JP2017081509A - サスペンションメンバ - Google Patents

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宗志朗 村田
Soshiro Murata
宗志朗 村田
康秀 松尾
Yasuhide Matsuo
康秀 松尾
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Abstract

【課題】車体前方側から入力された荷重を効率よく吸収できるサスペンションメンバを得る。【解決手段】下方側が開放された開断面形状に形成され、車幅方向に延在されたリアクロス部22と、リアクロス部22の車幅方向両端部からそれぞれ車体前方側へ一体に延在された左右一対のサブサイドレール部24と、を有するリアサブフレーム20と、車幅方向に延在され、車幅方向に対して直交する断面視で閉断面形状に形成されたフロントクロス部32と、フロントクロス部32の車幅方向両端部からそれぞれ車体後方側へ一体に延在され、車体前後方向に対して直交する断面視で閉断面形状に形成されるとともに、車体前後方向に沿ったビード部36が下面側に形成され、かつサブサイドレール部24に接合された左右一対のサイドレール部34と、を有するフロントサブフレーム30と、を備えたサスペンションメンバ10とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両のサスペンションメンバに関する。
管状のアルミニウム合金で平面視略「U」字状に形成されたサブフレーム(サスペンションメンバ)は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−175857号公報
しかしながら、車両の前面衝突時など、車体前方側から入力された荷重をサスペンションメンバによって効率よく吸収する構造には、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、車体前方側から入力された荷重を効率よく吸収できるサスペンションメンバを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のサスペンションメンバは、下方側が開放された開断面形状に形成され、車幅方向に延在されたリアクロス部と、前記リアクロス部の車幅方向両端部からそれぞれ車体前方側へ一体に延在された左右一対のサブサイドレール部と、を有するリアサブフレームと、車幅方向に延在され、車幅方向に対して直交する断面視で閉断面形状に形成されたフロントクロス部と、前記フロントクロス部の車幅方向両端部からそれぞれ車体後方側へ一体に延在され、車体前後方向に対して直交する断面視で閉断面形状に形成されるとともに、車体前後方向に沿ったビード部が下面側に形成され、かつ前記サブサイドレール部に接合された左右一対のサイドレール部と、を有するフロントサブフレームと、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、フロントサブフレームのフロントクロス部とサイドレール部とが一体の閉断面形状に形成され、かつサイドレール部の下面側には、その長手方向(車体前後方向)に沿ったビード部が形成されている。つまり、サイドレール部の剛性がフロントクロス部の剛性よりも高くなっている。したがって、車両が前面衝突したときなど、車体前方側からサスペンションメンバに荷重が入力されたときには、フロントクロス部とサイドレール部とが安定的に塑性変形されるとともに、サイドレール部によって、その荷重が効率よく吸収される。
また、請求項2に記載のサスペンションメンバは、請求項1に記載のサスペンションメンバであって、前記ビード部は、車体上方側へ向かって突出する凹ビードとされている。
請求項2に記載の発明によれば、ビード部が、車体上方側へ向かって突出する凹ビードとされている。したがって、サイドレール部の強度及び剛性(下凸状となる折れ曲がり変形に対する曲げ耐力)が向上され、サイドレール部による荷重吸収性能が向上される。
また、請求項3に記載のサスペンションメンバは、請求項1又は請求項2に記載のサスペンションメンバであって、前記フロントクロス部の上面及び下面が平坦面とされている。
請求項3に記載の発明によれば、フロントクロス部の上面及び下面が平坦面とされている。したがって、フロントクロス部の上面及び下面が平坦面とされていない構成に比べて、フロントクロス部に設けられるエンジンマウントの取付性が向上される。
また、請求項4に記載のサスペンションメンバは、請求項3に記載のサスペンションメンバであって、前記フロントクロス部の外形が、車幅方向に対して直交する断面視で正方形状に形成されている。
