JP2007277911A - 制震柱の構造 - Google Patents
制震柱の構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007277911A JP2007277911A JP2006105130A JP2006105130A JP2007277911A JP 2007277911 A JP2007277911 A JP 2007277911A JP 2006105130 A JP2006105130 A JP 2006105130A JP 2006105130 A JP2006105130 A JP 2006105130A JP 2007277911 A JP2007277911 A JP 2007277911A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- control column
- panel
- strength
- yield point
- low yield
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
【課題】本発明は、制震柱の構造に関し、装置全体をコンパクトにして設置数を低減すると共に、剛性及びエネルギー吸収能力を高めることが課題である。
【解決手段】建物の制震柱として柱22間において梁23側の上部間柱20aと床24側の下部間柱20bとを低降伏点鋼のパネル21で連結してなるものであり、鉄筋コンクリート造である前記上部間柱20aと下部間柱20bとを高強度コンクリート及び高強度鉄筋を使用して構築すると共に、前記低降伏点鋼のパネル21と前記両間柱における端面部20cとの間に介在する接合プレート2の接合部分に上下方向に沿ってそれぞれの間柱内部に立設される接合強度増大用のU字型鉄筋3を固着して設けた制震柱1の構造とするものである。
【選択図】図1
【解決手段】建物の制震柱として柱22間において梁23側の上部間柱20aと床24側の下部間柱20bとを低降伏点鋼のパネル21で連結してなるものであり、鉄筋コンクリート造である前記上部間柱20aと下部間柱20bとを高強度コンクリート及び高強度鉄筋を使用して構築すると共に、前記低降伏点鋼のパネル21と前記両間柱における端面部20cとの間に介在する接合プレート2の接合部分に上下方向に沿ってそれぞれの間柱内部に立設される接合強度増大用のU字型鉄筋3を固着して設けた制震柱1の構造とするものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、建物の柱間に設けられ、地震等の揺れを低減させる制震柱の構造に関するものである。
従来、制震柱は、図7に示すように、建物の柱22,22間において、梁23と床24との間において設けられる間柱20a、20bが、例えば低降伏点鋼で矩形平板状のパネル21で連結されて構成されているものが知られている(特許文献1参照)。
このような制震柱(若しくは制震間柱と称される)25により、前記パネル21の変形によって地震等におけるエネルギーを吸収して、地震時の揺れを軽減し、建物の骨組の損傷を抑制するものである。
特開2004−150188号公報
しかし、従来の制震柱の構造では、例えば、集合住宅等に設置する場合には共用部分などに設置することが多いので、建築計画上からコンパクトな大きさが要求される。それにより、制震柱全体の大きさが制約されて、地震時におけるエネルギー吸収能力(以下、減衰力と称する)には、図6の破線で示す特性曲線のように限界がある。一方、建物全体における減衰力を向上させようとすると、制震柱の設置台数を増やす必要があり、建築計画上の条件や、設置コストの制約もあり、前記減衰力の増大を図るにも限界がある。本発明に係る制震柱の構造は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る制震柱の構造の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、建物の制震柱として柱間において梁側の上部間柱と床側の下部間柱とを低降伏点鋼のパネルで連結してなるものであり、鉄筋コンクリート造である前記上部間柱と下部間柱とを高強度コンクリート及び高強度鉄筋を使用して構築すると共に、前記低降伏点鋼のパネルと前記両間柱における端面部との間に介在する接合プレートの接合部分に上下方向に沿ってそれぞれの間柱内部に立設される接合強度増大用のU字型鉄筋を固着して設けたことである。
また、前記高強度コンクリートには、鋼繊維が混入されていることを含むものである。
また、前記高強度コンクリートには、鋼繊維が混入されていることを含むものである。
本発明の制震柱の構造によれば、鉄筋コンクリート造の間柱の強度及び剛性が、高強度コンクリートと高強度鉄筋とにより増大すると共に、前記低降伏点鋼のパネルと間柱の接合部においてU字型鉄筋を固着したので取付け強度が増大し、低降伏点鋼のパネルの板厚を大きくすることが可能となってエネルギー吸収能力が向上する。これによって、建物の揺れが抑制される。
更に、高強度コンクリート中に鋼繊維を混入させることで、間柱の強度が増大してそのひび割れが抑制され、前記パネルに効率よく水平力が伝達されてエネルギーが減衰され、地震時において建物における骨組の変形を抑制する。
このような減衰力の大きいコンパクトな制震柱とすることで、例えば、超高層RC造の住宅等に適用した場合に、従来よりも設置コストを約2〜3割縮減できると共に、集合住宅の共用部分に採用することができてスペースの有効利用が図られ、耐震性と耐久性に優れた超寿命の建物となる。
更に、高強度コンクリート中に鋼繊維を混入させることで、間柱の強度が増大してそのひび割れが抑制され、前記パネルに効率よく水平力が伝達されてエネルギーが減衰され、地震時において建物における骨組の変形を抑制する。
このような減衰力の大きいコンパクトな制震柱とすることで、例えば、超高層RC造の住宅等に適用した場合に、従来よりも設置コストを約2〜3割縮減できると共に、集合住宅の共用部分に採用することができてスペースの有効利用が図られ、耐震性と耐久性に優れた超寿命の建物となる。
