JP6376186B2 - サスペンションメンバ - Google Patents

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    • B60G2204/18Mounting of vehicle engines

Description

本発明は、サスペンションメンバに関する。
フロントクロスメンバをアルミニウム合金の押出成形によって形成したサスペンションメンバは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−289126号公報
しかしながら、サスペンションメンバのフロントクロスメンバの上壁には、エンジンを含むパワーユニットを支持するためのエンジンマウントブラケットが設けられる構成であるため、そのフロントクロスメンバには、エンジンからの振動が伝達されることにより、車体上前方向に面外変形が発生するおそれがある(図6(B)参照)。
そこで、本発明は、フロントクロスメンバにエンジンからの振動が伝達されても、そのフロントクロスメンバが車体上前方向へ面外変形するのを抑制できるサスペンションメンバを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のサスペンションメンバは、延在方向と直交する断面視で矩形閉断面形状とされ、上壁にエンジンマウントブラケットが設けられたフロントクロスメンバと、前記断面視で、前記フロントクロスメンバの上壁の内面と前壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの上前コーナー部に閉断面形状を形成する第1傾斜壁と、前記断面視で、前記フロントクロスメンバの下壁の内面と後壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの下後コーナー部に閉断面形状を形成する第2傾斜壁と、を有している。
車両の走行中において、エンジンからの振動がフロントクロスメンバに伝達されると、そのフロントクロスメンバの上壁には車体上前方向に向かう荷重が入力される。このとき、フロントクロスメンバには、その入力された荷重による応力が最も作用し難くなる線状の領域、即ち中立軸が存在するが、その中立軸は、フロントクロスメンバの延在方向と直交する断面視で、フロントクロスメンバの図心を通り、車体後方上側(車体前方下側)に向かって傾斜する直線状となる。
つまり、フロントクロスメンバの延在方向と直交する断面視で、フロントクロスメンバの上前コーナー部及び下後コーナー部は、フロントクロスメンバの上後コーナー部及び下前コーナー部よりも中立軸から遠くなる部位となる。よって、フロントクロスメンバの上前コーナー部及び下後コーナー部は、フロントクロスメンバの上後コーナー部及び下前コーナー部よりも面外変形が大きくなる(上前コーナー部及び下後コーナー部の角度が90°よりも大きくなるように変形する)。
ここで、請求項1に記載の発明によれば、フロントクロスメンバが、その延在方向と直交する断面視で、フロントクロスメンバの上壁の内面と前壁の内面とを連結し、フロントクロスメンバの上前コーナー部に閉断面形状を形成する第1傾斜壁と、フロントクロスメンバの下壁の内面と後壁の内面とを連結し、フロントクロスメンバの下後コーナー部に閉断面形状を形成する第2傾斜壁と、を有している。
したがって、フロントクロスメンバが第1傾斜壁及び第2傾斜壁を有していない構成に比べて、フロントクロスメンバの上前コーナー部及び下後コーナー部の剛性が向上される。よって、フロントクロスメンバにエンジンからの振動が伝達されても、そのフロントクロスメンバが車体上前方向に面外変形するのが抑制される。なお、本発明における「矩形」には、上前コーナー部、上後コーナー部、下前コーナー部及び下後コーナー部が、上記断面視で所謂R形状とされているものも含まれる。
また、請求項2に記載のサスペンションメンバは、請求項1に記載のサスペンションメンバであって、前記上壁は、前記エンジンマウントブラケットを締結するための締結孔が形成された上平面部を有し、前記上平面部の板厚が前記上前コーナー部の板厚よりも厚く形成されている。
請求項2に記載の発明によれば、エンジンマウントブラケットを締結するための締結孔が形成された上壁の上平面部の板厚が、上前コーナー部の板厚よりも厚く形成されている。したがって、締結孔が形成されていても上壁の上平面部の剛性が確保される。また、上記の通り、上前コーナー部の剛性が向上されているので、上前コーナー部の板厚を上壁の上平面部の板厚よりも薄く形成することが可能となり、フロントクロスメンバの軽量化が可能となる。よって、車両の軽量化が図れる。
また、請求項3に記載のサスペンションメンバは、請求項2に記載のサスペンションメンバであって、前記下壁は、前記エンジンマウントブラケットを前記上平面部に締結するための作業孔が形成された下平面部を有し、前記下平面部の板厚が前記下後コーナー部の板厚よりも厚く形成されている。
請求項3に記載の発明によれば、エンジンマウントブラケットを上壁の上平面部に締結するための作業孔が形成された下壁の下平面部の板厚が、下後コーナー部の板厚よりも厚く形成されている。したがって、作業孔が形成されていても下壁の下平面部の剛性が確保される。また、上記の通り、下後コーナー部の剛性が向上されているので、下後コーナー部の板厚を下壁の下平面部の板厚よりも薄く形成することが可能となり、フロントクロスメンバの軽量化が可能となる。よって、車両の軽量化が図れる。
