JP5592289B2 - 圧電素子及びその製造方法並びにその圧電素子を搭載したヘッドジンバルアセンブリ - Google Patents

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本発明は、圧電素子及びその製造方法並びにその圧電素子を搭載したヘッドジンバルアセンブリ(HGA)に関し、特に、圧電部上に保護膜が形成された圧電素子及びその製造方法並びにその圧電素子を搭載したヘッドジンバルアセンブリに関する。
圧電素子を製造する方法として、例えば下記の特許文献1には、単一の基板から複数個の圧電素子を製造する方法が開示されている。この文献には、圧電体膜を含む積層体を覆う樹脂膜が開示されており、開示された方法では、まず、圧電素子の圧電体膜を含む圧電部(積層体)の全面に亘って、ポリイミド等からなる第1の保護膜(樹脂膜)を形成する。続いて、取り出し電極部分に第2の保護膜(樹脂膜)を形成し、金(Au)に代表される金属膜で取り出し電極を形成し、圧電部(積層体)の電極と導通させる。
上述したような第2の保護膜は、
1)金属膜からのバリ等の離脱を防ぐ
2)保護膜の応力により圧電膜の動作(変位量)を阻害しない
3)保護膜の応力により個片化後における素子の変形を生じさせない
ことをコンセプトとして設計され、第2の保護膜は、通常、特許文献1の図5や図6に示されているように金属膜周辺(特に、取り出し電極の周辺)に形成される。
特開2005−260161号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された第2の保護膜は、第1の保護膜との境界線が一直線状であり、このような境界線では、圧電素子を取り扱うとき、たとえば圧電素子をサスペンション上に搭載するとき、大きな機械的応力が曲げ応力として加わり易い。その応力により、薄膜のセラミックスで構成される圧電膜にクラックが生じ、そのクラックにより圧電素子の信頼性が著しく低下する虞があった。
そのため、上記3つの設計コンセプトを阻害することなく、かつ、圧電膜におけるクラックの発生を抑制できるように形状が最適化された第2の保護膜が求められる。
そこで、本発明は、圧電膜におけるクラックの発生を抑制することにより信頼性の向上が図られた圧電素子及びその製造方法並びにその圧電素子を搭載したヘッドジンバルアセンブリを提供することを目的とする。
本発明に係る圧電素子は、一対の電極膜で圧電膜が挟まれた圧電部と、圧電部の少なくとも一方面に形成され、圧電部を全面に亘って覆う第1の保護膜と、第1の保護膜上に形成され、第1の保護膜を介して圧電部の一端部領域を部分的に覆う第2の保護膜と、圧電部の一端部領域に設けられ、第1の保護膜及び第2の保護膜を貫通して一対の電極膜と電気的に接続される取り出し電極とを備え、第1の保護膜上における、第1の保護膜と第2の保護膜との境界線が、湾曲部又は屈曲部を有する。
この圧電素子においては、圧電部の少なくとも一方面に形成された第1の保護膜上における第1の保護膜と第2の保護膜との境界線が湾曲部又は屈曲部を有している。このように境界線が湾曲部又は屈曲部を有する場合、圧電素子を取り扱うとき、たとえば圧電素子をサスペンション上に搭載するとき、境界線付近における曲げ応力の集中が、境界線が一直線状である場合に比べて緩和される。その結果、境界線付近における圧電膜のダメージが有意に低減されてクラックの発生が抑制され、圧電素子の信頼性向上が図られる。その上、圧電素子における圧電動作の繰り返し耐久性についても改善が図られる。
また、本発明に係る圧電素子の製造方法は、基板上に、一対の電極膜で圧電膜が挟まれた圧電部を形成する工程と、圧電部の面のうちの基板側とは反対側の面に、圧電部を全面に亘って覆う第1の保護膜を形成する工程と、第1の保護膜上に、第1の保護膜を介して圧電部の一端部領域を部分的に覆う第2の保護膜を形成する工程と、圧電部の一端部領域に、第1の保護膜及び第2の保護膜を貫通して一対の電極膜と電気的に接続される取り出し電極を設ける工程と、基板から圧電部を分離する工程とを備え、第1の保護膜上における、第1の保護膜と第2の保護膜との境界線が、湾曲部又は屈曲部を有する。
