JP6379860B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

本発明は、コアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールに関するものであり、更に詳述すると、反発性を維持し、低スピン化により飛距離を伸ばすことができるゴルフボールに関する。
従来から架橋ゴムの硬度や反発性が水分含有量によって変化することが知られており、ゴルフボールの製造においてもゴム組成物中の水分量を調整することが種々提案されている。例えば、特開平10−85367号公報には、ゴルフボール用ゴム組成物に存在する水分を極力減らすことにより、コア反発性の低下を抑制する技術が提案されている。
また、特開2002−102388号公報には、練習用のゴルフボールの反発性を落とすための手段の一つとして、ゴム組成物に吸湿させた粉末ゴムを添加する試みがなされている。しかしながら、上記の先行技術は、反発性を維持し低スピン化することにより飛距離を延ばすことのできる競技用のゴルフボールを提供することを解決課題とするものではない。
更に、特開2003−126300号公報には、コア用ゴム組成物に粒径が小さい酸化亜鉛を用いることにより、反発性を向上させる技術が提案されている。しかしながら、上記の技術は、コアの架橋密度をコントロールするものではなく、経時的に反発性の低下がなく、エネルギーロスの少ないコア材料を確実に得るものではない。
特開平10−85367号公報 特開2002−102388号公報 特開2003−126300号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、経時的に反発性の低下が少なく、エネルギーロスの少ないコア材料を得ることができ、また、経時的に反発性の低下が少ないゴルフボールを提供することを目的とする。また、本発明は、耐久性に優れたゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、コアを、(A)基材ゴム、(B)有機過酸化物、および(C)水及び/又はモノカルボン酸金属塩の(A)〜(C)成分を配合するゴム組成物の加熱成形物により形成し、トルエン膨潤試験に基づいて計測されるコア表面とコア中心との架橋密度の差P(mol/m3)と、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)に負荷した時までのコアのたわみ量E(mm)の積(P×E)が28×102mol/m3・mm以上とすることにより、経時的な反発性の低下が少なく、エネルギーロスの少ないコア材料を得ることを見出した。また、上記の(A)〜(C)成分の加熱成形物の動的粘弾性試験において、測定温度−12℃、周波数15Hzの条件でコア中心部の損失正接を測定したとき、動歪み1%での損失正接をtan δ1、動歪み10%での損失正接をtan δ10としたとき、これらのtanδの傾き:[(tan δ10−tan δ1)/(10%−1%)]の値が0.003以下とすることにより、経時的に反発性の低下が少なく、エネルギーロスの少ないコア材料を得ることを見出した。そして、これらのコア材料をコアに適用し、1層または複数層のカバーを上記コアに被覆したゴルフボールは、反発性を良好に維持し、低スピン化によって飛距離を伸ばすことができ、更には耐久性に優れることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明におけるゴルフボールは、コアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、(A)基材ゴム、(B)有機過酸化物、および(C)水及び/又はモノカルボン酸金属塩の(A)〜(C)成分を配合するゴム組成物の加熱成形物により形成されるものであり、コアの中心と表面との架橋密度の差、または、コア中心部の動的粘弾性特性を適切に制御することにより、ゴルフボールとして、低スピン化を実現し、耐久性が良好であり、更には、長期間使用しても反発性について変化の少ないゴルフボールを提供することができるものである。
更に詳述すれば、本発明のコアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールにおいては、コア材料に直接的に水(水を含む材料)を配合することにより、コア配合中の有機過酸化物の分解を促進することができる。また、コア用ゴム組成物中の有機過酸化物は、温度によって分解効率が変化することが知られており、ある温度よりも高温になるほど分解効率が上がる。温度が高すぎると、分解したラジカル量が多くなりすぎてしまい、ラジカル同士で再結合や不活性化してしまうことになる。その結果、架橋に有効に働くラジカルが減ることになる。ここで、コア加硫の際に有機過酸化物が分解することで分解熱が発生するとき、コア表面付近は加硫モールドの温度とほぼ同程度を維持しているが、コア中心付近は外側から分解していった有機過酸化物の分解熱が蓄積されるため、モールド温度よりもかなり高温になる。コアに直接的に水(水を含む材料)を配合した場合、水は有機過酸化物の分解を助長する働きがあるため、上述したようなラジカル反応をコア中心とコア表面において変化させることができる。即ち、コア中心付近では有機過酸化物の分解が更に助長され、ラジカルの不活性化がより促されることで有効ラジカル量が更に減少するため、コア中心とコア表面との架橋密度が大きく異なるコアを得ることができ、且つ、コア中心部の動的粘弾性特性の異なるコアを得ることができる。
そして、上記のコアを有するゴルフボールは、低スピン化を実現すると共に、耐久性に優れ、反発性の経時変化が少ないゴルフボールを提供することができる。
なお、上記の水に代えて、モノアクリル酸亜鉛を使用した場合、配合材料の混練中の熱によってモノアクリル酸亜鉛から水が発生する。これによって水を配合したときと同様の効果を得ることができる。
従って、本発明は、下記のゴルフボールを提供する。
