JP4624048B2 - スリット板バネとこれを使用した耐震支柱および建築物の耐震補強構造 - Google Patents

スリット板バネとこれを使用した耐震支柱および建築物の耐震補強構造 Download PDF

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本発明は、スリット板バネとこれを使用した耐震支柱および建築物の耐震補強構造に関し、さらに詳しくは、大地震時に建築物に作用する衝撃振動を緩和するスリット板バネであるとともに、これを建築物に適用して、被害を軽減するための耐震支柱および建築物の耐震補強構造に関する。
建築物の耐震補強に関しては、従来より種々の方法が検討されてきている。これを大別すると、まず建築物の構造体そのものに剛性を付与するための補強に関するものと、建築物に免震体を着装して構造体に作用する衝撃振動を緩和、吸収するものがある。
前者は、建築物の架構の内外に単なる突っ張り、筋違あるいは添え柱や鋼製枠を取付けたり、架構の接合部(仕口)に補強金物や緩衝体を取付けるもので、比較的小規模で低廉であるが、補強効果が少なかったり耐久性に疑問があった。
後者は、地震時に建築物に作用する衝撃振動を緩和、吸収せしめる地震振動緩衝体を、建築物の下部(基礎、基礎スラブ)や上部(柱中間、屋上)に着装するものであり、補強効果は大きいが、大規模な工事を伴うため、高価でかつ設計、施工の難しさから専ら大型建築物の耐震工事に限られ、小規模建築物への適応が限定されている。以上のように高層大型建築物を除き1〜2階建て程度の低層建築物の耐震補強に関しては、まだ十分に効果が達成されていないのが現状である。
本発明者は、大地震災害の調査記録を検討したところ、特に被災損壊した建築物の多くが低層木造建築物であること、またその多くは1階に被害が集中しており、大地震発生の初動後の60秒程度で多くが倒壊し、大きな犠牲をもたらしている事実が分かった。
そして、この地震初動時の一瞬の倒壊までの時間を延ばすことによって、この間に被災者の多くが助け合って退避でき、犠牲者を最小限にとどめることができる、簡易で効果的な耐震支柱および建築物の耐震補強構造の開発の必要性を痛感したのである。
既設建築物うち、1〜2階建て程度の低層建築物(以下、単に建築物と略称する場合がある)の倒壊を防ぐため、従来から採用されてきた方法の一つに、所謂つっかい棒を支う方法がある。これは建築物の1階屋外に頑丈な斜材や添え柱を設置して、ともかく倒壊を防止しようとする方法である。ところが、建築物の1階屋外につっかい棒を頑強に取付けた場合でも、地震初動時の上下振動には全く無力であって、その後に襲来する横揺れ振動に対しても、地震初動時にガタがきた1階の変形を急激に制限した場合のはずみ(慣性モーメント)で2階にかかる水平力がかえって大きくなり、2階が損壊して1階も倒壊する危険が生じる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、とくに新設および既設建築物、なかでも1〜2階程度の低層建築物の耐震補強を容易になし得る地震振動を緩和する、耐久力のあるスリット板バネと、これを使用した耐震支柱および建築物の耐震補強構造を開発し提供することにある。
本発明は、地震初動時の衝撃振動に際して、地震振動を緩和するため、新たに開発した3方向からの振動を緩衝しうるスリット板バネを使用し、新設建築物の場合にはこれを基礎あるいは基礎スラブと土台の間に介在、敷設して建築物の固有周期を延ばして地盤との共振による地震力の増幅を抑制し、既設建築物の場合には支柱の側面あるいは頂部にこれを装着した耐震支柱を該建築物の1階屋外の外壁廻りに取付け、地震初動時の上下振動を効果的に吸収して損壊をくいとめるとともに、その後に襲来する横揺れ振動による水平力を緩和し、1階の変形を柔らかく抑止、制限することにより、2階の変形の増大を抑制して瞬間的な倒壊を防止し、何れの場合にも少なくとも大地震初動時の建築物の全壊による被害を軽減しようとするものである。
