JP6368903B2 - 和紙調複合シート - Google Patents

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Description

本発明は和紙または不織布を基材として、この基材上に軟質塩化ビニル樹脂層を設けて得られる光透過性に不規則な陰影を有する光天井膜、照明シェード、ブラインド、間仕切り、屋内壁材、障子・建具、浴室・温室カーテン、電飾看板、行灯型ディスプレイオブジェ、投映スクリーン、カバン・ポーチ、文具・雑貨などに用いる防炎性かつ可撓性の積層シートで、和紙調外観及び光透過時に和紙調外観を発現する複合シートで、特に非フタル酸系可塑剤を用いた軟質塩化ビニル樹脂を構成要素に含む複合シートに関する。
和紙の外観を有する内装材は、和紙に透明樹脂フィルムをラミネートした強化和紙、和紙を透明樹脂板内に封入した化粧板など和紙を使用したもの、和紙を模した合成繊維による不織布を用いて同様の強化和紙や化粧板などが多様に存在し、これらはホテル、旅館、リゾート・アミューズメント施設、ショッピングモールなど商業施設、駅や空港、冠婚葬祭場、多目的ホール、校舎、庁舎などの公共施設、オフィスビル、マンション、戸建住宅などの至るところで、間仕切り、ブラインド、照明シェード、障子・建具、行灯型ディスプレイオブジェなどに使用されている。
和紙調の意匠外観を有するブラインド用素材の具体例として、特許文献1の実施例1〜5、及び7には、塩化ビニル樹脂層/和紙調外観層(不織布)/塩化ビニル樹脂層から構成され、和紙調の視認性に優れた和紙調外観を有するとともに、光の反射に対しても和紙調の意匠を持ち、柔らかく、優れた形状保持性、防炎性に優れたブラインド用素材が開示されている。上記実施例1〜5、及び7では和紙調外観層をガラス不織布とすることのみで防炎性の要件を満たし、実施例6に示されるようなポリエステル不織布の構成では、JIS−L1091 A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性を満たさない。(段落〔0051〕表1)しかしガラス不織布は、構成要素のチョップドストランドの剛性が高く撓め難いことで不織布を漉いた時に直線状に配向されて和紙外観に乏しかった。ポリエステル不織布では防炎性を満たし難いが、和紙調外観を得ることは容易である。また、本出願人は特許文献2のような、間仕切り材や光天井材に好適な不燃建築材料として、ガラス長繊維によるシート状織物と、難燃不織布シートとの積層体として、シート状織物と難燃不織布シートとの間に難燃樹脂層を設け、難燃不織布シートと難燃樹脂層とが部分的に接着した屈曲性和紙調不燃シートを提案した。確かにこのシートによれば防炎性と和紙調外観との両立を果たすことはできるが、使用環境やクリーニングメンテナンスの方法によっては部分接着した難燃不織布シートが剥がれ易いという問題を顕在するものであった。
現在、塩化ビニル樹脂製品には、可塑剤としてジオクチルフタレート(DOP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジヘプチルフタレート(DHP)などのフタル酸ジエステル系可塑剤が汎用されているが、昨今は特に玩具、食品ラップ、医療用具、農業用フィルムなどの分野では安全性に万全を期して非フタル酸エステル系可塑剤への置換が進んでいる。例えば非フタル酸エステル系可塑剤の一例に、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエステル類が知られており、特許文献3には、ロール剥離性、耐ブロッキング性、透明性、印刷適性、高周波ウェルダー適性に優れた塩化ビニル系樹脂フィルムとして、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステルを可塑剤とするフィルムが開示され、さらに他の可塑剤との併用の可能性についても記載されている。しかしながら和紙調建築材においてはJIS−L1091A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性能の付与及び防炎性の安定発現性を含め、まだ1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエステル類を用いた製品の普及がまだ進んでいない。
特開2013−19254号公報 特開2011−131504号公報 特開2011−231226号公報
本発明は難燃化和紙または難燃化不織布を基材として、この基材に軟質塩化ビニル樹脂層を設けて得られる光透過性に不規則な陰影を有する複合シートを、光天井膜、照明シェード、ブラインド、間仕切り、屋内壁材、障子・建具、浴室・温室カーテン、電飾看板、行灯型ディスプレイオブジェ、投映スクリーン、カバン・ポーチ、文具・雑貨などに用いたときに、防炎性と可撓性を有し、しかも和紙調外観及び光透過時に和紙調外観を発現し、特に非フタル酸系可塑剤としてシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステルを用いた軟質塩化ビニル樹脂を構成要素に含む態様において、防炎性を長期間安定発現しうる和紙調複合シートの提供をしようとするものである。
本発明者は和紙調複合シートについて上記の現状に鑑みて研究、検討を行った結果、難燃化和紙または難燃化不織布を基材として、この基材の少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層が設けられてなる難燃性可撓積層体において、軟質塩化ビニル樹脂層にシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル類とホスフェート類を含有することによって、防炎性と可撓性を長期間安定的に保持し、しかも和紙調外観及び光透過時に和紙調外観を発現する複合シートが得られることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明の和紙調複合シートは、ケイ酸エステル化による化学変性処理が施された難燃化和紙を基材として、この基材の少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層が設けられてなる光透過性に不規則な陰影を有する難燃性可撓積層体であって、前記軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂100質量部、及びシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)15〜60質量部とを主体に含み、さらにホスフェートを5〜40質量部含有することが好ましい。これによって得られる複合シートでは、JIS−L1091A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性と可撓性を長期間安定的に保持し、しかも和紙調外観及び光透過時に和紙調外観を発現することを可能とする。