また、請求項4に記載のサスペンションメンバは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサスペンションメンバであって、前記フロントクロスメンバは、前記断面視で、前記上壁の内面と前記後壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの上後コーナー部に閉断面形状を形成する第3傾斜壁と、前記断面視で、前記下壁の内面と前記前壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの下前コーナー部に閉断面形状を形成する第4傾斜壁と、を有している。
請求項4に記載の発明によれば、フロントクロスメンバが、その延在方向と直交する断面視で、フロントクロスメンバの上壁の内面と後壁の内面とを連結し、フロントクロスメンバの上後コーナー部に閉断面形状を形成する第3傾斜壁と、フロントクロスメンバの下壁の内面と前壁の内面とを連結し、フロントクロスメンバの下前コーナー部に閉断面形状を形成する第4傾斜壁と、を有している。
したがって、フロントクロスメンバが第3傾斜壁及び第4傾斜壁を有していない構成に比べて、フロントクロスメンバの上後コーナー部及び下前コーナー部の剛性が向上される。つまり、本発明によれば、フロントクロスメンバの上前コーナー部、下後コーナー部、上後コーナー部及び下前コーナー部の剛性が向上される。よって、車両の停車中に中立軸が車体前後方向に沿った直線状となっても、エンジンがより安定的にフロントクロスメンバに支持される。
また、請求項5に記載のサスペンションメンバは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のサスペンションメンバであって、前記フロントクロスメンバの延在方向両端部に、フロントボデーマウントの車幅方向内側へ延在するクロス部が接合されており、前記断面視で、少なくとも前記上前コーナー部及び前記下後コーナー部が前記クロス部で覆われている。
請求項5に記載の発明によれば、フロントクロスメンバの延在方向と直交する断面視で、少なくとも上前コーナー部及び下後コーナー部が、フロントボデーマウントの車幅方向内側へ延在するクロス部で覆われている。したがって、フロントボデーマウントのクロス部がフロントクロスメンバと共に面外変形するのが抑制される。なお、本発明におけるクロス部には、上記断面視で上前コーナー部から下後コーナー部までを連続して覆う形状のものも含まれる。
また、請求項6に記載のサスペンションメンバは、請求項5に記載のサスペンションメンバであって、前記前壁の外面に接合された前記クロス部の上前接合部は、前記前壁の内面に連結された前記第1傾斜壁の上前連結部と車体上下方向でオーバーラップしている。
請求項6に記載の発明によれば、フロントクロスメンバの前壁の外面に接合されたクロス部の上前接合部が、フロントクロスメンバの前壁の内面に連結された第1傾斜壁の上前連結部と車体上下方向でオーバーラップしている。ここで、上記の通り、上前コーナー部の剛性が第1傾斜壁によって向上されている。つまり、第1傾斜壁の上前連結部は、剛性の高い部位となっている。
したがって、クロス部の上前接合部が、第1傾斜壁の上前連結部と車体上下方向でオーバーラップしていない構成に比べて、フロントクロスメンバにエンジンからの振動が伝達された際に、クロス部の上前接合部が、フロントクロスメンバの前壁の外面から剥離されるのが抑制される。なお、本発明における「オーバーラップ」とは、上前連結部の車体上下方向の領域内に上前接合部の少なくとも一部が存在することを言う。
また、請求項7に記載のサスペンションメンバは、請求項5又は請求項6に記載のサスペンションメンバであって、前記後壁の外面に接合された前記クロス部の下後接合部は、前記後壁の内面に連結された前記第2傾斜壁の下後連結部と車体上下方向でオーバーラップしている。
請求項7に記載の発明によれば、フロントクロスメンバの後壁の外面に接合されたクロス部の下後接合部が、フロントクロスメンバの後壁の内面に連結された第2傾斜壁の下後連結部と車体上下方向でオーバーラップしている。ここで、上記の通り、下後コーナー部の剛性が第2傾斜壁によって向上されている。つまり、第2傾斜壁の下後連結部は、剛性の高い部位となっている。
したがって、クロス部の下後接合部が、第2傾斜壁の下後連結部と車体上下方向でオーバーラップしていない構成に比べて、フロントクロスメンバにエンジンからの振動が伝達された際に、クロス部の下後接合部が、フロントクロスメンバの後壁の外面から剥離されるのが抑制される。なお、本発明における「オーバーラップ」とは、下後連結部の車体上下方向の領域内に下後接合部の少なくとも一部が存在することを言う。
請求項1に係る発明によれば、フロントクロスメンバにエンジンからの振動が伝達されても、そのフロントクロスメンバが車体上前方向へ面外変形するのを抑制することができる。
請求項2及び請求項3に係る発明によれば、フロントクロスメンバを軽量化することができ、結果的に車両を軽量化することができる。
請求項4に係る発明によれば、フロントクロスメンバでエンジンをより安定的に支持することができる。
請求項5に係る発明によれば、フロントボデーマウントのクロス部がフロントクロスメンバと共に面外変形するのを抑制することができる。
請求項6に係る発明によれば、フロントクロスメンバにエンジンからの振動が伝達された際に、フロントボデーマウントのクロス部の上前接合部が、フロントクロスメンバの前壁の外面から剥離されるのを抑制することができる。
請求項7に係る発明によれば、フロントクロスメンバにエンジンからの振動が伝達された際に、フロントボデーマウントのクロス部の下後接合部が、フロントクロスメンバの後壁の外面から剥離されるのを抑制することができる。