本発明は、新設建築物のみならず、既設建築物においても適応可能な耐震支柱および建築物の耐震補強構造であって、地震発生時に大きな被害の予想される特に1〜2階建て程度の既設低層建築物に適用するスリット板バネとスリット板バネを装着した耐震支柱および建築物の耐震補強構造について以下に詳述する。
一般に建築物は水平力に対して耐力が弱いが、直下型地震の際に発生する大きな上下動に対しても脆く、低層建築物において顕著である。
本発明において、耐圧力があり、地震動のような3方向の振動に対して減衰効果のあるスリット板バネと、これを用いた耐震支柱および建築物の耐震補強構造として、新設建築物に対してはスリット板バネを建築物基礎あるいは基礎スラブ上に装着したのち、その上に建築物の基礎梁等を構築する実施形態および既設建築物に対してはスリット板バネを装着した耐震支柱を建築物の外壁廻りに建柱し、スリット板バネを建築物の柱材、敷桁等に接合する実施形態からなっている。
(1−1)スリット板バネ
本発明者が以前に考案した板バネ(実公昭54−32110)は、重量機械の上下振動の吸収、減衰を主目的としていたため、上下方向(Z軸)と直交する長辺方向(X軸)および短辺方向(Y軸)の2軸方向の振動の吸収には配慮されていなかった。よって、本発明のスリット板バネは、その欠点を是正し、地震動のような3軸方向(X軸、Y軸およびZ軸)の地震振動を吸収、減衰できるように新たに開発された技術である。
図面により、本発明におけるスリット板バネの形態を具体的に説明する。
図1および図2において、スリット板バネAは金属製または合成樹脂製の薄帯状板1を水平にし、上辺面2の両端がR面となるように下方に湾曲させ、その両端を上辺面2の両端のR面とは逆方向に下方に湾曲させてR面が連続してS字状あるいは逆S字状になるように形成したのち、さらに両端を若干水平に延長して下辺面3を形成するごとくして1ピッチとし、これを順に繰返し折り曲げ構成してなる板バネの下辺面3のR面の起点から、上辺面を経て逆方向のR面の終点に至る連続した等幅または不等幅の並列スリット4を長さ方向に平行に設刻してなるもので、必要に応じて、図2、図5のごとく、折り曲げ部の凹部の全部あるいは一部にゴム状弾性物質6を塗布または充填して用いることができる。
上記のスリット板バネAの下辺面3を長辺方向に平行に載置したとき、長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とすると、前記した従来の板バネ(実公昭54−32110)は、主として鉛直荷重方向であるZ軸方向の振動を吸収することが主目的であったため、地震動の鉛直成分には適応するものの、水平方向であるX軸方向およびY軸方向の振動を吸収、減衰するためには剛性を小さくする必要があった。
このため、板バネの下辺面3のR面の起点dから、上辺面2を経て逆方向のR面の終点d’に至る平行なスリット4を設刻したスリット板バネAとすることによって、X軸方向およびY軸方向の剛性を減少させ、地震動のような3軸方向(X軸、Y軸およびZ軸)の振動が吸収できるようになった。また、折り曲げ部の凹部の全部あるいは一部にゴム状弾性物質6を塗布または充填した場合は、スリット板バネAが水平加力によって図11(b)、(c)のように変形したとき、ゴム状弾性物質6の緩衝作用によって、X軸方向およびY軸方向の変形をさらに柔らかく吸収し、変形復元性が向上するようになる。
スリット板バネAに設刻されたスリット4の形状寸法としては、図3(a)に示すような等幅、等間隔の細めのスリット4や図3(b)の太幅のスリット4あるいは図3(c)のような両者が混在するスリット4があり、スリット幅はいずれも1〜5mm程度で、スリット4の間隔は5〜50mm程度、また並列スリット4の設刻数はスリット4幅と間隔により2〜10本である。
