以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板処理方法、基板処理装置および記憶媒体の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
<基板処理方法の内容>
まず、第1の実施形態に係る基板処理方法について図1〜図6を用いて説明する。図1〜図6は、第1の実施形態に係る基板処理方法の説明図である。
第1の実施形態に係る基板処理方法は、処理後に雰囲気管理または時間管理が必要となる処理が施された基板に対して洗浄処理を含む一連の基板処理を実施する場合に、雰囲気管理または時間管理の制約を受けにくくする。
ここで、処理後に雰囲気管理または時間管理が必要となる処理とは、具体的には、大気に曝されることにより変質する部分を基板の表面に形成する処理である。以下、この処理のことを「前処理」と記載する。
また、雰囲気管理とは、たとえば、前処理後の基板を取り巻く雰囲気を不活性雰囲気に維持することである。また、時間管理とは、たとえばQ−time管理のことである。Q−timeとは、一連の基板処理において工程間に設けられる制限時間のことである。
図1には、基板の一例として、シリコン基板101上に、III-V族半導体材料102と、SiO2層103とが積層されたウェハWを示している。このウェハWには、III-V族半導体材料102まで達するコンタクトホール104が、ドライエッチングやアッシングあるいはガスケミカルエッチング等の前処理によって形成される。
このようなコンタクトホール104が形成されることにより、III-V族半導体材料102は、外部に露出した状態となる。III-V族半導体材料102は、酸化し易い性質を有する。このため、III-V族半導体材料102が露出した状態のウェハWを取り扱う場合、III-V族半導体材料102の酸化を防止するための雰囲気管理または時間管理が必要となる。
そこで、第1の実施形態に係る基板処理方法では、前処理後のウェハWの表面(被処理面)を塗布膜Tで覆う。これにより、III-V族半導体材料102が大気から遮断されるため、III-V族半導体材料102の酸化が抑制される。
塗布膜Tは、揮発成分を含み基板上に膜を形成するための第1処理液(以下、「成膜用処理液」と記載する)から揮発成分が揮発することによって成膜用処理液が固化または硬化した膜である。ここでいう「固化」とは、固体化することを意味し、「硬化」とは、分子同士が連結して高分子化すること(たとえば架橋や重合等)を意味する。
成膜用処理液としては、たとえば、有機塗布材を用いることができる。有機塗布材としては、たとえば、トップコート膜を形成するための処理液(以下、「トップコート液」と記載する)を用いることができる。トップコート膜とは、レジスト膜への液浸液の浸み込みを防ぐためにレジスト膜の上面に塗布される保護膜である。液浸液は、たとえばリソグラフィ工程における液浸露光に用いられる液体である。なお、有機塗布材として、有機誘電体層(ODL)を形成するための処理液を用いてもよい。
なお、図1に示すように、前処理後のウェハWの表面(被処理面)には、前処理によって発生したポリマー等の反応生成物Pが付着している場合がある。かかる反応生成物Pは、後述するように、塗布膜TをウェハWから除去する処理と、その後の洗浄処理とによって効果的に除去される。
つづいて、塗布膜TがウェハWから除去される。たとえば、第1の実施形態に係る基板処理方法では、図2に示すように、ウェハW上の塗布膜Tに対して除去液Rを供給することによって塗布液TをウェハWから剥離させる。塗布膜TがウェハWから剥離することで、III-V族半導体材料102は、再び露出した状態となる(図3参照)。
また、ウェハW上の反応生成物Pは、塗布膜Tの剥離に伴い、塗布膜TとともにウェハWから除去される。なお、図3では、塗布膜Tの除去後において、一部の反応生成物PがウェハW上に残存する場合の例を示している。
なお、除去液Rとしては、たとえばアルカリ現像液、有機溶剤あるいは純水等を用いることができる。
つづいて、ウェハWの洗浄処理が行われる。たとえば、第1の実施形態に係る基板処理方法では、図4に示すように、塗布膜Tが除去されたウェハWに対して洗浄液Sを供給する。これにより、ウェハW上に残留する反応生成物Pが除去される。
このように、第1の実施形態に係る基板処理方法では、塗布膜TをウェハWから除去する処理と、その後の洗浄処理とによって、ウェハW上の反応生成物Pが除去される。ここで、塗布膜TをウェハWから除去する処理においては、粒子径の比較的大きい反応生成物Pが除去されやすく、その後の洗浄処理においては、粒子径の比較的小さい反応生成物Pが除去されやすい。したがって、これらの処理を組み合わせることにより、反応生成物Pを効果的に除去することができる。
なお、洗浄液Sとしては、DHF(希フッ酸)、フッ化アンモニウム、塩酸、硫酸、過酸化水素水、リン酸、酢酸、硝酸、水酸化アンモニウム、有機酸またはフッ化アンモニウムを含む水溶液等を用いることができる。
つづいて、図5に示すように、洗浄処理後のウェハWに対して第2処理液(以下、「成膜用処理液L」と記載する)が供給される。本実施形態において、第2処理液は第1処理液と同一の組成を持つトップコート液であるが、同様の機能を有するものであれば、同一の組成でなくても良い。ウェハW上に供給された成膜用処理液Lは、その内部に含まれる揮発成分が揮発することによって固化または硬化する。これにより、図6に示すように、洗浄処理後のウェハWには、再び塗布膜Tが形成され、III-V族半導体材料102の酸化が抑制される。
このように、第1の実施形態に係る基板処理方法では、前処理後と洗浄処理後のそれぞれにおいて、ウェハWの表面(被処理面)に塗布膜Tを形成してIII-V族半導体材料102を大気から遮断することとした。これにより、前処理と洗浄処理との間、および、洗浄処理と後処理との間のそれぞれにおけるQ−timeが緩和され、N2パージ等の雰囲気管理も不要となる。すなわち、雰囲気管理または時間管理の制約を受けにくくなる。したがって、雰囲気管理または時間管理に伴う工数の増加やライン管理の複雑化による生産性の低下を抑えることができるため、生産性を向上させることができる。
なお、第1処理液である成膜用処理液は、その内部に含まれる揮発成分が揮発することによって体積収縮を起こしながら固化または硬化して塗布膜Tとなる。このため、第1の実施形態に係る基板処理方法によれば、成膜用処理液の体積収縮により生じる歪み(引っ張り力)によっても、ウェハW上の反応生成物PをウェハWから引き離すことができる。
ここで、成膜用処理液としてトップコート液を用いる場合、トップコート液には、固化または硬化する際に体積が収縮する性質を有するアクリル樹脂が含まれるため、かかるアクリル樹脂の硬化収縮によっても体積収縮が引き起こされる。すなわち、トップコート液は、揮発成分の揮発およびアクリル樹脂の硬化収縮によって体積収縮が引き起こされるため、揮発成分のみを含む成膜用処理液と比べて体積収縮率が大きい。このため、揮発成分のみを含む成膜用処理液と比べて、反応生成物Pを強力に引き離すことができる。特に、アクリル樹脂は、エポキシ樹脂等の他の樹脂と比較して硬化収縮が大きいため、反応生成物Pに引っ張り力を与えるという点でトップコート液は有効である。
また、塗布膜Tは、除去液Rによって剥離される際に膨潤する。このため、第1の実施形態に係る基板処理方法によれば、揮発成分の揮発による体積収縮に加え、塗布膜Tの膨潤による体積膨張によっても、反応生成物PをウェハWから強力に引き離すことができる。
また、除去液Rとしてアルカリ性を有するものを用いることで、反応生成物Pの除去効率を高めることが可能である。
たとえば、除去液Rとしてアルカリ現像液を供給することにより、ウェハWの表面と反応生成物Pの表面とには、同一極性のゼータ電位が生じる。成膜用処理液の体積変化によってウェハWから引き離された反応生成物Pは、ウェハWと同一極性のゼータ電位に帯電することで、ウェハWと反発し合うようになる。これにより、反応生成物PのウェハWへの再付着が防止されるため、反応生成物Pの除去効率を高めることができる。
なお、アルカリ現像液としては、たとえばアンモニア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH:Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)、コリン水溶液の少なくとも一つを含んでいればよい。