この圧電素子の製造方法においては、圧電部の面のうちの基板側とは反対側の面に形成される第1の保護膜上における第1の保護膜と第2の保護膜との境界線が湾曲部又は屈曲部を有している。このように境界線が湾曲部又は屈曲部を有する場合、圧電素子を取り扱うとき、たとえば圧電素子をサスペンション上に搭載するとき、境界線付近における曲げ応力の集中が、境界線が一直線状である場合に比べて緩和される。その結果、境界線付近における圧電膜のダメージが有意に低減されてクラックの発生が抑制され、圧電素子の信頼性向上が図られる。その上、圧電素子における圧電動作の繰り返し耐久性についても改善が図られる。
さらに、本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、上記圧電素子を備えており、上述した本発明に係る圧電素子の作用効果と同様の作用効果を奏する。
本発明によれば、圧電膜におけるクラックの発生を抑制することにより信頼性の向上が図られた圧電素子及びその製造方法並びにその圧電素子を搭載したヘッドジンバルアセンブリが提供される。
本発明の実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリを示した概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る圧電素子を示した平面図である。 図2に示した圧電素子の部分断面図である。 本発明の実施形態に係る圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示した図である。 比較例に係る圧電素子を示した平面図である。 比較例に係る圧電素子を示した平面図である。 図2に示した圧電素子とは異なる態様の圧電素子を示した平面図である。 図2に示した圧電素子とは異なる態様の圧電素子を示した平面図である。 図2に示した圧電素子とは異なる態様の圧電素子を示した平面図である。 図10に示した従来の圧電素子とは異なる態様の圧電素子を示した平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
図1は、本発明の好ましい実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリ(HGA)を示した概略斜視図である。図1に示すように、HGA10は、サスペンションアーム20、フレクシャ30、及び圧電アクチュエータ(圧電素子)40からなるサスペンション22と、サスペンション22に搭載されたヘッドスライダ50とを有している。圧電アクチュエータ40は、ヘッドスライダ50をサスペンションアーム20に対して相対的に変位させるものであり、HGA10が圧電アクチュエータ40を有することにより、HGA10はヘッドスライダ50の薄膜磁気ヘッド51を2段階で変動させることができる。すなわち、薄膜磁気ヘッド51の大きな移動は図示しないボイスコイルモータ(VCM)によるサスペンション22全体の駆動により制御され、それよりも微小な移動は圧電アクチュエータ40によるヘッドスライダ50の駆動により制御される。
サスペンションアーム20は、金属製のものであり、その先端には、ヘッドスライダ50がランプ機構に退避している際にスロープに乗り上がるためのタブが形成されている。また、フレクシャ30は、ポリイミド樹脂等で形成された可撓性を有する配線基板と、ステンレス鋼によって形成されており配線基板の底面に部分的に張り付けられている支持板とにより構成されており、レーザスポット溶接によってサスペンションアーム20に接着されている。
図2は、図1の圧電アクチュエータ40が基板上に並列された状態を示した平面図であり、図3は、図2に示した圧電アクチュエータ40(基板から分離)の部分断面図である。図2に示すように、圧電アクチュエータ40の表面には、基板上の素子の位置を示すアドレス401及び取り出し電極402が形成されている。圧電アクチュエータ40は、取り出し電極402において電圧を印加されることにより駆動される。
