以下、図面を参照しながら、本実施の形態に係る燃焼装置について具体的に説明する。
図1は、本実施の形態に係る燃焼装置の一例であるグリル付ガスコンロの構成図である。1は、例えば、温調制御可能なコンロバーナであるAバーナ、2は、例えば、温調制御が行われないグリルバーナであるBバーナ、3はこれらのバーナ1,2にガスを供給するガス供給路である。
第1の燃焼部であるAバーナ1は、五徳(図示しない)上に載架された調理物N1(調理容器を含む)を加熱するものであり、その中心部には調理物N1の温度を検出する温度検出器4が設けられている。また、Aバーナ1の近傍箇所には、Aバーナ1の点火を行うための点火電極5が設けられている。
第2の燃焼部であるBバーナ2は、グリル庫6内に収容する調理物N2を加熱するものであり、その近傍箇所にAバーナ1と同様に点火電極7が設けられている。
ガス供給路3は、両バーナ1,2で共通の元ガス供給路8と、元ガス供給路8から分岐されてAバーナ1及びBバーナ2にそれぞれ接続されたAバーナ用主ガス供給路9及びBバーナ用主ガス供給路10とを備えている。
Aバーナ用主ガス供給路9には、上流側から順に、電磁安全弁である主電磁弁11、温調用の電磁弁である温調制御弁12、及び手動で火力を調整する流量調整機構13が設けられている。そして、主電磁弁11と温調制御弁12との間で主ガス供給路9から副ガス供給路9aが分岐され、この副ガス供給路9aは、温調制御弁12と流量調整機構13との間で主ガス供給路9に合流して主ガス供給路9と並列にAバーナ1に接続されている。なお、副ガス供給路9aは、主ガス供給路9と分岐されたままAバーナ1に接続されてもよい。
Bバーナ用主ガス供給路10には、上流側から順に、電磁安全弁である主電磁弁14、及び手動で火力を調整する流量調整機構15が設けられている。
各主電磁弁11,14は、通電保持型電磁弁から構成されており、それぞれAバーナ1及びBバーナ2に対応してガスコンロの筐体(図示しない)に設けられた押ボタンであるAバーナ用点火・消火ボタン16及びBバーナ用点火・消火ボタン17を点火操作(押操作)することで、バネ11a,14aの付勢力に抗して機械的に開弁されるとともに、この状態で各主電磁弁11,14に継続的に通電することにより、点火・消火ボタン16,17の点火操作を解除しても開弁状態が保持される。そして、各主電磁弁11,14への通電を遮断することで、バネ11a,14aの付勢力により主電磁弁11,14が閉弁される。
温調制御弁12は、例えば、自己保持型電磁弁であるラッチ弁から構成される。従って、本実施の形態では、Aバーナ1が付加的制御として温調制御を行うための温調制御弁が設けられている燃焼部に対応し、Bバーナ2が温調制御弁が設けられていない他の燃焼部に対応する。
図示しないが、温調制御弁12は、往復動自在に保持されたプランジャと、プランジャの一端に嵌着された弁体と、プランジャに対して同軸上に配置された永久磁石と、永久磁石の端部に取り付けられたコアと、プランジャを囲繞する電磁コイルと、コアとプランジャの他端との間に設けられたバネとを備えている。温調制御弁12を開弁状態から閉弁状態に動作させるときは、電磁コイルに、永久磁石による磁束の方向とは逆方向の磁束を生じさせる向きの通電を行なう。これにより、プランジャとコアとの間に生じる吸着力が弱くなって、バネの付勢力が永久磁石による吸着力に打ち勝ち、プランジャが閉弁位置まで移動する。従って、プランジャが閉弁位置に移動した後は、電磁コイルへの通電を遮断しても永久磁石の磁力のみではプランジャを移動させることはできず、プランジャは閉弁位置に保持される。一方、温調制御弁12を閉弁状態から開弁状態に動作させるときは、電磁コイルに、永久磁石による磁束の方向と同一方向の磁束を生じさせる向きの通電を行なう。これにより、プランジャとコアとの間に生じる吸着力が強くなって、プランジャがバネの付勢力に抗して移動し、プランジャがコアに吸着する。従って、プランジャが開弁位置まで移動してコアに吸着した後は、電磁コイルへの通電を遮断してもバネの付勢力のみではプランジャを移動させることはできず、プランジャは開弁位置に保持される。
図1において、18は、ガスコンロの運転を制御するマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)から構成されている。また、19,20,21はそれぞれ、マイコン18からの動作指令により、主電磁弁14,11、及び温調制御弁12を通電駆動するBバーナ用主電磁弁駆動回路、Aバーナ用主電磁弁駆動回路、及び温調制御弁駆動回路である。22は、各点火電極5,7に火花放電を生ぜしめるイグナイタ22aをマイコン18からの動作指令により通電駆動するイグナイタ駆動回路、23は、所定の報知を行う表示ランプ23a〜23cをマイコン18からの動作指令により通電駆動する表示駆動回路、25は、ガスコンロの電源である電池26からマイコン18や各駆動回路19〜23に給電する電源回路、27は、電池26の電圧を検出する電池電圧検出回路、28は、Aバーナ1における調理物N1の加熱温度をある一定温度に維持する温調制御を行う旨等を使用者がマイコン18に指示するための操作器である。なお、本実施の形態では、電池26として、新品状態での定格電圧が、例えば3Vのものが使用される。