請求項4に記載の発明によれば、フロントクロス部の外形が、車幅方向に対して直交する断面視で正方形状に形成されている。したがって、フロントクロス部の外形が、車幅方向に対して直交する断面視で正方形状に形成されていない構成に比べて、エンジンを含むパワーユニットに対するフロントクロス部の支持剛性が適切に確保される。
また、請求項5に記載のサスペンションメンバは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のサスペンションメンバであって、前記フロントクロス部と前記サイドレール部との境界部分がフロントボデーマウントを取り付けるコーナー部とされ、前記コーナー部の車体上下方向の幅が、前記フロントクロス部及び前記サイドレール部の車体上下方向の幅よりも小さくされている。
請求項5に記載の発明によれば、フロントボデーマウントを取り付けるコーナー部の車体上下方向の幅が、フロントクロス部及びサイドレール部の車体上下方向の幅よりも小さくされている。したがって、そのコーナー部の車体上下方向の幅が、フロントクロス部及びサイドレール部の車体上下方向の幅よりも大きくされている構成に比べて、フロントボデーマウントにボルトを通し易く、サスペンションメンバの車体への取付性が向上される。
請求項1に係る発明によれば、車体前方側から入力された荷重を効率よく吸収することができる。
請求項2に係る発明によれば、サイドレール部の強度及び剛性を向上させることができ、サイドレール部による荷重吸収性能を向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、フロントクロス部に設けられるエンジンマウントの取付性を向上させることができる。
請求項4に係る発明によれば、エンジンを含むパワーユニットに対するフロントクロス部の支持剛性を適切に確保することができる。
請求項5に係る発明によれば、サスペンションメンバの車体への取付性を向上させることができる。
第1実施形態に係るサスペンションメンバを示す斜視図である。 第1実施形態に係るサスペンションメンバを示す側面図である。 第1実施形態に係るサスペンションメンバの要部の下面側を拡大して示す斜視図である。 (A)図1のX−X線矢視断面図である。(B)図1のY−Y線矢視断面図である。(C)図1のZ−Z線矢視断面図である。 (A)第2実施形態に係るサスペンションメンバを示す斜視図である。(B)第2実施形態に係るサスペンションメンバを示す分解斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印RHを車体右方向とする。また、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係るサスペンションメンバ10について説明する。図1、図2に示されるサスペンションメンバ10は、車体前後方向に沿って延在する左右一対のフロントサイドメンバ(図示省略)の前部下側に、そのフロントサイドメンバに吊り下げられた状態で支持されるようになっている。ここで、各フロントサイドメンバは、車体前部側を車体後部側よりも高位に位置させるためのキック部を有している。
したがって、サスペンションメンバ10は、その前端部である後述する左右一対のフロントボデーマウント12が、キック部よりも車体前方側のフロントサイドメンバの前端部に取り付けられ、その後端部である後述するリアサブフレーム20の左右一対の締結部26が、キック部の下端部に取り付けられるようになっている。
サスペンションメンバ10は、下方側が開放された開断面形状に形成され、車幅方向に延在するリアクロス部22と、リアクロス部22の車幅方向両端部からそれぞれ車体前方側へ一体に延在された左右一対のサブサイドレール部24と、を有するリアサブフレーム20と、閉断面形状に形成され、車幅方向に延在するフロントクロス部32と、フロントクロス部32の車幅方向両端部からそれぞれ車体後方側へ一体に延在された左右一対のサイドレール部34と、を有するフロントサブフレーム30と、を備えている。
リアクロス部22とサブサイドレール部24とが一体化されているリアサブフレーム20は、アルミニウム合金等の軽金属材のダイカストによって車体下方側が開放された開断面形状に形成されており、サブサイドレール部24は、車体下方側が開放された断面略逆「U」字状に形成されている。
また、サブサイドレール部24は、サイドレール部34よりも板厚が厚い断面略ハット型形状に形成されている。すなわち、サブサイドレール部24の下端部24Aには、それぞれ車幅方向外側と車幅方向内側へ突出するリブ25が一体に形成されている。これにより、サブサイドレール部24の強度及び剛性が向上される構成になっている。
また、リアクロス部22の車幅方向両端後部には、フロントサイドメンバのキック部の下端部に取り付けるための締結部26が形成されている。そして、締結部26よりも車体前方側におけるリアクロス部22の車幅方向両端部には、サスペンション(図示省略)を構成するロアアーム(図示省略)を取り付けるためのロアアーム取付部28が形成されている。