図3に示すように、圧電アクチュエータ40は、積層構造を有しており、一対の電極膜312、313で圧電膜311を挟んだ構造の圧電部310を含んでいる。圧電部310の下面には、樹脂層321及び金属層322からなる保持層320が設けられ、この保持層320により素子形状が保持されるとともに、下方からのダメージに対して圧電部310を保護している。一方、圧電部310の上面には、第1の保護膜314及び第2の保護膜315が順次積層されており、これらの保護膜314、315により上方からのダメージに対して圧電部310を保護している。なお、図3には図示されていないが、一対の取り出し電極402は、保護膜314、315上に設けられ、保護膜314、315を介して、一対の電極膜312、313と電気的に接続されている。
ここで、図2に示す第1の領域40aは、圧電部310が第1の保護膜314のみで覆われている領域であり、第2の領域40bは、圧電部310が第1の保護膜314及び第2の保護膜315の2層の保護膜によって覆われている領域である。すなわち、第1の保護膜314は、第1の領域40aと第2の領域40bとを含む圧電部310の全領域を覆っており、第2の保護膜315は、第1の保護膜314を介して第2の領域40bのみを覆っている。
図2に示すように、圧電素子40の一端部領域である第2の領域40bは、アドレス401及び取り出し電極402が形成される領域であり、取り出し電極402を囲むように設けられている。そして、この第2の領域40bと第1の領域40aとの境界線B(すなわち第1の保護膜314上における第1の保護膜314と第2の保護膜315との境界線、第2の保護膜315の外縁の線)は、円弧状となっており、その全体が湾曲部となっている。
続いて、図4〜図9を参照して、圧電アクチュエータ40を製造する手順について説明する。なお、図4、図5、図7及び図8の(a)は、圧電アクチュエータ40を製造する手順を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)におけるIVb−IVb線断面図、図5(b)は図5(a)におけるVb−Vb線断面図、図7(b)は図7(a)におけるVIIb−VIIb線断面図、図8(b)は図8(a)におけるVIIIb−VIIIb線断面図である。
(第1の積層体形成工程)
この工程では、第1積層体Lを形成する(図4参照)。まず、第1基板S1を用意し、この第1基板S1上にバッファ膜42、第1電極膜45(図3における電極膜312)、圧電膜43(図3における311)及び第2電極膜41(図3における電極膜313)を順次積層する。これらの層の積層には、エピタキシャル成長法を用いることができる。
より具体的に説明すると、まず、第1基板S1上にバッファ膜42をエピタキシャル成長させる。バッファ膜42は、(100)方向、(010)方向または(001)方向に配向し、例えばその上面が{111}ファセット面を有するエピタキシャル成長膜を用いることができる。続いて、バッファ膜42上に、第1電極膜45及び圧電膜43を順次エピタキシャル成長させ、更に圧電膜43上に第2電極膜41を形成する。それにより、第1基板S1、バッファ膜42、第1電極膜45、圧電膜43及び第2電極膜41からなる積層体Lが得られる。圧電膜43の成長に際しては、結晶配向方向を分極方向(001)と揃えた配向圧電膜を作ることで、外部から電場を加えていなくても物質が電気双極子を生じる自発分極が発生する強誘電体膜を得ることができる。なお、積層体Lの形成には、エピタキシャル成長法として、スパッタ法、CVD法等の成膜法等を用いることができる。
第1基板S1の材料は、積層体Lを形成可能なものであれば特に限定されず、例えば、Si、MgO等を用いることができる。第1基板S1の厚さは特に限定されず、例えば、100〜3000μm程度とすることができる。また、バッファ膜42の材料は、格子定数ミスマッチのコントロール及び、配向方向をコントロールし、圧電膜43の結晶性を良くするようなものであれば特に限定されず、例えば、ZrO膜、Y膜等を用いることができる。バッファ膜42の厚さは特に限定されず、例えば、0.003〜0.1μm程度とすることができる。
(第2の積層体形成工程)
次に、第2積層体Mを形成する(図5参照)。まず、第2基板S2を用意し、この第2基板S2上に下地膜44及び支持膜48(図3における金属層322)を順次積層する。これらの層の積層には、蒸着、スパッタ、メッキなどの一般的な薄膜形成方法を用いることができる。それにより、第2基板S2、下地膜44及び支持膜48からなる積層体Mが得られる。