本発明の和紙調複合シートは、前記難燃性可撓積層体が、空隙率5〜35%の前記基材と、その表面に形成された厚さ0.05〜0.5mmの軟質塩化ビニル樹脂フィルムまたはシートにより構成されていることが好ましい。空隙率5〜35%の難燃化和紙または難燃化不織布を基材に用いることによって、空隙部分と充実部との対比効果が得られ、より和紙の繊維模様の質感が強調されて遠目にも和紙調が明確となるので、特に光天井膜や間仕切り、屋内壁材、障子・建具の用途に適し、しかも基材全面を厚さ0.05〜0.5mmの軟質塩化ビニル樹脂フィルムまたはシートで被覆することで、耐久性と寸法安定性に優れ、さらに複合シート全体にJIS−L1091A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性を安定的に付与することを可能とする。
本発明の和紙調複合シートは、前記難燃性可撓積層体が、空隙率0〜5%未満の前記基材と、その表面になされた軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル塗工、及びその加熱ゲル化により形成された厚さ0.01〜0.2mmの軟質塩化ビニル樹脂層で構成されていることが好ましい。空隙率0〜5%未満の難燃化和紙または難燃化不織布を基材に用いることによって、複合シート全体にJIS−L1091A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性を安定的に付与し、しかも基材全面を厚さ0.01〜0.2mmの軟質塩化ビニル樹脂層で構成することで、複合シート全体を耐久性、可撓性、寸法安定性などに優れたものとすることで、より和紙質の手触り感が強調された防炎性の材料が得られるので、特に照明シェード、障子・建具、行灯型ディスプレイオブジェなどに適して用いることができる。
本発明の和紙調複合シートは、前記難燃化和紙において、前記ケイ酸エステル化による化学変性処理が、和紙を形成する天然繊維のセルロースの水酸基に施されていることが好ましい。これによって得られる複合シート全体にJIS−L1091A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性を安定的に付与することを可能とする。
本発明の和紙調複合シートは、前記難燃化不織布が、1)不織布を形成する合成繊維内に難燃剤を分散含有するもの、2)不織布を形成する合成繊維の原料ポリマーにリン化合物を共重合した共重合ポリマーを用いたもの,3)不織布の製造後に後加工によって合成繊維の表面及び繊維間に難燃剤を付着させたもの、から選ばれた何れか1種であることが好ましい。これによって得られる複合シート全体にJIS−L1091A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性を安定的に付与することを可能とする。
本発明の和紙調複合シートは、前記難燃化和紙において、1)天然繊維の一部に染色繊維を使用すること、2)複数種の天然繊維を使用すること、3)繊維径の異なる天然繊維束を使用すること、の何れか1種以上によって和紙調外観を形成することが好ましい。これによって得られる複合シートの和紙調外観及び和紙調光透過外観をより強調することを可能とするので、特に光天井膜や間仕切り、屋内壁材、障子・建具、照明シェード、行灯型ディスプレイオブジェなどの用途に適して用いることができる。
本発明の和紙調複合シートは、前記難燃化不織布において、1)合成繊維の一部に着色繊維を使用すること、2)複数種の合成繊維を使用すること、3)繊維束径の異なる合成繊維束を使用すること、の何れか1種以上によって和紙調外観を形成することが好ましい。これによって得られる複合シートの和紙調外観及び和紙調光透過外観をより強調することを可能とするので、特に光天井膜や間仕切り、屋内壁材、障子・建具、照明シェード、行灯型ディスプレイオブジェなどの用途に適して用いることができる。
本発明の和紙調複合シートは前記軟質塩化ビニル樹脂層上に、1次粒子径3nm〜150nmの無機コロイド物質が、シランカップリング剤の加水分解縮合物を含むバインダー成分に担持されてなる防汚層が設けられていて、前記無機コロイド物質が、光触媒性酸化チタンゾル、光触媒性酸化亜鉛ゾル、光触媒性酸化錫ゾル、酸化チタンゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化錫ゾル、シリカゾル、酸化アルミニウムゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化セリウムゾル、及び複合酸化物(酸化亜鉛−五酸化アンチモン複合または酸化スズ−五酸化アンチモン複合)ゾルから選ばれた1種以上の金属酸化物であることが好ましい。これによって得られる複合シートの表面に付着した煤塵汚れ、油汚れなどの拭き取り除去性を高くするなどの防汚性、あるいは光触媒物質によるセルフクリーニング効果を付与するのみならず、帯電防止効果の発現により花粉やダニの死骸片などのアレルギー性粉塵の付着防止効果も付与することを可能とする。
本発明の和紙調複合シートは、前記軟質塩化ビニル樹脂層上にフッ素樹脂層が形成され、このフッ素樹脂層を成すフッ素樹脂が、フッ化ビニル(VF)、ビニリデンフルオライド(VdF)、トリフルオロエチレン(TrEE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)から選ばれた1種のモノマーを単独重合してなるポリマー、またはこれらの2種以上のモノマーを共重合してなるコポリマー、またはこれらの1種以上のモノマーをビニルモノマーと共重合してなるコポリマーから選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって得られる複合シートの表面に付着した煤塵汚れ、油汚れなどの拭き取り除去性を高くするなどの防汚性の発現を可能として、長期間の使用に供することを可能とする。
