリル類、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)などの1,1’−アゾビス−1−アルカンニトリル類などが使用できる。
更に、Macromolecules 1995,28,2993で報告されているよう
に、ラジカルキャッピング剤と前記のラジカル重合開始剤とを併用する代わりに、下記化合物(N−1〜4)で示されるアルコキシアミン化合物を開始剤として用いても構わない。
ブロック共重合体を製造する工程では、無溶剤又は場合によって溶剤を使用することができる。溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、又はジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらの重合溶媒は、2種類以上混合して用いてもよい。
使用する溶剤量はAブロックとBブロックとからなる単量体100質量部に対して、0〜300質量部が好ましく、更には0〜100質量部が好ましい。使用した溶媒は、反応終了後、蒸留等の操作により取り除くか、あるいはそのまま、組成物の製品の一部として使用することもできる。
ブロック共重合体固形分に対する、Aブロックの含有率は1〜99質量%含有することが好ましく、さらに20〜50質量%含有することが好ましく、特に20〜30質量%含有することが好ましい。Aブロックが20〜30質量%含有することで、残りの70〜80質量%がBブロックを構成する。その為、Bブロックが分散媒である溶剤に親和することにより、顔料を分散媒中に安定に存在させることができる。
また、本発明で用いるA−Bブロック共重合体、B−A−Bブロック共重合体1g中の一般式(3)(4)(5)で表される基の量は、通常0.1〜5mmolであることが好ましく、この範囲内であると明度と分散性をより両立することができる。
本発明のブロック共重合体は、一般式(3)(4)(5)で表される構造の種類にもよるが、アミン価が30〜350mgKOH/gであることがより好ましい。アミン価が30mgKOH/g以上であると顔料分散体の粘度、及び粘度安定性に優れ、350mgKOH/g以下であると明度に優れる
また、本発明のブロック共重合体の分子量はポリスチレン換算の重量平均で、通常1,000以上、100,000以下の範囲が好ましい。ブロック共重合体の分子量が1,000未満であると分散安定性が低下し、100,000を超えると現像性が低下する傾向がある。
本発明における着色組成物では、このブロック共重合体を分散剤として用いるが、その際に、各種樹脂を添加しても良い。用いられる樹脂の種類と後述の樹脂型分散剤を併用することが出来る。
《その他の分散剤》
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、その他の分散剤を併用してもよい。
その他の分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、6919、またはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、76500等、BASFジャパン社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503、等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
<酸性分散剤>
本発明で併用することができる樹脂型分散剤としては、酸性置換基を有するものが好ましい。酸性置換基としては、例えば、リン酸基、スルホ基、カルボキシル基が挙げられる。中でも芳香族カルボキシル基を有するものは分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が特に大きいため、好ましい。芳香族カルボキシル基を有する樹脂型分散剤として、下記(S1)又は(S2)を含有するものが好ましい。
(S1)水酸基を有する重合体の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物である樹脂型分散剤。
(S2)水酸基を有する化合物の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合した重合体である樹脂型分散剤。
[樹脂型分散剤(S1)]
樹脂型分散剤(S1)は、WO2008/007776号公報、特開2008−029901号公報、特開2009−155406号公報等の公知の方法で製造することができる。水酸基を有する重合体(p)は、末端に水酸基を有する重合体であることが好ましく、例えば、水酸基を有する化合物(q)の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体として得ることができる。水酸基を有する化合物(q)としては、分子内に水酸基とチオール基を有する化合物であることが好ましい。末端の水酸基は複数であることが好ましいため、中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)が好適に用いられる。
すなわち、より好ましい一例である、片末端に2つの水酸基を有する重合体は、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)の存在下に、単量体(r1)を含むエチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体(p1)として得ることができる。水酸基を有する重合体(p)の水酸基は、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基と反応してエステル結合を形成する一方、無水環は開環し、カルボン酸を生じる。
[樹脂型分散剤(S2)]
樹脂型分散剤(S2)は、特開2009−155406号公報、特開2010−185934号公報、特開2011−157416号公報等の公知の方法で製造することができ、例えば、水酸基を有する化合物(q)の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合することで得られる。中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、単量体(r1)を含むエチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体であることが好ましい。
(S1)と(S2)は、エチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体部位の導入を先に行うか後で行うかの違いである。諸条件により分子量等が若干異なることがあるが、原料と反応条件が同じであれば、理論上は同じものができる。
樹脂型分散剤は、着色剤全量に対して5〜200質量部程度使用することが好ましく、成膜性の観点から5〜100質量部程度使用することがより好ましい。
<バインダー樹脂>
本発明の着色組成物はバインダー樹脂を含むことができる。バインダー樹脂は、着色剤を分散、染色、または浸透させるものであって、熱可塑性樹脂等が挙げられる。また、アルカリ現像型着色レジスト材の形態で用いる場合には、酸性基含有エチレン性不飽和単量体を共重合したアルカリ可溶性ビニル系樹脂を用いることが好ましい。また、さらに光感度を向上させるために、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることもできる。
特に側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂をアルカリ現像型着色レジスト材に用いることで、活性エネルギー線で露光し塗膜を形成する際に、樹脂が3次元架橋されることで着色剤が固定され、耐熱性が良好になり、着色剤の熱による退色(分光特性の悪化)を抑制できる。また、現像工程においても着色剤成分の凝集・析出を抑制する効果もある。
バインダー樹脂としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂であることが好ましい。
バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)は、着色剤を好ましく分散させるためには、10,000〜100,000の範囲が好ましく、より好ましくは10,000〜80,000の範囲である。また数平均分子量(Mn)は5,000〜50,000の範囲が好ましく、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。
バインダー樹脂をカラーフィルタ用感光性着色組成物として使用する場合には、着色剤吸着基および現像時のアルカリ可溶基として働くカルボキシル基、着色剤担体および溶剤に対する親和性基として働く脂肪族基及び芳香族基のバランスが、着色剤の分散性、浸透性、現像性、さらには耐久性にとって重要であり、酸価20〜300mgKOH/gの樹脂を用いることが好ましい。酸価が、20mgKOH/g未満では、現像液に対する溶解性が悪く、微細パターン形成するのが困難である。300mgKOH/gを超えると、微細パターンが残らなくなる。
バインダー樹脂は、成膜性および諸耐性が良好なことから、着色剤の全質量100質量部に対し、20質量部以上の量で用いることが好ましく、着色剤濃度が高く、良好な色特性を発現できることから、1000質量部以下の量で用いることが好ましい。
バインダー樹脂に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。中でもアクリル樹脂を用いることが好ましい。
酸性基含有エチレン性不飽和モノマーを共重合したビニル系アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルボキシ基、スルホ基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、およびスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基を有するアクリル樹脂は、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂としては、たとえば以下に示す(i)や(ii)の方法により不飽和エチレン性二重結合を導入した樹脂が挙げられる。
[方法(i)]
方法(i)としては、例えば、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、不飽和エチレン性二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。次工程の不飽和一塩基酸との反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
不飽和一塩基酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。
多塩基酸無水物としては、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。カルボキシル基の数を増やす等、必要に応じて、トリメリット酸無水物等のトリカルボン酸無水物を用いたり、ピロメリット酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物を用いて、残った無水物基を加水分解すること等もできる。また、多塩基酸無水物として、不飽和エチレン性二重結合を有する、エトラヒドロ無水フタル酸、又は無水マレイン酸を用いると、更に不飽和エチレン性二重結合を増やすことができる。
方法(i)の類似の方法として、例えば、カルボキシル基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖カルボキシル基の一部に、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体を付加反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
[方法(ii)]
方法(ii)としては、水酸基を有する不飽和エチレン性単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
水酸基を有する不飽和エチレン性単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、(ポリ)γ−バレロラクトン、(ポリ)ε−カプロラクトン、及び/又は(ポリ)12−ヒドロキシステアリン酸等を付加した(ポリ)エステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、又はグリセロール(メタ)アクリレートが好ましい。
イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
<熱硬化性化合物>
本発明の着色組成物は、熱硬化性化合物を含むことができる。熱硬化性化合物ならば、特に制限は無いが耐薬品性、耐溶剤性の観点からエポキシ化合物を用いることが好ましい。
《エポキシ化合物》
エポキシ化合物としては、エポキシ基を有していれば特に制限はなく、低分子化合物でもよく、樹脂のような高分子量化合物でもよい。
特に、多官能のエポキシ樹脂であることが好ましく、官能基数は、2官能以上が好ましく、3官能以上であるとより好ましい。エポキシ樹脂のエポキシ基は、カラーフィルタ作製工程である焼成時に、バインダー樹脂や分散剤のカルボキシル基と熱架橋することにより、架橋密度が高い着色膜を得ることができる。
エポキシ樹脂である場合、好ましい重量平均分子量としては、1500以上100,000以下が好ましい。より好ましい分子量は1750以上10,000以下であり、さらに好ましくは2000以上7000以下である。