また、第1の実施形態に係る基板処理方法によれば、たとえば物理力を利用した洗浄方法では除去が困難であった、コンタクトホール104内に入り込んだ反応生成物Pを容易に除去することができる。
なお、塗布膜Tは、ウェハWに成膜された後、パターン露光を行うことなくウェハWから全て除去される。したがって、塗布膜Tが除去された後のウェハWは、塗布膜Tが塗布される前の状態、つまり、III-V族半導体材料102が露出した状態となる。
<基板処理システム100の構成>
次に、上述した基板処理方法を実行する基板処理システムの構成について図7を参照して説明する。図7は、第1の実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。
図7に示すように、第1の実施形態に係る基板処理システム100は、第1処理装置1と、第2処理装置2と、第3処理装置3とを備える。第1処理装置1は前処理を行い、第2処理装置2は洗浄処理を行い、第3処理装置3は後処理を行う。
また、基板処理システム100は、第1制御装置5と、第2制御装置6と、第3制御装置7とを備える。第1制御装置5は第1処理装置1を制御し、第2制御装置6は第2処理装置2を制御し、第3制御装置7は第3処理装置3を制御する。
第1制御装置5,第2制御装置6および第3制御装置7は、たとえばコンピュータであり、それぞれ制御部51,61および71と、記憶部52,62および72とを備える。記憶部52,62および72は、たとえばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクといった記憶デバイスで構成されており、各処理装置1〜3において実行される各種の処理を制御するプログラムをそれぞれ記憶する。制御部51,61,71は、たとえばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部52,62および72に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって各処理装置1〜3の動作を制御する。
なお、これらのプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から記憶部52,62,72にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
第1処理装置1で処理されたウェハWは、複数枚のウェハWを水平状態で収容可能な搬送容器(以下、キャリアCと記載する)に収容されて第2処理装置2へ搬送される。また、第2処理装置2で処理されたウェハWは、キャリアCに収容されて第3処理装置3へ搬送される。
<第1処理装置1の構成>
次に、第1処理装置1の構成について図8を参照して説明する。図8は、第1処理装置1の概略構成を示す図である。なお、以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図8に示すように、第1処理装置1は、搬入出ステーション11と、処理ステーション12とを備える。搬入出ステーション11と処理ステーション12とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション11は、載置部13と、搬送部14とを備える。載置部13には、複数のキャリアCが載置される。
搬送部14は、載置部13に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置15を備える。基板搬送装置15は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置15は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと処理ステーション12との間でウェハWの搬送を行う。
具体的には、基板搬送装置15は、載置部13に載置されたキャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを後述する処理ステーション12のドライエッチングユニット16へ搬入する処理を行う。また、基板搬送装置15は、後述する処理ステーション12の第1液処理ユニット18からウェハWを取り出し、取り出したウェハWを載置部13のキャリアCへ収容する処理も行う。
処理ステーション12は、搬送部14に隣接して設けられる。処理ステーション12は、ドライエッチングユニット16と、ロードロック室17と、第1液処理ユニット18とを備える。
ドライエッチングユニット16は、基板搬送装置15によって搬入されたウェハWに対してドライエッチング処理を行う。これにより、前述のコンタクトホール104が形成されて、ウェハW内部のIII-V族半導体材料102が露出する(図1参照)。
なお、ドライエッチング処理は、減圧状態で行われる。また、ドライエッチングユニット16では、ドライエッチング処理後に、不要なレジストを除去するアッシング処理が行われる場合がある。
ロードロック室17は、内部の圧力を大気圧状態と減圧状態とで切り替え可能に構成される。ロードロック室17の内部には、図示しない基板搬送装置が設けられる。ドライエッチングユニット16での処理を終えたウェハWは、ロードロック室17の図示しない基板搬送装置によってドライエッチングユニット16から搬出されて、第1液処理ユニット18へ搬入される。
具体的には、ロードロック室17の内部は、ドライエッチングユニット16からウェハWを搬出するまでは減圧状態かつ低酸素状態に保たれており、搬出が完了した後、窒素やアルゴン等の不活性ガスが供給されて大気圧状態へ切り替えられる。そして、大気圧状態へ切り替わった後で、ロードロック室17の図示しない基板搬送装置がウェハWを第1液処理ユニット18へ搬入する。
このように、ウェハWは、ドライエッチングユニット16から搬出されてから第1液処理ユニット18へ搬入されるまでの間、大気から遮断されるため、露出したIII-V族半導体材料102の酸化が防止される。
なお、ロードロック室17の内部は、低酸素状態だけでなく外光から遮断された暗室とすることが好ましい。これにより、ドライエッチングユニット16から搬出されてから第1液処理ユニット18へ搬入されるまでの間、露出したIII-V族半導体材料102の酸化をさらに防止することができる。
つづいて、第1液処理ユニット18は、ウェハWに成膜用処理液Lとしてのトップコート液を供給する。ウェハWに供給されたトップコート液は、揮発成分が揮発することによって固化または硬化してトップコート膜となる。これにより、III-V族半導体材料102は、トップコート膜によって覆われた状態となる。
その後、ウェハWは、基板搬送装置15によってキャリアCへ収容され、第2処理装置2へ搬送される。
<ドライエッチングユニット16の構成>
ここで、ドライエッチングユニット16の構成例について図9を参照して説明する。図9は、ドライエッチングユニット16の構成の一例を示す模式図である。
図9に示すように、ドライエッチングユニット16は、ウェハWを収容する密閉構造のチャンバ161を備えており、チャンバ161内には、ウェハWを水平状態で載置する載置台162が設けられる。載置台162は、ウェハWを冷却したり、加熱したりして所定の温度に調節する温調機構163を備える。チャンバ161の側壁にはロードロック室17との間でウェハWを搬入出するための搬入出口(図示せず)が設けられる。
チャンバ161の天井部には、シャワーヘッド164が設けられる。シャワーヘッド164には、ガス供給管165が接続される。このガス供給管165には、バルブ166を介してエッチングガス供給源167が接続されており、エッチングガス供給源167からシャワーヘッド164に対して所定のエッチングガスが供給される。シャワーヘッド164は、エッチングガス供給源167から供給されるエッチングガスをチャンバ161内へ供給する。
なお、エッチングガス供給源167から供給されるエッチングガスは、たとえばCH3Fガス、CH2F2ガス、CF4ガス、O2ガス、Arガス源などである。
チャンバ161の底部には排気ライン168を介して排気装置169が接続される。チャンバ161の内部の圧力は、かかる排気装置169によって減圧状態に維持される。