[1]コアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、前記コアが下記(A)〜(C)成分
(A)基材ゴム
(B)有機過酸化物
(C)水及び/又はモノカルボン酸金属塩
を配合するゴム組成物の加熱成形物により形成されるものであり、
トルエン膨潤試験に基づいて計測されるコア表面とコア中心との架橋密度の差P(mol/m3)と、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)に負荷した時までのコアのたわみ量E(mm)の積(P×E)が28×102mol/m3・mm以上であることを特徴とするゴルフボール。
[2]加硫前のゴム組成物における水分含有率が1000ppm以上である[1]記載のゴルフボール。
[3]加硫後のコアにおいて、コア中心はコア表面より水分含有率が高くなる[1]又は[2]記載のゴルフボール。
[4]トルエン膨潤試験に基づいて計測される架橋密度であって、コア表面の架橋密度とコア中心の架橋密度の差が9×102mol/m3以上である[1]、[2]又は[3]記載のゴルフボール。
[5]上記ゴム組成物において、基材ゴム100質量部に対して有機硫黄化合物を0.1〜5質量部配合してなる[1]〜[4]のいずれか1項記載のゴルフボール。
[6]成形後のゴルフボールにおいて、カバーを剥がした後に測定したコアの初速度V0が、77.0m/s以上78.5m/s以下である[1]〜[5]のいずれか1項記載のゴルフボール。
[7]成形後のゴルフボールにおいて、カバーを剥がした後に測定したコア初速をV0とし、該V0の測定から60日後に測定したコア初速をV60とするとき、V0−V60<0.7が成立する[1]〜[6]のいずれか1項記載のゴルフボール。
[8]測定温度−12℃、周波数15Hzの条件でコア中心部の損失正接を測定したとき、動歪み1%での損失正接をtan δ1、動歪み10%での損失正接をtan δ10としたとき、これらのtan δの傾き:[(tan δ10−tan δ1)/(10%−1%)]の値が0.003以下である[1]〜[7]のいずれか1項記載のゴルフボール。
[9]コア表面硬度からコア中心硬度を引いたJIS−C硬度差の値が20以上40以下である[1]〜[8]のいずれか1項記載のゴルフボール。
本発明のゴルフボールは、経時的に反発性の低下が少なく、エネルギーロスの少ないコア材料を得ることができ、これにより、反発性を良好に維持し、低スピン化により飛距離を伸ばすことができ、耐久性に優れている。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、コアと1層または複数層のカバーを有するものであり、コアは1層のみならず、必要により、2層以上に構成することもできる。前記コアは、下記(A)〜(C)成分
(A)基材ゴム
(B)有機過酸化物
(C)水及び/又はモノカルボン酸金属塩
を必須成分として配合するゴム組成物の加熱成形物により形成される。
上記(A)成分の基材ゴムについては、特に制限されるものではないが、特にポリブタジエンを用いることが好適である。
上記のポリブタジエンは、そのポリマー鎖中に、シス−1,4−結合を60%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上有することが好適である。ポリブタジエン分子中の結合に占めるシス−1,4−結合が少なすぎると、反発性が低下する場合がある。
また、上記ポリブタジエンに含まれる1,2−ビニル結合の含有量としては、そのポリマー鎖中に、通常2%以下、好ましくは1.7%以下、更に好ましくは1.5%以下である。1,2−ビニル結合の含有量が多すぎると、反発性が低下する場合がある。
上記ポリブタジエンは、(ML1+4(100℃))が、好ましくは20以上、より好ましくは30以上であり、上限としては、好ましくは120以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは80以下である。
なお、本発明でいうムーニー粘度とは、回転可塑度計の1種であるムーニー粘度計で測定される工業的な粘度の指標(JIS K 6300)であり、単位記号としてML1+4(100℃)を用いる。また、Mはムーニー粘度、Lは大ロータ(L型)、1+4は予備加熱時間1分間、ロータの回転時間は4分間を示し、100℃の条件下にて測定したことを示す。
上記ポリブタジエンは、希土類元素系触媒やVIII族金属化合物触媒を用いて合成したものを使用することができ、本発明では特に希土類元素系触媒で合成したものを好適に使用することができる。また、必要に応じてこれらの触媒に有機アルミニウム化合物、アルモキサン、ハロゲン含有化合物及びルイス塩基等を組み合せて使用することも任意である。本発明において、上記で例示した各種化合物は、特開平11−35633号公報に記載されているものを好適に使用することができる。
上記希土類元素系触媒の中でも、特にランタン系列希土類元素化合物であるネオジム化合物を用いたネオジム系触媒の使用が推奨され、この場合、1,4−シス結合が高含量、1,2−ビニル結合が低含量のポリブタジエンゴムを優れた重合活性で得ることができる。
なお、基材ゴム中には、上記ランタン系列希土類元素化合物とは異なる触媒にて合成されたポリブタジエンゴムを配合してもよい。また、スチレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等を配合してもよく、これら1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