第2基板S2の材料は、積層体Mを形成可能なものであれば特に限定されず、例えば、Si、ガラス、アルミナ等のセラミックス等を用いることができる。第2基板S2の厚さは特に限定されず、例えば、100〜3000μm程度とすることができる。また、下地膜44の材料は、第2基板S2と支持膜48との間の密着性を確保できるものであれば特に限定されず、例えば、SRO、Cr等を用いることができる。下地膜44の厚さは特に限定されず、例えば、0.01〜0.3μm程度とすることができる。
(第3の積層体形成工程)
この工程においては、まず、積層体Lの第2電極膜41上に接着膜47aを形成するとともに、積層体Mの支持膜48上に接着膜47bを形成する(図6参照)。接着膜47a、47bの形成には、例えばモノマーを気化させて支持膜48に蒸着すると同時に重合させる、いわゆる重合蒸着法を用いることができ、また、接着膜47a、47bを構成する樹脂をスピンコートにより塗布する方法等で形成することもできる。
その後、第2電極膜41と支持膜48とが対向するように、接着膜47aと接着膜47bとを重ね合わせ、加圧しながら熱硬化法により接着し、積層体L、接着膜47a、接着膜47b及び積層体Mからなる積層体Pを形成する(図7参照)。なお、接着膜47a及び接着膜47bは一体化されて接着膜47(図3における樹脂層321)を構成することになる。また、接着膜47の形成には、熱硬化法の他に、常温硬化型の接着剤を用いる方法や熱溶融型の接着剤等を用いてもよく、接着膜47が、例えば紫外線(UV)硬化型のエポキシ樹脂である場合には、紫外線照射により接着する方法が好ましい。また、接着膜47a、47bのうちの一方のみを形成して接着しても実施は可能である。さらに、本工程において位置合わせが必要な場合は、熱硬化・紫外線硬化併用型接着剤の使用も好ましい。
次に、積層体Mの第1基板S1を除去する(図7参照)。第1基板S1の除去には、第1基板S1としてSiの単結晶基板を用いる場合には、フッ硝酸によるウェットエッチング、または反応性イオンエッチング法(RIE法)等によるドライエッチングを用いることができる。なお、前段階の粗削りとして、砥石研削(バーチカル研磨)、コロイダルシリカによるポリッシング(CMP)や軟質金属定盤(ズズ定盤など)を使ったダイヤスラリーによるポリッシングにより、基板除去をおこなうことができる。その後、RIE法によってバッファ膜42をエッチングする。このように、積層体Lは、第1基板S1及びバッファ膜42が除去されて、その結果、第2電極膜41、圧電膜43及び第1電極膜45からなる積層体L2になる。
(積層体加工工程)
次に、積層体L2を所望の形状に加工(パターニング)する(図8参照)。この工程では、まずフォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて、図2に示した圧電素子40の形状に対応する形状のレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして、マスクされていない領域を下地膜44が露出するまでエッチングし、その後、レジストパターンを除去する。
次に、第2電極膜41、圧電膜43及び第1電極膜45を覆うように、図2に示した第1の領域40aと第2の領域40bとを含む全領域に、樹脂膜49(図3における第1の保護膜314)を形成する。さらに、図2に示した第2の領域40bにのみ、図3における第2の保護膜315となるべき樹脂膜(図示せず)を形成する。これらの樹脂膜は、樹脂膜を構成する樹脂材料を、基板上に選択的に塗布した後、ベークすることにより形成される。その後、第2領域40bに位置する根元領域40Rに、取り出し電極402を形成する。このとき、第1の保護膜314及び第2の保護膜315となるべき樹脂膜にコンタクトホールを形成し、取り出し電極402と電極膜312、313とを電気的に接続する。
(第2基板除去工程)
次に、ウェットエッチングを行い、下地膜44を除去する(図9参照)。これにより、第2基板S2が積層体Mから除去される。その結果、積層体Pは,積層体L2、接着膜47及び支持膜48からなる積層体P2となる。以上の工程を経ることで、図2及び図3に示された圧電アクチュエータ40が完成する。