電源回路25には、各点火・消火ボタン16,17の点火操作によって閉成し、それぞれ図示しないハートカム機構により閉成保持されるマイクロスイッチ29,30が接続されている。そして、電源回路25は、マイクロスイッチ29,30のいずれかが閉成すると、電池26からマイコン18に給電し、マイコン18を起動する。また、電源回路25は、マイクロスイッチ29が閉成したとき、電池26からAバーナ用主電磁弁駆動回路20や温調制御弁駆動回路21に給電し、これらの駆動回路20,21による主電磁弁11や温調制御弁12への通電を可能な状態とする。同様に、電源回路25は、マイクロスイッチ30が閉成したとき、電池26からBバーナ用主電磁弁駆動回路19や温調制御弁駆動回路21に給電し、これらの駆動回路19による主電磁弁14や温調制御弁12への通電を可能な状態とする。さらに、電源回路25は、マイクロスイッチ29,30のいずれかが閉成すると、電池26からイグナイタ駆動回路22、及び表示駆動回路23に給電し、各駆動回路22〜23によるイグナイタ22a、及び表示ランプ23a〜23cへの通電を可能な状態とする。
また、電源回路25は、マイクロスイッチ29,30のいずれかが閉成すると、電池26の電圧に応じた電圧を電池電圧検出回路27に付与する。
なお、マイクロスイッチ29,30はそれぞれ、点火・消火ボタン16,17の消火操作によって開成し、両スイッチ29,30の開成状態では、電源回路25は、マイコン18等に給電しない。また、各駆動回路19〜23はそれぞれ、電源回路25から給電を受けた状態で、マイコン18からの動作指令により主電磁弁14,11、温調制御弁12、イグナイタ22a、及び表示ランプ23a〜23cに通電してこれらを動作させる。さらに、各マイクロスイッチ29,30が閉成したとき、電源回路25はその旨を示す信号をマイコン18に出力する。
電池電圧検出回路27は、マイクロスイッチ29または30の閉成状態で電源回路25から与えられる電圧により電池26の電圧を検出し、マイコン18に出力する。後述するように、マイコン18は、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧を監視し、その電池電圧が予め定めた所定の各基準電圧となったときに、各駆動回路19〜23に所定の動作指令を出力する。
表示ランプ23a〜23cはそれぞれ、その点灯により、例えばAバーナ1の燃焼運転中である旨の報知、Bバーナ2の燃焼運転中である旨の報知、Aバーナ1で温調制御が行われている旨の報知、電池電圧がある程度低下し、電池交換を促す旨の報知、電池電圧が低下し、電池交換を早期に行うべき旨の報知、電池電圧が作動禁止電圧以下に低下した旨等の報知を行う。
マイコン18は、電池電圧を監視し、ガスコンロの運転を制御する制御回路18aを備え、電源回路25から給電を受けた状態で、操作器28による指示や電源回路25から与えられる各マイクロスイッチ29,30の閉成を示す信号、温度検出器4の検出信号、電池電圧検出回路27の出力等に基づき、Bバーナ用主電磁弁駆動回路19、Aバーナ用主電磁弁駆動回路20、温調制御弁駆動回路21、イグナイタ駆動回路22、及び表示駆動回路23を制御して、Aバーナ1やBバーナ2の点火制御や、Aバーナ1における温調制御等、ガスコンロの運転を制御する。
図示しないが、制御回路18aは、機能的構成として、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が設定された各基準電圧の範囲にあるかどうかを監視する電圧監視手段と、主電磁弁駆動回路19,20や温調制御弁駆動回路21による主電磁弁14,11や温調制御弁12の通電駆動を動作指令する弁駆動手段と、主電磁弁14,11や温調制御弁12への給電を禁止する給電禁止手段と、温度検出器4の検出信号に基づき、弁駆動手段による温調制御弁12の開閉制御を行う温調制御手段と、温度検出器4の検出信号に基づいて温調制御弁12の開閉制御を行わない温調制御解除手段と、イグナイタ駆動回路22によるイグナイタ22aの通電駆動を動作指令する点火手段と、電池電圧が第1〜第3基準電圧以下のいずれかに低下したことが把握されると、表示駆動回路23による表示ランプ23a〜23cの通電駆動を動作指令する報知手段とを備えている。
また、マイコン18は、不揮発性メモリ18bを備えており、電池電圧が第2基準電圧以下に低下すると、制御回路18aは、電池電圧の低下の検出有を不揮発性メモリ18bに書き込み、電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復すると、制御回路18aは、電池電圧の低下の検出無を不揮発性メモリ18bに書き込む。不揮発性メモリ18bは、書き込まれた電圧低下の検出の有無を電源回路25からの給電が停止された状態でも保持する。このような不揮発性メモリ18bとしては、フラッシュメモリなどのいわゆるE2PROMが好適に用いられる。