次に、本発明に用いられる(B)有機過酸化物としては、特に制限されるものではないが、1分間半減期温度が110〜185℃である有機過酸化物を用いることが好適であり、1種または2種以上の有機過酸化物を使用することができる。有機過酸化物の配合量としては、基材ゴム100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上であり、上限値としては、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下である。上記の有機過酸化物は、市販品を用いることができ、具体的には、商品名「パークミルD」、「パーヘキサC−40」、「ナイパーBW」、「パーロイルL」等(いずれも日油社製)、または、Luperco 231XL(アトケム社製)などを例示することができる。
次に、本発明に用いられる(C)成分の水については、特に制限はなく、蒸留水であっても水道水であってもよいが、特には、不純物を含まない蒸留水を使用することが好適に採用される。水の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上配合することが好ましく、より好ましくは0.3質量部以上であり、上限としては、好ましくは5質量部以下であり、より好ましくは4質量部以下である。
また、上記の水を適量配合することにより、加硫前のゴム組成物における水分含有率が1000ppm以上となることが好ましく、より好ましくは1500ppm以上である。上限としては、好ましくは8500ppm以下であり、より好ましくは8000ppm以下である。上記ゴム組成物の水分含有率が小さすぎると、適切な架橋密度・Tan δを得ることが困難となり、エネルギーロスが少なく低スピン化を図ったゴルフボールを成形することが困難となる場合がある。上記ゴム組成物の水分含有率が大きすぎると、コアが軟らかくなりすぎてしまい、適切なコア初速を得ることが困難となる場合がある。
上記ゴム組成物に水を直接配合することも可能ではあるが、下記の(i)〜(iii)の方法を採用することができる。
(i)スチームや超音波によりミスト状の水をゴム組成物(配合材料)の全部または一部にあてる方法
(ii)ゴム組成物の全部または一部を水に浸漬させる方法
(iii)ゴム組成物の全部または一部を恒湿槽等の湿度管理可能な場所において高湿度環境下に一定時間放置する方法
なお、高湿度環境とはゴム組成物等を湿らせることができる環境であれば特に制限されるものではないが湿度40〜100%であることが好ましい。
また、水をゼリー状に加工して上記ゴム組成物に配合することができる。或いは、予め水を、充填剤,未加硫ゴム,ゴム粉等に担持した材料を用い、これを上記ゴム組成物に配合することができる。このような態様は、直接水を配合するよりも作業性に優れるため、ゴルフボールの生産効率を向上させることができる。水を所定量含有させた材料の種類については特に制限はないが、十分に水を含有させた充填剤,未加硫ゴム,ゴム粉等が挙げられ、特に、耐久性や反発性を損なうことがない材料を使用することが好適である。上記の材料の水分含有率としては、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であり、上限として、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。
また、本発明においては、上記の水の代わりに、モノカルボン酸金属塩を採用することができる。モノカルボン酸金属塩は、カルボン酸が金属に対して配位結合していると推定され、例えば〔CH2=CHCOO〕2Znで表わされるジアクリル酸亜鉛のようなジカルボン酸金属塩とは区別される。モノカルボン酸金属塩は、脱水縮合反応をすることによりゴム組成物中に水をもたらすため、上記水と同様の効果を得ることができる。また、モノカルボン酸金属塩は、粉体としてゴム組成物に配合することができるため、作業工程を簡略化することができると共に、ゴム組成物中に均一に分散させることが容易である。なお、上記の反応を効果的に行うためには、モノ塩であることが必要である。モノカルボン酸金属塩の配合量は、基材ゴム100質量部に対して1質量部以上配合することが好ましく、より好ましくは3質量部以上である。上限としては、モノカルボン酸金属塩の配合量は、60質量部以下配合することが好ましく、より好ましくは50質量部以下である。上記モノカルボン酸金属塩の配合量が少なすぎると、適切な架橋密度・Tan δを得ることが困難となり、十分にゴルフボールの低スピン効果を得ることができないことがある。また、配合量が多すぎる場合には、コアが硬くなりすぎるため、適切な打感を保つことが困難になる場合がある。
上記のカルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ステアリン酸等を使用することができる。置換金属としては、Na、K、Li、Zn、Cu、Mg、Ca、Co、Ni、Pb等が挙げられるが、好ましくはZnが好適に用いられる。具体例としては、モノアクリル酸亜鉛、モノメタクリル酸亜鉛等が挙げられ、特に、モノアクリル酸亜鉛を用いることが好ましい。
上記ゴム組成物において、上述した(A)〜(C)成分のほかに、(D)有機硫黄化合物、(E)共架橋剤、(F)不活性充填剤を配合することができ、必要に応じて老化防止剤を配合することができる。これらの成分について以下に詳述する。
(D)有機硫黄化合物
上記ゴム組成物において、有機硫黄化合物を配合することができる。この有機硫黄化合物としては、特に制限はないが、例えばチオフェノール類、チオナフトール類、ハロゲン化チオフェノール類、又はそれらの金属塩等を挙げることができる。具体的には、ペンタクロロチオフェノール、ペンタフルオロチオフェノール、ペンタブロモチオフェノール、パラクロロチオフェノール等の亜鉛塩、硫黄数が2〜4のジフェニルポリスルフィド、ジベンジルポリスルフィド、ジベンゾイルポリスルフィド、ジベンゾチアゾイルポリスルフィド、ジチオベンゾイルポリスルフィド等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。中でも、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、及び/又はジフェニルジスルフィドを好適に用いることができる。