第1実施形態に係るサスペンションメンバを上方側から見て示す斜視図である。 第1実施形態に係るサスペンションメンバを上方側から見て示す分解斜視図である。 第1実施形態に係るサスペンションメンバを下方側から見て示す斜視図である。 図1におけるX−X線矢視断面図である。 図1におけるY−Y線矢視断面図である。 (A)第1実施形態に係るフロントクロスメンバの変形状態を示す断面図である。(B)比較例に係るフロントクロスメンバの変形状態を示す断面図である。 第2実施形態に係るフロントクロスメンバの形状を示す図5に相当する断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印RHを車体右方向とする。また、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係るサスペンションメンバ12について説明する。図1〜図3に示されるサスペンションメンバ12は、車体前後方向に沿って延在する左右一対のフロントサイドメンバ(図示省略)の前部下側に、そのフロントサイドメンバに吊り下げられた状態で支持されるようになっている。
各フロントサイドメンバは、車体前部側を車体後部側よりも高位に位置させるためのキック部を有している。したがって、サスペンションメンバ12は、その前端部である後述する左右一対のフロントボデーマウント22のマウント部24が、キック部よりも車体前方側のフロントサイドメンバの前端部に取り付けられ、その後端部である後述するリアクロスメンバ40の左右一対の締結部46が、キック部の下端部に取り付けられるようになっている。
図1〜図3に示されるように、サスペンションメンバ12は、平面視略「U」字状のフロントフレーム14と、フロントフレーム14の車体後方側に接合される平面視略「U」字状のリアフレーム16と、を有している。フロントフレーム14は、車幅方向に延在するフロントクロスメンバ20と、フロントクロスメンバ20の長手方向(車幅方向)両端部に設けられた左右一対のフロントボデーマウント22と、を有している。
フロントクロスメンバ20は、アルミニウム合金等の軽金属材の押出成形により、長手方向(車幅方向)と直交する断面視で、一定の矩形閉断面形状に形成されている。各フロントボデーマウント22は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形により、平面視略「L」字状に形成されており、車体下方側が開放された開断面形状のアッパマウント26と、車体上方側が開放された開断面形状のロアマウント28と、を含んで構成されている。
そして、左右一対とされたフロントボデーマウント22の各コーナー部が、各フロントサイドメンバの前端部に支持されるマウント部24とされており、各マウント部24には上下方向に貫通する貫通孔24Aが形成されている。なお、各貫通孔24Aには、それぞれ円筒状のカラー部材25(図2参照)が車体下方側から挿入されて取り付けられるようになっている。
また、各フロントボデーマウント22のマウント部24よりも車幅方向内側が、その車幅方向内側へ延在する矩形閉断面形状のクロス部36とされている。そして、後述するように、各クロス部36が、それぞれフロントクロスメンバ20の車幅方向両端部に被せられ(フロントクロスメンバ20の車幅方向両端部が、それぞれ各クロス部36内に挿入され)、その車幅方向両端部にアーク溶接によって線状に接合されている(図4参照)。
また、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの長手方向(延在方向)略中央部から左端部側には、フロントクロスメンバ20よりも短い長さで形成されたエンジンマウントブラケット18が、ボルト締結及びアーク溶接によって接合されている。つまり、サスペンションメンバ12の車体上方側には、エンジン及びトランスミッションを含むパワーユニット(図示省略)が配設されるようになっており、パワーユニットは、少なくともサスペンションメンバ12等によって車体下方側から支持される構成になっている。
また、フロントクロスメンバ20の下壁20Dには、フロントクロスメンバ20とほぼ同じ長さで形成されたクロスプレート38が、ボルト締結又は溶接等によって接合されている。このクロスプレート38により、フロントクロスメンバ20の下壁20D全体が保護される構成になっている。
なお、エンジンマウントブラケット18は、アルミニウム合金等の軽金属材のダイカストによって車体下方側が開放された開断面形状に形成され、クロスプレート38は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形によって車体上方側が開放された開断面形状に形成されている。また、フロントクロスメンバ20の断面構造10については、後で詳述する。
各フロントボデーマウント22のマウント部24よりも車体後方側は、車体前後方向に延在する左右一対のフロントサイドレール部30とされている。各フロントサイドレール部30は、延在方向と直交する断面視で矩形閉断面形状とされており、各フロントサイドレール部30の延在方向(車体前後方向)における略中央部には、車幅方向から見た側面視で、車体下方側へ向かって凸となる(下凸状の)屈曲部32が形成されている。
また、アッパマウント26のフロントサイドレール部30とロアマウント28のフロントサイドレール部30との間には、車体前後方向に延在する補強レール部34(図2参照)が設けられている。補強レール部34は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形によって車体下方側が開放された開断面形状に形成されており、フロントサイドレール部30の屈曲部32から後端部までを補強するように、その後端部まで延在されている。
リアフレーム16は、車幅方向に延在するリアクロスメンバ40を有している。リアクロスメンバ40は、アッパメンバ42と、アッパメンバ42の下面側に設けられて、その下面側を保護するロアメンバ44と、を含んで構成されている。アッパメンバ42は、アルミニウム合金等の軽金属材のダイカストによって車体下方側が開放された開断面形状に形成されており、ロアメンバ44は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形によって車体上方側が開放された開断面形状に形成されている。