本発明の和紙調複合シートは、軟質塩化ビニル樹脂層にシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル類とホスフェート類を含有することによって、防炎性と可撓性を長期間安定的に保持し、しかも和紙調外観及び光透過時に和紙調外観を発現する複合シートが得られるので、特に光天井膜、照明シェード、ブラインド、間仕切り、屋内壁材、障子・建具、浴室・温室カーテン、電飾看板、行灯型ディスプレイオブジェ、投映スクリーン、カバン・ポーチ、文具・雑貨などに用いるのに適している。
本発明の和紙調複合シートの要件は、難燃化和紙または難燃化不織布を基材として、この基材の少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層が設けられてなる難燃性可撓積層体であって、軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂、及びシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル類とを主体に含み、さらにホスフェート類を含有することを必須とする。また、これら和紙は、楮紙、三椏紙、強制紙、揉紙、雲竜紙、カス紙、麻紙など、公知の和紙製漉技法で作られた公知の色柄・パターンの何れであってもよい。不織布は、使用繊維(カットファイバー)の一部に染色または原着繊維を併用すること、繊維径及び長さの異なる繊維束(熱接着性を有する芯鞘繊維を含む)を併用することによって雲竜柄を構成するものが特に好ましい。
本発明の和紙調複合シートに用いる基材としての難燃化和紙は、和紙を形成する天然繊維のセルロースの水酸基に、ホウ酸エステル化、リン酸エステル化、ケイ酸エステル化から選ばれた何れか1種の化学変性処理を施したものを用いる。和紙を形成する天然繊維は、楮、三椏、雁皮、ケナフ、麻、ジュート、藁、葦、竹、バナナ、バガス、樹木などの植物の靭皮、茎や葉から分離抽出された天然原草繊維、及びレーヨン、キュプラなどの再生セルロース繊維による単独使用、または和紙漉き模様をより強調するための混合使用ができ、これらの繊維は塩素系化合物やモノ過硫酸により任意に漂白されたもの、漂白後に任意の色調に染色されたもの、これらを苛性ソーダやアンモニアなど、アルカリ水溶液中に浸してマーセル化処理したもの、などからの任意の組み合わせ使用が好ましい。これらの天然原草繊維は、長さが10〜150mmの範囲で、25〜75mmの長さの繊維を和紙全体に対して少なくとも50質量%含有することが和紙調意匠の表現の自在性に富み、しかも十分な和紙強度が得られるので好ましく、さらに天然原草繊維の直径が20〜500μmの範囲で、50〜300μmの径の繊維を主体とすることが和紙調意匠の表現的自在性に富み、しかも十分な和紙強度が得られるので好ましい。難燃化和紙において、1)天然繊維の一部に染色繊維を使用すること、2)複数種の天然繊維を使用すること、3)繊維径の異なる天然繊維束を使用すること、の何れか1種以上によって和紙調外観を形成することによって和紙調外観及び和紙調光透過外観をより強調できる。
和紙は公知の和紙漉き方法により製紙され、特に空隙率5〜35%で製紙された質量15〜150g/mの和紙を基材に用いることによって空隙部分と実体部分との対比効果が得られ、より和紙の繊維模様の質感が強調されて遠目にも和紙調が明確となるので、特に光天井膜や間仕切り、屋内壁材、障子・建具の用途に適し、しかも和紙全面を厚さ0.05〜0.5mmの軟質塩化ビニル樹脂フィルムまたはシートで被覆することで耐久性や寸法安定性に優れ、複合シート全体にJIS−L1091A−1法及びA−2法試験の区分3の防炎性を安定的に付与することを可能とする。用いる和紙には、ホウ酸エステル化、リン酸エステル化、ケイ酸エステル化から選ばれた何れか1種(以上)による難燃化処理が増量1〜15g/mの範囲で和紙全体に施され、それによって難燃化和紙が得られ、必要に応じて漂白処理、染色処理、マーセル化処理理が施されてもよい。1)ホウ酸エステル化処理は、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸(HBO)などのホウ酸、及び四ホウ酸ナトリウム水和物(Na・10HO)、五ホウ酸ナトリウム(NaB)などのホウ酸塩から選ばれた1種以上による水溶液を和紙に含浸させ、100〜150℃の温度で熱処理乾燥させることで、ホウ酸エステル化反応を完結させてホウ酸エステル化セルロース要素の難燃和紙を得る。2)リン酸エステル化処理は、オルトリン酸(HPO)、ピロリン酸、ポリリン酸(HPO)n、亜リン酸、亜フォスフィン酸などのリン酸類、およびこれらリン酸から誘導される金属塩、アンモニウム塩などのリン酸塩から選ばれた1種以上による水溶液を和紙に含浸させ、100〜150℃の温度で熱処理乾燥させることで、リン酸エステル化反応を完結させてリン酸エステル化セルロース要素の難燃和紙を得る。3)ケイ酸エステル化処理は、ケイ酸、及びケイ酸ナトリウム(水ガラス)、ケイ酸リチウム、ケイ酸カリウムなどのケイ酸塩から選ばれた1種以上による水溶液を和紙に含浸させ、100〜150℃の温度で熱処理乾燥させることで、ケイ酸エステル化反応を完結させてケイ酸エステル化セルロース要素の難燃化和紙を得る。
本発明の和紙調複合シートに用いる基材としての難燃化不織布は、1)不織布を形成する合成繊維内に難燃剤を分散含有するもの、2)不織布を形成する合成繊維の原料ポリマーにリン化合物を共重合した共重合ポリマーを用いたもの,3)不織布の製造後に後加工によって合成繊維の表面及び繊維間に難燃剤を付着または吸尽させたもの、から選ばれた何れか1種、質量15〜150g/mのものを用いる。不織布を形成する合成繊維は、具体的にポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン(芯)/ポリエチレン(鞘)の芯鞘繊維、ポリエステル(芯)/ポリエチレン(鞘)、高融点ポリエステル(芯)/低融点ポリエチレン(鞘)の芯鞘繊維、アラミド繊維、及びヘテロ環ポリマー繊維などによる単独使用、または混合使用が挙げられ、これらはマルチフィラメントヤーンの形態が好ましい。