有機硫黄化合物の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上であり、上限として、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下であることが推奨される。有機硫黄化合物の配合量が多すぎると、ゴム組成物の加熱成形物の硬さが軟らかくなりすぎてしまう場合があり、一方、少なすぎると反発性の向上が見込めない場合がある。
(E)共架橋剤
共架橋剤は、炭素数3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸の金属塩であって、本発明においては、上記の脱水反応を有さない材料をいう。α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられ、高い反発性を付与することからアクリル酸が好ましい。金属塩の金属としては、亜鉛、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等が挙げられ、特に亜鉛が好ましい。従って、共架橋剤としては、アクリル酸亜鉛が好適である。
上記の共架橋剤は、平均粒度3〜30μmを有することが好ましく、より好ましくは5〜25μm、更に好ましくは8〜15μmである。上記共架橋剤の平均粒度が3μm未満では、ゴム組成物中で凝集しやすく、アクリル酸同士の反応性が向上してしまい、基材ゴム同士の反応性が減少してしまうため、ゴルフボールの反発性能を十分に得られないことがある。上記共架橋剤の平均粒度が30μmを超えると、共架橋剤粒子が大きくなり過ぎてしまい、得られるゴルフボールの特性のバラツキが大きくなる。上記共架橋剤の配合量については、特に制限はないが、基材ゴム100質量部に対して、好ましくは3〜60質量部、より好ましくは5〜45質量部、さらに好ましくは20〜40質量部である。上記配合量が上記範囲より少ないと、軟らかくなり過ぎて反発性が悪いものとなり、上記範囲より多いと、硬くなり過ぎて打球感が悪くなる。
上述したように、本発明において、水の代わりに、モノカルボン酸金属塩を採用する場合、上記の共架橋剤とモノカルボン酸金属塩との割合については、モノカルボン酸金属塩/共架橋剤が質量比で0.1〜10の範囲内とすることが好適である。
(F)不活性充填剤
不活性充填剤としては、例えば、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機充填剤を挙げることができる。その配合量としては、基材ゴム100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上、上限としては、好ましくは100質量部以下、より好ましくは60質量部以下、さらに好ましくは45質量部以下、最も好ましくは40質量部以下である。
老化防止剤
また、本発明では、老化防止剤を必要に応じてゴム組成物に配合することができ、例えば、ノクラックNS−6、同NS−30、同200(大内新興化学工業社製)等の市販品を採用することができる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。老化防止剤の配合量については、特に制限はないが、基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.15質量部以上とすることができる。また、その上限は、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは4.0質量部以下、更に好ましくは3.0質量部以下とすることができる。老化防止剤の配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると、適正なコア硬度傾斜が得られずに好適な反発性、耐久性及びフルショット時の低スピン効果を得ることができない場合がある。
本発明におけるコアは、上述したゴム組成物を、公知のゴルフボール用ゴム組成物と同様の方法で加硫・硬化させることによって得ることができる。加硫条件としては、例えば、加硫温度100〜200℃、加硫時間5〜40分にて実施する条件が挙げられる。
コアの直径としては、好ましくは30mm以上、より好ましくは32mm以上、更に好ましくは34mm以上であり、上限として、好ましくは40mm以下、より好ましくは39mm以下、更に好ましくは38mm以下とすることが推奨される。上記の直径よりも小さすぎると、十分な低スピン効果および反発性を得ることができないことがある。また、上記の値よりも大きすぎると、十分な低スピン効果が得られないほか、カバーにて付与される効果を得ることができないことがある。
また、上記コア(加熱成形物)における初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷した時のたわみ量については、特に制限はないが、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは2.8mm以上、更に好ましくは3.0mm以上であり、上限としては、好ましくは8.0mm以下、より好ましくは7.8mm以下、更に好ましくは7.5mm以下であることが推奨される。上記の値よりも大きすぎると、コアが軟らかくなりすぎるため、十分な低スピン効果を得られず反発性も低下することがある。また、上記の値よりも小さすぎると、低スピン効果を得られず、打感が硬くなってしまうことがある。
次に、コアの硬度について説明する。
コアの中心硬度については、特に制限はないが、JIS−C規格で、好ましくは45以上、より好ましくは50以上、さらに好ましくは52以上であり、上限値としては、好ましくは70以下、より好ましくは65以下、さらに好ましくは60以下である。コアの中心硬度が上記範囲を逸脱すると、打感が悪くなり、または耐久性が低下してしまうことがあり、低スピン効果を得ることができない場合がある。
