JP6377546B2 - 制震壁面構造、制震デバイスの連結方法 - Google Patents

制震壁面構造、制震デバイスの連結方法 Download PDF

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Description

本発明は、建家に作用する地震作用力を低減し、構造枠の水平耐力を向上させる主として木造建屋または鋼構造建屋のための制震壁面構造および制震デバイスの連結方法に関するものである。
大地震時、建屋の損壊を防止するため、建屋の構造枠に設置する制震デバイスに関する技術や、制震デバイスと構造枠との連結方法に関する技術が、これまでに提供されている(特許文献1)。
図6および図7は、特許文献1に示されている制震デバイスおよび制震デバイスと構造枠との連結方法を示した図である。図6の符号60は建家の構造枠である。構造枠60は、土台61と桁62と縦材63(第1縦材63a、第2縦材63b)とからなる。第1縦材63aの中間付近には、ボルトや螺子等の固定手段により第1制震デバイス70aが取り付けられ、第2縦材63bの中間付近には、ボルトや螺子等の固定手段により第2制震デバイス70bが取り付けられている。第1縦材63aおよび第2縦材63bと、土台61および桁62により形成される4つの隅角部には、隅金具71がボルトや螺子等の固定手段により固定されている。4つの隅金具71と制震デバイス70a、70bとは、図7のように鋼管筋かいなどの斜材72によりX字型に連結されている。
この制震デバイス70は、通常時は図8(a)のような状態であるが、地震が起きるとその揺れにより図8(b)(c)のように制震デバイス70の屈曲部の変形によって側面73が伸縮する。そして、その収縮が繰り返されることにより地震のエネルギーを減衰させ、建屋構造体の揺れを吸収し建屋の損壊を防止する。
特開2009−275473号公報
上記のように制震デバイス70を縦材63に設置し、それを斜材72で連結することにより、効果的に建家の損壊を防止することができる。
しかし、近年、構造部材の増強や規模拡大に伴い固定荷重が増している。これにより建屋の構造枠60に作用する地震による揺れの力が増大し、制震デバイス70にかかる力も従来より大きくなる。よって、図8(b)の状態においては上方の側面73が従来より大きく縮み、下方の側面73が従来より大きく伸び、図8(c)の状態においては上方の側面73が従来より大きく伸び、下方の側面73が従来より大きく縮む。このような大きな伸縮が繰り返されることにより、側面73の曲げ応力が限界を超え、塑性クラックが発生し、制震デバイス70が損傷する。そして、制震デバイス70が機能しなくなり、最終的に建家が損壊することがある。
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、地震による揺れの力が増大しても建家の損壊することのない制震壁面構造および制震デバイスの連結方法を提供することを目的とする。
本発明の制震壁面構造は、前記課題を解決するために、建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、前記構造枠を構成する第2縦材に、前記第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスと、前記第1縦材と前記第2制震デバイスとを連結する第1斜材と、前記第2縦材と前記第1制震デバイスとを連結する第2斜材と、前記第1制震デバイスと、前記第1制震デバイスに対向する前記第2制震デバイスとを連結する横連結材と、複数の前記第1制震デバイス同士を連結する第1縦連結材と、複数の前記第2制震デバイス同士を連結する第2縦連結材とを備えることを特徴とする制震壁面構造が提供される。
本発明の制震壁面構造は、建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、構造枠を構成する第2縦材に、第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスとを、横連結材および縦連結材とで連結する。
これにより、地震による揺れが、縦材から斜材および横連結材・縦連結材とを介して、制震デバイスに均等に伝わる。
本発明の制震デバイスの連結方法は、前記課題を解決するために、建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、前記構造枠を構成する第2縦材に、前記第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスとを連結する方法であり、前記第1縦材と前記第2制震デバイスとを第1斜材で連結し、前記第2縦材と前記第1制震デバイスとを第2斜材で連結し、前記第1制震デバイスと、前記第1制震デバイスに対向する前記第2制震デバイスとを横連結材で連結し、複数の前記第1制震デバイス同士を第1縦連結材で連結し、複数の前記第2制震デバイス同士を第2縦連結材で連結する制震デバイスの連結方法が提供される。
