JP2013119318A - 車体前部構造 - Google Patents

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浩樹 田島
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Abstract

【課題】フロントサイドメンバを構成するフロントサイドメンバインナの変形を抑制することができる車体前部構造を得る。
【解決手段】車両前後方向及び車幅方向に延在する上壁部40Bを備えかつフロントサイドメンバアウタ41と接合されることにより閉断面を形成するフロントサイドメンバインナ40を含んでフロントサイドメンバ18を構成した。また、パワーユニットマウント20をこのフロントサイドメンバ18の上方に設けると共に、バルクヘッド22をパワーユニットマウント20の下方でかつフロントサイドメンバ18の閉断面の内部に設けた。さらに、このバルクヘッド22はフロントサイドメンバ18の閉断面の内部にてフロントサイドメンバアウタ41と接合される縦壁部42及び、この縦壁部42の車両上方側の端部から車幅方向内側に延在すると共にフロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bと接合される横壁部44を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車体前部構造に関する。
従来、フロントサイドメンバアウタとフロントサイドメンバインナとを含んで構成されたフロントサイドメンバと、フロントサイドメンバインナの上部に設けられたパワーユニットマウントとを備えた車体前部構造が知られている。例えば、下記特許文献には、フロントサイドメンバアウタとフロントサイドメンバインナとを含んで構成されたフロントサイドフレーム(フロントサイドメンバ)と、フロントサイドメンバインナの上部に設けられたマウント部材(パワーユニットマウント)とを備えた車体前部構造が開示されている。
特開2010−83261号公報
しかしながら、従来の構造では、パワーユニットの振動等による荷重がパワーユニットマウントを介してフロントサイドメンバに伝わると、このフロントサイドメンバを構成するフロントサイドメンバインナが変形することが考えられる。このフロントサイドメンバインナの変形は車体の振動特性の悪化を招く。
本発明は上記事実を考慮し、パワーユニットの振動等による荷重がパワーユニットマウントを介してフロントサイドメンバに伝わったとしても、このフロントサイドメンバを構成するフロントサイドメンバインナの変形を抑制することができる車体前部構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る車体前部構造は、車体前部の車幅方向外側に配置されると共に車両前後方向に延在するフロントサイドメンバアウタと、前記フロントサイドメンバアウタよりも車幅方向内側に配置されると共に、車両前後方向及び車幅方向に延在する上壁部を備えかつ前記フロントサイドメンバアウタと接合されることにより閉断面を形成するフロントサイドメンバインナと、を含んで構成されたフロントサイドメンバと、前記フロントサイドメンバの上方に設けられると共に下端部が前記フロントサイドメンバインナの前記上壁部に固定される固定部とされかつ上端部が車両のパワーユニットを支持する支持部とされたパワーユニットマウントと、前記パワーユニットマウントの前記固定部の下方でかつ前記フロントサイドメンバの前記閉断面の内部に設けられると共に、この閉断面の内部にて前記フロントサイドメンバアウタに接合される縦壁部及びこの縦壁部に連結されて前記上壁部に接合される横壁部を備えたバルクヘッドと、を備えたことを特徴とする。
請求項1記載の本発明では、フロントサイドメンバの断面内部にて、フロントサイドメンバインナの上壁部とフロントサイドメンバアウタとを連結する縦壁部及び横壁部を備えたバルクヘッドが設けられている。そのため、パワーユニットからパワーユニットマウントを介して入力される荷重がバルクヘッドの縦壁部及び横壁部を通じてフロントサイドメンバアウタに伝達される。換言すると、パワーユニットからパワーユニットマウントを介して入力される荷重の一部をフロントサイドメンバアウタが受け止めている。また、このバルクヘッドの縦壁部がフロントサイドメンバの閉断面の内部にてフロントサイドメンバアウタに接合されている。そのため、パワーユニットからパワーユニットマウントを介して入力される荷重によってフロントサイドメンバアウタ自体が変形することが抑制される。換言すると、フロントサイドメンバの閉断面の内部におけるフロントサイドメンバアウタがバルクヘッドの縦壁部によって補強されている。そのため、フロントサイドメンバアウタはパワーユニットマウントを介して入力される荷重によって変形することなく該荷重を受け止めることができる。