コアの表面硬度については、特に制限はないが、JIS−C規格で、好ましくは65以上、より好ましくは70以上、さらに好ましくは72以上であり、上限値としては、好ましくは95以下、より好ましくは90以下、さらに好ましくは88以下である。コアの表面硬度が上記範囲よりも低すぎると、スピン量が増加し過ぎてしまい、反発性が低くなり飛距離が十分に得られなくなることがある。また、コアの表面硬度が上記範囲よりも高すぎると、打感が硬くなり過ぎ、また、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。
コア表面硬度からコア中心硬度を引いたJIS−C硬度差[(コアの表面硬度)−(コア中心硬度)]の値については、特に制限はないが、好ましくは15以上、より好ましくは17以上、さらに好ましくは20以上であり、上限としては、好ましくは40以下、より好ましくは35以下、さらに好ましくは30以下である。上記硬度差の値が小さすぎると、W#1打撃時の低スピン効果が足りずに飛距離が出なくなることがある。一方、上記硬度差の値が大きすぎると、ゴルフボールを実打したときのボール初速が低くなり飛距離が出なくなり、または、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。ここで、上記の中心硬度とは、コアを半分に(中心を通るように)切断して得た断面の中心において測定される硬度を意味し、表面硬度は上記コアの表面(球面)において測定される硬度を意味する。また、JIS−C硬度とは、JIS K 6301−1975に規定するスプリング式硬度計(JIS−C形)で測定された硬度を意味する。
本発明においては、加硫後のコアにおいては、コア中心はコア表面より水分含有率が高くなることが好適である。上記の水分含有率は、ゴム組成物に配合される水の配合量、成形温度及び成形時間等により、成形後のコアの水分含有率を適宜制御することができる。
コア中心の水分含有率は、特に制限はないが、1000ppm以上であることが好ましく、より好ましくは1200ppm以上、さらに好ましくは1500ppm以上であり、上限値としては、好ましくは7000ppm以下、より好ましくは6000ppm以下、さらに好ましくは5000ppm以下である。一方、コア表面の水分含有率は、特に制限はないが、800ppm以上であることが好ましく、より好ましくは1000ppm以上、さらに好ましくは1200ppm以上であり、上限値としては、好ましくは5000ppm以下、より好ましくは4000ppm以下、さらに好ましくは3000ppm以下である。また、(コア表面の水分含有率)−(コア中心の水分含有率)の値が、好ましくは0ppm以下、より好ましくは−100ppm以下、さらに好ましくは−200ppm以下であり、下限値としては、好ましくは−1000ppm以上、より好ましくは−700ppm以上、さらに好ましくは−600ppm以上である。
上記の水分含有率の計測は、一般的な測定装置を用いて行うことができる。例えば、平沼微量水分測定装置「AQ-2100」及び水分気化装置「EV-2000」(ともに平沼産業株式会社製)を使用し、測定温度130℃、余熱時間3分、バックグラウンド計測時間30秒にて水分含有率の測定を行うことができる。
コアにカバー材料を成形したボールからカバーを取り除いた後に計測したコアの初速をV0とし、該V0の測定日から60日後に測定したコア初速をV60とするとき、V0は、好ましくは77.0m/s以上、より好ましくは77.1m/s以上、さらに好ましくは77.2m/s以上であり、上限値としては、好ましくは78.5m/s以下、より好ましくは78.3m/s以下、さらに好ましくは78.0m/s以下である。また、V60は、好ましくは77.0m/s以上、より好ましくは77.1m/s以上であり、上限値としては、好ましくは77.8m/s以下、より好ましくは77.7m/s以下、さらに好ましくは77.6m/s以下である。上記の範囲のV0及びV60のコア初速を得ることができない場合には、十分な飛距離を得ることが難しい。また、上記のコア初速が速すぎる場合には、ルールに適合しない場合がある。
0−V60の値については、下記式
0−V60<0.7
が成立することが好適であり、より好適には、
0−V60<0.6
であり、さらに好適には、
0−V60<0.5
を満足することである。本発明においては、コアに水分がバランスよく配合されている場合、コアが大気に直接に触れていても湿度による影響を受けにくく、コア初速の変化を抑制することができる。
なお、本発明において、コアの初速は、R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定することができる。この場合、コアは23±1℃の温度で3時間以上温度調節し、室温23±2℃の部屋でテストすることができる。
次に、コアの架橋密度について説明する。
本発明においては、コア中心の架橋密度が、好ましくは6.0×102mol/m3以上、より好ましくは7.0×102mol/m3以上、さらに好ましくは8.0×102mol/m3以上であり、上限値としては、好ましくは15.0×102mol/m3以下、より好ましくは14.0×102mol/m3以下、さらに好ましくは13.0×102mol/m3以下である。一方、コア表面の架橋密度については、好ましくは13.0×102mol/m3以上、より好ましくは14.0×102mol/m3以上、さらに好ましくは15.0×102mol/m3以上であり、上限値としては、好ましくは30.0×102mol/m3以下、より好ましくは28.0×102mol/m3以下、さらに好ましくは26.0×102mol/m3以下である。なお、コア中心とコア表面との架橋密度の差[(コア表面の架橋密度)−(コア中心の架橋密度)の値]が、好ましくは9.0×102mol/m3以上であり、上限値としては、好ましくは30.0×102mol/m3以下である。上記のコア中心またはコア表面の架橋密度が上記範囲を逸脱すると、加硫時にゴム組成物中の水が有機過酸化物の分解に十分に寄与していない可能性があり、その結果、ボールの十分な低スピン効果を得られない場合がある。
上記の架橋密度は、具体的には、以下の手順により測定することができる。