本発明の制震デバイスの連結方法は、建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、構造枠を構成する第2縦材に、第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスとを、横連結材および縦連結材とで連結する。
これにより、地震による揺れが、縦材から斜材および横連結材・縦連結材とを介して、全ての制震デバイスに均等に伝わる。
本発明は、地震による揺れが、縦材から斜材および横連結材・縦連結材とを介して、全ての制震デバイスに均等に伝わる。この時、横連結材および縦連結材によって、制震デバイスの上辺面の有害な変形が抑制されるので、側面高さ方向の伸縮が小さくなり側面屈曲部74への負担が少なくなる。これにより制震デバイスの側面塑性クラックが発生することがなくなり、制震デバイスが損傷することがなくなり、最終的に建家の構造枠の変形を軽減できる。すなわち、制震デバイスと斜材・横連結材・縦連結材の新規な連結方法により、これらが連動して地震による揺れを制するので、上記のような格別の効果を発揮するのである(この点については実施形態において詳細に説明する)。
本発明に係る制震壁面構造および制震デバイスの連結方法を示す正面図である。 地震の揺れの伝わり方を示す斜視図である。 制震デバイスが地震の揺れを吸収する様子を示す図である。 略Ω型の制震デバイスを示す正面図である。 略π型の制震デバイスを示す斜視図である。 制震壁面構造および制震デバイスの連結方法の従来例を示す図である。 制震デバイスの連結部分を示す図である。 制震デバイスが地震の揺れを吸収する様子を示す図である。 本発明に係る実施例2の制震壁面構造を示す正面図である。 実施例2の地震の揺れの伝わり方を示す斜視図である。 実施例2の制震デバイスと連結板材との取付け状態を示す図である。
本実施例は、木造建屋における制震壁面構造および制震デバイスの連結方法の実施の一例について説明したものである。
本実施例において、図1は、本発明に係る制震壁面構造および制震デバイスの連結方法を図示したものである。なお、従来技術として説明した図6と図1とは重複する構成部材多いので、同じ構成部材については同一の符号を使用し、ここでは相違点のみを説明する。
本実施例の構成は図1の通りであり、図6の従来例とは以下の点で異なる。
(1)制震デバイス70が左右各1個ではなく、左右各2個設けられている。なお、縦材63aの上部に設けられた制震デバイスを第1制震デバイス70aとし、縦材63aの下部に設けられた制震デバイスを第3制震デバイス70cとし、縦材63bの上部に設けられた制震デバイスを第2制震デバイス70bとし、縦材63bの下部に設けられた制震デバイスを第4制震デバイス70dとする。
(2)制震デバイス70aと制震デバイス70bとは横連結材1aで連結され、制震デバイス70cと制震デバイス70dとは横連結材1bで連結されている。
(3)制震デバイス70aと制震デバイス70cとは縦連結材2aで連結され、制震デバイス70bと制震デバイス70dとは縦連結材2bで連結されている。
次に、本発明の部材の連結工程を説明する。
まず第1工程として、建家の構造枠60を構成する構面の隅角部に隅金具71を装着した後、第1縦材63aの中央部から略250mm前後〜略500mm前後上部に取付けられる第1制震デバイス70aおよびこれと対向する第2縦材63bの対向位置に取付けられる第2制震デバイス70bと、第1縦材63aの中央部から略250mm前後〜略500mm前後下部に取付けられる第3制震デバイス70cおよびこれと対向する第2縦材63bの対向位置に第4制震デバイス70dを取り付ける。
第2工程として、構面の上下段に交叉鋼管ブレース(斜材72)を隅金具71と各制震デバイス70間に取り付ける。
第3工程として、第1制震デバイス70aと第2制震デバイス70bを、また第3制震デバイス70cと第4制震デバイス70dを横連結材1aおよび1bで連結する。更に、第1制震デバイス70aと第3制震デバイス70c、および第2制震デバイス70bと第4制震デバイス70dを縦連結材2aおよび2bで連結する。
第4工程として、構面の建て入りを調整後、接合点をハイテンションボルトとナットで緊結し、これにより制震壁面構面が提供される。
次に、本実施例の作用・効果を図2に基づいて説明する。