本実施の形態において、主電磁弁14,11、温調制御弁12、イグナイタ22a、及び表示ランプ23a〜23cが電子機器を構成し、これらの電子機器を通電駆動する各駆動回路19〜23が各電子機器に対応する電子回路を構成する。また、主電磁弁14,11、及びイグナイタ22aは、点火・消火用電子機器を構成し、温調制御弁12は、付加的電子機器を構成し、表示ランプ23a〜23cは、所定の報知を行うための報知用電子機器を構成する。なお、Bバーナ用主電磁弁駆動回路19及びAバーナ用主電磁弁駆動回路20として共通の主電磁弁駆動回路を使用してもよい。
次に、図2を参照して、本実施の形態のグリル付ガスコンロでBバーナ2を燃焼運転させる場合の制御動作を説明する。
使用者が、Bバーナ2を燃焼運転させるためにBバーナ用の点火・消火ボタン17を点火操作すると、主電磁弁14が機械的に開弁されると同時にマイクロスイッチ30が閉成する。そして、Aバーナ1で燃焼運転が行われていなければ、電源回路25からAバーナ用主電磁弁駆動回路20を除く各駆動回路19,21〜23、及びマイコン18に給電してこれらを起動するとともに、Bバーナ2に対応するマイクロスイッチ30が閉成した旨を示す信号をマイコン18に出力する。すると、制御回路18aは、Bバーナ用主電磁弁駆動回路19に動作指令して、Bバーナ用主電磁弁駆動回路19により主電磁弁14を開弁保持させる。さらに、電源回路25は、電池電圧検出回路27に電池26の電圧に応じた電圧を付与し、電池電圧検出回路27は、電池電圧の検出信号をマイコン18に出力する。なお、Aバーナ1で先に燃焼運転が行われている状態で点火・消火ボタン17を点火操作すると、Bバーナ用主電磁弁駆動回路19への給電が開始され、Bバーナ用主電磁弁駆動回路19により主電磁弁14を開弁保持させる。
次いで、主電磁弁14の初期チェックが行われる(ステップST1)。この初期チェックは、Bバーナ用主電磁弁駆動回路19により主電磁弁14が正常に動作しているかどうかの検査であり、例えば、駆動回路の所定の複数の端子について、それらの端子電圧がオープン電圧またはショート電圧になっていたりする異常を検出することによって行われる。
初期チェックで異常が検出されなければ、不揮発性メモリ18bにこれまでのバーナ1,2のいずれかの燃焼運転で、主電磁弁14,11等の温調制御弁12以外の他の電子機器は安定に動作可能であるが、温調制御弁12の動作が不安定となる第2基準電圧(例えば、2.05V)以下の電圧低下の検出がされたかどうかが確認される(ステップST2)。不揮発性メモリ18bに第2基準電圧以下の電圧低下の検出無が書き込まれていれば(ステップST2で、Yes)、温度検出器4で検出される検出温度に基づき、Aバーナ1で燃焼運転が行われ、Aバーナ1が燃焼状態であるかどうかが確認される(ステップST3)。なお、Aバーナ1の燃焼状態の確認は、炎検知器等の他の検出器を用いてもよい。
不揮発性メモリ18bに電圧低下の検出無が書き込まれており、Bバーナ2よりも先にAバーナ1が点火されてAバーナ1で燃焼運転が行われていれば(ステップST3で、Yes)、Aバーナ1では温調制御弁12が開閉制御される温調制御が行われ、Bバーナ2の点火時に温調制御弁12は閉弁状態にある可能性がある。このため、温調制御手段から現在の温調制御弁12の開閉状態を確認する(ステップST4)。
このとき、温調制御弁12が開弁状態にある場合(ステップST4で、Yes)、温調制御弁12の開弁状態が維持されるように温調制御弁駆動回路21により温調制御弁12を一定時間、通電駆動して温調制御弁12を開方向に動作させる(ステップST5)。一方、温調制御弁12が閉弁状態にある場合(ステップST4で、No)、温調制御弁12の閉弁状態が維持されるように温調制御弁駆動回路21により温調制御弁12を一定時間、通電駆動して温調制御弁12を閉方向に動作させる(ステップST6)。これにより、Bバーナ2を燃焼運転させる場合でも、電気的負荷は駆動回路19,21により主電磁弁14及び温調制御弁12を動作させたときのものとなるから、Aバーナ1を燃焼運転させる場合と同程度の電圧低下を生じさせることができる。また、Aバーナ1の燃焼運転中に温調制御弁12を動作させても、温調制御弁12は現在の開閉状態を維持するように同一方向に動作させるため、Aバーナ1の火力が不用意に変更されるのを防止できる。
Bバーナ2の点火時にAバーナ1が燃焼状態にない場合(ステップST3で、No)、温調制御弁駆動回路21により温調制御弁12を通電駆動して温調制御弁12を開方向に動作させる(ステップST5)。これにより、Aバーナ1を点火させることなく、Aバーナ1を燃焼運転させる場合と同程度の電圧低下を生じさせることができる。従って、Aバーナ1の燃焼状態に関わらず、温調制御弁12を含む電子機器を動作させたときの電池電圧の低下を把握することできる。また、温調制御弁12を動作させても主電磁弁11を動作させないから、燃焼状態にないAバーナ1から生ガスが放出されることもない。