なお、下地膜44の材料として、例えばZrO膜、Y膜等のような絶縁保護膜を用いてもよい。この場合、この下地膜44はパターニングせずに、パターニングされた積層体Pは、樹脂膜49側をワックス等を介して何らかの基材で保持し、その後ドライエッチングあるいはウェットエッチング等により第2基板S2を除去し、その後ワックス等を溶かして素子を個片化してもよい。このとき、素子部分以外の絶縁保護膜は破れてなくなり、素子が個片化される。こうすることで、エッチング時の素子へのダメージを低減させることができる。
ここで、圧電アクチュエータ40は図2の状態から個片化されるが、圧電アクチュエータ40をピンセット等により取り出してサスペンション22上に搭載する際に、圧電アクチュエータ40に応力(曲げ応力)が掛かることは避けられない。その際、圧電アクチュエータ40の積層構造のうち、薄膜のセラミックスからなる圧電膜311がその応力に対して最も弱く、その構造上、特に境界線B直下の部分(図3の破線楕円部分)に応力が掛かりやすいため、この部分にクラックが発生する虞がある。
たとえば、図10に示す圧電アクチュエータ60のように、第1の保護膜314のみで覆われた第1の領域60aと第1の保護膜314及び第2の保護膜315で覆われた第2の領域60bとの境界線Bが一直線状であると、圧電膜311は上述した応力の影響を直接的に受ける。また、図11に示す圧電アクチュエータ80のように、全面が第1の保護膜314及び第2の保護膜315で覆われた第2の領域80bとすると、全面を覆う第2の保護膜315のために、素子が十分な変位特性を得ることができない上、保護膜全体の厚さ及び体積が増加したことにより、保護膜の硬化時にその収縮によって、基板を有しない素子に大きな反りが生じる虞がある。
そこで、発明者らは、鋭意研究の末、境界線Bを一直線状ではない形状とし、圧電膜311の境界線B付近における応力を緩和することで、クラックの発生を抑制する技術を新たに見いだした。
なお、一直線状ではない形状とは、全体的にまたは部分的に、湾曲部や屈曲部を含む形状であり、図2に示した円弧状の他、図12〜図14に示すような形状が含まれる。図12には、(a)及び(b)に一つの湾曲部を含む形状の境界線Bが示されており、(c)及び(d)に複数の湾曲部を含む形状の境界線Bが示されている。また、図13には、(a)及び(b)に複数の屈曲部を含む形状の境界線Bが示されている。さらに、図14には、(a)及び(b)に一つの屈曲部を含む形状の境界線Bが示されている。図12〜図14に示すように、湾曲部や屈曲部の数は一つでも複数でもよく、湾曲部や屈曲部の突出方向も適宜選択可能である。なお、境界線B付近における応力を緩和する点において、屈曲部よりも湾曲部の方がより好適である。
一方、一直線状である形状とは、湾曲部や屈曲部を含まない図15に示す形状である。図15には、(a)に横方向(すなわち、取り出し電極402が形成された端部に対して平行な方向)に一直線状に延びる境界線Bが示されており、(b)及び(c)には所定角度だけ傾斜した方向に一直線状に延びる境界線Bが示されている。
以上で詳細に説明したとおり、圧電アクチュエータ40においては、圧電部310の一方面に形成された第1の保護膜314上における第1の保護膜314と第2の保護膜315との境界線Bが円弧状となっており、その全体が湾曲部となっている。このように境界線Bが湾曲部を有する場合、圧電アクチュエータ40を取り扱うとき、たとえば圧電アクチュエータ40をサスペンション22上に搭載するとき、境界線B付近における曲げ応力の集中が、境界線Bが一直線状である場合に比べて緩和される。その結果、境界線B付近における圧電膜311のダメージが有意に低減されてクラックの発生が抑制され、圧電アクチュエータ40の信頼性向上が図られる。その上、圧電アクチュエータ40における圧電動作の繰り返し耐久性についても改善が図られる。なお、境界線Bは、その全体が湾曲部となっている場合に限らず、一直線状ではない形状(すなわち、全体的にまたは部分的に、湾曲部や屈曲部を含む形状)であれば、同様に、境界線B付近における曲げ応力の集中が緩和され、圧電膜311におけるクラックの発生が抑制される。