不織布は熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られたフィラメントのカットファイバー(繊度1.5〜121dtex、繊維長10〜150mm)を、スパンボンド法、乾式法、湿式法などによってウエブ(紡毛)化したフリ−スを、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、サーマルボンド法などの方法により繊維間結合させてプレスしたものが使用できる。特に意匠強調、難燃性の強化の目的で不織布に、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、炭素繊維などのマルチフィラメントヤーンを、不織布質量に対して最大50質量%乾式法で混抄してもよい。これら不織布には必要に応じて撥水処理、吸水防止処理、接着処理などが施されても良い。難燃化不織布は、1)合成繊維の一部に着色繊維を使用すること、2)複数種の合成繊維を使用すること、3)繊維束径の異なる合成繊維束を使用すること、の何れか1種以上によって和紙調外観及び和紙調光透過外観をより強調できる。
難燃化不織布において、1)不織布を形成する合成繊維の溶融紡糸時に添加使用する難燃剤として、リン酸アマイド縮合物,脂肪族リン酸エステル,芳香族リン酸エステル,アルコキシフォスファーゼン,ハロゲン化アルキルポリホスフェートホスホネートなどリン系化合物が挙げられ、リン系化合物の添加量は繊維中のリン原子含有量として500〜10000ppmであることが好ましい。2)不織布を形成する合成繊維の原料ポリマーにリン化合物を共重合した共重合ポリマーを用いたものの具体例として、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂の重合の際に,リン原子を含有した酸成分および/またはグリコール成分を第3成分として共重合させた難燃化ポリエステル共重合樹脂で、リン原子含有量を500〜10000ppmとするものが挙げられる。共重合させるリン原子含有化合物は、水酸基、カルボン酸基などを1分子あたり2個有する芳香族リン酸化合物が好ましい。3)不織布の製造後に後加工によって合成繊維の表面及び繊維間に付着、または吸尽させる難燃剤としては、金属リン酸塩、金属有機リン酸塩、芳香族縮合リン酸エステル類、ホスホネート類、ホスホン酸類、ホスフィン酸(塩)類、フォスファーゼン類、ポリリン酸アンモニウム類などのリン原子含有化合物が好ましい。
本発明の和紙調複合シートにおける軟質塩化ビニル樹脂層には、塩化ビニル系樹脂100質量部、及びシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)15〜60質量部とを主体に含み、さらにホスフェートを5〜40質量部含有することが好ましい。シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)は、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル群、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル群、及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル群から選ばれた1種以上の化合物を含む。〔化1〕に示すジアルキルエステルの群において式中、Rは個々に同一又は異なって、炭素(C)数4〜13の脂肪族一価の基、例えば直鎖状アルキル基、分岐鎖状のアルキル基、脂環族基などを表している。
シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)の可塑剤は例えば、シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)(C8:MW393)、シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(C9:MW421)が特に好ましく、その他シクロヘキサンジカルボン酸ジブチル(C4:MW281)、シクロヘキサンジカルボン酸ジイソブチル(C4:MW281)、シクロヘキサンジカルボン酸ジヘキシル(C6:MW337)、シクロヘキサンジカルボン酸ジヘプチル(C7:MW362)、シクロヘキサンジカルボン酸ジノニル(C9:MW421)、シクロヘキサンジカルボン酸ジイソデシル(C10:MW450)、シクロヘキサンジカルボン酸ジデシル(C10:MW450)、シクロヘキサンジカルボン酸ブチルベンジル(C4,C7:MW315)などが例示され、これらはすべてシクロヘキサン環に対するジカルボン酸ジアルキルエステルの結合位置が、オルト位(すなわち1.2−位置)、メタ位(すなわち1.3−位置)、パラ位(すなわち1.4−位置)の3態様を全て包含するものである。
これらシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)の可塑剤15〜60質量部に、ホスフェートを5〜40質量部併用し、これによって軟質塩化ビニル樹脂層に対して透明(透視性)な状態を維持したまま難燃性を付与することができる。ホスフェートは、具体的にリン酸トリクレジル(別名TCP:トリクレジルホスフェート)、リン酸トリフェニル(別名TPP:トリフェニルホスフェート)、リン酸トリキシレニル(別名TXP:トリキシレニルホスフェート)、リン酸クレジルジフェニル(別名CDP:クレジルジフェニルホスフェート)、オクチルジフェニルホスフェート(ODP)、クレジル2,6−キシレニルホスフェート、レゾルシノールビスジフェニルホスフェートなどの芳香族系、トリメチルホスフェート(TMP)、トリエチルホスフェート(TEP)、トリブチルホスフェート(TBP)、トリオクチルホスフェート(TOP)などの脂肪族系、トリクロロエチルホスフェート、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェートなどの含ハロゲン系が挙げられる。必要に応じてポリエステルオリゴマー、アセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、分子末端または側鎖に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する反応性アクリル系化合物、及びアリル基を2個以上有するアリルフタレート系化合物などの液状化合物を補助可塑剤成分として使用してもよい。
