JP6428133B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、圧電アクチュエータに関する。
互いに対向する第一及び第二主面を有する圧電体と、第一主面上に形成された第一外部電極と、第二主面上に形成された第二外部電極と、を備える圧電素子と、圧電素子を支持する支持部材と、を備えた圧電アクチュエータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の圧電アクチュエータでは、ハードディスク装置(HDD)用のサスペンションのアクチュエータベースが上記支持部材に相当しており、圧電素子は、その変位をアクチュエータベースに伝達する。
特開2002−184140号公報
近年、電子機器では、小型化又は薄型化が進んでいる。それに伴って、電子機器に搭載される圧電素子においても、小型化又は薄型化が求められる。しかしながら、圧電素子が小型化又は薄型化された場合、圧電素子(圧電体)の剛性が低下し、圧電素子の変位が適切に支持部材に伝達され難いという問題点が生じる懼れがある。
以下、圧電素子の変位が適切に支持部材に伝達され難いという上記問題点について、図5及び図6を参照して、説明する。
図5の(a)に示されるように、圧電素子100は、対向する一対の主面101a,101bを有する圧電体101と、主面101a上に形成された外部電極103と、主面101b上に形成された外部電極104と、を備えている。外部電極103の厚さと外部電極104の厚さとは等しい。圧電素子100は、図5の(b)に示されるように、外部電極103,104を通して圧電体101に所定の電界が印加されることにより圧電素子100が駆動されると、一対の主面101a,101bが対向する方向に対して直交する方向D0に伸長する。
圧電素子100は、図6の(a)に示されるように、圧電アクチュエータ110に備えられている。すなわち、圧電アクチュエータ110は、圧電素子100と、圧電素子100を支持する支持部材111と、を備えている。圧電素子100は、主として主面101b側が樹脂113及び導電性樹脂114により支持部材111に固定されている。詳細には、圧電素子100は、主面101b側から圧電体101に作用する拘束力が、主面101a側から圧電体101に作用する拘束力より大きい状態で支持部材111に拘束されて支持されている。
圧電体101に上記所定の電界が印加されることにより圧電素子100が駆動されると、圧電素子100は、方向D0に伸長する。このとき、圧電素子100(圧電体101)の剛性が低下していると、図6の(b)に示されるように、圧電素子100は、圧電素子100(圧電体101)の変位を支持部材111に伝えきれずに、主面101a側が湾曲外側となるように撓む。すなわち、圧電素子100(圧電体101)そのものが撓んで変形する。
圧電素子100は、上述した状態で支持部材111に拘束されて支持されているため、拘束力が小さい主面101a側が湾曲外側となるように撓む。このように、圧電素子100が変形すると、圧電素子100の変位は、支持部材111に適切に伝達され難くなる。圧電素子100の剛性は、圧電体101の厚さが薄くなればなるほど低下し、又、圧電体101の幅(方向D0に直交する方向での長さ)が狭くなるほど低下する。
そこで、本発明は、圧電素子の変位を適切に伝達させることが可能な圧電アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明者らは、圧電素子の変位を適切に伝達させることが可能な圧電アクチュエータについて、調査研究を行った。その結果、本発明者らは、以下の事実を見出した。
圧電素子は、圧電体を構成する圧電セラミックの各結晶粒が分極されることにより、圧電特性を発現している。圧電セラミックの各結晶粒は、形状の変化を伴い分極される。圧電体上には、外部電極が配置されている。このため、圧電体における外部電極との界面及び界面近傍に位置する結晶粒(以下、単に、「界面近傍に位置する結晶粒」と称する)は、外部電極により、形状の変化が抑制されることとなり、その分極が阻害されてしまう懼れがある。
一対の外部電極により圧電体に電界を印加し圧電素子を駆動する際に、圧電体は変位しようとするものの、外部電極自体は変位しようとはしない。このため外部電極は、圧電体の変位を阻害するように作用し、圧電素子の変位量が小さくなってしまう懼れがある。すなわち、外部電極に起因する圧電体の変位の阻害が軽減されれば、圧電素子は、変位量の向上が図られることとなる。
そして、本発明者らは、更なる調査研究を行い、以下の事実を見出し、本発明を想到するに至った。