アッパメンバ42の車幅方向両端後部には、各フロントサイドメンバのキック部の下端部に取り付けるための締結部46が形成されている。そして、締結部46よりも車体前方側におけるアッパメンバ42の車幅方向両端部には、サスペンションアーム(図示省略)を構成するロアアーム(図示省略)を取り付けるためのロアアーム取付部48が形成されている。
また、アッパメンバ42の車幅方向両端前部には、車体前方側へ延在する左右一対のアッパレール部43が一体に形成されており、ロアメンバ44の車幅方向両端前部には、車体前方側へ延在する左右一対のロアレール部45が一体に形成されている。各アッパレール部43の左右の側面と各ロアレール部45の左右の側面とがアーク溶接によって線状に接合されることにより、延在方向と直交する断面視で矩形閉断面形状とされた左右一対のリアサイドレール部50が構成されている。
そして、各リアサイドレール部50の前部が、各フロントサイドレール部30の後部に被せられ(各フロントサイドレール部30の後部が、各リアサイドレール部50内に挿入され)、各リアサイドレール部50の前部における辺縁部が、それに重ね合わされた各フロントサイドレール部30の後部における壁面(上面、下面及び左右の側面)にアーク溶接によって線状に接合されている。
つまり、各リアサイドレール部50は、各フロントサイドレール部30に沿って延在されており、アッパレール部43の前部における辺縁部が、フロントサイドレール部30を構成するアッパマウント26の後部における上面及び左右の側面にアーク溶接され、ロアレール部45の前部における辺縁部が、フロントサイドレール部30を構成するロアマウント28の後部における下面及び左右の側面にアーク溶接されている。
このように、フロントサイドレール部30とリアサイドレール部50とがアーク溶接による接合部で接合されることにより、フロントフレーム14とリアフレーム16とが一体的に接合され、フロントサイドレール部30とリアサイドレール部50とが連続して車体前後方向に延在し、かつフロントクロスメンバ20とリアクロスメンバ40とがそれぞれ車幅方向に延在するサスペンションメンバ12が形成されるようになっている。
次に、フロントクロスメンバ20の断面構造10について、図4、図5を基に詳細に説明する。なお、図4〜図7ではクロスプレート38を省略している。
図4、図5に示されるように、フロントクロスメンバ20は、その延在方向(車幅方向)と直交する断面視で、上壁20Uの内面と前壁20Fの内面とを連結し、上前コーナー部62に閉断面形状を形成する第1傾斜壁52と、下壁20Dの内面と後壁20Bの内面とを連結し、下後コーナー部64に閉断面形状を形成する第2傾斜壁54と、を有している。
更に、フロントクロスメンバ20は、その延在方向(車幅方向)と直交する断面視で、上壁20Uの内面と後壁20Bの内面とを連結し、上後コーナー部66に閉断面形状を形成する第3傾斜壁56と、下壁20Dの内面と前壁20Fの内面とを連結し、下前コーナー部68に閉断面形状を形成する第4傾斜壁58と、を有している。
なお、上前コーナー部62は、第1傾斜壁52と前壁20Fとの連結部(以下「上前連結部という)52Aの上端部から第1傾斜壁52と上壁20Uとの連結部52Bの左端部までの範囲(図4において矢印UFで示される範囲)を指す。そして、下後コーナー部64は、第2傾斜壁54と後壁20Bとの連結部(以下「下後連結部」という)54Aの下端部から第2傾斜壁52と下壁20Dとの連結部54Bの右端部までの範囲(図4において矢印DBで示される範囲)を指す。
また、上後コーナー部66は、第3傾斜壁56と後壁20Bとの連結部(以下「上後連結部という)56Aの上端部から第3傾斜壁56と上壁20Uとの連結部56Bの右端部までの範囲(図4において矢印UBで示される範囲)を指す。そして、下前コーナー部68は、第4傾斜壁58と前壁20Fとの連結部(以下「下前連結部」という)58Aの下端部から第4傾斜壁58と下壁20Dとの連結部58Bの左端部までの範囲(図4において矢印DFで示される範囲)を指す。
図4に示されるように、フロントクロスメンバ20の両端部側における上前コーナー部62、上後コーナー部66、下後コーナー部64及び下前コーナー部68は、フロントボデーマウント22のアッパマウント26及びロアマウント28におけるクロス部36の車体下方側及び車体上方側へ折り曲げられた車体前後方向両端部26A、28Aで覆われている。
詳細に説明すると、フロントボデーマウント22のアッパマウント26におけるクロス部36の車体下方側へ折り曲げられた車体前後方向両端部26Aが、それぞれ上前コーナー部62及び上後コーナー部66を被覆し、フロントボデーマウント22のロアマウント28におけるクロス部36の車体上方側へ折り曲げられた車体前後方向両端部28Aが、それぞれ下後コーナー部64及び下前コーナー部68を被覆している。
そして、フロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面及び後壁20Bの外面に重ね合わされているアッパマウント26のクロス部36における車体前後方向両端部26Aの下辺縁部及びロアマウント28のクロス部36における車体前後方向両端部28Aの上辺縁部が、それぞれフロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面及び後壁20Bの外面にアーク溶接によって線状に接合されている。