カラーフィルタ用着色組成物中のエポキシ化合物の含有量は、5〜20質量%が好ましい。5質量%以上であれば、耐溶剤性の改善効果が優れたものとなり、20質量%以下であれば、ベーク後の黄変等によるカラーフィルタの品質防止が可能となり、着色組成物の経時安定性も良好となる。
本発明に使用できるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などがいずれも使用できる。
2官能のエポキシ樹脂としては、DIC社製のEPICLON830、840、850、860、1050、2050、3050、4050、7050、HM−091、101、ナガセケムテックス製デナコールEX−211、212、252、711、721などが挙げられる。
3官能以上の多官能エポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
ノボラック型エポキシ樹脂とは、下記一般式(13)で表される化合物で、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂に分類される。
R1は、それぞれ独立にメチル基または水素原子、qは、2〜100の整数である。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、具体的には、EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、EOCN−4500、EOCN−4600、XD−1000、XD−1000−L、XD−1000−2L、NC−3000、NC−3000−H(以上、日本化薬社製)、YDPN−638、YDCN−700−2、YDCN−700−3、YDCN−700−5、YDCN−700−7、YDCN−700−10、YDCN−704、YDCN−704A(以上、新日鐵化学社製)、N−660、N−665、N−670、N−673、N−680、N−690、N−695、N−665−EXP、N−672−EXP、N−655−EXP−S、N−662−EXP−S(以上、DIC社製)などが挙げられる。
脂環式エポキシ樹脂とは、例えば、下記一般式(14)で表される化合物である。脂環式エポキシ樹脂としては、EHPE3150(ダイセル化学工業社製)などが挙げられる。
j、k、lはそれぞれ1〜30の整数である。
これ以外の3官能以上の多官能エポキシ樹脂としては、三官能のエポキシ樹脂であるテクモアVG3101(プリンテック社製)、四官能のエポキシ樹脂であるTETRAD−C、TETRAD−X(以上、三菱ガス化学社製)などが挙げられる。
また、ナガセケムテックス社製デナコールEX−313、314、321、411、421、512、521、611、612、614、614B、622などが挙げられる。
また、三菱化学社製JER1031S、1302H60、604、630、630LSDなどが挙げられる。
《その他の熱硬化性化合物》
その他の熱硬化性化合物としては、例えば、ベンゾグアナミン化合物/樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン化合物/樹脂、尿素樹脂、及びフェノール樹脂等の熱硬化性化合物や、これら熱硬化性樹脂の加熱重合前のモノマー及びオリゴマーを用いることもできる。
<溶剤>
本発明の着色組成物には、着色剤を充分に着色剤担体中に分散、浸透させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために有機溶剤を含有させる。有機溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。
これらの溶剤は、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
溶剤は、着色組成物中の着色剤100質量部に対して、100〜10000質量部、好ましくは500〜5000質量部の量で用いることができる。
<光重合性単量体>
本発明の着色組成物に添加しても良い光重合性単量体には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれる。
紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
これらの光重合性化合物は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
光重合性単量体の含有量は、着色剤100質量部に対し、5〜500質量部であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10〜400質量部であることがより好ましい。
<光重合開始剤>
本発明の着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成するために、光重合開始剤を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型感光性着色組成物の形態で調製することができる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、または2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、またはベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、または3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、または2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、または2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、またはO−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4'−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物; ボレート系化合物; カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が用いられる。
これらの光重合開始剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
光重合開始剤含有量は、着色剤100質量部に対し、1〜500質量部であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から5〜400質量部であることがより好ましい。
<増感剤>
さらに、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、ミヒラーケトン誘導体等が挙げられる。
これらの増感剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
さらに具体例には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
上記増感剤の中で、特に好適な増感剤としては、チオキサントン誘導体、ミヒラーケトン誘導体、カルバゾール誘導体が挙げられる。さらに具体的には、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン、N−エチルカルバゾール、3−ベンゾイル−N−エチルカルバゾール、3,6−ジベンゾイル−N−エチルカルバゾール等が用いられる。
増感剤の含有量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤100質量部に対し、3〜60質量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50質量部であることがより好ましい。
<多官能チオール>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、多官能チオールを含有することができる。多官能チオールは、チオール(SH)基を2個以上有する化合物である。
多官能チオールは上述の光重合開始剤とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られるカラーフィルタ用着色組成物は高感度となる。特にSH基がメチレン、エチレン基等の脂肪族基に結合した多官能脂肪族チオールが好ましい。
多官能チオールとしては、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどが挙げられる。
これらの多官能チオールは、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
多官能チオールの含有量は、着色剤100質量部に対して、0.05〜100質量部が好ましく、より好ましくは1.0〜50.0質量部である。
多官能チオールを0.05質量部以上用いることで、より良い現像耐性を得ることができる。チオール(SH)基が1個の単官能チオールを用いた場合には、このような現像耐性の向上は得られない。
<レベリング剤>
本発明の着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性を良くするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の全質量100質量部に対し、0.003〜1.0質量部用いることが好ましい。
レベリング剤として特に好ましいものとしては、分子内に疎水基と親水基を有するいわゆる界面活性剤の一種で、親水基を有しながらも水に対する溶解性が小さく、着色組成物に添加した場合、その表面張力低下能が低いという特徴を有し、さらに表面張力低下能が低いにも拘らずガラス板への濡れ性が良好なものが有用であり、泡立ちによる塗膜の欠陥が出現しない添加量において十分に帯電性を抑止できるものが好ましく使用できる。このような好ましい特性を有するレベリング剤として、ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンが好ましく使用できる。ポリアルキレンオキサイド単位としては、ポリエチレンオキサイド単位、ポリプロピレンオキサイド単位があり、ジメチルポリシロキサンは、ポリエチレンオキサイド単位とポリプロピレンオキサイド単位とを共に有していてもよい。
また、ポリアルキレンオキサイド単位のジメチルポリシロキサンとの結合形態は、ポリアルキレンオキサイド単位がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位中に結合したペンダント型、ジメチルポリシロキサンの末端に結合した末端変性型、ジメチルポリシロキサンと交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマー型のいずれであってもよい。ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンは、東レ・ダウコーニング株式会社から市販されており、例えば、FZ−2110、FZ−2122、FZ−2130、FZ−2166、FZ−2191、FZ−2203、FZ−2207が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
レベリング剤には、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤を補助的に加えることも可能である。界面活性剤は、2種以上混合して使用しても構わない。
レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
レベリング剤に補助的に加えるカオチン性界面活性剤としては、アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。レベリング剤に補助的に加えるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのエーテル系界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコーン系の界面活性剤が挙げられる。
<紫外線吸収剤、重合禁止剤>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、紫外線吸収剤または重合禁止剤を含有することができる。紫外線吸収剤または重合禁止剤を含有することで、パターンの形状と解像性を制御することができる。
紫外線吸収剤としては、例えば2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(ドデシルおよびトリデシル)オキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のヒドロキシフェニルトリアジン系、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(3−tブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート等のサリチレート系、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系、2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(トリアセトン−アミン−N−オキシル)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]等のヒンダードアミン系等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