次いで、上記温調制御弁12を動作させることによって、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第2基準電圧より高いが正常電圧範囲である第4基準電圧(例えば、2.9V)より低い電池電圧の低下を報知する第3基準電圧(例えば、2.2V)以下に低下するかどうかが確認される(ステップST7)。そして、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が、第3基準電圧以下に低下していなければ(ステップST7で、No)、イグナイタ駆動回路22によりイグナイタ22aを一定時間、通電駆動し、点火電極7に火花放電を生ぜしめる(ステップST8)。このとき、電池電圧が第1基準電圧(2.0V)以下に低下しなければ(ステップST9で、No)、Bバーナ2が点火される。イグナイタ22aを通電駆動することにより、電池電圧が第1基準電圧以下に低下すると(ステップST9で、Yes)、安全に燃焼運転を行うことができないため、主電磁弁14への給電を禁止して閉弁し、燃焼運転をエラー停止させる(ステップST16)。なお、このとき、Aバーナ1でも燃焼運転が行われていれば、同様に、主電磁弁11への給電を禁止して閉弁し、燃焼運転をエラー停止させる。
温調制御弁12を動作させることにより、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第3基準電圧以下に低下する場合(ステップST7で、Yes)、さらに電池電圧が第2基準電圧以下に低下するかどうかが確認される(ステップST10)。このとき、電池電圧が、第2基準電圧より高いが第3基準電圧以下である場合(ステップST10で、No)、温調制御弁12は安定に動作させることができるが、電池電圧がある程度低下しているため、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを所定のパターンLで点滅表示させる(ステップST11)。これにより、使用者に電池26の消耗を認識させることができる。
温調制御弁12を動作させることにより、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第2基準電圧以下に低下する場合(ステップST10で、Yes)、さらに電池電圧が第1基準電圧以下に低下するかどうかが確認される(ステップST12)。このとき、電池電圧が第1基準電圧より高いが第2基準電圧以下である場合(ステップST12で、No)、主電磁弁14,11等の温調制御弁12以外の他の電子機器は安定に動作可能であるが、電池26の消耗が大きくなり、温調制御弁12を安定に動作させ難くなっている。このため、Aバーナ1の燃焼状態を確認し、Aバーナ1が非燃焼運転中であれば(ステップST13で、No)、次回以降、いずれのバーナ1,2を燃焼運転させる場合でも温調制御弁12を動作させることなく燃焼運転が行われるように不揮発性メモリ18bに第2基準電圧以下の電圧低下の検出有を書き込む(ステップST14)。
また、温調制御弁12の動作終了後に電池電圧が第2基準電圧より高い電圧に回復したとしても、次回以降の燃焼運転で温調制御弁12を動作させると、電池電圧が再度、第2基準電圧以下に低下し、温調制御弁12の動作が不安定になる可能性が高い。このため、電池26が交換されて電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復するまでは温調制御弁12を開弁状態で保持するため、温調制御弁駆動回路21により温調制御弁12を一定時間、通電駆動して温調制御弁12を開方向に動作させる。さらに、電池電圧の低下により温調制御弁12を安定に動作させることができないため、次回以降のAバーナ1の燃焼運転では温度検出器4からの検出信号に基づく温調制御を解除し、温調制御弁12への給電を禁止する。そして、電池電圧が低下して電池26を早期に交換する必要がある旨を使用者に報知させるため、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを上記と異なる所定のパターンSで点滅表示させる(ステップST14)。なお、温調制御弁12が開弁状態にある場合、温調制御弁12への給電のみを禁止させてもよい。
一方、Aバーナ1が燃焼状態にある場合(ステップST13で、Yes)、Aバーナ1で温調制御が行われている可能性があるから、電池電圧が第2基準電圧以下に低下した場合に、直ちに温調制御を解除し、温調制御弁12を開方向に動作させると、Aバーナ1の燃焼運転が変更される虞がある。このため、不揮発性メモリ18bへの電圧低下の検出の書き込みと、表示ランプ23a〜23cからの報知のみが行われる(ステップST15)。次いで、上記と同様に、イグナイタ駆動回路22によりイグナイタ22aを一定時間、通電駆動し、点火電極7に火花放電を生ぜしめる(ステップST8)。
イグナイタ22aを通電駆動しても、電池電圧が主電磁弁14,11を安定に動作可能な第1基準電圧より高ければ(ステップST9で、No)、Bバーナ2が点火される。このとき、上記した温調制御弁12への給電が禁止されている場合、主電磁弁14,11等の他の電子機器を動作可能な範囲の電圧で、燃焼運転が行われる。