ドライエッチングユニット16は、上記のように構成されており、排気装置169を用いてチャンバ161の内部を減圧した状態で、シャワーヘッド164からチャンバ161内にエッチングガスを供給することによって載置台162に載置されたウェハWをドライエッチングする。これにより、ウェハWにコンタクトホール104が形成されて、III-V族半導体材料102が露出した状態となる。このとき、チャンバ161の内部は減圧状態であるため、露出したIII-V族半導体材料102の酸化は抑制される。
なお、チャンバ161の内部は、低酸素状態だけでなく外光から遮断された暗室とすることが好ましい。これにより、露出したIII-V族半導体材料102の酸化をさらに防止することができる。
<第1液処理ユニット18の構成>
つづいて、第1液処理ユニット18の構成について図10を参照して説明する。図10は、第1液処理ユニット18の構成の一例を示す模式図である。
図10に示すように、第1液処理ユニット18は、チャンバ110と、基板保持機構120と、液供給部130と、回収カップ140とを備える。
チャンバ110は、基板保持機構120と液供給部130と回収カップ140とを収容する。チャンバ110の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)111が設けられる。FFU111は、チャンバ110内にダウンフローを形成する。
FFU111には、バルブ112を介して不活性ガス供給源113が接続される。FFU111は、不活性ガス供給源113から供給されるN2ガス等の不活性ガスをチャンバ110内に吐出する。このように、ダウンフローガスとして不活性ガスを用いることにより、露出したIII-V族半導体材料102の酸化を防止することができる。
基板保持機構120は、ウェハWを回転可能に保持する回転保持部121と、回転保持部121の中空部125に挿通され、ウェハWの下面に気体を供給する流体供給部122とを備える。
回転保持部121は、チャンバ110の略中央に設けられる。かかる回転保持部121の上面には、ウェハWを側面から保持する保持部材123が設けられる。ウェハWは、かかる保持部材123によって回転保持部121の上面からわずかに離間した状態で水平保持される。
また、回転保持部121は、モータやモータの回転を回転保持部121へ伝達するベルト等から構成される駆動機構124を備える。回転保持部121は、かかる駆動機構124によって鉛直軸まわりに回転する。そして、回転保持部121が回転することによって、回転保持部121に保持されたウェハWが回転保持部121と一体に回転する。
流体供給部122は、回転保持部121の中央に形成された中空部125に挿通される。流体供給部122の内部には流路126が形成されており、かかる流路126には、バルブ127を介してN2供給源128が接続される。流体供給部122は、N2供給源128から供給されるN2ガスをバルブ127および流路126を介してウェハWの下面へ供給する。
バルブ127を介して供給されるN2ガスは、高温(たとえば、90℃程度)のN2ガスであり、後述する揮発促進処理に用いられる。
基板保持機構120は、ロードロック室17の図示しない基板搬送装置からウェハWを受け取る場合には、図示しない昇降機構を用いて流体供給部122を上昇させた状態で、流体供給部122の上面に設けられた図示しない支持ピン上にウェハWを載置させる。その後、基板保持機構120は、流体供給部122を所定の位置まで降下させた後、回転保持部121の保持部材123にウェハWを渡す。また、基板保持機構120は、処理済のウェハWを基板搬送装置15へ渡す場合には、図示しない昇降機構を用いて流体供給部122を上昇させ、保持部材123によって保持されたウェハWを図示しない支持ピン上に載置させる。そして、基板保持機構120は、図示しない支持ピン上に載置させたウェハWを基板搬送装置15へ渡す。
液供給部130は、ノズル131a,131bと、ノズル131a,131bを水平に支持するアーム132と、アーム132を旋回および昇降させる旋回昇降機構133とを備える。ノズル131aには、バルブ134aを介してMIBC供給源135aが接続され、ノズル131bには、バルブ134bを介してトップコート液供給源135bが接続される。
かかる液供給部130は、ウェハWに対し、第1処理液としてのトップコート液と親和性のある溶剤としてMIBC(4−メチル−2−ペンタノール)をノズル131aから供給し、成膜用処理液Lとしてのトップコート液をノズル131bから供給する。
MIBCは、トップコート液にも含有されており、トップコート液と親和性がある。なお、MIBC以外のトップコート液と親和性のある溶剤として、たとえばPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)などを用いてもよい。
なお、ここでは、処理液ごとに専用のノズルを設けることとしたが、複数の処理液でノズルを共用してもよい。ただし、ノズルを共用化すると、たとえば処理液同士を混ぜたくない場合等に、ノズルや配管に残存する処理液を一旦排出する工程が必要となり、処理液が無駄に消費されることとなる。これに対し、専用のノズルを設けることとすれば、上記のように処理液を排出する工程が必要とならないため、処理液を無駄に消費することもない。
回収カップ140は、回転保持部121を取り囲むように配置され、回転保持部121の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ140の底部には、排液口141が形成されており、回収カップ140によって捕集された処理液は、かかる排液口141から第1液処理ユニット18の外部へ排出される。また、回収カップ140の底部には、流体供給部122によって供給されるN2ガスやFFU111から供給される不活性ガスを第1液処理ユニット18の外部へ排出する排気口142が形成される。
なお、チャンバ110の内部は、低酸素状態だけでなく外光から遮断された暗室とすることが好ましい。これにより、露出したIII-V族半導体材料102の酸化をさらに防止することができる。
<第2処理装置2の構成>
次に、第2処理装置2の構成について図11を参照して説明する。図11は、第2処理装置2の概略構成を示す図である。
図11に示すように、第2処理装置2は、搬入出ステーション21と、処理ステーション22とを備える。搬入出ステーション21と処理ステーション22とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション21は、載置部23と、搬送部24とを備える。載置部23には、複数のキャリアCが載置される。
搬送部24は、載置部23に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置25と、受渡部26とを備える。基板搬送装置25は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置25は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部26との間でウェハWの搬送を行う。
処理ステーション22は、搬送部24に隣接して設けられる。処理ステーション22は、搬送部27と、複数の第2液処理ユニット28とを備える。複数の第2液処理ユニット28は、搬送部27の両側に並べて設けられる。
搬送部27は、内部に基板搬送装置29を備える。基板搬送装置29は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置29は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いて受渡部26と第2液処理ユニット28との間でウェハWの搬送を行う。
第2処理装置2では、搬入出ステーション21の基板搬送装置25が、第1処理装置1で処理されたウェハWをキャリアCから取り出し、取り出したウェハWを受渡部26に載置する。受渡部26に載置されたウェハWは、処理ステーション22の基板搬送装置29によって受渡部26から取り出されて、第2液処理ユニット28へ搬入される。
第2液処理ユニット28では、ウェハWに対し、除去液Rとしてのアルカリ現像液を供給してトップコート膜を除去する処理が行われる。これにより、トップコート膜によって覆われていたIII-V族半導体材料102が露出した状態となる。また、トップコート膜の剥離に伴ってウェハW上に残存する反応生成物Pが除去される。
また、第2液処理ユニット28では、トップコート膜が除去されたウェハWに対し、洗浄液Sを用いた洗浄処理が行われる。ここでは、洗浄液SとしてDHF(希フッ酸)が用いられる。