圧電体の主面が研磨面であり、外部電極が研磨面に沿って研磨面上に形成されていると、外部電極は研磨面に沿った山谷を有する形状を呈する。研磨面上に形成された外部電極は、主面に平行な方向での外部電極自身の変形を許容しやすく、結晶粒が分極される際に、界面近傍に位置する結晶粒の形状の変形の阻害を軽減する。これにより、圧電素子が駆動される際に、上記外部電極は、圧電体の変位の阻害を軽減する。
そこで、本発明に係る圧電アクチュエータは、互いに対向する第一及び第二主面を有する圧電体と、第一主面上に形成された第一外部電極と、第二主面上に形成された第二外部電極と、を備える圧電素子と、圧電素子を支持する支持部材と、を備え、圧電素子は、第一主面側から圧電体に作用する拘束力が、第二主面側から圧電体に作用する拘束力より大きい状態で支持部材に拘束されて支持されており、第一主面は研磨面であり、第一外部電極は研磨面である第一主面に沿って第一主面上に形成され、第二主面は自然面であり、第二外部電極は自然面である第二主面に沿って第二主面上に形成される。
本発明に係る圧電アクチュエータでは、圧電素子は、第一主面側から圧電体に作用する拘束力が、第二主面側から圧電体に作用する拘束力より大きい状態で支持部材に拘束されて支持されているので、圧電素子が駆動されると、圧電素子は、第二主面側が湾曲外側となるように撓もうとする。このとき、第一主面は研磨面であり、第一外部電極は、研磨面である第一主面に沿って第一主面上に形成されているので、圧電体の変位の阻害を軽減する。一方、第二主面は自然面であり、第二外部電極は、自然面である第二主面に沿って第二主面上に形成されているので、圧電体の変位の阻害が軽減され難い。このように研磨面である第一主面側では第一外部電極による圧電体の変位の阻害が軽減されるのに対し、自然面である第二主面側では第二外部電極による圧電体の変位の阻害が軽減され難いので、圧電素子が、第二主面側が湾曲外側となるように撓むのが抑制される。この結果、圧電素子の撓み変形が抑制され、圧電素子の変位を適切に支持部材に伝達させることができる。
研磨面は、ブラスト処理により形成された梨地状の面であってもよい。この場合、山谷が一層強調された研磨面を簡便に実現できる。
本発明によれば、圧電素子の変位を適切に伝達させることが可能な圧電アクチュエータを提供することができる。
本実施形態に係るサスペンションを示す概略平面図である。 図1に示されたII−II線に沿った断面構成を説明するための図である。 本実施形態に係る圧電素子の動作を説明するための図である。 本実施形態に係るサスペンションの動作を説明するための図である。 従来の圧電素子の動作を説明するための図である。 従来の圧電アクチュエータの動作を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る圧電アクチュエータの構成を説明する。本実施形態は、HDD用のサスペンション10が圧電アクチュエータを含んでいる例である。図1は、本実施形態に係るサスペンションを示す概略平面図である。図2は、図1に示されたII−II線に沿った断面構成を説明するための図である。
図1に示されたデュアル・アクチュエータ方式のサスペンション10は、ロードビーム11と、マイクロアクチュエータ部12と、ベースプレート13と、ヒンジ部材14と、を備えている。
ロードビーム11は、ばね性を有する金属板からなる。ロードビーム11の厚さは、たとえば100μm程度である。ロードビーム11の先端部には、フレキシャ15が取付けられている。フレキシャ15は、ロードビーム11よりもさらに薄い金属製の薄板ばねからなる。フレキシャ15の前端部に、磁気ヘッドを構成するスライダ16が配置されている。
ベースプレート13の基部20に、円形のボス孔21が形成されている。ベースプレート13の基部20と前端部22との間には、後述する圧電素子40を収容可能な大きさの一対の開口部23が形成されている。一対の開口部23の間に、ベースプレート13の前後方向(サスペンション10の長手方向)に延びる帯状の連結部24が設けられている。連結部24は、ベースプレート13の幅方向(サスペンション10の長手方向と交差する方向)への所定範囲の撓みが許容されるように構成されている。
ベースプレート13の基部20は、図示しないボイスコイルモータによって駆動されるアクチュエータアームの先端部に固定されている。これにより、ベースプレート13は、ボイスコイルモータによって旋回駆動される。ベースプレート13は、ステンレス鋼などの金属板からなる。ベースプレート13の厚さは、たとえば200μm程度である。本実施形態の場合、ベースプレート13とヒンジ部材14とによって、アクチュエータベース25が構成されている。