温調制御弁12を動作させることにより、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第1基準電圧以下に低下する場合(ステップST12で、Yes)、いずれのバーナ1,2でも安定に燃焼運転を行うことができないため、主電磁弁14への給電を禁止して閉弁させる。また、燃焼運転を行うことができない程度まで電池26が消耗しているため、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを連続点灯表示させる(ステップST16)。このとき、Aバーナ1を燃焼運転させている場合、同様に、主電磁弁11への給電を禁止して閉弁し、燃焼運転をエラー停止させる。
ガスコンロの使用により電池電圧が第1基準電圧より高いが第2基準電圧以下に低下した後、新たにBバーナ2を燃焼運転させる場合、不揮発性メモリ18bには第2基準電圧以下の電圧低下の検出有が書き込まれているから(ステップST2で、No)、電池26が交換されているかどうかが確認される(ステップST17)。
使用者が電池26を交換して、電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復していれば(ステップST17で、Yes)、温調制御弁12を開閉制御することによる温調制御が可能であるため、不揮発性メモリ18bに第2基準電圧以下の電圧低下の検出無が書き込まれ、温調制御弁12を開閉制御する温調制御を可能とする(ステップST18)。次いで、上記と同様に、温調制御弁12を動作させて電池電圧が第1〜第3基準電圧以下となるかどうかが判定される(ステップST3〜ST16)。
先の燃焼運転で電池電圧が第2基準電圧以下に低下していたが、電池26が交換されず、電池電圧が第4基準電圧未満である場合(ステップST17で、No)、温調制御弁12を動作させると電池電圧が温調制御弁12の動作が不安定となる第2基準電圧以下となる可能性が高い。このため、温調制御弁12を動作させることなく、上記と同様に、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを所定のパターンSで点滅表示させる。さらに、イグナイタ駆動回路22によりイグナイタ22aを一定時間、通電駆動し、点火電極7に火花放電を生ぜしめる(ステップST19)。
イグナイタ22aを通電駆動した後のステップST20及びST21における動作は、既述したステップST9及びST16におけるそれらと同様である。
次に、図3を参照して、本実施の形態のグリル付ガスコンロでAバーナ1を燃焼運転させる場合の制御動作を説明する。
使用者が、Aバーナ用の点火・消火ボタン16を点火操作すると、主電磁弁11が機械的に開弁されると同時にマイクロスイッチ29が閉成する。そして、Bバーナ2で燃焼運転が行われていなければ、電源回路25からBバーナ用主電磁弁駆動回路19を除く各駆動回路20〜23、及びマイコン18に給電してこれらを起動するとともに、Aバーナ1に対応するマイクロスイッチ29が閉成した旨を示す信号をマイコン18に出力する。すると、制御回路18aは、Aバーナ用主電磁弁駆動回路20に動作指令して、Aバーナ用主電磁弁駆動回路20により主電磁弁11を開弁保持させる。さらに、電源回路25は電池電圧検出回路27に電池26の電圧に応じた電圧を付与し、電池電圧検出回路27は電池電圧の検出信号をマイコン18に出力する。なお、Bバーナ2で先に燃焼運転が行われている状態で点火・消火ボタン16を点火操作すると、Aバーナ用主電磁弁駆動回路20への給電が開始され、Aバーナ用主電磁弁駆動回路20により主電磁弁11を開弁保持させる。
次いで、上記と同様に、主電磁弁11の初期チェックが行われる(ステップST31)。
初期チェックで異常が検出されなければ、不揮発性メモリ18bにこれまでのバーナ1,2のいずれかの燃焼運転で、第2基準電圧以下の電圧低下の検出がされたかどうかが確認される(ステップST32)。不揮発性メモリ18bに第2基準電圧以下の電圧低下の検出無が書き込まれていれば(ステップST32で、Yes)、電池26はAバーナ1の点火時に温調制御弁12を安定に動作可能な電圧を有しているから、温調制御弁駆動回路21により温調制御弁12を一定時間、通電駆動し、温調制御弁12を開方向に動作させる(ステップST33)。
次いで、上記温調制御弁12を開方向に動作させることによって、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第2基準電圧より高いが正常電圧範囲である第4基準電圧より低い第3基準電圧以下に低下するかどうかが確認される(ステップST34)。そして、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が、第3基準電圧以下に低下していなければ(ステップST34で、No)、イグナイタ駆動回路22によりイグナイタ22aを一定時間、通電駆動し、点火電極5に火花放電を生ぜしめる(ステップST35)。このとき、電池電圧が第1基準電圧以下に低下しなければ(ステップST36で、No)、Aバーナ1が点火される。イグナイタ22aを通電駆動することにより、電池電圧が第1基準電圧以下に低下すると、安全に燃焼運転を行うことができないため、主電磁弁11への給電を禁止して閉弁し、燃焼運転をエラー停止させる(ステップST43)。なお、このとき、Bバーナ2を燃焼運転させている場合、主電磁弁14への給電を禁止して閉弁し、燃焼運転をエラー停止させる。