また、第2液処理ユニット28では、洗浄処理後のウェハWに対して第2処理液としてのトップコート液を供給する処理が行われる。上述したように、ウェハWに供給されたトップコート液は、揮発成分が揮発することによって固化または硬化してトップコート膜となる。これにより、露出したIII-V族半導体材料102がトップコート膜によって再び覆われた状態となる。
その後、ウェハWは、基板搬送装置29によって第2液処理ユニット28から搬出されて、受渡部26に載置される。そして、受渡部26に載置された処理済のウェハWは、基板搬送装置25によって載置部23のキャリアCへ戻される。その後、キャリアCへ収容されたウェハWは、第3処理装置3へ搬送される。
<第2液処理ユニット28の構成>
次に、第2処理装置2が備える第2液処理ユニット28の構成について図12を参照して説明する。図12は、第2液処理ユニット28の構成の一例を示す模式図である。
図12に示すように、第2液処理ユニット28は、チャンバ210と、基板保持機構220と、液供給部230_1,230_2と、回収カップ240とを備える。
チャンバ210は、基板保持機構220と液供給部230_1,230_2と回収カップ240とを収容する。チャンバ210の天井部には、FFU211が設けられる。FF211は、チャンバ210内にダウンフローを形成する。
FFU211には、バルブ212を介して不活性ガス供給源213が接続される。FFU211は、不活性ガス供給源213から供給されるN2ガス等の不活性ガスをチャンバ210内に吐出する。このように、ダウンフローガスとして不活性ガスを用いることにより、露出したIII-V族半導体材料102の酸化を防止することができる。
基板保持機構220は、ウェハWを回転可能に保持する回転保持部221と、回転保持部221の中空部225に挿通され、ウェハWの下面に気体を供給する流体供給部222とを備える。
回転保持部221は、チャンバ210の略中央に設けられる。かかる回転保持部221の上面には、ウェハWを側面から保持する保持部材223が設けられる。ウェハWは、かかる保持部材223によって回転保持部221の上面からわずかに離間した状態で水平保持される。
また、回転保持部221は、モータやモータの回転を回転保持部221へ伝達するベルト等から構成される駆動機構224を備える。回転保持部221は、かかる駆動機構224によって鉛直軸まわりに回転する。そして、回転保持部221が回転することによって、回転保持部221に保持されたウェハWが回転保持部221と一体に回転する。
流体供給部222は、回転保持部221の中央に形成された中空部225に挿通される。流体供給部222の内部には流路226が形成されており、かかる流路226には、バルブ227を介してN2供給源228が接続される。流体供給部222は、N2供給源228から供給されるN2ガスをバルブ227および流路226を介してウェハWの下面へ供給する。
バルブ227を介して供給されるN2ガスは、高温(たとえば、90℃程度)のN2ガスであり、後述する揮発促進処理に用いられる。
基板保持機構220は、基板搬送装置29からウェハWを受け取る場合には、図示しない昇降機構を用いて流体供給部222を上昇させた状態で、流体供給部222の上面に設けられた図示しない支持ピン上にウェハWを載置させる。その後、基板保持機構220は、流体供給部222を所定の位置まで降下させた後、回転保持部221の保持部材223にウェハWを渡す。また、基板保持機構220は、処理済のウェハWを基板搬送装置29へ渡す場合には、図示しない昇降機構を用いて流体供給部222を上昇させ、保持部材223によって保持されたウェハWを図示しない支持ピン上に載置させる。そして、基板保持機構220は、図示しない支持ピン上に載置させたウェハWを基板搬送装置29へ渡す。
液供給部230_1は、ノズル231a〜231dと、アーム232と、旋回昇降機構233とを備える。
ノズル231aには、バルブ234aを介してアルカリ現像液供給源235aが接続される。また、ノズル231bには、バルブ234bを介してDHF供給源235bが接続され、ノズル231cには、バルブ234cを介してDIW供給源235cが接続され、ノズル231dには、バルブ234dを介してIPA供給源235dが接続される。なお、ノズル231bから供給されるDHFは、III-V族半導体材料102を酸化(腐食)させない程度の濃度に希釈された希フッ酸である。また、アーム232は、ノズル231a〜231dを水平に支持し、旋回昇降機構233は、アーム232を旋回および昇降させる。
かかる液供給部230_1は、ウェハWに対し、除去液Rとしてのアルカリ現像液をノズル231aから供給する。また、液供給部230_1は、ウェハWに対し、洗浄液SとしてのDHFをノズル231bから供給し、リンス液の一種であるDIWをノズル231cから供給し、乾燥溶媒の一種であるIPAをノズル231dから供給する。
ノズル231aから供給されるアルカリ現像液には、III-V族半導体材料102の酸化(腐食)を防止する防食剤が含有される。これにより、後述する第1除去処理において、III-V族半導体材料102へのダメージを抑えつつトップコート膜を除去することができる。また、ノズル231bから供給されるDHFは、III-V族半導体材料102を酸化(腐食)させない程度の濃度に希釈されている。
液供給部230_2は、ノズル231e,231fと、ノズル231e,231fを水平に支持するアーム232と、アーム232を旋回および昇降させる旋回昇降機構233とを備える。ノズル231eには、バルブ234eを介してMIBC供給源235eが接続され、ノズル231fには、バルブ234fを介してトップコート液供給源235fが接続される。
かかる液供給部230_2は、ウェハWに対し、トップコート液と親和性のある溶剤としてMIBCをノズル231eから供給し、成膜用処理液L(第2処理液)としてのトップコート液をノズル231fから供給する。
なお、ここでは、処理液ごとに専用のノズル231a〜231fを設けることとしたが、第1液処理ユニット18と同様に、複数の処理液でノズルを共用してもよい。
回収カップ240は、回転保持部221を取り囲むように配置され、回転保持部221の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ240の底部には、排液口241が形成されており、回収カップ240によって捕集された処理液は、かかる排液口241から第2液処理ユニット28の外部へ排出される。また、回収カップ240の底部には、流体供給部222によって供給されるN2ガスやFFU211から供給される不活性ガスを第2液処理ユニット28の外部へ排出する排気口242が形成される。
なお、チャンバ210の内部は、低酸素状態だけでなく外光から遮断された暗室とすることが好ましい。これにより、露出したIII-V族半導体材料102の酸化をさらに防止することができる。
<第3処理装置3の構成>
次に、第3処理装置3の構成について図13を参照して説明する。図13は、第3処理装置3の概略構成を示す図である。
図13に示すように、第3処理装置3は、搬入出ステーション31と、処理ステーション32とを備える。搬入出ステーション31と処理ステーション32とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション31は、載置部33と、搬送部34とを備える。載置部33には、複数のキャリアCが載置される。
搬送部34は、載置部33に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置35を備える。基板搬送装置35は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置35は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと処理ステーション32との間でウェハWの搬送を行う。
具体的には、基板搬送装置35は、載置部33に載置されたキャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを後述する処理ステーション32の第3液処理ユニット36へ搬入する処理を行う。また、基板搬送装置35は、後述する処理ステーション32の成膜ユニット38からウェハWを取り出し、取り出したウェハWを載置部33のキャリアCへ収容する処理も行う。
処理ステーション32は、搬送部34に隣接して設けられる。処理ステーション32は、第3液処理ユニット36と、ロードロック室37と、成膜ユニット38とを備える。