重合禁止剤としては、例えばメチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、4−ベンゾキノン、4−メトキシフェノール、4−メトキシ−1−ナフトール、t−ブチルカテコールなどのハイドロキノン誘導体およびフェノール化合物、フェノチアジン、ビス−(1−ジメチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン等のアミン化合物、ジブチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸マンガン、ジフェニルジチオカルバミン酸マンガン等の銅およびマンガン塩化合物、4−ニトロソフェノール、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソシクロヘキシルヒドロキシルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン等のニトロソ化合物およびそのアンモニウム塩またはアルミニウム塩等が挙げられる。
これらの重合禁止剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
紫外線吸収剤および重合禁止剤は、着色組成物中の着色剤100質量部に対して、0.01〜20質量部、好ましくは0.05〜10質量部の量で用いることができる。
紫外線吸収剤または重合禁止剤を0.01質量部以上用いることで、より良い解像度を得ることができる。
<酸化防止剤>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、塗膜の透過率を上げるために、酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤は、カラーフィルタ用着色組成物に含まれる光重合開始剤が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
酸化防止剤として好ましいものとしては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤またはスルフィド系酸化防止剤などが挙げられる。また、より好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、またはリン系酸化防止剤である。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)、及び2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げられる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤では、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサメチレンジアミン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)(1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチル{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ポリ〔(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル){(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、N,N′−4,7−テトラキス〔4,6−ビス{N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]エチル]アミン、トリス[2−[(4,6,9,11−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−2−イル)オキシ]エチル]アミン、亜りん酸エチルビス(2,4−ジtert−ブチル−6−メチルフェニル)が挙げられる。
スルフィド系酸化防止剤としては、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール等が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、カラーフィルタ用着色組成物の固形分の合計100質量%中、0.1〜5質量%の量で用いることが好ましい。
酸化防止剤が0.1質量%より少ない場合、透過率アップの効果が少なく、5質量%より多い場合、硬度が大きくダウンし、またカラーフィルタ用着色組成物の感度が大きく低下する。
<その他の成分>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤、または溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物等を含有させることができる。
シランカップリング剤としては、例えばビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。
シランカップリング剤は、着色組成物中の着色剤100質量部に対して、0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部の量で用いることができる。
アミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
<カラーフィルタ用着色組成物の製造方法>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、着色剤を、分散剤を用いて、樹脂などの着色剤担体および/または溶剤中に、必要に応じて分散助剤と一緒に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる(着色剤分散体)。このとき、2種以上の着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。
また、カラーフィルタ用感光性着色組成物(レジスト材)として用いる場合には、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物として調製することができる。溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物は、前記着色剤分散体と、光重合性単量体及び/または光重合開始剤と、必要に応じて、溶剤、その他の顔料分散剤、及び添加剤等を混合して調整することができる。光重合開始剤は、着色組成物を調製する段階で加えてもよく、調製した着色組成物に後から加えてもよい。
(分散助剤)
着色剤を着色剤担体中に分散する際に、分散剤だけでなく、適宜、色素誘導体、界面活性剤等の分散助剤を含有してもよい。分散助剤は、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物は、明度および粘度安定性が良好になる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
界面活性剤を添加する場合には、着色剤100質量部に対し、好ましくは0.1〜55質量部、さらに好ましくは0.1〜45質量部である。界面活性剤の含有量が、0.1質量部未満の場合には、添加した効果が得られ難く、含有量が55質量部より多いと、過剰な分散剤により分散に影響を及ぼすことがある。
<粗大粒子の除去>
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
<カラーフィルタ>
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、基材上に、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、及び青色フィルタセグメントを具備するものであり、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、又は黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよく、前記少なくとも1つのフィルタセグメントが、本発明の着色組成物から形成されてなるものである。
<カラーフィルタの製造方法>
本発明のカラーフィルタは、印刷法又はフォトリソグラフィー法により、製造することができる。印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度及び平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤又はアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法、インクジェット法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
透明基板あるいは反射基板等の基材上に各色フィルタセグメントを形成する前に、あらかじめブラックマトリックスを形成することができる。ブラックマトリックスとしては、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が用いられるが、これらに限定されない。また、上記の透明基板あるいは反射基板上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成しておき、その後に各色フィルタセグメントを形成することもできる。また本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や透明導電膜などが形成される。
フィルタセグメント及びブラックマトリックスの乾燥膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜5μmである。塗布膜を乾燥させる際には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。
カラーフィルタは、シール剤を用いて対向基板と張り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入したのち注入口を封止し、必要に応じて偏光膜や位相差膜を基板の外側に張り合わせることにより、液晶表示パネルが製造される。
かかる液晶表示パネルは、ツイステッド・ネマティック(TN)、スーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)、イン・プレーン・スイッチング(IPS)、ヴァーティカリー・アライメント(VA)、オプティカリー・コンベンセンド・ベンド(OCB)等のカラーフィルタを使用してカラー化を行う液晶表示モードに使用することができる。
透明基板としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、例中、「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」をそれぞれ表す。また、「PGMAC」とはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを意味する。
(樹脂の重合平均分子量(Mw))
樹脂の重合平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
(樹脂の酸価)
樹脂溶液0.5〜1.0部に、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業社製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の固形分濃度から、樹脂の固形分あたりの酸価を算出した。
(ブロック共重合体の平均分子量)
ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、装置としてHLC−8320GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとして SUPER−AW3000を使用し、溶離液として30mMトリエチルアミン及び10mM LiBrのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を用いて測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)である。
(ブロック共重合体のアミン価)
ブロック共重合体のアミン価は、ASTM D 2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH/g)を固形分換算した値である。
<アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤(C)の製造方法>