コアをその幾何学的中心を通るように厚さ2mmの円状平板に切り出す。そして、上記の円状平板において、コア中心及びコア表面に相当する各部位から内側に4mm以内となる測定箇所を打ち抜き器でφ3mmに打ち抜いてサンプルとし、小数点2桁の単位(mg)で測定可能な電子天秤でサンプル重量を測定する。10mlのバイアル瓶に上記サンプルとトルエン8mlを加え、栓をして密閉のうえ、72時間以上静置し、その後、溶液を廃棄し、浸漬後のサンプル重量を測定する。膨潤前後のサンプル重量からFlory-Rehnerの式を用いて、ゴム組成物の架橋密度を計算する。
ν= −(ln(1−vr) + vr + χvr 2)/VS(vr 1/3−vr/2)
[ν:架橋密度、vr:膨潤中のゴム容積分率、χ:相互作用定数、VS:トルエンのモル容積]
r= VBR/(VBR + VT
BR= (wf − wff)/ρ
T= (ws − wf)/ρT
[VBR:ゴム組成物中のBRの体積、VT:膨潤したトルエンの体積、vf:ゴム組成物中の充填剤の重量分率、ρ:ゴム組成物の密度、wf:浸漬前のサンプル重量、ws:浸漬後のサンプル重量、ρT:トルエンの密度]
なお、Vsは0.1063×10-33/mol、ρTは0.8669、χは文献(Macromolecules 2007, 40, 3669-3675)をもとに0.47にて計算を行う。
コア表面とコア中心との架橋密度の差[(コア表面の架橋密度)−(コア中心の架橋密度)の値]P(mol/m3)と、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)に負荷した時までのコアのたわみ量E(mm)の積(P×E)について説明すると、次のとおりである。一般的にコア硬度が硬い、即ち、コアのたわみ量E(mm)の値が小さいほど、上記の架橋密度の差P(mol/m3)は大きくなる傾向がある。上記のようにPにEを掛けることにより、コア硬度の影響を打ち消すことができるため、低スピン化の指標としてP×Eの値を用いることが可能となる。上記のP×Eの値は、26×102mol/m3・mm以上であることが好ましく、より好ましくは27×102mol/m3・mm以上、さらに好ましくは28×102mol/m3・mm以上である。上述のように、コア中心とコア表面に架橋密度の違いが生まれることにより、低スピンとなり、耐久性が高くなり、長期間使用しても初速度が低下することのないゴルフボールを得ることができる。
次に、コアの動的粘弾性の測定法について説明する。
一般的には、ゴム材料の粘弾性は、ゴム製品の性能に大きな影響を与えることが知られており、また、損失正接tan δが貯蔵するエネルギーに対する損失するエネルギーの比を表すものであり、tan δが小さいほどゴムは弾性成分の寄与が大きく、tan δが大きいほど粘性成分の寄与が大きくなることが知られている。本発明において、コア中心における加硫ゴムの動的粘弾性試験において、測定温度−12℃、周波数15Hzの条件で、動歪み1%での損失正接をtan δ1、動歪み10%での損失正接をtan δ10としたとき、これらのtan δの傾き:[(tan δ10−tan δ1)/(10%−1%)]の値が0.003以下であることが好ましく、より好ましくは0.002以下である。上記tan δの値が大きくなると、コアのエネルギーロスが大きくなりすぎてしまい、十分な反発性と低スピン効果を得ることが難しくなることがある。コアの動的粘弾性特性の計測には種々の方法を採用することができる。例えば、カバーを被覆したコアをその幾何学的中心を通るように厚さ2mmの円状平板に切り出し、これをサンプルとし、更に測定箇所を打ち抜き器でφ3mmに打ち抜く。そして、動的粘弾性装置(例えば、GABO社、製品名「EPLEXOR500N」)を使用し、圧縮試験用ホルダーを用いて、初期歪35%、測定温度−12℃、周波数15Hzの条件により、動歪み0.01〜10%歪時のtan δを測定し、その測定結果に基づいて傾きを求めることができる。
次に、コアを被覆する1層または複数層のカバーについて説明する。
カバー材料については、特に制限はないが、ゴルフボールに用いられている各種のアイオノマー樹脂、ウレタンエラストマー等の公知の材料を使用することができる。
また、ボールの低スピン化をより一層実現するために、コアに隣接する層には高度に中和されたアイオノマー材料を用いることが特に好ましい。具体的には、下記(a)〜(d)成分を配合した材料を用いることが好ましい。
(a−1)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物と、
(a−2)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物とを質量比で100:0〜0:100になるように配合した(a)ベース樹脂と、(b)非アイオノマー熱可塑性エラストマーとを質量比で100:0〜50:50になるように配合した樹脂成分100質量部に対して、
(c)分子量が228〜1500の脂肪酸及び/又はその誘導体 5〜80質量部と、
(d)上記(a)成分及び(c)成分中の未中和の酸基を中和できる塩基性無機金属化合物 0.1〜17質量部
とを配合する混合材料。特に、上記(a)〜(d)成分の混合材料を用いる場合には、酸基が70%以上中和されているものを採用することが好ましい。
また、カバーのうち最外層の材料としては、ウレタン材料、特に熱可塑性ウレタンエラストマーを主材とすることが好適である。
更に、上記コアに隣接する層と最外層カバーとの間には、1層または2層以上のカバー(中間層)を成形してもよい。この場合、中間層材料としては、アイオノマー等の熱可塑性樹脂を用いることが好適である。