温調制御弁12を動作させることにより、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第3基準電圧以下に低下する場合(ステップST34で、Yes)、さらに電池電圧が第2基準電圧以下に低下するかどうかが確認される(ステップST37)。このとき、電池電圧が、第2基準電圧より高いが第3基準電圧以下である場合(ステップST37で、No)、温調制御弁12は安定に動作させることができるが、電池電圧がある程度低下しているため、上記と同様に、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを所定のパターンLで点滅表示させる(ステップST38)。これにより、使用者に電池26の消耗を認識させることができる。
温調制御弁12を動作させることにより、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第2基準電圧以下に低下する場合(ステップST37で、Yes)、さらに電池電圧が第1基準電圧以下に低下するかどうかが確認される(ステップST39)。このとき、電池電圧が第1基準電圧より高いが第2基準電圧以下である場合(ステップST39で、No)、主電磁弁14,11等の温調制御弁12以外の他の電子機器は安定に動作可能であるが、電池26の消耗が大きくなり、温調制御弁12を安定に動作させ難くなっている。このため、次回以降、いずれのバーナ1,2を燃焼運転させる場合でも温調制御弁12を動作させることなく燃焼運転が行われるように不揮発性メモリ18bに第2基準電圧以下の電圧低下の検出有を書き込む(ステップST40)。
さらに、温調制御弁12の動作終了後に電池電圧が第2基準電圧より高い電圧に回復したとしても、これ以降の燃焼運転で温調制御を行い温調制御弁12を動作させると、電池電圧が再度、第2基準電圧以下に低下し、温調制御弁12の動作が不安定になる可能性が高い。このため、電池電圧が第2基準電圧以下に低下した後、電池26が交換されて電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復するまでは温調制御弁12を開弁状態で保持するため、これ以降のAバーナ1の燃焼運転では温度検出器4からの検出信号に基づく温調制御を解除し、温調制御弁12への給電を禁止する。そして、電池電圧が低下して電池26を早期に交換する必要がある旨を使用者に報知させるため、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを上記と異なる所定のパターンSで点滅表示させる(ステップST40)。このとき、温調制御が解除された状態で燃焼運転が行われていることを異なる態様で報知させてもよい。
次いで、イグナイタ駆動回路22によりイグナイタ22aを一定時間、通電駆動し、点火電極7に火花放電を生ぜしめる(ステップST41)。イグナイタ22aを通電駆動しても、電池電圧が主電磁弁14,11を安定に動作可能な第1基準電圧より高ければ(ステップST42で、No)、Aバーナ1が点火される。このとき、温調制御弁12への給電は禁止されており、温調制御弁12は開弁状態で保持されているから、温度検出器4の検出信号に基づき温調制御弁12を開閉制御することによる温調制御を行うことはできないが、電池電圧が第1基準電圧以下に低下するまではいずれのバーナ1,2でも燃焼運転が可能であり、また流量調整機構13,15を手動で調整することにより、バーナ1,2の火力を調整することができる。
温調制御弁12を動作させることにより、電池電圧検出回路27から出力される電池電圧が第1基準電圧以下に低下する場合(ステップST39で、Yes)、いずれのバーナ1,2でも安定に燃焼運転を行うことができないため、主電磁弁11への給電を禁止して閉弁させる。また、燃焼運転を行うことができない程度まで電池26が消耗しているため、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを連続点灯表示させる(ステップST43)。このとき、Bバーナ2を燃焼運転させている場合、上記と同様に、主電磁弁14への給電を禁止して閉弁し、燃焼運転をエラー停止させる。
ガスコンロの使用により電池電圧が第1基準電圧より高いが第2基準電圧以下に低下した後、新たにAバーナ1を点火させる場合、不揮発性メモリ18bに第2基準電圧以下の電圧低下の検出有が書き込まれているから(ステップST32で、No)、電池26が交換されているかどうかが確認される(ステップST44)。
使用者が電池26を交換して、電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復していれば(ステップST44で、Yes)、温調制御弁12を開閉制御することによる温調制御が可能であるため、不揮発性メモリ18bに第2基準電圧以下の電圧低下の検出無が書き込まれ、温調制御弁12を開閉制御する温調制御を可能とする(ステップST45)。次いで、上記と同様に、温調制御弁12を動作させて電池電圧が第1〜第3基準電圧以下となるかどうかが判定される(ステップST33〜ST43)。
