JP7087591B2 - ゴルフボール - Google Patents
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Description
また、特開2002-102388号公報には、練習用のゴルフボールの反発性を廉価(安価)に落とすための手段の一つとして、ゴム組成物に吸湿させた粉末ゴムを添加する試みがなされている。
1.ワンピースゴルフボール、もしくはコアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記ワンピースゴルフボール又はコアが下記(A)~(E)成分
(A)基材ゴム
(B)有機過酸化物
(C)水
(D)メタクリル酸金属塩
(E)酸化亜鉛
を配合するゴム組成物の加熱成形物により形成されるものであり、且つ、(D)成分の配合量が(A)成分の100質量部に対して30~45質量部であり、(C)及び(D)成分のモル比(C)/(D)が、下記式
0.9<(C)/(D)<1.1
を満たすと共に、上記コアの初速度V0が、72.0m/s以上75.0m/s以下であることを特徴とするゴルフボール。
2.成形後のゴルフボールにおいて、カバーを剥がした後に測定したコア初速をV0とし、該V0の測定から60日後に測定したコア初速をV60とするとき、(V0-V60)≦0.8が成立する上記1記載のゴルフボール。
3.上記コアの表面硬度から中心硬度を引いたJIS-C硬度差の値が4以上20以下である上記1又は2記載のゴルフボール。
4.1層または複数層のカバーを有するゴルフボールであって、少なくとも一つのカバー層がウレタン樹脂を主材として形成される上記1~3のいずれかに記載のゴルフボール。
本発明は、ワンピースゴルフボール、もしくはコアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記ワンピースゴルフボール又はコアが下記(A)~(E)成分
(A)基材ゴム
(B)有機過酸化物
(C)水
(D)メタクリル酸金属塩
(E)酸化亜鉛
を配合するゴム組成物の加熱成形物により形成される。
(i)スチームや超音波によりミスト状の水をゴム組成物(配合材料)の全部または一部にあてる方法
(ii)ゴム組成物の全部または一部を水に浸漬させる方法
(iii)ゴム組成物の全部または一部を恒湿槽等の湿度管理可能な場所において高湿度環境下に一定時間放置する方法
なお、高湿度環境とはゴム組成物等を湿らせることができる環境であれば特に制限されるものではないが湿度40~100%であることが好ましい。
不飽和カルボン酸の金属塩は共架橋剤の一種として用いられるが、本発明においては、α,β-不飽和カルボン酸としてメタクリル酸を用い、金属塩の金属としては亜鉛を用いる。
0.9<(C)/(D)<1.1
であることが必要とされる。このモル比が上記範囲を逸脱すると、ゴルフボールの耐久性が悪くなる。
不活性充填剤の一種として、本発明では、酸化亜鉛を用いる。なお、本発明では酸化亜鉛を必須で、それ以外の不活性充填剤、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機充填剤を任意に併用することができる。(E)成分である酸化亜鉛の配合量としては、基材ゴム100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上であり、上限としては、好ましくは60質量部以下、より好ましくは40質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下、最も好ましくは15質量部以下である。
コアの中心硬度については、特に制限はないが、JIS-C規格で、好ましくは45以上、より好ましくは50以上であり、上限値としては、好ましくは70以下、より好ましくは65以下である。コアの中心硬度が上記範囲を逸脱すると、打感が悪くなり、または耐久性が低下してしまう場合がある。
V0-V60<0.9
が成立することが好適であり、より好適には、
V0-V60<0.8
を満足することである。
本発明においては、コアに水分がバランスよく配合されている場合、コアが大気に直接に触れていても湿度による影響を受けにくく、コア初速の変化を抑制することができる。
カバー材料については、特に制限はないが、ゴルフボールに用いられている各種のアイオノマー樹脂、熱可塑性ウレタンエラストマー等のポリウレタン樹脂などの材料を使用することができる。カバーのうち最外層の材料としては、耐久性の面からポリウレタン樹脂、特に熱可塑性ウレタンエラストマーを主材とすることが好適である。
下記表1に示すポリブタジエンを主成分とするコア用のゴム組成物を調製した後、170℃、25分間により加硫成形することにより直径39.9mmのコアを作製した。
・ポリブタジエンゴム:商品名「BR01」(JSR社製)
Ni系触媒により重合
・有機過酸化物:ジクミルパーオキサイド 商品名「パークミルD」(日油社製)
・水:蒸留水(和光純薬工業社製)
・メタクリル酸亜鉛:浅田化学工業社製
・メタクリル酸:EVONIK社製