本発明に係る制震柱の構造は、図1乃至図2に示すように、例えば、超高層集合住宅等の建物におけるものであり、制震柱1として柱22,22間(図7参照)において、梁23側の上部間柱20aと床24側の下部間柱20bとを、低降伏点鋼のパネル21で連結してなるものであり、鉄筋コンクリート造である前記上部間柱20aと下部間柱20bとを高強度コンクリート及び高強度鉄筋を使用して構築している。
更に、前記低降伏点鋼のパネル21と前記両間柱20a,20bにおける端面部20cとの間に介在する接合プレート2の接合部分に、上下方向に沿ってそれぞれの間柱20a,20b内部に立設される接合強度増大用のU字型鉄筋3を、溶接にて固着して設けてある。なお、U字型鉄筋の定着性能を向上させるために、鉄筋の先端にフック又は定着金物を設けることもある。
前記パネル21は、図3に示すように、鋼製の外フランジ21a(大きさ:19−300×400mm)と、内フランジ21b(大きさ:12−200×400mm)と、ウエブとなる剪断板の低降伏点鋼21cとで構成されている。この低降伏点鋼21cの板厚は、従来よりも厚くされている。その板厚は例えば12mmであり、大きさが400×400mmである。前記パネル21の板厚は28mmである。前記U字型鉄筋3は、呼び径がD16である。
前記接合プレート2には、図1乃至図2と図4に示すように、接合補強用でφ13mmの頭付スタッド4が14本立設されている。また、当該接合プレート2には、間柱20a,20bの主筋を挿通させる切り通しの孔5,6が、12箇所と2箇所とに設けられている。
前記間柱30a,20bにおける主筋としての高強度鉄筋7(SD490)と、帯筋としての高強せん断補強筋8は、図7に示すように配筋されている。これらに高強度鉄筋を使用して、間柱20a,20bの強度と剛性とを高めている。前記高強度鉄筋7は、前記接合プレート2の切り通しの孔5,6からその一端部が挿通されて、外部に突出した端部のネジ部にナット9が締結される。
また、前記間柱20a,20bを構築する高強度コンクリートには、鋼繊維が混入された、鋼繊維補強コンクリートである。この鋼繊維補強コンクリートは、例えば、鋼繊維の混入率が6%程度で、曲げ強度が20N/mm2程度である。
こうして、前記間柱20a,20bが強固に補強され、前記U字型鉄筋3によって接合プレート2及びパネル21との接続も補強され、前記鋼繊維を混入した高強度コンクリートにより間柱20a,20bのひび割れが防止される。よって、図6に示すように、実線で示す特性曲線のように、従来の制震柱に対して大幅に減衰力が向上するものである。地震時の水平力が効率的に前記パネル21に伝達されて変形し、大地震の際にはパネル21が塑性変形して、建物の揺れが抑制され、柱22や梁23等の骨組の損傷が抑制されて、耐震性能が向上する。
1 制震柱、
2 接合プレート、
3 U字型鉄筋、
4 頭付スタッド、
5 孔、
6 孔、
7 高強度鉄筋、
8 高強せん断補強筋、
9 ナット、
20a,20b 間柱、 20c 端面部、
21 低降伏点鋼のパネル、 21a 外フランジ、
21b 内フランジ、 21c 低降伏点鋼、
22 柱、
23 梁、
24 床、
25 制震柱。
2 接合プレート、
3 U字型鉄筋、
4 頭付スタッド、
5 孔、
6 孔、
7 高強度鉄筋、
8 高強せん断補強筋、
9 ナット、
20a,20b 間柱、 20c 端面部、
21 低降伏点鋼のパネル、 21a 外フランジ、
21b 内フランジ、 21c 低降伏点鋼、
22 柱、
23 梁、
24 床、
25 制震柱。
Claims (2)
- 建物の制震柱として柱間において梁側の上部間柱と床側の下部間柱とを低降伏点鋼のパネルで連結してなるものであり、鉄筋コンクリート造である前記上部間柱と下部間柱とを高強度コンクリート及び高強度鉄筋を使用して構築すると共に、前記低降伏点鋼のパネルと前記両間柱における端面部との間に介在する接合プレートの接合部分に上下方向に沿ってそれぞれの間柱内部に立設される接合強度増大用のU字型鉄筋を固着して設けたこと、
を特徴とする制震柱の構造。 - 高強度コンクリートには、鋼繊維が混入されていること、
を特徴とする請求項1に記載の制震柱の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006105130A JP2007277911A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 制震柱の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006105130A JP2007277911A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 制震柱の構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007277911A true JP2007277911A (ja) | 2007-10-25 |
Family
ID=38679621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006105130A Pending JP2007277911A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 制震柱の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007277911A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101060708B1 (ko) * | 2009-12-28 | 2011-08-31 | 씨엠알기술연구원(주) | 내진 보강용 철골 구조물 접합구조 및 접합공법 |
CN102359853A (zh) * | 2011-07-28 | 2012-02-22 | 河海大学 | 框架结构动力特性及响应对比实验装置 |
JP2012117327A (ja) * | 2010-12-02 | 2012-06-21 | Shimizu Corp | 制振構造 |