先の燃焼運転で電池電圧が第2基準電圧以下に低下していたが、電池26が交換されず、電池電圧が第4基準電圧未満である場合(ステップST44で、No)、温調制御が解除されているかどうかが確認される(ステップST46)。先の燃焼運転で電池電圧が第2基準電圧以下に低下しており、温調制御も解除されていれば、温調制御弁12は開弁状態で保持されているから(ステップST46で、Yes)、温調制御弁12を開方向に動作させることなく、上記と同様に、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを所定のパターンSで点滅表示させる。さらに、イグナイタ駆動回路22によりイグナイタ22aを一定時間、通電駆動し、点火電極7に火花放電を生ぜしめる(ステップST47)。そして、電池電圧が第1基準電圧以下に低下しなければ(ステップST48で、No)、Aバーナ1が点火される。このとき、温調制御弁12への給電は禁止されており、温調制御弁12は開弁状態で保持されているから、温調制御弁12を開閉制御することによる温調制御を行うことはできないが、流量調整機構13を手動で調整することにより、Aバーナ1の火力を調整することができる。
一方、既述したようにAバーナ1の燃焼運転中にBバーナ2を燃焼運転させる場合、温調制御弁12を動作させることにより電池電圧が第2基準電圧以下に低下しても第1基準電圧より高ければ温調制御を優先させるから、新たにAバーナ1の燃焼運転を開始させる場合、温調制御弁12は閉弁状態で保持されている可能性がある。このため、これまでの燃焼運転で第2基準電圧以下の電圧低下が検出されており、温調制御が解除されていなければ(ステップST46で、No)、温調制御弁駆動回路21により温調制御弁12を一定時間、通電駆動して温調制御弁12を開方向に動作させた後、温調制御を解除し、温調制御弁12への給電を禁止する(ステップST49)。このとき、前回の燃焼運転により電池電圧は第2基準電圧以下に低下しているが、この第2基準電圧以下への電池電圧の低下は最初の場合が多いと考えられるから、燃焼運転の終了により電池電圧は第2基準電圧よりも高くなっている可能性が高い。従って、今回の燃焼運転で温調制御弁12を開方向に動作させた後、温調制御弁12への給電を禁止することにより、温調制御弁12を開弁状態で保持できる。なお、温調制御弁12を開方向に動作させることができない程度まで電池電圧が低下していても、火力が絞られた状態で点火されるため、安全性も確保できる。
次いで、温調制御弁12を開方向に動作させても、電池電圧が第1基準電圧以下に低下しなければ(ステップST50で、No)、上記と同様に、表示駆動回路23により表示ランプ23a〜23cを通電駆動して、表示ランプ23a〜23cを所定のパターンSで点滅表示させる。さらに、イグナイタ駆動回路22によりイグナイタ22aを一定時間、通電駆動し、点火電極7に火花放電を生ぜしめる(ステップST47)。
温調制御弁12を開方向に動作させた場合やイグナイタ22aを通電駆動した場合に、電池電圧が第1基準電圧以下に低下すると(ステップST48またはST50で、Yes)、上記と同様に、燃焼運転をエラー停止させる(ステップST51)。
以上詳細に説明したように、上記燃焼装置によれば、温調制御を行うための自己保持型電磁弁である温調制御弁12が設けられたAバーナ1を燃焼運転させるために温調制御弁12を開方向に動作させたときの電池電圧が第2基準電圧以下になると、電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復するまで、温調制御弁12への給電を禁止して、温調制御弁12の開閉動作を禁止するから、温調制御弁12は開弁状態で保持される。そして、電池電圧が第2基準電圧以下になると温調制御弁12を動作させる燃焼運転はできないものの、電池電圧が所定の報知を行う報知用電子機器である報知ランプ23a〜23cを除いた各電子機器の動作を禁止する第1基準電圧以下になるまでは、主電磁弁14,11等の他の電子機器を動作させて各バーナ1,2で燃焼運転を行うことができる。また、上記燃焼装置によれば、電池電圧が第2基準電圧以下になれば、温調制御弁12の開閉動作は禁止されるから、電池26の消耗がより抑えられる。これにより、電池を延命化して、電池を有効に使用することができる。また、電池電圧が第2基準電圧以下に低下した後でも温調制御弁12以外の他の電子機器を動作させて一定期間、燃焼運転が可能であるから、利便性の高い燃焼装置を提供できる。
また、上記燃焼装置は不揮発性メモリ18bを有し、電池電圧が第2基準電圧以下に低下すると、不揮発性メモリ18bに電池電圧の低下が書き込まれるから、燃焼装置の不使用時に電源が遮断される場合でも、それまでの燃焼運転における電池電圧の低下の履歴を保持できる。そして、Aバーナ1を燃焼運転させるにあたって不揮発性メモリ18bに前記第2基準電圧以下の電池電圧の低下が書き込まれていれば、電池電圧が正常電圧範囲に回復している場合にのみ温調制御が行われるから、電池26が消耗している状態では温調制御を行うことなく燃焼運転が行われる。これにより、電圧低下によって温調制御弁12が不安定な状態で燃焼運転が行われるのを防止できるとともに、電池26の消耗をさらに抑えることができる。