なお、アッパマウント26のクロス部36における車幅方向内側辺縁部も、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの外面、前壁20Fの外面及び後壁20Bの外面に重ね合わされてアーク溶接によって線状に接合されている。そして、ロアマウント28のクロス部における車幅方向内側辺縁部も、フロントクロスメンバ20の下壁20Dの外面、前壁20Fの外面及び後壁20Bの外面に重ね合わされてアーク溶接によって線状に接合されている。
また、フロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面に接合されたアッパマウント26におけるクロス部36のアーク溶接による上前接合部72が、その前壁20Fの内面に連結された第1傾斜壁52の上前連結部52Aと車体上下方向でオーバーラップしている。換言すれば、図4に示される上前連結部52Aの車体上下方向の領域E1内に上前接合部72の少なくとも一部が存在するように、上前接合部72が上前連結部52Aと略同じ高さ位置に配置されている。
そして、フロントクロスメンバ20の後壁20Bの外面に接合されたアッパマウント26におけるクロス部36のアーク溶接による上後接合部76が、その後壁20Bの内面に連結された第3傾斜壁56の上後連結部56Aと車体上下方向でオーバーラップしている。換言すれば、図4に示される上後連結部56Aの車体上下方向の領域E3内に上後接合部76の少なくとも一部が存在するように、上後接合部76が上後連結部56Aと略同じ高さ位置に配置されている。
更に、フロントクロスメンバ20の後壁20Bの外面に接合されたロアマウント28におけるクロス部36のアーク溶接による下後接合部74が、その後壁20Bの内面に連結された第2傾斜壁54の下後連結部54Aと車体上下方向でオーバーラップしている。換言すれば、図4に示される下後連結部54Aの車体上下方向の領域E2内に下後接合部74の少なくとも一部が存在するように、下後接合部74が下後連結部54Aと略同じ高さ位置に配置されている。
そして、フロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面に接合されたロアマウント28におけるクロス部36のアーク溶接による下前接合部78が、その前壁20Fの内面に連結された第4傾斜壁58の下前連結部58Aと車体上下方向でオーバーラップしている。換言すれば、図4に示される下前連結部58Aの車体上下方向の領域E4内に下前接合部78の少なくとも一部が存在するように、下前接合部78が下前連結部58Aと略同じ高さ位置に配置されている。
図5に示されるように、フロントクロスメンバ20の上壁20Uは、エンジンマウントブラケット18及びエンジンマウント80をボルト82及びナット84で締結するためのボルト挿入孔である締結孔60が形成された上平面部20Utを有している。そして、その上平面部20Utの板厚D1が上前コーナー部62及び上後コーナー部66の板厚D2よりも厚く形成されている。なお、エンジンマウントブラケット18及びエンジンマウント80にも、ボルト挿入孔18A、80Aが形成されている。
また、図1に示されるように、エンジンマウントブラケット18の左端部が、左側のアッパマウント26のクロス部36における車幅方向内側端部を覆っている。したがって、図5に示されるように、フロントクロスメンバ20の長手方向(延在方向)略中央部から左側のアッパマウント26のクロス部36までの間における上前コーナー部62及び上後コーナー部66が、それぞれエンジンマウントブラケット18の車体下方側へ折り曲げられた車体前後方向両端部18Bで覆われている。
そして、フロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面及び後壁20Bの外面に重ね合わされているエンジンマウントブラケット18の車体前後方向両端部18Bの下辺縁部が、それぞれフロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面及び後壁20Bの外面にアーク溶接によって線状に接合されている。
なお、フロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面に接合されたエンジンマウントブラケット18のアーク溶接による上前接合部72も、第1傾斜壁52の上前連結部52Aと車体上下方向でオーバーラップし、フロントクロスメンバ20の後壁20Bの外面に接合されたエンジンマウントブラケット18のアーク溶接による上後接合部76も、第3傾斜壁56の上後連結部56Aと車体上下方向でオーバーラップしている。
また、左側のロアマウント28のクロス部36は、左側のアッパマウント26のクロス部36よりも車幅方向内側へ延在されており、エンジンマウントブラケット18と車体上下方向で対向している。したがって、図5では、フロントクロスメンバ20の上部側にエンジンマウントブラケット18が示されており、フロントクロスメンバ20の下部側にロアマウント28のクロス部36が示されている。
また、フロントクロスメンバ20の下壁20Dは、エンジンマウントブラケット18及びエンジンマウント80を上平面部20Utにボルト82及びナット84で締結するために、そのナット84を保持する工具(図示省略)を挿入させるための作業孔70が形成された下平面部20Dtを有している。そして、その下平面部20Dtの板厚D3が下後コーナー部64及び下前コーナー部68の板厚D4よりも厚く形成されている。
なお、図示のフロントクロスメンバ20では、板厚D1=板厚D3とされ、板厚D2=板厚D4とされているが、これに限定されるものではない。また、図示の第1傾斜壁52、第2傾斜壁54、第3傾斜壁56及び第4傾斜壁58の板厚は、板厚D2や板厚D4よりも薄く形成されているが、これに限定されるものではない。更に、左側のロアマウント28におけるクロス部36には、作業孔70を露出させるための貫通孔28B(図2も参照)が形成されている。