(ブロック共重合体の製造例(EB−1):AB型ブロックポリマー)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート60部、nーブチルメタクリレート20部、触媒としてテトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、開始剤としてブロモイソ酪酸エチル9.3部、触媒として塩化第一銅5.6部、メトキシプロピルアセテート133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。次に、この反応装置に、メトキシプロピルアセテート61部、第二ブロック(Aブロック)モノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート20部を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。ジメチルアミノエチルメタクリレート投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロック(Aブロック)の重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。GPC測定の結果、ポリマーのMw9900、分子量分布Mw/Mnが1.2であり、反応転化率は98.5%であった。このようにして、固形分当たりのアミン価が71.4mgKOH/gのアクリル系ブロック共重合体(EB−1)を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成したブロック共重合体溶液に不揮発分が50質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してアクリル系ブロック共重合体(EB−1)溶液を調製した。
(ブロック共重合体(EB−2〜EB−8、EB−10)の製造)
表1に記載した原料と仕込み量を用いた以外は(EB−1)と同様にして合成を行い、ブロック共重合体(EB−2)〜(EB−8)、(EB−10)の溶液を得た。
(ブロック共重合体の製造例(EB−9):BAB型ブロックポリマー)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート20部、nーブチルメタクリレート15部、テトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、ブロモイソ酪酸エチル9.3部、塩化第一銅5.6部、メトキシプロピルアセテート133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を開始した。3時間重合後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。
次に、この反応装置に、メトキシプロピルアセテート30部、第二ブロック(Aブロック)モノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート・25部を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。ジメチルアミノエチルメタクリレート投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロック(Aブロック)の重合転化率が98%以上であることを確認した。
次に、この反応装置に、メトキシプロピルアセテート31部、第三ブロック(Bブロック)、メチルメタクリレート25部、nーブチルメタクリレート15部、を仕込み窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を継続した。第三ブロック(Bブロック)モノマー投入から4時間後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した反応溶液を室温まで冷却し重合を停止した。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成したブロック共重合体溶液に不揮発分が50質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してブロック共重合体(EB−9)溶液を調製した。
それぞれのブロック共重合体のアミン価、重量平均分子量は表1に記載の通りであった。
MMA;メチルメタクリレート
nBA;n−ブチルアクリレート
HEMA;ヒドロキシエチルメタクリレート
DM;ジメチルアミノエチルメタクリレート
DE;ジエチルアミノエチルメタアクリレート
LA−82;1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルメタクリレート
DMC;メタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド
DMAPMA;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド
<その他の樹脂型分散剤溶液の製造方法>
(樹脂型分散剤溶液1の調製)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート90部、エチルアクリレート50部、tert−ブチルアクリレート50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール10部に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を溶解した溶液を添加して、10時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認した。ピロメリット酸無水物20部、メトキシプロピルアセテート200.0部、触媒として1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.40部を追加し、120℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し酸価77mgKOH/g、数平均分子量8500のポリエステル分散剤を得た。ここに固形分測定で固形分50%となるようメトキシプロピルアセテートを添加して芳香族カルボキシル基を有する樹脂型分散剤溶液1を得た。
(樹脂型分散剤溶液2の調製)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール6.5部、ピロメリット酸無水物4.0部、ジメチルベンジルアミン0.01部、メトキシプロピルアセテート41.8部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を100℃に加熱して、7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認した後、系内の温度を70℃に冷却し、メチルメタクリレート67部、メタクリル酸5.0部、t−ブチルアクリレート16.0部、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート10.0部、エチルアクリレート2.0部を仕込み、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.10部とメトキシプロピルアセテート60.0部を添加して、10時間反応した。固形分測定により重合が95%進行したことを確認し反応を終了し酸価47mgKOH/g、数平均分子量15000のポリエステル分散剤を得た。ここに固形分測定で固形分50%となるようメトキシプロピルアセテートを添加して芳香族カルボキシル基を有する樹脂型分散剤溶液2を得た。
<バインダー樹脂(F)の製造>
(バインダー樹脂(F−1)溶液)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、ベンジルメタクリレート20.0部、n−ブチルメタクリレート17.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMACを添加してバインダー樹脂(F−1)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は26,000であった。
(バインダー樹脂(F−2)溶液)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、ベンジルメタクリレート20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル25部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、シクロヘキサノン26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してバインダー樹脂(F−2)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は18,000であった。
(バインダー樹脂(F−3)溶液)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート182gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、メタクリル酸43.0g(0.5モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成(株)製FA−513M)22.0g(0.10モル)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート35.5g[0.25モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシル基に対して50モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9g及びハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続けた後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してバインダー樹脂(F−3)溶液を得た。重量平均分子量は13,000で、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であり、固形分酸価が79mgKOH/gであった。
(バインダー樹脂(F−4)溶液)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン5.2部、グリシジルメタクリレート35.5部、ジシクロペンタニルメタクリレート41.0部、アゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸17.0部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を続け固形分酸価=0.8mgKOH/gとなったところで反応を終了し、重量平均分子量が約12,000(GPCによる測定)の樹脂溶液を得た。
さらにテトラヒドロ無水フタル酸30.4部、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させ、不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂(F−4)溶液を調製した。
<着色剤の製造方法>
(着色剤(P−1)の製造)
特許第4893859号公報の実施例に記載の青色着色剤(PB−1)と同様の製造方法で、アルミフタロシアニン顔料である着色剤(P−1)を得た。
(着色剤(P−2)の製造)
300mLフラスコに、塩化スルフリル109部、塩化アルミニウム131部、塩化ナトリウム18部、亜鉛フタロシアニン30部、臭素52部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、濾過することにより緑色粗顔料を得た。得られた緑色粗顔料20部、粉砕した塩化ナトリウム140部、ジエチレングリコール32部、キシレン1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。混練後80℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、濾過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、着色剤(P−2)を得た。得られた着色剤(P−2)は、蛍光X線分析から、1分子中のハロゲン原子数が平均12.69個であり、そのうち臭素原子数が平均8.54個、塩素原子数が平均4.16個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
(着色剤(P−3)の製造)
特開2017−197685号公報の実施例に記載のフタロシアニン顔料(P−10)と同様の製造方法で、アルミフタロシアニン顔料である着色剤(P−3)を得た。
(着色剤(P−4)の製造)
特開2016−153481号公報の実施例に記載のフタロシアニン顔料(PCY−9)と同様の製造方法で、アルミフタロシアニン顔料である着色剤(P−4)を得た。
(着色剤(P−5)の製造)
特許第5187326号公報の実施例に記載のアゾ色素1と同様の製造方法で、着色剤(P−5)を得た。
<色素誘導体の製造方法>
(キノフタロン化合物(B−1)の合成)
特開2015−172732号公報の実施例に記載のキノフタロン化合物(QL−c−1)と同様の製造方法で、キノフタロン化合物(B−1)を得た。
キノフタロン化合物(B−1)
(キノフタロン化合物(B−2)の合成)
特許第4585781号公報に記載の合成方法に従い、キノフタロン化合物(B−2)のAl塩を得た。
キノフタロン化合物(B−2)Al塩
(キノフタロン化合物(B−3)の合成)
特許第6160061号公報の実施例に記載のキノフタロン化合物(B−3)と同様の製造方法で、キノフタロン化合物(B−3)のラウリルトリメチルアンモニウム塩を得た。
キノフタロン化合物(B−3)ラウリルトリメチルアンモニウム塩
(キノフタロン化合物(B−4)の合成)
特開2015−172732号公報の実施例に記載のキノフタロン化合物(QL−f−1)と同様の製造方法で、キノフタロン化合物(B−4)を得た。
キノフタロン化合物(B−4)