スリット板バネAとして使用される帯状板1の材質および寸法は、それが金属製の場合は、バネ鋼、ステンレスバネ鋼等が好適に用いられ、その厚さは0.2〜16mm、好ましくは0.6〜2.3mmであり、その幅は20〜200mm、好ましくは50〜150mmである。また、それが合成樹脂製の場合は、エンジニアリング樹脂、FRP等が好適に用いられ、その厚さおよび幅は前記金属製の場合と同等かやや厚めである。上記の材質および寸法によって構成されたスリット板バネの高さは、10〜100mm、好ましくは20〜50mmである。
スリット板バネAの製造に当たっては、帯状板1からなる板バネのスリット4を形成する部位に、図3(a)〜図3(c)に示される形状、寸法のスリット4を予め設刻しておき、これを折り曲げて構成する。
また、図4に示されるように、1ピッチのスリット板バネAの上辺面2同士を背中合わせに直交させて、重ね合せ部を接合してなる重合型のスリット板バネBは、使用部位が狭小であったり、より小さなバネ定数を必要とするときに有効である。
また、図5(a)、図5(b)に示すように、スリット板バネA、Bの全面または折り曲げ部凹部にゴム状弾性物質6を塗布あるいは充填しておくと、地震動の異常周期や地震時の水平加力の偏向によるスリット板バネA、Bの異常変形を防止するために有効である。
ゴム状弾性物質6としては、合成ゴム、天然ゴム、粘弾性樹脂等があり、これらに制振材として金属粉、マイカ粉、金属繊維等を混入することができる。またゴム状弾性物質6の硬度は30°〜75°が好適である。
(1−2)耐震支柱
耐震支柱は金属製支柱7の先端部に、スリット板バネAまたはBを装着して、これを補強対象の建築物外壁外側に柱脚を剛に建てこんで、地震初動時、建築物を弾性支保するものである。
既設建築物の耐震補強に用いられる耐震支柱は、鋼管、角型鋼管、H型鋼等の鋼材あるいはアルミ合金製型材で、サイズはいずれも100〜500mmの各種型材を使用する。
図6は、直立型の耐震支柱Cであって、補強対象とされる建築物の一階敷桁高さを有する支柱7の先端部側面に接続金物としてスペーサー9を接合し、これにスリット板バネAの上辺面2または下辺面3を装着したものである。スペーサー9は金属製型材または鋼板製で、図6に示されるような縦長のスペーサー9か図に示されるような横長のスペーサー9を装着することが可能である。
図7は、直線状の腕木10を有する耐震支柱Dを示すもので、支柱7の柱頭部かその側面に腕木10を接合し、腕木10の建築物外壁側の側面かあるいは側面と上面にスリット板バネAを装着したものである。
耐震支柱Dを建築物の隅角部に取付ける場合は、L字状の腕木10を水平に支柱7の柱頭部に接合してなる耐震支柱Dを、建築物外壁の隅角部に建柱し、外壁外側にL字状腕木10が接するようにスリット板バネAの上辺面2または下辺面3を介して接合する。
図8は、支柱7を斜材として用い、その先端にスペーサー9を介してガセットプレートを接合し、これに重合型のスリット板バネBを装着した耐震支柱Eを示したものである。
また、建築物の布基礎フーチング幅が大きい場合、独立基礎12を建築物から離して独立させるため、耐震支柱C、D、Eの支柱7のみを図8のように斜材として立柱することも可能である。
上述したように、本発明における耐震支柱は、建築物の構造や取付け部位によって、腕木10の形状を変えたり、スリット板バネAのピッチ数や取付け方向を選定して装着うるものであり、また建築物の立地条件によって変わる独立基礎12の位置に合わせた構成を有するものを任意に用いることができる。
なお、スリット板バネAを耐震支柱C、D、Eに使用する場合、ゴム状弾性物質6を省くこともできる。
(1−3)耐震支柱による耐震補強
耐震支柱による耐震補強は、主として既設建築物に適用する。