第3液処理ユニット36は、ウェハWに対し、アルカリ現像液を供給してトップコート膜を除去する処理を行う。これにより、トップコート膜によって覆われていたIII-V族半導体材料102が再び露出した状態となる。
ロードロック室37の内部は、窒素やアルゴン等の不活性ガスで満たされた状態となっている。ロードロック室37の内部には、図示しない基板搬送装置が設けられる。第3液処理ユニット36での処理を終えたウェハWは、ロードロック室37の図示しない基板搬送装置によって第3液処理ユニット36から搬出されて、成膜ユニット38へ搬入される。
このように、ウェハWは、第3液処理ユニット36から搬出されてから成膜ユニット38へ搬入されるまでの間、大気から遮断されるため、露出したIII-V族半導体材料102の酸化が防止される。
なお、ロードロック室37の内部は、低酸素状態だけでなく外光から遮断された暗室とすることが好ましい。これにより、第3液処理ユニット36から搬出されてから成膜ユニット38へ搬入されるまでの間、露出したIII-V族半導体材料102の酸化をさらに防止することができる。
成膜ユニット38は、トップコート膜が除去されたウェハWに対し、たとえばHigh−k膜やバリアメタル等の金属膜を成膜する処理を行う。なお、成膜ユニット38としては、たとえばプラズマCVD装置を用いることができるが、その他のいずれの公知技術を用いても構わない。
その後、ウェハWは、基板搬送装置35によってキャリアCへ収容され、第3処理装置3から搬出される。
<第3液処理ユニット36の構成>
次に、第3処理装置3が備える第3液処理ユニット36の構成について図14を参照して説明する。図14は、第3液処理ユニット36の構成の一例を示す模式図である。
図14に示すように、第3液処理ユニット36は、チャンバ310内に、基板保持機構320と、液供給部330と、回収カップ340とを備える。
チャンバ310の天井部には、FFU311が設けられる。FFU311は、チャンバ310内にダウンフローを形成する。FFU311には、バルブ312を介して不活性ガス供給源313が接続される。FFU311は、不活性ガス供給源313から供給されるN2ガス等の不活性ガスをチャンバ310内に吐出する。このように、ダウンフローガスとして不活性ガスを用いることにより、露出したIII-V族半導体材料102の酸化を防止することができる。
基板保持機構320は、回転保持部321と、支柱部322と、駆動部323とを備える。回転保持部321は、チャンバ310の略中央に設けられる。かかる回転保持部321の上面には、ウェハWを側面から保持する保持部材324が設けられる。ウェハWは、かかる保持部材324によって回転保持部321の上面からわずかに離間した状態で水平保持される。支柱部322は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部323によって回転可能に支持され、先端部において回転保持部321を水平に支持する。駆動部323は、支柱部322を鉛直軸まわりに回転させる。
かかる基板保持機構320は、駆動部323を用いて支柱部322を回転させることによって支柱部322に支持された回転保持部321を回転させ、これにより、回転保持部321に保持されたウェハWを回転させる。
液供給部330は、ノズル331a,331bと、アーム332と、旋回昇降機構333とを備える。
ノズル331aには、バルブ334aを介してアルカリ現像液供給源335aが接続され、ノズル331bには、バルブ334bを介してDIW供給源335bが接続される。アーム332は、ノズル331a,331bを水平に支持する。旋回昇降機構333は、アーム332を旋回および昇降させる。
かかる液供給部330は、ウェハWに対し、除去液Rとしてのアルカリ現像液をノズル331aから供給し、リンス液であるDIWをノズル331bから供給する。
ノズル331aから供給されるアルカリ現像液には、III-V族半導体材料102の酸化(腐食)を防止する防食剤が含有される。これにより、後述する第2除去処理において、III-V族半導体材料102へのダメージを抑えつつトップコート膜を除去することができる。
回収カップ340は、処理液の周囲への飛散を防止するために、回転保持部321を取り囲むように配置される。回収カップ340の底部には、排液口341が形成されており、回収カップ340によって捕集された処理液は、かかる排液口341から第3液処理ユニット36の外部に排出される。また、回収カップ340の底部には、FFU311から供給される不活性ガス等を第3液処理ユニット36の外部へ排出する排気口342が形成される。
<基板処理システム100の具体的動作>
次に、基板処理システム100の具体的動作について図15を参照して説明する。図15は、第1の実施形態に係る基板処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、図15に示す各処理手順は、第1制御装置5、第2制御装置6および第3制御装置7の制御に基づいて行われる。
第1の実施形態に係る基板処理システム1では、図15に示す前処理(ステップS101)から第1搬出処理(ステップS103)までの処理が第1処理装置1において行われ、第1除去処理(ステップS104)から第2搬出処理(ステップS107)までの処理が第2処理装置2において行われ、第2除去処理(ステップS108)から第3搬出処理(ステップS110)までの処理が第3処理装置3において行われる。
図15に示すように、まず、第1処理装置100のドライエッチングユニット16において前処理が行われる(ステップS101)。かかる前処理では、ドライエッチングユニット16がウェハWに対してドライエッチングを行う。これにより、ウェハWにコンタクトホール104が形成され、ウェハW内部のIII-V族半導体材料102が露出する。
つづいて、ウェハWは、第1液処理ユニット18へ搬入される。かかる搬入処理は、ロードロック室17を介して行われるため、露出したIII-V族半導体材料102の酸化を防止することができる。
つづいて、第1液処理ユニット18では、第1成膜処理が行われる(ステップS102)。かかる第1成膜処理では、まず、成膜用処理液(第1処理液)としてのトップコート液をウェハWに供給する前に、かかるトップコート液と親和性のあるMIBCをウェハWに供給する処理が行われる。
具体的には、液供給部130のノズル131aがウェハWの中央上方に位置し、その後、ノズル131aからウェハWへMIBCが供給される。ウェハWに供給されたMIBCは、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面に塗り広げられる。
このように、トップコート液と親和性のあるMIBCを事前にウェハWに塗り広げておくことで、トップコート液がウェハWに広がり易くなるとともに、コンタクトホール104にも入り込み易くなる。したがって、トップコート液の消費量を抑えることができるとともに、コンタクトホール104に入り込んだ反応生成物Pをより確実に除去することができる。
MIBCは、トップコート液との親和性はあるが、DIWに対してはほとんど混ざらず親和性が低い。これに対し、第1液処理ユニット18では、MIBCを供給する前に、DIWと比べてMIBCとの親和性が高いIPAでDIWを置換することとしている。これにより、MIBCがウェハWの表面に広がり易くなるため、MIBCの消費量を抑えることができる。
つづいて、液供給部130のノズル131bがウェハWの中央上方に位置する。その後、ノズル131bから成膜用処理液(第1処理液)としてのトップコート液が、レジスト膜が形成されていない回路形成面であるウェハWの表面(被処理面)へ供給される。
ウェハWへ供給されたトップコート液は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面に広がる。これにより、ウェハWの表面全体にトップコート液の液膜が形成される。このとき、ウェハWの表面は、MIBCによって濡れ性が高められた状態となっている。これにより、トップコート液がウェハWの表面に広がり易くなるとともに、コンタクトホール104にも入り込み易くなる。したがって、トップコート液の使用量を削減することができるとともに、処理時間の短縮化を図ることができる。
ウェハWの回転によって揮発成分が揮発することにより、トップコート液が固化または硬化する。これにより、ウェハWの表面全体にトップコート膜が形成される。