ヒンジ部材14は、基部30と、ブリッジ部31と、中間部32と、一対のヒンジ部33と、先端部34と、を有している。基部30は、ベースプレート13の基部20に重ねて固定されている。ブリッジ部31は、帯状を呈し、ベースプレート13の連結部24と対応した位置に形成されている。中間部32は、ベースプレート13の前端部22と対応した位置に形成されている。各ヒンジ部33は、板厚方向に弾性変形可能な可撓性を有している。先端部34は、ロードビーム11に固定されている。ヒンジ部材14は、ばね性を有する金属板からなる。ヒンジ部材14の厚さは、たとえば50μm程度である。
マイクロアクチュエータ部12には、一対の圧電素子40が配置されている。各圧電素子40は、図2にも示されるように、圧電体41と、第一外部電極42と、第二外部電極43と、を備えている。
圧電体41は、平面視で長方形状を呈しており、平板状の圧電体である。圧電体41は、互いに対向する第一及び第二主面41a,41bを有している。第一主面41aは、山谷を有する研磨面である。本実施形態では、第一主面41aは、その全部が研磨面である。なお、第一主面41aは、その少なくとも一部が研磨面であればよい。一方、第二主面41bは、自然面である。圧電体41は、長手方向に互いに対向する一対の端面41c,41dを有している。圧電体41の外形寸法は、たとえば、長手方向長さ1.0mm、短手方向長さ0.3mm、厚さ0.05mmである。
圧電体41は、圧電セラミックからなる。圧電セラミックとしては、PZT[Pb(Zr,Ti)O]、PT[PbTiO]、PLZT[(Pb,La)(Zr,Ti)O]、又はチタン酸バリウム[BaTiO]などが挙げられる。圧電体41は、たとえば、PZTなどの圧電セラミック材料で構成されている。
第一外部電極42は、第一主面41a上に形成されている。第一外部電極42は、研磨面である第一主面41aに沿って第一主面41a上に形成されている。第一外部電極42は、第一主面41aの全部を覆うように形成されている。第一外部電極42の厚さは、たとえば200〜500nm程度に設定される。
第二外部電極43は、第二主面41b上に形成されている。第二外部電極43は、自然面である第二主面41bに沿って第二主面41b上に形成されている。第二外部電極43は、第二主面41bの全部を覆うように形成されている。第二外部電極43の厚さは、第一外部電極42の厚さと同じに設定される。すなわち、第二外部電極43の厚さは、たとえば200〜500nm程度に設定される。
本実施形態では、第一及び第二外部電極42,43は、Cr/Ni−Cu/Au積層構造(圧電体41側から順にCr層、Ni−Cu合金層、Au層が積層された構造)とされている。すなわち、第一及び第二外部電極42,43は、同じ積層構造を有している。第一及び第二外部電極42,43は、スパッタリング法により形成されている。第一及び第二外部電極42,43は、スパッタリング法以外の方法(たとえば、焼き付け法、電解めっき法、又は蒸着法など)により形成されていてもよい。第一及び第二外部電極42,43は、単層の同じ金属層(Cr層、Ni−Cu合金層、Au層、又はNi層など)として形成されていてもよい。
各圧電素子40は、圧電素子40の長手方向が、ベースプレート13の前後方向(サスペンション10の軸線方向)に沿うようにして、対応する開口部23に収容されている。すなわち、各圧電素子40は、対応する開口部23に配置されている。
各圧電素子40は、圧電素子40の長手方向での一端側において、ヒンジ部材14の中間部32に支持されるように、中間部32に樹脂50によって固定されている。詳細には、圧電体41の端面41cと、圧電素子40(第一外部電極42)における第一主面41a側且つ一端側の一部分と、が樹脂50を介して中間部32に固定されている。樹脂50は、絶縁性樹脂である。また、圧電素子40の長手方向での一端側において、第二外部電極43上には導電性樹脂51が形成されている。第二外部電極43は、導電性樹脂51により図示しない電気配線に接続されている。導電性樹脂51は、導電性材料(たとえば金属粒子など)を含有する樹脂である。
各圧電素子40は、圧電素子40の長手方向での他端側において、ヒンジ部材14の基部30に支持されるように、基部30に導電性樹脂51によって固定されている。詳細には、圧電体41の端面41dと、圧電素子40(第一外部電極42)における第一主面41a側且つ他端側の一部分と、が導電性樹脂51を介して基部30に固定されている。第一外部電極42は、導電性樹脂51により図示しない電気配線に接続されている。