前記した構成を有する耐震支柱C、D、Eは、補強の対象となる建築物の架構、構造や敷地内の立地条件あるいは地盤状況などによって、耐震補強上、最も適当な構成のものを選定できる。例えば、敷地が狭小で、建築物の周囲に余裕が少ない場合には、図6のような立柱式の耐震支柱Cが好適であり、建築物が老朽化して弱体である場合は、建築物の補強を兼ねて図7の腕木10を有する耐震支柱Dが望ましく、建築物の傍に障害物がある場合には、図8に示す支柱を斜材とした耐震支柱Eを使用する。
以上のようにして選定された耐震支柱C、D、Eを、既設建築物の外壁外側に、各立面に対してそれぞれ2本程度あるいは建築物規模や耐震補強目的によっては隅角部に各1本宛を建築物の柱材20ないしは敷桁21の位置に合わせて、平面的にバランス良く配設のうえ立柱する。
しかるのち、支柱7の頂部あるいは先端部の腕木10等に装着されたスリット板バネA、Bの上辺面2あるいは下辺面3を壁面19に密接し、ホールインアンカーボルト17または同効材で壁面19、敷桁21に固定し、建入りを直したのち、支柱7の柱脚を独立基礎12に剛接合する。
独立基礎は建築物に加わった地震振動が、耐震支柱C、D、Eと同調しないように、十分建築基礎より離して構築する。
(1−4)スリット板バネによる土台、基礎梁の耐震補強
スリット板バネAを基礎または基礎スラブ22と土台または基礎梁16の間に介在させた耐震補強は、主として新設建築物に適用可能である。この耐震支柱および建築物の耐震補強構造は、図10に示すように建築物を地盤から浮かせて、地震動との共振を避ける方式であって、新設建築物の基礎スラブ22上の土台または基礎梁16下に幅広の薄ステンレス板または樹脂塗装鋼板製の摺動板8を敷設、固定したのち、スリット板バネAを基礎梁16のε方向あるいはγ方向の長さ方向に沿って、この上に水平に敷設したのち、この上に建築物の土台または基礎梁16を通り芯を合わせて設置する。その他の建築施工手順は従来工法どおりでよい。
このようにして、建築物と基礎スラブ22は、スリット板バネAによって振動絶縁状態を保ち、建築物自重と基礎スラブ22上のスリット板バネAとの摩擦力によって、水平加力時も建築物は基礎スラブ22上に安定している。地震力の水平成分が、この摩擦力を超えると、土台または基礎梁16とスリット板バネAは摺動板8上を摺動して、地震力が土台または基礎梁16を通じて建築物に波及するのを緩和する。風圧力が建築物に作用した場合もこれと同様である。
スリット板バネA上の建築架構は、木造、鋼構造およびプレキャストコンクリート造などを任意に選定し得るが、構造的に剛性を保持するように構成し、水平力がバランスよく基礎スラブ22に伝達、負荷されるようにする。建築物は摺動板8上にスリット板バネAを介在させて静止している。
地震力あるいは風圧力による水平成分が建築物の重力による摩擦力以内の場合においては、建築物は静止し、スリット板バネAが効果的に作用して水平成分を減衰させる。
このとき、スリット板バネA上に構成された建築物の固有周期(建築物固有の揺れ一往復の秒数)は2〜4秒程度が好適である。強固な建築地盤の固有周期は1秒以下であるので、本耐震支柱および建築物の耐震補強構造による建築物と地震動との共振は生ぜず、地震力の増幅を避けることができる。
仮に予想を上回る長周期の地震動が作用した場合、建築物は摺動板8上を地震による水平力を逃がすように摺動するが、摺動板8上の摺動による建築物の過剰な異常変異を拘束するために、基礎梁16の下部に取付けられた拘束チャンネル11と、横架ダンパーGとして、鋼製アングルの立上りウエブの内側にスリット板バネAを装着したものを、図10および図13に示すようにピット立上り13の要所に取付けて、安全性を高めるように構成してある。
(2−1)スリット板バネAの耐震作用