なお、上記実施の形態では、温調制御弁12が設けられていないBバーナ2を燃焼運転させる場合でも、電池電圧の検出にあたって、温調制御弁12を動作させているが、温調制御弁12の動作はAバーナ1を燃焼運転させる場合にのみ行ってもよい。ただし、Bバーナ2を燃焼運転させる場合でも、温調制御弁12を動作させれば、Bバーナ2を燃焼運転させるときの電池電圧の低下は、Aバーナ1を燃焼運転させるときの電池電圧の低下と同程度となる。それゆえ、Aバーナ1に動作後に電池電圧が回復する自己保持型電磁弁が設けられている場合でも、電池交換のタイミングを統一して使用者に喚起することができる。
しかも、上記実施の形態では、Aバーナ1の非燃焼運転中にBバーナ2を燃焼運転させる場合、温調制御弁12を開方向に動作させたときの電池電圧が第2基準電圧以下になると、電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復するまで、温調制御弁12への給電を禁止して、温調制御弁12の開閉動作を禁止するから、温調制御弁12は開弁状態で保持される。従って、上記と同様に、いずれのバーナ1,2でも安全に燃焼運転ができなくなるまで、電池26を有効に使用することができる。
さらに、上記実施の形態では、Aバーナ1の燃焼運転中にBバーナ2を燃焼運転させる場合、温調制御弁12の開閉状態が維持されるように温調制御弁12を動作させたときの電池電圧が第2基準電圧以下になっても、温調制御弁12を開閉制御することによる温調制御を維持するから、Aバーナ1の燃焼運転が不用意に変更されるのを防止できる。そして、Aバーナ1の燃焼運転中に電池電圧が第2基準電圧以下に低下した場合でも、次回のAバーナ1の燃焼運転では、温調制御を解除して、温調制御弁12を開方向に動作させた後、電池電圧が正常電圧範囲である第4基準電圧以上に回復するまで温調制御弁12への給電を禁止して、温調制御弁12の開閉動作を禁止するから、以降の燃焼運転において電池26の消耗をさらに抑えることができ、電池を延命化することができる。
(その他の実施の形態)
(1)上記実施の形態では、ガスコンロを例に挙げて説明したが、電池を電源とし、自己保持型電磁弁が設けられた燃焼部と、自己保持型電磁弁が設けられていない他の燃焼部とを有する燃焼装置であれば、本発明を適用することができる。また、上記実施の形態では、自己保持型電磁弁が設けられた燃焼部と自己保持型電磁弁が設けられていない他の燃焼部とをそれぞれ1つずつ有する燃焼装置が用いられたが、自己保持型電磁弁が設けられた燃焼部と自己保持型電磁弁が設けられていない他の燃焼部をそれぞれ複数有する燃焼装置についても、本発明を適用することができる。
(2)上記実施の形態では、電池電圧が低下し始めたことを報知するために第3基準電圧を設けているが、電池電圧が第2基準電圧より高ければ自己保持型電磁弁を安定に動作可能であるため、電池電圧が第2基準電圧以下に低下してから報知を行ってもよい。
(3)上記実施の形態では、自己保持型電磁弁にラッチ弁が用いられているが、モータ駆動により開閉されるモータ弁が用いられてもよい。モータ弁でも、ラッチ弁と同様に閉弁状態または開弁状態を保持するための保持電力を必要としないから、電池の消耗を抑制できる。
(4)上記実施の形態では、自己保持型電磁弁が設けられていない他の燃焼部を燃焼運転させる場合に、自己保持型電磁弁が設けられた燃焼部で燃焼運転が行われていれば、電池電圧が第2基準電圧以下に低下しても温調制御を優先させているが、温調制御が行われていても、自己保持型電磁弁が設けられた燃焼部で安定な燃焼運転を行うために、電池電圧が第2基準電圧以下になると、不揮発性メモリに電池電圧の低下を書き込むとともに、自己保持型電磁弁を開方向に動作させた後、自己保持型電磁弁への給電を禁止して、自己保持型電磁弁の開閉動作を禁止してもよい。これによれば、次回の自己保持型電磁弁が設けられた燃焼部の燃焼運転を開始させるときの温調制御解除の確認や自己保持型電磁弁の開方向への動作が不要となる。
(5)上記実施の形態では、自己保持型電磁弁を除いて同様の電気的負荷を有する燃焼部が用いられているため、いずれの燃焼部でも自己保持型電磁弁以外の他の電子機器を動作可能な第2基準電圧は略同等となるが、自己保持型電磁弁以外の他の電子機器が異なる燃焼部が用いられる場合、自己保持型電磁弁以外の他の電子機器を動作させたときの電気的負荷が最も大きな燃焼部を燃焼運転させるために必要な電圧から第2基準電圧に設定される。これにより、電池電圧が各電子機器への給電を禁止する第1基準電圧以下に低下するまで、いずれの燃焼部でも安定して燃焼運転を行うことができる。
(6)上記実施の形態では、自己保持型電磁弁を開方向に動作させたときに電池電圧が第2基準電圧以下になると、自己保持型電磁弁への給電を禁止することにより自己保持型電磁弁の開閉動作を禁止しているが、使用形態に応じて自己保持型電磁弁が開閉動作しなければ微小電圧を印加してもよい。