圧電素子40は、上述したように、ヒンジ部材14の中間部32及び基部30により拘束されて支持されている。中間部32及び基部30は、圧電素子40を拘束して支持する支持部材として機能する。すなわち、圧電素子40は、第一主面41a側から圧電体41に作用する拘束力が、第二主面41b側から圧電体41に作用する拘束力より大きい状態で、支持部材(中間部32及び基部30)に拘束されて支持されている。本実施形態においては、サスペンション10が、圧電素子40と、支持部材(中間部32及び基部30)と、を備える圧電アクチュエータを含むこととなる。
次に、上述した圧電素子40の製造方法について説明する。
まず、圧電セラミック粉のペーストを得て、ペーストから所定厚さのグリーンシートを作成する(シート工法)。グリーンシートに電極を印刷してもよい。また、グリーンシートを重ね合わせて積層体としてもよい。次に、グリーンシート又はその積層体を積層方向にプレス処理し、圧電体グリーンを得る。プレス処理は、たとえば、100MPa程度で行われるのが好ましい。続いて、得られた圧電体グリーンに脱バインダ処理を施した後、焼成し、圧電体基板を得る。
次に、圧電体基板の一方の主面に対して研磨処理を施し、研磨面とする。研磨処理は、たとえばブラスト処理、ラップ処理、及びエッチング処理等である。ブラスト処理は、湿式ブラスト処理及び乾式ブラスト処理のいずれでもよい。圧電体基板の他方の主面は、研磨処理を施さず、自然面のままとされる。
ここで、自然面とは、焼成により成長した結晶粒の表面により構成される面であり、結晶粒に起因して、なだらかな山谷を有する形状を呈する。ブラスト処理により形成された研磨面は、自然面の山谷が強調された形状を呈する。ラップ処理及びエッチング処理により形成された研磨面は、自然面の山の部分が削り取られて、山谷が均されると共に、細かな山谷が複数形成されたような形状を呈する。たとえばブラスト処理により形成された研磨面は、自然面よりも粗い梨地状の面である。研磨面では、自然面よりも表面積が大きい。
ブラスト処理後、圧電体基板の各主面上に電極膜を形成する。各電極膜は、印刷法、スパッタリング法又は蒸着法などにより形成される。以上の工程により、圧電体基板及び電極膜を備える圧電素子基板が得られる。圧電体基板は、個片化された状態の複数の圧電体41が繋がった状態であり、各電極膜は、個片化された状態の複数の第一及び第二電極膜42,43が繋がった状態であり、圧電素子基板は、個片化された状態の複数の圧電素子40が繋がった状態である。
次に、圧電素子基板に分極処理を行う。分極処理では、たとえば、100℃の温度下で、電界強度2kV/mmの電圧を5分間程度印加する。続いて、分極処理後の圧電素子基板を製品形状に切断する。これにより、個片化された圧電体41及び第一及び第二外部電極42,43を備える圧電素子40が得られる。
次に、図3及び図4を参照して、サスペンション10(圧電アクチュエータ)の動作について説明する。図3は、本実施形態に係る圧電素子の動作を説明するための図である。図4は、本実施形態に係るサスペンションの動作を説明するための図である。
図3及び図4の各(a)に示された圧電素子40では、第一及び第二外部電極42,43に電圧が印加されておらず、第一及び第二外部電極42,43を通して圧電体41に電界が印加されていない。第一及び第二外部電極42,43に電圧が印加され、第一及び第二外部電極42,43を通して圧電体41に所定の電界が印加されることにより圧電素子40が駆動されると、圧電素子40は、図3の(b)に示されるように、第一主面41aと第二主面41bとが対向する方向に対して直交する方向D1に伸長する。
第一主面41aは研磨面であり、第一外部電極42は、研磨面である第一主面41aに沿って第一主面41a上に形成されているので、圧電体41の変位の阻害を軽減する。これに対して、第二主面41bは自然面であり、第二外部電極43は、自然面である第二主面41bに沿って第二主面41b上に形成されているので、圧電体41の変位の阻害を軽減し難い。このように研磨面である第一主面41a側では、圧電体41の変位に対する第一外部電極42による阻害が軽減されるのに対し、自然面である第二主面41b側では、圧電体41の変位に対する第二外部電極43による阻害が軽減され難い。したがって、圧電素子40そのものは、上述した方向D1に伸長する際に、図3の(b)に示されるように、第一主面41a側が湾曲外側となるように撓む。