図1〜図4に示されるように、フロントクロス部32とサイドレール部34とが一体化されているフロントサブフレーム30は、アルミニウム合金等の軽金属材(展伸材)のハイドロフォーミングによって周長が略一定の連続した閉断面形状に形成されている。したがって、ダイカストによって形成されているリアサブフレーム20に比べて延性が高くなっている。
これにより、フロントサブフレーム30は、車体前方側から衝突荷重が入力されたときに、リアサブフレーム20よりも塑性変形の変形量が大きくなるようになっている。また、フロントサブフレーム30のサイドレール部34は、その長手方向(延在方向)略中央部に、車幅方向から見た側面視で車体下方側へ向かって凸となる(下凸状の)屈曲部35を有している(図2参照)。
また、フロントクロス部32の車幅方向両端部とサイドレール部34の車体前方側端部との境界部分が、平面視で略直角に曲折されたコーナー部33とされている。そして、図4に示されるように、コーナー部33の車体上下方向の幅は、フロントクロス部32の車体上下方向の幅及びサイドレール部34の車体上下方向の幅よりも小さくされており、そのコーナー部33に形成されている平面視円弧状の切欠部33A(図1、図3参照)に、円筒状のフロントボデーマウント12の外周面が溶接によって接合されている。
詳細に説明すると、図4(B)に示されるように、フロントボデーマウント12は、アルミニウム合金等の軽金属製で円筒状の外管部14と、ゴム製で円筒状の内管部16と、アルミニウム合金等の軽金属製で円筒状とされ、内管部16の外周面を被覆するカバー部18と、を含んで構成されている。つまり、フロントボデーマウント12は、カバー部18が外周面に装着された内管部16が外管部14に車体下方側から嵌合されることで構成されている。
そして、平面視でフロントボデーマウント12の外管部14における外周面の2/3以上がコーナー部33に形成された切欠部33Aにアーク溶接によって接合されている。このフロントボデーマウント12の貫通孔12Aに車体下方側からボルト(図示省略)が挿入されて、フロントサイドメンバの前端部に締結されることにより、サスペンションメンバ10の前端部がフロントサイドメンバの前端部に支持される構成になっている。
また、図1〜図3に示されるように、フロントサブフレーム30のサイドレール部34は、屈曲部35よりも車体後方側の後端部における略上半分(上側)が、サブサイドレール部24に覆われてアーク溶接によって線接合されている。これにより、サイドレール部34は、屈曲部35よりも車体後方側の後端部における略下半分(下側)が、サブサイドレール部24に覆われず、外部に露出されたままの状態となる構成になっている。
また、図4(A)に示されるように、サイドレール部34の閉断面形状は、図4(C)に示されるフロントクロス部32の閉断面形状よりも折曲部(稜線部)が多い閉断面形状となっている。詳細に説明すると、図4(C)に示されるように、フロントクロス部32は、その外形が、車幅方向に対して直交する断面視で略正方形状に形成されている。すなわち、このフロントクロス部32は、上面、下面及び両側面がそれぞれ平坦面とされた上壁32A、下壁32B及び両側壁32Cを有している。
一方、図3、図4(A)に示されるように、サイドレール部34は、その下面に、サイドレール部34の延在方向(長手方向)に沿ったビード部36を有しており、そのビード部36は、車体前後方向に対して直交する断面視で、車体上方側(サイドレール部34の内方側)へ向かって突出する(天壁36Aと互いに対向する両側壁36Bとを有する)凹ビードとされている。
これにより、サイドレール部34が、フロントクロス部32よりも折曲部(稜線部)の多い閉断面形状とされ、フロントクロス部32よりも強度及び剛性(下凸状となる折れ曲がり変形に対する曲げ耐力:以下、単に「曲げ耐力」という)が高くなる構成とされている。
なお、ビード部36は、サイドレール部34だけではなく、フロントクロス部32の車幅方向両端部にも形成されているが、コーナー部33には形成されない構成になっている。すなわち、コーナー部33は、サイドレール部34及びフロントクロス部32よりも車体上下方向の幅が小さく形成されているため、ビード部36を形成し難い構成になっている。
また、サスペンションメンバ10の車体前方側には、エンジン及びトランスミッションを含むパワーユニット(図示省略)が配設されるようになっている。したがって、図4(C)に示されるように、フロントクロス部32の上壁32Aにおける車幅方向略中央部には、取付孔40が形成されており、その取付孔40に、パワーユニットを下側から支持するためのエンジンマウント42がボルト締結によって取り付けられるようになっている。