・酸化亜鉛:商品名「三種酸化亜鉛」(堺化学社製)
・老化防止剤:商品名「ノクラックNS-6」(大内新興化学工業社製)
コアに対して初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量を測定した値である。30個の平均値として表2に記載した。
コアの表面は球面であるが、その球面に硬度計の針をほぼ垂直になるようにセットし、JIS K6301-1975規格に従ってJIS-C硬度でコア表面硬度を計測した。
コアの中心硬度については、コアをファインカッターにより中心を通るように半分にカットし、その断面の中心をJIS-C硬度で計測した。
ゴルフボールのカバーを剥き取り、コアを用意した。カバーを剥き取った日に計測したコア初速を0日目とし、そこから60日経過後のコア初速を計測した。なお、コアの放置は室温24℃、湿度40%に管理された部屋にて行った。初速は、R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定した。コアは23±1℃の温度で3時間以上温度調節し、室温23±2℃の部屋でテストされた。20個のコアを各々2回打撃して、6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を計測し、初速を計算した。約15分間でこのサイクルを行った。
熱分解装置(パイロライザー)が取り付けられたGC/MSを用いて、コアから切り出した試料片0.1mgをパイロライザー内に投入し、300℃で加熱、揮発したガスをGC/MSに通して分析を行った。その酸揮発成分の検出の有無を表2に記載した。
ゴルフボールに対して初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量(mm)を測定した。
ボール初速は、上記のコア初速と同様に測定器及び条件で計測した。
ゴルフクラブ(W#1)を使用し、ヘッドスピードが35~40m/sのアマチュアゴルファー10人により下記の基準により官能評価を行った。
○:10人中7人以上が良い打感
△:5、6人が良い打感
×:良い打感と感じた人が10人中4人以下
米国Automated Design Corporation製のADC Ball COR Durability Testerにより、ゴルフボールの耐久性を評価した。この試験機は、ゴルフボールを空気圧で発射させた後、平行に設置した2枚の金属板に連続的に衝突させる機能を有する。金属板への入射速度は43m/sとした。ゴルフボールが割れるまでに要した発射回数を測定し、測定個数5個のゴルフボールの平均値を求めた。
○:1000回以上
△:500回以上1000回未満
×:500回未満
これに対して、比較例1は、コア配合において本発明の(D)成分であるメタクリル酸亜鉛が多い例であり、その結果、ゴルフボールの打感が硬くなる。
比較例2は、コア配合において、本発明の(C)成分/(D)成分のモル比が0.9(本発明の下限値)よりも低く、その結果、ゴルフボールの耐久性が劣る。
比較例3は、コア配合においてメタクリル酸を配合する例であり、本発明の(C)及び(D)成分である水及びメタクリル酸亜鉛が配合された配合と異なり、プロセス中で酸のガスが発生するため、耐酸化設備が必要である。
比較例4は、本発明の(D)成分であるメタクリル酸亜鉛が配合されていないため、コア初速が大きくなり、飛び過ぎ、練習用ゴルフボールとしては適していない。
比較例5は、コア配合において本発明の(D)成分であるメタクリル酸亜鉛が少ない例であり、その結果、ゴルフボールの打感が軟らかく、ボール耐久性にもやや劣る。
Claims (4)
- ワンピースゴルフボール、もしくはコアと1層または複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記ワンピースゴルフボール又はコアが下記(A)~(E)成分
(A)基材ゴム
(B)有機過酸化物
(C)水
(D)メタクリル酸金属塩
(E)酸化亜鉛
を配合するゴム組成物の加熱成形物により形成されるものであり、且つ、(D)成分の配合量が(A)成分の100質量部に対して30~45質量部であり、(C)及び(D)成分のモル比(C)/(D)が、下記式
0.9<(C)/(D)<1.1
を満たすと共に、上記コアの初速度V0が、72.0m/s以上75.0m/s以下であることを特徴とするゴルフボール。 - 成形後のゴルフボールにおいて、カバーを剥がした後に測定したコア初速をV0とし、該V0の測定から60日後に測定したコア初速をV60とするとき、(V0-V60)≦0.8が成立する請求項1記載のゴルフボール。
- 上記コアの表面硬度から中心硬度を引いたJIS-C硬度差の値が4以上20以下である請求項1又は2記載のゴルフボール。
- 1層または複数層のカバーを有するゴルフボールであって、少なくとも一つのカバー層がポリウレタン樹脂を主材として形成される請求項1~3のいずれか1項記載のゴルフボール。
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