請求項2記載の本発明に係る車体前部構造は、請求項1記載の車体前部構造において、前記バルクヘッドは、前記バルクヘッドは、前記縦壁部の前端部と前記横壁部の前端部とを連結する側壁部及び前記縦壁部の後端部と前記横壁部の後端部とを連結する側壁部のうち少なくとも一方の側壁部を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の本発明では、上記構成の側壁部がバルクヘッドの前端部又は後端部のうち少なくとも一方に設けられている。そのため、パワーユニットからパワーユニットマウントを介して入力される荷重がバルクヘッドに伝わったとしても、側壁部がこの荷重に抗する。その結果、この縦壁部に対して横壁部が変形することが抑制される。即ち、パワーユニットからパワーユニットマウントを介して入力される荷重によってバルクヘッド自体が変形することが抑制される。
請求項3記載の本発明に係る車体前部構造は、請求項2記載の車体前部構造において、
さらに前記側壁部は前記フロントサイドメンバアウタと前記フロントサイドメンバインナとを車幅方向に連結することを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、バルクヘッドの側壁部が、フロントサイドメンバの断面内部にてフロントサイドメンバアウタとフロントサイドメンバインナとを車幅方向に連結している。そのため、フロントサイドメンバの断面崩れが抑制される。
請求項4記載の本発明に係る車体前部構造は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車体前部構造において、前記パワーユニットマウントの前記固定部は前記フロントサイドメンバの長手方向に沿って複数箇所設けられると共に、前記バルクヘッドがこの複数箇所の固定部の下方にそれぞれ設けられたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明では、パワーユニットマウントの複数の固定部の下部にそれぞれバルクヘッドが設けられている。そのため、1つの固定部及びバルクヘッドが支持する荷重が低減される。
請求項5記載の本発明に係る車体前部構造は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車体前部構造において、前記フロントサイドメンバアウタはプレート状に形成された部分を有すると共に、車両正面視で車幅方向外側に開口したハット型断面に形成された前記フロントサイドメンバインナが前記フロントサイドメンバアウタにおけるプレート状に形成された部分に接合されたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明では、ハット型断面に形成されたフロントサイドメンバインナがフロントサイドメンバにおけるプレート状に形成された部分に接合されている。そのため、バルクヘッドの縦壁部とパワーユニットマウントの固定部との距離を短く設定することが可能となる。その結果、パワーユニットマウントから入力される荷重に伴い、フロントサイドメンバアウタとバルクヘッドの縦壁部との接合部を剥離させようとする応力が低減される。
請求項1記載の本発明に係る車体前部構造は、フロントサイドメンバを構成するフロントサイドメンバインナの変形を抑制することができる、という優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車体前部構造は、フロントサイドメンバを構成するフロントサイドメンバインナの変形をより一層抑制することができる、という優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車体前部構造は、フロントサイドメンバの断面崩れを抑制することができる、という優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る車体前部構造は、1つのバルクヘッドが受ける荷重を低減することができる、という優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る車体前部構造は、フロントサイドメンバアウタとバルクヘッドの縦壁部との接合部に加わる剥離方向の応力を低減することができる、という優れた効果を有する。
実施形態に係る車体前部構造が適用された車体を模式的に示した斜視図である。 車幅方向左側に設けられたフロントサイドメンバ周辺の構造を示す斜視図である。 (A)はパワーユニットマウント及びその下部構成を示す側面図であり、(B)は(A)における3B−3B線に沿った断面図である。なお、パワーユニットマウントの下部の構成をわかり易くするために(A)においてフロントサイドメンバインナの図示を省略してある。 (A)はバルクヘッドを示す斜視図であり、(B)、(C)及び(D)は、バルクヘッドの車体取付状態を車両上側から見た平面図、車両前方方向から見た正面図及び車幅方向外側から見た側面図である。