図2において、地震作用力が第1縦材63aおよび第2縦材63bから上部の斜材72(上部交叉鋼管筋かい)および下部の斜材72(下部交叉鋼管筋かい)を通じて横連結材1に応力伝搬する際、各制震デバイス70aおよび70bの上辺面部の構面高さ方向の上下摺動にともなって発生する横連結材1aのクランク運動によって、制震デバイス70の上辺面を恰もピストン運動の如く正圧時には圧迫し、負圧時には引張り上げながら摺動(上辺面間の絶対距離は変わらず、相対位置のみの摺動)することにより上辺面部28a(図4)の過変形を制動するので、支持部材22(図4)が無い場合でも制震デバイス70の過変形を必要十分に抑制し、制震性能を向上させつつ耐力性能をも増強させることができる。なお、ここで上記した制動現象は横連結材1のクランク運動に起因するものである。
前記のように制震デバイス上辺面28aおよび28b(図4)の摺動作用の継続によって、斜材72および縦連結材1・横連結材2からその延長線上に作用する応力は、摺動に伴う側面屈曲部74(図8)のローラー支点の作用により一点に収れんせず、制震デバイス70の底板29に広範囲に分散させるという格別の作用効果によって、過大な地震力によって生じる反力を底板29の全底面積でほぼ均等に負担することなり、結果、建家の構造構面枠の縦材63の中央付近に取付けられた制震デバイス部分に生じやすい縦材63の曲げ変形による損傷を良く防止する。
一方、制震デバイス70aおよび70bの摺動は縦連結材2aおよび2bの上下運動をもたらし、制震デバイス70cおよび70dも同時に連動して横連結材1bのクランク運動を励起させ、上記の制動現象を惹起させ、上下の制震デバイスの協同作用により、確実に制震デバイス70の過変形を制御して制震性能の向上と耐力性能の増強することができる。
このように地震による力が更に均一に制震デバイス70全体に伝わるので、図8に比べ側面73の伸縮が小さくなり(図3)、塑性クラックによる制震デバイス70の損傷の危険性が更に減少するほか、縦材63の破損を著しく減少させることが可能となった。なお、横連結材1および縦連結材2の素材・形状は斜材72と同じであってもよいし、その他の棒状部材であってもよい。
次に制震デバイス70の詳細について説明する。制震デバイス70は支持部材22の有無によって2種類のタイプがあるが、ここでは支持部材22を有するタイプの制震デバイスについて詳細に説明する。
図4は支持部材22を有する略Ω型の制震デバイス70である。この略Ω型制震デバイス70は、低降伏点鋼からなる制震素子21と制震素子21を支持する支持部材22とからなる。
制震素子21は、弾性限界を超えると塑性変形に移行する帯状鋼板で構成され、縦材63に取り付けるための第1取付面23aおよび第2取付面24aと、第1取付面23aの内側端部から立ち上がる第1立上部25aと、第2取付面24aの内側端部から立ち上がる第2立上部26aと、第1立上部25a(側面25a)および第2立上部26a(側面26a)の間を繋ぎ、構造枠60から伝達される地震の振動を斜材72および取付板27を介して受ける上辺面28aとを備える。この制震素子21が図3(b)(c)のように地震の揺れを吸収し、建家の耐震性が向上する。
支持部材22は、円筒状の部材である。すなわち、この支持部材22は、円弧状の第1側面31と、円弧状の第2側面32を有し、上辺面部28aと第1立上部25aおよび第2立上部26aに囲まれた空間部に配されるとともに、第1側面31が第1立上部25aと上辺面部28aとで形成される第1曲げ部33の内側近傍に配され、第2側面32が第2立上部26aと上辺面28aとで形成される第2曲げ部34の内側近傍に配されている。この支持部材22が設けられていることにより、地震の揺れが制震素子21に伝わった際、第1曲げ部33および第2曲げ部34の過変形が支持部材22により一層確実に支持され抑制されるので、塑性クラックの発生による制震デバイス70の損傷が防止される。
図5は、略π型の制震デバイス70である。
この略π型制震デバイス70は、図5の略Ω型制震デバイス70とほぼ構成が類似しているように見えるが、以下の点で異なる。すなわち略π型制震デバイ70において、第1立上部25bおよび第2立上部26bは低降伏点鋼製の帯状鋼板を略L字アングル状に角部をR状に折り曲げ加工した制震デバイスであって、アングルエッジがそれぞれ外向きになるように所定の間隔に対向するように底板29上に固定されている。略Ω型制震デバイスに比較して、略π型制震デバイス70は下部を曲げたことによる対向部(第1立上部25bおよび第2立上部26b)が2か所だけなので、地震の揺れがこの対向部に直接的に伝わる。よって、第1立上部25bおよび第2立上部26bは単純曲げ変形し易いというメリットがあるが、その一方で過変形抑制のための支持部材22の装着は必須で、形状が単純で短い分だけ過変形が発生し難い。一方、上辺面28bは普通鋼(SS330・SS400・SS540等)製であり、専ら斜材72や横連結材1および縦連結材2等の弦材を固定する取付板35を強固に保持するため上面の剛性と強度に期待した構成である。そして、L字アングルとの接着をより強固にするため、第1取付面23bおよび第2取付面24b方向に先端部が爪状に折り曲げられている。