なお、上述した圧電アクチュエータ40は、圧電部310の面のうちの一方の面(すなわち、製造工程で用いる基板S2側とは反対側の面であり、第1電極膜45側の面)に、上記形状の第1の保護膜314及び第2の保護膜315を形成した態様であるが、必要に応じて、他方の面(すなわち、製造工程で用いる基板S2側の面であり、第2電極膜41側の面)にも上記形状の第1の保護膜314及び第2の保護膜315を形成してもよい。
第1の保護膜314及び第2の保護膜315の材料としては、圧電膜311の変位量を阻害しない材料物性を持つものが好ましく、ポリイミドやエポキシ樹脂等が多くの場合用いられる。
電極膜312、313の材料は導電性材料であれば特に限定されず、例えばPt、Au、等の金属材料を用いることができる。また、SrRuO(SRO)等の導電性セラミックスを用いることも可能である。さらに、電極膜312、313の上下にくる構成材料との密着性や全体の応力調整の目的で、電極膜312,313を多層構造としても良い。電極膜312,313の厚みは特に限定されず、例えば、0.1〜1μm程度とすることができる。なお、電極膜312,313が厚くなると変位量の阻害になるので、樹脂層321の厚さよりも薄いことが好ましい。屈曲抑制支持剛性と長手方向の変位量とはトレードオフの関係にあることに基づく。
圧電膜311の材料は、圧電特性を示すものであれば特に限定されず、例えば、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)、等が挙げられる。圧電膜311の厚みは特に限定されず、例えば、0.5〜10μm程度とすることができる。
樹脂層321の材料は、電極膜313と金属層322とを接着できるものであれば特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリイミドシリコン樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂等の樹脂接着剤を用いることができる。特に、樹脂接着剤の中でも、加熱により硬化した熱硬化性樹脂接着剤が好ましい。また、樹脂層321の厚みは特に限定されず、例えば、1〜30μm程度とすることができる。
金属層322の材料は、電極膜313と同程度の硬さの材料であれば特に限定されず、例えばPt、Au、等の金属材料を用いることができる。また、SRO等の導電性セラミックスを用いることも可能である。
また、積層体Lを製造する際に、第1電極膜45をエピタキシャル成長させる前に、第1基板S1上に上面が{111}ファセット面を有するバッファ膜42を形成することにより、結晶配向の高い第1電極膜45を得ることができる。また、これに伴って第1電極膜45上にエピタキシャル成長される圧電膜43の結晶性をも改善することができ、薄膜圧電アクチュエータ40の信頼性を向上させることができる。
続いて、図1を参照しつつ、HGA10の組立工程の一例を説明する。まず、フレクシャ30をレーザスポット溶接にてサスペンションアーム20に固定する。また、圧電アクチュエータ40をフレクシャ30に対して位置決めした後に、紫外線硬化型接着剤等により金属層322(支持膜48)が圧電アクチュエータ搭載領域と接するように固定する。その後、圧電アクチュエータ40の取り出し電極402に逆相に交流印加されるように、圧電アクチュエータ搭載領域の後端部上の対応する電極パッドに接続させる。続いて、ヘッドスライダ搭載領域及び変位伝達板にヘッドスライダ50を搭載させ接着剤等により固定し、ヘッドスライダ搭載領域上の記録用電極及び再生用電極にヘッドスライダ50上の記録用パッド及び再生用パッドを接着することにより、HGA10が得られる。
上記の製造方法で得られた圧電アクチュエータ40を用いてHGA10に組み立てることで、高性能化、高信頼性化及び低コスト化が可能なHGA10を製作することができる。また、上記のHGA10の組み立てにおいては、金属層322(支持膜48)が圧電アクチュエータ搭載領域と接するように圧電アクチュエータ40を圧電アクチュエータ搭載領域に固定するため、変位伝達板の下面側に圧電アクチュエータ40の電極膜312(第1電極膜45)が位置されることになるが、圧電アクチュエータ40は電圧の印加を受けると長手方向に変位するように設計されているため、電極膜312(第1電極膜45)が圧電アクチュエータ搭載領域に近い向きに圧電アクチュエータ40を搭載しても、HGA10の機能に差は生じない。