図1から図4を用いて、本発明の実施形態に係る車体前部構造について説明する。なお、車両前後方向前方側を矢印FRで示し、車幅方向外側を矢印OUTで示し、車両上下方向上側を矢印UPで示す。
図1に示されるように、本実施形態の車体前部構造10が適用された車体12の前部には、パワーユニット14を収容するパワーユニットルーム16が設けられている。また、このパワーユニットルーム16の内部には、車幅方向の左右それぞれに配置されると共に車両前後方向に延在する一対のフロントサイドメンバ18が設けられている。さらに、この一対のフロントサイドメンバ18の上方には、パワーユニットマウント20がそれぞれ設けられている。なお、車幅方向右側(運転席に着座した乗員から見て右側)のフロントサイドメンバ18及びパワーユニットマウント20等の図示は省略してある。また、図3(A)に示されるように、パワーユニットマウント20の下方でかつフロントサイドメンバ18の内部には、バルクヘッド22が設けられている。
以下、先ずパワーユニットルーム16について説明し、次いでフロントサイドメンバ18、パワーユニットマウント20、パワーユニット14の順で説明し、最後に本実施形態の要部であるバルクヘッド22について説明する。
(パワーユニットルーム16)
図1に示されるように、パワーユニットルーム16は車体12の前部でかつフロントタイヤ24が収容されている左右一対のホイールハウス26の間に設けられている。具体的には、パワーユニットルーム16は、該パワーユニットルーム16の後壁を形成するダッシュパネル28を備えている。このダッシュパネル28は、車両上下方向及び車幅方向に延在するプレス成型部品であり、下端部が図示しないフロアパネルに接合されている。また、図2に示されるように、パワーユニットルーム16は、該パワーユニットルーム16の側壁を形成するエプロン30及びサスペンションタワー32を備えている。エプロン30は、ホイールハウス26の形状に沿って形成されたプレス成型部品である。このエプロン30の車両後方側の端部はダッシュパネル28に接合されている。また、エプロン30の上端部には、車両前後方向へ延びるエプロンアッパメンバ34が形成されている。さらに、エプロン30には、図示しないサスペンションから入力される荷重に抗するために、サスペンションタワー32が接合されている。さらに、サスペンションタワー32の上端部はスプリングプレート36にて補強されている。以上説明したパワーユニットルーム16には、後述するパワーユニット14やその他図示しないラジエータ及びバッテリー等が収容されている。また、このパワーユニットルーム16の車両上方側に形成された開口部がボンネット38によって閉止されることによって、パワーユニットルーム16と該パワーユニットルーム16の外側とが開閉可能に隔成されている。
(フロントサイドメンバ18)
図2及び図3(B)に示されるように、フロントサイドメンバ18は、車両前方視で矩形状の閉断面とされると共に車両前後方向に延在することによって、車体12の前部の骨格部材としての役割を担っている。具体的には、車幅方向外側に開口したハット型断面のフロントサイドメンバインナ40がプレート状に形成されたフロントサイドメンバアウタ41に接合されることにより構成されている。フロントサイドメンバインナ40は、車両上下方向に延在すると共に、フロントサイドメンバアウタ41に接合される上側フランジ部40Aを備えている。また、フロントサイドメンバインナ40は、上側フランジ部40Aの下端部から車幅方向内側に延在する上壁部40Bと、この上壁部40Bの車幅方向内側の端部から車両下方側に延在する縦壁部40Cと、を備えている。さらに、フロントサイドメンバインナ40は、縦壁部40Cの下端部から車幅方向外側に延在する下壁部40Dと、この下壁部40Dの車幅方向外側の端部から車両下方側へ延在すると共にフロントサイドメンバアウタ41に接合される下側フランジ部40Eを備えている。また、フロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bには、後述するパワーユニットマウント20及びバルクヘッド22を取付けるための図示しない取付孔が形成されている。
(パワーユニットマウント20)
図2に示されるように、パワーユニットマウント20は、側面視で車両下方側へ開口したU字状に形成されている。具体的には、パワーユニットマウント20は、車両前後方向に延在すると共に後述するパワーユニット14が支持される支持部20Aを備えている。また、パワーユニットマウント20は、この支持部20Aの車両前方側の端部から車両下方側へ延びる前側脚部20Bと、支持部20Aの車両後方側の端部から車両下方側へ延びる後側脚部20Cと、を備えている。さらに、この前側脚部20B及び後側脚部20Cの下端部には、上記フロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bに固定される固定部としての前側固定部20D及び後側固定部20Eがそれぞれ形成されている。さらに、この前側固定部20D及び後側固定部20Eには、車両上下方向に開口した図示しない取付孔が形成されている。