使用する塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルモノマーの単独重合体(乳化重合タイプ、懸濁重合タイプで重合度が700〜3800のもの)の他、塩化ビニルモノマーと共重合し得る他のモノマー類との共重合体やグラフト重合体を含むものであるが、このような共重合体の場合、塩化ビニル含有成分が60質量%を越える比率の共重合体を本発明要件における塩化ビニル樹脂として扱う。共重合成分としては、炭素数2〜30のα−オレフィン類、アクリル酸及びそのエステル類、メタクリル酸及びそのエステル類、マレイン酸及びそのエステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アルキルビニルエーテルなどのビニル化合物などが挙げられる。また軟質塩化ビニル樹脂層には、軟質塩化ビニル樹脂用の公知の添加剤を種々任意量配合することができ、軟質塩化ビニル樹脂用安定剤として、カルシウム亜鉛複合系、バリウム亜鉛複合系、有機錫ラウレート、有機錫メルカプタイト、エポキシ系などの安定剤を単独あるいは複数種併用できる。必要に応じて、耐光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、抗菌剤、防黴剤、着色剤(顔料)、蛍光増白剤、帯電防止剤、ワックスなど軟質塩化ビニル樹脂層の透明性(基材の和紙調外観の視認性)を妨げ無い範囲で含むことができる。
難燃化和紙または難燃化不織布などの基材に軟質塩化ビニル樹脂層を形成する方法として、1)懸濁重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)15〜60質量部、及びホスフェートを5〜40質量部併用するコンパウンド組成物を用い、これをカレンダー法で0.05mm〜1.0mm厚に成型したフィルム(シート)、またはTダイス法で0.05mm〜1.0mm厚に押出成型したフィルム(シート)を、空隙率5〜35%の基材に熱ラミネート法によってブリッジ積層、または接着剤で積層する。接着剤は公知のエマルジョン系接着剤(例えば塩化ビニル樹脂系、ウレタン系、酢酸ビニル系)、公知の溶剤系接着剤(例えばイソシアネート系硬化剤を併用するウレタン系)の他、ペースト状の軟質塩化ビニル樹脂組成物が使用できる。また、2)乳化重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)15〜60質量部、及びホスフェートを5〜40質量部併用するペーストゾル組成物を用い、空隙率0〜5%未満の基材に対してコーティング法で0.01mm〜0.2mm厚に塗膜形成(加熱ゲル化)したもの、または空隙率0〜5%未満の基材をペーストゾル組成物浴中に浸漬し、これを引き上げると同時に2本ロールで圧搾して、0.01mm〜0.2mm厚に塗膜を基材両面に同時形成(加熱ゲル化)したものが例示できる。ペーストゾル組成物には接着剤を含むことができ、接着剤はジイソシアネート化合物、トリイソシアネート化合物、オキサゾリン化合物などの反応性基含有化合物が使用できる。
軟質塩化ビニル樹脂層上には、1次粒子径3nm〜150nmの無機コロイド物質が、シランカップリング剤の加水分解縮合物を含むバインダー成分に担持されてなる防汚層が設けられていて、無機コロイド物質が、光触媒性酸化チタンゾル、光触媒性酸化亜鉛ゾル、光触媒性酸化錫ゾル、酸化チタンゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化錫ゾル、シリカゾル、酸化アルミニウムゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化セリウムゾル、及び複合酸化物(酸化亜鉛−五酸化アンチモン複合または酸化スズ−五酸化アンチモン複合)ゾルから選ばれた1種以上の金属酸化物であることが好ましい。これによって得られる複合シートの表面に付着した煤塵汚れ、油汚れなどの拭き取り除去性を高くするなどの防汚性、あるいは光触媒物質によるセルフクリーニング効果を付与するのみならず、帯電防止効果の発現により花粉やダニの死骸片などのアレルギー性粉塵の付着防止効果も付与することを可能とする。
軟質塩化ビニル樹脂層上には、フッ素樹脂層が形成され、このフッ素樹脂層を成すフッ素樹脂が、フッ化ビニル(VF)、ビニリデンフルオライド(VdF)、トリフルオロエチレン(TrEE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)から選ばれた1種のモノマーを単独重合してなるポリマー、またはこれらの2種以上のモノマーを共重合してなるコポリマー、またはこれらの1種以上のモノマーをビニルモノマーと共重合してなるコポリマーから選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって得られる複合シートの表面に付着した煤塵汚れ、油汚れなどの拭き取り除去性を高くするなどの防汚性の発現を可能として、長期間の使用に供することを可能とする。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に実施例及び比較例のシートの評価方法を説明する。
(1)シートの難燃性(質量450g/m以下のシート)
消防法施行規則第4条(JIS L−1091:A−1法区分3:1分加熱)に従い試験し、下記の判定基準により評価した。
1 :炭化面積30cm以下、残炎時間3秒以下、
残じん時間5秒以下、燃焼長さ20cm以下である
2 :炭化面積、残炎時間、残じん時間、炭化距離の項目の1項目以上が
規格数値を超える
(2)シートの難燃性(質量450g/mを超えるシート)
消防法施行規則第4条(JIS L−1091:A−2法区分3:2分加熱)に従い試験し、下記の判定基準により評価した。
1 :炭化面積40cm以下、残炎時間5秒以下、
残じん時間20秒以下、燃焼長さ20cm以下である
2 :炭化面積、残炎時間、残じん時間、炭化距離の項目の1項目以上が
規格数値を超える
(3)難燃性の安定性(可塑剤のブリード抑制効果)
25cm幅×35cm長の試料を、長さ方向に多重に丸めロール内径2cmとした状態で、これを35℃×720時間静置し、取り出し広げたサンプルを上記(1)または(2)の難燃性評価を行った。(判定基準は同様)
(4)和紙調外観及び光透過時の和紙調外観
1 :共に良好
2 :光透過時の和紙調のイメージを欠く
3 :共に和紙のイメージを欠く
参考例1]
〈難燃化和紙:基材1〉