また、第1液処理ユニット18では、揮発促進処理が行われる。かかる揮発促進処理は、ウェハWの表面全体に膜を形成するトップコート液に含まれる揮発成分のさらなる揮発を促進させる処理である。具体的には、バルブ127(図10参照)が所定時間開放されることによって、高温のN2ガスが流体供給部122から回転するウェハWの裏面へ供給される。これにより、ウェハWとともにトップコート液が加熱されて揮発成分の揮発が促進される。
なお、揮発促進処理は、図示しない減圧装置によってチャンバ110内を減圧状態にする処理であってもよいし、FFU111から供給されるガスによってチャンバ110内の湿度を低下させる処理であってもよい。これらの処理によっても、揮発成分の揮発を促進させることができる。
また、ここでは、第1液処理ユニット18が揮発促進処理を行う場合の例について示したが、揮発促進処理は省略可能である。すなわち、トップコート液が自然に固化または硬化するまでウェハWを第1液処理ユニット18で待機させてもよい。また、ウェハWの回転を停止させたり、トップコート液が振り切られてウェハWの表面が露出することがない程度の回転数でウェハWを回転させたりすることによって、トップコート液の揮発を促進させてもよい。
つづいて、第1液処理ユニット18では、第1搬出処理が行われる(ステップS103)。かかる第1搬出処理では、基板搬送装置15が、第1液処理ユニット18からウェハWを取り出し、載置部13まで搬送して、載置部13に載置されたキャリアCへ収容する。
III-V族半導体材料102は、前処理によって一時的に露出した後、短時間でトップコート膜に覆われる。これにより、III-V族半導体材料102は、大気から遮断されるため、酸化等の悪影響を受けにくい。したがって、第1の実施形態に係る基板処理システム100によれば、前処理と洗浄処理との間におけるQ−timeが緩和されるとともに、N2パージ等の雰囲気管理も不要となるため、生産性を向上させることができる。
なお、ウェハWの表面(被処理面)に付着した反応生成物P(図1参照)は、たとえばドライエッチングの残留ガス等が大気中の水分や酸素と反応することによって成長する。これに対し、第1の実施形態に係る基板処理システム100では、前処理後のウェハWの表面全体が塗布膜Tで覆われるため、ウェハW上の反応生成物Pも塗布膜Tで覆われることとなる。これにより、反応生成物Pは、大気中の水分や酸素と遮断された状態となり、成長が抑制される。したがって、第1の実施形態に係る基板処理システム100によれば、反応生成物Pの成長に伴う電気特性の低下や歩留まりの低下等の悪影響を防止することができる。
キャリアCに収容されたウェハWは、第1処理装置1から第2処理装置2の載置部23へ搬送される。その後、ウェハWは、第2処理装置2の基板搬送装置25(図11参照)によってキャリアCから取り出され、受渡部26、基板搬送装置29を経由して第2液処理ユニット28へ搬入される。
第2液処理ユニット28では、まず、第1除去処理が行われる(ステップS104)。かかる第1除去処理では、ノズル231a(図12参照)がウェハWの中央上方に位置する。その後、バルブ234aが所定時間開放されることによって、除去液Rとしてのアルカリ現像液がノズル231aから回転するウェハW上に供給される。これにより、ウェハW上に形成されたトップコート膜が剥離してウェハWから除去される。
このとき、ウェハW上の反応生成物Pは、トップコート膜とともにウェハWから剥離されて除去される。また、このとき、ウェハWおよび反応生成物Pに同一極性のゼータ電位が生じるため、ウェハWおよび反応生成物Pが反発して反応生成物PのウェハW等への再付着が防止される。
また、アルカリ現像液には、III-V族半導体材料102の酸化(腐食)を防止する防食剤が含有される。このため、III-V族半導体材料102にアルカリ現像液が付着してもIII-V族半導体材料102の酸化(腐食)を抑えることができる。したがって、第1の実施形態に係る基板処理システム100によれば、III-V族半導体材料102へのダメージを抑えつつトップコート膜を除去することができる。
つづいて、第2液処理ユニット28では、洗浄処理が行われる(ステップS105)。かかる洗浄処理では、ノズル231bがウェハWの中央上方に位置する。その後、ノズル231bからウェハWに対してDHFが供給される。ウェハWに供給されたDHFは、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面に広がる。
このように、第1除去処理の後に洗浄処理を行うことにより、トップコート膜の剥離によって除去し切れなかった反応生成物P(特に、粒子径の小さい反応生成物P)が存在する場合に、かかる反応生成物Pを除去することができる。なお、第1洗浄処理と同様、第2洗浄処理は、反応生成物Pを完全には除去しない程度の低エッチング条件で行われてもよい。
つづいて、ノズル231cがウェハWの中央上方に位置する。その後、バルブ234cが所定時間開放されることによって、ノズル231cから回転するウェハWの表面へDIWが供給され、ウェハW上に残存するDHFが洗い流される。
つづいて、ノズル231dがウェハWの中央上方に位置する。その後、バルブ234dが所定時間開放されることによって、ノズル231dから回転するウェハWの表面へIPAが供給され、ウェハW上のDIWがIPAに置換される。その後、ウェハW上にIPAが残存した状態でウェハWの回転が停止し、液供給部230_1がウェハWの外方へ移動する。
つづいて、第2液処理ユニット28では、第2成膜処理が行われる(ステップS106)。かかる第2成膜処理では、まず、MIBCをウェハWに供給する処理が行われる。
具体的には、液供給部230_2のノズル231eがウェハWの中央上方に位置し、その後、ノズル231eからウェハWへMIBCが供給される。ウェハWに供給されたMIBCは、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面に塗り広げられる。
つづいて、液供給部230_2のノズル231fがウェハWの中央上方に位置する。その後、ノズル231fから成膜用処理液L(第2処理液)としてのトップコート液が、レジスト膜が形成されていない回路形成面であるウェハWの表面(被処理面)へ供給される。
ウェハWへ供給されたトップコート液は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面に広がる。これにより、ウェハWの表面全体にトップコート液の液膜が形成される。このとき、ウェハWの表面は、MIBCによって濡れ性が高められた状態となっている。これにより、トップコート液がウェハWの表面に広がり易くなるとともに、コンタクトホール104にも入り込み易くなる。したがって、トップコート液の使用量を削減することができるとともに、処理時間の短縮化を図ることができる。
ウェハWの回転によって揮発成分が揮発することにより、トップコート液が固化または硬化する。これにより、ウェハWの表面全体にトップコート膜が形成される。
また、第2液処理ユニット28では、揮発促進処理が行われる。かかる揮発促進処理は、ウェハWの表面全体に膜を形成するトップコート液に含まれる揮発成分のさらなる揮発を促進させる処理である。具体的には、バルブ227(図12参照)が所定時間開放されることによって、高温のN2ガスが流体供給部222から回転するウェハWの裏面へ供給される。これにより、ウェハWとともにトップコート液が加熱されて揮発成分の揮発が促進される。
なお、揮発促進処理は、図示しない減圧装置によってチャンバ210内を減圧状態にする処理であってもよいし、FFU211から供給されるガスによってチャンバ210内の湿度を低下させる処理であってもよい。これらの処理によっても、揮発成分の揮発を促進させることができる。
また、ここでは、第2液処理ユニット28が揮発促進処理を行う場合の例について示したが、揮発促進処理は省略可能である。すなわち、トップコート液が自然に固化または硬化するまでウェハWを第1液処理ユニット28で待機させてもよい。また、ウェハWの回転を停止させたり、トップコート液が振り切られてウェハWの表面が露出することがない程度の回転数でウェハWを回転させたりすることによって、トップコート液の揮発を促進させてもよい。