(パワーユニット14)
パワーユニット14(図1参照)は、所謂内燃機関であるエンジンと、このエンジンによって発生した動力を伝達するトランスミッションとを含んで構成されている。エンジンは、ピストン、シリンダ及びクランクシャフト等の多数の部品を含んで構成されており、ガソリン等の燃料がシリンダ内で燃焼することにより発生した熱エネルギーを運動のエネルギー(クランクシャフトの回転運動)に変換する。また、トランスミッションは、エンジンの出力軸であるクランクシャフトの回転数を所要の回転数に減速乃至増速する。このエンジン及びトランスミッションを含んで構成されたパワーユニット14には、該パワーユニット14をパワーユニットルーム16内に固定するための図示しない固定部が設けられている。この固定部が上記パワーユニットマウント20の支持部に固定されることによって、パワーユニット14がパワーユニットルーム16内に固定されている。
(バルクヘッド22)
図3(A)及び(B)に示されるように、バルクヘッド22は、絞り成形により形成された一体成形部品であり、上記フロントサイドメンバ18の閉断面の内部でかつパワーユニットマウント20の前側固定部20D及び後側固定部20Eの下方にそれぞれ設けられている。具体的には、図4(A)に示されるように、バルクヘッド22は、フロントサイドメンバ18の閉断面の内部にてフロントサイドメンバアウタ41に接合される縦壁部42及びこの縦壁部42の上端部から車幅方向内側に延在しかつフロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bに接合される横壁部44を備えている。図4(C)に示されるように縦壁部42は、車両上下方向に延在すると共にフロントサイドメンバアウタ41に溶接にて接合される第1縦壁部42Aと、この第1縦壁部42Aの上端部から車幅方向内側に傾斜して延在する傾斜壁部42Bと、この傾斜壁部42Bの車幅方向内側の端部から車両上方側へ延在する第2縦壁部42Cと、を備えている。また、図4(B)に示されるように、横壁部44は、上記第2縦壁部42Cの上端部から車幅方向内側へ屈曲して延在する基部44A及びこの基部44Aの先端部から段差部44Bを介して車幅方向内側に延在する接合部44Cを備えている。この接合部44Cには、車両上下方向に開口した取付孔44Dが設けられている。また、接合部44Cの車両下方側の端面には、取付孔44Dと同芯軸上に配置された図示しないナットが溶接にて接合されている。このナットに図示しないボルトが挿入されることによって、バルクヘッド22の横壁部44及びパワーユニットマウント20の前側固定部20D又は後側固定部20Eがフロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bに接合されている。詳述すると、上記パワーユニットマウント20の前側固定部20D又は後側固定部20Eに形成された取付孔に図示しないボルトが挿通され、次いでこのボルトがフロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bに形成された取付孔に挿通される。さらに、このボルトがバルクヘッドに形成された取付孔44Dに挿通されると共にこのボルトが該取付孔44Dの下部に接合されたナットに締付けられる事によって、バルクヘッド22の横壁部44及びパワーユニットマウント20の前側固定部20D又は後側固定部20Eがフロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bに接合されている。また、図4(A)及び(C)に示されるように、バルクヘッド22は、縦壁部42の車両前方側の端部と横壁部44の車両前方側の端部とを連結すると共にフロントサイドメンバ18の閉断面の内部にて、フロントサイドメンバアウタ41とフロントサイドメンバインナ40の縦壁部42とを車幅方向に連結する側壁部としての前側側壁部46を備えている。また、バルクヘッド22は、縦壁部42の車両後方側の端部と横壁部44の車両後方側の端部とを連結すると共にフロントサイドメンバ18の閉断面の内部にて、フロントサイドメンバアウタ41とフロントサイドメンバインナ40の縦壁部42とを車幅方向に連結する側壁部としての後側側壁部48を備えている。さらに、図4(B)及び(D)に示されるように、この前側側壁部46及び後側側壁部48の車幅方向内側の端部には、車両前方側に向けて延びる前側フランジ部46A及び車両後方側に向けて延びる後側フランジ部48Aがそれぞれ設けられている。この前側フランジ部46A及び後側フランジ部48Aはフロントサイドメンバインナ40の縦壁部40Cに接合されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