(色素誘導体5の合成)
C.I.ピグメントイエロー185(BASF社製「パリオゲンイエロー D1155」)30部を101%硫酸300部中に溶解し、70℃ にて8時間攪拌し、スルホン化反応を行った。反応の終点は、硫酸溶液の分光スペクトルを測定し、スペクトルの変化が見られなくなる点とした。次いで、この反応溶液を氷水3000部中に注入し、析出するスルホン化色素誘導体を濾別、水洗してスルホン化色素誘導体のペーストを得た。得られたスルホン化色素誘導体のペーストを、水10000部に再分散した(pH2.5) 。次いで、水酸化ナトリウム水溶液でpH11に調整して溶解し、この溶液に、硫酸アルミニウム水溶液( 液体硫酸バンド) 278部を徐々に添加した。滴下した箇所から析出物が次々に現れ、添加と共にpHが低下、添加終了時にはpH3.6であり、ブリードは見られなかった。この析出物を含むスラリーを濾別、水洗して、C.I.ピグメントピグメントイエロー185のスルホン化誘導体のアルミニウム塩である色素誘導体5を得た。
(色素誘導体5)
(色素誘導体6の合成)
C.I.ピグメントピグメントイエロー139(BASF社製パリオトールイエローD 1819)・5部を、28質量%発煙硫酸65部に撹拌しながら室温で添加した。90℃で19時間撹拌した後、氷80部、水15部、イソプロピルアルコール30部の混合液に注入した。氷浴中で懸濁液を30分間撹拌後、吸引ろ過によりウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを室温のイソプロピルアルコール40部中で撹拌洗浄し、吸引ろ過する操作を4度行った後、ウェットケーキを80℃ で真空乾燥し、粉砕することで、C.I.ピグメントピグメントイエロー139スルホン化誘導体である色素誘導体6を得た。
(色素誘導体6)
(キノフタロン化合物(A)の同定方法)
本発明に用いたキノフタロン化合物の同定には、MALDI TOF−MSスペクトルを用いた。MALDI TOF−MSスペクトルは、ブルカー・ダルトニクス社製MALDI質量分析装置autoflexIIIを用い、得られたマススペクトラムの分子イオンピークと、計算によって得られる質量数との一致をもって、得られた化合物の同定を行った。
ハロゲン原子の置換数の平均値は、顔料を酸素燃焼フラスコ法にて燃焼させ、該燃焼物
を水に吸収させた液体を、イオンクロマトグラフ(ICS−2000イオンクロマトグラフィー、DIONEX社製)により分析してハロゲン量を定量し、ハロゲン原子の置換数
の平均値に換算することで得た。
(キノフタロン化合物(A)のハロゲン分布幅)
ハロゲン分布幅は、MALDI TOF−MSスペクトルを用い、得られたマススペクトラムにおいて、各成分に相当する分子イオンピークの信号強度(各ピーク値)と、各ピーク値を積算した値(全ピーク値)とを算出し、全ピーク値に対する各ピーク値の割合が1%以上のピークの数をカウントし、ハロゲン分布幅とした。
(キノフタロン化合物(A−1)の合成)
98%硫酸1200部に、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物150部およびトリクロロイソシアヌル酸230部を加え、80℃4時間反応させた。反応液を撹拌した氷水9000部中に注入し、生成した析出物をろ過、水洗、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、水洗の順で処理を行い、乾燥して、中間体(a−1)を220部得た。中間体(a−1)について塩素置換基数を算出したところ、平均3.5個であった。得られた中間体(a−1)190部、8−アミノキナルジン45部、安息香酸60部を安息香酸メチル280部に加え、180℃6時間で加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物をアセトン3000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、203部のキノフタロン化合物(A−1)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−1)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は5であった。
キノフタロン化合物(A−1)
(キノフタロン化合物(A−2)の合成)
特開2012−226110号公報に記載の合成方法に従い、化合物(10)を得た。安息香酸メチル500部に、化合物(10)105部、中間体(a−1)150部、安息香酸100部を加え、180℃に加熱し、4時間攪拌を行った。さらに、室温まで冷却後、反応混合物をアセトン5000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノール洗浄、および乾燥を行い、183部のキノフタロン化合物(A−2)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−2)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は3であった。
キノフタロン化合物(A−2)
(キノフタロン化合物(A−3)の合成)
98%硫酸1200部に、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物150部およびN−クロロスクシンイミド220部を加え、50℃4時間反応させた。反応液を撹拌した氷水9000部中に注入し、析出物をろ別、水洗してろ液の比電導度が50μS/cm以下となるまで水洗することにより水ペーストを得た。得られた水ペーストを80℃24時間乾燥し、中間体(a−3)を220部得た。中間体(a−3)について塩素置換基数を算出したところ、平均2個であった。得られた中間体(a−3)220部、8−アミノキナルジン45部、安息香酸60部を安息香酸メチル300部に加え、180℃6時間で加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物をアセトン3000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、170部のキノフタロン化合物(A−3)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−3)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は3であった。
キノフタロン化合物(A−3)
(キノフタロン化合物(A−4)の合成)
中間体(a−1)の合成において、トリクロロイソシアヌル酸230部をN−ブロモスクシンイミド244部に変えた以外は同様な方法で合成し、中間体(a−4)を得た。中間体(a−4)について臭素置換基数を算出したところ、平均1.5個であった。得られた中間体(a−4)225部、8−アミノキナルジン45部、安息香酸60部を安息香酸メチル300部に加え、180℃6時間で加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物をアセトン3000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、204部のキノフタロン化合物(A−4)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−4)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は3であった。
キノフタロン化合物(A−4)
(キノフタロン化合物(A−5)の合成)
98%硫酸1200部に、2,3−ナフタレンジカルボン酸150部およびジクロロイソシアヌル酸ナトリウム600部を加え、80℃4時間反応させた。反応液を撹拌した氷水9000部中に注入し、生成した析出物をろ過、水洗、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、水洗の順で処理を行い、乾燥して、中間体(a−5)を255部得た。中間体(a−5)について塩素置換基数を算出したところ、平均4個であった。次に、キノフタロン化合物(A−2)の合成において、中間体(a−1)150部を中間体(a−5)165部に変えた以外は同様な方法で合成し、187部のキノフタロン化合物(A−5)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−5)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は2であった。
キノフタロン化合物(A−5)
(キノフタロン化合物(A−6)の合成)
中間体(a−1)の合成において、トリクロロイソシアヌル酸230部を1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン100部に変えた以外は同様な方法で合成し、中間体(a−6)を得た。中間体(a−6)について臭素置換基数を算出したところ、平均3.8個であった。得られた中間体(a−6)225部、8−アミノキナルジン45部、安息香酸60部を安息香酸メチル300部に加え、180℃6時間で加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物をアセトン3000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、204部のキノフタロン化合物(A−6)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−6)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は6であった。
キノフタロン化合物(A−6)
(キノフタロン化合物(A−7)の合成)
キノフタロン化合物(A−1)の合成において、中間体(a−1)190部を中間体(a−5)210部に変えた以外は同様な方法で合成し、156部のキノフタロン化合物(a−7)を得た。
特開2008−81566号公報に記載の合成方法に従い、キノフタロン化合物(a−7)155部を原料として用い、化合物(14)91部を得た。得られた、化合物(15) 90部、 2,3−ナフタレンジカルボン酸80部、安息香酸50部を安息香酸メチル400部に加え、160℃5時間で加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物をアセトン4000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、121部のキノフタロン化合物(A−7)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−7)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は2であった。
化合物(15)
キノフタロン化合物(A−7)
(キノフタロン化合物(A−8)の合成)
キノフタロン化合物(A−2)の合成において、中間体(a−1)150部を中間体(a−6)250部に変えた以外は同様な方法で合成し、208部のキノフタロン化合物(A−8)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−8)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は3であった。
キノフタロン化合物(A−8)
(キノフタロン化合物(A−9)の合成)
安息香酸メチル200部に、8−アミノキナルジン50部、中間体(a−1)115部、安息香酸140部を加え、120℃4時間攪拌した。次いで、反応混合物にさらに中間体(a−4)143部を加え、180℃に加熱し、水を留去しながら4時間撹拌を行った。室温まで冷却後、反応混合物をアセトン2000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、167部のキノフタロン化合物(A−9)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−9)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は4であった。
キノフタロン化合物(A−9)
(キノフタロン化合物(A−10)の合成)
N,N-ジメチルホルムアミド700部に、化合物(10)100部およびN−ブロモスクシンイミド54部を加え、85℃3時間反応させた。反応液を撹拌したメタノール6000部中に注入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、化合物(16)を105部得た。安息香酸メチル400部に、化合物(16)100部、中間体(a−1)115部、安息香酸30部を加え、180℃に加熱し、水を留去しながら4時間撹拌を行った。室温まで冷却後、反応混合物をアセトン4000部に投入し、室温下にて1時間攪拌した。生成物を濾別し、メタノールにて洗浄、乾燥を行い、159部のキノフタロン化合物(A−10)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、キノフタロン化合物(A−10)であることを同定した。また、ハロゲン分布幅は3であった。
化合物(16)
キノフタロン化合物(A−10)
<黄色着色剤の製造方法>
(黄色着色剤(Y−1)の製造)
キノフタロン化合物(A−1)100部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で8時間混練した。次に、この混練物を温水に投入し、約70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状として、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(Y−1)97部を得た。