圧電素子40は、上述したように、第一主面41a側から圧電体41に作用する拘束力が、第二主面41b側から圧電体41に作用する拘束力より大きい状態で、支持部材(中間部32及び基部30)に拘束されて支持されている。このため、圧電素子40は、支持部材(中間部32及び基部30)に拘束されて支持されている状態では、圧電体41における第一主面41a側の領域は、同じく圧電体41における第二主面41b側の領域よりも変位が阻害されやすい。したがって、圧電素子40は、第二主面41b側が湾曲外側となるように撓もうとする。しかしながら、圧電素子40そのものが、上述したように、第一主面41a側が湾曲外側となるように撓もうとすることから、図4の(b)に示されるように、第二主面41b側が湾曲外側となる撓みが抑制されることとなる。
なお、第一及び第二主面41a,41bを共に研磨面とした場合は、第一及び第二外部電極42,43が共に圧電体41の変位の阻害を軽減することになる。したがって、支持部材により第一主面41a側から圧電体41に拘束力が作用する状態において、第二主面41b側が湾曲外側となるように撓もうとするのを抑制し難くなる。
以上のことから、本実施形態においては、圧電素子40の撓み変形が抑制され、圧電素子40の変位(伸長方向での変位)を適切に支持部材(中間部32及び基部30)に伝達させることができる。
以上説明したように、本実施形態では、サスペンション10において、圧電素子40は、第一主面41a側に設けられた支持部材(中間部32及び基部30)により支持されている。すなわち、第一主面41a側から圧電体41に作用する拘束力が、第二主面41b側から圧電体41に作用する拘束力より大きい状態とされているので、圧電素子40が駆動されると、圧電素子40は、第二主面41b側が湾曲外側となるように撓もうとする。このとき、第一主面41aは研磨面であり、第一外部電極42は、研磨面である第一主面41aに沿って第一主面41a上に形成されているので、圧電体41の変位の阻害を軽減する。一方、第二主面41bは自然面であり、第二外部電極43は、自然面である第二主面41bに沿って第二主面41b上に形成されているので、圧電体41の変位の阻害を軽減し難い。このように研磨面である第一主面41a側では、圧電体41の変位に対する第一外部電極42による阻害が軽減されるのに対し、自然面である第二主面41b側では、圧電体41の変位に対する第二外部電極43による阻害が軽減され難いので、圧電素子40が、第二主面41b側が湾曲外側となるように撓むのが抑制される。この結果、圧電素子40の撓み変形が抑制され、圧電素子40の変位を適切に支持部材(中間部32及び基部30)に伝達させることができる。
圧電素子40では、圧電体41の第一主面41aが研磨面であり、第二主面41bが自然面であるため、光沢の差異を利用して第一及び第二主面41a,41bの識別性を高めることができる。従来の圧電素子では、裏表を識別するために、たとえば識別マークを設ける必要があった。本実施形態の圧電素子40によれば、このような識別マークを省略することができる。
圧電素子40が撓み変形した場合、圧電素子40が支持部材(中間部32及び基部30)から剥離しやすくなる。本実施形態では、圧電素子40の撓み変形が抑制されるので、このような剥離の発生を抑制することができる。さらに、圧電素子40では、圧電体41の第一主面41aは研磨面であることにより、第一主面41aと第一外部電極42との密着性、及び第一外部電極42と支持部材(中間部32及び基部30)との接着性が高く、これらの間で剥離が生じ難い。
第一主面41aの研磨面は、ブラスト処理により形成された研磨面である。ブラスト処理によれば、山谷が一層強調された研磨面を簡便に実現できる。また、山谷が一層強調される結果、第一主面41a側における第一外部電極42による圧電体41の変位の阻害がより軽減される。これにより、圧電素子40が、第二主面41b側が湾曲外側となるように撓むのが一層抑制される。このように圧電素子40の撓み変形が一層抑制される結果、圧電素子40の変位を適切に支持部材(中間部32及び基部30)に伝達させやすくなる。さらに、山谷が一層強調されるので、第一及び第二主面41a,41bの識別性を一層高めることができる。
圧電素子40は、たとえば厚さ0.2mm以下としてもよい。圧電素子40は、厚さが薄くなればなるほど剛性が低下し、撓みやすくなる。本実施形態によれば、圧電素子40の厚さが0.2mm以下の場合でも、圧電素子40の撓み変形を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
第一主面41aが研磨面であることに加え、たとえば、第二外部電極43が第一外部電極42よりも厚くてもよい。この場合、第二外部電極43の剛性は、第一外部電極42の剛性よりも高くなる。したがって、第二主面41b側では圧電体41の変位に対する第二外部電極43による阻害がより強くなる。この結果、圧電素子40の撓み変形がより抑制されやすくなる。