本実施例は、木造建屋における制震壁面構造および制震デバイスの連結方法の実施の一例について説明したものである。
本実施例において、図9は、本発明に係る制震壁面構造および制震デバイスの連結方法を図示したものである。なお、実施例1として説明した図1と図9とは重複する構成部材が多いので、同じ構成部材については同一の符号を使用し、ここでは相違点のみを説明する。
本実施例の構成は図9の通りであり、実施例1(図1)とは、各制震デバイス70が横連結材1及び縦連結材2で連結されているのではなく、構造用合板或いは金属板・複合板からなる一枚の連結板材36で一体的に連結されている点で異なる。そして、連結板材36は、実施例1の横連結材1及び縦連結材2と同様に、各角部が制震デバイス70の取付板27にハイテンションボルト75とナットにより接合されている。そのため、実施例1は、構造的に横連結材1及び縦連結材2により不安定構造の四辺形となり、地震加力時には建屋の変形に追随して平行四辺形状を呈しやすいのに対し、実施例2は連結板材36自身が面内剛性の大きい板材であり、地震加力時には建屋の変形による制震デバイス70の上辺面部28の摺動に追随して四辺形状のまま左右に振れるように回転作用を繰り返す。
次に、本実施例の作用・効果を図10に基づいて説明する。
図10において、地震作用力が第1縦材63aおよび第2縦材63bから上部の斜材72(上部交叉鋼管筋かい)および下部の斜材72(下部交叉鋼管筋かい)を通じて制震デバイス70を介して連結板材36に応力伝搬する。
この際、連結板材36が、各制震デバイス70aおよび70bの上辺面部28aおよび28bの構面高さ方向(垂直方向)の上下摺動により、上下左右に動く。
これにより連結板材36が、制震デバイス70の上辺面部28aおよび28bを正圧時には圧迫し、負圧時には引張り上げながら摺動(上辺面間の絶対距離は変わらず、相対位置のみの移動)させることにより上辺面部28の過変形を制動する。
よって、実施例1と同様に支持部材22(図4)が無い場合でも制震デバイス70の過変形を必要十分に抑制し、制震性能を向上させつつ耐力性能をも増強させることができる。なお、ここで上記した制動現象は連結板材36の作用に起因するものである。
前記のように制震デバイスの上辺面28a(図11)の摺動作用の継続によって、斜材72および連結板材36からその延長線上に作用する応力は、実施例1と同様に、摺動に伴う側面屈曲部74(図8)がローラーのように上下左右に動くことにより一点に収れんしない。従って、斜材72および連結板材36からその延長線上に作用する応力が、建屋構造枠の縦材63の一点に集まりにくく、制震デバイス70の底板29に広範囲に分散するという格別の作用効果によって、過大な地震力によって生じる反力を底板29の全底面にランダムに分散させることなり、結果、建家の構造構面枠の縦材63の中央付近に取付けられた制震デバイス部分に生じやすい縦材63の曲げ変形による損傷を良く防止する。
一方、制震デバイス70aの上辺面部28aおよび制震デバイス70bの上辺面部bの摺動作用は、連結板材36の縦方向(垂直方向)の上下運動をもたらし、制震デバイス70cおよび70dも同時に連動して連結板材36の横方向(水平方向)の回転作用を励起させ、上下の制震デバイス70の協働作用により、確実に制震デバイス70の過変形を制御して制震性能を向上させるとともに耐力性能の増強することができる。
以上のように地震時に、その作用力が更に均一に制震デバイス70および連結板材36によって全体に均一に伝わるようになることにより、従来技術(図8)に比べ側面73の伸縮が小さくなり、塑性クラックによる制震デバイス70の損傷の危険性が更に減少する。結果、制震デバイス70の損傷による建屋構造枠60の縦材63の破損を避けることができ、効果的に地震エネルギーを吸収減衰することが可能となった。
加えて、連結板材36は、わざわざ事前に規定の寸法を設計した板材を特に準備する必要がなく、現場の状況に合わせてその場で採寸し連結板材36を迅速に制作・組み立てすることが可能となり、低コスト化を行うことが可能である。
P 外力
1a、1b 横連結材
2a、2b 縦連結材
21 制震素子
22 支持部材
23a、23b 第1取付面
24a、24b 第2取付面
25a、25b 第1立上部
26a、26b 第2立上部
27 取付板
28a、28b上辺面部
29 底板
31 第1側面
32 第2側面
33 第1曲げ部
34 第2曲げ部
35 取付板
36 連結板材
60 構造枠
61 土台
62 桁
63a、63b 縦材
70(70a、70b、70c、70d) 制震デバイス
71 隅金具
72 斜材
73 側面
74 側面屈曲部