(黄色着色剤(Y−2〜18)の製造)
以下、表2に示すように、組成、配合量を変えた以外は黄色着色剤(Y−1)と同様にして黄色着色剤(Y−2〜18)を得た。
(黄色着色剤(Y−19)の製造)
化合物(9)100部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で8時間混練した。次に、この混練物を温水に投入し、約70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状として、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色着色剤(Y−19)95部を得た。
化合物(9)
<着色組成物の製造方法>
[実施例1]
(黄色着色組成物(YP−1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、不揮発成分が20質量%の黄色着色組成物(YP−1)を作製した。
黄色着色剤(Y−1) : 10.8部
キノフタロン化合物(B−1) : 1.2部
バインダー樹脂(F−4)溶液 : 25.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc) : 57.0部
アクリル系ブロック共重合体(EB−1) : 6.0部
[実施例2〜38、比較例1〜2]
(黄色着色組成物(YP−2〜40))
以下、表3に示す組成に変更した以外は黄色着色組成物(YP−1)と同様にして、黄色着色組成物(YP−2〜40)を調製した。
<黄色着色組成物の評価>
黄色着色組成物の評価は、黄色着色組成物を用いて塗膜を作製し、その明度、膜厚、およびコントラスト比(CR)を測定することで評価を行なった。また、黄色着色組成物の保存安定性についても評価した。以下に、評価方法を示す。
(明度評価)
黄色着色組成物を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、230℃で20分間加熱することで塗膜を得た。この際、塗膜の膜厚は、230℃での熱処理後で、C光源においてx=0.440になるように塗布条件(スピンコーターの回転数、時間)を適時変更して塗布した。得られた塗膜を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて明度(Y)を測定し、下記基準に従って判定した。
◎:90.0以上 (非常に良好)
○:89.0以上〜90.0未満(良好)
△:87.5以上〜89.0未満(実施可能)
×:87.5未満(不良)
(着色力評価)
明度評価をしたものと同じ塗膜を用いて、x=0.440の色度を示したときの膜厚を測定し、下記基準に従って判定した。x=0.440の色度を与える膜厚が小さいほど、着色力が大きいことを示しており、優れているといえる。
◎:1.0未満[μm](非常に良好)
○:1.0以上〜1.3未満[μm](良好)
△:1.3以上〜1.6未満[μm](実施可能)
×:1.6以上[μm](不良)
(コントラスト比(CR)評価)
液晶ディスプレー用バックライトユニットから出た光は、偏光板を通過して偏光され、ガラス基板上に塗布された着色組成物の塗膜を通過し、もう一方の偏光板に到達する。この際、偏光板と偏光板の偏光面が平行であれば、光は偏光板を透過するが、偏光面が直交している場合には光は偏光板により遮断される。しかし、偏光板によって偏光された光が着色組成物の塗膜を通過する際に、着色剤粒子によって散乱等が起こり、偏光面の一部にずれが生じると、偏光板が平行のときは透過する光量が減り、偏光板が直交のときは一部光が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が平行の際の輝度と、直交の際の輝度との比を、コントラスト比として算出した。
(コントラスト比)=(平行のときの輝度)/(直交のときの輝度)
従って、塗膜中の着色剤により散乱が起こると、平行のときの輝度が低下し、かつ直交のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。
なお、輝度計としては色彩輝度計(トプコン社製「BM−5A」)、偏光板としては偏光板(日東電工社製「NPF−G1220DUN」)を用いた。測定に際しては、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色マスクを介して測定した。明度評価をしたものと同じ塗膜を用いて、下記基準に従って判定した。
◎:3000以上(非常に良好)
○:2500以上〜3000未満(良好)
△:2000以上〜2500未満(実施可能)
×:2000未満(不良)
(保存安定性試験方法)
着色組成物の25℃における粘度を、E型粘度計(東機産業社製TUE−20L型)を用い回転数20rpmで測定した。着色組成物の作製当日の初期粘度と、40℃の恒温室にて7日間保存後に測定した粘度から、粘度変化率(%)(=(40℃7日間保存後の粘度−初期粘度)/初期粘度×100)を算出し、保存安定性を下記の基準にて評価した。

◎:粘度変化率が10%未満(極めて良好)
○:粘度変化率が10%以上、20%未満 (良好)
△:粘度変化率が20%以上、50%未満(不良)
×:粘度変化率が50%以上(極めて不良)
実施例および比較例で作製した黄色着色組成物の評価結果を表4に示す。
表4に示す通り、キノフタロン化合物とアクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤を使用した着色組成物は、塗膜の明度、着色力、コントラスト比、および保存安定性において良好な結果であった。また、Y−19を使用した着色組成物(比較例2)と比較した場合、ハロゲンを導入することで立体障害によって分散がより安定するため、品質の向上が見られた。ブロック共重合体は、ジメチルアミノエチルメタクリレートを用いた系が比較的良好であった。また、特に酸性樹脂型分散剤や酸性色素誘導体を併用することによって、明度、着色力、コントラスト比、および保存安定性において良好な結果が得られた。特にキノフタロン骨格の酸性色素誘導体を併用することによって、保存安定性が良好な結果が得られた。
<緑色着色組成物の作製>
(緑色着色組成物(GP−1):着色剤(P−1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、不揮発成分が20質量%の着色剤(P−1)の緑色着色組成物(GP−1)を作製した。

着色剤(P−1) : 12.0部
バインダー樹脂(F−4)溶液 : 25.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc) : 60.0部
樹脂型分散剤(味の素ファインテクノ社製「PB821」) : 3.0部
(緑色着色組成物(GP−2):着色剤(P−2))
着色剤(P−1)を着色剤(P−2)に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、着色剤(P−2)の緑色着色組成物(GP−2)を作製した。
(緑色着色組成物(GP−3):着色剤(P−3))
着色剤(P−1)を着色剤(P−3)に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、着色剤(P−3)の緑色着色組成物(GP−3)を作製した。
(緑色着色組成物(GP−4):着色剤(P−4))
着色剤(P−1)を着色剤(P−4)に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、着色剤(P−4)の緑色着色組成物(GP−4)を作製した。
(緑色着色組成物(GP−5):PG58)
着色剤(P−1)をC.I.ピグメントグリーン 58(DIC社製「FASTGEN GREEN A110」)に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、PG58の緑色着色組成物(GP−5)を作製した。
<赤色着色組成物の作製>
(赤色着色組成物(RP−1):PR254)
着色剤(P−1)をC.I.ピグメントレッド254(BASF社製「IRGAPHOR RED B−CF」)に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、PR254の赤色着色組成物(RP−1)を作製した。
(赤色着色組成物(RP−2):PR177)
着色剤(P−1)をC.I.ピグメントレッド177(シニック社製「シニレックスレッド SR3C」)に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、PR177の赤色着色組成物(RP−2)を作製した。
(赤色着色組成物(RP−3):着色剤(P−5))
着色剤(P−1)を着色剤(P−5)に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、着色剤(P−5)の赤色着色組成物(RP−3)を作製した。
(赤色着色組成物(RP−4):PR269)
着色剤(P−1)を市販のC.I.ピグメントレッド 269に変更した他は、緑色着色組成物(GP−1)と同一作製法にて、PR269の赤色着色組成物(RP−4)を作製した。
<黄色着色組成物の作製>
(黄色着色組成物(YP−41):PY138)
着色剤(Y−1)をC.I.ピグメントイエロー138(BASF社製「パリオトールイエローK0960−HD」)に変更した他は、黄色着色組成物(YP−1)と同一作製法にて、PY138の黄色着色組成物(YP−41)を作製した。
(黄色着色組成物(YP−42):PY185)
着色剤(Y−1)をC.I.ピグメントイエロー185(BASF社製「パリオゲンイエロー D1155」)に変更した他は、黄色着色組成物(YP−1)と同一作製法にて、PY185の黄色着色組成物(YP−42)を作製した。
(黄色着色組成物(YP−43):PY139)
着色剤(Y−1)をC.I.ピグメントイエロー139(BASF社製「イルガフォアイエロー 2R−CF」)に変更した他は、黄色着色組成物(YP−1)と同一作製法にて、PY139の黄色着色組成物(YP−43)を作製した。
<感光性着色組成物の作製>
感光性組成物の製造にあたり下記の調製を行った。
・バインダー樹脂溶液A:バインダー樹脂(F−1)〜(F−4)を1:1:1:1にて混合し、調製した混合溶液。
・重合性化合物A :東亜合成社製アロニックスM402、アロニックスM520、日本化薬社製KAYARAD DPCA−30、共栄社化学社製UA−510Hを1:1:1:1にて混合し、調製した混合物
・光重合開始剤A :IRGACURE 907 1部、IRGACURE 369 1部、IRGACURE OXE02 1部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)100部に溶解させた混合溶液。
・増感剤A :「KAYACURE DETX-S」1部、「EAB-F」1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)100部に溶解させた混合溶液。
・エポキシ化合物A:jER E157S75、EHPE−3150、TEPIC−Sを1:1:1にて混合し、調製した混合体。
・オキセタン化合物A:東亜合成社製OXT−221
・紫外線吸収剤A:BASF社製「TINUVIN P」1部、「TINUVIN 405 1部、ケミプロ化成社製「KEMISORB 10」1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)100部に溶解させた混合溶液。
・重合禁止剤A:「3−メチルカテコール」1部、「メチルヒドロキノン」1部、「tert−ブチルヒドロキノン」1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)100部に溶解させた混合溶液。
・酸化防止剤A:BASF社製「IRGANOX1010」1部、ADEKA社製「アデカスタブLA−52」1部、ADEKA社製「アデカスタブPEP−36」1部、ADEKA社製「アデカスタブAO−412S」1部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)100部に溶解させた混合溶液。
・チオール系連鎖移動剤A: ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート
・シランカップリング剤A: 信越シリコーン社製KBM−403、KBM−5103、KBM−1003、KBM−573、KBM−803を1:1:1:1:1にて混合し、調製した混合体。
・レベリング剤A:ビックケミー社製「BYK−330 」1部、DIC株式会社製「メガファックF−551」1部、花王株式会社製「エマルゲン103」1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)100部に溶解させた混合溶液。
・溶剤A :プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、1,3−ブチレングリコールジアセテートを3:1:1:1にて混合し、調製した混合溶液。
[実施例101]
(感光性着色組成物(GR−1)の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、孔径1μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物(GR−1)を作製した。