なお、図示しないが、フロントクロス部32の下壁32Bには、エンジンマウント42を取り付けるためのボルト締結用の作業孔が形成されている。また、図4(A)に示されるように、サイドレール部34の車幅方向内側に配置される内壁は、パワーユニット等との干渉(接触)を回避するために、車体前後方向に対して直交する断面視で、車幅方向外側上方(車幅方向内側下方)へ傾斜した傾斜壁38とされている。
以上のような構成とされたサスペンションメンバ10において、次にその作用について説明する。
上記したように、フロントクロス部32の車幅方向略中央部には、パワーユニットを下側から支持するエンジンマウントが設けられている。したがって、車両が前面衝突したときには、パワーユニットを介してサスペンションメンバ10のフロントクロス部32に、その衝突荷重の一部が入力される。
ここで、サブサイドレール部24を有するリアサブフレーム20は、ダイカストによって成形されており、その強度及び剛性が確保されている。特に、サブサイドレール部24の板厚は、サイドレール部34の板厚よりも厚く形成され、更に、サブサイドレール部24の下端部24Aには、それぞれ車幅方向外側と車幅方向内側へ突出するリブ25が一体に形成されているため(断面ハット型形状に形成されているため)、その強度及び剛性が向上されている。
一方、フロントクロス部32とサイドレール部34とを一体に有するフロントサブフレーム30は、ハイドロフォーミングによって周長が略一定の連続した閉断面形状に形成されており、ダイカストによって形成されているリアサブフレーム20に比べて延性が高くなっている。そして、サイドレール部34の閉断面形状は、フロントクロス部32の閉断面形状よりも折曲部(稜線部)が多くされている。
すなわち、サイドレール部34の下面には、車体上方側へ向かって突出する凹ビードとされたビード部36が、サイドレール部34の延在方向に沿って形成されている。そのため、サイドレール部34の強度及び剛性(曲げ耐力)が、フロントクロス部32の強度及び剛性(曲げ耐力)よりも高くなっており、サイドレール部34による荷重吸収性能(エネルギー吸収特性)がフロントクロス部32に比べて向上されている。
したがって、フロントクロス部32に車体前方側から衝突荷重の一部が入力されると、フロントクロス部32が車体後方側へ安定的に塑性変形しつつ、その衝突荷重の一部を吸収し、吸収しきれなかった衝突荷重の一部をサイドレール部34の前端部へ伝達する。サイドレール部34の前端部へ衝突荷重の一部が伝達されると、そのサイドレール部34の前端部が安定的に軸方向(延在方向)へ圧縮変形(塑性変形)しつつ、その衝突荷重の一部を吸収する。
そして更に、サイドレール部34とサブサイドレール部24との耐力差(強度差)から、サブサイドレール部24の前端部が車体上方後側へ変形するのが抑制又は防止されつつ、サイドレール部34の前端部が車体上方後側へ向かうように、サイドレール部34が屈曲部35から(下凸状に)折れ曲がり変形し、その衝突荷重の一部を吸収する。
以上により、パワーユニットを介してサスペンションメンバ10(フロントサブフレーム30)のフロントクロス部32に入力された衝突荷重の一部を、そのサスペンションメンバ10(フロントサブフレーム30)におけるフロントクロス部32及びサイドレール部34の塑性変形並びにサイドレール部34の屈曲部35からの折れ曲がり変形(塑性変形)によって効率よく吸収することができる。
なお、このとき、サイドレール部34の屈曲部35よりも車体後方側の後端部における略下半分は、サブサイドレール部24に覆われず、外部に露出されたままの状態とされている。したがって、サイドレール部34の屈曲部35からの折れ曲がり変形(引張変形側となる下面側の塑性変形によるエネルギー吸収)が、サブサイドレール部24によって阻害されるおそれがない。
そして、サイドレール部34の屈曲部35は、サイドレール部34の長手方向略中央部に形成されているため、その屈曲部35に荷重を集中させ易い。したがって、サイドレール部34の屈曲部35からの折れ曲がり変形を促進させる(変形モードをコントロールする)ことができ、サイドレール部34による荷重吸収性能(エネルギー吸収特性)を更に向上させることができる。
また、フロントクロス部32は、その外形が断面視で略正方形状に形成されているため、その外形が断面視で略正方形状に形成されていない(例えば両側壁32Cの各側面が平坦面とされていない)構成に比べて、車体上下方向から入力される荷重及び車体前方側から入力される荷重に対するフロントクロス部32の強度及び剛性を向上させることができる。したがって、フロントクロス部32において、パワーユニットに対する支持剛性と、車両が前面衝突したときの衝突安全性能と、を適切に確保することができる(支持剛性向上と衝突安全性能向上とを両立させることができる)。