雲竜漉きの楮和紙(目付33g/m:空隙率12%)を、3質量%ホウ酸+78質量%エチルセロソルブの水溶液浴に浸漬し、30分間和紙(セルロース)の水酸基に対するホウ酸エステル化処理を行い、これを100℃で乾燥し基材1を得た。和紙のホウ酸エステル化処理前後の質量増は3g/mであった。
〈和紙調複合シート〉
下記〔配合1〕による軟質塩化ビニル樹脂コンパウンドを用い、これをカレンダー成型機に掛け、厚さ0.12mmのフィルムを得た。このフィルムをラミネーターにより基材1の両面に170℃の熱ロール条件でフィルムを軟化させた状態で積層し、空隙部のブリッヂ接着により厚さ0.28mm、質量360g/mの和紙調複合シートを得た。
※〔配合1〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(可塑剤) 25質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
リン酸クレジルジフェニル(防炎可塑剤) 20質量部
(別名CDP:クレジルジフェニルホスフェート)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
ベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[参考例2]
参考例1の基材1を下記基材2に変更した以外は参考例1と同様として厚さ0.28mm、質量359.5g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化和紙:基材2〉
雲竜漉きの楮和紙(目付33g/m:空隙率12%)を、3質量%リン酸+78質量%エチルセロソルブの水溶液浴に浸漬し、30分間和紙(セルロース)の水酸基に対するリン酸エステル化処理を行い、これを100℃で乾燥し基材1を得た。和紙のリン酸エステル化処理前後の質量増は2.5g/mであった。
[実施例3]
参考例1の基材1を下記基材3に変更した以外は参考例1と同様として厚さ0.28mm、質量359.5g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化和紙:基材3〉
雲竜漉きの楮和紙(目付33g/m:空隙率12%)を、3質量%ケイ酸+78質量%エチルセロソルブの水溶液浴に浸漬し、30分間和紙(セルロース)の水酸基に対するケイ酸エステル化処理を行い、これを100℃で乾燥し基材1を得た。和紙のケイ酸エステル化処理前後の質量増は2.5g/mであった。
[参考例4]
〈難燃化不織布:基材4〉
ポリエチレンテレフタレート樹脂に芳香族リン酸エステルとしてクレジルジフェニルホスフェート(CDP)を6質量%配合したペレットから溶融紡糸したポリエステル繊維による和紙調スパンボンド不織布(目付36g/m:空隙率12%)を用いた。
〈和紙調複合シート〉
下記〔配合2〕による軟質塩化ビニル樹脂コンパウンドを用い、これをカレンダー成型機に掛け、厚さ0.12mmのフィルムを得た。このフィルムをラミネーターにより基材4の両面に170℃の熱ロール条件でフィルムを軟化させた状態で積層し、空隙部のブリッヂ接着により厚さ0.28mm、質量360g/mの和紙調複合シートを得た。
※〔配合2〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(可塑剤) 25質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 20質量部
(別名TCP:トリクレジルホスフェート)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
ベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[参考例5]
参考例4の基材4を下記基材5に変更した以外は参考例4と同様として厚さ0.28mm、質量360g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化不織布:基材5〉
エチレングリコールとテレフタル酸との共重合の際に、第3物質として(CP=O(C)(−OCHCHOH)の化学式の芳香族リン酸化合物を、リン原子質量として10000ppmとなるように添加して重縮合反応を行って得たポリエステル樹脂ペレットから溶融紡糸したポリエステル繊維による和紙調スパンボンド不織布(目付36g/m:空隙率12%)を用いた。
[参考例6]
参考例4の基材4を下記基材6に変更した以外は参考例4と同様として厚さ0.28mm、質量360g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化不織布:基材6〉
ポリエステル樹脂ペレットから溶融紡糸したポリエステル繊維による和紙調スパンボンド不織布(目付33g/m:空隙率12%)を用い、この不織布をビニルホスホネート10質量%のトルエン溶液浴に3分間浸漬し、これを100℃で乾燥し、36g/mの基材6を得た。
[参考例7]
〈難燃化和紙:基材7〉
雲竜漉きの楮和紙(目付50g/m:空隙率0%)を、3質量%ホウ酸+78質量%エチルセロソルブの水溶液浴に浸漬し、30分間和紙(セルロース)の水酸基に対するホウ酸エステル化処理を行い、これを100℃で乾燥し基材7を得た。和紙のホウ酸エステル化処理前後の質量増は5g/mであった。
〈和紙調複合シート〉
基材7の両面に対し、下記〔配合3〕による軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾルを用い、これをナイフコートにより基材7に0.1mm厚さにコーティングを施し、170℃でゲル化させて、厚さ0.28mm、質量325g/mの和紙調複合シートを得た。
※〔配合3〕軟質塩化ビニル樹脂ペースト組成物
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(可塑剤) 30質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
リン酸クレジルジフェニル(防炎可塑剤) 25質量部
(別名CDP:クレジルジフェニルホスフェート)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
ベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[参考例8]