以上のような構成とされた第1実施形態に係るサスペンションメンバ12において、次にその作用について説明する。
図1に示されるように、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの長手方向(延在方向)略中央部から左端部側には、エンジンマウントブラケット18が設けられている。そして、図5に示されるように、そのエンジンマウントブラケット18には、エンジンマウント80が取り付けられている。
すなわち、エンジンマウント80及びエンジンマウントブラケット18に形成されたボルト挿入孔80A、18Aと、上壁20Uの上平面部20Utに形成された締結孔60と、に車体上方側からボルト82が挿入され、下壁20Dの下平面部20Dtに形成された作業孔70から挿入された工具(図示省略)によって回転不能に保持されたナット84に螺合されることにより、エンジンマウント80がエンジンマウントブラケット18と共に上壁20Uに固定されている。
したがって、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの少なくとも長手方向(延在方向)略中央部には、車両の走行中において、パワーユニット(エンジン)からの振動がエンジンマウント80及びエンジンマウントブラケット18を介して伝達されることにより、車体上前方向へ向かう荷重F(図5、図6参照)が入力される。
ここで、図6(B)に示されるように、第1傾斜壁52、第2傾斜壁54、第3傾斜壁56及び第4傾斜壁58が形成されていない比較例に係るフロントクロスメンバ120の場合は、特に上前コーナー部162及び下後コーナー部164が大きく変形する(上前コーナー部162及び下後コーナー部164の角度が90°よりも大きくなるように変形する)。これは、次のような理由による。
図6(B)に示されるように、フロントクロスメンバ120の上壁120Uに荷重Fが入力された際、フロントクロスメンバ120には、その入力された荷重Fによる応力が最も作用し難い線状の領域、即ち中立軸Nが存在する。この場合の中立軸Nは、フロントクロスメンバ120の延在方向と直交する断面視で、フロントクロスメンバ120の図心Cを通り、車体後方上側(車体前方下側)に向かって傾斜する直線状となる。
したがって、フロントクロスメンバ120の上前コーナー部162及び下後コーナー部164は、上後コーナー部166及び下前コーナー部168に比べて中立軸Nから遠くなる部位となる。そのため、フロントクロスメンバ120の上前コーナー部162及び下後コーナー部164は、上後コーナー部166及び下前コーナー部168よりも面外変形が大きくなる。
しかしながら、図4〜図6(A)に示されるように、第1実施形態に係るフロントクロスメンバ20は、その延在方向と直交する断面視で、上壁20Uの内面と前壁20Fの内面とを連結し、上前コーナー部62に閉断面形状を形成する第1傾斜壁52と、下壁20Dの内面と後壁20Bの内面とを連結し、下後コーナー部64に閉断面形状を形成する第2傾斜壁54と、を有している。
したがって、フロントクロスメンバ20が第1傾斜壁52及び第2傾斜壁54を有していない構成に比べて、フロントクロスメンバ20の上前コーナー部62及び下後コーナー部64の剛性を向上させることができる。よって、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの少なくとも長手方向(延在方向)略中央部に車体上前方向へ向かう荷重Fが入力されても、そのフロントクロスメンバ20が車体上前方向に面外変形するのを抑制することができる。
なお、図6(B)に示されるフロントクロスメンバ120において、その断面形状を大きくすれば、剛性を向上させることができるが、この場合には、フロントクロスメンバ120の周辺部品の配置が困難になる。また、フロントクロスメンバ120の板厚を大きくすれば、剛性を向上させることができるが、フロントクロスメンバ120にアルミニウム合金等の軽金属材を使用することによる車両の軽量化のメリットが失われる。
図4〜図6(A)に示される第1実施形態に係るフロントクロスメンバ20によれば、第1傾斜壁52及び第2傾斜壁54を設ける(更には第3傾斜壁56及び第4傾斜壁58を設ける)という断面形状の変更だけで、フロントクロスメンバ20の剛性(断面係数)を効率よく向上させることができる。よって、フロントクロスメンバ20の板厚増加による重量増加を防止することができるとともに、周辺部品の配置変更等も不要にすることができる。
また、図4に示されるように、フロントクロスメンバ20の両端部側における上前コーナー部62、上後コーナー部66、下後コーナー部64及び下前コーナー部68が、フロントボデーマウント22のクロス部36で覆われているが、フロントクロスメンバ20の車体上前方向への面外変形が抑制されることにより、フロントボデーマウント22のクロス部36がフロントクロスメンバ20と共に車体上前方向へ面外変形するのも抑制される。
しかも、フロントクロスメンバ20の前壁20Fの外面に接合されたクロス部36の上前接合部72は、その前壁20Fの内面に連結された第1傾斜壁52の上前連結部52Aと車体上下方向でオーバーラップしている。つまり、第1傾斜壁52によって剛性が向上されている上前連結部52Aと略同じ高さ位置に、クロス部36の上前接合部72が配置されている。
したがって、クロス部36の上前接合部72が、第1傾斜壁52の上前連結部52Aと車体上下方向でオーバーラップしていない構成に比べて、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの少なくとも長手方向(延在方向)略中央部にパワーユニット(エンジン)からの振動が伝達された際に(車体上前方向へ向かう荷重Fが入力された際に)、クロス部36の上前接合部72が、前壁20Fの外面から剥離されるのを抑制又は防止することができる。