CN105971146A (zh) * | 2016-07-01 | 2016-09-28 | 上海赛弗工程减震技术有限公司 | 一种新型的消能阻尼器 |
CN109610647A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-04-12 | 西北民族大学 | 木柱与混凝土梁板构件的摇摆限位装配节点与施工方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09221855A (ja) * | 1996-02-19 | 1997-08-26 | Shimizu Corp | Rc造建築物におけるpc外壁板の取付構造 |
JP2000291131A (ja) * | 1999-04-01 | 2000-10-17 | Shimizu Corp | 柱と梁または床との接合構造 |
JP2003293610A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-15 | Hazama Gumi Ltd | 制震部材及び制震構造物の構築方法 |
-
2006
- 2006-04-06 JP JP2006105130A patent/JP2007277911A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09221855A (ja) * | 1996-02-19 | 1997-08-26 | Shimizu Corp | Rc造建築物におけるpc外壁板の取付構造 |
JP2000291131A (ja) * | 1999-04-01 | 2000-10-17 | Shimizu Corp | 柱と梁または床との接合構造 |
JP2003293610A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-15 | Hazama Gumi Ltd | 制震部材及び制震構造物の構築方法 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101060708B1 (ko) * | 2009-12-28 | 2011-08-31 | 씨엠알기술연구원(주) | 내진 보강용 철골 구조물 접합구조 및 접합공법 |
JP2012117327A (ja) * | 2010-12-02 | 2012-06-21 | Shimizu Corp | 制振構造 |
CN102359853A (zh) * | 2011-07-28 | 2012-02-22 | 河海大学 | 框架结构动力特性及响应对比实验装置 |
CN105971146A (zh) * | 2016-07-01 | 2016-09-28 | 上海赛弗工程减震技术有限公司 | 一种新型的消能阻尼器 |
CN109610647A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-04-12 | 西北民族大学 | 木柱与混凝土梁板构件的摇摆限位装配节点与施工方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101165320B1 (ko) | 철근콘크리트 건물의 개구부 내진보강방법 | |
KR101348577B1 (ko) | 건물의 개구부에 설치된 수평보형 댐퍼를 이용한 내진보강방법 | |
JP2007277952A (ja) | 耐震用接合構造及びその構築方法 | |
JP2008045393A (ja) | エネルギー吸収複合構造及び1つ又は複数の床スラブを含む建物の複合構造を形成する方法 | |
KR100995937B1 (ko) | 철근콘크리트건축물의 내진 보강구조 | |
JP6025469B2 (ja) | 耐震天井構造 | |
JP5244942B2 (ja) | 筋交い取付構造 | |
JP2007277911A (ja) | 制震柱の構造 | |
JP2013057207A (ja) | 鉄骨柱の露出型柱脚構造 | |
JP2006226054A (ja) | 鉄筋コンクリート造ラーメン構造の既存建物の耐震補強工法 | |
JP4070117B2 (ja) | 制震装置 | |
JP2009013683A (ja) | 建物の制震構造 | |
JP2010276080A (ja) | エネルギー吸収部材及び該エネルギー吸収部材を設置した構造物 | |
JP4151693B2 (ja) | 既存建物への間柱の設置構造 | |
KR101208106B1 (ko) | 기둥이 중력만 부담하는 강판전단벽 시스템 | |
KR101299574B1 (ko) | 사각 패널존을 이용한 모멘트 접합구조 | |
JP5654060B2 (ja) | ダンパーブレース及び制震構造 | |
JP6717636B2 (ja) | 制振装置 | |
KR20110070424A (ko) | 긴장장치를 구비하는 철골지붕시스템 | |
JP2009068182A (ja) | 既存建物の耐震補強構造並びに耐震補強方法 | |
JP2003090082A (ja) | 境界梁ダンパー | |
JPH0776953A (ja) | 制振構造 | |
JP3744267B2 (ja) | 建造物の制振装置 | |
JP2006299584A (ja) | 耐震補強接合構造 | |
JP6205115B2 (ja) | コーベル及び建築物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20090330 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20110928 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111011 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120306 |