スリット板バネAを建築物と地盤の間に介在させた耐震支柱および建築物の耐震補強構造を例に説明すると、いま机上に蒟蒻が敷かれており、その上に石塊が乗っているとすると、机を揺すると石塊はその質量と蒟蒻の柔らかさに応じてゆっくりと揺れる。
この時、石塊が十分剛性をもった建築物とすれば、机は一定の卓越周期を有する強固な地盤であり、蒟蒻は固有のバネ常数をもったスリット板バネAと置き換えて考えることができる。
いま、スリット板バネAを基礎または基礎スラブ22上に水平に載置した場合、地震時、スリット板バネAにはX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の3方向からの振動が作用する。
図11(a)は、スリット板バネAに対してZ軸方向の地震振動が上下に作用した場合、スリット板バネAが上下に弾性変形する状態を点線で示している。図10(b)は、スリット板バネAに対してX軸方向の振動が長辺方向に作用した場合の弾性変形する状態を示したもので、また図11(c)は、スリット板バネAに対してY軸方向の振動が短辺方向に作用した場合の弾性変形する状態を示している。
図10は、スリット板バネAを新設建築物の基礎スラブ22上に敷設した場合の耐震方式を示した斜視図である。スリット板バネAは、基礎スラブ22上の摺動板8上に、それぞれ水平方向にε方向あるいはγ方向に敷設されている。
いま、ここに地震による水平力が建築物と基礎スラブ22との摩擦力以内の場合、スリット板バネAが水平力を吸収するべく作用する。ここで、スリット板バネAにスリット4が設刻されていない場合、Z軸方向の上下振動は吸収し得るものの、X軸方向およびY軸方向の振動に対しては、その剛性のため弾性変形が妨げられて、振動を有効に吸収、減衰されない。
これに対して板バネにスリット4が設刻されている場合には、摩擦力の限界内で水平加力に対してバネ常数が小となり、3方向の振動に対して有効に弾性変形するので、X軸方向およびY軸方向の振動を有効に吸収、減衰し得る。
万一地震による水平力が建築物と基礎スラブ22との摩擦力を超えた場合、ε方向およびγ方向に敷設されたスリット板バネAは摺動板8上を地盤の振れの振幅だけ摺動して、地盤の変位を吸収し建築物にかかる水平力の影響は少ない。
(2−2)耐震支柱の耐震作用
既設建築物の1階外壁外側の敷桁高さに取付けられた耐震支柱C、D、Eには、直下型の大地震時、比較的短時間内の大きな上下振動が軸方向に作用し、その後、これと相前後して大きな横揺れ振動による水平力が作用する。
建築物に耐震支柱による補強が施されていない場合、上下振動によって建築物の架構には瞬間的に過大な鉛直力が作用し、建築物の柱材の多くが挫屈破壊などによってガタを来たし、その後に襲う横揺れ振動によって半壊あるいは倒壊に至る事例が多い。
これに対して、上記の耐震支柱C、D、Eが施された建築物は、敷桁あるいは通し柱、管柱に接合された耐震支柱に装着されたスリット板バネAまたはBが鉛直応力を緩衝しつつ、その一部を支柱7に伝達し、建築物の架構に作用する軸方向および曲げモーメントの成分を減少させ、大地震初動時の損壊を防ぎ、その後の横揺れによる水平応力も耐震支柱に装着されたスリット板バネAまたはBが柔らかく変形を拘束するため、建築物の損壊の進行をくい止め、少なくとも倒壊に至るまでの時間を引き延ばすことができる。
図12は水平力としてP1およびP2が架構R1、R2に作用したときの架構の変形状態を示したものである。図12(a)の耐震支柱が施されていない場合の架構R1、R2の変形角は、δ1、δ2である。
図12(b)は、従来行われていたつっかい棒による1階架構R1の耐震補強によって、水平力(P1+P2)による1階架構R1の変形は著しく減少するが、そのはずみで2階架構R2に水平力P2と慣性モーメントが働き、2階架構R2の変形がかえって大きくなる状況を示したものである。このとき1階架構R1の変形角δ3を近似的に0とし、2階架構R2の変形角はδ4である。