また、フロントクロス部32の外形が断面視で略正方形状に形成されて、その上面及び下面が平坦面とされていると、その上面及び下面が平坦面とされていない構成に比べて、フロントクロス部32の上壁32Aに設けられるエンジンマウント42の取付性(下壁32Bに形成された作業孔からの作業性)を向上させることができる。
また、コーナー部33の車体上下方向の幅が、フロントクロス部32及びサイドレール部34の車体上下方向の幅よりも小さくされているため、そのコーナー部33の車体上下方向の幅が、フロントクロス部32及びサイドレール部34の車体上下方向の幅よりも大きくされている構成に比べて、フロントボデーマウント12の貫通孔12Aにボルトを通し易い。したがって、サスペンションメンバ10のフロントサイドメンバ(車体)への取付性を向上させることができる。
また、リアサブフレーム20は、アルミニウム合金等の軽金属材のダイカストによって形成されているため、他の部品を取り付けるための座面やボス等を容易に形成することができる。すなわち、リアサブフレーム20は、高剛性でありながら、形状の自由度が高く、部品点数の削減(形状の合理化)を図ることができる。また、フロントサブフレーム30も、サイドレール部34の後端部における略下半分が被覆部材等で覆われない構成であるため、部品点数の削減を図ることができる。
したがって、軽金属材で成形されたサスペンションメンバ10を更に軽量化することができる。また、リアサブフレーム20のサブサイドレール部24は、車体下方側が開放された開断面形状に形成されているため、サイドレール部34の後端部に対する組み付け(接合)がし易い。よって、サスペンションメンバ10の組立工程を簡略化することができる。
また、フロントサブフレーム30は、アルミニウム合金等の軽金属材のハイドロフォーミングで成形されており、周長が略一定とされているが、サイドレール部34は、フロントクロス部32よりも折曲部の多い閉断面形状としたので(凹ビードとなるビード部36を形成したので)、高剛性を確保しつつ、その外形をフロントクロス部32の外形よりも小さくすることができる。
また、ハイドロフォーミング成形は、上記のように形状の自由度が高いため、サイドレール部34にビード部36を容易に形成することができるとともに、傾斜壁38も容易に形成することができる。したがって、サスペンションメンバ10の周辺部品(パワーユニット等)との間に、所定の隙間を容易に確保することができる(周辺部品と干渉(接触)させないようにすることができる)。
また、ビード部36は、サイドレール部34だけではなく、フロントクロス部32の車幅方向両端部にも形成されているため、フロントクロス部32の車幅方向両端部における強度及び剛性を高めることができる。したがって、車両が前面衝突したときのフロントクロス部32の塑性変形を抑制することができる。また、このビード部36により、フロントボデーマウント12の周囲における強度及び剛性も高めることができる。
また、このサスペンションメンバ10では、平面視でフロントボデーマウント12の外管部14における外周面の2/3以上がコーナー部33の切欠部33Aに溶接によって接合されているため、フロントサブフレーム30に対するフロントボデーマウント12の取付剛性が高い。したがって、フロントサイドメンバ側からフロントボデーマウント12を介して入力される衝突荷重の一部も、サスペンションメンバ10(フロントサブフレーム30)によって効率よく吸収することができる。
また、サイドレール部34とサブサイドレール部24とはアーク溶接によって線接合されているので、両者を強固に接合することができ、両者の間に異物が入り込むことを抑制又は防止することができる。したがって、両者の間で電食が発生することも抑制又は防止することができる。また、サイドレール部34の全周に亘って溶接する必要がないので、溶接歪みや熱軟化が発生する懸念がなく、高い寸法精度を得ることができる。
また、ロアアームは、リアクロス部22のみに取り付けられる構成であるため、ロアアームに対するサスペンションメンバ10の支持剛性を向上させることができる。したがって、前輪(図示省略)やパワーユニットから入力される振動に起因する騒音を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るサスペンションメンバ10について説明する。なお、上記第1実施形態に係るサスペンションメンバ10と同等の部位には、同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。
図5に示されるように、この第2実施形態に係るサスペンションメンバ10は、フロントサブフレーム30のコーナー部33に切欠部33Aが形成されておらず、フロントボデーマウント12が取付部材44を介して取り付けられている点のみが、上記第1実施形態に係るサスペンションメンバ10と異なっている。