黄色着色組成物(YP−1): 16.0部
緑色着色組成物(GP−1): 24.0部
バインダー樹脂溶液A : 6.0部
重合性化合物A : 1.0部
光重合開始剤A : 8.0部
増感剤A : 1.0部
エポキシ化合物A : 1.0部
オキセタン化合物A : 1.0部
紫外線吸収剤A : 1.0部
重合禁止剤A : 1.0部
酸化防止剤A : 1.0部
チオール系連鎖移動剤A : 1.0部
シランカップリング剤A : 1.0部
レベリング剤A : 1.0部
溶剤A :36.0部
[実施例102〜151、比較例101〜108]
(感光性着色組成物(GR−2〜59)の作製)
表5に示した黄色着色組成物と緑色着色組成物を使用し、かつ、塗膜評価の際にC光源でx=0.240、y=0.660の色度に合うように黄色着色組成物と緑色着色組成物の比率を変更(着色組成物の全量が40部となるように比率を変更)する以外は、感光性着色組成物1(GR−1)と同様に、感光性着色組成物(GR−2〜59)を作製した。
<感光性着色組成物の塗膜評価>
得られた感光性着色組成物(GR−1〜59)を用いて作製した塗膜の明度、着色力、コントラスト比(CR)、耐熱性および耐溶剤性の評価を下記方法で行った。
(明度評価)
感光性着色組成物を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーター塗布し、次に70℃で20分間乾燥し、超高圧水銀ランプを用いて、300mJ/cm2で紫外線露光を行い、23℃のアルカリ現像液で現像を行った。アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム1.5質量%、炭酸水素ナトリウム0.5質量%、陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0質量%、および水90質量%からなるものを用いた。さらに、230℃で30分間加熱することで塗膜を得た。顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用い、得られた塗膜の明度(Y)を測定し、下記基準に従って判定した。尚、作製した塗膜は、230℃での熱処理後で、x(C)=0.240、y(C)=0.660となるようにした。
◎:44.0以上(非常に良好)
○:43.0以上、44.0未満(良好)
△:42.0以上、43.0未満(実施可能)
×:42.0未満 (不良)
(着色力の評価)
明度評価をしたものと同じ塗膜を用いてy(C)=0.660の色度を示したときの膜厚を測定し、下記4段階の基準に従って判定した。x(C)=0.240、y(C)=0.660の色度を与える膜厚が小さいほど、着色力が大きいことを示しており、優れているといえる。
◎:膜厚2.7μm未満(非常に良好)
○:膜厚2.7μm以上、3.0μm未満(良好)
△:膜厚3.0μm以上、3.3μm未満(実施可能)
×:膜厚3.3μm以上(不良)
(コントラスト比の評価)
明度評価で使用した基板を使用して、コントラスト比測定を実施した。コントラスト比の評価は下記の4段階で評価した。
◎:6000以上(非常に良好)
○:5000以上、6000未満(良好)
△:4000以上、5000未満(実施可能)
×:4000未満 (不良)
(結晶析出評価)
明度評価で使用した塗膜を、耐熱性試験として250℃で60分間追加で加熱をした。その後、塗膜基板を光学顕微鏡で観察し、結晶析出の有無を確認した。評価は下記の3段階で評価した。
○ ・・・230℃30分間加熱処理後、およびさらなる250℃60分間加熱処理でも結晶析出なし(良好)
△ ・・・230℃30分間加熱処理後では結晶析出ないが、さらなる250℃60分間加熱処理で結晶析出あり(実用可能)
× ・・・250℃60分間加熱処理後で結晶析出あり(不良)
(耐熱性の評価)
耐熱性評価に用いた基板のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定し、230℃30分間加熱処理時のC光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])との色差ΔE*abを求めた。耐熱性の評価は、下記基準に従って判定した。
ΔE*ab=[[L* (2)−L* (1)]2+[a* (2)−a* (1)] 2+[b* (2)−b* (1)] 2]1/2

◎:ΔE*ab=1未満:極めて良好
○:ΔE*ab=1以上、3未満:良好
△:ΔE*ab=3以上、5未満:実用可能
×:ΔE*ab=5以上:不良
(耐溶剤性の評価)
カラーフィルタ用感光性着色組成物を、ガラス基板上に、スリットダイコーターを用いて塗布したのち、90℃のホットプレートで2分間プレベークを行って、膜厚2.4μmの塗膜を形成した。次いで、塗膜が形成された基板を室温に冷却した後、高圧水銀ランプを用い、ストライプ状フォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を1,000J/m2の露光量で露光した。アルカリ現像を行った後、超純水で洗浄し、更に230℃で30分間ポストベークを行うことにより、基板上に緑色のストライプ状画素を形成した。続いて緑色のストライプ状画素のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)又はメタノール(MeOH)に15分間浸漬し、浸漬後のC光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記式により、色差ΔE*abを求めた。耐溶剤性の評価は、下記基準に従って判定した。
ΔE*ab=[[L* (2)−L* (1)]2+[a* (2)−a* (1)] 2+[b* (2)−b* (1)] 2]1/2

◎:ΔE*ab=1未満:極めて良好
○:ΔE*ab=1以上、3未満:良好
△:ΔE*ab=3以上、5未満:実用可能
×:ΔE*ab=5以上:不良
実施例および比較例で作製した感光性着色組成物の評価結果を表5、6に示す。
表5、6に示すように、黄色着色組成物としてキノフタロン系顔料(A1)とブロック共重合体を組み合わせて用いることで、実施例101〜151は、明度、着色力、コントラスト比、結晶析出、耐熱性、および耐溶剤性のいずれの項目でも×評価が無く、とても良好な結果であった。一方、黄色着色組成物としてキノフタロン化合物(9)やPY138、PY185では明度およびコントラスト比が本発明の実施例より大幅に劣る結果であった。
赤色感光性着色組成物
[実施例201〜221、比較例201〜205]
(感光性着色組成物(RR−1〜26)の作製)
表7、8に示した黄色着色組成物と、赤色着色組成物を使用し、かつ、塗膜評価の際にC光源でx=0.640、y=0.330の色度に合うように黄色着色組成物と赤色着色組成物の比率を変更(着色組成物の全量が40部となるように比率を変更)する以外は、感光性着色組成物1(GR−1)と同様に、感光性着色組成物(RR−1〜26)を作製した。
<感光性着色組成物の塗膜評価>
得られた感光性着色組成物(RR−1〜26)を用いて作製した塗膜の明度、着色力、コントラスト比(CR)、結晶析出、耐熱性、および耐溶剤性の評価を行った。明度および着色力の評価は下記方法で行った。結晶析出、耐熱性、コントラスト比および耐溶剤性の評価は感光性着色組成物(GR−1〜59)と同様な方法で実施した。
(明度評価)
感光性着色組成物(RR−1〜26)を、感光性着色組成物(GR−1〜59)と同様に100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、塗膜基板を作製した。
顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用い、得られた塗膜の明度(Y)を測定し、下記基準に従って判定した。尚、作製した塗膜は、230℃での熱処理後で、x=0.640、y=0.330となるようにした。
◎:21.0以上(非常に良好)
○:20.5以上、21.0未満(良好)
△:20.0以上、20.5未満(実施可能)
×:20.0未満 (不良)
(着色力の評価)
明度評価をしたものと同じ塗膜を用いてx=0.640の色度を示したときの膜厚を測定し、下記4段階の基準に従って判定した。x=0.640、y=0.330の色度を与える膜厚が小さいほど、着色力が大きいことを示しており、優れているといえる。
◎:膜厚2.2μm未満(非常に良好)
○:膜厚2.2μm以上、2.5μm未満(良好)
△:膜厚2.5μm以上、2.8μm未満(実施可能)
×:膜厚2.8μm以上(不良)
表7、8に示すように、黄色着色組成物としてキノフタロン系顔料(A1)とブロック共重合体を組み合わせて用いることで、実施例201〜221は、明度、着色力、コントラスト比、結晶析出、耐熱性、および耐溶剤性のいずれの項目でも×評価が無く、とても良好な結果であった。一方、黄色着色組成物としてキノフタロン系顔料(9)やPY139では明度およびコントラスト比が本発明の実施例より大幅に劣る結果であった。
<カラーフィルタの作製>
まず、カラーフィルタの作製に使用する青色の感光性着色組成物の作製を行った。
(青色感光性着色組成物(BR−1)の調製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、青色着色組成物(BP−1)を作製した。
青色顔料(C.I.ピグメントブルー15:6) 7.2部
紫色顔料(C.I.ピグメントバイオレット23) 4.8部
樹脂型分散剤(BASFジャパン社製「EFKA4300」) 1.0部
バインダー樹脂(F−4)溶液 35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 52.0部
次いで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、孔径1μmのフィルタで濾過し、青色感光性着色組成物(BR−1)を作製した。

青色着色組成物(BP−1) : 40.0部
バインダー樹脂溶液A : 6.0部
重合性化合物A : 1.0部
光重合開始剤A : 8.0部
増感剤A : 1.0部
エポキシ化合物A : 1.0部
オキセタン化合物A : 1.0部
紫外線吸収剤A : 1.0部
重合禁止剤A : 1.0部
酸化防止剤A : 1.0部
チオール系連鎖移動剤A : 1.0部
シランカップリング剤A : 1.0部
レベリング剤A : 1.0部
溶剤A :36.0部
(カラーフィルタの作製)
ガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで、本発明の赤色感光性着色組成物(RR−12)をx=0.640、y=0.330になるような膜厚に塗布し着色被膜を形成した。該被膜にフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプを用いて200mJ/cm2の紫外線を照射した。次いで0.2質量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を230℃で30分間加熱して、赤色フィルタセグメントを形成した。また、同様の方法により、緑色フィルタセグメントは、本発明の緑色感光性着色組成物(GR−33)を用いてx=0.240、y=0.660の色度に合うようにし、青色フィルタセグメントは、青色感光性着色組成物(BR−1)を用いてx=0.150、y=0.060になるような膜厚にそれぞれ塗布し、各フィルタセグメントを形成して、カラーフィルタを得た。
本発明の赤色感光性着色組成物(RR−12)および緑色感光性着色組成物(GR−33)を用いることにより、着色力と明度とコントラスト比を高いレベルで達成し、さらに、その他物性にも問題なく好適に使用することができた。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物からなるキノフタロン化合物(A)と、アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤(C)とを含むことを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。

    一般式(1)
    [一般式(1)中、X1、X、Y1は、それぞれ独立にハロゲン原子を示す。n、mは0〜6の整数、pは0〜5の整数を表す。(n+m)は1以上である。]
  2. さらに、色素誘導体を含み、該色素誘導体が、酸性置換基を有する色素誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  3. 該色素誘導体がスルホ基または、スルホ基の金属塩もしくはアルキルアンモニウム塩を有するキノフタロン化合物(B)であることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  4. アクリル系ブロック共重合体を含有する塩基性分散剤(C)が、下記一般式(3)で表される繰り返し単位、下記一般式(4)で表される繰り返し単位及び下記一般式(5)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一つを有するブロックを有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。

    ( 一般式(3) において、R1〜R3は、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R1〜R3のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成してもよい。R4 は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示し、Y - は対アニオンを示す。)