本発明におけるカバーを得るには、例えば、ボールの種類に応じて予め作製した単層又は2層以上の多層コアを金型内に配備し、上記混合物を加熱混合溶融し、射出成形することにより、コアの周囲に所望のカバーを被覆する方法等を採用できる。この場合、カバーの製造は、優れた熱安定性、流動性、成形性が確保された状態で作業でき、これにより、最終的に得られたゴルフボールは、反発性が高く、その上、打感が良く、耐擦過傷性に優れている。また、カバーの形成方法は、上記のほかに、例えば、本発明のカバー材により予め一対の半球状のハーフカップを成形し、このハーフカップでコアを包んで120〜170℃、1〜5分間、加圧成形する方法などを採用することもできる。
上記カバーが1層の場合、その厚さは0.3〜3mmとすることができる。上記カバーが2層の場合、外層カバーの厚さは0.3〜2.0mm、内層カバーの厚さは0.3〜2.0mmの範囲とすることができる。また、上記カバーを構成する各層(カバー層)のショアD硬度は、特に制限はないが、40以上とすることが好ましく、より好ましくは45以上であり、上限としては、好ましくは70以下、より好ましくは65以下である。
なお、上記カバーの最外層の表面には、多数のディンプルが形成されるものであり、更にカバー上には下地処理、スタンプ、塗装等種々の処理を行うことができる。特に本発明のカバー材で形成されたカバーにこのような表面処理を施す場合、カバー表面の成形性が良好であるため作業性を良好にして行うことができる。
本発明は、上記ゴム組成物を少なくとも1層のコア材料として使用されるゴルフボールであり、ゴルフボールの種類としては、要するに、コアと少なくとも1層以上のカバー層を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、ソリッドコアをカバーで被覆したツーピースやスリーピースソリッドゴルフボール、3層構造以上のマルチピースゴルフボール等のソリッドゴルフボール、更には、糸巻きコアに単層又は2層以上の多層構造のカバーを被覆した糸巻きゴルフボールのコアに使用することもできる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〜8,比較例1〜6〕
下記表1に示すポリブタジエンを主成分とするコア材料を用いて、実施例1〜8,比較例1〜6のコアを作成した。
Figure 0006379860
上記の配合についての詳細は下記のとおりである。
・ポリブタジエンゴム:商品名「BR51」(JSR社製)
Nd系触媒により重合
・ポリブタジエンゴム:商品名「BR01」(JSR社製)
Ni系触媒により重合
・酸化亜鉛:商品名「三種酸化亜鉛」(堺化学社製)
・硫酸バリウム:商品名「バリコ#100」(ハクスイテック社製)
・老化防止剤:商品名「ノクラックNS−6」(大内新興化学工業社製)
・ペンタクロロチオフェノール亜鉛塩:和光純薬工業社製
・アクリル酸亜鉛:日本触媒社製
・蒸留水:和光純薬工業社製
・モノアクリル酸亜鉛:日本触媒社製
・有機過酸化物:ジクミルパーオキサイド 商品名「パークミルD」(日油社製)
上記で作製した各コアについては、所定荷重変形量、硬度分布、水分含有率、架橋密度、動的粘弾性特性及びコア放置後の初速について評価した。その結果を、表3,4により示す。
コアの所定荷重変形量
コアに対して初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷した時までの変形量を測定した値である。30個の平均値として表3,4に記載した。
コア硬度分布
コアの表面は球面であるが、その球面に硬度計の針をほぼ垂直になるようにセットし、JIS K 6301−1975規格に従ってJIS−C硬度でコア表面硬度を計測した。
コアの中心硬度については、コアをファインカッターにより中心を通るように半分にカットし、その断面の中心をJIS−C硬度で計測した。
コア水分含有率
平沼微量水分測定装置AQ-2100および水分気化装置EV-2000(ともに平沼産業株式会社製)を使用し、測定温度130℃、余熱時間3分、バックグラウンド計測時間30秒にて水分含有率の測定を行った。なお、INTERVAL TIMEは99秒、CURRENTはFASTに設定した。このとき、コア中心より半径5mm以内の測定結果をコア中心部水分含有率、コア表面より5mm以内の測定結果をコア外側部水分含有率とした。
コアの架橋密度(トルエン膨潤試験)
コアをその幾何学的中心を通るように厚さ2mmの円状平板に切り出す。そして、上記の円状平板において、測定箇所を打ち抜き器でφ3mmに打ち抜いてサンプルとし、小数点2桁の単位(mg)で測定可能な電子天秤でサンプル重量を測定した。10mlのバイアル瓶を用意し、サンプルとトルエン8mlを加え、栓をして密閉した。静置して72時間経過後、内溶液を廃棄し、浸漬後のサンプル重量を測定した。膨潤前後のサンプル重量からFlory-Rehnerの式を用いて、ゴム組成物の架橋密度を計算した。Flory-Rehnerの式は、段落[0051]の記載に基づく。
コアの動的粘弾性特性
コアをその幾何学的中心を通るように厚さ2mmの円状平板に切り出し、これをサンプルとし、更に、測定箇所を打ち抜き器により、φ3mmで打ち抜いた。動的粘弾性装置(GABO社、製品名「EPLEXOR500N」)を使用し、圧縮試験用ホルダーを用いて、初期歪35%、測定温度−12℃、周波数15Hzで動歪み0.01〜10%歪時の損失正接tan δを測定した。
コアの放置後の初速
ゴルフボールのカバーを剥き取り、コアを用意した。カバーを剥き取った日に計測したコア初速を0日目とし、そこから30日及び60日経過後にコア初速を30日目および60日目とした。なお、コアの放置は室温24℃、湿度40%に管理された部屋にて行った。初速は、R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定した。コアは23±1℃の温度で3時間以上温度調節し、室温23±2℃の部屋でテストされた。20個のボールを各々2回打撃して、6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を計測し、初速を計算した。約15分間でこのサイクルを行った。