すなわち、取付部材44は、アッパパネル46とロアパネル48とで構成されており、アッパパネル46及びロアパネル48には、それぞれフロントボデーマウント12の貫通孔12Aと同軸的に連通する貫通孔46A、48Aが形成されている。したがって、取付部材44は、アッパパネル46とロアパネル48とでフロントボデーマウント12を上下から挟みつつ、フロントサブフレーム30のコーナー部33に取り付けられるようになっている。
詳細に説明すると、取付部材44は、アッパパネル46とロアパネル48とが、フロントボデーマウント12及びコーナー部33を上下から挟み込んで互いにアーク溶接によって接合され、更に、その車体後方側端部及び車幅方向内側端部が、それぞれサイドレール部34及びフロントクロス部32にアーク溶接によって線接合されることで、そのコーナー部33に固定されるようになっている。
このような構成の第2実施形態に係るサスペンションメンバ10によれば、フロントサブフレーム30のコーナー部33に切欠部33Aを形成する必要がなくなるので、フロントサブフレーム30のフロントクロス部32及びサイドレール部34において、耐力バランスの設計の自由度を向上させることができるとともに、塑性変形時の変形モードをコントロールすることが容易にできる。
以上、本実施形態に係るサスペンションメンバ10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係るサスペンションメンバ10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、サブサイドレール部24は、断面ハット型形状に形成される(リブ25が形成される)構成に限定されるものではない。
また、サイドレール部34に形成されるビード部36は、車体上方側へ向かって突出する凹ビードに限定されるものではなく、例えば車体下方側へ向かって突出する凸ビードとされていてもよい。但し、サスペンションメンバ10の周辺部品との干渉(接触)を回避するため、ビード部36は、車体上方側へ向かって突出する凹ビードとされることが望ましい。
更に、サイドレール部34の内壁は、傾斜壁38とされる構成に限定されるものではなく、パワーユニット等との干渉(接触)を回避できれば、傾斜壁38とされていなくてもよい。また、フロントクロス部32は、その外形が断面視で略正方形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、少なくとも上面及び下面がそれぞれ平坦面とされた上壁32A及び下壁32Bを有していればよい。
また、サイドレール部34とサブサイドレール部24とを線接合する溶接は、アーク溶接に限定されるものではなく、例えばレーザー溶接等であってもよい。また、サイドレール部34の屈曲部35は、サイドレール部34の長手方向略中央部に形成される構成に限定されるものでもない。
10 サスペンションメンバ
12 フロントボデーマウント
20 リアサブフレーム
22 リアクロス部
24 サブサイドレール部
30 フロントサブフレーム
32 フロントクロス部
33 コーナー部
34 サイドレール部
36 ビード部

Claims (5)

  1. 下方側が開放された開断面形状に形成され、車幅方向に延在されたリアクロス部と、前記リアクロス部の車幅方向両端部からそれぞれ車体前方側へ一体に延在された左右一対のサブサイドレール部と、を有するリアサブフレームと、
    車幅方向に延在され、車幅方向に対して直交する断面視で閉断面形状に形成されたフロントクロス部と、前記フロントクロス部の車幅方向両端部からそれぞれ車体後方側へ一体に延在され、車体前後方向に対して直交する断面視で閉断面形状に形成されるとともに、車体前後方向に沿ったビード部が下面側に形成され、かつ前記サブサイドレール部に接合された左右一対のサイドレール部と、を有するフロントサブフレームと、
    を備えたサスペンションメンバ。
  2. 前記ビード部は、車体上方側へ向かって突出する凹ビードとされている請求項1に記載のサスペンションメンバ。
  3. 前記フロントクロス部の上面及び下面が平坦面とされている請求項1又は請求項2に記載のサスペンションメンバ。
  4. 前記フロントクロス部の外形が、車幅方向に対して直交する断面視で正方形状に形成されている請求項3に記載のサスペンションメンバ。
  5. 前記フロントクロス部と前記サイドレール部との境界部分がフロントボデーマウントを取り付けるコーナー部とされ、
    前記コーナー部の車体上下方向の幅が、前記フロントクロス部及び前記サイドレール部の車体上下方向の幅よりも小さくされている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のサスペンションメンバ。
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