図12(c)は、本発明における耐震支柱C、D、Eを施した場合の架構R1、R2の変形を示すもので、1階架構R1を補強するスリット板バネA、Bを装着した耐震支柱によって、1階架構R1に作用する水平力(P1+P2)を緩衝し、架構R1に発生する変形を柔らかく拘束するので、2階架構R2に作用する水平力P2と慣性モーメントによる負荷を最小にとどめ得る。1階架構R1の変形角はδ5、2階架構R2の変形角はδ6である。
ここにおいて変形角の定性的関係は、0≒δ3<δ5<δ6<δ2<δ1<δ4となり、本発明の耐震支柱を取付けた場合の変形角が上下階のトータルで最も小さい。
以上のように、本発明における耐震支柱C、D、Eによる耐震補強は、スリット板バネA、Bの緩衝作用によって、大地震初動時の建築物の架構R1、R2の変形発生をバランスよく抑制させつつ建築物をサポートするので、地震初動時の瞬間的な大破、倒壊までの時間を引き延ばせることは勿論、大きな損壊を防止し得るのである。
(3−1)スリット板バネAの弾性変形による効果
スリット板バネAが弾性変形することによって、地震動による3方向からの振動を減衰することができるので、図11のように実験による3方向の変形状態を示す点線に表される弾性変形によって、スリット板バネAが3方向の地震振動に対応し得る。
(3−2)耐震支柱にスリット板バネAを装着した効果
耐震支柱にスリット板バネAを装着した場合は、装着しなかった場合に較べて1階柱頭部の水平変位はやや増加するが、2階柱頭部の水平変位はほぼ半減する傾向を示し、本発明による耐震支柱および建築物の耐震補強構造が優れていることが明らかである。
(3−3)建築物を長固有周期化する効果
建築物に剛性をもたせるようにし、柱脚固定時、建築物自体の固有周期が0.1〜0.2秒程度、スリット板バネA上に構築された建築物の固有周期が2〜4秒程度になるようにすれば、大規模地震の大部分を占める地盤の卓越周期が1秒以内の地震動に建築物が共振することなく地震力の増幅を防止することができる。
以下図面を参照しつつ本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
厚さ1mm、幅100mmのステンレスバネ鋼からなる帯状板1を8ピッチ分の長さに切断し、上辺面2を水平に67mm延長し、その両端を半径9mmに湾曲させ、図2に示すようにR面の突出先端aから底辺に垂線sをおろし、下辺面3との交点をC点とすると、そのC点より内側に次のR面が来るごとく、上辺面2とは逆方向に半径9mmのR面を形成するように折り曲げたうえ、その先端をC点から25mm水平に延長させて下辺面3を形成し、これを1ピッチのスリット板バネAとする。
スリット板バネAの帯状板1には、下辺面3のR面の起点dから上辺面2を経て逆方向のR面の終点d’に至る連続した幅5mmのスリット4が3本設刻してあり、かつ図2に示すように、ゴム状弾性体として硬度50°のネオプレンゴムをゴム状弾性物質6として、帯状板1の折り曲げ部凹部に1ピッチおきに充填し、長辺方向(X軸)と短辺方向(Y軸)のバネ定数を小さくコントロールすることができた。
このように構成された1ピッチ分のスリット板バネAを、8ピッチ分連続して総長1mのスリット板バネAを形成し、これを使用目的に応じて、耐震支柱に装着して建築物の耐震補強構造に使用し、あるいは建築物と基礎スラブ22上に装着した耐震支柱および建築物の耐震補強構造に使用することができる。
上記のように、スリット板バネAは、スリット4を設刻することによって、板バネの長辺方向(X軸)のバネ定数を小とし、また短辺方向(Y軸)の剛性を柔らげて、水平加力時の変形を促進するように構成したもので、帯状板1の折り曲げ部凹部に充填したゴム状弾性物質6によって、さらにスムーズに変形を抑制でき、また復元性もよい。