つづいて、第2液処理ユニット28では、第2搬出処理が行われる(ステップS107)。かかる第2搬出処理においてウェハWは、基板搬送装置29によって第2液処理ユニット28から取り出され、受渡部26および基板搬送装置25を経由して、載置部23に載置されたキャリアCに収容される。
III-V族半導体材料102は、第1除去処理によって露出した後、短時間でトップコート膜に覆われる。これにより、III-V族半導体材料102は、大気から遮断されるため、酸化等の悪影響を受けにくい。したがって、第1の実施形態に係る基板処理システム100によれば、洗浄処理と後処理との間におけるQ−timeが緩和されるとともに、N2パージ等の雰囲気管理も不要となるため、生産性を向上させることができる。
キャリアCに収容されたウェハWは、第2処理装置2から第3処理装置3の載置部33へ搬送される。その後、ウェハWは、第3処理装置3の基板搬送装置35(図13参照)によってキャリアCから取り出されて、第3液処理ユニット36へ搬入される。
第3液処理ユニット36では、第2除去処理が行われる(ステップS108)。かかる第2除去処理では、ノズル331a(図14参照)がウェハWの中央上方に位置する。その後、バルブ334aが所定時間開放されることによって、除去液Rとしてのアルカリ現像液がノズル331aから回転するウェハW上に供給される。これにより、ウェハW上に形成されたトップコート膜が剥離してウェハWから除去される。
アルカリ現像液には、III-V族半導体材料102の酸化(腐食)を防止する防食剤が含有される。このため、III-V族半導体材料102にアルカリ現像液が付着してもIII-V族半導体材料102の酸化(腐食)を抑えることができる。したがって、第1の実施形態に係る基板処理システム100によれば、III-V族半導体材料102へのダメージを抑えつつトップコート膜を除去することができる。
つづいて、ウェハWは、成膜ユニット38へ搬入される。かかる搬入処理は、ロードロック室37を介して行われるため、露出したIII-V族半導体材料102の酸化を防止することができる。
つづいて、成膜ユニット38では、第3成膜処理が行われる(ステップS109)。かかる第3成膜処理では、トップコート膜が除去されたウェハWに対し、たとえばHigh−k膜を成膜する処理が行われる。
つづいて、成膜ユニット38では、第3搬出処理が行われる(ステップS110)。かかる第3搬出処理では、基板搬送装置35が、成膜ユニット38からウェハWを取り出し、載置部33まで搬送して、載置部33に載置されたキャリアCへ収容する。かかる第3搬出処理が完了すると、1枚のウェハWについての一連の基板処理が完了する。
上述してきたように、第1の実施形態に係る第2処理装置2は、第2液処理ユニット28(除去部、洗浄部および処理液供給部の一例に相当する)を備える。除去部としての第2液処理ユニット28は、処理後に雰囲気管理または時間管理が必要となる前処理が施され、その後、揮発成分を含みウェハW上に膜を形成するための成膜用処理液(第1処理液)が供給され、揮発成分が揮発することによって成膜用処理液Lが固化または硬化していることにより雰囲気管理または時間管理されているウェハWから固化または硬化した成膜用処理液(すなわち、塗布膜T)を除去する。洗浄部としての第2液処理ユニット28は、塗布膜Tが除去された基板を洗浄する。処理液供給部としての第2液処理ユニット28は、洗浄されたウェハWに成膜用処理液L(第2処理液)を供給する。
これにより、前処理後から洗浄処理前までにおける雰囲気管理または時間管理が容易となるとともに、洗浄処理後から後処理前までにおける雰囲気管理または時間管理も容易となる。したがって、第1の実施形態に係る基板処理システム100によれば、雰囲気管理または時間管理に伴う工数の増加やライン管理の複雑化による生産性の低下を抑えることができるため、生産性を向上させることができる。
なお、第1の実施形態では、ウェハWの表面にIII-V族半導体材料102を前処理によって露出させる場合の例について説明したが、前処理によって露出させる材料は、大気に曝されることにより変質する部分であればよく、III-V族半導体材料102に限定されない。大気に曝されることにより変質する部分としては、たとえば、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、銅、コバルト、タングステンなどの金属層がある。前処理は、これらの金属層を露出させる処理または形成する処理であってもよい。
また、第1の実施形態では、コンタクトホール104を形成する処理を前処理として行う場合の例について説明したが、前処理は、コンタクトホール104に限らず、ビアホールを形成する処理であってもよい。また、前処理は、Si、SiO2若しくはSiN等またはポリシリコンゲート電極若しくはHKMG(High-k/Metal Gate)等をドライエッチングによりパターニングする処理であってもよい。
また、第1の実施形態では、除去液Rとしてアルカリ現像液を用いる場合の例について説明したが、III-V族半導体材料102の酸化を防止したい場合には、溶存酸素が少ない有機溶剤を除去液Rとして用いることも好ましい。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、第1除去処理(ステップS104)、洗浄処理(ステップS105)および第2成膜処理(ステップS106)を第2液処理ユニット28で行う場合の例について説明した。しかし、これに限ったものではなく、たとえば、第1除去処理および洗浄処理を第1の処理ユニットで行い、第2成膜処理を第2の処理ユニットで行ってもよい。以下、かかる場合の例について説明する。
<第2処理装置2Aの構成>
図16は、第2の実施形態に係る第2処理装置2Aの概略構成を示す図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図16に示すように、第2の実施形態に係る第2処理装置2Aは、処理ステーション22Aを備える。また、処理ステーション22Aは、第4液処理ユニット28Aと、ロードロック室28Bと、第5液処理ユニット28Cとを備える。
第1の処理ユニットとしての第4液処理ユニット28Aは、ウェハWに対して第1除去処理および第2洗浄処理を行う。また、第2の処理ユニットとしての第5液処理ユニット28Cは、ウェハWに対して第2成膜処理を行う。
ロードロック室28Bは、第4液処理ユニット28Aと第5液処理ユニット28Cとの間に配置される。ロードロック室28Bの内部は、窒素やアルゴン等の不活性ガスで満たされた状態となっている。ロードロック室28Bの内部には、図示しない基板搬送装置が設けられる。第4液処理ユニット28Aでの処理を終えたウェハWは、ロードロック室28Bの図示しない基板搬送装置によって第4液処理ユニット28Aから搬出されて、第5液処理ユニット28Cへ搬入される。
このように、ウェハWは、第4液処理ユニット28Aから搬出されてから第5液処理ユニット28Cへ搬入されるまでの間、大気から遮断されるため、露出したIII-V族半導体材料102の酸化が防止される。
なお、ロードロック室28Bの内部は、低酸素状態だけでなく外光から遮断された暗室とすることが好ましい。これにより、第4液処理ユニット28Aから搬出されてから第5液処理ユニット28Cへ搬入されるまでの間、露出したIII-V族半導体材料102の酸化をさらに防止することができる。
<第4液処理ユニット28Aの構成>
ここで、第2処理装置2Aが備える第4液処理ユニット28Aおよび第5液処理ユニット28Cの構成例について説明する。まず、第4液処理ユニット28Aの構成例について図17を参照して説明する。図17は、第4液処理ユニット28Aの構成の一例を示す模式図である。
図17に示すように、第4液処理ユニット28Aは、上述した第2液処理ユニット28が備える液供給部230_1を備える。具体的には、第4液処理ユニット28Aは、チャンバ410内に、基板保持機構420と、液供給部230_1と、回収カップ440とを備える。
チャンバ410の天井部には、FFU411が設けられる。FFU411は、チャンバ410内にダウンフローを形成する。FFU411には、バルブ412を介して不活性ガス供給源413が接続される。FFU411は、不活性ガス供給源413から供給されるN2ガス等の不活性ガスをチャンバ410内に吐出する。このように、ダウンフローガスとして不活性ガスを用いることにより、ウェハWからトップコート膜を除去した後、外部に露出したIII-V族半導体材料102が酸化することを防止することができる。