以下、本発明に係る圧電素子(圧電アクチュエータ)の実施例を示し、その効果を説明する。まず、実施例として図2に示した圧電アクチュエータ40(試料A)を40個用意し、比較例として図10に示した圧電アクチュエータ60(試料B)及び図11に示した圧電アクチュエータ80(試料C)をそれぞれ40個ずつ用意した。そして、各試料について、信頼性、変位特性及び最終形状の反りのレベルを調べた。
なお、各試料A、B、Cの圧電アクチュエータは、長手方向が2mm、幅方向が1mmの同一形状で、圧電部310は、2μm厚さのPZT膜を200nm厚さのPt膜で挟んだ構成とした。また、保持層320は5μm厚さのエポキシ樹脂と200nm厚さのPt膜からなる構成とした。さらに、第1の保護膜314及び第2の保護膜315はそれぞれポリイミドで構成し、その厚さはいずれも平坦部で2μmであった。
[信頼性]
初期特性が一定レベルである各試料A、B、Cについて、AC10Vを印加した状態で、80℃、85%RHの条件下で2000時間保持し、その前後の電極間の絶縁抵抗の変化を測定した。その結果、試料A、Cについては絶縁レベルに変化はなかったが、試料Bについては、40素子中22素子(55%)が1/1000以下のレベル低下となった。
[変位特性]
各試料A、B、CにDC電圧を増加(0−10V)させながら変位量の増加を測定して、変位特性の平均値を求めた。その結果、試料A、Bは28nm/Vと良好な数値であったのに対し、試料Cは22nm/Vと実用上不十分な数値であった。
[反り]
各試料A、B、Cの最終形状の反りのレベルの平均値は、試料Aが8.9μm/mm、試料Bが9.3μm/mmであったのに対し、試料Cは12.6μm/mmと高くサスペンション上に搭載するには不適当な数値であった。
以上のように、実施例に係る試料Aは、十分な変位特性と好適な範囲の最終形状の反りのレベルとを併せ持ち、高温高湿下での信頼性試験においても、圧電膜のクラック等に起因する特性の劣化が抑えられている。
S1…第1基板、S2…第2基板、P、L、M…積層体、10…ヘッドジンバルアセンブリ、22…サスペンション、40…圧電アクチュエータ、41…第2電極膜、43…圧電膜、45…第1電極膜、44…下地膜、47、47a、47b…接着膜、48…支持膜、50…ヘッドスライダ、51…薄膜磁気ヘッド、310…圧電部、311…圧電膜、312、313…電極膜、314…第1の保護膜、315…第2の保護膜、320…保持層、321…樹脂層、322…金属層、40a、40b…領域、401…アドレス、402…取り出し電極、B…境界線。

Claims (3)

  1. 一対の電極膜で、圧電磁器である圧電膜が挟まれた圧電部と、
    前記圧電部の少なくとも一方面に形成され、前記圧電部を全面に亘って覆う絶縁性の第1の保護膜と、
    前記第1の保護膜上に形成され、前記第1の保護膜を介して前記圧電部の一端部領域を部分的に覆う絶縁性の第2の保護膜と、
    前記圧電部の前記一端部領域に設けられ、前記第1の保護膜及び第2の保護膜を貫通して前記一対の電極膜と電気的に接続される取り出し電極とを備え、
    前記第1の保護膜上における、前記第1の保護膜と前記第2の保護膜との境界線が、湾曲部又は屈曲部を有する、圧電素子。
  2. 基板上に、一対の電極膜で、圧電磁器である圧電膜が挟まれた圧電部を形成する工程と、
    前記圧電部の面のうちの前記基板側とは反対側の面に、前記圧電部を全面に亘って覆う絶縁性の第1の保護膜を形成する工程と、
    前記第1の保護膜上に、前記第1の保護膜を介して前記圧電部の一端部領域を部分的に覆う絶縁性の第2の保護膜を形成する工程と、
    前記圧電部の前記一端部領域に、前記第1の保護膜及び第2の保護膜を貫通して前記一対の電極膜と電気的に接続される取り出し電極を設ける工程と、
    前記基板から前記圧電部を分離する工程とを備え、
    前記第1の保護膜上における、前記第1の保護膜と前記第2の保護膜との境界線が、湾曲部又は屈曲部を有する、圧電素子の製造方法。
  3. 請求項1記載の圧電素子を備える、ヘッドジンバルアセンブリ。
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