参考例7の基材7を下記基材8に変更した以外は参考例7と同様として厚さ0.28mm、質量324g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化和紙:基材8〉
雲竜漉きの楮和紙(目付50g/m:空隙率0%)を、3質量%リン酸+78質量%エチルセロソルブの水溶液浴に浸漬し、30分間和紙(セルロース)の水酸基に対するリン酸エステル化処理を行い、これを100℃で乾燥し基材8を得た。和紙のリン酸エステル化処理前後の質量増は4g/mであった。
[実施例9]
参考例7の基材7を下記基材9に変更した以外は参考例7と同様として厚さ0.28mm、質量324g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化和紙:基材9〉
雲竜漉きの楮和紙(目付50g/m:空隙率0%)を、3質量%ケイ酸+78質量%エチルセロソルブの水溶液浴に浸漬し、30分間和紙(セルロース)の水酸基に対するケイ酸エステル化処理を行い、これを100℃で乾燥し基材9を得た。和紙のケイ酸エステル化処理前後の質量増は4g/mであった。
[参考例10]
〈難燃化不織布:基材10〉
ポリエチレンテレフタレート樹脂に芳香族リン酸エステルとしてクレジルジフェニルホスフェート(CDP)を6質量%配合したペレットから溶融紡糸したポリエステル繊維による和紙調スパンボンド不織布(目付50g/m:空隙率0%)を用いた。
〈和紙調複合シート〉
基材10の両面に対し、下記〔配合4〕による軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾルを用い、これをナイフコートにより基材7に0.1mm厚さにコーティングを施し、170℃でゲル化させて、厚さ0.28mm、質量320g/mの和紙調複合シートを得た。
※〔配合4〕軟質塩化ビニル樹脂ペースト組成物
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(可塑剤) 30質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 25質量部
(別名TCP:トリクレジルホスフェート)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
ベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[参考例11]
参考例10の基材10を下記基材11に変更した以外は参考例10と同様として厚さ0.28mm、質量320g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化不織布:基材11〉
エチレングリコールとテレフタル酸との共重合の際に、第3物質として(CP=O(C)(−OCHCHOH)の化学式の芳香族リン酸化合物を、リン原子質量として10000ppmとなるように添加して重縮合反応を行って得たポリエステル樹脂ペレットから溶融紡糸したポリエステル繊維による和紙調スパンボンド不織布(目付50g/m:空隙率0%)を用いた。
[参考例12]
参考例10の基材10を下記基材12に変更した以外は参考例10と同様として厚さ0.28mm、質量323g/mの和紙調複合シートを得た。
〈難燃化不織布:基材12〉
ポリエステル樹脂ペレットから溶融紡糸したポリエステル繊維による和紙調スパンボンド不織布(目付50g/m:空隙率0%)を用い、この不織布をビニルホスホネート
10質量%のトルエン溶液浴に3分間浸漬し、これを100℃で乾燥し、53g/mの基材12を得た。
[実施例15、21、参考例13、14、16〜20、22〜24]
実施例3、9、及び参考例1、2、4〜8、10〜12で得た和紙調複合シートの、各々の表面及び裏面に下記〔配合5〕による防汚層を形成した。表裏防汚層の合計付着質量は2.6g/mであった。これによって得られた実施例15、21、参考例13、14、16〜20、22〜24、個々の複合シートの表面に付着した煤塵汚れ、油汚れなどの拭き取り除去性を高くするなどの防汚性(シリカゾルとビニルトリエトキシシランとによる加水分解縮合硬化物薄膜による効果)と、さらに光触媒物質(酸化チタン粒子)によるセルフクリーニング効果を認めたのみならず、帯電防止効果(ポリエチレングリコール型非イオン活性剤による効果)の発現により花粉やダニの死骸片などのアレルギー性粉塵の付着防止効果も確認された。
〈防汚層〉
実施例3、9、及び参考例1、2、4〜8、10〜12の基材を80メッシュグラビアロール塗工条件の塗工機に掛け、軟質塩化ビニル樹脂層上に〔配合5〕の防汚組成物による両面塗工を行い、120℃の熱風炉で3分間乾燥した。
〔配合5〕防汚組成物
シリカゾル(粒子径20〜30nm:固形分48質量%) 100質量部
ビニルトリエトキシシラン(シランカップリング剤) 50質量部
酸化チタン粒子(粒子径15nm)(光触媒活性型) 0.5質量部
ポリエチレングリコール型非イオン活性剤(帯電防止剤) 1質量部
希釈剤(水) 100質量部
[実施例27、33、参考例25、26、28〜32、34〜36]
実施例3、9、及び参考例1、2、4〜8、10〜12で得た和紙調複合シートの各々の片面に下記〔配合6〕による接着層(2.2g/m)を形成し、接着層を介在して厚さ50μmのポリビニリデンフルオライド(PVdF)透明フィルムを180℃で熱ラミネートして、フッ素樹脂層からなる防汚層をシート片面に設けた。防汚層の質量は72g/mであった。これによって得られた実施例27、33、参考例25、26、28〜32、34〜36、個々の複合シートの表面に付着した煤塵汚れ、油汚れなどの拭き取り除去性を高くするなどの優れた防汚性を発現し、長期間の使用に供することを可能とした。
〈接着層〉
実施例3、9、及び参考例1、2、4〜8、10〜12で得た和紙調複合シートを80メッシュグラビアロール塗工条件の塗工機に掛け、軟質塩化ビニル樹脂層上に〔配合6〕の接着組成物による塗工を行い、120℃の熱風炉で3分間乾燥した。
〔配合6〕接着組成物
ポリエチレンイミンが反応性基としてグラフトされたアクリル樹脂
(固形分濃度30質量%、アミン当量:1400g/eq) 100質量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量:200g/eq) 7重量部
ベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤) 0.5質量部