スリット板バネAが弾性変形することによって、地震動による3方向からの振動を減衰することができるので、図11のように実験による3方向の変形状態を示す点線に表される弾性変形によって、スリット板バネAが3方向の地震振動に対応し得たことが確認できた。
図9のように、建築物の外壁廻りの各立面に耐震支柱Dを各2本ずつ、建築物の柱材20の位置に合わせてそれぞれ立柱する。図7において耐震支柱Dは腕木10亜鉛鍍金の角型鋼管150×150×6mm製で、支柱長さは腕木10の天端まで1階敷桁21高さまでの3.5mと独立基礎12内の入れ500mm部分を含めて合計4mである。
腕木10の長さは1.2mで、支柱7から左右振り分けてある。腕木10の建築物の外壁側の側面には8ピッチ、長さ1mのスリット板バネAの上辺面2が長さ方向に装着され、ボルト止めされている。
耐震支柱Dの柱脚部は図9に示すように独立基礎12として、Φ400×6mmで長さ1.5mの鋼管18が地中に打設され、支柱7をその中に500mm程度根入れして耐震支柱Dを建て込み、該建築物の外壁19にスリット板バネAの下辺面2を密接させ、敷桁21に先止めしたホールインアンカーボルト17で固定し、支柱7の建入れを調整したのち、鋼管18内にコンクリートを充填、剛接続されている。
このように構築された耐震支柱Dは、地震初動時の建築物に作用する鉛直応力および水平応力を負たんして、水平加力時の建築物の変位を確実に減ずることができた。
なお、耐震支柱による建築物の耐震補強構造の効果について調べるため、解体予定の老朽2階建木造建築物を利用し、耐震支柱Dを上記のとおり構築したのち、これに水平衝撃を与えた場合のスリット板バネAの有無による水平変位の大きさを計測した。
水平衝撃として、セメント袋2袋を下げ振りで、対象建築物の桁行中央部付近の1階通し柱柱頭部の敷桁付近に衝突させた場合、柱頭部の水平変位は下表のとおりであった。
Figure 0004624048

以上のとおり、耐震支柱7にスリット板バネAを装着した場合は、装着しなかった場合に較べて1階柱頭部の水平変位はやや増加するが、2階柱頭部の水平変位はほぼ半減する傾向を示し、本発明による耐震支柱および建築物の耐震補強構造が優れていることが明らかである。
図10において、対象の鉄骨造建築物の基礎スラブ22上の基礎梁16を敷設する位置に、摺動板8として厚さ1.2mmのステンレス板がアンカー14で固定されている。地盤の変位は現在までの最大で200mmが観測されているところから、摺動板8の幅は600mmとしている。基礎梁16は、この摺動板8上に敷設されたスリット板バネA上に、中心線を合わせてε方向およびγ方向に敷設し、仮止めビス15で固定する。建築物の荷重が小さい場合、スリット板バネAは基礎梁16の柱材20の下部付近に限定しうる。建築面積75m2の2階建ての建築物の自重および法定積載加重の合計を50トンとすると、摩擦力は20トン前後であり、風圧力および地震力は最大時を見積もっても、摩擦力以下であって、この範囲ではスリット板バネAは摺動せず、建築物とスリット板バネAの振動系の限界内で、地盤の揺れを吸収する。万一、水平力が摩擦力を超えた場合には、スリット板バネAは摺動板8上をε方向あるいはγ方向に摺動し、地盤の変位を吸収する。最近の国内における地震時の最大変位は200mm程度であり、これを超える場合はピット立上り13に調整ボルト5で装着された横架ダンパーGと拘束チャンネル11が、建築物の異常変位を拘束する。図13に横架ダンパーGの取付けの一例を示す。建築物が小規模な場合には摺動板8を省略し、基礎スラブ22の表面仕上げを入念に平滑度を高めておく。その後の建築施工手順は従来どおりである。
スリット板バネを基礎または基礎スラブ22上に装着した耐震支柱および建築物の耐震補強構造の効果は次のとおりである。在来構法による木造あるいは鉄骨造低層建築物の固有周期は0.1〜0.2秒程度で、地震時の建物の応答加速度が大きく、建築物に作用する地震力も大きいのが特長であるが、固有周期が2〜4秒程度に長くなると、これが小さくなる傾向が最近の地震観測で把握されている。