同様に、フロントクロスメンバ20の後壁20Bの外面に接合されたクロス部36の下後接合部74が、その後壁20Bの内面に連結された第2傾斜壁54の下後連結部54Aと車体上下方向でオーバーラップしている。つまり、第2傾斜壁54によって剛性が向上されている下後連結部54Aと略同じ高さ位置に、クロス部36の下後接合部74が配置されている。
したがって、クロス部36の下後接合部74が、第2傾斜壁54の下後連結部54Aと車体上下方向でオーバーラップしていない構成に比べて、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの少なくとも長手方向(延在方向)略中央部にパワーユニット(エンジン)からの振動が伝達された際に(車体上前方向へ向かう荷重Fが入力された際に)、クロス部36の下後接合部74が、後壁20Bの外面から剥離されるのを抑制又は防止することができる。
また、第1実施形態に係るフロントクロスメンバ20は、上記の通り、第1傾斜壁52及び第2傾斜壁54だけではなく、その延在方向と直交する断面視で、上壁20Uの内面と後壁20Bの内面とを連結し、上後コーナー部66に閉断面形状を形成する第3傾斜壁56と、下壁20Dの内面と前壁20Fの内面とを連結し、下前コーナー部68に閉断面形状を形成する第4傾斜壁58と、を有している。
したがって、フロントクロスメンバ20が第3傾斜壁56及び第4傾斜壁58を有していない構成に比べて、フロントクロスメンバ20の上後コーナー部66及び下前コーナー部68の剛性を向上させることができる。つまり、第1実施形態に係るフロントクロスメンバ20は、上前コーナー部62、下後コーナー部64、上後コーナー部66及び下前コーナー部68の剛性が向上されている。よって、車両の停車中に中立軸Nが車体前後方向(水平方向)に沿った直線状となっても、パワーユニット(エンジン)をより安定的にフロントクロスメンバ20で支持することができる。
また、エンジンマウントブラケット18を締結するための締結孔60が形成された上壁20Uの上平面部20Utの板厚D1が、上前コーナー部62や上後コーナー部66の板厚D2よりも厚く形成されている。したがって、締結孔60が形成されていても、上壁20Uの上平面部20Utの剛性を確保することができる。
同様に、エンジンマウントブラケット18を上壁20Uの上平面部20Utに締結するための作業孔70が形成された下壁20Dの下平面部20Dtの板厚D3が、下後コーナー部64や下前コーナー部68の板厚D4よりも厚く形成されている。したがって、作業孔70が形成されていても、下壁20Dの下平面部20Dtの剛性を確保することができる。
また、第1傾斜壁52、第3傾斜壁56、第2傾斜壁54及び第4傾斜壁58により、上前コーナー部62、上後コーナー部66、下後コーナー部64及び下前コーナー部68の剛性が向上されているため、上前コーナー部62及び上後コーナー部66の板厚D2を上壁20Uの上平面部20Utの板厚D1よりも薄く形成することができ、下後コーナー部64及び下前コーナー部68の板厚D4を下壁20Dの下平面部20Dtの板厚D3よりも薄く形成することができる。つまり、フロントクロスメンバ20の板厚を必要最小限まで低減させることができる。したがって、フロントクロスメンバ20を軽量化することができ、結果的に車両を軽量化することができる。
また、フロントボデーマウント22のクロス部36とフロントクロスメンバ20とはアーク溶接によって線接合されているので、両者を強固に接合することができ、両者の間に異物が入り込むことを抑制又は防止することができる。したがって、両者の間で電食が発生することも抑制又は防止することができる。なお、これは、フロントボデーマウント22のフロントサイドレール部30とリアクロスメンバ40のリアサイドレール部50とのアーク溶接による線接合においても同様である。
また、エンジンマウントブラケット18及びリアクロスメンバ40のアッパメンバ42は、アルミニウム合金等の軽金属材のダイカストによって形成されているため、他の部品を取り付けるための座面やボス等を容易に形成することができる。すなわち、エンジンマウントブラケット18及びリアクロスメンバ40のアッパメンバ42は、高剛性でありながら、形状の自由度が高く、部品点数の削減(形状の合理化)を図ることができる。
また、ロアアームは、リアクロスメンバ40のアッパメンバ42のみに取り付けられる構成であるため、ロアアームに対するサスペンションメンバ12の支持剛性を向上させることができる。したがって、前輪(図示省略)やパワーユニット(エンジン)から入力される振動に起因する騒音を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るサスペンションメンバ12について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には、同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。
上記したように、車両の走行中において、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの少なくとも長手方向(延在方向)略中央部には、パワーユニット(エンジン)からの振動が伝達されることにより、車体上前方向へ向かう荷重Fが入力される。そして、この場合、フロントクロスメンバ20の上前コーナー部62及び下後コーナー部64は、上後コーナー部66及び下前コーナー部68よりも中立軸Nから遠くなるため、その上後コーナー部66及び下前コーナー部68よりも面外変形が大きくなる。