また、第二外部電極43の材料は、第一外部電極42の材料よりも硬い材料であってもよい。この場合も、第二外部電極43の剛性が第一外部電極42の剛性よりも高くなる。したがって、第二主面41b側では圧電体41の変位に対する第二外部電極43による阻害がより強くなる。この結果、圧電素子40の撓み変形がより抑制されやすくなる。
また、第二外部電極43がスパッタリング法により形成された層を含むと共に、第一外部電極42がスパッタリング法により形成された層を含まなくてもよい。スパッタリング法は、焼き付け法、電解めっき法、及び蒸着法等に比して、密着性が高い。したがって、スパッタリング法により形成された層を含む第二外部電極43は、スパッタリング法により形成された層を含まない第一外部電極42に比して、圧電体41に作用する拘束力が大きくなる。したがって、第二主面41b側では圧電体41の変位に対する第二外部電極43による阻害がより強くなる。この結果、圧電素子40の撓み変形がより抑制されやすくなる。
なお、上記のように第二外部電極43の厚さが厚い場合、第二外部電極43が硬い材料により構成される場合、及び第二外部電極43がスパッタリング法により形成された層を含む場合にも、圧電素子40の撓み変形を抑制し、その結果として圧電素子40の変位量の向上を図ることができる。しかしながら、これらの場合、第二主面41b側で圧電体41の変位に対する第二外部電極43による阻害をより強くすることで、圧電素子40の撓み変形を抑制している。このため、圧電素子40の変位量が向上し難い。これに対して本実施形態では、第一主面41aを研磨面として、第一外部電極42による圧電体41の変位の阻害を軽減するので、圧電素子40の変位量がより向上しやすい。
圧電素子40は、圧電素子40の長手方向での両端側それぞれにおいて、圧電体41の端面41c,41d及び圧電素子40における第一主面41a側の外表面の2面において支持部材に支持されているが、支持部材への支持構造は、これに限られない。圧電素子40は、第一主面41a側から圧電体41に作用する拘束力が、第二主面41b側から圧電体41に作用する拘束力より大きい状態で支持部材に拘束されて支持されていればよい。したがって、圧電素子40は、圧電素子40における第一主面41a側の外表面において少なくとも支持部材に支持されていればよく、これ以外に、圧電体41の端面41c,41d、圧電素子40における第二主面41b側の外表面、及び端面41cと端面41dとを接続すると共に、第一主面41aと第二主面41bとを接続する圧電体41の2つの側面のいずれかの面において支持部材に支持されていてもよい。
ヒンジ部材14の中間部32及び基部30が支持部材として機能しているが、これに加えて、たとえばベースプレート13の前端部22、基部20、及び連結部24が支持部材として機能してもよい。
本発明は、HDD用のサスペンション10のマイクロアクチュエータ部12以外の圧電アクチュエータに用いることができる。
10…サスペンション、11…ロードビーム、12…マイクロアクチュエータ部、13…ベースプレート、14…ヒンジ部材、25…アクチュエータベース、30…基部、32…中間部、40…圧電素子、41…圧電体、41a…第一主面、41b…第二主面、42…第一外部電極、43…第二外部電極。

Claims (2)

  1. 互いに対向する第一及び第二主面を有する圧電体と、前記第一主面上に形成された第一外部電極と、前記第二主面上に形成された第二外部電極と、を備える圧電素子と、
    前記圧電素子を支持する支持部材と、を備え、
    前記圧電素子は、前記第一主面側から前記圧電体に作用する拘束力が、前記第二主面側から前記圧電体に作用する拘束力より大きい状態で前記支持部材に拘束されて支持されており、
    前記第一主面は研磨面であり、前記第一外部電極は前記研磨面である前記第一主面に沿って前記第一主面上に形成され、
    前記第二主面は自然面であり、前記第二外部電極は前記自然面である前記第二主面に沿って前記第二主面上に形成され
    前記研磨面では、前記自然面よりも表面積が大きい、
    圧電アクチュエータ。
  2. 前記研磨面は、ブラスト処理により形成された梨地状の面である、
    請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
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