本発明のスリット板バネAを基礎または基礎スラブ22上に介在、装着した基礎梁16は、建築物と基礎スラブ22の間に、緩衝作用があり、耐圧力の大きい適当なバネ常数のスリット板バネAを介在させることによって、建築物を地盤から浮かして建築物の固有周期を2〜4秒程度に延ばし得るため、硬質地盤の卓越短周期成分(0.1〜1.0秒程度)から建築物全体の固有周期を離すことができ、地震力と建築物の共振を避け、地震力を低減することができるとともに、地震以外の地盤の振動例えば交通機関による地盤振動を軽減し得る。
なお、建築物が重量構造物である場合には、柱脚部に十分剛性の高い幅広の基礎梁を構築し、これと基礎または基礎スラブ22の間にスリット板バネAを長辺方向に2列以上装着して建築物を支えるように構成すれば、前記の耐震補強効果を得ることができる。
スリット板バネAの斜視図 スリット板バネAの縦断面図 スリット板バネAのX−X’断面図 スリット板バネBの斜視図 ゴム状弾性物質6充填部縦断面図 耐震支柱Cの斜視図 耐震支柱Dの斜視図 耐震支柱Eの斜視図 耐震支柱取付部矩形図 スリット板バネAによる耐震支柱および建築物の耐震補強構造斜視図 スリット板バネA変形図 架構変位図 横架ダンパーG取付部およびY−Y’断面図
A スリット板バネ
B スリット板バネ
C 耐震支柱
D 耐震支柱
E 耐震支柱
G 横架ダンパー
R1 1階架構
R2 2階架構
δ1〜δ6 変位角
a 折曲部
c 垂線sの交点
d スリット起点
d’ スリット終点
ε 布基礎座標
γ 布基礎座標
1 薄帯状板
2 上辺面
3 下辺面
4 スリット
5 調整ボルト
6 ゴム状弾性物質
7 支柱
8 摺動板
9 スペーサー
10 腕木
11 拘束チャンネル
12 独立基礎
13 ピット立上り
14 アンカー
15 仮止めビス
16 土台または基礎梁
17 ホールインアンカーボルト
18 鋼管
19 壁面
20 柱材
21 敷桁
22 基礎または基礎スラブ

Claims (6)

  1. 帯状板の上辺面の両端がR面となるように下方に湾曲させ、その先端を上辺面の両端のR面とは逆方向に下方に湾曲させてR面が連続してS字状あるいは逆S字状になるように形成したのち、さらに先端を水平に延長して下辺面を形成した板バネの下辺面のR面の起点から前記下辺面を通らずに前記S字状あるいは逆S字状部、および上辺面を経て逆方向の前記S字状あるいは逆S字状部と下辺面との変曲部であるR面の終点に至る連続した等幅または不等幅のスリットを長さ方向に平行に複数設刻してなるスリット板バネ。
  2. 請求項1に記載のスリット板バネの1ピッチを、その上辺面が互いに背中合わせになるように直交して重ね合わせ、その重ね合わせ部を接合してなるスリット板バネ。
  3. 支柱の先端部側面に、請求項1〜2のいずれかに記載のスリット板バネの上辺面または下辺面を装着してなる耐震支柱。
  4. 支柱の柱頭部に直線状またはL字状の腕木を水平に接合し、その側面もしくは側面と上面に請求項1〜2のいずれかに記載のスリット板バネの上辺面または下辺面を装着してなる耐震支柱。
  5. 建築物の外壁外側の所定位置に請求項3〜4のいずれかに記載の耐震支柱を配設し、これに装着された請求項1〜3のいずれかに記載のスリット板バネを介在させて建築物の外壁面から柱材および/または敷桁に接合したのち、柱脚部を独立基礎に固定してなる建築物の耐震補強構造。
  6. 建築物の基礎または基礎スラブ上に、請求項1〜2のいずれかに記載のスリット板バネの上辺面または下辺面を装着したのち、その上に土台、建築物を構築してなる建築物の耐震補強構造。
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