したがって、図7に示されるように、この第2実施形態におけるフロントクロスメンバ20では、上壁20Uの内面と前壁20Fの内面とを連結し、上前コーナー部62に閉断面形状を形成する第1傾斜壁52と、下壁20Dの内面と後壁20Bの内面とを連結し、下後コーナー部64に閉断面形状を形成する第2傾斜壁54だけが設けられている。つまり、この第2実施形態におけるフロントクロスメンバ20には、上記した第3傾斜壁56及び第4傾斜壁58が設けられていない。
よって、この第2実施形態の場合は、フロントクロスメンバ20の上壁20Uの少なくとも長手方向(延在方向)略中央部に車体上前方向へ向かう荷重Fが入力されても、そのフロントクロスメンバ20が車体上前方向に面外変形するのを抑制できるとともに、第1実施形態におけるフロントクロスメンバ20よりも、第3傾斜壁56及び第4傾斜壁58が形成されていない分、車両を更に軽量化することができる。
以上、本実施形態に係るサスペンションメンバ12について図面を基に説明したが、本実施形態に係るサスペンションメンバ12は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、軽金属材としては、アルミニウム合金に限定されるものではなく、マグネシウム合金等であってもよい。
また、フロントボデーマウント22は、アッパマウント26とロアマウント28との二部材で構成される態様に限定されるものではなく、少なくともフロントクロスメンバ20の上前コーナー部62及び下後コーナー部64をクロス部36で覆うことができれば、例えば一部材で構成されていてもよい。
すなわち、フロントボデーマウント22のクロス部36は、上前コーナー部62から下後コーナー部64までを連続して覆う断面略「C」字状に形成されていてもよい。また、フロントボデーマウント22のアッパマウント26及びロアマウント28をダイカストによって形成し、その剛性を向上させるようにしてもよい。
また、上記実施形態に係るフロントクロスメンバ20は、第1傾斜壁52と第2傾斜壁54だけを有する構成、又は第1傾斜壁52、第2傾斜壁54、第3傾斜壁56及び第4傾斜壁58を有する構成で説明したが、第1傾斜壁52と第2傾斜壁54と第3傾斜壁56だけを有する構成(第4傾斜壁58だけが設けられない構成)とされていてもよい。
また、フロントボデーマウント22のクロス部36とフロントクロスメンバ20とを線接合する溶接や、フロントボデーマウント22のフロントサイドレール部30とリアクロスメンバ40のリアサイドレール部50とを線接合する溶接は、アーク溶接に限定されるものではなく、例えばレーザー溶接等であってもよい。
12 サスペンションメンバ
18 エンジンマウントブラケット
20 フロントクロスメンバ
20U 上壁
20Ut 上平面部
20D 下壁
20Dt 下平面部
20F 前壁
20B 後壁
22 フロントボデーマウント
36 クロス部
52 第1傾斜壁
52A 上前連結部
54 第2傾斜壁
54A 下後連結部
56 第3傾斜壁
58 第4傾斜壁
60 締結孔
62 上前コーナー部
64 下後コーナー部
66 上後コーナー部
68 下前コーナー部
70 作業孔
72 上前接合部
74 下後接合部

Claims (7)

  1. 延在方向と直交する断面視で矩形閉断面形状とされ、上壁にエンジンマウントブラケットが設けられたフロントクロスメンバと、
    前記断面視で、前記フロントクロスメンバの上壁の内面と前壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの上前コーナー部に閉断面形状を形成する第1傾斜壁と、
    前記断面視で、前記フロントクロスメンバの下壁の内面と後壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの下後コーナー部に閉断面形状を形成する第2傾斜壁と、
    を有するサスペンションメンバ。
  2. 前記上壁は、前記エンジンマウントブラケットを締結するための締結孔が形成された上平面部を有し、
    前記上平面部の板厚が前記上前コーナー部の板厚よりも厚く形成されている請求項1に記載のサスペンションメンバ。
  3. 前記下壁は、前記エンジンマウントブラケットを前記上平面部に締結するための作業孔が形成された下平面部を有し、
    前記下平面部の板厚が前記下後コーナー部の板厚よりも厚く形成されている請求項2に記載のサスペンションメンバ。
  4. 前記フロントクロスメンバは、
    前記断面視で、前記上壁の内面と前記後壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの上後コーナー部に閉断面形状を形成する第3傾斜壁と、
    前記断面視で、前記下壁の内面と前記前壁の内面とを連結し、該フロントクロスメンバの下前コーナー部に閉断面形状を形成する第4傾斜壁と、
    を有する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサスペンションメンバ。
  5. 前記フロントクロスメンバの延在方向両端部に、フロントボデーマウントの車幅方向内側へ延在するクロス部が接合されており、
    前記断面視で、少なくとも前記上前コーナー部及び前記下後コーナー部が前記クロス部で覆われている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のサスペンションメンバ。
  6. 前記前壁の外面に接合された前記クロス部の上前接合部は、前記前壁の内面に連結された前記第1傾斜壁の上前連結部と車体上下方向でオーバーラップしている請求項5に記載のサスペンションメンバ。
  7. 前記後壁の外面に接合された前記クロス部の下後接合部は、前記後壁の内面に連結された前記第2傾斜壁の下後連結部と車体上下方向でオーバーラップしている請求項5又は請求項6に記載のサスペンションメンバ。
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