基板保持機構420は、回転保持部421と、支柱部422と、駆動部423とを備える。回転保持部421は、チャンバ410の略中央に設けられる。かかる回転保持部421の上面には、ウェハWを側面から保持する保持部材424が設けられる。ウェハWは、かかる保持部材424によって回転保持部421の上面からわずかに離間した状態で水平保持される。支柱部422は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部423によって回転可能に支持され、先端部において回転保持部421を水平に支持する。駆動部423は、支柱部422を鉛直軸まわりに回転させる。
かかる基板保持機構420は、駆動部423を用いて支柱部422を回転させることによって支柱部422に支持された回転保持部421を回転させ、これにより、回転保持部421に保持されたウェハWを回転させる。
回収カップ440は、処理液の周囲への飛散を防止するために、回転保持部421を取り囲むように配置される。回収カップ440の底部には、排液口441が形成されており、回収カップ440によって捕集された処理液は、かかる排液口441から第4液処理ユニット28Aの外部に排出される。また、回収カップ440の底部には、FFU411から供給される不活性ガス等を第4液処理ユニット28Aの外部へ排出する排気口442が形成される。
<第5液処理ユニット28Cの構成>
つづいて、第5液処理ユニット28Cの構成例について図18を参照して説明する。図18は、第5液処理ユニット28Cの構成の一例を示す模式図である。
図18に示すように、第5液処理ユニット28Cは、上述した第2液処理ユニット28から液供給部230_1を省いた構成を有する。
第2の実施形態に係る第2処理装置2Aでは、前処理後のウェハWに対して第4液処理ユニット28Aにおいて第1除去処理が行われ、第5液処理ユニット28Cにおいて第2洗浄処理および第2成膜処理が行われる。第4液処理ユニット28Aから第5液処理ユニット28CへのウェハWの搬送は、ロードロック室28Bを介して行われるため、露出したIII-V族半導体材料102の酸化を防止することができる。
このように、第1除去処理、第2洗浄処理および第2成膜処理は、別チャンバで行われてもよい。なお、上述した例において、第4液処理ユニット28Aが備えるチャンバ410は、「第1のチャンバ」の一例に相当し、第5液処理ユニット28Cが備えるチャンバ210は、「第2のチャンバ」の一例に相当する。
(第3の実施形態)
上述してきた実施形態では、塗布膜Tに対して除去液Rを供給することによってウェハWから塗布膜Tを除去する場合の例について説明した。しかし、塗布膜Tを除去する方法は、上記の例に限定されない。たとえば、塗布膜Tは、昇華により除去することとしてもよい。以下、かかる場合の例について説明する。
<第2処理装置2Aの構成>
図19は、第3の実施形態に係る第2処理装置2Bの概略構成を示す図である。図19に示すように、第3の実施形態に係る第2処理装置2Bは、処理ステーション22Bを備える。また、処理ステーション22Bは、除去ユニット28Dと、ロードロック室28Eと、第6液処理ユニット28Fとを備える。
第1の処理ユニットとしての除去ユニット28Dは、ウェハWに対して昇華による塗布膜Tの除去を行う。また、第2の処理ユニットとしての第6液処理ユニット28Fは、ウェハWに対して洗浄処理および第2成膜処理を行う。
第6液処理ユニット28Fは、たとえば、図18に示す第5液処理ユニット28Cが備える液供給部230_2のアーム232に対して、DHFを供給するノズル、DIWを供給するノズルおよびIPAを供給するノズルをそれぞれ設けた構成とすることができる。
ロードロック室28Eは、除去ユニット28Dと第6液処理ユニット28Fとの間に配置される。ロードロック室28Eの内部は、窒素やアルゴン等の不活性ガスで満たされた状態となっている。ロードロック室28Eの内部には、図示しない基板搬送装置が設けられる。除去ユニット28Dでの処理を終えたウェハWは、ロードロック室28Eの図示しない基板搬送装置によって除去ユニット28Dから搬出されて、第6液処理ユニット28Fへ搬入される。なお、ロードロック室28Eの内部は、低酸素状態だけでなく外光から遮断された暗室とすることが好ましい。
<除去ユニット28Dの構成>
除去ユニット28Dの構成例について図20を参照して説明する。図20は、第3の実施形態に係る除去ユニット28Dの構成の一例を示す模式図である。
なお、第3の実施形態では、成膜用処理液(第1処理液)として昇華性物質の溶液が用いられる。昇華性物質としては、たとえばケイフッ化アンモニウム、ショウノウまたはナフタレン等を用いることができる。成膜用処理液は、IPAなどの揮発性の溶剤に上記の昇華性物質を溶解させることによって得られる。かかる成膜用処理液は、溶媒であるIPAが揮発することによって固化または硬化して塗布膜Tとなる。
図20に示すように、除去ユニット28Dは、ヒータ702が内蔵された熱板701と、熱板701上面から突出する複数の支持ピン703を有する。支持ピン703は、ウェハWの下面周縁部を支持する。これにより、ウェハWの下面と熱板701の上面との間には、小さな隙間が形成される。
熱板701の上方には、昇降移動可能な排気用フード704が設けられる。排気用フード704は、中央に開口部を有する。かかる開口部には、昇華性物質回収装置706およびポンプ707が介設された排気管705が接続される。なお、昇華性物質回収装置706としては、排気が通流するチャンバ内に設けた冷却板上に昇華性物質を析出させる形式のものや、排気が通流するチャンバ内で昇華性物質のガスに冷却流体を接触させる形式のもの等、さまざまな公知の昇華性物質回収装置を用いることができる。
かかる除去ユニット28Dは、基板搬送装置29によって支持ピン703上にウェハWが載置されると、排気用フード704を下降させて熱板701との間に処理空間を形成する。つづいて、除去ユニット28Dは、排気用フード704に接続された排気管705に介設されたポンプ707によりウェハWの上方空間を吸引しながら、昇温された熱板701により昇華性物質の昇華温度よりも高い温度にウェハWを加熱する。
これにより、ウェハW上の昇華性物質が昇華してウェハWから除去される。このとき、昇華して気体となった昇華性物質は、昇華性物質回収装置706により回収され、再利用される。その後、ウェハWは、ロードロック室28Eを介して第2液処理ユニット28Bへ搬送される。
このように、第2処理装置2Bは、第1の処理装置として、成膜用処理液に含まれる昇華性物質の昇華温度よりも高い温度にウェハWを加熱することにより、固化または硬化した成膜用処理液をウェハWから除去する処理を行う除去ユニットを備えていてもよい。塗布膜Tを昇華により除去することで、パターンを倒壊させることなく塗布膜TをウェハWから除去することができる。なお、ここでの昇華方法は一例であって、基板ではなく昇華性物質自体をガス等により直接的に過熱するよう構成してもよい。また、昇華性物質の昇華温度によっては、加熱処理を省略してもよい。
なお、塗布膜Tは、プラズマ等のアッシングにより除去することとしてもよい。
(その他の実施形態)
上述してきた実施形態では、ウェハW上の反応生成物Pを除去する処理を第2洗浄処理として説明したが、第2洗浄処理は、かかる処理に限定されない。たとえば、第2洗浄処理は、低級酸化膜をエッチング液で除去する処理であってもよい。このような処理としては、たとえば、ゲート前洗浄やコンタクト前洗浄等が挙げられる。
また、上述してきた実施形態では、ドライエッチング処理を前処理として行い、High−k膜やバリアメタル等の金属膜を成膜する成膜処理を後処理として行う場合の例について説明したが、前処理および後処理の組み合わせは、上記の例に限定されない。
たとえば、前処理および後処理は、ともにドライエッチング処理であってもよい。このような組み合わせとしては、たとえば、ハードマスクをエッチングするハードマスクエッチングを前処理として行い、ウェハW上の被加工膜をエッチングするメインエッチングを後処理として行うプロセスが挙げられる。
また、前処理および後処理は、ともに成膜処理であってもよい。このような組み合わせとしては、たとえば、ウェハWにTiN層を成膜した後、さらにウェハWにW層を成膜するプロセスや、ウェハWにTaN層を成膜した後、さらにウェハWにCu層を成膜するプロセスなどが挙げられる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。