    ( 一般式(4)において、R5及びR6は、相互に独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい鎖状若しくは環状の炭化水素基を示し、R5及びR6が互いに結合して環状構造を形成してもよい。R4は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
    ( 一般式(5)において、R7は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、アシル基、オキシラジカル基、またはOR12を表し、R12は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、またはアシル基を表し、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、またはフェニル基を示す。R4は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の連結基を示す。)
  5. さらに、着色剤としてフタロシアニン顔料を含むことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  6. さらに、着色剤としてジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、アゾ系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、キサンテン系染料、およびシアニン系染料からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  7. さらに、光重合性単量体(E)および光重合開始剤(F)を含むことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  8. 基板上に、請求項1〜7いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物から形成されてなるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
JP2018132442A 2017-12-22 2018-07-12 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ Active JP6432077B1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018132442A JP6432077B1 (ja) 2018-07-12 2018-07-12 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
KR1020180165105A KR102613881B1 (ko) 2017-12-22 2018-12-19 컬러 필터용 착색조성물 및 컬러 필터
TW107146359A TWI790334B (zh) 2017-12-22 2018-12-21 彩色濾光片用著色組成物及彩色濾光片
CN201811569918.2A CN109960108A (zh) 2017-12-22 2018-12-21 彩色滤光片用着色组合物及彩色滤光片

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018132442A JP6432077B1 (ja) 2018-07-12 2018-07-12 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6432077B1 true JP6432077B1 (ja) 2018-12-05
JP2020008805A JP2020008805A (ja) 2020-01-16

Family

ID=64560655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018132442A Active JP6432077B1 (ja) 2017-12-22 2018-07-12 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6432077B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020079843A (ja) * 2018-11-12 2020-05-28 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP7363388B2 (ja) 2019-11-07 2023-10-18 東洋インキScホールディングス株式会社 緑色着色組成物、感光性緑色着色組成物、カラーフィルタ、および液晶表示装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51147544A (en) * 1975-06-13 1976-12-17 Teijin Ltd Coloring method for polymeric materials
JP2011112672A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用緑色顔料分散体の製造方法、該製造方法により製造されるカラーフィルタ用緑色顔料分散体、カラーフィルタ用緑色着色レジスト、着色層、カラーフィルタ、及び液晶表示装置
JP2013210452A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP2015172732A (ja) * 2014-02-21 2015-10-01 東洋インキScホールディングス株式会社 着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ
JP2016065115A (ja) * 2014-09-22 2016-04-28 Jsr株式会社 着色組成物、着色硬化膜、並びに表示素子及び固体撮像素子
JP2016145282A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 東洋インキScホールディングス株式会社 顔料、カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
JP2016191909A (ja) * 2015-03-30 2016-11-10 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
JP2017058652A (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51147544A (en) * 1975-06-13 1976-12-17 Teijin Ltd Coloring method for polymeric materials
JP2011112672A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用緑色顔料分散体の製造方法、該製造方法により製造されるカラーフィルタ用緑色顔料分散体、カラーフィルタ用緑色着色レジスト、着色層、カラーフィルタ、及び液晶表示装置
JP2013210452A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP2015172732A (ja) * 2014-02-21 2015-10-01 東洋インキScホールディングス株式会社 着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ
JP2016065115A (ja) * 2014-09-22 2016-04-28 Jsr株式会社 着色組成物、着色硬化膜、並びに表示素子及び固体撮像素子
JP2016145282A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 東洋インキScホールディングス株式会社 顔料、カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
JP2016191909A (ja) * 2015-03-30 2016-11-10 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
JP2017058652A (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020079843A (ja) * 2018-11-12 2020-05-28 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP7172477B2 (ja) 2018-11-12 2022-11-16 東洋インキScホールディングス株式会社 カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP7363388B2 (ja) 2019-11-07 2023-10-18 東洋インキScホールディングス株式会社 緑色着色組成物、感光性緑色着色組成物、カラーフィルタ、および液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020008805A (ja) 2020-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5817028B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
JP6136277B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
JP6031901B2 (ja) 感光性着色組成物、着色膜及びカラーフィルタ
JP2013210621A (ja) カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP2012068559A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP2014215474A (ja) カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
JP6525101B1 (ja) アゾ顔料、カラーフィルタ用着色剤、着色組成物およびカラーフィルタ
JP6432077B1 (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP2019109487A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP7371422B2 (ja) フタロシアニン顔料、着色組成物、感光性着色組成物、及びカラーフィルタ
JP2020086424A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
KR102613881B1 (ko) 컬러 필터용 착색조성물 및 컬러 필터
JP6720668B2 (ja) カラーフィルタ用顔料組成物、着色組成物及びカラーフィルタ
JP6973297B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP5790486B2 (ja) キノフタロン色素、およびその用途
JP7064090B2 (ja) カラーフィルタ用顔料組成物、着色組成物、およびカラーフィルタ
JP7077908B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP6928755B1 (ja) 顔料分散剤、カラーフィルタ用顔料組成物、着色組成物、およびカラーフィルタ
JP7310492B2 (ja) フタロシアニン顔料、着色組成物及びカラーフィルタ
JP2019045591A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP6954077B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物およびその製造方法
JP2018156021A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP2020197567A (ja) カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP2022123656A (ja) カラーフィルタ用顔料分散剤、顔料組成物、着色組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、および固体撮像素子
JP2022025209A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180713

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180713

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181016

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6432077

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350