次に、上記で作製した各コアについて、下記表2に示した性状を有する3層のカバー(包囲層、中間層及び最外層)を用い、射出成形法により、コアの周囲に、順に、包囲層、中間層及び最外層を被覆した4層構造のマルチピースソリッドゴルフボールを得た。この際、全ての実施例及び比較例のボールのカバー表面には、特に図示してはいないが、所定パターンの共通のディンプルが形成された。
Figure 0006379860
*1:DICバイエルポリマー社製「パンデックスT8283」「同T8290」及び「同T8295」の3種使用のウレタンコンパウンド
*2:三井デュポンポリケミカル社製「ハイミラン1605」「同1706」及び「同1557」の3種使用のアイオノマーコンパウンド
*3:Dupont社製「HPF1000」
これらの実施例及び比較例のゴルフボールについては、諸特性(スピン量、打感、耐久性)を下記のとおり評価した。結果を表3及び表4に併記する。
〔ボールの諸物性の評価〕
ボールのたわみ量(mm)
ゴルフボールに対して初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷した時までの変形量(mm)を測定した。
ボールのスピン量(rpm)
ゴルフ打撃ロボットにドライバー(W#1)、ブリヂストンスポーツ社製、「TourStage ViQ(2012モデル)」(ロフト角:11.5°)を装着し、ヘッドスピード(HS)45m/sで打撃した時、および同社製6番アイアン(I#6)「TourStage ViQ(2012モデル)」を装着しヘッドスピード(HS)38m/sで打撃した時、その直後のボールを初期条件計測装置により測定した。
ボールの耐久性
米国Automated Design Corporation製のADC Ball COR Durability Testerにより、ゴルフボールの耐久性を評価した。この試験機は、ゴルフボールを空気圧で発射させた後、平行に設置した2枚の金属板に連続的に衝突させる機能を有する。金属板への入射速度は43m/sとした。ゴルフボールが割れるまでに要した発射回数を測定し、測定個数5個のゴルフボールの平均値を求めた。
○:100回以上
△:50〜99回
×:49回以下
ボールの打感(フィーリング)
ゴルフクラブ(W#1)を使用し、ヘッドスピードが35〜40m/sのアマチュアゴルファー10人により下記の基準により官能評価を行った。
○:10人中7人以上が良い打感
△:5、6人が良い打感
×:良い打感と感じた人が10人中4人以下
Figure 0006379860
Figure 0006379860
上記の表3及び表4の結果により、本実施例のゴルフボールは、いずれも、ドライバー打撃時の低スピン化が図られており、更には、反発性の経時的変化、耐久性及び打感に優れていることが分かる。
これに対して、比較例1〜6については、加硫前のゴム組成物における水分含有率が少ないため、カバー成形後にカバーを取り除いたコアの初速低下が大きいことが分かる。また、比較例1は、コア中心部の粘弾性におけるtan δが大きすぎるため、スピンが掛かりすぎる。比較例2〜6は、コア表面とコア中心との架橋密度の差が小さすぎること、及びtan δが大きすぎるため、いずれも打感を維持することが困難であり、また、低スピン化することができないことが分かる。

Claims (9)

  1. コアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、前記コアが下記(A)〜(C)成分
    (A)基材ゴム
    (B)有機過酸化物
    (C)水及び/又はモノカルボン酸金属塩
    を配合するゴム組成物の加熱成形物により形成されるものであり、
    トルエン膨潤試験に基づいて計測されるコア表面とコア中心との架橋密度の差P(mol/m3)と、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)に負荷した時までのコアのたわみ量E(mm)の積(P×E)が28×102mol/m3・mm以上であることを特徴とするゴルフボール。
  2. 加硫前のゴム組成物における水分含有率が1000ppm以上である請求項1記載のゴルフボール。
  3. 加硫後のコアにおいて、コア中心はコア表面より水分含有率が高くなる請求項1又は2記載のゴルフボール。
  4. トルエン膨潤試験に基づいて計測される架橋密度であって、コア表面の架橋密度とコア中心の架橋密度の差が9×102mol/m3以上である請求項1、2又は3記載のゴルフボール。
  5. 上記ゴム組成物において、基材ゴム100質量部に対して有機硫黄化合物を0.1〜5質量部配合してなる請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール。
  6. 成形後のゴルフボールにおいて、カバーを剥がした後に測定したコアの初速度V0が、77.0m/s以上78.5m/s以下である請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール。
  7. 成形後のゴルフボールにおいて、カバーを剥がした後に測定したコア初速をV0とし、該V0の測定から60日後に測定したコア初速をV60とするとき、V0−V60<0.7が成立する請求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール。
  8. 測定温度−12℃、周波数15Hzの条件でコア中心部の損失正接を測定したとき、動歪み1%での損失正接をtan δ1、動歪み10%での損失正接をtan δ10としたとき、これらのtan δの傾き:[(tan δ10−tan δ1)/(10%−1%)]の値が0.003以下である請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール。
  9. コア表面硬度からコア中心硬度を引いたJIS−C硬度差の値が20以上40以下である請求項1〜8のいずれか1項記載のゴルフボール。
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