フロントサイドメンバ18を構成するフロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bには、車両の走行に伴うパワーユニット14の慣性やパワーユニットが発生する振動等による荷重がパワーユニットマウント20を介して入力される。この荷重によって、フロントサイドメンバ18を構成するフロントサイドメンバインナ40が変形することが考えられる。このフロントサイドメンバインナ40の変形は車体の振動特性の悪化を招来する。しかしながら、本実施形態の車体前部構造10では、フロントサイドメンバ18の閉断面の内部にて、フロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bとフロントサイドメンバアウタ41とを連結する縦壁部42及び横壁部44を備えたバルクヘッド22が設けられている。そのため、パワーユニットマウント20を介してフロントサイドメンバインナ40の上壁部40Bに入力された荷重がバルクヘッド22の横壁部44及び縦壁部42を通じてフロントサイドメンバアウタ41に伝達される。換言すると、パワーユニット14からパワーユニットマウント20を介して入力される荷重の一部をフロントサイドメンバアウタ41が受け止めている。また、このバルクヘッド22の縦壁部42がフロントサイドメンバ18の閉断面の内部にてフロントサイドメンバアウタ41に接合されているため、パワーユニット14からパワーユニットマウント20を介して入力される荷重によってフロントサイドメンバアウタ41自体が変形することが抑制される。換言すると、フロントサイドメンバインナ40及びフロントサイドメンバアウタ41で構成される閉断面がバルクヘッド22によって補強されている。そのため、フロントサイドメンバアウタ41はこの荷重によって変形することなく該荷重を受け止めることができる。その結果、本実施形態の車体前部構造10は、フロントサイドメンバ18を構成するフロントサイドメンバインナ40の変形を抑制することができる。
また、本実施形態の車体前部構造10は、バルクヘッド22の縦壁部42の端部と横壁部44の端部とを繋ぐ前側側壁部46及び後側側壁部48を備えている。そのため、パワーユニット14からパワーユニットマウント20を介して入力される荷重がバルクヘッド22に伝わったとしても、前側側壁部46及び後側側壁部48がこの荷重に抗する。そのため、縦壁部42に対して横壁部44が変形することが抑制される。即ち、パワーユニット14からパワーユニットマウント20を介して入力される荷重によってバルクヘッド22自体が変形することが抑制される。その結果、本実施形態の車体前部構造10では、フロントサイドメンバ18を構成するフロントサイドメンバインナ40の変形をより一層抑制することができる、という優れた効果を有する。
さらに、本実施形態の車体前部構造10では、バルクヘッド22の前側側壁部46及び後側側壁部48が、フロントサイドメンバ18の断面内部にてフロントサイドメンバアウタ41とフロントサイドメンバインナ40とを車幅方向に連結している。そのため、フロントサイドメンバ18の断面崩れが抑制される。
また、本実施形態の車体前部構造10では、パワーユニットマウント20の前側固定部20D及び後側固定部20Eの下部にそれぞれバルクヘッド22が設けられている。そのため、1つのパワーユニットマウント20の固定部及びバルクヘッド22が支持する荷重が小さくすることが可能となる。
さらに、本実施形態の車体前部構造10では、ハット型断面に形成されたフロントサイドメンバインナ40がプレート状に形成されたフロントサイドメンバアウタ41に接合されることによって、フロントサイドメンバ18が構成されている。そのため、バルクヘッド22の縦壁部42とパワーユニットマウント20の前側固定部20D又は後側固定部20Eとの距離を短く設定することが可能となる。その結果、本実施形態の車体前部構造10では、パワーユニットマウント20から入力される荷重によるフロントサイドメンバアウタ41とバルクヘッド22の縦壁部42との接合部の剥離を低減することができる。
なお、本実施形態の車体前部構造10では、バルクヘッド22の縦壁部42の端部と横壁部44の端部とを繋ぐ前側側壁部46及び後側側壁部48を設けた例について説明してきた。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前側側壁部46及び後側側壁部48を設けない構成あるいは前側側壁部46及び後側側壁部48のどちらか一方を設けた構成としても良い。このように、前側側壁部46及び後側側壁部48を設けるか否かについては、パワーユニット14からパワーユニットマウント20を介して入力される荷重の大きさ等を考慮して適宜設定すればよい。