メチルエチルケトン 100質量部
[比較例1]
参考例1の〔配合1〕に用いたホスフェート(リン酸クレジルジフェニル)20質量部を省略し、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル25質量部を45質量部に増量させた以外は参考例1と同様として、厚さ0.28mm、質量360g/mの和紙調複合シートを得た。得られた和紙調複合シートは、軟質塩化ビニル樹脂層にホスフェートを含まないことで、消防法施行規則第4条(JIS L−1091:A−1法区分3:1分加熱)に不適合なものであった。
[比較例2]
参考例1の〔配合1〕に用いた、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル25質量部をジ−2−エチルヘキシル−フタレート(別名:フタル酸ジオクチル:DOP)25質量部に変更した以外は参考例1と同様として、厚さ0.28mm、質量360g/mの和紙調複合シートを得た。得られた和紙調複合シートは、軟質塩化ビニル樹脂層に1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルを含まないことで、可塑剤のブリード抑制効果に乏しく、シート表面に滲み出たジ−2−エチルヘキシル−フタレート成分が燃焼源となって消防法施行規則第4条(JIS L−1091:A−1法区分3:1分加熱)に不適合なものとなった。
[比較例3]
参考例1で用いた基材1において、ホウ酸エステル化処理を省略した雲竜漉きの楮和紙(目付33g/m:空隙率12%)である基材13を用いた以外は、参考例1と同様として厚さ0.28mm、質量357g/mの和紙調複合シートを得た。得られた和紙調複合シートは、基材の和紙にホウ酸エステル化処理を省略したことで、消防法施行規則第4条(JIS L−1091:A−1法区分3:1分加熱)に不適合なものとなった。
[比較例4]
参考例5で用いた基材5を下記基材14に変更した以外は参考例5と同様として厚さ0.28mm、質量360g/mの和紙調複合シートを得た。得られた和紙調複合シートは、基材の不織布に(CP=O(C)(−OCHCHOH)の化学式の芳香族リン酸化合物を全く含有しないことで、消防法施行規則第4条(JIS L−1091:A−1法区分3:1分加熱)に不適合なものとなった。
〈不織布:基材14〉
エチレングリコールとテレフタル酸とを共重合して得たポリエステル樹脂ペレットから溶融紡糸したポリエステル繊維による和紙調スパンボンド不織布(目付36g/m:空隙率12%)を用いた。
本発明によれば、軟質塩化ビニル樹脂層にシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル類とホスフェート類を含有することによって、防炎性と可撓性を長期間安定的に保持し、しかも和紙調外観及び光透過時に和紙調外観を発現する複合シートが得られるので、特に光天井膜、照明シェード、ブラインド、間仕切り、屋内壁材、障子・建具、浴室・温室カーテン、電飾看板、行灯型ディスプレイオブジェ、投映スクリーン、カバン・ポーチ、文具・雑貨などに用いるのに適している。

Claims (7)

  1. ケイ酸エステル化による化学変性処理が施された難燃化和紙を基材として、この基材の少なくとも1面上に軟質塩化ビニル樹脂層が設けられてなる光透過性に不規則な陰影を有する難燃性可撓積層体であって、前記軟質塩化ビニル樹脂層が塩化ビニル系樹脂100質量部、及びシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化1〕の群)15〜60質量部とを主体に含み、さらにホスフェートを5〜40質量部含有することを特徴とする和紙調複合シート。
  2. 前記難燃性可撓積層体が、空隙率5〜35%の前記基材と、その表面に形成された厚さ0.05〜0.5mmの軟質塩化ビニル樹脂フィルムまたはシートにより構成されている請求項1に記載の和紙調複合シート。
  3. 前記難燃性可撓積層体が、空隙率0〜5%未満の前記基材と、その表面になされた軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル塗工、及びその加熱ゲル化により形成された厚さ0.01〜0.2mmの軟質塩化ビニル樹脂層で構成されている請求項1に記載の和紙調複合シート。
  4. 前記難燃化和紙において、前記ケイ酸エステル化による化学変性処理が、和紙を形成する天然繊維のセルロースの水酸基に施されている請求項1〜3の何れか1項に記載の和紙調複合シート。
  5. 前記難燃化和紙において、1)天然繊維の一部に染色繊維を使用すること、2)複数種の天然繊維を使用すること、3)繊維径の異なる天然繊維束を使用すること、の何れか1種以上によって和紙調外観を形成する請求項4に記載の和紙調複合シート。
  6. 前記軟質塩化ビニル樹脂層上に、1次粒子径3nm〜150nmの無機コロイド物質が、シランカップリング剤の加水分解縮合物を含むバインダー成分に担持されてなる防汚層が設けられていて、前記無機コロイド物質が、光触媒性酸化チタンゾル、光触媒性酸化亜鉛ゾル、光触媒性酸化錫ゾル、酸化チタンゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化錫ゾル、シリカゾル、酸化アルミニウムゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化セリウムゾル、及び複合酸化物(酸化亜鉛−五酸化アンチモン複合または酸化スズ−五酸化アンチモン複合)ゾルから選ばれた1種以上の金属酸化物である請求項1〜の何れか1項に記載の和紙調複合シート。
  7. 前記軟質塩化ビニル樹脂層上にフッ素樹脂層が形成され、このフッ素樹脂層を成すフッ素樹脂が、フッ化ビニル(VF)、ビニリデンフルオライド(VdF)、トリフルオロエチレン(TrEE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)から選ばれた1種のモノマーを単独重合してなるポリマー、またはこれらの2種以上のモノマーを共重合してなるコポリマー、またはこれらの1種以上のモノマーをビニルモノマーと共重合してなるコポリマーから選ばれた1種以上である請求項1〜の何れか1項に記載の和紙調複合シート。
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