75 ハイテンションボルト

Claims (8)

  1. 建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、
    前記構造枠を構成する第2縦材に、前記第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスと、
    前記第1縦材と前記第2制震デバイスとを連結する第1斜材と、
    前記第2縦材と前記第1制震デバイスとを連結する第2斜材と、
    前記第1制震デバイスと、前記第1制震デバイスに対向する前記第2制震デバイスとを連結する横連結材と、
    複数の前記第1制震デバイス同士を連結する第1縦連結材と、
    複数の前記第2制震デバイス同士を連結する第2縦連結材と、
    を備えることを特徴とする制震壁面構造。
  2. 前記第1制震デバイスまたは前記第2制震デバイスは、加力が弾性限界を超えると塑性変形する帯状鋼板で構成される制震素子を備え、
    前記制震素子は、
    前記第1縦材または前記第2縦材に取り付けるための第1取付面および第2取付面と、
    前記第1取付面の内側端部から立ち上がる第1立上部と、
    前記第2取付面の内側端部から立ち上がる第2立上部と、
    前記第1立上部および第2立上部間を繋ぎ、前記構造枠から伝達される地震の振動を斜材取付板を介して受ける上辺面と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の制震壁面構造。
  3. 前記第1制震デバイスまたは前記第2制震デバイスは、前記制震素子を支持する制震素子支持部材を備え、
    前記制震素子支持部材は、
    円弧状の第1側面と、円弧状の第2側面とからなり、
    前記制震素子の前記上辺面部と前記第1立上部および前記第2立上部に囲まれた空間部に配されるとともに、
    前記第1側面が前記第1立上部と前記上辺面部とで形成される第1曲げ部の内側近傍に配され、
    前記第2側面が前記第2立上部と前記上辺面部とで形成される第2曲げ部の内側近傍に配されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の制震壁面構造。
  4. 前記上辺面の両端辺は、前記第1立上部および前記第2立上部の外側に突出していることを特徴とする請求項2記載の制震壁面構造。
  5. 前記上辺面の両端辺は、前記第1取付面および前記第2取付面方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項4記載の制震壁面構造。
  6. 建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、
    前記構造枠を構成する第2縦材に、前記第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスとを連結する方法であり、
    前記第1縦材と前記第2制震デバイスとを第1斜材で連結し、
    前記第2縦材と前記第1制震デバイスとを第2斜材で連結し、
    前記第1制震デバイスと、前記第1制震デバイスに対向する前記第2制震デバイスとを横連結材で連結し、
    複数の前記第1制震デバイス同士を第1縦連結材で連結し、
    複数の前記第2制震デバイス同士を第2縦連結材で連結する
    ことを特徴とする制震デバイスの連結方法。
  7. 建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、
    前記構造枠を構成する第2縦材に、前記第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスと、
    前記第1縦材と前記第2制震デバイスとを連結する第1斜材と、
    前記第2縦材と前記第1制震デバイスとを連結する第2斜材と、
    複数の前記第1制震デバイス及び複数の前記第2制震デバイスとを連結する一枚の連結板材と、
    を備えることを特徴とする制震壁面構造。
  8. 建家の構造枠を構成する第1縦材に複数取り付けられる第1制震デバイスと、
    前記構造枠を構成する第2縦材に、前記第1制震デバイスと対向するように取り付けられる複数の第2制震デバイスとを連結する方法であり、
    前記第1縦材と前記第2制震デバイスとを第1斜材で連結し、
    前記第2縦材と前記第1制震デバイスとを第2斜材で連結し、
    複数の前記第1制震デバイス及び複数の前記第2制震デバイスとを一枚の連結板材で連結する
    ことを特徴とする制震デバイスの連結方法。

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