また、本実施形態の車体前部構造10では、バルクヘッド22の前側側壁部46及び後側側壁部48が、フロントサイドメンバ18の断面内部にてフロントサイドメンバアウタ41とフロントサイドメンバインナ40とを車幅方向に連結している例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前側側壁部46及び後側側壁部48が、フロントサイドメンバ18の断面内部にてフロントサイドメンバアウタ41とフロントサイドメンバインナ40とを車幅方向に連結しない構成としても良い。このように、前側側壁部46及び後側側壁部48がフロントサイドメンバアウタ41とフロントサイドメンバインナ40とを車幅方向に連結するか否かについては、フロントサイドメンバの強度及び剛性等を考慮して適宜設定すればよい。
さらに、本実施形態の車体前部構造10では、パワーユニットマウント20の前側固定部20D及び後側固定部20Eの下部にそれぞれバルクヘッド22が設けられている構成について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パワーユニットマウントの固定部を1箇所として、バルクヘッド22をこの固定部の下部に1つだけ設けた構成としても良い。
また、本実施形態では、ハット型断面に形成されたフロントサイドメンバインナ40がプレート状に形成されたフロントサイドメンバアウタ41に接合されることによって、フロントサイドメンバ18が構成された例について説明してきが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、両者共に断面視でハット型に形成されたフロントサイドメンバアウタ及びフロントサイドメンバインナを用いてフロントサイドメンバを構成してもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車体前部構造
14 パワーユニット
18 フロントサイドメンバ
20 パワーユニットマウント
20A 支持部
20D 前側固定部(固定部)
20E 後側固定部(固定部)
22 バルクヘッド
40 フロントサイドメンバインナ
41 フロントサイドメンバアウタ
40B 上壁部
42 縦壁部
44 横壁部
46 前側側壁部(側壁部)
48 後側側壁部(側壁部)

Claims (5)

  1. 車体前部の車幅方向外側に配置されると共に車両前後方向に延在するフロントサイドメンバアウタと、前記フロントサイドメンバアウタよりも車幅方向内側に配置されると共に、車両前後方向及び車幅方向に延在する上壁部を備えかつ前記フロントサイドメンバアウタと接合されることにより閉断面を形成するフロントサイドメンバインナと、を含んで構成されたフロントサイドメンバと、
    前記フロントサイドメンバの上方に設けられると共に下端部が前記フロントサイドメンバインナの前記上壁部に固定される固定部とされかつ上端部が車両のパワーユニットを支持する支持部とされたパワーユニットマウントと、
    前記パワーユニットマウントの前記固定部の下方でかつ前記フロントサイドメンバの前記閉断面の内部に設けられると共に、この閉断面の内部にて前記フロントサイドメンバアウタに接合される縦壁部及びこの縦壁部に連結されて前記上壁部に接合される横壁部を備えたバルクヘッドと、
    を備えた車体前部構造。
  2. 前記バルクヘッドは、前記縦壁部の前端部と前記横壁部の前端部とを連結する側壁部及び前記縦壁部の後端部と前記横壁部の後端部とを連結する側壁部のうち少なくとも一方の側壁部を備えた請求項1記載の車体前部構造。
  3. さらに前記側壁部は前記フロントサイドメンバアウタと前記フロントサイドメンバインナとを車幅方向に連結する請求項2記載の車体前部構造。
  4. 前記パワーユニットマウントの前記固定部は前記フロントサイドメンバの長手方向に沿って複数箇所設けられると共に、前記バルクヘッドがこの複数箇所の固定部の下方にそれぞれ設けられた請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  5. 前記フロントサイドメンバアウタはプレート状に形成された部分を有すると共に、車両正面視で車幅方向外側に開口したハット型断面に形成された前記フロントサイドメンバインナが前記フロントサイドメンバアウタにおけるプレート状に形成された部分に接合された請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車体前部構造。
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